JPH01254406A - 空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは氷雪路
での制動性、牽引性のみならずコーナリング性を向上さ
せるようにした空気入りタイヤに関する。

〔従来技術〕

一般に全天候型タイヤや氷雪路用タイヤは、氷雪路上で
の制動性や牽引性の増強のためトレッド面がブロックパ
ターンで構成されており、さらにそのブロック面にタイ
ヤ幅方向ば延びるカーフ（細溝）が切り込まれたものに
なっている。従来、このような構成をベースにして、さ
らに制動性や牽引性を向上させる試みが継続的になされ
ている。例えば、その試みの一つとして上記ブロック面
にディンプル（凹穴）を設け、このディンプルを上記カ
ーフの内端あるいは途中に連通させるようにしたものが
提案されている（特開昭６１−２６１１０９号公報参照
）。

しかしながら、これら制動性や牽引性の増強については
、なお−層の向上が要求されており、特に制動性や牽引
性のみならず、コーナリング性をも増強させることが強
く要望されている。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、ブロックパターンからなるタイヤにお
いて、氷雪路での制動性、牽引性の向上を図ると共に、
コーナリング性をも一層向上するようにした空気入りタ
イヤを提供することにある。

〔発明の構成〕

上記目的を達成するため、本発明の空気入りタイヤは、
トレッド面が主としてブロックパターンから構成される
ものであり、該ブロックパターンを構成するブロックの
表面に複数個のディンプルを設けたものである。また、
これらディンプルをカーフによって前記ブロックの端縁
に連通させると共に、さらに少なくとも２個のディンプ
ルを別のカーフで互いに連結させるようにしたことを特
徴とするものである。

本発明において空気入りタイヤとは、ラジアルタイヤお
よびバイアスタイヤのいずれであっても差し支えない。

より好ましくはラジアルタイヤに適用する場合に一層好
適である。

本発明においてブロックパターンとは、トレッド面にお
いて独立した接地部分（陵部）が周囲を非接地部分（溝
部）によって明瞭に区分され、多数のブロックを形成し
たものをいう。このブロックパターンは、氷雪路走行時
に隣接するブロック間に雪の踏み固められた雪柱を形成
し、その雪柱の剪断力を利用することによって他のトレ
ッドパターンに比べて高い制動性や牽引性を発揮するこ
とができるようになっている。

本発明では、主としてこのようなブロックパターンをト
レッド面に形成するようにしたものであるが、他のパタ
ーンを補助的に付加して併用することも差し支えない。

すなわち、このブロックパターンをメインのパターンと
するが、このブロックパターンに対し、例えばタイヤ周
方向に帯状に延びるリブを併用した所謂リブ・ブロック
パターンなどにして使用することもできる。

本発明においてブロック面に設けるディンプル（凹穴）
とは、ブロックが変形したとき非圧縮性のゴムの変形を
逃がすことができる空間となるものである。すなわち、
ブロックは路面から種々の外力を受けて変形するが、ゴ
ムが非圧縮性であるため体積変化をほとんど起すことな
く変形を行う。このような体積変形をほとんど起こさな
いブロックの変形において、ディンプルの空間は、その
ゴムが変形をし易くする逃げ場を作り、このゴムの逃げ
によってブロック表面が路面から出来るだけ離れないよ
うな変化を行い、その路面に対する接触面積をより広く
確保するのである。このようなブロックの変形は、制動
性や牽引性を増強するだけでなく、横方向からの外力に
対してはコーナリング性を増強することになる。

上記ディンプルの平面視形状は？一般には円形でよいが
、そのほか楕円形、三角、四角などの多角形など他の任
意の形状を適用することができる。

このようなディンプルの大きさは、タイヤの大きさやブ
ロックの大きさにもよるが、円形のものであれば直径０
．５〜２．５ｍｍの範囲、また円形以外のものであれば
横断面積から円形相当に換算したときの直径が上記と同
じ０．５〜２．５１１１ｍの範囲であるようなものが好
ましい。

また、このディンプルの深さとしては、ブロックに隣接
する主溝の０・６倍以上で同等以下の範囲であることが
好ましい。

本発明におけるカーフとしては、幅がｌｌｌｌｌＩ以内
で、深さが主導の０．６倍以上同等以下であるような細
溝が好ましく適用される。このカーフには、本発明では
二通りの適用を行い、その一つは上記ディンプルをブロ
ックの側縁外側に連通させるようにするカーフであり、
他の一つは少なくとも２個のディンプル間を互いに連結
させるためのカーフである。これらカーフのうち、前者
のカーフはタイヤ周方向を横切る方向に、すなわちは１
゛タイヤ方向に延びるように設けることが好ましく、ま
た後者のカーフはタイヤ周方向に斜めの方向に配置する
ことが好ましい。

また、本発明におけるディンプルとカーフとは、ディン
プルの直径〉カーフの幅なる関係を有するものとする。

以下、図を参照して本発明を具体的に説明する。

第１図は本発明の空気入りタイヤに設けられるブロック
パターン（トレッドパターン）の−例を示したもので、
矢印Ｔがタイヤ周方向である。この第１図において、ト
レッド面にはタイヤ周方向Ｔに沿って複数本の主溝１．
・・・、１がジグザグ状に設けられている。互いに隣接
する主導１．１の間には、タイヤ幅方向に延びる多数の
横溝２．−・−９２が所定間隔に設けられており、この
横溝２が設けられることによって、主溝１と横溝２とに
囲まれた多数のブロック３゜−・、３が形成されている
。

各ブロック３の表面には、それぞれ複数個の円形をした
ディンプル４．・−９４が設けられている。これらのデ
ィンプル４．−・、４にはそれぞれタイヤ幅方向に延び
るカーフ５ａが連通し、そのカーフ５ａはブロック３の
側縁部を横溝２へ抜けている。さらに少なくとも２個の
ディンプル４．４は、タイヤ周方向Ｔに対して斜め方向
に延びた別のカーフ５ｂによって互いに連結されている
。

上記構成の本発明のタイヤにおいて、ブロック面に設け
た複数のディンプルのうち、その少なくとも２個をカー
フで連結することは、制動性、牽引性の向上をもたらす
のみならず、コーナリング走行時のコーナリング性の向
上に非常に重要な作用効果をもたらす。

第２図Ａは本発明を構成するブロック３において、タイ
ヤ幅方向のカーフ５ａを除き、２個のディンプル４．４
間を連結するカーフ５ｂだけを設けた場合を図示したも
のである。いま、このブロック３に対し、第２図Ｂに示
すようにタイヤ周方向Ｔと直交する方向の外力Ｆ（横力
）が加わえられたとする。この外力Ｆによってブロック
３が変形すると、カーフ５ｂの界面が矢印Ｓ、Ｓで示す
ようなすべりを生じながら変形し、そのゴム変形がディ
ンプル４．４に逃げ込み半円ずつ圧縮と伸長との変形を
した状態となり、その結果、ブロック全体としてタイヤ
周方向Ｔに広がった形態に変化する。

すなわち、タイヤ周方向のブロック外端辺の長さ、すな
わち路面に接するエツジ長さが伸長し、同時にブロック
面の浮き上がりが阻止されて路面との接触面積が可及的
に大きく維持されるように変化する。したがって、この
ような変形によって横方向の外力Ｆに対する抗力が増大
し、コーナリング性を向上することになる。

このようなブロック３の変形は、タイヤの前後方向（進
行方向）に外力が与えられたときも同様である。すなわ
ち、ブロック３に前後方向の外力が与えられたときは、
タイヤ幅方向のブロック外端辺の長さ、すなわち路面に
接するエツジ長さが伸長するように変化し、同時にブロ
ック面の浮き上がりが阻止されて路面との接触面積が可
及的に大きくなるように維持される。

したがって、タイヤ進行方向に走行するときの制動性や
牽引性も向上することになる。

本発明において、このようなカーフ５ｂによるディンプ
ル４．４間の連結は２個だけに限らず、第３図、第４図
、第５図のように３個、４個、５個のディンプルの間、
或いはそれ以上のディンプルの間を互いに連通ずるよう
にしたものでもよい。

本発明に設けられるブロック３は、上−述のように少な
くとも２個のディンプル間を連結するカーフ５ｂを設け
るだけでなく、さらにそのディンプル４から主導へ抜け
るようなタイヤ幅方向のカーフ５ａを設けるようにする
。このカーフ５ａは、ブロック３に外力が与えられたと
きディンプル４と共にゴムの変形を容易にするように作
用し、路面に対するブロック面の接触面積を大きく確保
するようにするので、制動性や牽引性を増強する。

このカーフ５ａは、例えばディンプル４が２個の場合に
は、第１図のようにするもののほか、例えば第６図Ａ、
第６図Ｂなどのようにすることができる。また、ディン
プル４が４個の場合には、第１図のようにするもののほ
か、例えば第７図Ａ、第７図Ｂ、第７図Ｃなどのように
することができる。

上述した本発明による作用効果は、次のような実験によ
って簡単に６１１　Ｌ’ｌすることができる。

すなわち、ブロックパターンのブロックをシミュレート
する第８図に示すような本発明の試験片３０と、第９図
に示すような従来例の試験片３００とを作成した。いず
れの試験片も、幅×長さ×厚さが２５Ｘ２０Ｘ１２ｍｍ
の同じ大きさに作り、本発明の試験片３０には、直径２
゜Ｏｎ＋ｍＸ深さ８ｍｍの２個のディンプル４．４を設
け、かつ溝幅０．　３ｍｍ、深さ８ＩＩＩ１ｗのカーフ
５ａ。

５ｂを連結した。また、従来例の試験片３００には、本
発明の試験片３０からカーフ５ｂがないものにした。

これら２種類の試験片を、フリクションテスター（サニ
ーエ研製）を使用して、回転円板法により氷温−２℃、
気温−１℃、初速度４０ｋｍ／ｈｒ　、荷重約１　ｋｇ
／ｃｍ！の条件下に、それぞれタイヤ周方向およびタイ
ヤ幅方向に対応して、Ａ方向に回転した場合と、Ｂ方向
に回転した場合との２方向について摩擦力を測定した。

その結果を、従来例を１００として指数表示すると、次
の表の通りであった。

この表の結果から、本発明による試験片は、従来の試験
片に比べてタイヤ周方向（Ａ方向）および幅方向（Ｂ方
向）とも摩擦力が向上している。したがって、本発明の
試験片をベースとするブロックパターンを有する空気入
りタイヤは、制動性、牽引性と共にコーナリング性まで
も従来タイヤに比べて一層の向上を図ることができる。

〔発明の効果〕

上述したように、本発明の空気入りタイヤは、ブロック
パターンを設けたものにおいて、そのブロックに複数の
ディンプルを設け、これらディンプルをカーフによって
ブロック外端縁に連通させると共に、その少なくとも２
個のディンプルを別のカーフで互いに連結したので、タ
イヤ周方向に外力を受けたときは勿論、タイヤ幅方向に
外力を受けたときにも、ブロック面を路面に対して効率
的に拡大変形させることができる。したがって、このよ
うな変形によって氷雪路での制動性、牽引性を増強する
のみならず、コーナリング性をも従来タイヤに比べて一
層向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気入りタイヤに設けたブロックパタ
ーンの一例を示す平面図、第２図Ａは同ブロックパター
ンにおけるブロックの基本例を示す平面図、第２図Ｂは
同ブロックに外力が作用したときの様子を示す説明図、
第３〜５図はそれぞれ他のブロックの基本例を示す平面
図、第６図Ａ、Ｂはそれぞれ第２図Ａを本発明のブロッ
クとして完成させたときの実施態様を示す平面図、第７
図Ａ、Ｂ、Ｃは同じく駕４図を本発明のブロックとして
完成させたときの実施態様を示す平面図、第８図および
第９図はシミュレータ用試験片の平面図である。 １・・・主溝、２・・・横溝、３・・・ブロック、４・
・・ディンプル、５ａ、５ｂ・・・カーフ。 代理人　弁理士　小　川　信　−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トレッド面が主としてブロックパターンから構成され、
   該ブロックパターンを構成するブロックの表面に複数個
   のディンプルを設け、これらディンプルをカーフによっ
   て前記ブロック端縁に連通させると共に、さらに少なく
   とも２個のディンプルを別のカーフで互いに連結させて
   なる空気入りタイヤ。