JPH0116815B2 - - Google Patents

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JPH0116815B2
JPH0116815B2 JP58179465A JP17946583A JPH0116815B2 JP H0116815 B2 JPH0116815 B2 JP H0116815B2 JP 58179465 A JP58179465 A JP 58179465A JP 17946583 A JP17946583 A JP 17946583A JP H0116815 B2 JPH0116815 B2 JP H0116815B2
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JP
Japan
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water
glycol
metavanadate
alkylene
alkylene oxide
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JP58179465A
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JPS5982325A (ja
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Howaado Robuson Jon
Aanesuto Keraa Za Sekando Jooji
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Union Carbide Corp
Original Assignee
Union Carbide Corp
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Publication date
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Publication of JPH0116815B2 publication Critical patent/JPH0116815B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は隣接アルキレンオキシドを加水分解し
てその対応するアルキレングリコールを製造する
方法に関するものである。なお詳しく述べれば、
約8ないし11のPHを有する液状溶媒中、水溶性バ
ナジン酸塩の存在の下でアルキレンオキシドを水
和させてアルキレングリコールを製造する方法に
関する。 従来、アルキレンオキシド類、たとえばエチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレ
ンオキシドを、液相水和反応にもたらしてそれら
の対応するアルキレングリコール類を製造した。
工業的には、エチレンオキシドからエチレングリ
コールを製造するには、大過剰モルの水が使用さ
れる。〔カークーオズマー:エンサイクロペデイ
ヤ・オブ・ケミカル・テクノロジー第11巻、第3
版、第939頁(1980)参照〕。この反応系における
大量の水は、所望のモノアルキレングリコールの
収率が十分工業的に成立つほど大きくするため、
並びにジグリコール及びトリグリコールのような
副生物の生成を最小化させるために必要であるこ
とが記載されている。したがつて、工業的な実施
では、一般に大過剰モルの水、たとえばアルキレ
ンオキシドの1モル当り15モル以上の水の存在下
約100℃ないし約200℃の温度の下でアルキレンオ
キシドを水和させてその対応するモノアルキレン
グリコールを製造するのである。ところが、あい
にく、このように大過剰の水を使用すると、多量
のエネルギーを必要とし、また水を除去するため
の装置を要することになる。 モノグリコール類、たとえばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、またはブチレングリ
コールへの水和方法の選択性は、生成する副生物
に依存するから、モノグリコール生成物への水和
方法の選択性を増大する製法を提供することが望
まれる。さらにまた、水和されるアルキレンオキ
シドに対して使用される水の相対量をうまい具合
に少くすることができ、しかもその際生成する副
生物の量は増加しない、或は好ましくは減らすこ
とができる方法が有利である。すなわち、モノグ
リコールを水および副生物から分離及び回収する
際の分離および精製法のための所要エネルギーや
設備が必然的に少くなる。 かくてこ水和方法を、所望生成物への選択性な
らびに所望生成物の精製および回収のためのエネ
ルギー所要条件という両面から改良することが望
まれた結果、特定の触媒の存在の下にアルキレン
オキシドを水和して、水対アルキレンオキシドの
比を低下させ、また、モノグリコール生成物への
選択性を維持または増進させるための種々の方法
が提案された。 非常に多数の触媒を使用することがアルキレン
オキシドの水和用に提案されているが、その中に
は次のような酸性触媒の使用が含まれている。ア
ルキルスルホン酸イオン交換樹脂(米国特許第
4165440号明細書);カルボン酸類およびハロゲン
酸類(米国特許第4112054号明細書);強酸性陽イ
オン交換樹脂(米国特許第4107221号明細書);脂
肪族モノカルボン酸および/またはポリカルボン
酸類(米国特許第3933923号明細書);陽イオン交
換樹脂(米国特許第3062889号明細書);酸性ゼオ
ライト類(米国特許第3028434号明細書);二酸化
いおう(米国特許第2807651号明細書);Ca3
(PO42(米国特許第2770656号明細書);高融点多
価金属弗化物(米国特許第2547766号明細書);ト
リハロゲン酢酸(米国特許第2472417号明細書);
および銅を助触媒とするりん酸アルミニウム(米
国特許第4014945号明細書)。 上記酸性触媒以外に、また多数の触媒が二酸化
炭素の存在下に、アルキレンオキシドの水和用に
提案されている。これらの中には塩化物、臭化
物、および沃化物のようなアルカリ金属ハロゲン
化物;沃化テトラメチルアンモニウムや臭化テト
ラメチルアンモニウムのような第4級アンモニウ
ムハロゲン化物(英国特許第1177877号明細書)
およびトリエチルアミンのような有機第3級アミ
ン類、およびピリジン〔ドイツ特許公開第
2615595号公報(1976年10月14日公開)及び米国
特許第4307256号明細書(1981年12月22日発効)〕、
第4級ホスホニウム塩〔米国特許第4160116号
〔1979年7月3日発効)〕、塩素または沃素―型陰
イオン交換樹脂〔特開昭57−139026号公報(1982
年8月27日公開)〕、及び部分的にアミンで中和し
たスルホン酸触媒例えば部分的にアミンで中和し
たスルホン酸樹脂〔米国特許第4393254号明細書
(1983年7月12日発効)〕が含まれる。 特許文献中で報告された結果を再吟味してみる
と、上記の触媒により工業的に許容できる結果が
得られること、すなわち、モノグリコール生成物
への選択性が高く、また大過剰モルの水の必要量
が減ることが記載されているとはいえ、これらの
触媒はいくつかの理由により工業的に使用されて
はいないのである。たとえばアルカリ金属ハロゲ
ン化物はアルキレンオキシドの水和のために用い
られる温度の下では反応系を腐食する傾向があ
る。またアルカリ金属ハロゲン化物および第4級
アンモニウムハロゲン化物はアルキレングリコー
ル中で比較的溶解度が低いため、水和用触媒とし
ての使用が制限される。何故ならば、これらは水
和反応の間に反応系に沈殿しがちであり、その結
果反応系の洗浄に関連する問題が生ずることにな
るからである。さらに、或る種の触媒、たとえば
第3級アミン類は、それらを水和触媒として直ち
に用いられないようなある種の化学的および物理
的性質をもつているものがある。たとえば第3級
アミン類は製造時に望ましくない強烈な刺激臭を
もつており、かつ最終製品の品質を損なう。 米国特許第4277632号明細書(1981年7月7日
発効)には、モリブデン及びタングステンからな
る群より選択した少くとも1種の触媒の存在下に
アルキレンオキシドを加水分解してアルキレング
リコールを製造する方法が開示されている。この
特許明細書には、該触媒は金属モリブデンまたは
金属タングステン、或はそれらの無機または有機
化合物例えば酸化物、酸、ハロゲン化物、含リン
化合物、ポリ酸、アルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩、アンモニウム塩、酸及びポリ酸の重金属
塩並びに有機酸塩であり得ることが開示されてい
る。この開示方法の目的は、水を化学量論値の約
1ないし5倍存在させて、アルキレンオキシドを
加水分解し、認め得る量の副生物例えばポリグリ
コール類を生成させないことであると述べてあ
る。この反応は二酸化炭素の存在において行われ
る。しかしながら、該反応を窒素、空気などの存
在において行う場合には、反応混合物のPHは5〜
10の範囲の価に調節すべきであると該特許明細書
には記載してある。特開昭54−128507号公報
(1979年10月5日公開)には、金属タングステン
及び/またはタングステン化合物を使用して、ア
ルキレンオキシド及び水からアルキレングリコー
ルを製造する方法が開示されている。 特開昭56−073035号公報(1981年6月17日公
開)には、チタニウム、ジルコニウム、バナジウ
ム、ニオブ、タンタルおよびクロムからなる群よ
り選ばれる少くとも1種の元素を含有する化合物
よりなる触媒の存在下に、二酸化炭素雰囲気の下
でアルキレンオキシドを加水分解する方法が開示
されている。 上記触媒化合物には、酸化物、硫化物、酸類、
ハロゲン化物、含リン化合物、ポリ酸、酸及びポ
リ酸のアルカリ金属塩、酸及びポリ酸のアンモニ
ウム塩、及び酸の重金属塩がある。その実施例で
は種々の金属触媒の使用が示されているが、水和
法の本性およびその際使用される触媒の選択につ
いての詳細は示されていない。実施例2ではエチ
レンオキシドと水とから二酸化炭素圧の下でエチ
レングリコールを製造するための水和触媒として
バナジン酸カリウムを用いて、方法を行つてい
る。使用バナジン酸塩の同定はされていない。生
成物に対するエチレンオキシドの転換率は100%
であるとされているが、モノエチレングリコール
への選択性はわずかに50%でしかない。ジエチレ
ングリコールおよびトリエチレングリコールへの
合計選択性も50%である。したがつて実施例2
は、触媒を使用しないでエチレンオキシドをエチ
レングリコールに転換させた場合に得られる36.1
%の選択性(比較例1参照)に比較してごくわず
かだけ良い結果が得られるに過ぎないことを示
し、オルトバナジン酸カリウムが使用されたこと
を示唆している。しかも、モノエチレングリコー
ルへの選択性が70モル%以上である方法は開示さ
れていない。 特開昭56−73036号公報(1981年6月17日公開)
には、アルミニウム、珪素、ゲルマニウム、錫、
鉛、鉄、コバルト及びニツケルより成る群から選
択した少くとも1種の元素を含有する化合物より
成る触媒の存在において、二酸化炭素雰囲気下
で、アルキレンオキシドを加水分解する方法が開
示されている。 本発明は一般式: (式中R1,R2,R3及びR4は、下記に定義する
とおりである) で表わされるアルキレンオキシドを液相において
水溶性バナジン酸塩の存在下で水和することによ
つて、相当するモノアルキレングリコールを製造
する方法に関する。 本発明の様相によれば、液相は約8と約11との
間のPHを有する。有利には、バナジン酸塩はメタ
バナジン酸塩より成る。 本発明の方法はモノアルキレングリコールへの
高めた選択率を提供するにある。例えば、本発明
を使用して達成し得る選択率は、通常の条件の下
で、ただしバナジン酸塩を使用しないで得られる
選択率よりも大きく、或はバナジン酸塩の使用を
含む通常の条件の下で、ただし本発明によるPHに
おいてではなしに得られる選択率よりも非常に大
きい。 本発明は、一般式: (式中R1,R2,R3、およびR4はそれぞれ水素
原子、1ないし約10個の炭素原子を有するアルキ
ル基、少くとも6個の炭素原子を有するアリール
基(例えば単環式アリール基または二環式アリー
ル基)、2または3個の炭素原子を有するアルケ
ニル基、または3ないし6個の炭素原子を有する
シクロアルキル基を表わす)を有する隣接アルキ
レンオキシドを水と反応させることによりモノア
ルキレングリコールを製造する方法に関するもの
である。本発明において使用しうるアルキレンオ
キシド類の代表的なものには、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド(イ
ソブチレンオキシド、1,2―ブチレンオキシド
及び2,3―ブチレンオキシドを含む)、ペンチ
レンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレ
ンオキシドなどがある。好ましくは、アルキレン
オキシドは、エチレンオキシドやプロピレンオキ
シドのような脂肪族のアルキレンオキシドであ
る。 アルキレンオキシドをどこから得るかというこ
と(根源)は、通常重要ではなく、大ていの任意
の方法で生成されるアルキレンオキシドが本発明
で使用し得る。たとえば、エチレンオキシドが選
ばれたアルキレンオキシドであるものとすれば、
銀触媒の存在下に分子状酸素または酸素含有ガス
でエチレンを接触的酸化することによりこのもの
を生成させることができる。このようにしてエチ
レンオキシドを生成させる方法は、特に望ましい
ものであるが、それは実質的に純粋なエチレンオ
キシドが得られるからである。 本発明方法では対応するアルキレングリコール
を生成するための反応物として水をもまた使用す
るものである。水の根源は重要でない。たとえば
イオン交換処理によつて得られた脱ミネラル化
水、またはその他の十分純粋なものならば本発明
の水和方法に使用することができる。アルキレン
オキシドの1モルに対して使用されるべき水の量
は、通常約1ないし約40モル、好ましくは約30モ
ルまで、すなわち約1と30モルとの間であり、も
つと好ましくは約1ないし約20モルであり、グリ
コール・水分離に対する低いエネルギー及び安い
装置費用が主たる目的であるならば、約1〜約10
モルである。加水分解に必要な水対アルキレンオ
キシドのモル比は、アルキレンオキシドの1モル
当り水約5モル以下に減らせることもできるが、
モノアルキレングリコール生成物への高選択性を
アルキレンオキシドが確実に得られるようにする
には通常水量は化学量論的所要量よりも少くとも
わずか過剰モルに保つようにすることが望まし
い。かくして、本発明に従つてバナジン酸塩を使
用し、また水対アルキレンオキシドモル比(すな
わちモル加水分解比)を採用することにより、モ
ノアルキレングリコールへの工業的に魅力的な選
択率例えば約70%以上すなわち約80%以上を達成
することができる。 本発明の方法は、適当な陽イオンを含有する水
溶性バナジン酸塩を使用する。ここに使用するバ
ナジン酸陰イオンは、それが生成し得るもの、す
なわちメタバナジン酸イオンである限り重要では
ないと信じられる。そして本発明の1つの様相
は、バナジン酸陰イオンはメタバナジン酸陰イオ
ンより成る。本発明の広範な様相によれば、その
他のバナジン酸陰イオンも使用し得る。バナジン
酸塩の化学は複雑であり、多数のバナジン酸陰イ
オン種(Species)例えばメタバナジン酸塩、ビ
ロバナジン酸塩及びオルトバナジン酸塩の各陰イ
オンが同定されている。尤も、それらの特定の構
造は充分には知られていない。検討の目的のた
め、これら陰イオンに対する通常の構造関係を示
すと次のとおりである。 メタバナジン酸塩 VO3 -; ピロバナジン酸塩 (V2O74-; オルトバナジン酸塩 (VO43- 中間的バナジン酸陰イオンは、(HV2O73-
ようなものも存在する。存在する特定のバナジン
酸塩種は、液相のPHに依存するものと考えられ
る。したがつて、例えば約12のPHにおいては、も
しあつたとしても、少量のメタバナジン酸陰イオ
ンしか存在しない。本発明方法は、反応系に水溶
性のバナジン酸塩を提供することによつて行なわ
れるけれども、触媒種の正確な本質は充分には判
らない。 バナジン酸塩の選択は、一般に、選択したバナ
ジン酸塩化合物の水溶解度に依存する。バナジン
酸陰イオンに対する「対イオン」として許容され
得ると信じられる陽イオンは、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、第4級アンモニウム陽イオン、
アンモニウム、銅、亜鉛、鉄、及び反応条件の下
で水溶性バナジン酸塩を提供するその他の陽イオ
ンである。 バナジン酸塩は、塩の形で使用することもでき
るし、または支持体、例えばシリカ、アルミナ、
ゼオライト、粘土などのような担体上に付加して
反応系内に導入することもできる。本方法が行わ
れるときには、バナジン酸塩は反応物質、すなわ
ちアルキレンオキシドと水とを含む液相内の固定
床中に溶解、混合、懸垂または沈析した形になつ
ているのが普通である。バナジン酸塩は反応系に
導入する水と予め混ぜておいてから反応系に加え
てもよいし、または反応系へ別の入口から導入し
てもよい。バナジン酸塩の導入のための正確な手
段は重要ではなく、しばしばバナジン酸塩は反応
の開始時に加えられ、そして/または反応中に一
定の割合で連続的にあるいは間歇的に加えられ
る。 バナジン酸塩(これは反応系中に添加する、或
は存在するバナジン酸陰イオンの形態に関係なし
にメタバナジン酸陰イオンとして計算する)は、
一般に、使用する隣接アルキレンオキシドの重量
を基準にして少くとも0.005%の量にて提供し、
そして好ましくは、使用するアルキレンオキシド
の重量を基準にして約0.01〜約90重量%の量にお
いて、そして最も好ましくは約0.05〜約30重量%
の量において使用する。 本発明によるアルキレングリコールの製造は、
空気、二酸化炭素、アルゴン、窒素などのような
ガスが反応系に対する希釈剤として存在する下で
有効に行われる。本方法はその本来の性質上一般
に反応系内に二酸化炭素および窒素を提供する。
二酸化炭素が存在すると、或る場合にはモノエチ
レングリコール生成物への選択率を減少させるこ
とが観察された。したがつて、その結果若干量の
二酸化炭素は通常存在するであろうが、二酸化炭
素の存在は時には好ましくない場合がある。一般
に、バナジン酸陰イオンの実質的に総てがメタバ
ナジン酸陰イオンであると信じられる条件の下で
反応を行う場合には、二酸化炭素は反応条件下に
存在するアルキレンオキシドの1モル当り約0.10
モル以下の量で存在することが好ましく、なお好
ましいのはアルキレンオキシドの1モル当り二酸
化炭素約0.05モル以下である。 本発明により、反応系のPHを調節すると、速
度、及び重要なことにはモノアルキレングリコー
ルへの選択率に影響を及ぼす。選択率とPHとの間
の正確な関係は末だ判明していないが、例えばメ
タバナジン酸陰イオンはその場で変性してバナジ
ウムの触媒種となり、モノエチレングリコールへ
の有利な選択率を与えるに至るものと信ぜられ
る。 PHは多数の機構によつて影響される。例えば、
硫酸、塩酸、燐酸、炭酸、アルカリ金属水酸化物
(例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)、
水酸化アンモニウムなどのような酸または塩基を
添加することができる。好ましくは、PHは調節す
るのに使用される補助剤は、バナジン酸塩を沈殿
することにはならないか、或はさもなければ反応
系または生成物に不適切な影響を及ぼさないもの
である。多くの場合、PHは添加したバナジン酸塩
及びその濃度によつて影響される。例えば、オル
トバナジン酸塩は強塩基性であるので、PHを調節
する手段としてメタバナジン酸塩またはピロバナ
ジン酸塩と組み合わせて使用される。同様にし
て、バナジン酸塩の濃度はPHに影響を及ぼす。 本方法は通常約20℃ないし約250℃、好ましく
は約50℃ないし約200℃の温度で行われる。アル
キレンオキシド、バナジン酸塩化合物および使用
圧力の選択に応じて、250℃以上の温度で使用す
ることができる。たゞしこのような高い温度は一
般的には好ましくない。 本方法は代表的には約0Kg/cm2Gないし約1000
Kg/cm2G範囲の圧力の下で行われるが、好ましく
は約2Kg/cm2Gないし約100Kg/cm2Gの圧力で行
われる。もつとも、このような好ましい範囲外の
圧力下においても行われるものと信ずる。 本発明の方法は、反応混合物を希釈することに
役立つ水混和性の溶媒の存在において実施するこ
とができる。アルキレンオキシド、水およびグリ
コール生成物とことごとく混和できる温度下にあ
る液体はどんな液体でもそれがアルキレンオキシ
ド反応体、生成アルキレングリコールまたは使用
バナジン酸塩のいずれかと反応性でない限り溶媒
でありうる。従つて本発明の実施に当り、カルボ
ン酸、フエノール類、アルデヒド類、およびアル
キレンカーボネート類のような化合物は溶媒とし
て使用しない方がよい。アルキレングリコール生
成物は極めて良好な溶媒である。アルキレングリ
コールを溶媒として使用する場合、アルキレング
リコール生成物と同一であることが好ましい。こ
れらの溶媒は反応温度(特に低加水分解比におい
て)及び速度を制御するのに有用であり、また連
続的方法で循環系内で有用である。 本発明の方法はバツチ反応として、あるいは連
続法としても行うことができる。高められた温度
を使用する場合には、慣用のオートクレーブを使
用することができるが、中庸圧力で行う場合はガ
ラス製の装置を使用することができる。慣用の連
続的手順においてはプラグ流れ反応容器を使用す
ることができる。溶媒は循環させ、また触媒は回
収することができる。 反応は非常に短時間、たとえば1秒の数分の1
で行わせることができる。所望ならば、数時間に
もわたり反応を行わせてもよい。本方法の条件
は、用いられる溶媒および触媒の量、用いられる
圧力および温度、その他により左右される。 アルキレンオキシドがエチレンオキシドである
場合には、ジエチレングリコールおよびトリエチ
レングリコールを越えてモノエチレングリコール
になる選択性が70モル%以上であり、通常80モル
%以上であることが観察された。 上記の記載から理解できるように、加水分解
比、バナジン酸塩の濃度及びPHは特定の目的に対
して任意の結果を得るために相関させることがで
きる。例えば、モノアルキレングリコールえの高
い選択率を達成することが目的である場合には、
一層高い加水分解比を採用し、そして20:1モル
加水分解比において95%以上の選択率を達成する
ことができる。低い加水分解比を使用してグリコ
ール―水分離に関連する費用を低減させることを
目的とする場合には、慣用の加水分解操作におい
て得られる選択率に匹敵する選択率が、低い加水
分解比において達成できる。例えば、90%以上の
選択性は約5:1のモル加水分解比において達成
することができる。 次に実施例を掲げて本発明の実施における種々
の態様を示すが、これらの実施例は本発明を限定
するためのものではない。特に、ことわらない限
り、固体分の部及び%は総て重量によるものであ
り、また液体分の部及び%は総て容量によるもの
である。 実施例 1〜7 これらの実施例は内容積約300cm3のステンレス
スチール製オートクレーブを用いて行われた。オ
ートクレーブへ反応物質を導入するに先立つて、
オートクレーブは室温(約18℃ないし22℃)の下
で、窒素でパージした。反応物質(例えばエチレ
ンオキシドと水とメタバナジン酸ナトリウム)を
室温下撹拌しつつ反応容器に導入した。オートク
レーブを撹拌しつつ約140℃に加熱し、1時間140
℃に維持した。この場合、PHを9〜9.5に維持し
た。オートクレーブおよびその内容物は内部が室
温になるまで冷却し、ついでその内容物および標
準物質を、1m×1/8インチ(0.32cm)(外径)の ステンレススチールコラムに40/60メツシユのク
ロモソーブT(TM)上の4%カーボワツクス
20M(TM)を充填したバリアン(Varian)3700
(TM)ガスクロマトグラフを使用し標準気相ク
ロマトグラフ技術により分析した。 実施例1〜7の結果を表に示す。これらの実
施例は、メタバナジン酸陰イオンが存在すると、
エチレンオキシドと水の量が変化しても、エチレ
ングリコールへの選択率は73%またはそれ以上と
なることを示している。実施例7はバナジン酸塩
を使用しない場合の比較例である。
【表】
【表】 実施例 8〜11 実施例8〜11は、二酸化炭素をオートクレーブ
に導入し、その量は表に示される通りであつた
こと以外はすべて実施例1〜7と同じように行つ
た。この場合も、PHを9〜9.5に維持した。特開
昭56−073035号公報は二酸化炭素が存在するとモ
ノアルキレングリコールへの選択性を向上させる
ことを教示しているから、二酸化炭素の効果は驚
くべきことである。これに対して、実施例8〜11
は、メタバナジン酸陰イオンを用いる場合のモノ
エチレングリコールへの選択率は、二酸化炭素が
存在すると、逆に減少するということを示すので
ある。実施例8〜11の結果を表に示す。ただし
実施例8と10とは比較例である。
【表】 実施例 12〜13 実施例12と13とは比較例であり、水酸化ナトリ
ウムとオルトバナジン酸ナトリウムとをそれぞれ
使用した以外はすべて実施例1〜7と同じように
行つた。これらの実施例12及び13は本発明の方法
がオルトバナジン酸塩を使用する方法よりも、ま
た強塩基性触媒を使用する方法よりも断然すぐれ
ていることを示す。 実施例12では、67.5gの水と35.0gのエチレン
オキシドとをオートクレーブに仕込み、これに水
酸化ナトリウムを添加して、得られる混和物のPH
を約12.5になるように調製した。実施例13では、
67.5gの水、35.0gのエチレンオキシドおよび3.2
gのオルトバナジン酸ナトリウムをオートクレー
ブに仕込んだ。得られる混合物はPHが12.5であつ
た。これら実施例12及び13の結果を表に示す。
【表】
【表】 実施例 14〜20 実施例14〜20は、水酸化ナトリウム水溶液また
は燐酸によつて初期PHを調節した以外は、実施例
1〜7と同じように行つた。これら実施例の詳細
を表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式: (式中R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水素原
    子、1ないし10個の炭素原子を有するアルキル
    基、少くとも6個の炭素原子を有するアリール
    基、2または3個の炭素原子を有するアルケニル
    基、または3ないし6個の炭素原子を有するシク
    ロアルキル基を表わす)で表わされる隣接アルキ
    レンオキシドと水とを、液相中で反応させること
    より成るモノアルキレングリコールを製造する方
    法において、該反応を充分な量の水溶性バナジン
    酸塩の存在下で行つてモノアルキレングリコール
    への反応の選択を増大させ、この場合該液相が8
    〜11のPH値を有することを特徴とする前記方法。 2 水対アルキレンオキシドのモル比が30以下で
    ある特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 反応温度が20℃ないし250℃の間である特許
    請求の範囲第1または2項に記載の方法。 4 反応圧力が0Kg/cm2Gないし1000Kg/cm2Gで
    ある特許請求の範囲第1ないし3項のいずれかに
    記載の方法。 5 PHと、水対アルキレングリコールのモル比と
    が、少くとも80%のモノアルキレングリコールへ
    の選択性を提供するのに充分なものである特許請
    求の範囲第1項に記載の方法。 6 PHと、水対アルキレングリコールのモル比と
    が少くとも90%のモノアルキレングリコールへの
    選択性を提供するのに充分なものである特許請求
    の範囲第5項に記載の方法。 7 水対アルキレンオキシドのモル比が、1:1
    ないし10:1である特許請求の範囲第1〜6項の
    いずれかに記載の方法。 8 水溶性バナジン酸塩がメタバナジン酸塩より
    成る特許請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載
    の方法。 9 水溶性バナジン酸塩がアルカリ金属塩である
    特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の方
    法。 10 アルキレングリコールがエチレングリコー
    ルである特許請求の範囲第1〜9項のいずれかに
    記載の方法。 11 メタバナジン酸塩がメタバナジン酸ナトリ
    ウムである特許請求の範囲第1〜10項のいずれ
    かに記載の方法。 12 メタバナジン酸塩がメタバナジン酸カリウ
    ムである特許請求の範囲第1〜10項のいずれか
    に記載の方法。 13 メタバナジン酸塩の量が、用いられるアル
    キレンオキシド重量を基準にして0.005重量%よ
    り少くない特許請求の範囲第1〜12項のいずれ
    かに記載の方法。 14 メタバナジン酸塩の量が、アルキレンオキ
    シド重量を基準にして0.05ないし30重量%である
    特許請求の範囲第14項に記載の方法。 15 方法をアルキレンオキシドの1モル当り
    0.10モル以下の二酸化炭素の存在下に行う特許請
    求の範囲第1〜14項のいづれかに記載の方法。 16 方法をアルキレンオキシドの1モル当り
    0.05モル以下の二酸化炭素の存在下に行う特許請
    求の範囲第15項に記載の方法。
JP58179465A 1982-09-30 1983-09-29 アルキレングリコ−ルの製法 Granted JPS5982325A (ja)

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