JPH0131104B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は器内に瞬間式給湯器と浴湯循環加熱器
とを並設した給湯器付風呂装置に関するもので、
浴槽が器具よりも高い位置にある２階浴室にも対
応可能とし、且つその場合の浴槽の汚水の市水道
中への逆流防止を器具内で達成し、設置工事も循
環路の接続だけの簡単なものとする給湯器付風呂
装置の提供を目的としたものである。

従来給湯器で加熱した湯を風呂の加熱循環路を
通して浴槽に落とし込むようにした給湯器付風呂
装置は特開昭58−140556号公報等で公知である。
これを第２図で示すと、瞬間式給湯器Ａで昇温さ
せた湯を風呂給湯管ＢからポンプＣを有した浴湯
の加熱循環路Ｄを通して浴槽Ｅに落とし込むよう
になつている。しかるに浴槽Ｅと市水道Ｆとが直
結されるため、汚水（浴槽水）が逆流しないよう
風呂給湯管Ｂ中に真空破壊弁Ｇが設けられる。と
ころが、この真空破壊弁Ｇは可動部を有している
等の理由で信頼性に今一つ欠けるばかりでなく、
浴槽Ｅを２階に、器具を１階に夫々設置する場
合、真空破壊弁Ｇを器具から取り出して２階浴槽
の水面よりも上方位置となるところに設置しなけ
ればならず、設置工事が厄介なものとなる難点が
ある。

本発明はかかる難点を解消するもので、以下そ
の実施例を第１図に従つて説明すると、１は給湯
器付風呂釜であり、内部に瞬間式給湯器２と浴湯
循環加熱器３とを並設してある。瞬間式給湯器２
は給湯用熱交換器４、これを加熱するバーナ５、
市水道に連結した入水管６、出湯管７等からな
り、入水管６には水流スイツチ８が、出湯管７に
は出湯温検知サーミスタ１０が夫々配されてい
る。一方、浴湯循環加熱器３には循環用熱交換器
１２、バーナ１３、浴湯往き管１４、浴湯戻り管
１５、戻り管１５中に配した自吸式のポンプ１
６、その上流側に配した流量スイツチ１７、循環
湯温検知サーミスタ１８等が設けてある。往き管
１４及び戻り管１５は二連一体のチユーブで一本
にまとめられ、それらの端部は浴室内の浴槽１９
の側壁に開口される。２０は流量制御器１１下流
側の出湯管７と戻り管１５のポンプ入口側とを結
ぶ風呂給湯管であり、出湯管７側から流量センサ
２１、風呂給湯用の給湯電磁弁２２を有する。該
風呂給湯管２０は大気に開散されたじようご状の
ホツパー２３上方に開口している。ホツパー２３
と戻り管１５とは落し込み管で接続される。２６
はバーナ１３へのガス路に設けたガス電磁弁であ
る。なおかかる構成の給湯器付風呂釜１は１階に
設けられるが、浴槽１９は図例の鎖線のように２
階に設けても良い。２８は浴槽１９付近に設けた
リモコンであり、電源スイツチ２９、給湯用の湯
温調節つまみ３０、風呂追焚スイツチ３１、風呂
自動スイツチ３２、風呂自動設定つまみ３３、湯
量設定つまみ３４等を有する。３５は戻り管１５
の上記風呂給湯管２０との接続部よりも上流側に
設けた切換電磁弁、３６は該電磁弁３５上流側の
戻り管１５と往き管１４とを結ぶバイパス管であ
り、途中にバイパス電磁弁３７を設けてある。３
８はホツパー２３と戻り管１５との間を接続する
落し込み管に設けた逆流防止電磁弁である。これ
ら４つの電磁弁２２，３５，３７，３８は、電磁
弁３５のみが他と開閉状態が逆になるように動作
させる。

本発明はこのような構成からなり、風呂を自動
で沸かすには、リモコン２８で電源スイツチ２９
を入れると共に、風呂温度設定つまみ３３、湯量
設定つまみ３４で予め任意の温度、湯量に設定し
たのち、自動スイツチ３２を押せば良い。これに
より給湯電磁弁２２が開いて水が流れ、水流スイ
ツチ８の検出により給湯器２側が動作してバーナ
５が着火し、予め固定された適温（例えば約38
℃）の湯が風呂給湯管２０から流れる。この時流
量センサ２１の流量計測が開始され、この湯はホ
ツパー２３内に落とし込まれたのち、駆動してい
るポンプ１６の圧送力によつて熱交換器１２、往
き管１４を経て浴槽１９へと送り出される。なお
以上の動作中、バイパス電磁弁３７が開くと共に
切換電磁弁３５が閉じているので、湯は往き管１
４のみでなくバイパス管３６をも通り、戻り管１
５からも浴槽１９へと湯が送られ、次第に浴槽１
９に溜まつていく。そして流量センサ２１が予め
設定つまみ３４で設定した値を計測すると、給湯
電磁弁２２が閉じて給湯器２の動作が停止し、一
方バイパス電磁弁３７が閉じると共に切換電磁弁
３５が開き、循環路が連通形成される。又、逆流
防止電磁弁３８が閉じて浴槽水の戻り管１５から
ホツパー２３への湯の逆流を防止すると共に、ポ
ンプ１６の駆動時にホツパー２３から空気を吸い
込むのを防止する。尚、万一逆流防止電磁弁３８
が故障した場合には浴槽水はホツパー２３へ逆流
するが、ホツパー２３からあふれ出るだけで、風
呂給湯管２０から市水道に逆流することはなく、
従来例のように真空破壊弁Ｇが故障すれば市水道
に逆流してしまうことはない。そしてポンプ１６
が回り循環路内に強制流が生じ、これを流量スイ
ツチ１７が検出するとバーナ１３が着火して、循
環湯をサーミスタ１８が予め設定した湯温を検出
する迄沸かし上げて停止するのである。

浴湯が冷めて追焚きの必要が生じた場合は、追
焚スイツチ３１をオン操作すると、ポンプ１６に
より強制循環しながら熱交換器１２で加熱昇温さ
れ、サーミスタ１８の設定温検出により追焚きが
停止する。

台所等への給湯を行うには、使用先の給湯カラ
ンを開けば良く、水流スイツチ８が水流検出を開
始して以後給湯されること、前記風呂給湯の場合
と同様である。

このように本発明では浴槽１９への給湯落とし
込み時、バイパス管３６を開いて戻り管１５から
も給湯するので、配管抵抗損失を最少限に抑えて
大流量の圧送が可能となり、落とし込み時間の短
縮化がはかられると共に圧送力の弱いポンプでも
充分に給湯が可能となるのである。また万一市水
道側が断水して負圧になつても、汚水（浴湯）は
ホツパー２３で市水とは完全に縁切りされている
ため、汚水が市水中に逆流してこれを汚染するこ
とが全くない。更にホツパー２３に溜めた湯をポ
ンプ１６で圧送する方式なので、２階浴槽の場合
でもホツパー２３は器内に設けられていて何ら不
都合はなく、浴槽１９と器具との間の循環路の工
事のみで良く、第２図従来例のように逆流防止部
材（真空破壊弁）をわざわざ２階浴槽の上方に設
置するといつた煩わしい工事をなくすることがで
き、施工性にも優れたものとなる。

また第１図は本発明の他の実施例をも含むもの
で、循環用熱交換器１２をバイパスするバイパス
管３９を設け、このバイパス管３９中に設けた電
磁弁４０を電磁弁３７と同じ動きにさせたもの
で、この場合、配管抵抗損失の主要な部分である
熱交換器１２をバイパスすることにより、さらに
大流量での落とし込みが可能となるものである。

以上要するに本発明は、入水管が市水道に連通
する瞬間式給湯器の出湯管から風呂給湯管を分岐
し、該風呂給湯管は大気開放のホツパ上方に開口
し、該ホツパーは落し込み管で浴槽と浴湯循環加
熱器の循環用熱交換器との循環回路中のポンプの
入口側に接続し、この接続部の上流側循環回路と
上記熱交換器出口循環回路とをバイパス管で接続
すると共に、前記風呂給湯管には給湯電磁弁を、
落し込み管には逆流防止電磁弁を、バイパス管に
はバイパス電磁弁を配し、上記３つの電磁弁と開
閉状態が逆になるよう動作する切換電磁弁を上記
循環回路中の落し込み管との接続部とバイパス管
との接続部との間に設けたものであるから、循環
回路の長くなる２階浴槽への湯の落とし込みが充
分な流量でもつて短時間で行えるばかりでなく、
その設置工事も簡単化され、且つ浴槽の汚水が市
水中に逆流することの全くない水道衛生上も問題
のない優れた給湯器付風呂装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略構成図、第
２図は従来例を示す構成図である。 ２……瞬間式給湯器、３……浴湯循環加熱器、
６……入水管、７……出湯管、１２……循環用熱
交換器、１６……ポンプ、１９……浴槽、２０…
…風呂給湯管、２２，３５，３８……電磁弁、２
３……ホツパー、３６……バイパス管、３７……
バイパス電磁弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 入水管が市水道に連通する瞬間式給湯器の出
   湯管から風呂給湯管を分岐し、該風呂給湯管は大
   気開放のホツパ上方に開口し、該ホツパーは落し
   込み管で浴槽と浴湯循環加熱器の循環用熱交換器
   との循環回路中のポンプの入口側に接続し、この
   接続部の上流側循環回路と上記熱交換器出口循環
   回路とをバイパス管で接続すると共に、前記風呂
   給湯管には給湯電磁弁を、落し込み管には逆流防
   止電磁弁を、バイパス管にはバイパス電磁弁を配
   し、上記３つの電磁弁と開閉状態が逆になるよう
   動作する切換電磁弁を上記循環回路中の落し込み
   管との接続部とバイパス管との接続部との間に設
   けたことを特徴とする給湯器付風呂装置。