JP7510457B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明はプラズマ処理装置に関する。
従来から、プラズマを用いて原料ガスを分解し、例えば、基板の被成膜面に薄膜を形成するプラズマ処理装置が知られている。このプラズマ処理装置においては、例えば、特許文献1,2に示すように、チャンバと、電極フランジと、チャンバおよび電極フランジによって挟まれた絶縁フランジとによって、処理室が構成されている。処理室は、成膜空間(反応室)を有する。
処理室内には、シャワープレートと、基板が配置されるヒータとが設けられている。
シャワープレートは、電極フランジに接続され複数の噴出口を有する。シャワープレートと電極フランジとの間には空間が形成される。この空間は、原料ガスが導入されるガス導入空間である。つまり、シャワープレートは、処理室内を、基板に膜が形成される成膜空間と、ガス導入空間とに区画している。
なお、特許文献1に開示の技術のように、絶縁フランジは、チャンバの取付フランジに取り付けられる、絶縁フランジは、取付フランジとカソードフランジ(電極フランジ)とを絶縁している。
国際公開第2010/079753号 特許第5883652号公報
ここで、絶縁フランジは、処理中に減圧された処理室において、処理室(チャンバ)を密閉するように取付フランジとカソードフランジ(電極フランジ)とに挟まれている。このため、カソードフランジの自重および減圧による大気圧によって、カソードフランジとチャンバの取付フランジとの間で押圧される。また、絶縁フランジは、処理中に加熱される基板に付随して、ヒータによる加熱の影響を受ける。
これらに起因して、絶縁フランジが変形して厚みが変装する可能性がある。絶縁フランジの厚みが変動すると、シャワープレートと基板との距離が変動する可能性がある。シャワープレートと基板との距離が変動すると、電極間距離が変動するとともに、供給されるガス流状態への影響が生じることになる。このため、プラズマ発生状態への影響が生じて、工程の再現性が失われ、結果的に成膜特性への影響が生じる可能性があるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.電極フランジ(カソードフランジ)と基板との距離変動を抑制すること。
2.ガス流の変動を抑制すること。
3.工程の再現性を維持すること。
2.形成されたプラズマ分布の変動を防止し、処理特性の安定性を向上すること。
(1) 本発明のプラズマ処理装置は、
プラズマ処理装置であって、
電極フランジと、
前記電極フランジとは絶縁されて底部、側壁および前記側壁の端部開口の取付フランジを有するチャンバと、
前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置された絶縁フランジと、
前記チャンバと前記電極フランジと前記絶縁フランジとから構成されて反応室を有する処理室と、
前記反応室内に収容され処理面を有する基板が載置されるとともに前記基板の温度を制御可能な支持部と、
前記電極フランジに接続され、高周波電圧を印加する高周波電源と、
前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置されて離間距離を規定する絶縁スペーサ部と、
を有し、
前記絶縁スペーサ部は、剛性を有する セラミックから形成されて前記絶縁フランジに埋め込まれ
前記絶縁スペーサ部の上端面が前記電極フランジに接しており、前記絶縁スペーサ部の下端面が、前記取付フランジの上面に接している、
ことにより上記課題を解決した。
(2) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は柱状とされ、前記絶縁フランジに形成された間隙に埋め込まれる、
ことができる。
(3) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの周縁に沿って離間するように複数配置される、
ことができる。
(4) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの厚さ方向のいずれか一方に突出して形成された突出部を有し、前記突出部が、対応する前記取付フランジと前記電極フランジとのいずれか一方の凹部に収納される、
ことができる。
(5) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部には、一端に拡径された拡径部を有する、
ことができる。
(6) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁フランジの周縁に沿って前記絶縁スペーサ部とは径方向に離間する密閉機構(Oリング)を有する、
ことができる。
(1) 本発明の一態様にかかるプラズマ処理装置は、
プラズマ処理装置であって、
電極フランジと、
前記電極フランジとは絶縁されて底部、側壁および前記側壁端部開口の取付フランジを有するチャンバと、
前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置された絶縁フランジと、
前記チャンバと前記電極フランジと前記絶縁フランジとから構成されて反応室を有する処理室と、
前記反応室内に収容され処理面を有する基板が載置されるとともに前記基板の温度を制御可能な支持部と、
前記電極フランジに接続され、高周波電圧を印加する高周波電源と、
前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置されて離間距離を規定する絶縁スペーサ部と、
を有し、
前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジに埋め込まれる。
上記構成によれば、絶縁フランジによって、絶縁されるとともに、シールされる取付フランジと電極フランジとの間において、大気圧あるいは、電極フランジの自重により厚さ方向に押圧される絶縁フランジにおいて、絶縁スペーサ部によって取付フランジと前記電極フランジとの離間距離を一定に維持し、取付フランジと電極フランジとの間の距離が変わらないようにすることができる。このとき、絶縁スペーサ部の両端は、取付フランジと電極フランジとに接している。
これにより、可撓性を有する絶縁フランジが変形する状態であっても、プラズマ処理中における電極間距離であるシャワープレートと基板との距離を維持して、プラズマ発生状態に影響を及ぼしてしまうことを抑制できる。つまり、絶縁スペーサ部を支柱として入れることで、絶縁フランジの縮みを抑制し、シャワープレートと基板との間の距離の安定性が改善する。
ここで、シャワープレートと基板との距離を維持するとは、電極プレートに支持されたシャワープレートがチャンバ底部に対する高さ位置を維持する状態を意味している。つまり、あらかじめ設定したシャワープレートと基板との距離が、駆動された支持部によって基板の高さ位置を調整する状態も含むものである。
また、取付フランジと電極フランジとの間をシールするためには、絶縁フランジ等のシール部材が変形することが必要である。これにともなって取付フランジと電極フランジとが傾いて、取付フランジと電極フランジとの距離がチャンバの周方向において不均一になることを防止することができる。
絶縁フランジは、可撓性を有する材質を有する。絶縁フランジは、耐熱性、耐ガス性、耐真空性を有する樹脂、例えばフッ素樹脂からなることができる。また、絶縁性を有し、必要な圧縮強度を有する。絶縁スペーサ部は、セラミック、例えば、焼結アルミナ等から形成することができる。
(2) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は柱状とされ、前記絶縁フランジに形成された間隙に埋め込まれる。
上記構成によれば、絶縁スペーサ部によって取付フランジと前記電極フランジとの離間距離を一定に維持できるとともに、絶縁フランジに間隙を形成することのみで絶縁スペーサ部を取り付けることができるため、他の構成部品を増やすことなく電極間隔を維持することが可能となる。同時に、間隙に絶縁スペーサ部を挿入するだけで、絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部の組み立てをおこなうことが可能となる。このため、メンテナンス等における分解および組み立て作業時間を短縮することをできる。同時に、分解および組み立て作業工程を削減することが可能となる。
ここで、絶縁フランジに形成されて絶縁スペーサ部を収納する間隙は、絶縁フランジの厚さ方向に貫通する貫通孔とすることができる。あるいは、絶縁フランジに形成されて絶縁スペーサ部を収納する間隙は、絶縁フランジの厚さ方向に貫通するとともに、絶縁フランジの周縁にも開口する切欠とすることもできる。
(3) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの周縁に沿って離間するように複数配置される。
上記構成によれば、電極フランジおよびシャワープレートを取り外した際に、チャンバの開口となる取付フランジの全周において、いずれも取付フランジと前記電極フランジとの離間距離を一定に維持することが可能となり、シャワープレートと基板とが傾いてしまうことがない。また、絶縁フランジにおけるチャンバのシールを維持することが容易となる。
(4) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの厚さ方向のいずれか一方に突出して形成された突出部を有し、前記突出部が、対応する前記取付フランジと前記電極フランジとのいずれか一方の凹部に収納される。
上記構成によれば、絶縁スペーサ部の突出部が凹部に収納されることで、絶縁スペーサ部を、凹部の形成された取付フランジと電極フランジとのいずれか一方に取る付けることが可能となる。同時に、突出部と凹部との絶縁スペーサ部における柱の軸線にそった長さ方向寸法を所定値に設定することで、取付フランジと電極フランジとの離間距離を一定に維持することが可能となる状態を維持することができる。同時に、突出部と凹部とによって、取付フランジおよび電極フランジに対する絶縁スペーサ部の径方向へ位置規制が可能となる。絶縁スペーサ部と取付フランジ、または、絶縁スペーサ部と電極フランジの間で、径方向の位置規制をおこなう部材を省略して設けないこともできる。
また、突出部と凹部とに対応する雄ネジ部と雌ネジ部とを形成することで、絶縁スペーサ部と取付フランジ、または、絶縁スペーサ部と電極フランジを互いに固定することも可能となる。
なお、突出部を柱状の絶縁スペーサ部の両端に設けて、取付フランジと電極フランジとの両方に凹部を形成することも可能である。
(5) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁スペーサ部には、一端に拡径された拡径部を有する。
上記構成によれば、取付フランジと電極フランジとのいずれかに突出部によって取り付けられた絶縁フランジを、拡径部によって押さえてさらに作業性を向上することができる。このとき、拡径部は、突出部とは逆側端部に形成されることができる。
(6) 本発明のプラズマ処理装置は、
前記絶縁フランジの周縁に沿って前記絶縁スペーサ部とは径方向に離間する密閉機構(Oリング)を有する。
上記構成によれば、絶縁フランジによって取付フランジと電極フランジとの間を絶縁およびシールするとともに、同時に密閉機構によって取付フランジと電極フランジとの間をシールすることができる。
電極フランジと絶縁フランジとが接する面は真空シール面であり、電極フランジと絶縁フランジとの間に密閉機構(Oリング)を挟んでシールする。取付フランジと絶縁フランジとが接する面は真空シール面であり、取付フランジと絶縁フランジとの間に密閉機構(Oリング)を挟んでシールする。
本発明によれば、電極フランジ(カソードフランジ)と基板との距離変動を抑制し、工程の再現性を維持し、形成されたプラズマ分布の変動を防止し、処理特性の安定性を向上することが可能なプラズマ処理装置を提供することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁フランジ付近を示す拡大断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁フランジおよび密閉機構を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態における絶縁スペーサ部を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第3実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第4実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第5実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第6実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第7実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるプラズマ処理装置を示す概略縦断面図であり、図において、符号1は、プラズマ処理装置である。
また、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識し得る程度の大きさとするため、適宜、各構成要素の寸法および比率を実際のものとは異ならせた場合がある。
本実施形態に係るプラズマ処理装置1は、プラズマCVD法を用いた成膜装置である。
プラズマ処理装置1は、図1に示すように、反応室である成膜空間2aを有する処理室3を含む。
処理室3は、真空チャンバ(チャンバ)2と、カソードフランジ(電極フランジ)4と、真空チャンバ2およびカソードフランジ4に挟持された絶縁フランジ100とから構成されている。
真空チャンバ2は、底部(内底面)11と、底部(内底面)11の周縁から立設された側壁(壁部)24と、側壁(壁部)24の上端開口に周設された取付フランジ21と、を有する。
真空チャンバ2は、アルミニウム、アルミニウム合金で形成される。
真空チャンバ2の底部(内底面)11には、開口部が形成されている。この開口部には支柱16が挿通され、支柱16は真空チャンバ2の下部に配置されている。
支柱16の先端は、真空チャンバ2内に位置する。支柱16の先端には、板状のサセプタ(支持部)15が接続されている。
底部(内底面)11と側壁(壁部)24とは、アルミニウム、アルミニウム合金で形成される。
支柱16は、真空チャンバ2の外部に設けられた昇降駆動部(昇降機構)16Aに接続されている。支柱16は、昇降駆動部(昇降機構)16Aによって、上下方向に移動可能である。つまり、支柱16の先端に接続されているサセプタ15は、上下方向に昇降可能に構成されている。
真空チャンバ2の外部においては、支柱16の外周を覆うようにベローズ(不図示)が設けられている。ベローズにより、支柱16が上下動した際に、成膜空間2aの密閉が維持される。
真空チャンバ2には、サセプタ15よりも底部11に近接する位置に、排気管27が接続されている。排気管27の先端には、真空ポンプ28が設けられている。真空ポンプ28は、真空チャンバ2内が真空状態となるように減圧する。
真空チャンバ2の上部には、絶縁フランジ100を介してカソードフランジ4が取り付けられている。
真空チャンバ2において、壁部24の上端には、その開口から径方向外向きに突出する取付フランジ21が周設されている。壁部24と取付フランジ21とは、それぞれ導電材で構成されている。壁部24と取付フランジ21とは、一体とされてもよいし、別部材とされてもよい。壁部24と取付フランジ21とは、アルミニウム、アルミニウム合金などで形成される。
取付フランジ21の上面21aは、略水平な平面形状を有する。
カソードフランジ4は略平板状とされ、取付フランジ21で形成されるチャンバ2の開口前面を覆っている。カソードフランジ4の周縁部4aは、その下面が取付フランジ21の上面21aに対向している。カソードフランジ4の周縁部4aの下面は、取付フランジ21の上面21aと略平行に位置する。
カソードフランジ4の上方には、シールドカバーが載置されてもよい。カソードフランジ4の下方には、上下方向に離間してシャワープレート5が配置される。
シャワープレート5は、カソードフランジ4の下方で、取付フランジ21よりも径方向内側に位置する。シャワープレート5は、カソードフランジ4の下面と平行に配置される。シャワープレート5は、カソードフランジ4に吊り下げられる。シャワープレート5は、カソードフランジ4の下面から下方に延在する支持柱部4bにより支持される。支持柱部4bは導体から構成される。支持柱部4bは、複数本設けられることができる。
カソードフランジ4とシャワープレート5とは、支持柱部4bにより電気的に導通される。シャワープレート5の周縁部外方には、絶縁支持部8が配置される。絶縁支持部8は、シャワープレート5の径方向外側に配置される。絶縁支持部8は、取付フランジ21よりも径方向内側に位置する。絶縁支持部8と取付フランジ21とは、径方向において互いに離間している。絶縁支持部8の上端はカソードフランジ4に吊り下げられる。
絶縁支持部8の径方向内側には、シャワープレート5が接している。絶縁支持部8下端の径方向内側輪郭は、カソードフランジ4およびシャワープレート5が成膜空間2aに露出する範囲を制限している。絶縁支持部8は、電極絶縁カバーとして機能する。
カソードフランジ4とシャワープレート5とは上下方向に離間して、互いに略平行に配置される。これにより、カソードフランジ4とシャワープレート5との間に空間2cが形成される。
カソードフランジ4の下面4cは、シャワープレート5に対向している。カソードフランジ4には、ガス導入口7aが貫通して設けられている。
また、処理室3の外部に設けられたプロセスガス供給部7bとガス導入口7aとの間には、ガス導入管7が設けられている。
ガス導入管7の一端は、ガス導入口7aに接続される。ガス導入管7の他端は、プロセスガス供給部7bに接続されている。
ガス導入管7は、シールドカバーを貫通している。ガス導入管7を通じて、プロセスガス供給部7bから空間2cにプロセスガスが供給される。
空間2cは、プロセスガスが導入されるガス導入空間として機能する。
シャワープレート5には、複数のガス噴出口6が形成されている。
空間2c内に導入されたプロセスガスは、ガス噴出口6から真空チャンバ2内の成膜空間2aに噴出される。
カソードフランジ4とシャワープレート5は、それぞれ導電材で構成されている。
カソードフランジ4の周囲には、カソードフランジ4を覆うようにシールドカバーが設けられてもよい。この場合、シールドカバーは、カソードフランジ4と非接触である。シールドカバーは、真空チャンバ2に電気的に接続するように配置されている。
カソードフランジ4には、真空チャンバ2の外部に設けられた高周波電源9(高周波電源)がマッチングボックス12を介して接続されている。
マッチングボックス12は、シールドカバーに取り付けられている。
カソードフランジ4およびシャワープレート5は、カソード電極として構成されている。
真空チャンバ2は、シールドカバーを介して接地されている。シールドカバーの周縁下端は取付フランジ21外周と接して取り付けられてもよい。
サセプタ15は、表面が平坦に形成された板状の部材である。サセプタ15の上面には、基板10が載置される。サセプタ15は、載置された基板10の法線方向が、支柱16の軸線と平行となるように形成される。
サセプタ15は、ヒータ14を内蔵してもよい。サセプタ15は、載置した基板10をヒータ14によって加熱および温度調節可能としてもよい。
サセプタ15は、接地電極、つまりアノード電極として機能する。このため、サセプタ15は、導電性を有する金属等で形成されている。例えば、サセプタ15は、アルミニウム、アルミニウム合金などで形成されている。
サセプタ15は、アルミニウム、アルミニウム合金の表面にアルマイト処理したものとされる。
基板10がサセプタ15上に配置されると、基板10とシャワープレート5とは互いに近接して平行に位置される。
サセプタ15の上面は、取付フランジ21の上面21aと平行な状態を維持するようになっている。サセプタ15の上面は、昇降駆動部(昇降機構)16Aによって、上下方向に移動して高さ位置が変化した場合でも、取付フランジ21の上面21aと平行な状態を維持する。
サセプタ15に基板10が配置された状態で、ガス導入口7aからプロセスガスを噴出させると、プロセスガスは基板10の処理面10a上の空間に供給される。
サセプタ15は、内部のヒータ14によって基板10を含めてその温度が所定の温度に調整される。
ヒータ14は、サセプタ15の略中央部および支柱16に形成された貫通孔の内部に挿通されたヒータ線14aにより真空チャンバ2の外部の電源14bに接続されている。ヒータ線は、サセプタ15の鉛直方向から見たサセプタ15の略中央部の裏面から下方に向けて突出されている。電源14bは、ヒータ14に供給する電力に応じて、サセプタ15および基板10の温度を調節する。
サセプタ15の上面には、基板10の径方向外側に隣接する位置に、基板絶縁カバーが周設されてもよい。基板絶縁カバーは、基板10の全周に設けられる。基板絶縁カバーの高さは、基板10の処理面10aよりも上向きに突出することができる。基板絶縁カバーの高さは、基板10の処理面10aと同じとすることができる。基板絶縁カバーの高さは、基板10の処理面10aよりも低くすることができる。
真空チャンバ2の側壁24には、基板10を搬出又は搬入するために用いられる搬出入部26(搬出入口)が形成されている。
真空チャンバ2の側壁24における外側面には、搬出入部26を開閉するドアバルブ26aが設けられている。ドアバルブ26aは、例えば上下方向にスライド可能である。
ドアバルブ26aが下方(真空チャンバ2の底部11に向けた方向)にスライド移動したときは、搬出入部26が開口され、基板10を搬出又は搬入することができる。
一方、ドアバルブ26aが上方(カソードフランジ4に向けた方向)にスライド移動したときは、搬出入部26が閉口され、基板10の処理(成膜処理)を行うことができる。
図2は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の絶縁フランジ付近を示す拡大断面図である。図3は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す斜視図である。図4は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の絶縁フランジおよび密閉機構を示す斜視図である。
取付フランジ21とカソードフランジ4との間には絶縁フランジ100が配置される。
絶縁フランジ100は、図1~図4に示すように、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと、取付フランジ21の上面21aと、の間に挟まれている。絶縁フランジ100は、チャンバ2の開口全周に沿って延在している。絶縁フランジ100の内周縁は、取付フランジ21の内周縁と同じ輪郭形状とされる。絶縁フランジ100の内周形状は、上面視して取付フランジ21の内周輪郭と同じ輪郭形状とされる。絶縁フランジ100の外周縁は、カソードフランジ4の外周縁と同じ輪郭形状とされる。絶縁フランジ100の外周形状は、上面視してカソードフランジ4の外周輪郭と同じ輪郭形状とされる。
絶縁フランジ100は、チャンバ2の開口に対する周方向において、取付フランジ21の全周で均一な厚さ寸法を有する。絶縁フランジ100は、チャンバ2の開口に対する径方向において、全幅方向で均一な厚さ寸法を有する。つまり、絶縁フランジ100は、断面矩形とされる。絶縁フランジ100は、上面100aと下面100bとが、平行である。
絶縁フランジ100の上面100aは、その全域でカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと接触する。絶縁フランジ100の下面100bは、その全域で取付フランジ21の上面21aと接触する。なお、絶縁フランジ100の上面100aがカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと接触するのは、プラズマ処理装置1における処理中あるいは処理準備中である。絶縁フランジ100の下面100bは、その全域で取付フランジ21の上面21aと接触するのは、プラズマ処理装置1における処理中あるいは処理準備中である。
つまり、チャンバ2内が減圧されておらず、カソードフランジ4が取付フランジ21へと押圧されていない場合には、絶縁フランジ100は、上面100aあるいは下面100bが、下面4cあるいは上面21aに接していない状態であることも可能である。
絶縁フランジ100は、可撓性を有する絶縁材からなる。絶縁フランジ100は、プラズマ処理において充分な耐熱性を有する。絶縁フランジ100は、プラズマ処理において充分低い真空へのガス放出性を有する。絶縁フランジ100は、プラズマ処理において充分なシール性を有する。具体的には、フッ素樹脂等から構成されることができる。
絶縁フランジ100には、複数の貫通孔(間隙)101が形成される。貫通孔101は、絶縁フランジ100の厚さ方向に貫通する。貫通孔101は、上面100aと下面100bとに開口する。貫通孔101は、上下方向の全長で同一の断面形状を有する。貫通孔101は、絶縁フランジ100の延在する方向であるチャンバ2の開口全周に沿って、互いに間隔を空けて配置される。貫通孔101は、絶縁フランジ100の幅方向においては、それぞれ一箇所となるように形成される。複数の貫通孔101は、全て同一形状を有する。貫通孔101の水平方向の断面形状は、本実施形態においては略円形を有する。
絶縁フランジ100には、チャンバ2の開口全周に沿った方向で、複数の貫通孔101と離間する位置に、固定貫通孔102が形成される。固定貫通孔102は、カソードフランジ4と取付フランジ21とを固定するための締結ボルト102aが貫通する。締結ボルト102aは、絶縁ブシュ102bを介してカソードフランジ4の締結孔102cで締結されるとともに、取付フランジ21に形成された雌ネジ部102dに螺合される。
絶縁フランジ100には、チャンバ2の開口全周に沿った方向で、複数の貫通孔101および固定貫通孔102と離間する位置に、位置規制凹部103が形成される。位置規制凹部103は、絶縁フランジ100の下面100bに開口する。位置規制凹部103は、絶縁フランジ100を厚さ方向に貫通していない。位置規制凹部103には、取付フランジ21の上面21aから突出した位置規制凸部103aが収納される。位置規制凸部103aは、取付フランジ21に形成された雌ネジ凹部103bに螺合された位置規制ボルト103cのボルトヘッドにより構成される。
図5は、本実施形態におけるプラズマ処理装置の絶縁スペーサ部付近を示す斜視図である。
絶縁フランジ100の貫通孔101には、いずれも、絶縁スペーサ部110が収納される。
絶縁スペーサ部110は、図1~図5に示すように、取付フランジ21とカソードフランジ4との間に配置されて、これらの離間距離を規定する。絶縁スペーサ部110は柱状とされる。絶縁スペーサ部110は、上下方向の全長で同一の断面形状を有する。
絶縁スペーサ部110は、上下方向に押圧されても寸法が変化しない強度を有する。絶縁スペーサ部110は、取付フランジ21とカソードフランジ4との間で絶縁性を維持することが可能な絶縁材からなる。絶縁スペーサ部110は、例えばアルミナから形成される。絶縁スペーサ部110は、焼結アルミナからなることができる。あるいは、絶縁スペーサ部110は、ガラス等から構成されることができる。
絶縁スペーサ部110では、上端面110aと下端面110bとが平行である。絶縁スペーサ部110の上端面110aは、その全域でカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと接触する。絶縁スペーサ部110の下端面110bは、その全域で取付フランジ21の上面21aと接触する。
絶縁スペーサ部110は、貫通孔101の内部に埋め込まれている。絶縁スペーサ部110の水平方向断面形状は、貫通孔101の水平方向断面形状とほぼ同じ形状である。絶縁スペーサ部110は、全ての貫通孔101に対応して、絶縁フランジ100の周縁に沿って離間するように複数配置される。複数の絶縁スペーサ部110は、全て同一形状を有する。複数の絶縁スペーサ部110は、同一の上下方向寸法を有する。絶縁スペーサ部110の上下方向寸法は、絶縁フランジ100の厚み寸法とほぼ等しいか、やや小さく設定される。
絶縁スペーサ部110の上面110aがカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと接触するのは、プラズマ処理装置1における処理中あるいは処理準備中である。絶縁スペーサ部110の下面110bは、その全域で取付フランジ21の上面21aと接触するのは、プラズマ処理装置1における処理中あるいは処理準備中である。
つまり、チャンバ2内が減圧されておらず、カソードフランジ4が取付フランジ21へと押圧されていない場合には、絶縁スペーサ部110は、上面110aあるいは下面110bが、下面4cあるいは上面21aに接していない状態であることも可能である。
絶縁フランジ100には、周縁に沿って貫通孔101とは径方向に離間する位置にOリング(密閉機構)105a,106aが配置される。
本実施形態において、Oリング(密閉機構)105a,106aは、貫通孔101よりも径方向内側、つまり、チャンバ2の処理室3に近接する位置に配置される。
Oリング105aは、Oリング溝105に収納される。Oリング105aは、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと接触する。Oリング溝105は、絶縁フランジ100の上面100aに形成される。Oリング溝105は、絶縁フランジ100におけるチャンバ2開口の全周で連続して形成される。Oリング溝105は、貫通孔101とは径方向に離間する位置に形成される。Oリング105aは、絶縁フランジ100におけるチャンバ2開口の全周で連続している。
Oリング106aは、Oリング溝106に収納される。Oリング106aは、取付フランジ21の上面21aと接触する。Oリング溝106は、絶縁フランジ100の下面100bに形成される。Oリング溝106は、絶縁フランジ100におけるチャンバ2開口の全周で連続して形成される。Oリング溝106は、貫通孔101とは径方向に離間する位置に形成される。Oリング106aは、絶縁フランジ100におけるチャンバ2開口の全周で連続している。
Oリング溝105とOリング溝106とは、上面視してほぼ同じ位置に形成される。Oリング溝105とOリング溝106とは、上面視してほぼ同じ幅寸法を有する。Oリング溝105とOリング溝106とは、ほぼ等しい深さ寸法を有する。Oリング105aとOリング106aとは、ほぼ等しい径寸法(太さ寸法)を有する。
次に、プラズマ処理装置1を用いて基板10の処理面10aに膜を形成する場合の作用について説明する。
プラズマ処理を開始する前に、装置の準備をおこなう。
<準備工程>
まず、絶縁フランジ100の下面100bにおいて、Oリング溝106に、Oリング106aを収納する。
この状態で、チャンバ2の側壁24上端の取付フランジ21の上面21aに、絶縁フランジ100を載置する。このとき、位置規制凹部103を位置規制凸部103aに位置あわせして、位置規制凸部103aが位置規制凹部103に収まるようにする。すると、固定貫通孔102が締結孔102cに位置あわせされた状態となる。同時に、Oリング106aが、取付フランジ21の上面21aと接触する。このとき、絶縁フランジ100の下面100bの全体が取付フランジ21の上面21aと接触していなくてもよい。
次いで、貫通孔101の下部開口が、ほぼ取付フランジ21の上面21aで閉塞された状態となる。ここで、全ての貫通孔101に、それぞれ絶縁スペーサ部110を挿入する。このとき、絶縁スペーサ部110の上端面110aが絶縁フランジ100の上面100aとほぼ面一となるように挿入位置を設定する。同様に、絶縁スペーサ部110の下端面110bが絶縁フランジ100の下面100bとほぼ面一となるように挿入位置を設定する。あるいは、絶縁スペーサ部110の下端面110bが取付フランジ21の上面21aに当接するように挿入位置を設定してもよい。なお、取付フランジ21の上面21aに絶縁フランジ100を載置する前に、貫通孔101に、それぞれ絶縁スペーサ部110を挿入しておいてもよい。
次いで、絶縁フランジ100の上面100aにおいて、Oリング溝105に、Oリング105aを収納する。なお、取付フランジ21の上面21aに絶縁フランジ100を載置する前に、Oリング105aをOリング溝105に収納しておいてもよい。
次いで、絶縁フランジ100の上面100aに、周縁部4aの下面4cが接触するように、カソードフランジ4を載置する。このとき、カソードフランジ4には、支持柱部4bおよび絶縁支持部8によってシャワープレート5も一体に取り付けられているので、シャワープレート5も同時に取り付ける。あるいは、シャワープレート5をカソードフランジ4よりも先に取り付けてもよい。このとき、締結孔102cと固定貫通孔102と雌ネジ部102dとの軸線が一致するように位置決めする。
次いで、絶縁ブシュ102bおよび締結ボルト102aを雌ネジ部102dに螺合して、カソードフランジ4を取付フランジ21に固定する。このとき、絶縁フランジ100は、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと、取付フランジ21の上面21aとに挟まれる。さらに、絶縁フランジ100は、カソードフランジ4の自重、および、締結ボルト102aの締結力によって、上下に押圧される。この押圧力により、絶縁フランジ100は上下方向に圧縮変形する。
絶縁フランジ100が上下に押圧されると、Oリング106aは、取付フランジ21の上面21aと密着する。同時に、Oリング105aは、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと密着する。これにより、Oリング105aおよびOリング106aによる処理室3のシールが可能となる。
さらに、プロセスガス供給部7bと接続するガス導入管7や、高周波電源9およびマッチングボックス12と接続する回路配線、シールドカバーその他必要な構成を接続および取り付けする。
これにて、プラズマ処理の準備工程を終了する。
<プラズマ処理工程>
処理を開始する際にはまず、真空ポンプ28を用いて真空チャンバ2内を減圧する。この状態では、真空チャンバ2内が減圧されたことで、カソードフランジ4に印加された大気圧によって、絶縁フランジ100は、上下に押圧される。所定の押圧力が印加されると、絶縁スペーサ部110の上端面110aが、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cに接触する。同時に、絶縁スペーサ部110の下端面110bが、取付フランジ21の上面21aに当接する。
絶縁スペーサ部110の上端面110aと下端面110bとは、互いに平行であり、かつ、複数の絶縁スペーサ部110は、高さの等しい剛体であるため、取付フランジ21の上面21aとカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cとの間の離間距離を、絶縁スペーサ部110の高さと等しくなるよう規定する。しかも、絶縁スペーサ部110が剛体であるため、プラズマ処理の開始前から終了までの処理中全てにおいて、その距離は一定で変化しない。
さらに、絶縁スペーサ部110がアルミナからなるため、ヒータ14等による加熱および、処理中に発生するプラズマによって加熱されても、取付フランジ21の上面21aとカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cとの間の離間距離は、変化することがない。
真空チャンバ2内が真空に維持された状態で、ドアバルブ26aが開き、真空チャンバ2の搬出入部26を介して、真空チャンバ2の外部から成膜空間2aに向けて基板10が搬入される。基板10は、サセプタ15上に載置される。基板10は、基板絶縁カバーや他の構成によって、サセプタ15上における載置位置を規定されてアライメントされる。
基板10を搬入した後、ドアバルブ26aが閉じる(閉動作)。
基板10を載置する前は、サセプタ15は真空チャンバ2内の下方に位置している。基板10を載置する前は、サセプタ15は搬出入部26よりも下方に位置している。
つまり、サセプタ15とシャワープレート5との間隔が広くなっているので、ロボットアーム(不図示)を用いて基板10をサセプタ15上に容易に載置することができる。
基板10がサセプタ15上に載置された後には、昇降駆動部16Aが起動し、支柱16を上昇する。上方へ押し上げられたサセプタ15上に載置された基板10も上方へ移動する。これによって、適切に成膜を行うために必要な間隔になるようにシャワープレート5と基板10との間隔が所望の値に決定され、この間隔が維持される。
基板10を載置したサセプタ15を、電源14bからヒータ線14aを介して電力供給したヒータ14により加熱して、所定の温度状態とする。
その後、プロセスガス供給部7bからガス導入管7およびガス導入口7aを介して空間2cにプロセスガスが導入される。そして、シャワープレート5のガス噴出口6から成膜空間2a内にプロセスガスが噴出される。
次に、高周波電源9を起動してカソードフランジ4に高周波電力を印加する。
すると、カソードフランジ4の表面からシャワープレート5の表面を伝って高周波電流が流れ、シャワープレート5とサセプタ15との間に放電が生じる。そして、シャワープレート5と基板10の処理面10aとの間にプラズマが発生する。
こうして発生したプラズマ内でプロセスガスが分解され、プラズマ状態のプロセスガスが得られ、基板10の処理面10aで気相成長反応が生じ、薄膜が処理面10a上に成膜される。
サセプタ15に伝達された高周波電流は、側壁24、シールドカバーを伝ってリターンされる(リターン電流)。
プラズマ処理装置1において、成膜処理をはじめる前には、カソードフランジ4と取付フランジ21との離間距離を正確に設定する。
これにより、昇降駆動部16Aによってサセプタ15を昇降させて、サセプタ15上の基板10の処理面10aとシャワープレート5の下面との間に、成膜空間2aとなる間隙(ギャップ)を形成する際に、このギャップの制御を正確におこなうことが可能となる。同時に、基板10の処理面10aとシャワープレート5の下面とのギャップを正確に維持することができる。
具体的には、絶縁スペーサ部110の上端面110aの全面をカソードフランジ4の周縁部4aの下面4cに密着させる。同時に、絶縁スペーサ部110の下端面110bの全面を取付フランジ21の上面21aに密着させる。このとき、全ての絶縁スペーサ部110の上端面110aの全面を下面4cに密着させることが必要である。また、全ての絶縁スペーサ部110の下端面110bの全面を上面21aに密着させることが必要である。
これにより、チャンバ2の開口となる取付フランジ21の全周において、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと取付フランジ21の上面21aとのギャップを均一な離間距離とすることができる。シャワープレート5は、絶縁支持部8および支持柱部4bによって、カソードフランジ4の下面4cと平行となるように吊り下げられているとともに、サセプタ15の上面が取付フランジ21の上面21aと平行になっているので、基板10の処理面10aとシャワープレート5の下面とのギャップを均一な離間距離とすることができる。
本実施形態のプラズマ処理装置1によれば、絶縁フランジ100によって、取付フランジ21とカソードフランジ4との間を絶縁することができるとともに、処理室3がシールされる。同時に、大気圧およびカソードフランジ4等の自重により厚さ方向に押圧される絶縁フランジ100において、絶縁スペーサ部110の上端面110aがカソードフランジ4に接しており、絶縁スペーサ部110の下端面110bが、取付フランジ21の上面21aに接しており、絶縁スペーサ部110が充分な剛性を有していることにより、この絶縁スペーサ部110によって取付フランジ21とカソードフランジ4との離間距離を一定に維持し、プラズマ処理中に取付フランジ21とカソードフランジ4との間の距離が変わらないようにすることができる。しかも、昇降駆動部16Aによってサセプタ15を昇降した場合でも、複雑な構成でプラズマ発生電極間距離を基板10の処理面10aに沿った全域で均一にするために、複雑な他の機構を備える必要がない。
これにより、可撓性を有する絶縁フランジ100およびOリング105a,106aが変形してシールを維持している状態であっても、処理特性(成膜特性)に直結するプラズマ処理中における電極間距離、すなわち、シャワープレート5と基板10との距離を正確に維持して、プラズマ発生状態に影響を及ぼしてしまうことを抑制できる。つまり、絶縁スペーサ部110を支柱として入れることで、絶縁フランジ100の上下方向の縮みを抑制し、シャワープレート5と基板10との間の距離の安定性を改善することができる。
また、取付フランジと電極フランジとの間をシールするためには、絶縁フランジ100およびOリング105a,106a等のシール部材が変形することが必要であるあるが、このシール状態を維持したまま、取付フランジ21に対するカソードフランジ4の姿勢が傾くなど変化して、取付フランジ21とカソードフランジ4との距離が処理室3の周方向において不均一になることを防止することができる。
本実施形態のプラズマ処理装置1では、柱状の絶縁スペーサ部110が絶縁フランジ100に形成された貫通孔101に埋め込まれているため、取付フランジ21とカソードフランジ4との上下方向離間距離を一定に維持できるとともに、従来の絶縁フランジ100に複数の貫通孔101を形成することのみで絶縁スペーサ部110を取り付けることができるため、他の構成部品を増やすことなくプラズマ発生電極における間隔を維持することが可能となる。同時に、貫通孔101に絶縁スペーサ部を挿入するだけで、絶縁フランジ100に対する絶縁スペーサ部110の組み立てをおこなうことが可能となる。このため、部品点数の増加を抑制した上で、メンテナンス等におけるプラズマ処理装置1の分解および組み立て作業時間を短縮することをできる。同時に、プラズマ処理装置1の分解および組み立て作業工程を削減することが可能となる。
本実施形態のプラズマ処理装置1によれば、絶縁スペーサ部110がチャンバ2の開口となる取付フランジ21の周縁に沿って離間するように複数配置されることで、カソードフランジ4およびシャワープレート5を一体として取り外した際に、チャンバ2の開口となる取付フランジ21の全周において、いずれも取付フランジ21とカソードフランジ4との上下方向離間距離を一定に維持することが可能となり、シャワープレート5と基板10とが傾いてしまうことがない。また、絶縁フランジにおけるチャンバのシー路を維持することが容易となる。これにより処理特性(成膜特性)の低下を防止することができる。
本実施形態のプラズマ処理装置1によれば、絶縁フランジ100の上面100aおよび下面100bにそれぞれ密閉機構としてのOリング105a、106aを有することで、絶縁フランジ100付近で、取付フランジ21とカソードフランジ4と絶縁を確実におこなうことができるとともに、Oリング105a、106aによって取付フランジ21とカソードフランジ4との間をシールすることができる。
大気圧およびカソードフランジ4の自重によって、フッ素樹脂からなる絶縁フランジ100が、その圧力方向に圧縮変形する。これにより、絶縁スペーサ部110がない場合には、シャワープレート5サセプタ15との間の距離が変化する。これは、プロセス空間の電極間距離の変化であり、工程の再現性が失われる。本実施形態においては、絶縁スペーサ部110を設けることで、絶縁フランジ100の縮みを抑制し、シャワープレート5とサセプタ15上の基板10間の距離の安定性が改善する。
ここで、カソードフランジ4と取付フランジ21とは絶縁フランジ100で電気的に絶縁されている。また、絶縁スペーサ部110と位置規制凸部103aと締結ボルト102aとは、いずれもOリング105a,106aよりもチャンバ2の外側にあり、大気圧側である。これは、アルミナ支柱と絶縁フランジの隙間が減圧下では異常放電の発生に寄与するおそれがあるという理由と、処理室3側(真空側)にパーティクルの堆積がないように、大気側に配置するという理由からである。
また、プラズマ処理装置1は、処理に際してヒータ14で基板10を加熱する。サセプタ15と対向しているシャワープレート5、絶縁支持部8、カソードフランジ4、絶縁フランジ100は、いずれも同様に加熱される。ここで、シャワープレート5、絶縁支持部8、カソードフランジ4、取付フランジ21、絶縁フランジ100は、それぞれ温度が異なるため、熱伸び量が異なるが、絶縁スペーサ部110を設けることで、これらに対応することができる。
なお、チャンバ2内が大気圧である場合、Oリング105a,106aは、カソードフランジ4が押圧する力とは逆方向に反発力があるため、カソードフランジ4から受ける圧力がOリング105a,106aの反発力より小さい場合、絶縁スペーサ部110はカソードフランジ4または取付フランジ21に接しない。これは、プロセスを実施する時の条件でカソードフランジがOリング105a,106aを押す力が、Oリング105a,106aの反発力より強くすることで解消することができる。
図6は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。図7は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
なお、本実施形態においては、絶縁スペーサ部110として、上端面110aおよび下端面110bの輪郭形状が円形のものを示したが、この形状に限定されることはなく、例えば、絶縁スペーサ部110として、図6に示すように、四角柱の輪郭を有するものとすることができる。この場合、貫通孔101の断面形状も合わせて矩形輪郭の断面とすることもできる。さらに、絶縁スペーサ部110として、図7に示すように、長円形状の輪郭を有するものとすることができる。この場合、貫通孔101の断面形状も合わせて長円輪郭の断面とすることもできる。
図8は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
さらに、本実施形態においては、絶縁スペーサ部110として、上端面110aおよび下端面110bの輪郭形状が同形状のものを示したが、径方向寸法が上下方向で変化することもできる。例えば、絶縁スペーサ部110として、図8に示すように、円柱の上部が拡径された拡径部110cを有するものとすることができる。この場合、貫通孔101の断面形状も拡径部110cにあわせて径方向寸法が拡径する断面形状とすることもできる。この場合、絶縁スペーサ部110が貫通孔101から抜けにくくして、絶縁フランジ100を取付フランジ21に載置する前に、絶縁スペーサ部110を貫通孔101挿入して、プラズマ処理装置1の組み立て作業効率を向上することができる。
図9は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
同様に、図9に示すように、四角柱の上部が拡径された拡径部110cを有するものとすることができる。この場合、貫通孔101の断面形状も拡径部110cにあわせて径方向寸法が拡径する断面形状とすることもできる。
図10は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
同様に、図10に示すように、長円柱の上部が拡径された拡径部110cを有するものとすることができる。この場合、貫通孔101の断面形状も拡径部110cにあわせて径方向寸法が拡径する断面形状とすることもできる。
また、本実施形態において、絶縁フランジ100に形成されて絶縁スペーサ部110を収納する間隙として貫通孔101を形成したが、絶縁フランジ100の厚さ方向に貫通するとともに、絶縁フランジ100の周縁にも開口する切欠とすることもできる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図11は、本実施形態における絶縁スペーサ部を示す模式図である。本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、絶縁スペーサ部と取付フランジとに関する点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の絶縁スペーサ部110は、図11に示すように、絶縁フランジ100の厚さ方向で下方に突出して形成された突出部110dを有する。突出部110dは、対応する取付フランジ21の上面21aに形成された凹部21dに収納される。
これにより、取付フランジ21に対して、絶縁フランジ100が上面21aに沿って移動してしまうことを防止することができる。これにより、取付フランジ21に位置規制凸部103aを形成する必要がない。同時に、絶縁フランジ100に位置規制凹部103を形成する必要がない。しかもこの状態で、絶縁フランジ100が上面21aに沿って移動してしまうことを防止することができる。このため、部品点数の削減と、取付フランジ21および絶縁フランジ100等の加工工程数の削減を図ることができる。同時に、過大な加工精度の要求を低減することが可能となる。
なお、突出部110dは、凹部21dに嵌合して位置規制機構を持たせることが可能である。
図12は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
さらに、図12に示すように、突出部110dに雄ネジ部を形成し、凹部21dに対応する雌ネジ部を形成して、絶縁スペーサ部110を取付フランジ21に対して螺合することもできる。この場合、組み立て作業性をさらに向上することが可能となる。
なお、図12では、雄ネジ部を形成した突出部110dを示しているが、雄ネジ部を形成せずに、凹部21dに嵌合する構成としてもよい。
図13は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
なお、本実施形態においては、絶縁スペーサ部110として、上端面110aおよび下端面100bの輪郭形状が円形のものを示したが、この形状に限定されることはなく、例えば、絶縁スペーサ部110として、図13に示すように、四角柱の輪郭を有するものとすることができる。この場合、突出部110dは、凹部21dに嵌合または螺合可能なように四角柱部分とは異なり、円形断面とすることが可能である。
図14は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
さらに、絶縁スペーサ部110として、図14に示すように、突出部110dとは反対側に拡径された拡径部110cを有するものとすることができる。この場合、拡径部110cをボルトヘッドのように用いることもできる。
図15は、本実施形態における絶縁スペーサ部の他の例を示す斜視図である。
さらに、絶縁スペーサ部110として、図15に示すように、突出部110dとは反対側に、四角柱の上部が拡径された拡径部110cを有するものとすることができる。この場合、拡径部110cをボルトヘッドのように用いることもできる。この場合、突出部110dは、凹部21dに嵌合または螺合可能なように四角柱部分とは異なり、円形断面とすることが可能である。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができるとともに、さらに、絶縁フランジ100が取付フランジ21またはカソードフランジ4に取りつけることができ、メンテナンス時の絶縁フランジ100と取付フランジ21との分離の際に、絶縁フランジ21の形状を維持することができる。これによりメンテナンス性が向上するという効果を奏することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第3実施形態を、図面に基づいて説明する。
図16は、本実施形態における絶縁スペーサ部を示す模式図である。本実施形態において、上述した第1および第2実施形態と異なるのは、絶縁スペーサ部と取付フランジとに関する点であり、これ以外の上述した第1および第2実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の絶縁スペーサ部110は、図16に示すように、絶縁フランジ100の厚さ方向で上方に突出して形成された突出部110eを有する。突出部110eは、対応するカソードフランジ4の下面4cに形成された凹部4dに収納される。
これにより、カソードフランジ4に対して、絶縁フランジ100が下面4cに沿って移動してしまうことを防止することができる。これにより、取付フランジ21に位置規制凸部103aを形成する必要がない。同時に、絶縁フランジ100に位置規制凹部103を形成する必要がない。しかもこの状態で、絶縁フランジ100が上面21aに沿って移動してしまうことを防止することができる。このため、部品点数の削減と、取付フランジ21および絶縁フランジ100等の加工工程数の削減を図ることができる。同時に、過大な加工精度の要求を低減することが可能となる。
なお、突出部110eは、凹部4dに嵌合して位置規制機構を持たせることが可能である。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第4実施形態を、図面に基づいて説明する。
図17は、本実施形態における絶縁スペーサ部を示す模式図である。本実施形態において、上述した第1~第3実施形態と異なるのは、絶縁スペーサ部と取付フランジとに関する点であり、これ以外の上述した第1~第3実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の絶縁スペーサ部110は、図17に示すように、絶縁フランジ100の厚さ方向で可能に突出して形成された突出部110dと、上方に突出して形成された突出部110eと、を有する。突出部110dは、対応する取付フランジ21の上面21aに形成された凹部21dに収納される。同時に、突出部110eは、対応するカソードフランジ4の下面4cに形成された凹部4dに収納される。
これにより、カソードフランジ4に対して、絶縁フランジ100が上面21aおよび下面4cに沿って移動してしまうことを防止することができる。これにより、取付フランジ21に位置規制凸部103aを形成する必要がない。同時に、絶縁フランジ100に位置規制凹部103を形成する必要がない。しかもこの状態で、絶縁フランジ100が上面21aおよび下面4cに沿って移動してしまうことを防止することができる。このため、部品点数の削減と、取付フランジ21および絶縁フランジ100等の加工工程数の削減を図ることができる。同時に、過大な加工精度の要求を低減することが可能となる。
なお、突出部110dおよび突出部110eは、凹部21dおよび凹部4dに嵌合して位置規制機構を持たせることが可能である。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第5実施形態を、図面に基づいて説明する。
図18は、本実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。本実施形態において、上述した第1~第4実施形態と異なるのは、絶縁スペーサ部と取付フランジとに関する点であり、これ以外の上述した第1~第4実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の絶縁フランジ100においては、図18に示すように、絶縁フランジ100の上面100aのOリング溝105およびOリング105aが、絶縁スペーサ部110に対して大気側、つまり、Oリング溝105およびOリング105aが、処理室3に対して絶縁スペーサ部110よりも外側に離間した位置に配置される。
同様に、絶縁フランジ100の下面100bのOリング溝106およびOリング106aが、絶縁スペーサ部110に対して大気側、つまり、Oリング溝106およびOリング106aが、処理室3に対して絶縁スペーサ部110よりも外側に離間した位置に配置される。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第6実施形態を、図面に基づいて説明する。
図19は、本実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す模式図である。本実施形態において、上述した第1~第5実施形態と異なるのは、絶縁フランジにとOリングとに関する点であり、これ以外の上述した第1~第5実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図19に示すように、絶縁フランジ100そのものが設けられておらず、カソードフランジ4の周縁部4aの下面4cと取付フランジ21の上面21aとの間には、絶縁スペーサ部110およびOリング105cのみが配置されている。
本実施形態においては、カソードフランジ4と取付フランジ21とは、絶縁スペーサ部110およびOリング105cで電気的に絶縁される。Oリング105cは、カソードフランジ4と取付フランジ21との間をシールすることができる。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができる。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の第7実施形態を、図面に基づいて説明する。
図20は、本実施形態における絶縁フランジおよび絶縁スペーサ部付近を示す上面図である。本実施形態において、上述した第1~第6実施形態と異なるのは、絶縁フランジの輪郭形状に関する点であり、これ以外の上述した第1~第6実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図20に示すように、絶縁フランジ100の輪郭形状が円形とされる。同様に図示していないが取付フランジ21の輪郭形状も円形とされる。これにより、円形の基板10に対応したプラズマ処理装置においても、シール性と、絶縁性と、プラズマ発生基板間距離の正確性とを維持することができ、作業性の向上を図ることが可能となる。
本実施形態においては、上述した実施形態と同等の効果を奏することができる。
なお、上記の各実施形態においては、個々の構成をそれぞれ適宜選択して組み合わせた構成とすることが可能である。
また、本明細書で開示した実施形態のうち、複数の要素で構成されているものは、当該複数の要素を一体化してもよく、逆に一つの要素で構成されているものを複数の要素に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成できるように構成されていればよい。
本発明の活用例として、プラズマエッチング装置、プラズマALD装置、プラズマアッシング装置への適用を挙げることができる。
1…プラズマ処理装置
2…真空チャンバ(チャンバ)
2a…成膜空間(反応室)
3…処理室
4…カソードフランジ(電極フランジ)
5…シャワープレート
9…高周波電源
10…基板
10a…処理面
14…ヒータ
15…サセプタ(支持部)
15…サセプタ
21…取付フランジ
21a…上面
100…絶縁フランジ
100a…上面
100b…下面
101…貫通孔(間隙)
103a…位置規制凸部
105,106…Oリング溝
105a,106a…Oリング(密閉機構)
110…絶縁スペーサ部
110a…上端面
110b…下端面
110c…拡径部
110d,110e…突出部

Claims (6)

  1. プラズマ処理装置であって、
    電極フランジと、
    前記電極フランジとは絶縁されて底部、側壁および前記側壁の端部開口の取付フランジを有するチャンバと、
    前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置された絶縁フランジと、
    前記チャンバと前記電極フランジと前記絶縁フランジとから構成されて反応室を有する処理室と、
    前記反応室内に収容され処理面を有する基板が載置されるとともに前記基板の温度を制御可能な支持部と、
    前記電極フランジに接続され、高周波電圧を印加する高周波電源と、
    前記取付フランジと前記電極フランジとの間に配置されて離間距離を規定する絶縁スペーサ部と、
    を有し、
    前記絶縁スペーサ部は、剛性を有する セラミックから形成されて前記絶縁フランジに埋め込まれ
    前記絶縁スペーサ部の上端面が前記電極フランジに接しており、前記絶縁スペーサ部の下端面が、前記取付フランジの上面に接している、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記絶縁スペーサ部は柱状とされ、前記絶縁フランジに形成された間隙に埋め込まれる、
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの周縁に沿って離間するように複数配置される、
    ことを特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記絶縁スペーサ部は、前記絶縁フランジの厚さ方向のいずれか一方に突出して形成された突出部を有し、前記突出部が、対応する前記取付フランジと前記電極フランジとのいずれか一方の凹部に収納される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記絶縁スペーサ部には、一端に拡径された拡径部を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記絶縁フランジの周縁に沿って前記絶縁スペーサ部とは径方向に離間する密閉機構を有する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のプラズマ処理装置。
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