JPH0118469Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は低床式トレーラに関し、特に低床式
トレーラの補助荷台装置に関する。

低床式トレーラは第１図に図示されるように、
できるだけ多量のまたできるだけかさ高の荷物を
積めるように荷物支持面を充分に低くした低床荷
台１０を有する。この低床荷台１０より前方の部
分１１はトラクタ１２と連結できるように低床荷
台１０より高く形成される。この部分１１も荷物
を積めるように構成され、従つて高床荷台と見な
すことができる。この高床荷台１１は背が高い荷
物を積むには適しないけれどもトレーラの積載量
を増大させるのに役立つ。よつて高床荷台１１の
積載能力をできるだけ大にすることは重要であ
る。

しかるに第２図に略示されるように大きな荷物
１３を高床荷台１１に積んだ場合には半載せ部１
４が生じる場合が多く、その際には(1)この荷物１
３の積載をあきらめるか、(2)半載せのままで輸送
を行なうか、或いは(3)適当な支え具１５を第３図
に示すように使用するかの対策が取られなければ
ならない。しかしながら(1)の場合には高床荷台１
１が有効に使用されないことになり、(2)のように
すれば輸送中に荷物が転倒したり落下したりする
おそれがあり、(3)の対策を取るためには種種の荷
物の寸法、形状などにそれぞれ適した多くの支え
具１５が常に準備されなければならない。

よつてこの考案は上述したような従来の欠点を
除去することを目的とする。

この目的の達成のためこの考案によれば、実質
上水平の荷物支持面を有する高床荷台と、前記支
持面より低い水準の実質上水平の荷物支持面を有
し高床荷台の後方に接続する低床荷台とを備えた
低床式トレーラにおいて、高床荷台の荷物支持面
の後方延長部を実質上構成する荷物支持面を有し
高床荷台に載つて前後に摺動できかつ後端または
その近くで低床荷台で支持される補助荷台を特徴
とする低床式トレーラの補助荷台装置が提供され
る。

これにおいて望ましくは、補助荷台が水平の板
状部材を主要構成部材とし、高床荷台の荷物支持
面に前後延長の溝が形成されてこの溝に摺動可能
に係合する突出部が板状部材の下面に設けられ
る。さらに板状部材の後端またはその近くから脚
部材が下向き突出してその下端で低床荷台の荷物
支持面に載り、さらに低床荷台と脚部材の間にこ
れらの間の移動を阻止するための装置が設けられ
る。

以下、第４図から第９図の図面を参照しながら
この考案の実施例について説明する トレーラはトラクタと連結するための連結具１
６を下側に備え実質上水平に広がる高床荷台１１
を有し、この高床荷台１１の長方形の上面１７は
実質水平に広がり荷物支持面の役をする。高床荷
台１１の後端に垂直板部材１８によつて連結され
これから後方に接続する低床荷台１０は、その荷
物支持面１９の役をなし実質上水平に広がる長方
形の上面を有し、この荷物支持面１９の水準は高
床荷台の荷物支持面１７よりかなり低くなつてい
る。

この考案に従つて配備される補助荷台２０は水
平の板状部材２１を有し、この板状部材２１は高
床荷台１１の荷物支持面１７と実質上等しい幅を
有しこれよりも長手方向に短い長方形の形状をな
し、かつその下面で荷物支持面１７に前後方向に
摺動可能に載る。板状部材２１の後端またはその
近くから脚部材２２が下向き突出し、これはその
下端で低床荷台１０の荷物支持面１９に載る。脚
部材２２は例えば長方形の垂直板２３によつて構
成され、この垂直板２３は上端でアングル棒材２
４によつて板状部材２１に固定される。垂直板２
３の下端には荷物支持面１９との広い接触面を提
供するアングル棒材２５が固定され、さらにいく
つの垂直なアングル棒材２６または角管などが補
強のために垂直板２３に固着される。垂直板２３
は板状部材２１と実質上等しい幅を有し、この垂
直板の垂直方向の寸法は明らかに荷物支持面１９
と１７の水準差に実質上等しい。

上述のような構成によれば明らかに、補助荷台
２０は特にその板状部材２１で高床荷台１１の荷
物支持面１７に載つて前後に摺動でき、また後端
またはその近くで脚部材２２によつて低床荷台１
０で支持される。その補助荷台２０はその前後摺
動によつて例えば第４図に符号２０ａ，２０ｂで
示されるような種種の位置を取ることができ、従
来半載せであつた荷物１３はこれに適合するよう
な位置２０ａの補助荷台２０と高床荷台１１によ
つて完全に支持できる。これから明らかなように
補助荷台２０特にその板状部材２１の上面２７は
高床荷台１１の荷物支持面１７の後方延長部を実
質上構成する補助の荷物支持面になる。

この考案の実施例によれば、高床荷台１１はそ
の荷物支持面すなわち上面１７に形成された前後
延長の溝２７を１つまたはいくつか有する。この
溝２７は例えば図示のような三角形の断面を有し
高床荷台１１の後端またはその近くから適当な長
さだけ前方に延びる。これに対応して補助荷台２
０の板状部材２１の下面には溝２７の中に摺動供
合する突出部２８が設けられる。この突出部２８
は例えば溝２７の中にはまるような寸法形状の断
面を有し前後方向に延長する棒状に形成される。
これら溝２７および突出部２８は補助荷台２０の
前後方向摺動を可能にし横方向運動を阻止する案
内を構成する。

補助荷台２０はそのいくつかの摺動位置でこれ
をトレーラに定置させる手段を具備できる。その
ため低床荷台１０はその上面すなわち荷物支持面
１９から下向きに穿設され前後方向に配列される
止め孔２９を有する。止め孔２９は図示の例では
２列に配列されているが、１列でもよくまたは３
列以上でもよい。これに対応して脚部材２２の下
端のアングル棒材２５の水平部分には、補助荷台
の摺動に伴うこの脚部材２２の前後移動の際に１
つの列の中の止め孔２９に順次整合できるような
位置の通し孔３０が形成される。脚部材２２には
さらに通し孔３０に対応する位置に止め棒３１が
上下に変位できるように取付けられる。止め棒３
１はその中間に径大部分３２を有しかつ上方部分
で３３に示すように側方に折曲げられる。これに
関連して脚部材２２の垂直板２３には支持孔３４
が形成される。このような配備によれば通し孔３
０が１つの止め孔２９に整合し従つて止め棒３１
もこの止め孔２９に整合したときに止め棒３１を
下降させればこれが止め孔２９の中まで嵌まつて
補助荷台２０が定着される。また止め棒３１を上
昇させれば補助荷台２０は摺動可能になり、この
際に止め棒３１を施回させてその折曲り上方部分
３３が支持孔３４にはまるようにすれば止め棒３
１が下降するおそれはない。径大部分３２は止め
棒３１の落ち過ぎを防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は低床トレーラの外観を例示する側面
図、第２図および第３図は従来の低床トレーラに
おける荷積状態を略示する線図的側面図、第４図
はこの考案による荷積状態を示す第２図および第
３図に対応する図、第５図はこの考案に従つて構
成された低床トレーラの荷台を略示する斜視図、
第６図はこの考案による補助荷台を略示する斜視
図、第７図および第８図は第６図の矢印円Ａで囲
んだ部分を２つの相異なる方向に見たところを示
す拡大部分図、第９図は第６図に矢印Ｂで囲んだ
部分を示す拡大部分図である。 図面において１０は低床荷台、１１は高床荷
台、１７は高床荷台の荷物支持面、１９は低床荷
台の荷物支持面、２０は補助荷台、２１は板状部
材、２２は脚部材、２７は溝、２８は突出部、２
９は止め孔、３１は止め棒を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 実質上水平の荷物支持面を有する高床荷台
   と、前記支持面より低い水準の実質上水平の荷
   物支持面を有し高床荷台の後方に接続する低床
   荷台とを備えた低床式トレーラにおいて、高床
   荷台の荷物支持面の後方延長部を実質上構成す
   る荷物支持面を有し高床荷台に載つて前後に摺
   動できかつ後端またはその近くで低床荷台で支
   持される補助荷台を特徴とする低床式トレーラ
   の補助荷台装置。 ２ 補助荷台が水平の板状部材を主体とし、この
   板状部材の上面が補助荷台の荷物支持面を構成
   しかつ下面が高床荷台の荷物支持面に摺動可能
   に載る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   補助荷台装置。 ３ 高床荷台の荷物支持面に前後延長の溝が形成
   され、前記板状部材の下面が前記溝の中に摺動
   可能に係合する突出部を備える実用新案登録請
   求の範囲第２項に記載の補助荷台装置。 ４ 前記板状部材の後端またはその近くから脚部
   材が下向き突出し、この脚部材がその下端で低
   床荷台の荷物支持面に載る実用新案登録請求の
   範囲第２項または第３項に記載の補助荷台装
   置。 ５ 低床荷台がその荷物支持面から下向きに穿設
   され前後方向に適当な間隔で配列される多くの
   止め孔を有し、前記脚部材が補助荷台の摺動に
   伴うこの脚部材の前後移動の際にこれら止め孔
   に順次整合できるような位置でこの脚部材に上
   下に変位できるように取付けられた垂直の止め
   棒を有し、よつて止め孔の１つに整合する位置
   で止め棒を下方に変位させたときに補助荷台が
   摺動不能に定置される実用新案登録請求の範囲
   第４項に記載の補助荷台装置。