JPH01315103A - 磁性流体組成物の製造方法 - Google Patents

磁性流体組成物の製造方法

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JPH01315103A
JPH01315103A JP63147334A JP14733488A JPH01315103A JP H01315103 A JPH01315103 A JP H01315103A JP 63147334 A JP63147334 A JP 63147334A JP 14733488 A JP14733488 A JP 14733488A JP H01315103 A JPH01315103 A JP H01315103A
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JP63147334A
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Atsushi Yokouchi
敦 横内
Shunichi Yabe
俊一 矢部
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NSK Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/44Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、分散媒中に分散剤を介して強磁性体微粒子を
安定に分散させてなるcd磁性流体組成物製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
磁性流体は、マグネタイト フェライト、鉄。
コバルトなどの強磁性体微粒子が液体中に分散する極め
て安定したコロイド溶液であり、強磁性体微粒子濃度が
高い程その液体自体が見掛け一ヒ強い磁性を示すという
特性を有する。従って液体でありながら磁石等によりそ
の挙動を自在に拘束できるから、ダンピング剤とか磁気
ディスク等のシール機構におけるシーリング剤その他、
応用分野は多岐にわたっている。
磁性流体の分散媒としては種々の液体を用い得るが、一
般に油類を分散媒とする場合、強磁性体微粒子自体はそ
の表面が親水性のため、界面活性剤等の分散剤を用いて
親油性表面に改質することが必要となる。
表面性状が親油性に改質された強磁性体微粒子の油性分
散媒中での分散性は、次のものに影8を受ける。
■ 強磁性体微粒子の粒子径(特に最大粒子径)。
■ 強磁性体微粒子に吸着された分散剤が有する分散力
■ 分散媒中の強磁性体微粒子の粒子間距離、すなわち
粒子濃度。
そこで、強磁性体微粒子の粒子径を制御し、又分散剤の
分散力を向上させることで、より安定な分散性を持つ磁
性流体を得ることができ、必然的に強磁性体微粒子濃度
を高めることが可能になるはずである。
ところで、従来、分散力の高い分散剤を用いて所望の非
水性溶媒中へ強磁性体微粒子を安定に分散させたものと
して、次のような種々の磁性流体組成物が提案されてい
る。
脂肪族炭化水素油、脂環式炭化水素油を分散媒(キャリ
ア)とし、炭化水素系に可溶な界面活性剤を分散剤とし
た磁性流体組成物(米国特許3゜700.595)。パ
ーフルオロ系油をキャリアとし、パーフルオロポリエー
テルを疎水基とする界面活性剤を分散剤とした磁性流体
組成物(米国特許3,784.471)。長鎖アルコー
ルのリン酸エステルを分散剤とした磁性流体組成物(米
国特許4,430.23.9)。ポリフェニルエーテル
をキャリアとした組成物(米国特許4,315.827
)。シリコン油をキャリアとし、シリコン油に可溶な部
分と粒子表面と化学結合する部分とからなる界面活性剤
を分散剤とした磁性流体組成物(米国特許4,356.
098)。
上記各磁性流体組成物は、いずれも製造工程で、強磁性
体微粒子表面を完全に被覆し得るに十分な量の界面活性
剤を1回で添加するものである。
一般に、磁性流体組成物における強磁性体微粒子の粒度
分布と分散剤の分散力とは相関性が大ぎく、分散力の大
きい界面活性剤を使用する程、分散可能な最大粒子径も
増大する。しかし大きな粒子は、微粒子と同等に長期的
に安定して分散し続けることは困難である。すなわち、
単に分散力の大きい界面活性剤を用いても、得られた磁
性流体組成物は必ずしも長期的に安定した分散性が保証
されるとは躍らない。
そこで本出願人は先に、イオン性界面活性剤を2回添加
するものとし、その1回目の添加で強磁性体微粒子表面
に界面活性剤の単分子層を形成した後、分散性の悪い大
きな粒子を分離し、その後  。
更に2回目の界面活性剤を添加する磁性流体組成物の製
造方法を提案した(特開昭59−105093号公報)
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の界面活性剤を2回添加する方法に
あっては、第1回目のイオン性界面活性剤の添加量を、
全ての強磁性体微粒子表面を重分  □子層で完全に被
覆し得る1i(100%)とし、且つ第2回目のイオン
性界面活性剤の添加を非極性の有機溶媒中で行っている
そのため、次のような問題があった。
■ 非極性の有機溶媒中では、イオン性界面活性  ・
剤の強磁性体微粒子への吸着にあたり、静電気力  1
の関与はあまりない、すなわち、強磁性体微粒子  1
の表面は、親油基を外に向けた第1の界面活性剤で被覆
され親油性に改質されている。そこで第2の界面活性剤
は、その親油基を第1の界面活性剤層の親油基側に向け
、親水性の極性基を外に向けて配向し、2層吸着する。
この吸着はvan der Waals力に基づく可逆
的な物理吸着であり、吸着力は弱い、特に粒子濃度が濃
厚な系では分散性改善の長期的な効果は望み得ない。
■ 第2の界面活性剤はこのように親水性の極性基を外
に向けて配向するため、その添加量の増加に伴い非極性
の有機溶媒中での分散性は劣化する方向にある。したが
ってその添加量を極く少量に制約せざるを得ず、大きな
分散効果は期待できない。
■ 第2の界面活性剤の添加量を少しでも増加させるた
めには、その親水基部が分散系に及ぼす影響の小さいも
のを選択する必要がある。このため、使用される界面活
性剤そのものが限定される。
■ 長期的に安定した分散系を得るには、系中の強磁性
体微粒子のうち比較的大径の粒子を除去して分散粒子の
大きさを制御する必要がある。上記従来の場合の粒子径
の制御は、もっばら遠心分離機のような物理的な手段の
みで行うか、もしくは界面活性剤を添加する以前の強磁
性体微粒子合成工程における条件の調整で行っていた。
しかし、遠心力のみで平均粒子径や粒度分布を極めて小
さな範囲内に抑えるには、超高速回転が要求されるから
、莫大な設備費が必要となる。
一方、強磁性体微粒子合成工程で平均粒子径や粒度分布
の調整を再現性良く行う条件設定は非常に困難である。
以上、要するに、従来の界面活性剤の2回添加法では、
強磁性体微粒子の粒子径の制御と分散性の向上とを独立
に行うことは困難であった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、第1の界面活性剤に
よる強磁性体微粒子の分散性を抑制して、得られる磁性
流体組成物中の分散粒子の最大粒径を可及的に小さく制
御するとともに、更に第2の界面活性剤を水相で添加す
るようにして、イオン性界面活性剤を強固に強磁性体微
粒子面に吸着させることにより、極めて安定性の高い磁
性流体組成物が得られる磁性流体組成物の製造方法を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、強磁性体微粒子に不飽和量の第1のイオン性
界面活性剤と低沸点有機溶媒とを加えて粒子表面を前記
界面活性剤で不完全に被覆した分散系を得た後、比較的
粒径の大きな強磁性体微粒子を系外に除去する粒子径制
御工程と、前記分散系から低沸点有機溶媒を除去して親
油性強41i性体微粒子を得る工程と、 該親油性強磁性体微粒子に水と第2のイオン性界面活性
剤とを加えて、少なくとも前記第1のイオン性界面活性
剤で被覆されていない個所の強C’zI性体微粒子面に
水和で第2のイオン性界面活性剤を吸着せしめ、その第
1及び第2の界面活性剤で被バlされた強磁性体微粒子
を分散媒中に分散させる工程とを包含する。
〔作用〕
第1のイオン性界面活性剤は、意図的に第2の界面活性
剤より分散性の低いものを用いるか、又は第2の界面活
性剤と同等の分散性を有するものを用いる場合は添加量
を少なくして被覆率を低くする。強磁性体微粒子面は不
完全に被覆されるに過ぎない。これにより強磁性体微粒
子の分散性を抑制した状態下で、分散粒子径の調整を行
う。したがって強磁性体微粒子のうちの比較的粒径の大
きなものは、従来のように界面活性剤で完全に被覆され
て化学的な分散力で強力に保護されるということはなく
、不安定である。この不安定な大径の強磁性体微粒子を
、低粘度の低沸点有機溶媒系から除去するには、それほ
ど強力な手段は必要とせず、例えば8000程度の一般
的な大きさの遠心力で十分である。かくして、長期間に
わたり良好な分散性を維持できる粒径の小さい微粒子の
みが、容易に選別されて残る。例えば、8000Gの遠
心力で沈降させた粒子について、さらに6000Gで遠
心分離して上澄み液を得ることで、粒子径分布がより単
分散に近い系を得ることも可能になる。
本発明にあっては、更に、第2のイオン性界面活性剤の
添加を水相で行うことで、第1の界面活性剤で被覆され
ていない部分の強磁性体微粒子表面に対して、第2のイ
オン性界面活性剤が単なる物理吸着ではなく、極性基同
士でたいへん強固に且つ不可逆的に結合(化学吸着又は
化学結合)する。
以下、本発明の磁性流体組成物の製造方法を詳細に説明
する。
本発明の第1吸着工程で使用する第1の界面活性剤は、
基本的には後述する中間媒体に用いる有a溶媒に可溶か
又は相溶性があり、強磁性体微粒子表面と化学吸着又は
化学結合する極性基を有するものである。具体的には、
炭素数8以上の疎水基部分と、例えばスルホン酸類(合
成スルホン酸。
石油スルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等)や
、カルボン酸類(アルキルナフタレンカルボン酸、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル酢酸、N−アシルアミ
ノ酸、不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸等)やホスホン酸類、
或いは硫酸エステル。
リン酸エステル、アミン、アルコールなど、またはそれ
らの塩、第4アンモニウム塩などの親水基部分とを有す
る陰イオン性界面活性剤とか、アルコキシシランを有す
るシランカップリング剤などである。これらのうち数種
類を併用してもよい。
上記第1の界面活性剤の疎水基部分の炭素数は、従来の
磁性流体組成物にあっては、粒子分散性からみて10以
上が適当とされているが、本発明の粒子径制御にあって
は意図的に粒子分散性を低くした状態を利用するため、
分散力の劣る炭素数8程度のものも適用可能である。
これら第1の界面活性剤が添加される第1吸着工程は、
最終的に得られる磁性流体組成物中の強磁性体微粒子の
最大粒子径を制御するものである。
すなわち、第1の界面活性剤の添加量は、得られる親油
性強磁性体微粒子の収率、及び目標とする最大粒子径と
の兼ね合いを考慮して定める。その範囲は、粒子表面に
対する被覆率(後述)が20%以上100%未満であり
、望ましくは50〜80%の範囲となる間がよい。
粒子表面を100%以上に被覆した場合には、所期の粒
子制御効果が得られない。すなわち本発明の粒子径制御
は、中間媒体中へ強磁性体微粒子を分散させる第1の界
面活性剤の分散能を意図的に低くすることで、比較的大
径の粒子のみを効率良く系から除去して、その結果長期
にわたり安定な磁性流体組成物を得ようとするものであ
る。よって、分lik性の高い第1の界面活性剤を選定
した場合は、分散性の低い第1の界面活性剤を選定した
場合より被覆率を低くする。
具体的には、第1の界面活性剤の分散性と被IW率の組
み合わせを選定する際は、次の数値を目安とすることが
望ましい。すなわち、得られた磁性流体組成物中の強磁
性体微粒子の最大粒子径が、分散剤の被覆率を100%
として得た従来の磁性流体組成物における最大粒子径に
比べて、少なくとも10%は小さくなるようにする。
一方、被覆率が20%を割ると上記収率は例えば10%
を下回り、採算上不利となる。
本発明の第2吸着工程で使用する第2の界面活性剤は、
その疎水基部分の炭素数が18以上である点を除けば、
第1の界面活性剤と同種のものでよい。
本発明の低沸点有機溶媒は、ベンゼン、トルエン8キシ
レン、ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、ジエ
チルエーテル等でアル。
又、本発明に用いられる強磁性体微粒子の分散媒(キャ
リア)は、低揮発性で低粘度の鉱油やエステル油、アル
キルポリフェニルエーテルのようなエーテル油、或いは
アルキルナフクレン油、ポリαオレフィン油などの炭化
水素系合成油等の有a溶媒が好適であり、磁性流体の用
途に応じて適宜に用いられる。
これらは、先に述べた第1及び第2の界面活性剤との親
和性が大きいものが好ましい。そこで分散媒と界面活性
剤との組み合わせは、相溶性を考慮することが必要であ
り、また例えば次のような実験結果なども参照して決め
られる。
「界面活性剤がN−アシルアミノ酸、またはオレイン酸
、またはイソステアリン酸で、分散媒がヘキサンの場合
は濃厚な強磁性体微粒子の分散系が得られた。これに対
し、同じ界面活性剤で、分散媒がポリαオレフィンの場
合は濃厚な強磁性体微粒子の分散系は得られなかった。
」 本発明の強磁性体微粒子としては、周知の湿式法により
コロイド状水懸濁液(スラリー)として得られるものを
用いてよい。ここに湿式法とは、第1鉄イオンと第2鉄
イオンを1:2の割合で含む酸性溶液にアルカリを加え
pH9程度以上とし、適宜な温度下で熟成することによ
りマグネタイトコロイドを得るものである。また、水も
しくは有機溶媒中でマグネタイト粉末をボールミル粉砕
するいわゆる湿式粉砕法で得られたものでもよい。
更に、その他、乾式法で得られたものであってもよい。
また、マグネタイト以外にマンガンフェライト。
ニッケルフェライトコバルトフェライトもしくはこれら
と亜鉛の複合フェライトやバリウムフェライトなどの強
磁性体微粒子や、鉄、コバルト等の強磁性の金属微粒子
を用いることもできる。
強磁性体微粒子の含有量は、従来−船釣に用いられてい
る体積比で1〜20%の範囲は勿論のこと、低沸点有機
溶媒を用いた中間媒体を経由して製造することにより、
更に高濃度に調整することも可能になる。
本発明の第1吸着工程は、粒子径が20〜500人であ
る所定量の強磁性体微粒子に、低沸点有機溶媒を加えて
懸濁液とし、その後に第1の界面活性剤を加えて中間媒
体を得てもよく、もしくは第1の界面活性剤と低沸点有
機溶媒との混合液を加えて中間媒体を得てもよい。また
、湿式法で得られる強磁性体微粒子を用いるのであれば
、強磁性体微粒子の水相)懸濁液に所要量の第1の界面
活性剤を加えて被覆層を形成し、いったん洗浄し、乾燥
して疎水性強磁性体微粒子を得た後、低沸点有機溶媒を
加えて中間媒体を得てもよい。
本発明の第2吸着工程は、第1吸着工程で得られた親油
性及び親水性の両性の表面性状をもつ強磁性体微粒子を
水中に懸垂させて、これに第2の界面活性剤を添加する
。これにより、第2の界面活性剤の親水性基が、直接に
粒子の親水性表面と強固に化学結合して、強磁性体微粒
子表面は全て親油性となる。
その後、この親油性強磁性体微粒子を水と分離し、乾燥
させる。最後に乾燥した親油性強磁性体微粒子に直接、
分散媒を加えて磁性流体組成物を得る。
粒子濃度が特に高い磁性流体組成物としたい場合は、中
間媒体としての低沸点有機溶媒と分散媒を加え、ついで
低沸点有機溶媒を加熱分離して濃縮し、その濃縮したも
のに更に強磁性体微粒子を分散させた低沸点有機溶媒を
加え、その低沸点有機溶媒を加熱分離して濃縮すること
を繰り返せばよい。
以下に、本発明の詳細な説明する。
〔実施例1〕 第1吸着工程における、分散剤(第1の界面活性剤)の
添加濃度と強磁性体微粒子に対する被覆率の関係: 分散剤:N−アシルアミノ酸 分散媒:ヘキサン まず湿式法によりマグネタイトスラリーを製造した。す
なわち、硫酸第1鉄と硫酸第2鉄とを各0.3molづ
つ含む水溶液11に、6NのNaOHa qをp H1
1以上になるまで加えた後、その溶液を60″Cで30
分間7p5成してマグネタイトコロイドのスラリーを得
た。
マグネタイト粒子100重量部を含む上記スラリーに、
3NのHClaqを加えて、そのpHを5.5に調整し
、さらにそのp Hを維持しつつスラリー中のマグネタ
イト粒子100重量部に対し60重量部のN−アシルア
ミノ酸〔日光ケミカルズ社袈、サルコシネー1−LH(
アシル鎖長はCI□が主成分)〕を含む水溶液を加え、
十分に撹拌した後3NのHCl a qを加えてp H
を4に調整し、液温を最終的に70°Cまで上昇させた
。これにより、マグネタイト粒子の表面に第1の界面活
性剤を吸着させた。その後、静置して液中のマグネタイ
ト粒子を凝集沈澱させ、その上澄みを捨てる。
更に水を加えて撹拌してから再び静置して上澄みを捨て
る。この水洗を数回繰り返して水溶液中の電解質を除去
した後、濾過脱水し、乾燥して粉末状のマグネタイト粒
子とした。
次に、このマグネタイト粉末にヘキサンを加えて十分に
振とうすることにより、マグネタイト粒子をヘキサン中
に分散させる。これを遠心分離機にかけて8000Gの
遠心力下で30分間遠心分離し、マグネタイト粒子のう
ちの分散性の悪い粒子を沈降させて除去する。得られた
上澄み液中のマグネタイト粒子は極めて安定に分散して
いることが認められた。
なおここで、未吸着或いは不完全吸着の第1の界面活性
剤を除去するため、必要に応じてMeOHを加える。こ
れによりマグネタイト粒子は分散性を失い凝集する。一
方、未吸着或いは不完全吸着の界面活性剤は溶媒中に溶
解したままであるから、凝集した粒子を濾過し、乾燥す
る。その後ヘキサンを加え再分散させる。
こうして、不安定な分散粒子を予めほぼ完全に除去した
後、低沸点有機溶媒を加熱により分離して、親油性に改
質された表面と親水性のままの表面とが併存している強
磁性体微粒子が得られた。
以上の第1吸着工程において、マグネタイト粒子に対す
る第1の界面活性剤としてのN−アシルアミノ酸の添加
濃度と被覆率との関係を検討した結果を説明する。
上記工程で、スラリー中のマグネタイト粒子重量に対す
るN−アシルアミノ酸の添加濃度を種々変えて、添加濃
度(重量部)の異なるヘキサン分散マグネクイトコロイ
ド液を得た。
これらのマグネタイトコロイド液をロータリーエバポレ
ータに移し、90°Cに保ってヘキサンを蒸発除去して
得られた親油性のマグネタイド粒子を秤鼠した。
その結果得られた、N−アシルアミノ酸の各添加濃度に
おけるマグネタイト粒子の収率(!IJI油性のマグネ
タイト粒子の重量/スラリー中のマグネタイト粒子重量
)が、表1に示される。但し、N−アシルアミノ酸の添
加濃度60重量部の時の収率を100%としである。
表1より、N−アシルアミノ酸を分散剤とした場合、添
加濃度60重量部のとき単分子吸着が完了したことにな
る。すなわち、この濃度でのマグネタイト粒子の被覆率
が100%である。第1図は上記の添加濃度と収率と被
覆率との関係を表したものである。
〔実施例2〕 第2吸着工程における、分散剤(第2の界面活性剤)の
添加を水相で行うことの効果:実施例1と同様の工程で
、ヘキサンを分散媒とし、第1の界面活性剤としてN−
アシルアミノ酸を被覆率50%となるように吸着させた
マグネタイトコロイドを得た。
このコロイド溶ン夜をロータリーエバポレータに移し、
90°Cに保ってヘキサンを蒸発除去し、親油性のマグ
ネタイト微粒子を得た。(以上、第1吸着工程)。
次いで、上記親油性のマグネタイト微粒子100重量部
に2000重四部0純水を加え、超音波を照射しつつ0
.INのNa0Haqを添加し゛てpHl0に調整し、
マグネタイト微粒子を分子fI1.させた。その後、分
散液を撹拌しつつ20重量部のエイコシルナフタレンス
ルホン酸を含む第2の界面活性剤の水溶液を加えるとと
もに、3NのHCfaqでp H4に調整した後、液温
度を60°Cまで加熱した。これにより、マグネタイト
粒子の表面に第2の界面活性剤であるエイコシルナフタ
レンスルホン酸の吸着が完了する。その後、水洗し°ζ
水溶液中の電解質を除去した後、濾過脱水し、真空乾燥
した。
乾燥後、ヘキサンを加えて十分に振とうして、マグネタ
イト粒子をヘキサン中に分散させた。必要に応じて、こ
こで遠心分離機にかけ、吸着が完全でない粒子を除去し
てもよい。
マグネタイト粒子を分散させたベニトサン中に、120
重量部のエイコシルナフタレンを分散媒としで加え、十
分混合した後ロータリーエバポレータに移し、90℃に
保ってヘキサンを蒸発除去した。こうして得られた磁性
流体組成物は、暗褐色透明であった。
ここで比較のために、分散剤(第2の界面活性剤)の添
加を従来通り油相で行った磁性流体組成物を、次のよう
な工程で作成した。
〔比較例〕
上記実施例2と同様の第1吸着工程を経て、親油性のマ
グネタイト微粒子を得た。次いで、上記親油性のマグネ
タイト微粒子100重量部に300重量部のヘキサンを
加えた。これに更に、第2の界面活性剤である20重量
部めエイコシルナフタレンスルホン酸を加えた後、ボー
ルミルで2hr処理することで親油性のマグネタイト微
粒子をヘキサン中に再分散させると共に油中において第
2の界面活性剤を強磁性体微粒子表面に吸着させる操作
を行った。
その後、このマグネタイトコロイド液に、分散媒として
120重量部のエイコシルナフタレンを加え十分に混合
した後、ロータリーエバポレークに移し、90°Cに保
ってヘキサンを蒸発除去した。
こうして得られた磁性流体組成物は、赤褐色で濁ってい
た。
以上のようにして得られた上記2種の磁性流体組成物の
分散性についての比較結果が表2に示される。
表2 〔実施例3] 本発明の工程による種々の磁性流体組成物の調整: 実施例1.実施例2と同様に調整して得られた種々の磁
性流体組成物が表3に示される。
なお、強磁性体微粒子としては、マグネタイI・の他M
 n −Z nフェライトも同様に調整できた。
表中の分11シ媒(キャリア)は略号で示されている。
OLニオレフイン、AP:アルキルポリフェニルエーテ
ル、AN:アルキルナフタレン、FE:バーフルオロポ
リエーテル。
〔実施例4〕 本発明の製造法により得られた磁性流体組成物中の強磁
性体微粒子の粒子径と、第1の界面活性剤のみを用いる
(第2の界面活性剤を使用しない)従来法により得られ
た磁性流体組成物中の粒子径との比較: ■ 従来法による磁性流体組成物 分1111剤二合成スルホン酸 添加量:被覆率100% 分散媒:ポリαオレフィン 添加量:80重量部 まず実施例1と同様の操作で、合成スルボン酸を分散剤
とし、ヘキサンを分散媒とするマグネタイトコロイドを
得た。これに分散媒としてポリαオレフィンを加え、ヘ
キサンを蒸発除去して磁性流体組成物を製造した。
その磁性流体組成物中のマグネタイト粒子の透過型電子
顕微vl(TEM)像が第2図に示される。
■ 本発明の製造法による磁性流体組成物分散剤:第1
の界面活性剤としてN−アシルアミノ酸 添加■:被覆率率0% 第2の界面活性剤として合成スルホン 酸 添加量:30重量部 分散媒:ポリαオレフィン 添加量二80重量部 実施例2と同様の操作で、第1の界面活性剤がN−アシ
ルアミノ酸、第2の界面活性剤が合成スルホン酸、分散
媒がポリαオレフィンである磁性流体組成物を製造した
その磁性流体組成物中のマグネタイト粒子の透過型電子
顕微鏡(TEM)像が第3図に示される。
第2図と第3図とから、本発明の製造方法で調製された
磁性流体組成物中のマグネタイト粒子は、従来の製造方
法で調製された磁性流体組成物中のマグネタイト粒子に
比べて、より単分散系に近づいている。又、粒子径も小
さいことが一目瞭然であり、粒子径制御の効果が明白に
示されているといえる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、第1吸着工程に
おける界面活性剤の添加量を強磁性体微粒子表面の被覆
率100%未満とし、且つ第2吸着工程における界面活
性剤の添加を水相で行うものとした。そのため、強磁性
体微粒子の粒子径の制御と分!1Jl性の向上とを独立
に行うことが容易となり、長期的な安定性を損なう比較
的大径の粒子を含まず、且つ界面活性剤が強固に吸着さ
れた極めて安定性の高い磁性流体組成物が、従来の製造
設備のままで得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は強磁性体微粒子に対する第1の界面活性剤の添
加濃度と被覆率率と親油性強磁性体微粒子の収率との関
係を表す図、第2図は従来の製造方法により得た磁性流
体組成物中の強磁性体微粒子の粒子構造を示す透過型電
子顕微鏡視野図、第3図は本発明の製造方法により得た
磁性流体組成物中の強磁性体微粒子の粒子構造を示す透
過型電子顕微鏡視野図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)強磁性体微粒子に不飽和量の第1のイオン性界面
    活性剤と低沸点有機溶媒とを加えて粒子表面を前記界面
    活性剤で不完全に被覆した分散系を得る第1吸着工程と
    、 該分散系から比較的粒径の大きな強磁性体微粒子を分離
    した後、前記分散系から低沸点有機溶媒を除去して親油
    性強磁性体微粒子を得る工程と、該親油性強磁性体微粒
    子に水と第2のイオン性界面活性剤とを加えて、少なく
    とも前記第1のイオン性界面活性剤で被覆されていない
    個所の強磁性体微粒子面に、水相で第2のイオン性界面
    活性剤を吸着せしめる第2吸着工程と、 その第1及び第2の界面活性剤で被覆された強磁性体微
    粒子を乾燥した後、分散媒中に分散させる工程とを包含
    する磁性流体組成物の製造方法。
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