JP7512228B2 - 自動車用シートパッド - Google Patents
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Description
また、自動車用シートは、一般に、
(a)乗員が着座したときに、乗員の荷重を受け止めるためのシートパッドと、
(b)シートパッドを支持するためのフレームと、
(c)シートパッドの外表面を覆うトリムカバーと
を備えている。
シートパッドには、一般に、軟質ポリウレタンフォームが用いられる。
例えば、特許文献1には、着座乗員の荷重を受け止めるシートパッドと、シートパッドを裏面から支える支持部材とを備え、シートパッドの裏面に凹部と凸部が形成された乗物用シートが開示されている。
同文献には、
(A)シートパッドの裏面に凹部及び凸部を設けると、撓み初めは支持部材との接触面積が小さいためにシートパッドの硬さが低いのに対し、撓みの進行に伴って支持部材との接触面積が増大するためにシートパッドの硬さが増す点、及び、
(B)これによって、シートの乗り心地が良くなる点、
が記載されている。
同文献には、シートパッドの着座面側の上部に格子状に配列した凹穴を設けると、ソフト感が向上する点が記載されている。
しかしながら、低荷重時の撓み量が従来品と同等であり、かつ、中荷重時の撓み量が従来品より小さい自動車用シートパッドが提案された例は、従来にはない。
軟質ポリウレタンフォームからなる本体と、
前記本体の裏面に接合された、繊維質シートを含む繊維質シート層と
を備え、
前記繊維質シート層は、複数の凹部と複数の凸部とを含む凹凸構造を備えている。
一方、このような構造を備えた自動車用シートパッドの中荷重が印加された場合、その撓み量は、基準シートパッドのそれより小さくなる。これは、中荷重時においては、裏面側に形成された剛性の高い凹凸構造が撓みを抑制するためである。
さらに、このような構造を備えた自動車用シートパッドに高荷重が印加された場合、その撓み量は、再び基準シートパッドのそれとほぼ同等となる場合がある。これは、高荷重時においては、裏面側の凹凸構造が弾性変形によって消滅した状態となり、再び本体部分の剛性が支配的となるためである。
[1. 自動車用シートパッド(1)]
図1(A)に、本発明の第1の実施の形態に係る自動車用シートパッドの平面図を示す。図1(B)に、図1(A)のA-A’線断面図を示す。図1において、自動車用シートパッド(以下、単に「シートパッド」ともいう)10aは、
軟質ポリウレタンフォームからなる本体12aと、
本体12aの裏面に接合された、繊維質シートを含む繊維質シート層14aと
を備えている。
[1.1.1. 材料]
本体12aは、軟質ポリウレタンフォームからなる。本実施の形態において、本体12aを構成する軟質ポリウレタンフォームの種類については、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適なものを選択することができる。
本体12aの裏面側には、繊維質シート層14aの形状に倣うように、凹凸構造が形成されている。「凹凸構造」の詳細については、後述する。本体12aのその他の部分の形状については、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な形状を選択することができる。
なお、図1において、本体12aは、x軸方向の寸法、y軸方向の寸法、及び、z軸方向の寸法が一定である直方体状に描かれているが、これは単なる例示である。本体12aは、実際には、シートの形状に沿った複雑な三次元形状を呈しているが、図1においては、見やすくするために、本体12aの形状を簡略化して描いてある。
[1.2.1. 材料]
繊維質シート層14aは、本体12aの裏面に接合された層であって、繊維質シートを含むものからなる。
「繊維質シート」とは、樹脂からなる短繊維又は長繊維が融着又は絡み合っている層を含む多孔質シートをいう。繊維質シートとしては、例えば、不織布、織物、編物、不織布とフィルムの多層シートなどがある。本発明において、繊維質シートの材料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適なものを選択することができる。
(a)凹凸構造を有する繊維質シートの上に軟質ポリウレタンフォームを製造するための液体原料を流し込み、樹脂化反応及び泡化反応を行う方法(一体発泡成形)、
(b)上型に繊維質シートをセットした状態で下型に液体原料を流し込み、液体原料を発泡させながら発泡した液体原料を繊維質シートに含浸させる方法(一体発泡成形)、
(c)裏面に凹凸構造を有する本体12aを作製し、本体12aの裏面形状に倣った形状を有する繊維質シートを接着剤により接合する方法、
などがある。
繊維質シート層14aは、特に、一体発泡成形により本体12aの裏面に接合されているものが好ましい。一体発泡成形により繊維質シート層14aを形成すると、発泡成形と同時に接合ができるので、接合工程を省略することができる。また、本体12aと繊維質シート層14aとがポリウレタンを介して一体化するので、繊維質シート層14aが剥離しにくくなる。
繊維質シート層14aは、厚さ方向(z軸方向)の撓み量を調節するための凹凸構造を含む。
「凹凸構造」とは、複数の凹部と複数の凸部とを含む構造をいう。換言すれば、「凹凸構造」とは、シートパッド10aの厚さを面内方向(x軸方向及び/又はy軸方向)に沿って測定したときに、シートパッド10aの厚さが相対的に薄い領域(凸部)と、シートパッド10aの厚さが相対的に厚い領域(凹部)とが繰り返し現れる構造をいう。凹部若しくは凸部の高さ(振幅)、及び/又は、凹部間若しくは凸部間の距離(波長)は、一定であっても良く、あるいは、場所によって異なっていても良い。
「相対的に厚い(薄い)領域」とは、着目している領域の厚さが周辺領域よりも厚い(薄い)領域をいう。
(a)複数の半筒部が規則的又は不規則的に並んだ構造、
(b)複数のドーム部が規則的又は不規則的に並んだ構造、
などがある。
「規則的に並んだ構造」とは、凹部及び凸部の振幅及び波長が同一である領域が一定の規則性をもって繰り返し現れる構造をいう。
「不規則的に並んだ構造」とは、凹部及び/又は凸部の振幅及び/又は波長が不規則に変化しており、同一の構造を持つ領域が繰り返し現れない構造をいう。
半筒部としては、例えば、円筒、三角筒、四角筒、五角筒、六角筒などを軸方向に二分割することにより得られる構造が該当する。この場合、分割方向は、必ずしも軸に対して平行である必要はなく、軸に対して傾いていても良い。半筒部の軸方向の端面は、図1に示すように開放されていても良く、あるいは、図示はしないが、繊維質シートで塞がれていても良い。
なお、図1においては、合計3個の半筒部16、16…が描かれているが、これは単なる例示である。半筒部16、16…の個数は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な個数を選択することができる。また、このような凹凸構造は、本体12aの裏面の全面に形成されていても良く、あるいは、裏面の一部に形成されていても良い。
本実施の形態において、繊維質シートの目付量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な値を選択することができる。一般に、繊維質シートの目付量が多くなるほど、中荷重が印加されたときの撓み量を小さくすることができる。このような効果を得るためには、目付量は、80g/m2以上が好ましい。目付量は、好ましくは、100g/m2以上、さらに好ましくは、120g/m2以上である。
一方、繊維質シートの目付量が過剰になると、繊維質シート層14aの剛性が高くなりすぎ、中荷重時及び/又は高荷重時の撓み量が過度に小さくなる。従って、目付量は、800g/m2以下が好ましい。目付量は、好ましくは、400g/m2以下、さらに好ましくは、280g/m2以下、さらに好ましくは、200g/m2以下である。
繊維質シート層14aの各部の寸法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な値を選択することができる。図1に示すように、複数の半筒部16、16…の凹面が外側(裏面側)を向くように繊維質シート層14aが本体12aの裏面に接合されている場合、各部の寸法は、以下のような条件を満たしているのが好ましい。
一方、tが厚くなりすぎると、中荷重時(例えば、シートバックを寝かせて着座した時)における撓み量の低減効果が小さくなる。従って、tは、50mm以下が好ましい。tは、好ましくは、45mm以下、さらに好ましくは、40mm以下である。
一方、hが高くなりすぎると、繊維質シート層14aが着座面に近くなるため、低荷重時にポリウレタンフォームのソフト感を感じにくくなる。従って、hは、20mm以下が好ましい。hは、好ましくは、17mm以下、さらに好ましくは、15mm以下である。
一方、dが広くなりすぎると、シートパッド10aの剛性が小さくなる。従って、dは、30mm以下が好ましい。dは、好ましくは、27mm以下、さらに好ましくは、25mm以下である。
一方、pが広くなりすぎると、凸部の範囲が少なくなるため、シートパッド10aの剛性が小さくなり、中荷重時における撓み量の低減効果が小さくなる。従って、pは、10mm以下が好ましい。pは、好ましくは、8mm以下、さらに好ましくは、6mm以下である。
本実施の形態に係るシートパッド10aにおいて、各部の材料及び各部の寸法を最適化すると、次の式(1)及び式(2)の関係を満たすシートパッド10aが得られる。シートパッド10aは、これらに加えてさらに式(3)を満たすものが好ましい。
-8.5%≦ΔD/D0@150[N]≦+8.5% …(1)
-23.0%≦ΔD/D0@400[N]<0% …(2)
-9.0%≦ΔD/D0@980[N]≦+9.0% …(3)
但し、
ΔD/D0@X[N]=(D@X[N]-D0@X[N])×100/D0@X[N]、
D@X[N]は、前記自動車用シートパッドにX[N]の荷重を印加した時の撓み量、
D0@X[N]は、基準シートパッドにX[N]の荷重を印加した時の撓み量、
前記基準シートパッドは、前記裏面に凹凸構造が形成されていない以外は前記自動車用シートパッドと同一形状を有し、かつ、同一材料からなるシートパッド。
本実施の形態に係るシートパッド10aにおいて、各部の材料及び各部の寸法を最適化すると、ΔD/D0@150[N]は、±8.5%の範囲内となる。各部の材料及び各部の寸法をさらに最適化すると、ΔD/D0@150[N]は、±4.5%の範囲内、さらには、±2.5%の範囲内となる。
本実施の形態に係るシートパッド10aにおいて、各部の材料及び各部の寸法を最適化すると、ΔD/D0@400[N]は、-23.0%以上0%未満の範囲内(○)となる。各部の材料及び各部の寸法をさらに最適化すると、ΔD/D0@400[N]は、-23%以上-2.0%以下の範囲内(○)、さらには、-23.0%以上-4.0%以下の範囲内(○)となる。なお、()内の記号は、表1中の評価の記号である。
本実施の形態に係るシートパッド10aにおいて、各部の材料及び各部の寸法を最適化すると、ΔD/D0@980[N]は、±9.0%の範囲内(○)となる。各部の材料及び各部の寸法をさらに最適化すると、ΔD/D0@980[N]は、±4.5%の範囲内(○)、さらには、±2.3%の範囲内(◎)となる。なお、()内の記号は、表1の評価記号である。
図2(A)に、本発明の第2の実施の形態に係る自動車用シートパッドの平面図を示す。図2(B)に、図2(A)のA-A’線断面図を示す。図2において、自動車用シートパッド(以下、単に「シートパッド」ともいう)10bは、
軟質ポリウレタンフォームからなる本体12bと、
本体12bの裏面に接合された、繊維質シートを含む繊維質シート層14bと
を備えている。
本体12bは、軟質ポリウレタンフォームからなる。本体12bは、後述するように、裏面の構造が本体12aとは異なっている。本体12bの材料及び形状に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[2.2.1. 材料]
繊維質シート層14bは、本体12bの裏面に接合された層であって、繊維質シートを含むものからなる。繊維質シート層14bの材料に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
繊維質シート層14bは、厚さ方向(z軸方向)の撓み量を調節するための凹凸構造を含む。図2において、繊維質シート層14bは、同一形状を有する複数のドーム部20、20…が正三角形の頂点の位置に規則正しく並んだ構造を備えている。各ドーム部20、20…は、半球殻状を呈している。さらに、各ドーム部20、20…は、凹面が外側(裏面側)を向くように本体12bの裏面に接合されている。
繊維質シート層14bの形状に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態において、繊維質シートの目付量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な値を選択することができる。繊維質シートの目付量については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
繊維質シート層14bの各部の寸法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な値を選択することができる。図2に示すように、複数のドーム部20、20…の凹面が外側(裏面側)を向くように繊維質シート層14bが本体12bの裏面に接合されている場合、各部の寸法は、以下のような条件を満たしているのが好ましい。
一方、tが厚くなりすぎると、中荷重時における撓み量の低減効果が小さくなる。従って、tは、50mm以下が好ましい。tは、好ましくは、45mm以下、さらに好ましくは、40mm以下である。
一方、hが高くなりすぎると、繊維質シート層14bが着座面に近くなるため、低荷重時にポリウレタンフォームのソフト感を感じにくくなる。従って、hは、20mm以下が好ましい。hは、好ましくは、17mm以下、さらに好ましくは、15mm以下である。
一方、dが広くなりすぎると、シートパッド10bの剛性が小さくなる。従って、dは、30mm以下が好ましい。dは、好ましくは、27mm以下、さらに好ましくは、25mm以下である。
一方、pが広くなりすぎると、凸部の範囲が少なくなるため、シートパッド10bの剛性が小さくなり、中荷重時における撓み量の低減効果が小さくなる。従って、pは、10mm以下が好ましい。pは、好ましくは、8mm以下、さらに好ましくは、6mm以下である。
本実施の形態に係るシートパッド10bにおいて、各部の材料及び各部の寸法を最適化すると、上述した式(1)及び式(2)の関係を満たすシートパッド10b、あるいは、これらに加えてさらに式(3)を満たすシートパッド10bが得られる。式(1)~式(3)の詳細については、上述した通りであるので、説明を省略する。
自動車用シートに乗員が着座した場合において、シートバックの傾きや乗員の姿勢が変わった時には、自動車用シートパッドには、それらに応じて異なる荷重が加わる場合がある。例えば、シートバックを立てた状態にある自動車用シートに乗員が着座した場合、シートバックには150[N]程度の低荷重が加わる。
一方、シートバックを寝かせた状態にある自動車用シートに乗員が着座した場合、シートバックには400[N]程度の中荷重が加わる。
さらに、シートバックを立てた状態にある自動車用シートに乗員が着座した状態で自動車が障害物に衝突した場合、シートバックには980[N]以上の高荷重が加わる。
一方、中荷重時に加わる荷重に合わせてシートパッドの硬さを調節すると、シートパッドが硬くなりすぎ、低荷重時の座り心地が悪化する場合がある。また、自動車が後部より衝突された時、高荷重域ではシートパッドが硬くなるため、ムチ打ちにおいて悪い影響が出る場合がある。
一方、このような構造を備えた自動車用シートパッドの中荷重が印加された場合、その撓み量は、基準シートパッドのそれより小さくなる。これは、中荷重時においては、裏面側に形成された剛性の高い凹凸構造が撓みを抑制するためである。
さらに、このような構造を備えた自動車用シートパッドに高荷重が印加された場合、その撓み量は、再び基準シートパッドのそれとほぼ同等となる場合がある。これは、高荷重時においては、裏面側の凹凸構造が弾性変形によって消滅した状態となり、再び本体部分の剛性が支配的となるためである。
[1. 試料の作製]
[1.1. 実施例1~5]
繊維質シートには、半円筒状の凹凸構造が一定の間隔で平行に並んでいる不織布を用いた。半円筒部の高さhは10mm、幅dは20mm、間隔pは5mmとした。繊維質シートの目付量は、140g/m2(実施例1)、200g/m2(実施例2)、280g/m2(実施例3)、400g/m2(実施例4)、又は、800g/m2(実施例5)とした。
この繊維質シートとウレタンフォームを一体発泡し、シートバックのパッドを作製した。半円筒部の範囲は、背上部の300mm×200mmとした。原料の流し込み量は、半円筒部の上部に厚さが18mm~35mmである軟質ポリウレタンフォーム(コア密度:0.035g/cm3)を形成することが可能な量とした。
繊維質シートとして、凹凸構造のない平坦な不織布を用いた以外は、実施例1と同様にして、一体発泡成形によりシートパッドを作製した。
不織布に代えて、厚さが7mmであり、密度が0.15g/cm3である硬いウレタンフォームを用いた以外は、実施例1と同様にして、一体発泡成形によりシートパッドを作製した。
JIS K6400に準拠して、FS(Force-Strain)特性を評価した。なお、シートパッドの押圧には、φ200の加圧盤を使用した。また、シートパッドの圧縮時の加圧から減圧に折り返す荷重を1000Nとした。
図3に、比較例1及び実施例1~2で得られたシートパッドのFS特性を示す。図4に、比較例1~2及び実施例4~5で得られたシートパッドのFS特性を示す。さらに、表1に、各試料の撓み量を示す。図3~4及び表1より、以下のことが分かる。
撓み量@400Nに関し、「○」は、撓み量の変化率が式(2)を満たすことを表す。
撓み量@980Nに関し、「○」は、撓み量の変化率が式(3)を満たすことを表し、「◎」は、撓み量の変化率が±2.3%の範囲内にあることを表す。
さらに、表1中の資材重量(繊維質シート/ウレタン)は、試作したシートパッド(300×200mm)の範囲のそれぞれの資材重量(繊維質シート/ウレタン)であり、対象部位の重量を求めるため、半円筒部の空隙に相当するウレタンフォームの重量減少分を減じて求めた。
(2)比較例1の場合、荷重400[N]時(シートバックを倒した時の荷重)の撓み量は、24mmであった。これに対し、実施例1~5の場合、荷重400[N]時の撓み量は、20~23mmとなった。これは、シートを倒した時の撓み量が少なくなることで体の沈み込みが小さくなり、体の支持がしっかりできることを意味している。
(4)硬いウレタンフォームを一体発泡成形したシートパッド(比較例2)の場合、低荷重時及び高加重時の撓み量を比較例1と同等とし、中荷重時の撓み量を比較例1より小さくすることができた。しかしながら、硬いウレタンフォームは高密度であるため、重量が増加した。
(5)シートパッドの裏面に凹凸構造を備えた不織布を一体発泡成形により接合する場合において、不織布の目付量を制御すると、FSカーブをコントロールできることが分かった。また、不織布の目付量を最適化すると、比較例2と同等のFSカーブと、同等の撓み量を軽量で実現できることが分かった。
12a、12b 本体
14a、14b 繊維質シート層
16、18 半筒部(凹凸構造)
20、22 ドーム部(凹凸構造)
Claims (8)
- 軟質ポリウレタンフォームからなる本体と、
前記本体の裏面に接合された、繊維質シートを含む繊維質シート層と
を備え、
前記繊維質シート層は、複数の凹部と複数の凸部とを含む凹凸構造を備え、前記繊維質シート層の全面にわたり、前記繊維質シート層の空隙内にポリウレタン又は接着剤が充填された構造を備えている
自動車用シートパッド。 - 前記繊維質シートの目付量は、80g/m2以上200g/m 2 以下である請求項1に記載の自動車用シートパッド。
- 次の式(1)及び式(2)の関係を満たす請求項1又は2に記載の自動車用シートパッド。
-8.5%≦ΔD/D0@150[N]≦+8.5% …(1)
-23.0%≦ΔD/D0@400[N]<0% …(2)
但し、
ΔD/D0@X[N]=(D@X[N]-D0@X[N])×100/D0@X[N]、
D@X[N]は、前記自動車用シートパッドにX[N]の荷重を印加した時の撓み量、
D0@X[N]は、基準シートパッドにX[N]の荷重を印加した時の撓み量、
前記基準シートパッドは、前記裏面に前記凹凸構造が形成されていない以外は前記自動車用シートパッドと同一形状を有し、かつ、同一材料からなるシートパッド。 - 次の式(3)の関係をさらに満たす請求項3に記載の自動車用シートパッド。
-9.0%≦ΔD/D 0 @980[N]≦+9.0% …(3) - 前記凹凸構造は、複数の半円筒部が並んだ構造を備えている請求項1から4までのいずれか1項に記載の自動車用シートパッド。
- 前記繊維質シート層は、前記半円筒部の凹面が外側(裏面側)を向くように前記裏面に接合されており、
前記半円筒部の上部にある前記本体の厚さが5mm以上50mm以下であり、
前記半円筒部の高さが5mm以上20mm以下であり、
前記半円筒部の幅が10mm以上30mm以下であり、
前記半円筒部間の間隔が3mm以上10mm以下である
請求項5に記載の自動車用シートパッド。 - 前記凹凸構造は、複数のドーム部が並んだ構造を備え、
前記ドーム部は、窪み状の構造であって、底面が開放している殻状の構造からなる
請求項1から4までのいずれか1項に記載の自動車用シートパッド。 - 前記繊維質シート層は、前記ドーム部の凹面が外側(裏面側)を向くように前記裏面に接合されており、
前記ドーム部の上部にある前記本体の厚さが5mm以上50mm以下であり、
前記ドーム部の高さが5mm以上20mm以下であり、
前記ドーム部の幅が10mm以上30mm以下であり、
前記ドーム部の間隔が3mm以上10mm以下である
請求項7に記載の自動車用シートパッド。
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