JPH0134144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計などを壁面に掛止める掛止具に関
するものである。

従来、掛時計などに用いる掛止具は背面に掛穴
が形成してあつたため、壁面に打込まれた釘など
と掛穴とが対向しないと釘を掛穴に挿入すること
ができず、掛時計を掛けることができなかつた。
このため掛時計の背面の掛穴の位置を確認してお
き、見当を付けて背面に釘を当てて掛穴を探して
挿入するため掛時計の背面に傷をつけてしまうこ
とがあつた。また掛時計の枠の上部から掛止具を
突出させて掛穴を前方より見えるようにして掛け
をよくした掛時計もあつたが、前方より掛止具、
釘などが見えてしまうため見栄えが悪いという欠
点があつた。

本考案は上記欠点を除去するものであり、掛け
やすく、誤掛けを防止でき、見栄えの良い掛止具
を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図において、１は掛時計であり、上板２
と下板３とが４本の柱４……により連結されてお
り、上板２、下板３と後方の２本の柱に透明支持
板５が支持されている。そして透明支持板５に時
計体６が支持され、時計体６に振り子７が吊支さ
れている。このように掛時計１は時計体６が透明
支持板５に宙に浮いたように支持されている。そ
して上板２の背面中央部に本考案の掛止具８が設
けられている。第２〜３図において、掛止具８は
金属板を屈成して形成してあり、背面８ａ、背面
８ａに連続し前方に向けて下方に傾斜する傾斜面
８ａ、傾斜面８ｂに連続する立上がり面８ｃおよ
び立上がり面８ｃに連続する水平面８ｄを設けて
ある。掛止具８には背面８ａと傾斜面８ｂとに連
続して掛穴９が形成してある。このため掛穴９は
後方および下方に開口しており、掛穴９の両側は
第３図のように幅ｗの傾斜面８ｂとなつている。
掛止具８は背面８ａおよび水平面８ｄにおいて止
めねじ１０……により上板２に取付けられてい
る。上板２には掛穴９に対応して逃げ穴２ａが設
けてある。掛止具８は上板２の厚さより突出しな
い高さに設定されており、掛時計１の前方より見
えないようになつている。掛穴９の上端は壁面に
取付けられる釘、ねじなどの掛具１１の位置決め
部９ａとなつており、その両側は傾斜部９ｂとな
つている。

つぎに第４図を参照し、掛時計１を掛ける動作
について述べる。掛止具８と掛具１１との相対的
位置関係において、掛具が位置１１ａに位置する
ときは掛止具８を左方に移動させ、掛具１１を掛
穴９内に挿入させた後掛止具８を下方に下げれば
掛穴９の位置決め部９ａに掛具１１が位置し、掛
時計１は壁面に掛けられる。また掛具１１が掛穴
９の下方の位置１１ｂに位置するときは掛止具８
をそのまま下方に下げ、掛穴９内に掛具１１を挿
入させ、さらに下げると掛具１１は位置決め部９
ａに位置決めされ、掛時計１を掛けることができ
る。このように掛具１１が掛穴９の後方あるいは
下方というように広い範囲に位置するとき掛穴９
内に掛具１１を挿入できるため、掛時計１などの
掛止めは容易に行うことができる。また本実施例
では、掛具１１は透明支持板５を通して見ること
ができるため、さらに掛止め動作は容易である。
掛具１１が第３図の幅ｗの傾斜面８ｂの下方に位
置するときは、掛止具８を下げていくと傾斜面８
ｂに掛具１１が当接し、さらに掛止具８を下げる
と傾斜面８ｂに沿つて滑るため掛止めは不可能で
ある。このようにして掛時計１の誤掛けは防げる
のである。

なお本実施例では金属板を屈成した掛止具を上
板に固定した例を示したが、合成樹脂製の枠体に
一体に掛止具を形成することもできる。

以上述べたように本考案によれば、掛時計など
は極めて容易に掛止めることができ、背面に傷つ
けることも少なく、誤掛けを防ぐこともできる。
また正面から掛止具が見えないため、掛時計など
の見栄えを良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は第１図−線拡大断面図、第３図
は要部背面図、第４図は掛止め動作を示す断面図
である。 ８……掛止具、８ａ……背面、８ｂ……傾斜
面、９……掛穴、１１……掛具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 背面と、この背面に連続し前方に向けて下方に
   傾斜する傾斜面とを設けてあり、 上記背面と上記傾斜面とに連続して上方に位置
   決め部を有する掛穴を設けてあることを特徴とす
   る掛止具。