JPH0113861Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用座席を構成する座席の支持体に
受部材を固着し、この受部材と係止板とによりコ
イルばねを係止するコイルばね取付装置に関す
る。

（従来技術とその問題点） 従来は第３図及び第４図に示すように、車両用
座席を構成する弾性体としてコイルばねを使用す
る場合、支持体１に切欠部２を形成し、この切欠
部２により形成される突起部３にコイルばね４の
下端部４ａを係止した後、コイルばね４の抜けを
防止するために突起部３の固着片３ａをカシメて
固着していたが、コイルばね４を係止した後のカ
シメ作業が難しく、しかも支持体１が通常鉄板等
よりなるため、突起部３とコイルばね４との摩擦
による異音が発生する等の問題が生じていた。

（考案の目的） 本考案は上記の問題点に鑑みなされたもので、
コイルばねを支持体に固着した受部材と係止板と
により係止することによりコイルばねを確実に固
定し、使用中の異音の発生やコイルばねの抜けを
防止するコイルばね取付装置を提供しようとする
ものである。

（考案の概要） 本考案は支持体にコイルばね下端部の略直径分
だけ間隔を設けた一対の受部材を固着し、受部材
の上面に設けた凹入溝にコイルばねの下端部を嵌
入し、このコイルばねの下端部を押圧するように
係止板を受部材に係止したコイルばねの取付装置
である。

（実施例） 以下第１図及び第２図を参考にしながら本考案
の実施例を説明するに、上述した従来例と同一の
部材には同一符号を付してその説明を省略する。

図において、座席の支持体１に硬質合成樹脂等
からなる一対の受部材５を、コイルばね４の下端
部４ａの略直径分だけ間隔を設けて固着し、この
受部材５の支持体１への固着は、受部材５の下面
に形成した取付部材５ａを支持体１に穿設した取
付孔１ａに挿入して固着される。

また、受部材５の上面には凹入溝５ｂが形成さ
れ、この凹入溝５ｂにコイルばね４の下端部４ａ
を嵌入し、係止板６によりコイルばね４を係止す
るように形成されている。

この係止板６は受部材５と同様に硬質合成樹脂
から成り、水平状の支持片６ａと垂直状の固定片
６ｂから門型状に形成され、支持片６ａには受部
材５の凹入溝５ｂに対応する位置に支持溝６ｃが
設けられ、固定片６ｂの端部には受部材５の側面
に形成された固定孔５ｃに嵌入する凸部６ｄが形
成されている。

このように形成された受部材５と係止板６によ
り、コイルばね４を係止するには受部材５の凹入
溝５ｂにコイルばね４の下端部４ａを嵌入し、上
部より係止板６をコイルばね４の下端部４ａにか
ぶせるように載置して支持溝６ｃにより挾持し、
固定片６ｂの端部に形成した凸部６ｄを受部材５
の固定孔５ｃに嵌入すれば、コイルばね４は受部
材５と係止板６によりしつかりと係止されること
になる。

（考案の効果） 本考案によれば、受部材と係止板とによりコイ
ルばねの下端部がしつかりと係止され、受部材と
係止板がそれぞれ硬質合成樹脂から形成されてい
るため、使用中にコイルばねとの摩擦によつても
異音が生ずることもない。また、コイルばねの取
付位置は支持体に設けた取付孔により容易に決め
ることができ、コイルばねの高さは受部材の高さ
を変えることにより対応できるため設計の自由度
が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコイルばね取付装置の斜視
図、第２図は同断面図、第３図は従来のコイルば
ね取付装置の斜視図、第４図は同断面図である。 １……支持体、４……コイルばね、５……受部
材、６……係止板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 座席の支持体にコイルばねを係止するコイルば
   ね取付装置において、該支持体にコイルばね下端
   部の略直径分だけ間隔を設けた一対の受部材を固
   着し、該受部材の上面に設けた凹入溝にコイルば
   ねの下端部を嵌入し、該コイルばねの下端部を押
   圧するように係止板を受部材に係止したことを特
   徴とするコイルばね取付装置。