JPH01139797A - 電解処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、メツキ陽極酸化等の連続的な電解処理を行う
ための装置に関する。

（従来技術とその問題点） 従来から小物品を連続的に又は多量に一度に電解処理す
る方法としていわゆるバレルメッキ処理法が採用されて
いる。該方法は、金属製のＭ［であるバレル又は導電部
を含むバレルに多数の被処理材を入れ該被処理材を一つ
の極とし、かつ対極を設けて前記被処理材をバレルごと
電解液に浸漬し電解処理を行う方法であり、被処理材全
体を均一に処理するためにはバレルを振動させる等して
被処理材の相対位置を移動させながら処理する必要があ
る。゛ 又該バレル法の他に金属製又は導電性のコンベアを使用
し、該コンベア上に被処理材を配置し該被処理材をコン
ベアごと電解液に浸漬しコンベアを通じて通電し同様に
電解処理を行う方法も実施されている。

これらの方法はいずれも電解電圧がＩＯＶ以下の低い電
圧で処理を行う例えば電気メツキ等では極めて有効であ
り、通常の小物品のメツキに広く利用されている。

しかしながらアルミニウム部品のアルマイト処理や、電
解によるチタンやステンレススチールの陽極酸化着色処
理では、形成される被処理材の被膜抵抗が大きく電流が
流れ難いため、通常電流値は低いが電圧は最低でＩＯＶ
高い場合は１００Ｖ以上を必要とする。

このため被処理材を上記したバレル法やコンベア法で処
理すると、バレルやコンベアと被処理材間及び被処理材
間同士で放電を起こし放電部分が傷となって残ってしま
うことがある。これはバレルやコンベアと被処理材間の
接触が完全でなく僅かに離間し又接触するという状態の
繰り返しによリバレルやコンベアと被処理材又は被処理
材同士が近接しているにもかかわらず大きな電圧差が生
ずるためである。

該欠点の対策としては、放電による損失を予め見込んで
おき、製品の最終検査で粗悪品を選別する等の方法が採
用されているが、この方法では歩留まりが悪いだけでな
（全数検査をしなければならないという欠点がある。

又ある程度の大きさを有する被処理材の処理には１点ご
とに処理し、被処理材間の放電を防止することも可能で
あるが、手間が掛かり過ぎ処理数の向上が望めないとい
う欠点を存している。

（発明の目的） 本発明は、軟土の問題点を解決するためになされたもの
で、１０■以上の高電圧が掛かる複数の被処理材の電解
処理においても被処理材表面での放電を回避ししかも連
続的な電解処理を可能にした電解処理装置を提供するこ
とを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、その上面を複数の被処理材が搬送される耐食
性及び導電性を有する金属製搬送ベッドと該搬送ベッド
の上方に位置する電解液を噴射するだめの電解液噴射ノ
ズルとを含んで成り、該ノズルから前記搬送ベッド上の
被処理材へ電解液をシャワー状に噴射して該被処理材を
前記搬送ベッド上に密着させながら陽極又は陰極として
機能する前記搬送ベッド及び／又は被処理材と対極とし
て機能する前記噴射ノズル間に通電するようにした電解
処理装置である。

以下本発明の詳細な説明する。

本発明では、噴射ノズルにより被処理材にシャワー状に
噴射された電解液が被処理材を導電体である搬送ベッド
に押しつけ両者が完全に密着する。

従って両者の電位を等しく維持することができ高電圧を
掛けても両者間に放電が起こることがな（なる。この状
態で前記搬送ベッド及び／又は被処理材を陽極又は陰極
としかつ前記噴射ノズルを対極として通電すると、被処
理材表面が酸化処理等され、傷や着色むらのない鮮やか
な表面を有する製品を高歩留まりで得ることができる。

本発明装置の噴射ノズルは搬送ベッドの長平方向の長さ
とほぼ等しい長さを有し、該搬送ヘッド上を移動する被
処理材を比較的長時間処理できるようにすることが好ま
しい。なお前述した通り本発明装置において被処理材と
搬送ベッドを密着させることは非常に好ましいことでは
あるが、両者の密着により該被処理材表面に電解処理の
むら例えば着色むらが生ずる恐れがある。これを防止す
るためには、例えば前記噴射ノズルの多数の電解液噴射
口を該噴射ノズルの前半部では搬送ベッドの移動方向に
傾斜させることにより電解液を被処理材の移動方向に噴
射し、ノズルの後半部では搬送ベッドの移動とは逆方向
に傾斜させて電解液を被処理材の移動方向と逆方向に噴
射させて被処理材を搬送ベッド上で僅かに移動させるよ
うにことができる。

該噴射ノズルの材質は電解液の種類に応じて選択される
。電解液は一般に腐食性であり、かつ前記噴射ノズルは
常に陰又は陽分極されているとは限らず、非通電時にも
十分な耐食性を有しかつ液中に一部溶は出しても余り支
障のないチタンやジルコニウム等の周期律表第４族及び
第５族の金属やその合金から選択される材料で形成する
ことが好ましい。

又前記搬送ベッドも前記噴射ノズルと同様の材質である
ことが望ましく、その形状は網状、多孔状、板状等任意
の形状とすることができ、更に該搬送ベッドは被処理材
を連続して搬送する必要があるため、無端ベルトとする
ことが好ましい。又該搬送ベッドの搬送速度は被処理材
の材質やシャワ一部分の長さ等により決定されるが、シ
ャワー部分の長さが２０ｃｍであれば１〜２０ｃｍ　／
分程度とすることが適当である。

本発明装置におけるシャワー状に噴射される電解液の噴
射速度は連続的な通電が阻害されない限り特に限定され
ないが、被処理材表面のシャワー圧力が０．１〜１００
０　ｇ　／　ｏＡとなるように調節することが好ましい
。０．１ｇ／ｃｊ未満であると前記被処理材と搬送ベッ
ドとの接触が不十分になり、又１０００ｇ／ｃｓＡを超
えると被処理材に傷をつける原因となることがある。又
液流密度はシャワ一部分の体積の１００分の１から２分
の１程度とすることが好ましい。又使用する電解液は循
環再使用することが好ましい。

噴射ノズルと被処理材間の距離は特に限定されないが、
近過ぎると電圧にばらつきが生じ易く又遠退ぎると液抵
抗が大きくなってやはりばらつきが生じ易くなる。従っ
てその距離は通常１〜２０龍とすることが望ましい。

一般に高電圧での電解処理例えばステンレススチールや
チタン等の陽極酸化による着色やアルマイト処理等にお
いては、電流は一般に小さくシャワー状に電解液を供給
してもオーム損は殆ど考慮する必要がない。電流が大き
くなる場合にはシャワー密度を大きくしたりノズルを選
択したりしてオーム損を減少させるようにすることが望
ましい。

従来の処理装置ではオーム損が大きく液温の上昇が避け
られず冷却装置を必要としているが、本発明に係わる処
理装置では、オーム損を小さく抑えることができ、しか
も仮に同等のオーム損が生じても電解液をシャワー状に
供給し該電解液が極めて大きな表面積で空気と接触し熱
交換されるため冷却装置が不要であるか、又は小型の冷
却装置を使用するのみで十分である。

そのため必要に応じて本発明装置に、小型の液温調節装
置を設置するようにしてもよく、従来のバッチ式では瞬
間的にではあるが液温が１００℃にまで上昇する可能性
があり、フッ素樹脂等の高価な耐熱材料を必要としたが
、本発明装置では液温は通常４０〜６０℃であるため塩
化ビニル等の安価な材料を使用すれば十分であり、目的
に応じて適切な材料を選択する。

この他に本発明装置は、前記搬送ベッド等を電解液中に
浸漬するための電解液槽又はその換わりに前記搬送ベッ
ドの下方に該搬送ベッドから流れ落ちる電解液を貯留す
る電解液槽、及び該電解液槽中の電解液を前記噴射ノズ
ルへ送液するためのポンプを設置することが好ましい。

前記送液ポンプは通常のポンプ例えばマグネットポンプ
と称されるケミカルポンプ等を制限なく使用することが
できる。

（実施例） 以下添付図面に示す実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明は該実施例に限定されるものでは
ない。

添付図面は本発明に係わる電解処理装置の一実施例を示
す縦断面図である。

左右１対の搬送ロール１間には網状又は多孔状の無端ベ
ルトである搬送ベッド２が架は渡され、該搬送ベッド２
の上面にはチタン板等がら成る複数の被処理材３が所定
間隔をおいて配置されている。ｊｆ搬送ベッド２の上方
にはその長さ方向のほぼ全長に亘って多数の小径の吹き
出し口４，４゜を有する噴射ノズル５が設置され、該ノ
ズル５は前記被処理材３に近接している。該噴射ノズル
５の吹き出し口の右半分４は前記搬送ベッド２の移動方
向（図中矢印）に向かって傾斜し、左半分は移動方向と
逆方向に傾斜している。

前記搬送ロール１、搬送ベッド２及び被処理材３は電解
液槽６内の電解液７に完全に浸漬している。該電解液槽
６内の電解液は該電解液槽６の側面に接続された送液路
８を通って送液ポンプ９により前記噴射ノズル５に連絡
されている。

このような構成から成る本実施例装置により被処理材３
を陽極酸化処理するには、まず前記噴射ノズル５の吹き
出し口４，４“から電解液を噴射しながら陽極である前
記被処理材３及び／又は搬送ベッド２と陰極である前記
噴射ノズル５間に通電する。これにより被処理材３は搬
送ベッド２上で２方向から均一にむらなく電解液を噴射
されるとともに搬送ベッド２に強く押しつけられて両者
の密着が完全になり、搬送ヘッド２上の複数の被処理材
３は放電を起こすことなく連続的に陽極酸化され、滑ら
かな表面を有する製品を製造することができる。噴射さ
れた電解液は送液路８を通って前記噴射ノズル５に循環
して再使用する。

次に本実施例装置を使用した被処理材の陽極酸化処理の
例を記載する。

大岡炎上 次の部材を使用して添付図面に示す装置を組み立てた。

噴射ノズル（陰極）として、吹き出し口が長さ１００ｍ
■、幅１５０龍に亘って多数の直径１　ｗの孔を有する
ジルコニウム製のものを使用し、長さ方向の前記孔のう
ち５０■■相当分ずつを互いに対向するよう傾斜させた
。搬送ベッドは搬送部の幅が１５０鶴であるチタンネッ
トを使用し、噴射ノズルと搬送ベッド間の距離を５０ｍ
ｍとした。

このような構成から成る処理装置を使用し、直径２０１
重、厚さ０　、５　ｍｍの１００個のチタン製円板を、
１５０ｇ／Ｉｌの硫酸銅水溶液を液流量１０１／分（搬
送ベッド面の水圧約１００ｇ／ｃＩＩりで供給しかつ該
チタン円板を搬送ベッド上を１０ｃｍ／分で搬送し、更
に６０Ｖの電圧を噴射ノズルと搬送ベッド間に掛けなが
ら陽極酸化処理を行った。電流は１〜５Ａであった。

処理された円板の色は赤紫色であり、全くむらがなく、
又放電等による傷あるいは搬送ベッドとの接触による傷
等は全く認められなかった。

実施例２ 噴射ノズルと搬送ベッド間の距離を３０ｍとしたこと以
外は実施例１と同じ装置を使用し、１５０ｇ／ｌの硫酸
銅水溶液を液流量５Ｉ！／分（搬送ベッド面の水圧約６
０ｇ／ｃｏりで供給しかつ直径１０龍、厚さ０　、３　
＋ｎの１００個のチタン製円板を搬送ベッド上を］、Ｏ
ｃｍ／分で搬送し、更に３０Ｖの電圧を噴射ノズルと搬
送ベッド間に掛けながら陽極酸化処理を行った。電流は
１〜５Ａであった。

処理された円板の色は淡青色であり、全くむらがな（、
又放電等による傷あるいは搬送ベッドとの接触による傷
等は全く認められなかった。

（発明の効果） 本発明に係わる電解処理装置は、複数の被処理材を電解
処理するに際し、搬送ベッド上に配置した前記被処理材
を噴射ノズルから噴射される電解液により前記搬送へ・
ノド上に密着させ、この状態で前記被処理材及び／又は
搬送ベッドと前記噴射ノズル間に通電して前記被処理材
を電解処理するようにしている。

従って本発明では、第１に被処理材と搬送へ・ノドの電
位を等しく維持することができ高電圧を掛けても両者間
に放電が起こることがなくなる。そのため従来両者間で
頻繁に起こっていた放電を防止することができ、これに
より被処理材表面が酸化処理等された、傷や着色むらの
ない鮮やかな表面を有する製品を高歩留まりで得ること
ができる。

第２に、流れる電流量が小さくかつ電解液がシャワー状
に噴射され空気と大きな表面積で接触するため、電解液
の温度上昇を殆ど考慮に入れる必要がなくなり、該電解
液の冷却装置は不要か又は小型の冷却装置の使用で十分
となる。

第３に、複数の被処理材の処理を連続的にほぼ完全な自
動化の下に行うことができるため、処理能率が太き（向
上する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明に係わる電解処理装置の一実施例を示
す縦断面図である。 １・・・搬送ロール　２・・・搬送ベッド３・・・被処
理材　４，４°・・・吹き出し口５・・・噴射ノズル　
６・・・電解液槽７・・・電解液　８・・・送液路 ９・・・送液ポンプ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）その上面を複数の被処理材が搬送される耐食性及
   び導電性を有する金属製搬送ベッドと該搬送ベッドの上
   方に位置する電解液噴射ノズルとを含んで成り、該ノズ
   ルから前記搬送ベッド上の被処理材へ電解液をシャワー
   状に噴射して該被処理材を前記搬送ベッド上に密着させ
   ながら陽極又は陰極として機能する前記搬送ベッド及び
   ／又は被処理材と対極として機能する前記噴射ノズル間
   に通電するようにした電解処理装置。
2. （２）搬送ベッドを無端ベルト状とした特許請求の範囲
   第１項に記載の電解処理装置。
3. （３）搬送ベッド上の被処理材への電解液の噴射方向を
   噴射ノズルの前半部と後半部で変化させた特許請求の範
   囲第１項又は第２項に記載の電解処理装置。
4. （４）電解電圧が１０Ｖ以上となる高電圧用である特許
   請求の範囲第１項から第３項までのいずれかに記載の電
   解処理装置。