JPH01148862A - 嵩高結晶性熱可塑性樹脂製スパンボンド不織布 - Google Patents

嵩高結晶性熱可塑性樹脂製スパンボンド不織布

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JPH01148862A
JPH01148862A JP30592587A JP30592587A JPH01148862A JP H01148862 A JPH01148862 A JP H01148862A JP 30592587 A JP30592587 A JP 30592587A JP 30592587 A JP30592587 A JP 30592587A JP H01148862 A JPH01148862 A JP H01148862A
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filament
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兼清 健治
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリプロピレン長繊維から成るスパンボンド不
織布に関する。より詳しくは構成するフィラメントが特
殊な断面形状を有すると共に特殊な形状で不織布中に配
置され、それによって嵩高且つ柔軟なポリプロピレン長
繊維スパンボンド不織布に関する。
(従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕現在ス
パンボンド不織布は各種用途に用いられている。中でも
ポリプロピレンのスパンボンド不織布はポリプロピレン
繊維の有する柔軟さを利用して使い捨てのオムツのトッ
プシート(肌に当る側のシート)などに用いられている
。しか゛し、これらスパンボンド不織布に用いられるフ
ィラメントは無捲縮であるために、得られた不織布の嵩
高性が劣り、且つ柔軟性も不充分であるという問題点を
有し、オムツのトップシートなどの使用が広まるにつれ
て、嵩高で且つ柔軟なスパンポンド不織布に対する要望
が高まっている。
嵩高性があり、且つ柔軟な不織布自体は、一般に捲縮の
ある短繊維(例えばチッソES繊維)をカード式ウェブ
製造機によってウェブを作成し、熱風ボンディング法に
より作る事ができる。しかしながら短繊維であるがため
に、布強度が弱くボンディング部分の破損による短繊維
の脱落があるなどの欠点を有する。
従って、短繊維を経ることなく直接長繊維ウェブにする
事によって作られるスパンポンド不織布は布強度が強く
且つボンディング部分の破損による繊維の脱落がない等
の物性上の特徴を有し、更に、生産工程が短い等による
生産コストが安いなど、カード式短繊維不織布に比較し
て長所が多い。
そのため嵩高な長繊維不織布を提供するための種々の製
造方法が提案されている。
例えば、特公昭62−1026号公報には、圧力流体と
ともに繊維形成性流体を噴出させるための噴出孔、噴出
孔の先端に設けた通気壁からなる捲縮付与部、捲縮付与
部周囲を加圧雰囲気にするための加圧室、捲縮付与部に
対向する位置に設けられて挫屈捲縮糸を開繊解舒しなが
ら噴出するための噴出孔からなる捲縮を有する長繊維不
織布の製造装置が開示されている。この装置を用いるこ
とにより、挫屈捲縮による5〜25山/ 25 mmの
捲縮数と2〜30%の捲縮度を有する実質的に開繊され
た長繊維からなる長繊維不織布が得られるという。
しかしながら、特公昭62−1026号公報に開示され
た長繊維不織布は、挫屈捲縮糸であるがために挫屈方向
が不織布面に沿った方向にあるものは、嵩高性には寄与
せず、充分な嵩高性を発現させるためには、捲縮数を過
剰に多くすることを必要とし、結局、目付が大きくなっ
て充分な嵩高度を与えられない。
又特開昭48−1471号公報には、紡糸した後に収縮
性を異6とする2種の重合体組成物をバイメタル型ある
いは偏心鞘芯型に複合紡糸するか、あるいは重合体組成
物を紡出後の糸条断面内で偏った温度勾配を有するよう
に紡糸し、連続的に高速引取することにより得られる実
質上延伸された連続フィラメントを外部より導いた高速
気流の作用により捕集面上に搬送し、加熱あるいは溶媒
処理によって少なくとも捲縮数5個/インチ以上で且つ
捲縮弾性率2%以上のらせん状捲縮を有する状態で捕集
面上に堆積し、必要あれば乱気流処理も加味してランダ
ムループ状に連続フィラメントが配列したマット状ウェ
ッブを形成する方法が開示されている。
特開昭48−1471号公報に開示された構造物中の繊
維は通常の円形断面を有する繊維がらせん捲縮構造で形
成されたものであり、したがって使用中にらせん捲縮同
志のからみ合いが強化されて嵩高性が低下するという問
題点を有する。又この公報には構成するフィラメントに
よじれを与えたり、捲縮らせんの方向を反転させたりす
る考えは開示されていない。なお特開昭48−1471
号公報に開示された嵩高マント状繊維構造物は20龍か
ら400u+の厚みを有するふとん綿等を対象としたも
のであり、本発明のようにトップシート等の薄地であっ
て嵩高なスパンボンド布とは異る分野を対象とする。
又特公昭42−13741号公報および該公報に開示さ
れた技術を詳細に説明する繊維学会誌(論文集)Vol
、  29 、 No、 4 (1976)のT 57
〜62には、非対称冷却法によるポリプロピレン捲縮繊
維が開示されている。このポリプロピレン捲縮繊維を得
るためには、紡糸直後に非対称冷却を行い、未延伸繊維
中の密度分布をある好適範囲にすることが未延伸繊維に
捲縮能を与える基本的条件であるとされ、この未延伸糸
を延伸し、その後弛緩熱処理させて捲縮延伸糸を得るも
のである。したがって製造工程が長く且つ大規模な製造
設備を要し、大量且つ安価に製造することが必要な長繊
維スパンボンド不織布を得るための方法として適さない
。また得られる捲縮延伸糸は常にT半断面の同一面がら
せんの内側に向いたものであり、したがってこの捲縮伸
縮糸を多数集めてウェブ状にしたとしても充分な嵩高性
を期待することができない。
本発明は前述の従来公知のスパンボンド不織布の有する
問題を解決して、安定して嵩高性と柔軟性を有するスパ
ンボンド不織布を提供する事を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の前述の目的は、結晶性熱可塑性樹脂から成るス
パンボンド不織布であって、該不織布を構成するフィラ
メントが異形断面を有すると共に捲縮らせん径が1謹1
以下のループ部分を有し、且つ不織布中で捩れながら立
体的に配置されていることを特徴とする嵩高結晶性熱可
塑性樹脂製スパンボンド不織布によって達成される。
前記結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリエステル等を用いることができる。特
に前記捲縮らせん径が1寵以下のループ部分をフィラメ
ントに発現させるためにはポリプロピレンを用いるとよ
り好ましい。
前記異形断面としては三角断面等の多角形断面、C形断
面等の各種断面形状の異形断面を用いることができる。
ただし嵩高性や柔軟性を得るためには、中実の異形断面
糸よりも凸部が突出した断面形状を有する異形断面糸を
用いると好ましい。例えば三角断面の異形断面糸の場合
には、その断面形状が三本の凸部を中心部の外側に有す
る三角断面であり、前記凸部の底部の幅をtとし、凸部
の長さをlとし、繊維の断面積をSとする時に構成フィ
ラメントの大部分が下記の条件を満たす断面形状を有し
、且つフィラメントの長手方向での捩れの発生間隔の平
均値が5龍〜15m1であると好ましい。
l ≧    を 本発明によるスパンボンド不織布を構成するフィラメン
トのループ部分の捲縮らせん径はl mm以下、より好
ましくは1.0〜0.3fiであると好ましい。捲縮ら
せん径が1.0mmを越える場合は単位長当りの捲縮数
が少くなるので嵩高性が劣り、又0.3R未満の場合は
らせん形状によって得られる空間が極度に小さくなりす
ぎることにより嵩高性が劣ることになると共にフィラメ
ント間のからみが強くなりすぎるためにウェブ製造時に
筋炎が発生しやすい。
不織布中でのフィラメントの捩れはフィラメントの長さ
15龍内に1個以上あると好ましい。
本発明によるスパンボンド不織布を構成するフィラメン
トの繊度は各種のものを用いることができる。しかし本
発明による不織布は主として薄物の嵩高不織布として用
いられるので、その場合には0.5d〜5.Odのフィ
ラメントが好んで用いられる。
本発明によるスパンボンド不織布の目付は用いられる用
途によって異る。例えばオムツのトップシート等の薄物
不織布は要求特性および経済性の面から15〜30 g
 / rtrの目付のものを使用するとよい。
本発明によるスパンボンド不織布は前述のように嵩高性
を有する。本発明では崇高性を10g/4−荷重時の厚
さ(μ)を目付(g/rd)で除した値を嵩高ファクタ
ーHで示し、Hの値が20以上であることが好ましい。
−aに不織布の嵩高性が向上すれば不織布の経方向又は
緯方向が伸びやすくなる。特に経方向が伸びやすくなる
と、不織布が特定の製品への加工工程で経方向に伸び、
それにつれて緯方向の幅が狭くなるという欠点を有する
。本発明によるスパンボンド不織布では嵩高でありなが
ら前記欠点の発生を防止し得るように不織布のタテ方向
の5%モジュラスを20 g / rd目付では0.4
kg/3cm巾以上にすることを特徴とする。この値の
5%モジュラスを有する不織布を得るためにはウェブの
製造工程に適切な引張り作用を付加すると共に部分熱接
着を用いるとよい。
以下本発明のスパンボンド不織布の一例を示す添付図面
を参照して本発明を詳述する。
第1図に本発明の不織布の平面方向(第1図A)  −
および厚み方向(第1図B)の電子顕微鏡写真(倍率4
0倍)を示す。これら写真から本発明の不織布を構成す
るフィラメントが異形断面を有すると共に捲縮らせん径
が1鶴以下のループ部分を有し、さらに不織布中で捩れ
ながら立体的に配置されている状態を観察することがで
きる。
第2図に従来公知の長繊維不織布の平面方向(第2図A
)および厚み方向(第2図B)の電子顕微鏡写真(倍率
40倍)を示す、これら写真に示すように、従来公知の
長繊維不織布では不織布を構成するフィラメントに捲縮
がなく、それらフィラメントが直線状に嵩高性が欠ける
状態で配置されている。
第1図Bと第2図Bを比較すれば容易に判るように、従
来公知の長繊維不織布は本発明の不織布に比し厚さが薄
く、これは嵩高さにおける差を示すものである。
第3図は本発明の不織布の圧着処理前のウェブからフィ
ラメントを取出して撮影したフィラメントの顕微鏡写真
であり、本発明の不織布を構成するフィラメントのらせ
ん状捲縮がループとして観察される。これに対して従来
公知の不織布を構成するフィラメントは第4図に示すよ
うに直線状や形態を有する。
第5図に基づいて本発明の不織布を構成するフィラメン
トが捩れるメカニズムを説明する。本発明の不織布を製
造するに際して、後述のように非対称に紡糸されたフィ
ラメント冷却するための第1冷却装置の他に、フィラメ
ントに捩れを与えるための第2冷却装置を用いる。この
時のフィラメントの状態を第5図Aに示す。すなわち三
角断面の上流の各頂点a、b、cは下流ではa′、b′
a′で示すように捩れている。この捩れた状態において
第1冷却装置から冷却風が当てられるので冷却風側すな
わち第5図Aで手前側が先に冷却して固化して低密度部
りを形成する。紡糸されて引取られている状態でのフィ
ラメントでは、第5図Bに示すように、三角断面の上流
の各頂点a 、 b。
Cと下流の各頂点a# 、bL 、cJとは互いに対応
する位置に戻り、これに対して低密度部りが涙れて配置
されている。
したがって第6図に例示するように、本発明の不織布を
構成するフィラメントでは図中で2.5回の捲縮に対し
て一つの成分(斜線部分)が4回見えかくれする。
これに対して第7図に示すように、従来公知の長繊維不
織布中の捩れのないフィラメントのらせん捲縮では、ら
せん捲縮の回数と一つの成分の見えかくれする回数が同
数である。すなわちらせん形状の外側に配置された例え
ば低密度部のような一つの成分はフィラメントの長手方
向で常に外側にある。
第8図に本発明の不織布を構成するフィラメントの断面
形状を例示する。いずれの異形断面フィラメントにおい
ても突部を有する断面形状を有する。
本発明の不織布を構成するフィラメントの断面形状が三
角断面の場合においては、第9図に規定するようなtお
よびlの値が前述のように特定値を満すと好ましい。す
なわちtを異形断面の内接円が接する位置(凸部の根元
)における突起部の幅とし、lを内接円の接する位置(
凸部の根元)から突起部先端までの長さをする。
次に本発明の嵩高結晶性熱可塑性樹脂製スパンボンド不
織布の製造方法を第10図を参照して説明する。本発明
のスパンボンド不織布はポリプロピレンを異形の口金1
から溶融押出しし、訪日直下で糸条9の走行方向と直角
な方向から冷却風を以下に述べる特殊な条件にて吹当て
、糸条9の断面方向に非対称な冷却を行いながら高速エ
アーサッカーなどの高速牽引引取装置4で引取る。
高速牽引引取装置4を出た糸条は帯電装置5を通過して
移動する金網コンベアー6の上にウェブ10として捕集
され搬送されて部分熱接着ロール7によって熱接着され
スパンボンド不織布11として、巻取機8で巻取る。
本発明のスパンボンド不織布の製造方法では紡口面より
下部lO〜15cm位置に上端をもつ通常の冷却風供給
装置2(以下第1冷却装置2という)とは別に更に紡口
面に近い位置に、水平方向に吐出する通常の冷却風に対
して水平面内で5°〜45゜異なる向きに0.5〜1.
0m/secで吐出する冷却風用供給装置3(以下第2
冷却装置3という)を配置する。ここで言う冷却風とは
吹出し口で70%、RH20℃程度のものである。本発
明の捲縮フィラメントは通常の冷却風よりも紡口面に近
い位置に通常の冷却風とは異なる角度で別の冷却風を用
いることにより、異形フィラメントをフィラメントの長
手軸を中心として回転させる力が働き、そのために先に
冷却固化する場所が長さ方向でランダムに変化する。そ
れによってらせん状捲縮フィラメント自身が長さ方向に
捩れたものとなる。
らせん状捲縮を有するフィラメントを製造するに際して
、異形フィラメントは風上側がまず冷却固化し、その後
風下側が固化する。これを高速牽引しながら行うことに
よって糸条が高速牽引から解放され捕集面上にウェブと
して捕集された時に顕在捲縮としてあられれる。
風上側は冷却固化するものの高速牽引の牽引力によって
、伸長され、その状態で風下側が冷却固化するために、
牽引力から解放された時に伸長されていた風上側のみが
縮むために顕在捲縮を生じるものと思われる。本発明の
捲縮フィラメントは密度0.900以下であるが、通常
の捲縮のない従来フィラメントは密度が0.905を越
えるもので風上側の先に冷却固化する部分の密度は0.
805程度の結晶化の極度に抑えられたものとなってい
ると思われる。
このようにして得られた本発明の不織布を構成するフィ
ラメントは第6図に示すようにフィラメントの断面のあ
る部分がフィラメントのらせんの外側に配置されたり、
内側に配置されたりして移動している。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらに詳述する。
実施例の説明に先立ち、本発明で用いられる物性値の定
義および測定方法を以下に一括して示す。
■目付:不織布1rrf当りの重量(g)で表す。
■嵩高ファクター(H) 中白電気産業■製、圧縮弾性試験機 E−2型を用い、 測定面積4d下にて10g荷重時の不 織布の厚さT(μ)を測定し、目付で 除した値で表わす。
H−T/目(寸 ■らせん径:不織布の顕微鏡写真下でループの直径を測
定し、その平均値(w)を用 いる。
■繊維断面の突起部の幅t (μ) 繊維断面における突起の根元位置での 突起の幅でフィラメント10本の平均 値。
◎繊維断面の突起の長さl(μ) 繊維の断面における突起の根元から突 起の先端までの距離でフィラメント 10本の平均値。
■フィラメントの長手方向での捩れ 電子顕微鏡写真において、フィラメン トの捩れの強い部分(換れの角度が 10°を越える)および捩れが逆転す る部分のことで、フィラメントの長手 方向の、この部分の間隔を簡単位で表 わす。
0M F R: JIS [7210表1の条件4で測
定したものでポリマーの流れ易さを表わす。
■タテ方向5%モジュラス 不織布を幅3asで引張り方向をタテ方向になる様に長
方形に切り出し、東洋・ボールドウィン■製テンシロン
にて引 張スピード30値/分にて引張試験を 行い、5%伸長時の応力をkgで表わす。
O柔軟度 JIS L1096の剛軟性をE法(6,1
9゜5ハンドルオメータ法)にて測定した 1隻班上 65M直径の押出機でポリプロピレン(MFR= 38
 JIS K7210表の条件4で測定)を押出温度2
40℃にて1300 g / m定量的に押出し、15
40ホールの三角断面異形ノズル(長手方向に220行
で輻方向に7列に等間隔に配置)をもった長手方向1m
幅5ca+の矩型紡糸口金を使用することにより、異形
フィラメント群を紡出し、これを矩型高速気流牽引装置
を使用することにより3500m/分の速度で牽引し、
コロナ帯電装置により帯電させた後、移動する吸引装置
のついた金網製ウェブコンベアに受はウェブを作った。
紡糸口金と矩型高速気流牽引装置との間にフィラメント
群の冷却のために、フィラメントの走行方向に50CI
11の長さを有する第1冷却装置2及び第1冷却装置2
より紡口面に近い位置に長さ5 cmの第2冷却装置3
を装着して、フィラメント群の走向方向に直角に冷却風
(70%R,H,20℃)を吹き当てた。第1冷却装置
2の冷風吹出し位置の上端は紡口面から15cmでその
冷却風速は1.0m/5ecs第2冷却装置3では5c
mおよび0.5m/seeであった。また第1冷却装置
および第2冷却装置の冷風の吹出し方向は水平面内で1
0°の差をつけた。得られた嵩高長繊維ウェブを構成す
るフィラメントは捲縮数が平均10個/ 25 mmで
あった。
このウェブを金網コンベアー6で搬送し、部分熱圧着ロ
ール7にて135℃で熱圧着して目付20g/Mの嵩高
スパンボンド不織布を得た。この時のコンベアー、部分
熱圧着ロール、捲取機のスピードはそれぞれ47m/分
、49.0m/分、50m/分であった。用いた部分熱
圧着用のエンボスロールは圧着面積7%で圧着点同士の
最短距離が1、5 uのものでエンボス彫刻の深さは0
.81であった。
得られたスパンボンド不織布中のフィラメントの捲縮ら
せん径は0.8 mmで、フィラメントの長手方向の捩
れの発生間隔の平均値は10mmであった。
ま夕嵩高ファクター■]は3oであり、柔軟度はタテ方
向12.0g 、ヨコ方向4.8gであった。タテ方向
5%モジュラスは0.47kg/ 3 cm 巾T:あ
った。構成するフィラメントの断面写真から得たtは8
.5μ、lは13μであり、単糸のデニールは2.2デ
ニールであった。
スl」じ− 糸条の第1冷却装置2、および第2冷却装置3の冷風吹
出し位置の上端の紡口面からの距離をそれぞれ20CI
8,10(M!1とし冷却風速をいずれも1.0m/s
ecとした以外は実施例1と同一条件にて20g/m目
付のスパンボンド不織布を得た。
得られた不織布の捲縮らせん径は0.9 vaであり、
構成フィラメントの長手方向の捩れの発生間隔の平均値
は11mmであった。不織布の嵩高ファクターHは28
であり、柔軟度はタテ方向12.3g 。
ヨコ方向5.0gであった。フィラメントの断面形状は
トリローバルでtは8.5μ、lは12μであった。
実詣開ユ コンベアー、熱圧着ロールおよび捲取機のスピードをそ
れぞれ62m/分、64m/分、65m/分とする以外
は実施例2と同一の条件にて1.15g/rrr目付の
スパンボンド不織布を得た。得られた不織布の嵩高ファ
クターは31、柔軟度はタテ方向8.0g、ヨコ方向4
.4gであった。タテ方向5%モジュラスは0.42 
kg/ 3 cm巾であった。
実施■土 溶融押出しの量を1540 g /分とし、コンヘアー
、部分熱圧着ロール、捲縮機のスピードをそれぞれ55
m/分、57m/分、58m/分とする以外は実施例2
と同一の条件にて、20g/rtr目付の不織布を得た
得られた不織布の捲縮らせん径は0.9mlであり、構
成フィラメントの長手方向の捩れの発生間隔は13龍で
あった。不織布の嵩高ファクターHは29であり、柔軟
度はタテ方向12.6g 、ヨコ方向5.1gであった
。フィラメントの断面形状はトリローバルでtは9μ、
lは12μであった。
北較班上 実施例1で紡糸ノズルの形状が丸型断面短型紡糸口金を
用いる以外は同一の条件でスパンボンド不織布を得た。
熱圧着する前のウェブに捲縮はあるものの捲縮数は3個
/25龍と少いものであり、得られた不織布も嵩高ファ
クターHが16であり、嵩高性に欠けるものであった。
且藍1 比較例1において第2冷却装置3を取除く以外は、同一
の条件にてスパンボンド不織布を得た。
フィラメントに捲縮は全くなく、得られた不織布は嵩高
ファクターHが14.2の嵩高性に欠けるものであった
。(比較例2の不織布は従来のスパンボンド不織布であ
り、図2の電子顕微鏡写真のものである。)不織布の柔
軟度はタテ方向17.5g、ヨコ方向7.5g、タテ方
向5%モジュラスは1.3kg/3cm巾であった。
北較■主 実施例1において、第2冷却装置3を取除く以外は同一
の条件でスパンボンド不織布を得た。
フィラメントの捲縮数は4個/25Bで、捲縮らせん径
は1.5鶴であり、且つフィラメントの捩れは発生して
いなかった。得られた不織布は嵩高ファクターHが16
の嵩高性に欠けるものであった。不織布の柔軟度はタテ
方向16.8g、ヨコ方向7.0g、タテ方向5%モジ
ュラスは1.2kg/3cm巾であった。
〔発明の効果〕
本発明の不織布は前述のように構成されているので、従
来の長繊維不織布では得られない優れた嵩高性と柔軟性
を有し、この優れた性質と共に長繊維不織布の本来有す
る例えば高強度、繊維無脱落性および低コ績ト等の性質
とが加味されて、おむつのトップシート等の幅広い用途
の有用に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の不織布においてその構成繊維の形状を
示す顕微鏡写真であり、第1図Aは平面方向での写真、
第1図Bは断面方向での写真である。第2図は従来公知
の不織布においてその構成繊維の形状を示讐顕微鏡写真
であり、第2図Aは平面方向での写真、第2図Bは断面
方向での写真である。第3図は本発明の不織布を構成す
る1本のフィラメントの形状を例示する顕微鏡写真であ
り、第4図は従来公知の長繊維不織布を構成する一本の
フィラメントの形状を例示する顕微鏡写真である。第5
図は本発明の不織布を構成するフィラメントが捩れるメ
カニズムを説明する斜視図であって、第5図Aは紡糸直
後にフィラメントが捩られながら非対称に冷却される状
態を示し、第5図Bはこのようにして作られたフィラメ
ントが引取られている状態でのフィラメントを示す。第
6図は本発明の不織布を構成するフィラメントの形状を
模式的に示す図である。第7図は従来公知の長繊維不織
布中のフィラメントの形状を模式的に示す図である。第
8図は本発明の不織布を構成する各種フィラメントの断
面形状を例示する図である。第9図は本発明の不織布を
構成するフィラメントが三角断面である場合に、その断
面形状を規定する要素を説明する図である。第10図は
本発明の不織布の製造装置の一例を示す側面図である。 1・・・口金、       2・・・第1冷却装置、
3・・・第3冷却装置、  4・・・高速牽引引取装置
5・・・帯電装置、    6・・・金網コンベアー、
7・・・部分熱接着ロール、8・・・巻取機、9・・・
糸条、      10・・・ウェブ、11・・・不織
布、     D・・・低密度部、し・・内接円が接す
る位置におけるフィラメントの幅、 l・・・内接円の接する位置から凸部先端までの長さ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.結晶性熱可塑性樹脂から成るスパンボンド不織布で
    あって、該不織布を構成するフィラメントが異形断面を
    有すると共に捲縮らせん径が1mm以下のループ部分を
    有し、且つ不織布中で捩れながら立体的に配置されてい
    ることを特徴とする嵩高結晶性熱可塑性樹脂製スパンボ
    ンド不織布。
  2. 2.前記異形断面が三本の凸部を中心部の外側に有する
    三角断面であり、前記凸部の底部の幅をtとし、凸部の
    長さをlとし、繊維の断面積をsとする時に構成フィラ
    メントの大部分が下記の条件を満たす断面形状を有し、
    且つフィラメントの長手方向での捩れの発生間隔の平均
    値が5mm〜15mmであることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のスパンボンド不織布。 ▲数式、化学式、表等があります▼
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07279028A (ja) * 1994-04-01 1995-10-24 Toyobo Co Ltd 不織布及びその製造方法
JP2008080171A (ja) * 2007-12-19 2008-04-10 Livedo Corporation 使い捨てパンツ型おむつ
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US3528129A (en) * 1964-10-24 1970-09-15 Freudenberg Carl Kg Apparatus for producing nonwoven fleeces

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