JPH01301302A - 改質木材および積層板の製造方法 - Google Patents

改質木材および積層板の製造方法

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JPH01301302A
JPH01301302A JP13162488A JP13162488A JPH01301302A JP H01301302 A JPH01301302 A JP H01301302A JP 13162488 A JP13162488 A JP 13162488A JP 13162488 A JP13162488 A JP 13162488A JP H01301302 A JPH01301302 A JP H01301302A
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lumber
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epoxy compound
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Minoru Ueda
実 上田
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松田 ひで明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は特に寸法安定性、機械的性質および表面硬度の
優れた改質木材を、並びに該改質木材層で被覆された積
層板を工業的に非常に有利に製造する方法に関するもの
である。
[従来の技術] 木材資源の枯渇化が世界的な規模で問題となっている現
在、木材の有効利用をはかるために、木材の欠点を改質
する優れた処理方法の開発が期待されている。
木材は含有水分の増減によって、膨張、収縮を起こし、
それにより、そり、ねじれ、割れ等を生じやすい欠点を
、また曲げ、圧縮等の機械的応力による変形、あるいは
木材表面が比較的柔らかいために傷がつきやすい欠点を
有している。
このような木材の欠点を改善するものとしては、従来よ
り、木材にメチルメタクリレート、スチレン等のビニル
系モノマーおよびプレポリマー等を注入した後、外部か
ら放射線照射または触媒を用いての加熱等により、木材
内で重合固着させて得られる木材プラスチック複合体(
w p C)がよく知られている。しかし、このような
物理的な方法による手段では、木材に優れた寸法安定性
を付与することは困難である。また、木材中にグリシジ
ルメタクリレート等を含浸させ、木材中で重合させる方
法(特公昭49−43121号)は公知である。この方
法は木材中に含浸させである処理薬剤のエポキシ基が木
材中の活性水酸基と反応を起こすことを示唆したもので
ある。しかしながら、一般的に木材中の水酸基とエポキ
シ基とのエーテル化反応は非常に反応か進みにくい。そ
のため、木材中では主として高温になるにつれてメタク
リル基の二重結合の重合反応が起こり、得られた処理木
材の寸法安定性は、wpcのそれと余り変わらない。
一方、化学的な方法による木材の寸法安定性を改善する
手段として、木発明者らは、先に、木材を多塩基酸無水
物とエポキシ化合物からなる反応溶液中に浸せきし、加
熱させて、木材成分中の水酸基に多塩基酸無水物を開環
エステル化反応により付加させると同時に、側鎖にでき
たカルボキシル基に同じ反応溶液中に存在するエポキシ
化合物を付加させることによって木材を改質する方法(
特願昭61−236993号)を提案した。
しかしながら、上記方法で得られた改質木材は寸法安定
性および耐候性などの性能においては優れていても、こ
れを工業的に製造するには下記のような問題点があった
。即ち、反応溶液を高温下で使用するため、長期的安定
性が悪く、連続使用が困難であった。また最終的に加熱
反応された処理木材を洗浄する際、処理木材中に含まれ
ている未反応溶液が木材重量に対して50〜200重量
%含まれ、これを洗浄除去することが工業的にみて損失
である。また、未反応溶液を回収するとしても、その回
収作業に長時間必要とする欠点を有していた。さらにま
た、この種の改質木材は木材の機械的性質および表面硬
度の改善には至らないものであった。
一方、上記のような木材中の水酸基を化学的に修飾せし
めた改質木材を、接着剤を介して合板表面に積層一体化
せしめることは公知である。通常、合板表面に接着剤を
塗布した後、改質木材を配し、これを加熱圧締成形する
のであるが、この種の積層板は、製造において改質木材
と合板との接着工程が非常に煩雑であること、並びに接
着剤等による製品コスl−が高くつく難点を有していた
[発明が解決しようとする課M] 本発明は特に寸法安定性、機械的性質および表面硬度の
優れた改質木材を、並びに該改質木材層で被覆された積
層板を工業的に非常に有利に製造する方法を提供するに
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、木粉中の水酸基に酸無水物と不飽和二重
結合を有するエポキシ化合物とを交互に付加させると重
合性二重結合を有するオリゴエステル化木粉が得られ、
該オリゴエステル化木粉を高温、高圧下で熱圧すると、
木材成分の可塑化を伴って橋かけ反応が起こることに着
目し、鋭意研究を重ねたところ、多塩基酸無水物と不飽
和二重結合を有するエポキシ化合物および場合によりて
はラジカル重合開始剤からなる反応溶液を木材中に含浸
させ、次いで該反応溶液含浸木材と含浸の工程で木材に
含浸されなかった余分の反応溶液を分離し、しかるのち
該反応溶液含浸木材を加熱して、木材成分中の水酸基に
多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合
物を交互に付加させるとともに二重結合を重合させ、さ
らに木材中の空隙部分に多塩基酸無水物と不飽和二重結
合を有するエポキシ化合物の硬化物を存在させることに
より、特に寸法安定性、機械的性質および表面硬度の優
れた改質木材が効率よく、有利に得られることを見い出
したのである。
また、多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキ
シ化合物および場合によってはラジカル重合開始剤から
なる反応溶液を木材中に含浸させ、次いで該反応溶液含
浸木材と含浸の工程で木材に含浸されなかった余分の反
応溶液を分離し、しかるのも該反応溶液含浸木材を板状
基材表面に配し、これを加熱加圧して一体に成形せしめ
ることにより、好ましい性質を有する木質系の積層板が
得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったの
である。
即ち、本発明は化学修飾に先立って木材中に前記反応溶
液を含浸する際に、含浸されなかった余分の反応溶液を
分離するので、このことが分離回収された反応溶液の長
期安定性につながり、反応溶液の連続使用ないし循環使
用を可能にするという特徴がある。また、本発明者等は
、前記反応溶液含浸木材を加熱することによって、木材
成分中の水酸基に多塩基酸無水物が開環エステル化反応
により付加すると同時に、側鎖にできたカルボキシル基
に不飽和二重結合を有するエポキシ化合物が付加エステ
ル化反応を起こして結合し、オリゴエステル化木材が生
成される。また、木材中の空隙部分では、多塩基酸無水
物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合物との交互エ
ステル化反応やエポキシ基の重合によるエーテル化が起
こり、副反応生成物としてのオリゴマーが生成される。
同時に、上記主反応で得られたオリゴエステル化木材中
の二重結合および副反応で得られたオリゴマー中の二重
結合が重合して架橋し、オリゴエステル化木材とオリゴ
マーとの間に強固な化学結合ができ、また系全体として
も強固な網目構造が形成されるため、前記した優れた特
性を有する改質木材が得られるのである。さらに、従来
のような木材の化学修飾において問題となる、処理木材
中の未反応溶液を除去して、回収するという作業が全く
いらない工業生産に適した改質木材の製造方法を提供す
るものである。
また、本発明は、前記反応溶液含浸木材を板状基材表面
に配し、これを加熱加圧することにより、接着剤を用い
ることなく改質木材と板状基材とを一体に成形せしめた
積層板の製造方法に関するものである。本発明の製造方
法によって得られた積層板は、木材中の水酸基、および
板状基材として木質系基材を使用した場合にはその表層
部の木材中の水酸基が多塩基酸無水物中の酸無水物基と
開環エステル化反応を起こして結合され、これによって
生じた側鎖のカルボキシル基に不飽和二重結合を有する
エポキシ化合部中のエポキシ基が付加エステル化反応を
起こして結合され、同時に二重結合が重合して架橋され
ている。即ち、木材および木質系基材は多塩基酸無水物
と不飽和二重結合を有するエポキシ化合物を介して架橋
結合されているため、木材と木質系基材間は化学的に非
常に強固な結合力で一体化されているものであフて、表
面が強靭で硬く、かつ寸法安定性等に優れたものである
本発明において使用する木材とは、木材の構造を保有し
たものである。その形状は、柱状、板状、またはブロッ
ク状等種々のものが用いられ、また樹種においても特に
制限はない。
多塩基酸無水物としては、特に制限はないが、例えば、
無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタ
ル酸、無水へキサヒドロフタル酸、無水3・6ジクロロ
タル酸、無水イタコン酸、無水ヘット酸等が挙げられる
。特に工業的には低廉な無水マレイン酸、無水フタル酸
、無水コハク酸等が好ましく、中でも無水マレイン酸お
よび無水フタル酸が木材の改質効果が大きく好ましい、
− 不飽和二重結合を有するエポキシ化合物としては、特に
制限はないが、例えば、アリルグリシジルエーテル、メ
タリルグリシジルエーテル、グリシジルメタルレート、
グリシジルアクリレート、ビニルシクロヘキセンモノエ
ポキサイド等が挙げられるが、工業的にはアリルグリシ
ジルエーテル、グリシジルメタクリレートが特に好まし
い。
板状基材としては、木質系基材、木質系以外の植物繊維
質系基材、石膏ボード、珪酸カルシウム板、石綿セメ゛
ント板、合成樹脂板、金属板等が挙げられる。なかんず
く木質系基材、例えば、単板、合板、パーティクルボー
ド、ファイバーボード等は好適である。またこれらの木
質系基材を製造する製造過程途上のもの、例えば、接着
剤が噴霧塗布された木質繊維をフォーミングして得られ
るファイバーマット等も用いることができる。
次に、本発明の製造方法を手順を追って説明する。まず
、柱状、板状、またはブロック状等の木材は、化学修飾
および使用する薬剤との関係で、熱風1/′i燥器なと
で乾燥して、木材含水率を10%以下にして使用するの
が好ましい。
一方、反応溶液としては多塩基酸無水物と不飽和二重結
合を有するエポキシ化合物および場合によってはラジカ
ル重合開始剤からなる混合溶液を用いる。多塩基酸無水
物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合物との混合割
合は、そのモル比が1:l〜20となるように調製する
のが好ましい。このように不飽和二重結合を有するエポ
キシ化合物を多塩基酸無水物に比べて過剰に用いるのは
、不飽和二重結合を有するエポキシ化合物が多塩基酸無
水物の溶媒として作用する効果と、さらに化学処理の中
間段階で得られるエステル化木材の側鎖のカルボキシル
基に不飽和二重結合を有するエポキシ化合物が付加する
度合を大きくし、改質木材の酸価を下げる効果があるか
らである。また、該混合溶液は、一般的には、無溶媒下
で調製できるが、多塩基酸無水物の種類及び多塩基酸無
水物と不飽和二条結合を有するエポキシ化合物との混合
割合によっては溶解できない場合もあり、その場合には
、例えばジメチルホルムアミド、ジメヂルスルホキシド
等の溶媒を用いて調製するのが好ましい。また、木材成
分中の水酸基と多塩基酸無水物との開環エステル化反応
、およびこの開環エステル化反応によって生じた側鎖カ
ルボキシル基とエポキシ化合物との付加エステル反応は
、いずれも無触媒下で充分進行するが、反応を促進する
ために、例えば、硫酸、過塩素酸、パラトルエンスルホ
ン酸などの酸性触媒、或は、炭酸ナトリウム、ジメチル
ベンジルアミン、ピリジンなどの塩基性触媒を用いても
よい。
また、本発明においては加熱時に、上記オリゴエステル
化反応と同時に、エポキシ化合物中の不飽和二重結合が
架橋を伴って重合し、木材と上記混合溶液とが強固に一
体化するのであるが、この際、不飽和二重結合のfff
i類によってはラジカル重合開始剤を混合溶液中に添加
することによりさらに硬化を促進することができる。一
般に、不飽和二重結合がメタクリル基の場合は重合開始
剤が特に存在しなくても熱重合だけで進行するが、アリ
ル基の場合はラジカル重合開始剤が必要である。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジクミルパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。その添加量は、混合溶
液に対して0.1〜3.0重量%が好ましい。
以上の如くして調製された反応溶液を木材に含浸させる
には、例えば、木材を該反応溶液中に侵せきしたり、或
は木材に該反応溶液を塗布、注入する方法等を用いるこ
とができる。また、このような方法を減圧下、加圧下、
或は減圧加圧下で実施すると木材への含浸をさらに促進
させることもできる。
ついで、上記方法で得られた反応溶液含浸木材と木材と
に含浸されなかった余分の反応溶液を分離し、しかるの
ち該反応溶液含浸木材だけを加熱するものである。加熱
方法としては、反応容器およびプレス機等に挿入して加
熱する外部加熱または高周波やマイクロ波等で加熱する
内部加熱方法が用いられる。加熱温度は60〜200℃
、好ましくは80〜180℃である。加熱時間は多塩基
酸無水物や不飽和二重結合を有するエポキシ化合物の種
類、反応温度、或は加熱方法によって異なるが、一般的
には0.01〜8時間、好ま、シ<は0.1〜3時間で
ある。加熱処理後、取り出した改質木材はそのまま製品
となるもので改めて洗浄および乾燥する必要はない。
このようにして得られた改質木材においては、その酸価
は小さな値である。これは反応溶液中に存在する多塩基
酸無水物よりもエポキシ化合物のモル濃度が高いために
、この化学処理の中間段階で得られるエステル化木材の
側鎖カルボキシル基の大部分は、同時にエポキシ化合物
中のエポキシ基と付加エステル化反応を起こしたことを
示すものである。
一方、前記方法で得られた該反応溶液含浸木材を板状基
材表面に配し、これを加熱加圧して一体に成形せしめる
こともできるのである。加熱加圧後、改質木材の硬化収
縮により、積層板にソリが生じる場合には、板状基材の
裏面にバランスのため合成樹脂を含浸させた含浸紙を施
して加熱加圧させることで積層板のソリを防ぐことがで
きる。
その他、板状基材の裏面に、本発明において使用する該
反応溶液含浸木材を施して、加熱加圧により積層一体化
させることで積層板のソリを防ぐこともできる。加熱加
圧条件は、積層板の種類によって適宜設定されるが通常
60〜200℃の温度10 kg7cm2以上の圧力で
行なう。
[発明の効果] 以上の如く、本発明の製造方法は、化学修飾に先立って
木材中に上記反応溶液を含浸する際に、含浸されなかっ
た余分の反応溶液を分離するために、分離回収された反
応溶液の安定性がよく、その再使用ないし循環使用が可
能になり、工業的に非常に有利な方法である。また、本
発明の製造方法は上記加熱処理後、取り出したものがそ
のまま製品となるもので改めて洗浄および乾燥する必要
がなく、経済的で効率がよい。
また、本発明の製造方法により得られた改質木材は特に
寸法安定性に優れており、無処理木材に比べて、抗膨潤
(抗収縮)率(ASE)が非常に高く、長期的に優れた
寸法安定性を有するものである。
優れた寸法安定性を示す理由としては、水分吸着能を持
つ水酸基とエステル化してブロッキングすることにより
、水酸基の数を減少させる効果、即ち、ブロッキング効
果と、木材の膨潤には細胞壁の構成にもとすく極限値が
あり、木材の水の人りうる部分に多塩基酸無水物と不飽
和二重結合を有するエポキシ化合物の硬化物が存在し、
吸着水の入りつる余地が減少する効果によるものである
また、木材成分中の水酸基に多塩基酸無水物と不飽和二
重結合を有するエポキシ化合物が交互に付加したオリゴ
エステル化木材中の二重結合と、木材中の空隙部分に存
在する多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキ
シ化合物から生成したオリゴマー中の二重結合が重合し
、強固に結合して、一体化し三次元構造を形成するので
ある。
従って得られた改質木材は曲げ強度、圧縮強度等の機械
的強度や表面硬度等の諸物性に優れたものである。
一方、本発明の製造方法により得られた積層板は前述の
如く、反応溶液含浸木材を板状基材表面に配し、これを
加熱加圧して一体に成形せしめるものであり、改質木材
と板状基材間は非常に強固な結合力で一体化されている
。したがって、積層板の製造において、板状基材表面に
接着剤を施す必要はないのである。特に、板状基材とし
て木質系基材を使用した場合には木材と木質系基材間は
多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合
物を介して化学的に架橋結合されており、非常に強固な
結合力で一体化されている。そのため、本発明の製造方
法により得られた積層板は表面が強靭で硬く、寸法安定
性等において優れたものである。
以上の如く、本発明の製造方法により得られた優れた特
性を有する改質木材および積層板は、木材が木来有して
いる加工性の良さも保持しており、さらに派生的な効果
として、各種木材腐朽菌やシロアリなどによる木材の腐
朽・清書を防止または抑制することが期待できるもので
あり、建築用材料、工業用部品等多くの分野での利用に
好適である。
[実施例] 以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではな
い。
実施例! 接線方向3cmX半径5rarnX繊維方向12cmの
乾燥された檜の木材(以下、乾燥木材Aと称す)を無水
マレイン酸57.5gおよびグリシジルメタクリレート
I00.0g (無水マレイン酸とグリシジルメタクリ
レートのモル比1 : 1.2 )からなる反応溶液中
に浸せきし、減圧(20mm)Ig)下で30分間注入
して木材内に反応溶液を含浸せしめた。次いで、この含
浸木材を反応溶液中から取り出し、テフロン板に挟み、
プレス機の熱板間に挿入し、テフロン板の内面温度17
0℃、圧力2にg/cm”、時間30分間の条件で加熱
した。加熱後、プレス機から改質木材を取り出した。こ
の改質木材中の無水マレイン酸とグリシジルメタクリレ
ートの重量増加率は、木材を基準として、52.8重量
%であった。
実施例2 乾燥木材Aを無水マレイン酸57.3g 、アリルグリ
シジルエーテル80.0g  (無水マレイン酸とアリ
ルグリシジルエーテルのモル比1:1.2)およびジク
ミルパーオキサイド2.7gからなる反応溶液に浸せき
し、減圧(20mmHg)下で1時間注入して木材内に
反応溶液を含浸せしめた。次いで、この含浸木材を反応
溶液中から取り出し、テフロン板に挟み、プレス機の熱
板間に挿入し、テフロン板の内面温度130℃、圧力2
g/cab”、時間1時間の条件で加熱した。加熱後、
プレス機から改質木材を取り出した。この改質木材中の
無水マレイン酸とアリルグリシジルエーテルの重量増加
率は、木材を基準として54.3重量%であった。
実施例3 乾燥木材Aを無水フタル酸13.5g 、グリシジルメ
タルクリレート130.0.g (無水フタル酸とグリ
シジルメタクリレートのモル比1 : 10)からなる
反応溶液に浸せきし、減圧(20mmHg)下で30分
間注入して木材内に反応溶液を含浸せしめた。
次いで、この含浸木材を反応溶液中から取り出し、実施
例1と同様に加熱処理して、改質木材を得た。この改質
木材中の無水フタル酸とグリシジルメタクリレートの重
量増加率は、木材を基準として33.1重量%であった
比較例1 乾燥された檜の無処理木材を比較例1として用いた。
比較例2 乾燥木材Aをメチルメタクリレート40.0gおよびベ
ンゾイルパーオキサイド2.8gからなる溶液中に浸せ
きし、減圧(15011n+Hg)下で1時間注入して
木材内に該溶液を含浸せしめた。次いで、この含浸木材
を該溶液中から取り出し、アルミ箔で密封し、70℃の
乾燥器中で24時間加熱した。
加熱後、アルミ箔からメチルロタクリレート重合木材を
取り出した。このメチルメタクリレート重合木材中のポ
リメチルロタクリレートの重量増加率は木材を基準とし
て、54,4重量%であった。
比較例3 乾燥木材Aをグリシジルメタクリレート140.Ogお
よびベンゾイルパーオキサイド2.8gからなる。溶液
中に侵せきし、減圧(20+nmHg)下で1時間注入
して木材内に該溶液を含浸せしめた。次いで、この含浸
木材を該溶液中から取り出し、アルミ箔で密封し、10
0℃の乾燥器中で24時間加熱した。加熱後、アルミ箔
からグリシジルメタクリレート重合木材を取り出した。
このグリシジルメタクリレート重合木材中のポリグリシ
ジルメタクリレートの重量増加率は木材を基準として、
88.61量%であった。
(改質木材の物性試験) 実施例1〜3で得られた改質木材と、比較例の無処理木
材および比較例2,3のビニルモノマー重合木材を物性
試験に供した。
乾水繰り返し試験は、次の如く行なった。即ち、105
℃の乾燥器で絶乾した試験片の寸法測定した後、蒸溜水
に侵せきし、30分間減圧(201g) L、22時間
開放して放置した。その後、これらを取り出して吸水状
態の試験片の寸法を測定し、抗膨潤率を求めた。次に、
これらの吸水状態の試験片を40℃で4時間、その後1
05℃で20時間乾燥した後、試験片の寸法を測定して
抗酸縮率を求めた。これら一連の操作を4回繰り返し、
それぞれの抗膨潤(抗収縮)率(ASE)を°求めた。
なお、抗膨潤(抗収縮)率(ASE)は次式で定義され
る。
ここでVcは、無処理木材の容積膨潤(収縮)率、また
Vtは、処理木材の容積膨潤(収縮)率を表わす。
乾水繰り返し試験の結果を第1表に示す。
第1表の結果から明らかな如く、実施例1〜3の本発明
の製造方法による改質木材は、比較例1の無処理木材お
よび比較例2.3のビニルモノマー重合木材に比べて、
寸法安定性において非常に優れており、本発明の効果が
認められることは明らかである。本発明の製造方法によ
る改質木材においては、木材成分中の水酸基に、酸無水
物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合物が交互に付
加エステル化すると同時に、不飽和二重結合を有するエ
ポキシ化合物の二重結合の重合によって、網状構造が生
成するものである。したがって、このような改質木材と
、単に木材の空隙部分に千ツマ−を注入して重合させた
比較例2.3のビニルモノマー重合木材と比較すると、
表面硬度においては両者とも硬いものであるが、寸法安
定性においては前者が非常に優れており、本発明の効果
が充分に認められるものである。このように本発明にお
ける木材中の水酸基を酸無水物基でブロックする効果が
顕著にあられれている。
実施例4 接線方向1.5cmx半径1 、5mm x 織II方
向12cmの乾燥された檜の木材(以下、乾燥木材Bと
称す)を無水マレイン酸57.5gおよびグリシジルメ
タクリレート100.Og (無水マレイン酸とグリシ
ジルメタクリレートのモル比1 : 1.2 )からな
る反応溶液中に浸せきし、減圧(20mmmm1l下で
5分間さらに加圧(6kg/cm’)下で30分間注入
して木材内に反応溶液を含浸せしめた。次いで、この含
浸木材を反応溶液中から取り出し、実施例1と同様に加
熱処理して改質木材を得た。この改質木材中の無水マレ
イン酸とグリシジルメタクリレートの重量増加率は、木
材を基準として、47.2重量%であった。
実施例5 乾燥木材Bを無水マレイン酸57.3g 、アリルグリ
シジルエーテル80.0g  (無水マレイン酸とアリ
ルグリシジルエーテルのモル比1 : 1.2)および
ジクミルパーオキサイド2.7gからなる反応溶液に侵
せきし、減圧(20m+Jg)下で1時間、さらに加圧
(6kg/c”)下で1時間注入して木材内に反応溶液
を含浸せしめた。次いで、この含浸木材を反応溶液中か
ら取り出し、実施例2と同様に加熱処理して改質木材を
得た。この改質木材中の無水マレイン酸とアリルグリシ
ジルエーテルの重量増加率は、木材を基準として57.
6重量%であった。
実施例6 乾燥木材Bを無水フタル酸13.5g 、グリシジルメ
タルクリレート130.0g (無水フタル酸とグリシ
ジルメタクリレートのモル比1:10)からなる反応溶
液に浸せきし、減圧(20mmHg)下で1時間、さら
に加圧(6に/cm’)下で1時間注入して木材内に反
応溶液を含浸せしめた。次いで、この含浸木材を反応溶
液中から取り出し、実施例1と同様に加熱処理して、改
質木材を得た。この改質木材中の無水フタル酸とグリシ
ジルメタクリレートの重量増加率は、木材を基準として
46.6重量%であった。
(改質木材の物性試験) 実施例4〜6で得られた改質木材と、比較例1の無処理
木材および比較例2.3のビニルモノマー重合木材を物
性試験に供した。
曲げ強さおよび圧縮強さの試験方法は下記ASTMに準
じて行なった。
曲げ試験  ASTM−D790−66圧縮試験  A
STM−D695〜69表面硬度は、23℃50%RH
で調湿した試験片の板目面を用いて次の如く行なった。
即ち、ロックウェル型硬度計(東洋テスター工業株式会
社製)を用いて、試験片の上に置かれた直径1/2イン
チの鋼球に初期荷重10kgの力をかけ、10秒以内の
鋼球の位置を圧入深さOn+mとして、さらに最大荷重
13kgの力をかける。最大荷重をかけてから15秒後
の圧入深さを求めた。表面硬度は次式で定義される。
ここで、Pは測定点から加えた荷重(kg)、Dは鋼球
の直径(mm)、またHは測定点からの圧入深さ(nu
n)を示す。
吸水試験は、次の如く行なった。即ち、+05℃の熱風
乾燥器で絶乾にした試験片の重量を測定したのち、蒸溜
水に侵せきし30分間減圧(20mmJ)  L、22
時間開放して放置した。その後、これらを取り出して吸
水状態の試験片の重量を測定し、絶乾時の重量を基準と
した吸水率(94)を求めた。
曲げ試験、圧縮試験、表面硬度試験および吸水試験の結
果を第2表に示す。
第  2 表 第2表の結果から明らかな如〈実施例4〜6の本発明の
製造方法による改質木材は、比較例1の無処理木材に比
べて、曲げ強さ、圧縮強さおよび表面硬度において非常
に優れており、本発明の効果が認められることは明らか
である。またさらに、実施例4〜6の本発明の製造方法
による改質木材は、比較例1の無処理木材に比べて、吸
水率が非常に小さく、寸法安定性において優れた効果が
認められることが明らかである。
なお、本発明における含浸処理法は従来の液中の加熱法
に比べて、反応°容器の温度上昇に大きな熱エネルギー
と時間を必要とないという特徴を有している。
実施例7 接線方向10cmx半径2ilInX!a維方向10c
mの乾燥された檜の木材を無水マレイン酸172.4g
およびグリシジルメタクリレート:lOO,Og (無
水マレイン酸とグリシジルメタクリレートのモル比1:
1.2)からなる反応78液中に浸せきし、減圧(20
mml1g)下で1時間、さらに加圧(6kg/cm2
)下で1時間注入して木材内に反応溶液を含浸せしめた
。次いで、この含浸木材を反応?8液中から取り出し、
接線方向10cmX半径方向2mmX繊維方向10cm
の乾燥された檜の無処理木材の表裏に繊維方向が直交す
るように配し、テフロン板に挟み、プレス機の熱板間に
挿入し、テフロン板の内面温度170℃、圧力15 k
g/cm2、時間30分間の条件で熱圧成形した。熱圧
成形後、プレス機から積層板を取り出した。
実施例8 実施例7の反応溶液を無水マレイン酸214.8g、ア
リルグリシジルエーテル300.0g (無水マレイン
酸とアリルグリシジルエーテルのモル比1 : 1.2
)およびジクミルパーオキサイド10.3gからなる反
応溶液に、また熱圧条件をテフロナ板の内面温度130
℃、圧力15 kg/cm’、時間1時間の条件に換え
ること以外は、実施例7と同様に処理して積層板を得た
実施例9 実施例7の反応溶液を無水フタル酸41.7gおよびグ
リシジルメタクリレート400.Og (無水フタル酸
とグリシジルメタクリレートのモル比1:10)からな
る反応溶液に換えること以外は、実施例7同様に処理し
て積層板を得た。
(積層板の物性試験) 実施例7〜10で得られた積層板を物性試験に供した。
二類侵せぎはくり試験はJAS企画(普通合板用)に準
じて行なった。
二類浸せきはくり試験の結果を第3表に示す。
第3表 第3表の結果から明らかな如く、実施例7〜10の本発
明の製造方法による積層板においては、接着剤を使用す
ることなく改質木材と板状基材とは非常に強固な接着力
で一体化されていることが明らかである。
手続補正書6.え、 昭和63年 7月 1日

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキ
    シ化合物および場合によってはラジカル重合開始剤から
    なる反応溶液を木材中に含浸させ、次いで該反応溶液含
    浸木材と含浸の工程で木材に含浸されなかった余分の反
    応溶液を分離し、しかるのち該反応溶液含浸木材を加熱
    して、木材成分中の水酸基に多塩基酸無水物と不飽和二
    重結合を有するエポキシ化合物を交互に付加させるとと
    もに二重結合を重合させ、さらに木材中の空隙部分に多
    塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキシ化合物
    の硬化物を存在させることを特徴とする改質木材の製造
    方法。
  2. (2)多塩基酸無水物と不飽和二重結合を有するエポキ
    シ化合物および場合によってはラジカル重合開始剤から
    なる反応溶液を含浸させ、次いで該反応溶液含浸木材と
    含浸の工程で木材に含浸されなかった余分の反応溶液を
    分離し、しかるのち該反応溶液含浸木材を板状基材表面
    に配し、これを加熱加圧して一体に成形させることを特
    徴とする積層板の製造方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6083806A (ja) * 1983-10-17 1985-05-13 Okura Ind Co Ltd 改質木材小片の製造方法
JPS60253503A (ja) * 1984-05-30 1985-12-14 大建工業株式会社 木質材の改質処理方法

Patent Citations (2)

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