JPH0144139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は浴室の洗い場等に敷設する浴場マツト
の滑り止めに関するものである。

【従来技術】

浴室の洗い場に敷設されて使用される種類の浴
場マツトの多くは掃除等の不使用時に簡単に移動
させることが出来るようにするために合成樹脂発
泡体で極めて軽量に成形されている。 この合成樹脂発泡体で形成された浴場マツトは
敷設された浴場の洗い場の床面を流れる湯水や石
鹸水のために非常に滑り易く、使用者が転倒する
虞が多分にあつた。 そこで、こうした問題を防止するために、比較
的硬質の基盤に小径で複数の吸盤を設け、この基
盤の上面浴場マツトの下面に接着剤等で貼着する
ようにしたものがある。

【考案が解決しようとする課題】

滑り止めのために基盤を接着剤で浴場マツトの
裏面に貼着するようにした上記従来のものの場
合、基盤をマツト本体に貼着する接着剤が浴室内
の湿気やマツト本体内に浸透した水分等で変質し
接着力が無くなり易く、基盤が浴場マツトから簡
単に剥離してしまい、見映だけでなく、耐久性も
悪くなつてしまうと言う問題があつた。 本考案は上記問題点に鑑み提案されたもので、
簡単な構造で耐久性に優れた浴場マツトの吸盤取
付装置を提供できるようにすることを目的とする
ものである。

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る浴場
マツトの吸盤取付装置は、基盤の一側面に吸盤を
設けるとともに、他側面に嵌合用通環を形成し、
該嵌合用通環が合成樹脂発泡体で形成されたマツ
ト本体の肉壁内に埋設される状態に基盤をマツト
本体の下面に当接させ、マツト本体の側方からマ
ツト本体の肉壁内に挿入した固定支持杆を嵌合用
通環に貫通させて基盤をマツト本体の下面に固定
するように構成したことを特徴とするものであ
る。

【作用】

先ず、基盤の一側面に形成された嵌合用通環が
マツト本体の肉壁内に埋設する状態に基盤をマツ
ト本体の裏面に当接させる。 次に、マツト本体の側方から肉壁内に固定支持
杆を挿入して基盤に形成された上記嵌合用通環を
貫通させると、基盤は固定支持杆で閂状にマツト
本体に支持され、吸盤が基盤を介してマツト本体
に確りと固定されるのである。

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第１図は浴場マツトの一部切欠き平面図、第２
図は浴場マツトの裏面図を示し、図中符号１は浴
場マツトを全体的に示す。 この浴場マツト１は、合成樹脂を発泡させて四
角形の板状に形成されたマツト本体２と、マツト
本体２の裏面の４隅に設けられた吸着部３とから
なる。 この吸着部３は第３図及び第４図に示すよう
に、平面視において略四角形の吸盤形成部材４と
この吸盤形成部材４の上面に取付られた平面視に
おいて略四角に形成された固定部材５とで形成さ
れた基盤６と、吸盤形成部材４の下面に複数突出
形成された小径の吸盤７とからなり、固定部材５
がマツト本体２に固定手段８により固定されて構
成されている。 上記固定部材５のマツト本体２への固定手段８
は、先ず、固定部材５の上面に突出形成された嵌
合用通環９と、この嵌合用通環９に閂状に貫通す
る固定支持杆１０とで構成されている。 この嵌合用通環９は固定部材５の上面に逆
“Ｕ”字形に突出形成されたもので、この嵌合用
通環を同心状で且つ二つを一組として二組突出形
成して構成されている。 上記のように構成された吸盤７を形成した基盤
６は、マツト本体２の所定の四隅に形成された吸
盤装着用凹部１１に、固定部材５の上面に突出形
成した嵌合用通環９がマツト本体２の肉壁２ａ内
に埋没する状態に固定部材５を挿入する。 次に、マツト本体２の側方からマツト本体２の
肉壁２ａ内に固定支持杆１０を挿入し、この固定
支持杆１０を嵌合用通環９に閂状に貫通させる
と、固定支持杆１０の両端がその周辺のマツト本
体２の肉壁２ａで支持されるので、吸盤７は基盤
６を介してマツト本体２に確りと装着固定される
のである。 尚、本考案のように固定支持杆１０で吸盤７を
設けた基盤６を固定すると、吸盤７が劣化した
り、傷ついたりして吸着力が落ちた時に固定支持
杆１０を挿抜するだけで簡単に吸盤７を取り替え
ることが出来ると言う利点もある。

【考案の効果】

本考案に係る浴場マツトの吸盤取付装置は以上
に説明したように、マツト本体の側方から肉壁内
に挿入された固定支持杆で基盤に形成された嵌合
用通環を閂状に支持することにより、吸盤がこの
基盤を介してマツト本体に確りと固定されるので
接着剤で基盤を固定した従来のように、浴室内の
湿気やマツト本体に浸透した水分等で基盤の取付
部分が傷むことが無く、長期間に亙つて基盤をマ
ツト本体に確りと固定することが出来、部分的な
剥離による見映を損なうことも無く、その耐久性
を大幅に向上させることが出来るという利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は浴場
マツトの一部切欠き平面図、第２図は浴場マツト
の裏面図、該３図は第１図の−線断面図、第
４図は第１図の−線断面図、第５図は吸盤部
分の斜視図である。 １……浴場マツト、６……基盤、７……吸盤、
９……嵌合用通環、１０……固定支持杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基盤の一側面に吸盤を設けるとともに、他側面
   に嵌合用通環を形成し、該嵌合用通環がマツト本
   体の肉壁内に埋設される状態に基盤をマツト本体
   の下面に当接させ、マツト本体の側方からマツト
   本体の肉壁内に挿入した固定支持杆を嵌合用通環
   に貫通させて基盤をマツト本体の下面に固定する
   ように構成したことを特徴とする浴場マツトの吸
   盤取付装置。