JPH01196270A

JPH01196270A - 血清脂質改善に有効な加工オーツ・フスマの製造方法

Info

Publication number: JPH01196270A
Application number: JP63016854A
Authority: JP
Inventors: Seiichiro Aoe; 誠一郎青江; Masanori Nakaoka; 中岡　正令
Original assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Current assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date: 1988-01-29
Filing date: 1988-01-29
Publication date: 1989-08-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、オーツ・フスマ中に含有される、血清脂質改
善に有効な成分である水溶性の食物繊維の利用性を高め
るための加工オーツ・フスマの製造方法に関する。

及五的且量中央アジア原産のオーツ麦は、燕麦とも称せられ、北欧
やソ連等で古くから栽培されており、家畜の飼料として
重要な穀類である。また、近年、健康志向の食品として
オーツ麦は、精白して炒った後、挽き割りしたもの、も
しくはロールにかけて圧扁したものをオートミールと称
して食用にも利用されている。更に、オーツ麦を精麦し
たオーツ・フラワー等はスナック食品類の原料として利
用されるようになってきた。

一方、近年、セルロース、ヘミセルロース、ペクチン、
グアーガム、キチン、海藻多糖類、化学修飾多糖類（化
工澱粉、カルボキシメチルセルロース）等は、食物繊維
（ダイエタリー・ファイバー）又は食餌性繊維と称せら
れ、次のような生理作用を呈することが注目されている
。

すなわち、上記食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化され
ない食物中の難消化性成分であって、水溶性のものと、
不溶性のものとに分けられる。これらのうち水溶性のも
のは、■腸内に存在する有害物質或は発ガン性物質の吸
収を阻害して***する、■コレステロール、胆汁酸及び
重金属を吸着して***する、■腸内の細菌叢を有用菌優
位として腸の環境をよくする等の生理作用効果を有し、
−万年溶性のものは、■腸のゼん勲運動を高め、食物の
腸内通過時間を短縮する、■腸内容量及び糞便量を増大
する等の効果を有することが報告されている。

したがって、食物繊維は上記生理作用を呈することから
、高脂血症や動脈硬化症の要因である血清脂質の改善、
特に血清コレステロール値の改善に有効とされている。

オーツ麦は、水溶性と不溶性の食物繊維に富んでおり、
高脂血症や動脈硬化症等の食餌療法に有用であると考え
られる。

しかしながら、精白或は精麦処理しであるオーツ麦加工
品は、食物繊維含量が減少しており、また、実際に食用
に供するには、前述のように処理してオートミールの形
態にしなければならないので、その摂取に当って制約さ
れるという問題がある。このような事情に鑑み、本発明
者は、食物繊維を多（含有するオーツ麦加工食品を製造
するには、オーツ麦の精白或は精製処理に際して生ずる
オーツ・フスマ（オーツ・プランと称せられるので以下
そのように記載する）を利用することが、資源の有効利
用の面からも重要であるとの見地に立って、オーツ・プ
ランの処理についても検討を行った。

ところが、オーツ・プランは、オーツ麦よりも組織が固
く、そのままの形態では食用に適さないうえに、生理的
に有効な水溶性食物繊維（穀物ガム質と称せられる）が
固い組織から溶出しにくいという問題点のあることがわ
かった。事実、オートミール食品とオーツ・プラン食品
を血清コレステロール値の高い被験者に１２週間摂取さ
せたところ、オートミール食品を与えた方が、オーツ・
プラン食品よりも食物繊維含量が少ないのに、血清コレ
ステロール値の低下が著しかったという報告がある。〔
「ジャーナルオブザアメリカンデイテイツク　アソシエ
ーションＪ　（Ｊ、　ｏｆ　ｔｈｅ　Ａｎ＋ｅｒｉｃａ
ｎＤｉｅｔｉｃ　Ａｓ５ｏｃｉａｔｉｏｎ）　ｖｏｌ、
８６　、ｌ’ｈ６．１９８６）。

明が解決しようとする諜本発明は、オーツ・プラン中に含有される水溶性の食物
繊維を損失や破壊することなく、これら有用成分の利用
性を高める目的でオーツ・プランを可食化形態にするた
めの加工方法を提供することを課題とする。

本発明者は、オーツ・プランを膨化処理すると可食化形
態になし得ることを見出し、さらに、水溶性食物繊維の
利用性が向上することを実証し、本発明をなすに至った
。

以下本発明の詳細な説明する。

光里ｑ盪底本発明の特徴は、オーツ・プランを膨化処理して可食化
形態になし、かつ水溶性食物繊維の利用性を向上させる
ことにある。すなわち、オーツ・プランを加圧下に加熱
し、急激に圧力を低下させてｍ織を膨化することにより
、オーツ・プラン中の食物繊維の食用としての利用性が
向上する。

課　を”°するための本発明におけるオーツ・プランの膨化処理は、通常の膨
化食品と同様に加圧下に加熱したものを急激に圧力を低
下させてその組織を膨化することにより行い得るが、特
にエクストルーダーを用いると効率的に膨化することが
できる。

本発明では、上記膨化処理に先立って、オーツ・プラン
を予め脱脂しておくことが好ましく、この脱脂処理した
オーツ・プランを膨化処理すると一層効率的に膨化でき
る。

オーツ・プランの脱脂は、例えばｎ−ヘキサンを用いる
。原料オーツ・プランに対して４〜１０倍量のｎ−へキ
サンを加え、１５時間程度攪拌しながら処理するとよく
、脱脂後、遠心分離もしくは濾過により残渣を回収し、
通風乾燥や真空乾燥などにより溶媒を完全に除去してか
ら、膨化処理する。

上記脱脂処理を行ったオーツ・プランの原料オーツ・プ
ランに対する一般成分並びに食物繊維含量の変化を例示
すると表１に示すとおりである。

（注）（）内の数値は乾物重％を示す。

食物繊維はＡｓｐらの方法による。

次に、上記脱脂オーツ・プランをエクストルーダーで膨
化処理して得られる加工オーツ・プランの成分組成を調
べた結果を例示すると表２に示すとおりである。

なお、膨化処理は、１４１℃、４７ｋｇｆ／−の条件で
エクストルーダーで行った。

表２（単位　％）表２にみられるとおり、オーツ・プランをエクストルー
ダーで膨化処理することにより、水溶性の食物繊維（主
として穀物ガム質）が溶出されて、その含量が高くなる
ことがわかる。

以下に実施例を示して本発明とその効果をさらに具体的
に説明する。

実施例水分９．５％、脂質７．５％の原料オーツ・プランをｎ
−ヘキサンで脱脂して、水分６，３％、脂質１．７％の
脱脂オーツ・プランを作る。これを、原料供給速度２５
ｋｇ／ｈ　、バレル最高温度１４１℃、最大圧力４７ｋ
ｇｆ／ｃｒＡ　　及びスクリュー回転数８８ｒｐｍの条
件で、二輪式エクストルーダーにより膨化処理を行った
。

得られた、加工オーツ・プランは、フラットブレッドの
やや組織が密なタイプとなり、歯触り、風味、味覚とも
に良好である。

実施例１により得られた加工オーツ・プランの成分値は
表２に示したとおりである。

次に、本発明により得られる加工オーツ・プランについ
て、ラットを試験動物として血清脂質の改善効果を従来
の原料オーツ麦、炊飯器で調理した脱脂オーツ・プラン
と比較した結果を示す。

試験方法：体重約７０ｇのＳＤ系雌雄ラット日本タレア社製）を標
準飼料（日本タレア社製ＣＥ−２飼料）で６日間予備飼
育した後、１群８匹ずつ５群に分け、表３に示した実験
飼料の各々をそれぞれ投与して、１０日間飼育した。

上記実験飼料を投与後、７日目及び１００日目ラットの
尾静脈より採血し、血清を分離した後、デタミナＴＣ−
５（協和メデツクス社製）を用いた酵素法により血清コ
レステロール値を測定した。

また、飼育終了後、１６時間の絶食期間を経た後、ベン
ドパルビタール麻酔下で心臓より採血し、血清脂質を同
様に測定した。結果は表３．４．５に示すとおりである
。

表４．５にみられるとおり、膨化処理した脱脂オーツ・
プランを添加した飼料群は、精白米群はもとより、原料
オーツ麦群、原料オーツ・プラン群に比べて、最も血清
脂質改善能が高いことが認められた。また、動脈硬化指
数も最も低い値を示した。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）オーツ・フスマを膨化処理することを特徴とする
加工オーツ・フスマの製造方法。
（２）オーツ・フスマは予め脱脂処理したものである特
許請求の範囲第（１）項記載の製造方法。
（３）膨化処理はエクストルーダーを用いて行う特許請
求の範囲第（１）項又は第（２）項記載の製造方法。