JPH01176096A - 高耐食性電気複合めっき鋼板 - Google Patents

高耐食性電気複合めっき鋼板

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JPH01176096A
JPH01176096A JP33405787A JP33405787A JPH01176096A JP H01176096 A JPH01176096 A JP H01176096A JP 33405787 A JP33405787 A JP 33405787A JP 33405787 A JP33405787 A JP 33405787A JP H01176096 A JPH01176096 A JP H01176096A
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輝明 伊崎
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誠 吉田
Masami Osawa
大澤 正巳
Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Hisaaki Sato
佐藤 久明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、Zn−Fe系めっき層中に無機物又は有機物
の薄膜で被覆処理(この処理をマイクロカプセル化と呼
ぶことにする)された腐食阻止微粒子等を含有する高耐
食性電気複合めっき鋼板に関するものである。
(従来技術) 近年、北米、欧州をはじめとする冬期寒冷地においては
、道路凍結防止のため、岩塩や塩化カルシウムが散布さ
れ、自動車が使用される環境は増々厳しいものになって
いる。このような環境において、一定期間赤錆発生なし
、孔あきなしを満足する高耐食性自動車用めっき鋼板の
開発が急務である。これに対して、2つの開発の動きが
ある。
すなわち、米国、カナダのような電力コストの安価な国
での厚目付電気めっき鋼板の開発と日本のように電力コ
ストが高く溶接性、めっき加工密着性等に対するユーザ
ーの要求が厳しい国での薄目付で高耐食性な電気めっき
鋼板の開発がある。本発明は、後者に関するもので、薄
目付電気めっき鋼板は、現在までに、Zn−Fe−Zn
−Ni、Zn−Mn等亜鉛合金めっき鋼板およびZn又
はZn−Ni合金めっき層上にクロメート+有機樹脂塗
装を施こした有機複層電気めっき鋼板が開発されている
。しかし、上記合金めっきおよび有機複N電気めっき鋼
板は20〜30g/m”程度の薄目付であり、現在国内
外自動車メーカーの目標の″耐外面錆5年(自動車外面
部に赤錆が5年間発生しないこと)II   It耐封
孔き10年(自動車外面および内面からの孔あきが10
年間生じないこと)″特にパ封孔あき10年”を満足す
るまでに至っていないと言われている。そこで、最近で
は、さらに高耐食性を有するめっき鋼板として、めっき
層中に腐食阻止の性質を持った微粒子を分散共析させた
めっき鋼板いわゆる高耐食性複合めっき鋼板の製造が検
討されている。
(発明の解決しようとする問題点) 複合めっき鋼板は分散共析する微粒子によってめっき層
に種々の性質を与えることが可能で、新しい機能をもつ
めっき鋼板として多く使用される傾向にある。例えば、
最近高耐食性を発揮する複合めっき鋼板が特開昭60−
96786号公報、特開昭60−211094〜211
096号公報等多くの特許公報によって紹介されている
特開昭60−96786号公報には、ZnやZn−Ni
合金めっき層中に、防錆顔料(例えばPbCr0.、 
SrCrO4、ZnCr0.、 BaCrO4,Zn1
(PO4)z等)を分散共析させた複合めっき鋼板とそ
の製造法が記されている。この複合めっき鋼板は、前記
合金めっきや有機複層電気めっきに比べて耐外面錆や射
孔あきに対してすぐれた耐食性を有するものと評価する
ことができる。しかしながら、特開昭60−96786
号公報のように難溶性クロム酸塩の防錆顔料(水溶液中
で、はとんど溶解しない)のみを含有しためっき鋼板は
、本発明者らが目標とする耐食性レベルに至っていない
。本発明者らの腐食促進試験結果を第1図に示す。ここ
で溶融亜鉛めっき(90g/m2)は射孔あき10年レ
ベルにあり、比較材として使用した。
Znめっき中にBaCrO4粒子のみを分散させた複合
めっき鋼板■は、溶融亜鉛めっき鋼板(90g/m’ 
)■に比べ射孔あき性が劣っている。また、難溶性クロ
ム酸塩等の防錆顔料が充分に分散析出しためっき層を得
ることは困難である。この理由は本発明者らの推測によ
ると難溶性クロム酸塩等の防錆顔料は、亜鉛めっき洛中
において表面電位がほぼゼロであるため、鋼板を陰極に
して電解処理しても浴中zn2 ′″イオン優先析出し
、防錆顔料のめつき層への析出が起こり難く、その結果
、安定した耐食性を有する複合めっき鋼板が得られない
。また、特開昭60−211095号公報には、Zn−
Ni合金めつき層中に、クロム、アルミナ(A120.
)、シリカ(SjOZ )等を分散共析させた複合めっ
き鋼板が示されている。この公報では、めっき浴中のク
ロム供給源として塩化クロム(CrCL)を使用してい
るが、塩化クロムがめつき浴中で溶解し、Cr3+イオ
ンを放出する。この浴中で鋼板を陰極にして電解処理す
ると、金属クロムおよび酸化クロム(Cr20.・nH
,O)が析出し、めっき層はZn−N1−Cr(+Cr
、O,・nH,O)となり、さらに、アルミナやシリカ
を共析した複合めっき鋼板を製造する。この複合めっき
鋼板は、Zn−Ni合金めっきやZn−Ni−Cr (
+ Cr2O,・nH,O)めっき層に比べ、耐食性向
上幅は小さく第1図にZn−Ni−Cr−Al2O,系
複合めっき鋼板■の腐食促進試験結果を示すように、射
孔あき10年を満足するまでには至っていない。すなわ
ち、Zn−Nx−Cr−A12off系複合めっき鋼板
も溶融亜鉛めっき鋼板(90g/+m” )の封孔あき
性に及ばない。
第1図は本発明複合めっき鋼板および比較材の無塗装材
の複合腐食試験50サイクル実施後の腐食深さ結果を示
す。
(注)複合腐食試験サイクル内容は 注 評価サンプル 1 : Zn−0,3%BaCrO4複合めっき鋼板(
特開昭60−96786号公報条件にてめっき)2 :
 Zn−1%Ni−1%Cr−1%Al2O,複合めっ
き鋼板(特開昭60−211095号公報条件にてめっ
き)3 : Zn−10%C0−4%BaCr0. (
Sin、薄膜コート)(本発明による複合めっき) 4:溶融亜鉛厚めつき(90g/m2)(問題点を解決
するための手段) そこで、本発明者らは、より高耐食性を有する複合めっ
き鋼板開発の必要性を痛感し、鋭意検討した結果、第1
図に示すように、極薄膜で表面被覆することによりマイ
クロカプセル化された微粒子を分散共析させためっき層
を施しためっき鋼板■は、自動車用防錆鋼板としてすぐ
れた特性を有し、特に耐錆性、封孔あき性にすぐれてい
ることを見い出した。
すなわち本発明の要旨は、 (1)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
又はHn、 Cr、 Sn、 Sb、 Pb、 Moの
1種又は2種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層
を有してなることを特徴とする高耐食性電気複合めっき
鋼板。
(2)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
又はHn、 Cr、 Sn、 Sb、 Pb、 Moの
1種又は2種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層
と、その上にZn、 Fe、 Co、Ni、 Hn、 
Crの1種又は2種以上からなる電気めっき層を有して
なることを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板。
(3)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
又はHn、 Cr、 Sn、 Sb、 Pb、 Moの
1種又は2種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層
と、その上に樹脂塗装、クロメート処理後に樹脂塗装、
クロムイオンを含有する樹脂塗装の何れかの層を有して
なることを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板。
(4)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
又はHn、 Cr、 Sn、 Sb、 Pb、 Moの
1種又は2種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層
と、その上にZn、 Fe、 Co、Ni、 Hn、 
Crの1種又は2種以上からなる電気めっき層と、更に
その上に樹脂塗装、クロメート処理後に樹脂塗装、クロ
ムイオンを含有する樹脂塗装の何れかを積層してなるこ
とを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板である。
(作 用) 以下本発明の複合めっき鋼板について詳細に説明する。
第2図(a)、(b)、 (c)、(d)は本発明の複
合めっき鋼板モデルの断面図を示したものである。
第2図(a)において、 1は鋼板で、通常の表面処理用鋼板製造工程を経て表面
清浄された薄鋼板である。
2は、Zn−Fe合金めっきあるいはZn−FeにHn
、 Cr。
Sn、 Sb、 Pb、 Moの1種又は2種以上を混
合して含有するめっき層で、鋼板1の片面又は両面に付
着される。
3は、マイクロカプセル化された各種微粒子である。マ
イクロカプセル化される腐食阻止微粒子は、Il溶性ク
ロム酸塩微粒子(PbCrO,、BaCr0.。
5rCrO,、ZnCr0.等)、易溶性クロム酸塩(
Cry、、Na2Cry、、 K、CrO,、K2O・
4Znl)4CrO,等)、アルミ化合物(Zn−A1
合金粉末、A1. Ol・2SiO2・2)1. O等
)、リン酸塩(Zn3(PO,)2・2)120等)、
モリブデン化合物(ZnO−ZnMoO4,CaMoO
4・znMoOイPbCrO4・PbMoO4・pbs
o4等)、チタン化合物(TiO□・NiO・5b2o
、等)をはじめとして、無機物粒子、有機物粒子例えば
弗素樹脂、ポリプロピレン樹脂のいずれでもよい。
上記のような微粒子をマイクロカプセル化する極薄膜は
、Sin、、Tie2、Al2O3、ZrO2等の1種
又は2種以上の無機物やエチルセルロース、アミノ樹脂
、塩化ビニデン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の
有機物質から成る。その膜厚は、10人〜1μ(望まし
くは10人〜500人)がよい。膜厚が1μを超えると
薄膜材質の性質が顕著に現れ(例えば5in2では粒子
の凝集が起こりやすい)るため、めっき性がやや劣化し
、また逆に10人より薄くなると、被覆性が劣化するた
め、粒子の溶解を抑制する効果が低下する傾向にある。
微粒子をマイクロカプセル化することにより、次の作用
が発生する。上記微粒子自体は、めっき浴中で表面電位
がゼロあるいはわずかに帯電しているにすぎないため電
気泳動作用を利用する電気めっき法においては、めっき
層への充分な分散共析を確保できない。
しかし、5in2、Tie、、Al2O,、ZrO2等
の極薄膜は、それ自体電位を持っており、この性質は、
微粒子表面に被覆処理された場合でも変化することがな
いため、微粒子に電位を持たせることが可能である。こ
のため、微粒子のめっき層への分散共析量を向上させる
ことができる。
マイクロカプセル化の2つ目の利点は、めっき浴中で微
粒子の溶解を抑制することである。例えば、難溶性クロ
ム酸塩微粒子は、微量ではあるがめつき浴に溶解し、C
r’+イオンを放出する。このCr0イオンが一定濃度
以上になると、微粒子の放出量が低下したり、めっき外
観が黒く粉体状を呈し、めっき密着性も劣化する。そこ
でマイクロカプセル化によって、微粒子の溶解を抑制し
、長時間安定しためっき鋼板を得ることが可能になる。
マイクロカプセル化の3つ目の利点は、微粒子のみの分
散共析よりも耐食性を向上する。その理由は、微粒子の
持つ腐食阻止性質がそのままマイクロカプセル化後も有
効に働いているためと思われる。
分散微粒子およびマイクロカプセル化微粒子の腐食阻止
作用について詳細に述べる。
微粒子をめっき層に分散共析させることにより、めっき
層の耐食性が向上する理由は、次のように考えられる。
難溶性クロム酸塩微粒子を分散共析させた場合は、腐食
環境において、めっき層の腐食進行に伴い、分解し、C
r’+イオンを放出する。
このCrs+イオンがめつき層金属と反応して耐食性に
すぐれたクロム化合物やクロム酸化物又は水酸化物を形
成する。これにより高耐食性が向上する。
さらに、このクロム化合物層が破壊されてもめっき層全
体に微粒子が均一分散していることから、再び上記形成
反応が繰り返えされ、耐食性が維持される。
次に、マイクロカプセル化微粒子を使用した場合耐食性
が一層向上する。マイクロカプセル化によるSin、等
の皮膜は完全密閉型でなく、多孔質となっているため、
Cr’+イオンが少量ずつ溶出して、クロム化合物によ
る防錆皮膜を形成して耐食性を向上させることはカプセ
ル化しない微粒子の作用と同じである。しかしながら、
マイクロカプセル化した難溶性クロム酸塩微粒子の場合
、カプセル化しない難溶性クロム酸塩微粒子に比べ、C
r’+イオンの溶出速度が抑えられることにより(発明
者らの実験によると1/3〜1/10の速度となる)、
防錆皮膜形成寿命がそれだけ延長する大きな特徴がある
。自動車向の防錆鋼板の射孔あき寿命は前述の如く10
年という長期を目標としたものであり、実験で実施する
腐食促進試験も1%3ケ月の長期にわたるものである。
従って、めっき層中の分散粒子が一時的にCr″+イオ
ンを放出してクロム化合物による厚い防錆皮膜を形成す
るよりも、徐々にCr”+イオンを放出して薄い防錆皮
膜を繰り返し生成する方が、長期の防食性を発揮する。
なお、代表例として難溶性クロム酸塩微粒子から溶出す
るCr’+イオンの防食作用について述べたが、リン酸
塩化合物から溶出するPO4′−イオン、モリブデン化
合物から溶出するM004″−イオンについても作用は
同じである。マイクロカプセル化された微粒子の含有量
は、発明者らの実験によると、めっき付着量の0.1〜
30wt%がよい(望ましくは0.5〜20wt%がよ
い)。0.1%より低ければ、耐食性向上に効果が小さ
く、また30%を超えるとめっき加工密着性が劣化する
傾向にある。
こうして得られた複合めっき層は、前述したように耐錆
性、謝礼あき性については充分な性能を示すが、塗装前
処理として実施する化成処理の皮膜結晶を阻害する場合
がある。例えば、マイクロカプセル化された難溶性クロ
ム酸塩微粒子を含有した複合めっき層は、カプセル化さ
れても、皮膜は完全な密閉型でなく多孔質のため微粒子
の性質を保持している。化成処理として行なわれるリン
酸塩処理はクロム上では反応しないため皮膜結晶が粗大
化したり、スケ(結晶が形成されない)を発生し、塗装
後の塗料密着性や塗装後の謝礼あきにバラツキを生ずる
要因となる。そのため、自動車外板等の塗装を施こすよ
うな場合には、第2図(b)で示すように複合めっき層
上に1〜5g/mの電気薄めっき層■を施こすことが有
効である。1g/mより少ない場合は複合めっき層を完
全にカバーすることが難しくなり、また5g/n(を越
えると、めっき加工密着性がやや劣化傾向にあるため、
上記範囲でコントロールする方がよい。この電気めっき
層■は、Zn、 Fe、 Co、 Hn、 Crの1種
又は2種以上から成るめっき層多層処理してもよい。但
しその場合の全付着量は、1〜5g/蕾でコントロール
するのは前記理由と同じである。
また化成処理を行なわない場合は、第2図(c)および
(d)で示すように有機樹脂やクロメート処理後に有機
樹脂皮膜、クロムイオンを含有した有機樹脂皮膜のいず
れかの皮膜■を複合めっき層あるいは電気薄めっき層■
の上に施こすことにより、塗装後の塗料密着性や謝礼あ
き性を確保することができる。この作用は、腐食阻止微
粒子を包みこんでいるカプセルの材質が5in2、Ti
O2等の無機物や有機物であるため、それらを含有した
複合めっき層上に処理される樹脂との結合性(−〇・・
・H等の化学結合が発生すると考えられる)が強くなる
。樹脂皮膜と塗料との密着性は良好であり、樹脂塗装を
施された複合めっき鋼板の塗料密着性も良好である。
さらに耐食性を向上させるために、複合めっき層上にク
ロムメート処理を行なうこともよい。しかし、クロメー
ト処理のみでは自動車生産工程での脱脂、化成処理工程
においてクロメルト皮膜中のクロム(特にCr’+イオ
ン)の溶出が懸念される。
クロムの溶出は、公害衛生的に大きな社会問題となるた
め、溶出はほぼゼロに抑えなければならない。クロメー
トの手法によってクロムの溶出に差が生ずることが知ら
れている(溶出大物塗布型クロメート〉反応型クロメー
ト〉電解クロメート→溶出小)が耐食性能は溶出性の逆
の順になる。このため要求される耐食性能等に応じて使
い分けが必要となる。しかし、いずれのクロメート処理
においてもクロムの溶出が起こるため、クロメート処理
後には樹脂塗装によって被覆することが必要となる。ま
たクロムを樹脂塗料の中に含有させておいてその塗料を
鋼板上に塗装し焼き付けることでクロムを樹脂中に固定
化することで溶出防止を行なうこともできる。
ここで言う有機樹脂とは、エポキシ系、エポキシフェノ
ール系、水溶性アクリルエマルジョン系樹脂等であり、
その塗装処理法は、ロールコート法、静電霧化法、カー
テンフロー法等のいずれでもよい。その時の樹脂液組成
は樹脂分が5〜50重量%であり、またクロムを含有す
る場合はその樹脂分の1〜20重量%のクロムイオンを
含有するものが使用される。しかし、その皮膜厚が0.
1μより少ないとクロメート中のクロムの溶出防止能が
著しく低下し、また2μを越えると溶接が難しくなるた
め、0.1〜2μの範囲でコントロールすることが望ま
しい。
次に本発明を実施例に基づいて説明する。
冷延鋼板をアルカリ脱脂し、10%硫酸で酸洗した後、
水洗し、以下の条件により電気複合めっきを実施した。
めっきは卓上ポンプで液循環を行ないながら、各種微粒
子のめっき浴中添加量を変化させて、浴中pH=2の硫
酸酸性Zn−Fe系合金めっき浴中にて、鋼板を陰極と
して電解処理することにより行なった。例えば Zn−Fe−BaCr04(sio□薄膜コート粒子)
複合めっきの場合には、 次に、複合めっきの上に行なう薄電気めっきについては
、硫酸亜鉛めっき浴中にFe、 Co、 Ni、 Hn
、Crの硫酸塩を適当量添加(Znめっきの場合は、添
加なし)しためっき浴を用いて、全付着量が1〜5g/
mの範囲で実施した。
また、樹脂塗装およびクロムを含有した樹脂塗装につい
ては、樹脂として水溶性アクリルエマルジョン系を用い
、ロールコート法により実施した。
また、クロメート処理樹脂塗装については、ロールコー
ト法にて樹脂塗装を行ない、クロメートについては塗布
1反応および電解のいずれのタイプでも行なった。
このようにして製造した種々の本発明複合めっき鋼板に
ついては、以下の性能評価試験を行なった。
(1)耐食性 ■処理:無塗装および塗装材(Full−dip型化成
処理→カチオン電着塗装→スクラッチ傷)■評価:複合
腐食試験(CCT) 30サイクル後の赤錆発生率と腐
食深さ測定 (注)CCT:塩水噴@ (35℃x 6Hr)、乾燥
(70℃、60%x 4Hr)、湿潤(49℃、〉95
%X411r)、冷凍(−20℃X 4Hr)の順に行
い、これを1サイクルとし複合腐食試験 (2)塗料密着性 ■処理: Full−dip型化成処理→3コート塗装
→温水浸漬(40℃×10日間) ■評価:試験後2■のゴバン目×100マスを入れ、テ
ーピングにより塗膜剥離率を測定(3)赤錆発生率の評
価は、次のように行なった。
◎・・・赤錆発生率 0% O・・・  /l    5%以下 Δ・・・   〃     5〜20%×・・・   
〃     20〜50%XX・・・  〃50%以上 (4)腐食深さの評価は次のようである。
O・・・腐食深さ  01IIl o・・・80.1m11以下 Δ・・・  〃0.1〜0.3mm X −n    O,3〜0.5+amn・−n   
 O,5m+a以上 (5)塗料密着性の評価は次のようである。
◎・・・塗膜剥離率 0% 0・・・  〃   5%以下 Δ・・・  〃   5〜20% ×・・・  〃20〜50% ×x・・・  1150%以上 第1表に評価結果を示す。これから明らかなように、本
発明の複合めっき鋼板は比較材に比べて諸性能にすぐれ
た高耐食性複合めっき鋼板であることがよくわかる。
(発明の効果) Sin、等の薄膜で表面被覆された腐食阻止微粒子を使
用することにより、微粒子の溶解が抑制され、また微粒
子の腐食阻止能も長期継続させることができ、非被覆粒
子分散に比べて諸性能に優れている。さらに、易溶性化
合物を表面被覆することでめっき層中への分散析出が可
能となる。本発明は、上記性質をもった微粒子を含有し
たZn−Fe系合金電気複合めっき鋼板が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明複合めっき鋼板および比較材の腐食深さ
結果を、 第2図は本発明の複合めっき鋼板モデルの断面図を示す
。 代理人 弁理士 吉 島   寧 第1図 評価サンプル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
    又はMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Moの1種又は2
    種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層を有してな
    ることを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板。
  2. (2)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
    又はMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Moの1種又は2
    種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層と、その上
    にZn、Fe、Co、Ni、Hn、Crの1種又は2種
    以上からなる電気めっき層を有してなることを特徴とす
    る高耐食性電気複合めっき鋼板。
  3. (3)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
    又はMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Moの1種又は2
    種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層と、その上
    に樹脂塗装、クロメート処理後に樹脂塗装、クロムイオ
    ンを含有する樹脂塗装の何れかの層を有してなることを
    特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板。
  4. (4)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子を含有する、Zn−Fe合金
    又はMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Hoの1種又は2
    種以上を含有するZn−Fe合金のめっき層と、その上
    にZn、Fe、Co、Ni、Mn、Crの1種又は2種
    以上からなる電気めっき層と、更にその上に樹脂塗装、
    クロメート処理後に樹脂塗装、クロムイオンを含有する
    樹脂塗装の何れかを積層してなることを特徴とする高耐
    食性電気複合めっき鋼板。
JP33405787A 1987-12-29 1987-12-29 高耐食性電気複合めっき鋼板 Granted JPH01176096A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33405787A JPH01176096A (ja) 1987-12-29 1987-12-29 高耐食性電気複合めっき鋼板
US07/284,120 US4910095A (en) 1987-12-29 1988-12-14 High corrosion resistant plated composite steel strip
CA000586933A CA1334018C (en) 1987-12-29 1988-12-22 High corrosion resistant plated composite steel strip and method of producing same
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