JPH0142034Y2 - - Google Patents

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JPH0142034Y2
JPH0142034Y2 JP13132388U JP13132388U JPH0142034Y2 JP H0142034 Y2 JPH0142034 Y2 JP H0142034Y2 JP 13132388 U JP13132388 U JP 13132388U JP 13132388 U JP13132388 U JP 13132388U JP H0142034 Y2 JPH0142034 Y2 JP H0142034Y2
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polymer piezoelectric
polymer
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は超音波探触子に係り、特に高分子圧電
材料から形成された超音波送受波圧電素子を用い
た配列形超音波探触子に関する。
[従来の技術] 超音波を利用して診断、探傷、計測等を行なう
各種超音波機器においては、圧電体の両面に電極
を設けた振動子を複数個配列してなる配列形超音
波探触子が使用されている。この種の超音波探触
子は、圧電体の電気音響変換作用を利用するもの
であり、この圧電体としては従来、セラミツクス
製の圧電素子を用いていた。
しかしながら、セラミツク製圧電素子は感度が
大であるがその反面、音響インピーダンスが約30
×106Kgf/m2sであるため、人体や水など(音
響インピーダンス約1.5×106Kgf/m2s)との音
響整合性が悪く、また1枚の厚さが最小200μm程
度であり、形状比(直方体状に形成した場合に最
小断面における幅/厚さ)を波長に比して充分小
さくなし得ないため、配列ピツチを充分小さくす
ることが実質的に不可能である。したがつてセラ
ミツク製圧電素子では、低密度の配列しかできな
いとともに、約5MHz以下の低周波域しか使用で
きず、人体や水などへの適用要求が高まつている
5〜20MHz程度の高周波域のフエーズドアレイに
は適さないという欠点があつた。
このようなことから最近、高分子圧電材料から
形成された圧電体が注目されている。たとえば
PVDFなどのような高分子圧電材料により形成さ
れた圧電体は広帯域特性を備えており、音響イン
ピーダンスが約3〜4×106Kgf/m2sであるた
め、上記セラミツク製圧電素子に比べて人体や水
などの音響インピーダンスに近く、したがつて音
響整合性が良好であり、スキヤナ画像上での分解
能に優れている。
また、高分子圧電体は厚さが9〜30μm程度で
あり、高密度に配置することができるため、前記
5〜20MHz程度の周波領域に対する適用ピツチ
200〜50μmのものが容易に得られる利点がある。
このような高分子圧電体を用いた振動子として
は従来、第1図に例示するように構成したものが
使用されていた。すなわち、1…は高分子圧電素
子であり、これら高分子圧電素子1…は複数枚
(図は3つの場合)を厚さ方向、すなわち分極方
向(Y)に重合するとともに相互に一体的に接着
して圧電体2を形成してある。この圧電体2には
厚さ方向に相対向して対をなす電極3…が幅方
向、すなわち高分子圧電素子1…の延伸軸方向
(X)に沿つて所定の配列ピツチで配設されてい
る。なお、図中4は前面板であり、5は背板であ
る。
しかしながら、上記の構成の振動子は、高分子
圧電素子1…の分極方向(Y)の振動モード(厚
みモード=延伸軸方向と交差する方向)を利用す
るものであるため、音響インピーダンスが約4×
106Kgf/m2sとなり、人体や水などの音響イン
ピーダンス約1.5×106Kgf/m2sに比較してまだ
音響整合法に差がある。
また、上記の振動子は、複数の高分子圧電素子
1…を積層して一体的に接着することにより圧電
体2を形成しているので、電気音響相互変換効
率も低く、かつ圧電体2の圧電d定数が小さいか
ら、電気→音響変換効率も悪い難点もある。
このようなことから本考案者等は、高分子圧電
体の延伸軸方向の振動モードを利用することに着
目した。高分子圧電素子の延伸軸方向の振動モー
ドは音響インピーダンスが約3×106Kgf/m2
となり、上記第1図のような厚み方向の振動モー
ドを利用する場合に比べて、人体や水などの音響
インピーダンス約1.5×106Kgf/m2sに近くな
り、したがつて音響整合性が一層向上することか
ら、スキヤナ画像が一層鮮明になる利点がある。
ところで、本考案者等は、高分子圧電体の延伸
軸方向の振動モードを利用する振動子として、第
2図に示す構成のものを研究、開発した。
第2図において振動子10は、たとえばPVDF
などの高分子圧電材料からなる圧電体11と電極
12,12を備えている。高分子圧電体11は、
延伸軸方向(X)の長さl、分極方向(Y)の厚
さtを有する直方体状に形成されており、電極1
2,12は適宜の導電性材料から薄膜状に形成さ
れて上記高分子圧電体11の分極方向(Y)両面
に、たとえば蒸着あるいは接着等の手段によつて
付着されている。
このような振動子10は分極方向に所定の配列
ピツチで配設され、延伸方向両端には前面板13
および背板14がそれぞれ設けられており、相隣
る振動子10,10の間には隙間15が形成され
ている。前面板13は振動子10…に対する保護
層、音響整合層あるいは音響レンズの少なくとも
いずれか1つの機能を果すように構成されている
とともに、背板14は振動子10…に対する裏打
層、音響吸収層および音響整合層の少なくともい
ずれか1つの機能を果すように構成されている。
隙間15には電気絶縁性の材料(たとえば空気
など)が充填されている。
そして、各振動子10…毎にそれぞれの電極1
2,12間に電位差Eiの位相および振幅を適宜に
制御することにより、延伸軸方向(X)の振動モ
ードを利用したフエーズドアレイとして動作をな
し得るように構成されている。
このような構成によれば、高分子圧電体11の
延伸軸方向(X)の振動モードを利用するので、
音響インピーダンスが約3×106Kgf/m2sとな
り、上記第1図の構成のように厚み方向の振動モ
ードを利用する場合に比べて、人体や水などの音
響インピーダンス約1.5×106Kgf/m2sに一層近
くなる。したがつて音響整合性がさらに向上し、
スキヤナ画像が一層鮮明になる。
また、このものは、延伸軸方向(X)の振動モ
ードを利用するようにしたので、高分子圧電体1
1の振動方の長さlは、単に素材を切断するだけ
で所望の周波数に適合するものを容易に形成する
ことができ、これにより実用上好ましい周波数帯
域(5〜20MHz程度)をカバーすることができ
る。
さらに、上述のように延伸軸方向(X)の振動
モードを利用するようにしたので高分子圧電体1
1の分極方向厚さtを充分薄くしてもよく、した
がつて振動子10…の配列ピツチを、従来に比較
しても充分小さくなし得るので高密度にすること
が容易であり、人体や水などに好適する高周波用
フエーズドアレイには好都合になる。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記第2図に示された構造のも
のは、1個の振動子10が、延伸軸方向の振動モ
ードを利用する単一の高分子圧電体11と、この
分極方向(Y)両面に配置された電極12,12
とで構成され、被検体に対向する高分子圧電体1
1の端面厚さtが小さく、すなわち送受波面積が
小さい不具合がある。
この送受波面積を大きくしようとして高分子圧
電体11の厚みtを大きくすると、送受波面積の
増大による感度アツプは可能であるが、厚みtが
大きくなると厚さ方向の振動モードが影響して電
気機械結合係数が低下し、これによる感度の低下
を招き、結果として全体の感度の向上は望めない
不具合がある。
また、高分子材料からなる圧電体の場合は、厚
さtが9〜30μm程度のものしか得られず、1枚
のものでせいぜい厚くしても30μm程度となり、
送受波面積を大きくしようとしても限度がある。
本考案は上記の事情にもとづきなされたもの
で、その目的とするところは、高分子圧電材料の
延伸軸方向の振動モードを利用するものにおいて
送受波面積を拡大し、電気機械結合係数が向上
し、人体や水などに対する音響整合性が良好とな
り、高周波のフエーズドアレイとして好適する配
列形超音波探触子を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本考案においては、高分子圧電材料から形成さ
れた圧電体の両面に電極を設けた振動子を複数個
配列した配列形超音波探触子において、上記電極
間の圧電体は複数の高分子圧電素子を積層して形
成するとともに、これら高分子圧電素子は高分子
圧電材料の延伸軸方向の振動モードを利用すべく
該延伸軸方向と交差する方向の分極方向に上記電
極を配置してなり、かつこれら高分子圧電素子は
互いに独立して振動するように積層したことを特
徴とする。
[作用] このような構成によると、圧電体は高分子圧電
材料の延伸軸方向の振動モードを利用する複数の
高分子圧電素子を積層して形成したので、全体の
厚みが増して送受波面積の拡大による感度がアツ
プし、しかも複数の高分子圧電素子はそれぞれ薄
い状態のまま独立して振動することができるの
で、延伸軸方向の薄板縦振動モードの大きな電気
機械結合係数を使用することができ、この結果、
全体の感度が向上する。
[実施例] 以下、本考案について第3図に示す一実施例に
もとづき説明する。
なお、第3図において振動子20は圧電体21
と電極22,22を備えている。圧電体21は、
たとえばPVDFなどの高分子圧電材料からなる薄
膜状素子23…を複数枚(図示の例では3枚)積
層して構成されている。これら各高分子圧電素子
23…は第2図の場合と同様に、延伸軸方向
(X)の振動モードを利用すべく厚さ方向に積層
されている。そして、これら各高分子圧電素子2
3…間にはシリコン油等の油性薄膜(図示を省略
する)が介挿されており、各高分子圧電素子23
…はこの油性薄膜の表面張力によつて相隣る両者
が張り合わされている。但し、この場合、各高分
子圧電素子23…はそれぞれ独自に振動が可能な
ように、互いに非接合状態が保たれている。
電極22,22は、上記積層された両側の高分
子圧電素子23,23の分極方向(Y)に上記シ
リコン油等の油性薄膜を介して積層されている。
このような振動子20は分極方向に所定の配列
ピツチで配設され、延伸軸方向両端に、第2図と
同様な前面板13および背板14がそれぞれ設け
られており、かつ相隣る振動子20,20の間に
は隙間25が形成さされている。そして隙間25
には電気絶縁性の材料(たとえば空気など)が充
填されている。
上記の構成によれば、圧電体21は高分子圧電
材料の延伸軸方向の振動モードを利用する複数の
高分子圧電素子23…を積層して形成したので、
全体の厚みが増して送受波面積の拡大による感度
がアツプする。しかも複数の高分子圧電素子23
…はそれぞれ薄い状態のまま独立して振動するこ
とができるので、延伸軸方向の薄板縦振動モード
の大きな電気機械結合係数を使用することができ
る。
すなわち、電気機械結合係数(印加した電気エ
ネルギーを機械的音波エネルギーに変換する割
合)は、高分子圧電素子の厚みtが小さい程厚み
の影響を受けずに延伸軸方向の振動モードに効率
良く変換することができる。したがつて複数の高
分子圧電素子23を積層する方が、同じ送受波面
積の1枚の高分子圧電素子で形成する場合に比べ
て電気機械結合係数が向上する。この結果、延伸
軸方向の振動モードをより有効に利用することが
でき、全体の感度が向上する。
また、各複数の高分子圧電素子23…はそれぞ
れ厚みtを小さくすることができるから、延伸軸
方向の振動モード以外(例えば厚み方向の振動モ
ードなど)の雑モード(スプリアス)を低減する
ことができ、雑音波が少なくなるからスキヤナ画
像が鮮明になる。
なお、各高分子圧電素子23…間および高分子
圧電素子と電極22,22間にシリコン油等の油
性薄膜を介挿したので、各高分子圧電素子23…
および電極22,22はこの油性薄膜の表面張力
によつて相隣る者が張り合わされ、組立てが容易
になるばかりでなく、各高分子圧電素子23…お
よび電極22,22間はそれぞれ独自に振動が可
能なように、互いに緩衝される。
すなわち、高分子圧電素子23…は厚み方向に
も振動が生じるものであり、隣合う高分子圧電素
子23…および電極22,22間に油性薄膜が存
在すると、厚み方向の振動が適度な粘性を有する
薄膜で吸収され、隣合うもの同志への影響を緩和
し、延伸軸方向(X)の振動モードを有効に引出
すことができる。
なお、本考案は上記実施例のみに限定されるも
のではなく、たとえば第4図に示すように、複数
(図は18の場合)の高分子圧電素子33…を分極
方向に積層して形成された振動子30を設けるよ
うにしてもよい。このように構成された探触子
は、非破壊検査や流量測定などに用いられる従来
の探触子におけると同様にして広帯域探触子とし
て利用することができる。
また、上記第4図の実施例の場合でも相互に隣
接する高分子圧電素子33…間および圧電素子3
3と電極32の間にシリコン油等の油性薄膜を介
挿してもよい。
しかしながら、本考案は、シリコン油等の油性
薄膜を介挿することに制約されるものではなく、
高分子圧電素子間および圧電素子と電極間を単に
接触させておいてもよい。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、圧電体を
高分子圧電材料の延伸軸方向の振動モードを利用
した複数の高分子圧電素子を積層して形成したの
で、全体の厚みが増して送受波面積の拡大による
感度がアツプし、しかも複数の高分子圧電素子は
それぞれ薄い状態のまま独立して振動することが
できるので、延伸軸方向の振動モードの大きな電
気機械結合係数を有効に活用することができ、こ
の結果、全体の感度が向上する。したがつて、人
体や水などに対する音響整合性が良好となり、高
周波のフエーズドアレイとして好適する配列形超
音波探触子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例を示す断面図、第2図は本考案
の背景技術を示す断面図、第3図本考案の一実施
例を示す断面図、第4図は本考案の他の実施例を
示す断面図である。 20,30……振動子、21,31……圧電
体、22,32……電極、23,33……高い分
子圧電素子、X……延伸軸方向、Y……分極方
向。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 高分子圧電材料から形成された圧電体の両面
    に電極を設けた振動子を複数個配列した配列形
    超音波探触子において、 上記電極間の圧電体は複数の高分子圧電素子
    を積層して形成するとともに、これら高分子圧
    電素子は高分子圧電材料の延伸軸方向の振動モ
    ードを利用すべく該延伸軸方向と交差する方向
    の分極方向に上記電極を配置してなり、かつこ
    れら高分子圧電素子は互いに独立して振動する
    ように積層してあることを特徴とする配列形超
    音波探触子。 (2) 上記高分子圧電素子間および高分子圧電素子
    と電極の間に油性薄膜を介在させ、この油性薄
    膜により各高分子圧電素子が独立して振動する
    ように保たれていることを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の配列形超音波探触
    子。
JP13132388U 1988-10-06 1988-10-06 Expired JPH0142034Y2 (ja)

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