JPH0136427Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、健康飲料等を収容するに適したス
トロー付き水筒に関する。

器体内に収納したストローによつて内部の飲料
を飲むように構成した水筒が知られているが、従
来の水筒は、ストローの飲み口を取り出す操作や
飲み口を再度器体内に収納する操作を直接指先で
ストローをつかんで行なうように構成されていた
ので、非衛生的であるとともに、ストローの出し
入れに手間を要していた。

この考案は、ストローの出し入れ操作が簡単
で、取扱い上衛生的なストロー付き水筒を提供す
るものであり、その特徴とするところは、筒状の
本体と該本体の開口部を閉塞する中蓋と、該中蓋
よりも外側に設けられた外蓋と、前記中蓋と外蓋
との間に設けられた保持板と、外蓋の外側に設け
られた操作具と、下端部が前記中蓋を貫通して本
体の底部付近に達し、上端部が前記外蓋に設けた
通孔を通して外部に臨み、中間部が前記保持板に
よつて保持されたストローとを備え、前記外蓋に
は保持板の動きを案内する案内溝が形成され、前
記保持板はその一部が外蓋の外側に臨み前記中蓋
との間に設けたばねによつて上向きに付勢された
状態で外蓋の案内溝に沿つて上下動および弧回動
可能に支持され前記操作具は外蓋の外側に臨ませ
た前記保持板の部分に係止され該保持板を外部か
ら操作可能に設けた点にある。以下、図面にあら
わされた実施例について説明する。

第１図は本考案にかかるストロー付き水筒の１
例をあらわす断面図であり、円筒状の本体１の上
端外周部にねじ部１ａが設けられ、この部分に外
蓋２の下端部に一体に設けたねじ筒部３が螺着さ
れている。ねじ筒部３の内側上端部３ａよりも上
の部分は段状に径が小さくなり、本体１の内径と
等径の中蓋保持部４となつている。中蓋保持部４
には全周にわたつて溝状凹部５が形成され、外周
部に凸条６をそなえた円板状の中蓋７がこれに無
理嵌めされている。中蓋保持部４の下端面に本体
１の上端面との間には環状のパツキン９が介装さ
れている。

中蓋７の上方には、第２図に示す如く保持板１
０が、その外周部に部分的に設けられた突起１１
を外蓋２の胴部２ａに設けられたＬ字状の案内溝
１２に摺動自在に嵌合させた状態で上下動可能に
設けられている。この案内溝１２の保持板１０の
弧回動と上下動を案内するカムの働きをなす。保
持板１０の上記突起１１は外蓋２の外周部に嵌合
するリング状操作具１３の内周面に設けた取付け
穴１４に嵌合している。保持板１０の中間部に
は、円弧状の溝１５が数個所に穿設されており、
この溝１５に中蓋７の上面部複数個所に突設した
断面円弧状の案内板１６が摺動自在に嵌合してい
る。これら複数の案内板１６の外周部には保持板
１０を上向きに付勢するスプリング１７が設けら
れている。また、前記操作リング１３は下半分が
前記外蓋２のねじ筒部３の外径よりも大きな内径
をもつ垂下筒部１９となり、それよりも上の部分
は小径の案内筒部２０となつている。この案内筒
部２０は、内径が外蓋２の胴部２ａの外径よりも
わずかに大きく形成され、その外周部には複数個
のリブ２０ａが設けられている。外蓋２の頂部に
はボス２２が設けられ、このボス２２には後述の
ストロー２３が自在に上下動することのできる通
孔２１が穿設されている。ボス２２は外蓋２の上
下両面部に突設されているが、その上面側の部分
の外周部にはねじ２２ａが設けられ、このボスの
付根部に巻回された紐８ａの先端部に設けられて
いるキヤツプ８が螺着されるようになつている。
なお、前記中蓋７には小径の通気孔２８が穿設さ
れている。

ストロー２３は、中蓋７の中央部に穿設した挿
入孔２４を通して、その下端部が本体１の底部付
近に達するように本体１内に挿入され、挿入孔２
４に嵌着したパツキン２５によつて中蓋７に支持
されている。また、ストロー２３は中蓋７の上方
に位置する保持板１０の取付け孔２６を貫通して
いるが、この部分ではストロー２３に保持板１０
を挟んで上下２個のＯリング２７，２７′が嵌着
され、これら２個のＯリングによつて保持板１０
に固定されている。上記中蓋７と保持板１０の間
では、ストロー２３が蛇腹状に形成され、伸縮可
能部２９となつている。また、ストロー２３の飲
み口となる上端部２３ａは通孔２１を通つて外蓋
の上方に突出しているが、前記伸縮可能部２９を
収縮させた状態では、この上端部２３ａが外蓋２
のボス２２内に引き込まれるように構成されてい
る。

この水筒の使用に際して、第１図に示すように
保持板１０の突起１１が案内溝１２の縦溝１２ａ
上端部に当接するように操作具１３を保持板１０
とともに上動させた状態では、ストロー２３の上
端部２３ａが外蓋２から上方へ突出し、本体１内
に収容されている飲料を吸引することができるよ
うになる。つぎに、スプリング１７に抗して操作
具１３を押し下げると、保持板１０が下動するの
で、ストロー２３の伸縮可能部２９が圧縮され、
ストロー２３の上端部２３ａが通孔２１内に引き
込まれる。保持板１０の縦溝１２ａの最下部まで
押し下げた状態で操作具１３を回すと、ストロー
に若干のねじれが生じるが、突起１１がＬ字状の
案内溝１２の横溝１２ｂに嵌入し、操作具１３か
ら手を離しても保持板１０が上方へ移動しなくな
る。すなわち、ストロー２３の飲み口が外蓋２内
に引き込まれた状態で固定される。上記縦溝１２
ａの上端部と横溝１２ｂは、保持板１０を上下端
部で位置保持させる保持部として働く。ストロー
２３を外蓋２内に引き込んだ状態では、キヤツプ
８をボス２２に螺着することができる。なお、ス
トロー２３を再度突出させるには、操作具１３を
上記収納時と逆方向に回せばよい。このように操
作すると、スプリング１７の働きにより、ストロ
ーの上端部２３ａが外蓋２から自動的に突出す
る。このように、ストロー２３に直接手を触れる
ことなく、飲み口を突出させたり引つ込めたりす
ることができるので、衛生的にきわめてすぐれた
ものとなつている。また、ストローの出し入れも
操作も簡単である。上記操作具１３は保持板１０
を上下動させるための操作手段であり、必ずしも
リング状である必要はない。なお、キヤツプ８は
必ずしも必要なものではないが、これを設けてお
けば、通孔２１からほこり等が内部に侵入するこ
とが防がれるので有利である。

第３図は、第１図におけるキヤツプ８のかわり
に固定式のゴムキヤツプ８′を設けた例をあわら
すもので、外蓋２のボス２２の上端部にゴムキヤ
ツプ８′が嵌着されている。ゴムキヤツプ８′の上
端面３０には中央部で互いに接続する３本の切り
目３１が入れられ、ストロー２３を引つ込めた状
態では、同図ｂに示す如くゴムキヤツプ８′の上
端面が同一平面に保たれるが、ストロー２３を突
出させるときは、同図ｃに示すように切り目３１
によつて３分割された上端面３０を付き抜いて、
ストロー２３の上端部２３ａが上方へ突出するよ
うに構成されている。本例では不使用時にキヤツ
プを被着する手間が省けるので便利である。

以上に説明したように本考案にかかるストロー
付き水筒は、ストローの出し入れの際に指先が直
接ストローに接触しないので、衛生的にすぐれた
ものである。また、上記出し入れの際にストロー
をつかむ必要がなく、ストローが固定されている
保持板を操作具を操作して上下動させるだけでよ
いので、その出し入れ操作が簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるストロー付き水筒の１
例をあらわす断面図、第２図は要部の断面図、第
３図は異なる実施例をあらわす外蓋の拡大図で、
ａは平面図、ｂ，ｃは断面図である。 １……本体、２……外蓋、３……ねじ筒部、４
……中蓋保持部、５……溝状凹部、６……凸条、
７……中蓋、１０……保持板、１１……突起、１
２……案内溝、１３……操作具、１６……案内
板、１７……スプリング、２３……ストロー、２
４……挿入孔、２９……伸縮可能部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状の本体と該本体の開口部を閉塞する中蓋
   と、該中蓋よりも外側に設けられた外蓋と、前記
   中蓋と外蓋との間に設けられた保持板と、外蓋の
   外側に設けられた操作具と、下端部が前記中蓋を
   貫通して本体の底部付近に達し、上端部が前記外
   蓋に設けた通孔を通して外部に臨み、中間部が前
   記保持板によつて保持されたストローとを備え、
   前記外蓋には保持板の動きを案内する案内溝が形
   成され、前記保持板はその一部が外蓋の外側に臨
   み前記中蓋との間に設けたばねによつて上向きに
   付勢された状態で外蓋の案内溝に沿つて上下動お
   よび弧回動可能に支持され、前記操作具は外蓋の
   外側に臨ませた前記保持板の部分に係止され該保
   持板を外部から操作可能に設けられていることを
   特徴とするストロー付き水筒。