JPH0128041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は段ボール紙で形成される自動車用交換
ドアの保護包装材に関する。

従来散見される自動車用交換ドアの保護包装材
は、第１図に示すように交換ドア全体がすつぽり
収納出来る内寸法を有する箱体の上部開口縁に前
後折込片と左右折込片を折曲自在に連設し、該折
込片を折曲後、締付けベルトによつて包装固定し
たり、或いは接着テープで貼着固定する事により
離脱を防止する構造の包装箱である。然し、此種
の保護包装材は自動車用交換ドアの長さ、幅、厚
さの最大外寸法に合わせて作成された箱体である
為大量の段ボール紙を必要とし、然も包装形態が
非常に大きくなる為、該包装物を５個、10個とい
つた一定単位の数を収納するマスターカートン自
体の形態も自ずと大きな物となり包装コスト、輸
送コスト、及び保管コストの高騰を招いていた。
本考案は斯様な前記諸点に鑑みて案出したもの
で、交換ドアの包装形態をマスターカートンに収
納した場合の被包装体同志の接触部分のみを保護
するパツト状のコンパクトなものとすることによ
り、保護包装材の機能をそこなうことなく箱体を
使用した場合に生じる余分な空隙部を大巾に減少
させ、包装コスト、輸送コスト、保管コストの削
減を意図したものである。

以下本考案の一実施例を参照して具体的に説明
する。

保護包装材Ａは段ボール紙にて形成してあり、
第２図に展開図を示す。１は被包装体である自動
車交換ドアＤの外表面のみに当接されて被覆する
矩形状パツトであつて、幅は交換ドアＤの幅より
やや幅広のもので長さは交換ドアＤ本体部分の長
さと略等しい長さを有している。又該矩形状パツ
ト１には、縦方向を略三等分する位置に上・下二
つの折線Ｘ，Ｙが設けられている。矩形状パツト
１の下端部には下部折込片２が折線１０を境に折
曲自在に一体連設されており、該下部折込片２を
折線１０にて上方に折返すことにより、交換ドア
Ｄの下端スカート部Ｅを固定する係合部３を形成
している。又矩形状パツト１の上端中央部には、
幅が自動車用交換ドアＤのウインドフレーム間の
内寸法より若干短い上部折込片４が折線１１を境
に折曲自在に連設されており、該上部折込片４に
は縦方向に略三等分する位置に二本の折線１２，
１３が設けられている。この上部折込片４を２本
の折線１２，１３を境にして断面楔状に折曲する
ことにより被包装体の上端部を固定する折曲板部
５を形成する。６は折曲板部５の上端縁部７の中
央附近に突設してなる突起部である。又矩形状パ
ツト１の上端両側部に突設している８，９は交換
ドアＤのウインドフレームの下方を保護する保護
片である。

而して、上記構成よりなる本保護包装材Ａを組
立てるに、第３図に示す如く、先づ矩形状パツト
１下端に連設した下部折込片２を折線１０を境に
上方へ折曲し、左右両側部の重合部分を接着テー
プで貼着固定、或いは鋲、リベツト等で鋲着固定
する等の止着手段を構ずることにより長溝袋状の
係合部３を形成し、該係合部３に交換ドアＤの下
端スカート部Ｅを嵌挿支持する。

前記係合部３の構成手段については、第４図
ａ，ｂに示すように略同一長さを有する３つの折
込片２ａ，２ｂ，２ｃを折線１０ａ，１０ｂ，１
０ｃを介して矩形状パツト１の下端に各々連設し
て設け、該折込片２ａ，２ｂ，２ｃを折曲するこ
とにより二重構造の係合部３を形成してもよい
し、第４図Ｃに示す如く矩形状パツト１の下端両
側部に各々折込片２ｄ，２ｅを設け、該折込片２
ｄ，２ｅを折曲することにより交換ドアＤの下端
スカート部Ｅを嵌挿支持する係合部３を形成して
もよい。

次いで矩形状パツト１を交換ドアＤの外表面の
曲面に当接するように二本の折線Ｘ，Ｙを境に折
曲させ、矩形状パート１の被覆状態を良好なもの
とする。

続いて矩形状パツト１の上端中央部に連設した
上部折込片４を、折線１２，１３を境に折曲する
ことにより断面楔状を呈する折曲板部５を形成
し、該折曲板部５を更に折線１２を境に水平方向
に折曲することにより、被包装体である交換ドア
Ｄ上部のガラス出入口Ｆに嵌挿し、折曲板部５の
上端縁部７を指にて押圧することにより交換ドア
Ｄ上部のガラス出入口Ｆの折曲縁部Ｇに係合支持
させる。この場合、ダンボール材の特質から曲げ
に抗する戻り弾性力が各々の折線１１，１２，１
３部分に働き、該上端縁部７とガラス出入口Ｆの
折曲縁部Ｇとの係合状況をより一層強固なものと
する。然し、一方該戻り弾性力が強く働きすぎた
場合には、必要以上に楔形状の折曲板部５を広げ
る結果となり、係合状態を維持しえなくなる。そ
の為、折曲板部５の上端縁部７中央附近に突設し
た突起部６がストツパーとしての役割を果す。こ
こで該突起部６は、本実施例の如く中央部に突設
してもよいし、中央部と両側部、又は両側部のみ
に突設するも本考案の要旨を変ずるものではな
い。

又、矩形状パツト１の上端両側部に突設してい
る保護片８，９は、被包装体である自動車用交換
ドアＤのウインドフレーム下方を当接状態で被覆
保護する。

本考案は前記の如く、段ボール製矩形状パツト
１の下端部に交換ドアＤの下端スカート部Ｅを嵌
挿支持する係合部３を設け、前記矩形状パツト１
の上端部に交換ドアＤ上部のガラス出入口Ｆの折
曲縁部Ｇに係合支持する折曲板部５を設け、当該
折曲板部５に突起部６を上方へ突設してなる自動
車用交換ドアの保護包装材である。

この為予じめ矩形状パツト１の下端部に係合部
３を形成しておけば、従前の如く締付ベルトや接
着テープ等の外部材に依ることなく、矩形状パツ
ト１の下端係合部３と上端の断面楔状に折曲した
折曲板部５それ自体で簡便に且つ確実迅速な被包
装体の包装作業が行い得る。又包装形態がパツト
状のコンパクトな形態である為、被包装体の長
さ、幅、厚さの最大外寸法に合わせて作成された
箱体を使用した場合に比し、余分な空隙部を大巾
に減少させ、包装コスト、輸送コスト、保管コス
トの削減を達成する等の実用的諸効果をもたら
す。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図は本願に
係る保護包装材の展開平面図、第３図は組立状態
の斜視図、第４図ａ，ｂ，ｃは係合部の実施例を
示す断面図と斜視図、第５図は自動車交換ドアを
収納した状態の斜視図、第６図は第５図Ａ−Ａ線
断面図である。 １……矩形状パツト、２……下部折込片、３…
…係合部、４……上部折込片、５……折曲板部、
６……突起部、７……上端縁部、８，９……保護
片、１０，１１，１２，１３……折線、Ｘ，Ｙ…
…折線、Ａ……保護包装材、Ｄ……自動車用交換
ドア、Ｅ……下端スカート部、Ｆ……ガラス出入
口、Ｇ……折曲縁部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 自動車用交換ドアＤの外表面を被覆する段ボ
   ール製矩形状パツト１の下端部に交換ドアＤの
   下端スカート部Ｅを嵌挿支持する係合部３を設
   け、前記矩形状パツト１の上端部に交換ドアＤ
   上部のガラス出入口Ｆの折曲縁部Ｇに係合支持
   する折曲板部５を設け、当該折曲板部５に突起
   部６を上方へ突設してなる自動車用交換ドアの
   保護包装材。 (2) 係合部３を長溝状に開口した袋部としてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載の自動車
   用交換ドアの保護包装材。 (3) 係合部３を矩形状パツト１の下端を折曲して
   形成した実用新案登録請求の範囲第１項又は第
   ２項に記載の自動車用交換ドアの保護包装材。