JP7509759B2 - 歯科矯正アンカレッジアセンブリ - Google Patents

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Description

本発明は、歯科矯正アンカレッジデバイスおよびスプリントデバイスに関し、さらに詳細には、ただし非限定的に、2つ以上の隣接し合う歯間に延在しこれらの歯に装着される歯科矯正アンカレッジデバイスに関する。
歯科矯正術は、従来、また通常は、口内のすべての歯または1つの歯列弓(上顎または下顎)中のすべての歯のいずれかの治療を伴う。ここ数十年において、前歯のみ、特に主として笑顔の際に見える、多くの場合は上顎歯である前歯のみを美容的な動機により治療する傾向が高まりつつある。
非常に多くの場合、空間を作るために、前方セグメントまたは小臼歯セグメントの歯間からエナメル質が除去される。形成されたこの空間は、歯並びの歪んだまたは悪い前歯の歯並び矯正に対応するために位置調整されて利用される。この剥がされ除去されてしまうエナメル質は、貴重で、有限であり、かつ再生不能なものである。しかし、大臼歯が、アンカレッジユニットとして利用され、治療促進のための力を印加するために利用される場合には、これらの大臼歯は、正常な様態で前方へとゆっくり移動するのではなく、近心方向へと迅速に傾斜することが極めて一般的である。エナメル質剥離により形成された間隙は、この転倒および傾斜により利用できなくなってしまう。これらの歯が迅速に傾斜し、しばしば回転することは、従来のデバイスにより引き起こされるアンカレッジ不良を示唆している。典型的には、前歯の歯並び矯正を達成するために十分な空間を与えるために、以降における治療時にさらなるエナメル質が剥離される必要がある。非常に多くの場合には、最大量のエナメル質が最初の準備時に既に除去されており、さらに除去することができない。さらに除去可能であったとしても、歯に対して負の影響を与え、場合によっては過剰な剥離により歯根同士が近づき過ぎることに伴う歯の歯周の健康状態に対して負の影響を与える。
従来の歯科矯正術は、大臼歯および小臼歯の表面に対して固着される金属ブラケットおよびワイヤを使用する。これらの従来の歯科矯正ブラケットまたはバンドは、歯科矯正アンカレッジという目的に対しては十分には機能しない。その一部の理由としては、これらの従来の歯科矯正ブラケットまたはバンドは、装着されたワイヤの移動にすなわち大臼歯の移動に対して、歯に対して剛体的に固定またはセメント固定されたより大きな直径のチューブまたはバーのように正常にまたは正確に制限を与えないからである。
従来のブレースおよびワイヤは、任意時点における高レベルアンカレッジのもしくは即時大臼歯アンカレッジのための、または迅速な美容的6か月治療のための、または著しいエナメル質剥離を伴うかもしくは他の歯を遠位方向にひくために大臼歯の利用を必要とする場合のための、または回転強化のための、または治療時間短縮のための最適な解決策をもたらさない。
一般的には、プラスチックアライナトレイは、大臼歯中にアンカレッジを形成することがさらに劣る。このトレイは、大臼歯同士を剛体的に共に接合せず、アタッチメントを使用しても、これらの歯は、アライナ内部において極めて容易に近心方向へと移動、旋回、および傾斜することが可能となる(ある程度まで、およびアタッチメント次第で)。
アンカレッジスプリントデバイスは、個別の歯の傾斜を防止し、それにより、それぞれの歯を近心方向に向かわせようとする力が印加される場合に、2つの別個の歯を容易に傾斜させてしまうのではなく、並行した一体的な様態で骨を介してゆっくりと牽引する。即時アンカレッジデバイスの場合には、「一時アンカレッジデバイス(TAD: temporary anchorage device)」を使用することが一般的であり知られている。TADの1つの欠点は、局所麻酔と、骨へ穿孔することまたは歯肉を貫通して骨中に小ねじを挿入することを含む外科手術とを必要とする点である。これは、外科技術が優れたものではない場合に、歯根に当たるリスクと、歯が損失、損傷、または癒着する可能性のリスクとを冒すことになる。TADはまた、緩んで落ちる可能性がある。典型的には、TADは、歯根同士の間に押し込まれる。この外科技術は熟練を要し、難しく、一般的な施術者はこれらの事例を引き受けるのを渋りがちである。TADは、アンカーとして良好に機能するが、外科的側面とそれに伴うリスクとにより一般的な歯科医には通常利用されない。
国際特許出願(特許文献1)では、コネクタバーの各端部に装着された2つの接着パッドが存在する歯科矯正大臼歯/小臼歯スプリントデバイスが開示されている。
このスプリントデバイスは、2つの隣接し合う歯のアンカレッジ値を上昇させるために2つの隣接し合う大臼歯を共に固定する。この歯科矯正スプリントデバイスの欠点は、典型的には、口の印象前に、および/または歯のスキャニング前ならびにアライナトレイの作製前に適用される点である。これらのアライナまたはアタッチメントトレイは、スプリントデバイスを覆っておよびその周囲に進むことにより大臼歯に付着または係合し、それにより大臼歯が前歯に対して力を送達するためのベースとして使用可能となるように構成される必要がある。このベースがしっかりと安定したものである場合には、標的となる歯ははるかにより効果的にかつ迅速に移動する。
上記のスプリントデバイスの欠点は、作業者が、歯に対して固着するブラケットまたはスプリントの供給品を持ち、次いでこれらを別個にセメント固着しなければならない点である。ブラケットの場合には、次いで作業者は、チューブを取り付けなければならず、次いでこのチューブは、金属ブラケット、セラミックブラケット、プラスチックブラケット、または繊維強化ポリマーブラケットに対してセメント固定される。
アタッチメントと呼ばれるコンポジットレジンの突出部を、患者の歯に適用されるより高い可撓性および順応性を有する「アタッチメント」プラスチックトレイを使用して、典型的には頬側表面上または舌側表面上に形成することが知られている。このトレイは、モールド空洞部を有し、このモールド空洞部内に、固化および硬化して患者の歯に対して固着させられる誘導性材料またはパテ状材料が注入される。これらの突出部は、アライナが適用されることとなる歯からずれないように、主としてアライナを定位置に保持するように設計される。これらの突出部は、大臼歯アンカレッジにより近心方向転倒が阻止されるようには設計されない。
透明アライナトレイおよび単純な頬側アタッチメントまたは舌側アタッチメントを使用する現行の治療技術の欠点は、アライナとアタッチメントとの間の取付けが、大臼歯の大幅な近心方向移動を可能にさせるほど不正確かつ「大雑把」であることである。
PCT/AU2016/000250
本発明の目的は、上記の欠点の少なくとも1つを解消または大幅に改善することである。
本明細書では、患者の歯のうちの1つまたは複数に対して適用される歯科矯正モールドが開示される。このモールドは、患者の各歯に隣接して位置決めされるように構成された少なくとも1つの空洞部を有する。この少なくとも1つの空洞部は、突出部を形成するために固化可能材料を受けるためのものであり、突出部は、歯のそれぞれに対して固定されるためのものである。さらに、モールドは、モールド内に取り付けられ、少なくとも1つの空洞部から延在して、固化可能材料(settable material)が固化(set)されたときに突出部に対して固定されるロッドまたはステントを有する。
好ましくは、モールドは、第1の空洞部および第2の空洞部を備え、各空洞部は、患者の各歯に隣接して位置決めされるように構成される。
さらに、本明細書では、患者の歯に対して適用されるための歯科矯正モールドが開示される。このモールドは、第1の空洞部および第2の空洞部を有し、各空洞部は、患者の各歯に隣接して位置決めされるように構成される。空洞部は、突出部を形成するために固化可能材料を受けるためのものであり、各突出部は、歯のそれぞれに対して固定されるためのものである。さらに、モールドは、モールド内に取り付けられ、空洞部同士の間に延在して、流動性物質が固化されたときに突出部に対して固定されるロッドまたはチューブを有する。
好ましくは、モールドは、弾性プラスチック材料から形成され、それにより弾性変形および患者への適用時に、モールドは、患者の歯と係合状態に付勢される。
好ましくは、モールドは、患者の歯の前方表面に隣接して位置決めされる前方壁部と、患者の歯の後方表面に隣接して位置決めされる後方壁部とを有し、前方壁部は、空洞部を少なくとも部分的に囲む。
好ましくは、前方壁部および後方壁部は、端部壁部により接合される。
好ましくは、モールドは、空洞部同士の間に位置する連通チャネルを備える。
好ましくは、連通チャネルは、チャネル内にロッドまたはチューブを配置させ得る。
代替的な好ましい一形態では、連通チャネルは保持アンダーカット部(retentive undercut)を有し、ロッドが、保持アンダーカット部内にスナップ係合される。
さらに、本明細書では、変形に抵抗するように、および一対の隣接し合う歯に対して固定されて一対の隣接し合う歯の間に延在するように、剛性材料から形成された歯科矯正スプリントが開示される。このスプリントは、長手方向軸と長手方向に離間された両端部部分とを有するように長手方向に長尺であり、各端部部分は、固化可能物質により歯のそれぞれ1つに対して装着されるように形成され、各端部部分は、所定の方向に向く表面を備え、前記所定の方向は、前記軸に対して平行な方向成分を有することにより、固化したときに前出の物質により係合され、したがって各端部部分間の相対移動に抵抗する、および各端部部分がそれぞれ装着される。
好ましくは、スプリントは、ロッドまたはバーまたはチューブである。
好ましくは、前記所定の方向は、前記軸に対して略平行である。
代替的な好ましい一形態では、前記所定の方向は、前記軸の略横方向の成分を含む。
さらに、本明細書では、変形に抵抗するように、および一対の隣接し合う歯に対して固定されて一対の隣接し合う歯の間に延在するように、剛性材料から形成された歯科矯正スプリントが開示される。このスプリントは、長手方向軸と長手方向に離間された端部部分とを有するように長手方向に長尺であり、各端部部分は、固化可能物質により歯のそれぞれ1つに対して装着されるように構成され、スプリントは、前記軸に対して略長手方向に平行に延在する長尺本体と、前記本体から延在し、他の歯まで延在する弾性バンド、チェーン、または糸などの張力部材のスプリントに対する装着を可能にする突出部とをさらに備える。
好ましくは、突出部は、フックであり、このフックは、フックと本体との間に凹部を形成するためのものである。
以下、本発明の好ましい形態を、添付の図面を参照として例として説明する。
患者の歯および患者の歯に対して適用されたモールドを示す概略平面図である。 図1のモールドの概略側方断面図である。 歯科矯正デバイスが図1のモールドにより適用された歯の対を示す概略正面図である。 図1~図3のモールドにおいて使用可能である複数のロッドの概略斜視図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 モールドおよびモールド内に取り付けられたスプリントロッドの概略等角図である。 関連するモールドが歯を少なくとも部分的に囲んだ状態にある、スプリントロッドが適用された隣接し合う歯の概略平面図である。 他のスプリントロッドの概略立面図である。 図9のスプリントロッドの概略等角図である。 図9のスプリントロッドのさらなる概略等角図である。 図9のスプリントロッドのさらなる等角図である。 図9のスプリントロッドのさらなる等角図である。 図9のスプリントロッドの一修正形態の概略側面図である。 図14のスプリントロッドの概略等角図である。 図14のスプリントロッドの概略等角図である。 図14のスプリントロッドの一修正形態の概略側面図である。 図4に示すロッドの一修正形態の概略側面図である。 図18に示すモールドの概略斜視図である。
図1~図5には、歯科矯正アセンブリ50が概略的に示される。このアセンブリ50は、患者の隣接し合う歯51および52に対して適用される。
アセンブリ50は、弾性的に付勢されて歯51および52と係合状態になるようにこれらの歯51および52に対して適用される可撓性モールド(トレイ)53を備える。これに関して、モールド53は、可撓性を有するが、変形した場合にモールド53が歯51および52に対して接触状態へと付勢されるように変形可能となるように弾性を有する。
モールド53は、前方壁部54および後方壁部55を備え、これらの壁部は、端壁部56により接合される。モールド53は、中に歯51および52が配置される空間を備え、一方でさらに空洞部57の対を備える。
各空洞部57は、モールド53と歯51のそれぞれとの間に位置する。この実施形態では、各空洞部57は、前方壁部54と歯51のそれぞれとの間に位置する。すなわち、前方壁部54は、空洞部57を少なくとも部分的に囲む。
前方壁部54から歯51に向かって延在する区画壁部58が、空洞部57同士を隔てる。好ましくは、この区画壁部は、後方壁部55に前方壁部54を接合させる。
ロッド59が、壁部58中に取り付けられ、変形を阻止するように比較的剛性を有する。このロッド59は、中実であってもまたは管状であってもよい。
好ましい一形態では、壁部58は、通路またはチャネル63を有し、ロッド59は、この通路またはチャネル63に挿入されてモールド53内に取り付けられる。好ましくは、通路63は、区画壁部58がロッド59と接触状態へと付勢されることによりモールド53に対して望ましい位置にロッド59を保持するような断面積を有する。
代替的な好ましい一形態では、区画壁部58には、その中でロッド59がモールド53に対して固定されるようにスナップ係合され、モールド53に対して望ましい位置および配向で保持される、スロットまたは通路63が設けられる。一例としては、壁部58は、スナップ係合のために設けられたアンダーカット部86を有し得る。
モールド53が、中に取り付けられたロッド59と共に歯51および52に対して適用されると、空洞部57が形成される。これらの空洞部57は、患者の歯51の表面62により閉じられる。その後、歯科医が、固化および硬化することにより歯51に対して固定された突出部60を形成する流動性物質を空洞部57に注入する。代替的に、この流動性物質は、歯51に対する適用前にモールド53内に挿入されてもよい。
この物質は、空洞内で固化すると2つの装着パッド64を形成する。具体的には、各歯51に、それぞれの突出部60が固定される。流動性物質が固化および硬化すると、ロッド59は歯51に対して固定される。モールド53は、歯51に対して固定された突出部60およびロッド59を残して除去され、それにより突出部60およびロッド59は、歯51同士を共に固定することにより、他のデバイスが固定され得る安定的なアンカレッジを提供することができる。
好ましくは、ロッド59は、ロッド59と突出部60との間の相対移動を防止するように突出部60に係合するのを支援する端部不規則形状部を有する。
図4において最もよく分かるように、ロッド59は、突出部60に対するロッド59の固定を支援する様々な端部変形部61を有し得る。ロッド59は、金属ワイヤであってもよく、または繊維ガラスロッドもしくは他の適切な材料であってもよい。
スロットまたは通路63は、厳密に直線状ロッド59の形状に形成されなくてもよく、任意サイズのロッド59とロッド59またはチューブ内に形成され得る任意の偏位部および屈曲部またはオフセット部とを収容するために十分な隙間を2つの装着パッド間に与えることによって、例えば第2大臼歯が抜歯され、第3大臼歯がその空間内へとしかし第1大臼歯に対して大幅に傾斜して生える場合など、すべての大臼歯がそれらの長手方向軸に対して重大な歯並びの悪さを有する、頬舌方向すなわち咬合側-歯肉側方向における複数の位置的不一致および/または歯並びの悪さを伴う大臼歯を収容する。2つのパッド64間のスロットまたは通路63内に大きな容積を与えることにより、作業者は、ロッド59を屈曲および形状設定することが可能となり、または望ましいオフセット屈曲または角度屈曲に合わせてセラミックスプリントロッド59を事前作製し、覆った状態のアタッチメントトレイが、ロッド59が大臼歯または小臼歯の頬側表面または舌側表面に対するアタッチメントを形成する接着剤の中心に位置するこのロッド59の最適な位置決めを阻害または干渉してしまうことに関する不安を抱かずに済むことが可能となる。作業者が、例えば2つの隣接し合う大臼歯および/または小臼歯上の2つの装着パッド64において非常に高濃度で粘り気の強い臼歯部用コンポジットレジンを使用し、次いでこの高濃度のパテ状物質中にスプリントロッド59を埋設する場合には、このパテ状物質は、重力に抗ってロッド59を定位置に保持し、ロッド59またはチューブを位置指定または保持する必要性を伴わずに、ならびに本来であれば標準的な直線状スプリントロッド59を位置指定および固定するために使用されることのあったスナップをプラスチックアタッチメントモールド53内の特徴部において使用する必要性を伴わずに、口へのこのロッド59およびこの物質の便利で容易な送達を可能にする。作業者の唯一の作業は、スプリントロッド59が2つの大きなコンポジット大臼歯パッド64間に取り付けられるようにサイズ設定するために、およびモールド53が口内において完全に着座する妨げに決してならないように、スプリントロッド59をトリミングすることだけである。コンピュータにて予めプログラミングし、次いで2つの大臼歯間において必要とされ得る様々な角度およびオフセットのすべてにおいて合致する物理的スプリントロッド59を形成することは難しく、したがって、2つの頬側パッド64間に大きな空隙を与えることにより、2つの接着性大臼歯/小臼歯パッド64間のゾーン内においてスプリントロッド59中の無限数の形状、厚さ、角度屈曲、およびオフセット屈曲を収容することが可能となり、したがってロッド59を屈曲し歪ませる無限の自由度を作業者に与えつつ、依然として送達の容易さおよび実験室または歯科矯正具企業にプラスチックモールド53を事前作製させる便利さという利点を享受させる。作業者は、プラスチックモールド53中に何らかのコンポジットレジン物質を単に注入し、次いでその物質中にスプリントロッド59を配置し、次いでその上にエナメル質に対する固着用の小型のコンポジットレジンフィルムを追加し、この複合体を口内に単に挿入し、光または自動固化モードのいずれによるものかに関わらずこの材料を固化させ得るまたはさせる。
図5の実施形態では、ロッド、チューブ、またはスプリント59のそれぞれが、突出部65を備え、この突出部65は、好ましくは他の歯まで延在することによりその歯に対して力を印加するためのワイヤまたは弾性部材などの張力部材を受け得る凹部66を形成するために「フック」の形態を有する。
図4において分かるように、しかし図5を参照として説明するが、ロッド59はそれぞれ長手方向軸67を有する。各端部部分61が、長手方向軸67の方向に向く少なくとも1つの表面68または69を有する。各ロッド59の表面68同士は、互いの方を向き、一方で表面69同士は、相互から離れる逆方向に向く。
表面68および69が軸67に対して鋭角で勾配を付けられた実施形態に関して、表面68および69はそれぞれ、軸67に対して平行な方向成分および軸67に対して垂直な方向成分を有する所定の方向を向く。
したがって、表面68および69は、長手方向軸67に対して少なくとも部分的に横方向になる。
表面68および69は、ロッド59と関連する歯51との間の相対移動を阻止するために装着パッド64により係合される。
図5aの実施形態を参照すると、スプリントロッド59は、長手方向軸67に対して略横方向に延在する突出部である端部部分72同士の間に延在する中央長手方向延在本体71を備える。表面68および69は、所定の方向74に向く。これらの突出部72は、軸67を中心とした突出部60同士の間での角度移動に対する抵抗をさらに与える。
突出部(フック)65は、端部部分72同士の間の略中央において本体71から延在する。
所定の方向74は、長手方向軸67に対して略平行である。
図5bの実施形態では、表面68は軸67に対して略横方向の方向成分75と長手方向軸67に対して略平行である方向成分76とを与える所定の方向74を向く。
図5cの実施形態では、所定の方向74は、同様に成分75および76を有する。
図5dの実施形態では、所定の方向70は、軸67に対して略平行である。
図5bの実施形態では、端部部分72は、本体71に対して拡大されており、本体71から側方に突出する。
図5cの実施形態では、端部部分72は、表面68および69を形成する溝77を有し、およびしたがって端部変形部61を有する。さらに、溝77は、突出部60同士の間における角度移動に対する抵抗を与える。
図5dの実施形態では、端部変形部61は、表面68から69を提供する環状フランジ78により形成される。
図6には、スプリントロッド59の一修正形態が概略的に示される。この実施形態では、一対の隣接し合う歯間に延在することにより前述のように固定されるスプリント80が提供される。この実施形態では、端部部分72が、固化可能物質を受ける穴81を備える。前出の実施形態では、本体71は、ロッドまたはバーであり、円形または他の横断面を有するものである場合があったが、図6の実施形態では、本体71は、楕円形、正方形、もしくは略矩形であり、または比較的平坦状であってもよい。穴81内に収容される物質は、軸67を中心とする突出部60同士の間での相対角度移動に対する抵抗を与える。
図6の実施形態を参照すると、スプリント80は、2つの隣接し合う歯51に対して適用され、次いでモールド53が後に適用される。次いで、固化可能物質が空洞部57へ送達される。
図7には、スプリント80およびモールド53が概略的に示され、モールド53は、スプリント80を定位置に固定ししたがって固化可能物質の送達を可能にするために歯(図示せず)に対して適用されている。この実施形態では、スプリント80は、モールド53内に取り付けられ、次いで歯に対して適用されてもよく、または代替的に、最初にスプリント80が歯に対して適用され、その後にモールド53が適用されてもよい。
表面68および69は、穴81を画定する。
図9~図13には、スプリント80の一修正形態が概略的に示される。
この実施形態では、本体71は、相互に対して鋭角で勾配を付けられた2つの部分82および83を備える。さらに、端部部分72は、略平坦状であり、相互に対して角度84で勾配を付けられる。また、端部部分72は、長手方向軸67を中心として相互に対して角度的にオフセットされてもよい点を理解されたい。
図14、図15、および図16の実施形態では、本体71は、本体部分85および86を備え、これらの本体部分85および86は、端部部分72同士が整列されないようにオフセットされており、すなわち長手方向軸67が横方向に延在した場合の方向にオフセットされている。
端部部分72同士は、共通の略平坦状平面内に層を成してもよく、または代替的に軸67を中心とする面に対して、および軸67に対して略垂直である軸に対して勾配を付けられてもよい。
図17には、図14、図15、および図16の実施形態の一修正形態を概略的に示す。この実施形態では、突出部65が除去されている。
従来の方法で実施され、美容的治療または迅速治療の必要性に影響されない歯科矯正術の場合には、上述の実施形態は、改良されたスプリントデバイスとして機能し、外科手術を必要としないという利点を有し、作業者が典型的には12~18か月という所要時間の経過後に大臼歯を安定位置にスプリントおよび固定、つまりこれらの大臼歯を理想的な位置に置くことを可能にし、そして、作業者は、アンカレッジデバイスが取り付けられなかった場合に比べてこれらの大臼歯が移動する可能性がはるかに低いことを認識しつつ、臼歯部用アンカレッジユニットとしてこれらの大臼歯を利用することによってこれらの大臼歯に対して力を印加することができる。
上記の実施形態は、患者の歯のスキャンの3Dコンピュータ処理ファイルに基づき作製されることが可能であり、または対照的に、コンポジットレジンパッドとスプリントチューブまたはスプリントバーとのための空間が、物理的プラスタ(または他の材料)モデル上のコンポジットレジン中に手動により「蝋引きされる」または形成されることが可能であり、透明プラスチックアタッチメントトレイは、従来的な実験室での吸引真空形成技術を用いて作製されることが可能であり、したがって透明プラスチックトレイは、現行の他の歯の上でのアタッチメントの使用を伴いつつまたは伴うことなくアンカレッジデバイス用の母型を形成するために使用され得る。このように、提案中の本発明は、既存の透明プラスチックアライナ技術と共に使用することが可能となり、透明プラスチックアタッチメントテンプレートトレイ内に[理想的に]組み込むことが可能であり、または従来的な印象、実験室プラスタモデル、「蝋引き」技術(高温プラスチックトレイが蝋の上に真空形成されると蝋は溶融してしまうため実物の蝋を使用するのではなく、典型的には流動性コンポジットを使用する)、ならびに大臼歯および/または小臼歯を剛体的にスプリントする目的を達成するために透明プラスチックトレイ母型を作製するための従来的な実験室製造技術と共に使用することが可能であるため、万能的である。
上記の実施形態により、これらのパッドは、口外において3Dモデル上に仮想形成されることが可能となり、単に歯に対して押し当てられる透明プラスチック外部テンプレートの作製を可能にし、コンポジットレジンは、光硬化されることが可能となるか、または自動硬化させられることが可能となる。これは、速度および作業者の快適性の観点において、ならびにより優れた質的結果が得られるという観点において極めて有利である。エッジ周囲のばりは、ハンドスケーラで簡単に除去することが可能であり、これは可撓性を有し予測不能な歯肉組織の付近において高速タービンを操縦することまたは分速300,000回転で回転するダイヤモンドドリルを使用することよりもはるかに容易である。この領域の歯肉は、ほとんど付着していない保護歯周組織を有し、可撓性を幾分か有し作業経路中へと予測不能に移動する傾向のある自由な保護歯周組織または頬粘膜が、旋回中のダイヤモンドバーと接触状態になると、この領域の歯肉は、しばしばダイヤモンドバーに巻き付き著しい組織損傷を引き起こしてしまう。舌側では、作業者は、同じようなアクセス上の問題を有するが、非常に筋肉が多く制御不能であり得る舌にうまく対応できる。ある患者たちにおいては、舌が制御不能であるため、歯の舌側での作業は全身麻酔を用いなければほぼ不可能となる。頬側または舌側に関わらずこれらの臼歯部用コンポジットアタッチメントを形成することが可能となることにより、歯科用ハンドピースの必要性を解消する、低背位でアクセスが容易で事前作製された透明プラスチックテンプレートの使用は、あらゆる歯科矯正作業者にとって非常に有利となる。
上記の実施形態は、これらの事前作製された金属ブラケットまたはセラミックブラケットを必要とせず、強力な臼歯部用コンポジットレジンまたは同様の材料の大きなバルクパッドを使用することにより、大臼歯または小臼歯の頬側表面または舌側表面に対してスプリントバーまたはスプリントチューブを保持するアタッチメントデバイスを歯に対してカスタム形成する。上記の実施形態の1つの利点は、歯に対するアタッチメントの作製などの他の目的で作製された既存のプラスチックトレイを使用することが可能となる点と、このトレイを使用することにより、大臼歯または小臼歯に対するアタッチメント領域を有するスプリントバーまたはスプリントチューブを形状設定および送達することが、より効率的におよびスプリントチューブまたはスプリントバー以外の追加の装置またはデバイスを用意する必要性を伴うことなく可能となる点である。さらなる利点は、偶然にも、装着パッドまたはアタッチメントデバイスおよびそれらの間に延在するバーまたはチューブもまた、アライナトレイを歯の上に保持しプログラミングされた力をアライナへ送達するのを補助する従来のアタッチメントとして機能する点である。
図5~図17の実施形態に関して、ロッド59/スプリント80は、大臼歯同士の間または1つの大臼歯と1つの小臼歯との間に延在し、また同時に間隙閉鎖、歯の回転、および歯の移動を促進するための補助エラスティックの提供と、クラス2またはクラス3のエラスティックの提供とを可能にする。
スプリント57、80は、歯並びのずれた歯を定位置に固定することによりそれらの歯のアンカレッジ値を最大限に上昇させることを可能にし、したがってすなわちロッド59/スプリント80は、歯科矯正の状況で出現する様々なアンギュレーションに対処できなければならない。上記の実施形態は、相互に対して傾斜した歯および/または垂直方向に伸びた歯、あるいは交互に舌側または頬側に位置する歯に対処する。ロッド59/スプリント80は、固化可能材料/物質(コンポジットレジン)中にロックし係合するために多数の様々な端部部分72を有することが可能である。好ましい一実施形態では、ロッド59/スプリント80は、軸67を中心とするエナメル質表面に対するロッド59/スプリント80のねじれ移動に抵抗するための平行フランジ78を有する。ロッド59/スプリント80は、大臼歯および小臼歯の頬側表面上に位置することが可能であり、または舌側表面もしくは口蓋側表面に位置することが可能である。ロッド59/スプリント80は、歯の上に手で位置決めされ、流動性/固化可能物質またはパテ状コンポジットにより定位置に接着または固定されることが可能であり、次いで作業者は、余剰を手作業で取り除き得る。スプリントバーが中空チューブであることの1つの利点は、歯科矯正ワイヤがこの中空チューブに挿入されることにより、余剰のもしくは代替的な力を追加することが可能となる、またはワイヤをベースとする方法に加えてもしくはその代わりにプラスチックアライナで歯を治療することが可能となる点である。かかるチューブは、例えば酸化ジルコニウムを使用して強化するおよび歯の色に作製することが可能である。
代替的に、どのようなアンギュレーションまたはオフセットが現状の大臼歯の歯並び不良に対して最良に適合するものであるかが決定されれば、ロッド59/スプリント80は、歯科矯正具企業により提供されることが可能であり、この最良に適合するアンギュレーションまたはオフセットが、コンピュータ処理された3Dアラインメントプログラムにより確立されると、次いで正しいバーが、選択され、突出部60を作製するために使用されるスプリントトレイ53と共に歯科医に対して提供され得る。これらの突出部60もまた、ロッド59/スプリント80が歯上に配置され、アタッチメントトレイ53がさらにロッド59/スプリント80の端部72を包囲、係合、および固定するコンポジット突出部60を形成するときと同時に形成され得る。これは、単に歯科医がトレイ53中に固化可能物質を押し込み、トレイ53中にロッド59/スプリント80を挿入および埋設し、次いで歯の上にこのトレイ53を位置決めすることによって、トレイ53が、コンピュータ処理モデルにおいて設定された最適設計に対するロッド59/スプリント80の位置を決定し、またロッド59/スプリント80の終端端部72を包囲するコンポジットの突出部60のサイズを決定することと、さらにトレイ53が、コンポジットの流れに制約を与えて、かかるコンポジットパッドがシェルを用いずに形成され手で作製された場合に通常必要とされるような洗浄またはトリミングもしくは塑像を不要にすることとが可能となるという利点を有する。かかる歯科矯正ロッド59/スプリント80は、歯の前方移動およびとりわけエナメル質剥離により引き起こされる歯の傾斜に抵抗するように設計される。しばしばこれは、犬歯または小臼歯の遠心方向移動により、および門歯を緩めるまたは歯並び調整する観点から引き起こされる。ロッド59/スプリント80は、アンカレッジの劇的な上昇をもたらし、一時アンカレッジデバイスなどのインプラントを配置する必要性を解消し、他の場合であれば大臼歯の前方近心傾斜のために損失される場合のあった貴重なエナメル質を保存する。以前は、スプリントが大臼歯の上に配置されていたが、これらのスプリントは、突出部65などのフックを上に有さず、また屈曲部も有さず角度屈曲部も有さず、またオフセット屈曲部も有さず、また歯の頬側表面もしくは舌側表面に対するバーの回転に抵抗するように設計された特殊なランプ、スロット、もしくは形状をいずれの端部に有することもなく、またコンポジットレジンアタッチメントランプのためにシェルトレイ内に存在し包囲され、アタッチメントが他の歯上に配置されるのと同時にアタッチメントトレイにより送達されるように設計されることもない。
図18および図19の実施形態を参照すると、モールド53は、単一の空洞部57を形成する。この実施形態では、第1のモールド53の空洞部57の一部分が、固化可能物質で充填され、スプリント80の第1の端部部分が、モールド53内に取り付けられる。次いで、さらなる固化可能物質が、この空洞部に挿入されてスプリント80を埋設させ、次いでモールド53は、単一の歯51に対して適用される。次いで、第2のモールド53が、固化可能物質で充填され、隣接する歯51に対して適用される。次いで、第1のモールド53に対して装着されたスプリント80の第2の端部部分72が、第2のモールド53の空洞部57に挿入され、したがって隣接し合う歯51同士を連結し得る。
また、上記の実施形態は、歯のスキャニング前または印象前に突出部60が作製される前に送達することが可能なロッド59/スプリント80の使用を可能にするという利点を有し、ロッド59/スプリント80は手によって歯上に置かれ、コンポジットの突出部60が塑像され、手による形成および次いで印象またはスキャンが行われ、次いでトレイ53が作製され得る。
他の利点としては、歯科医が歪んだ歯並びを揃え、大臼歯の歯並びを揃えることが可能になることが挙げられる。この場合に、歯科矯正治療の最中に、大臼歯は、ある時点において十分に歯並びが揃っているとみなされる場合があり、このときにロッド59/スプリント80が、これらの大臼歯を定位置にて静止させ非常に大きなアンカレッジを実現するために装着され得る。これにより、治療の開始時におけるスプリントによって大臼歯の位置に対して妥協しなければならないことがなくなる。他の方法として、大臼歯の歯並びが非常に歪んでいる場合には、歯科医は最初にそれらを矯正し、次いで直線状ロッド59/スプリント80を装着し、次いで前歯を緩め始め、ロッド59/スプリント80およびそのアンカレッジを使用して小臼歯を剥離し犬歯を剥離し、犬歯を引き戻しそれにより前部に空間を形成することが可能である。
上記の実施形態により、近心方向に大臼歯を引こうとする反作用は、可能な限り最大限の抵抗を受け、歯科医および歯科矯正医は、コンピュータ処理されたプログラムが物理的アンカレッジデバイスを使用せずに大臼歯アンカレッジを実証実験することの明らかな容易さによる悪影響を受けることなくかような成果を得ることが確保される。
50 歯科矯正アセンブリ
51 歯
52 歯
53 可撓性モールド、可撓性トレイ、モールド、トレイ、アタッチメントトレイ、プラスチックアタッチメントモールド、プラスチックモールド、スプリントトレイ
54 前方壁部
55 後方壁部
56 端壁部
57 空洞部、スプリント
58 区画壁部、壁部
59 ロッド、歯科矯正ロッド、直線状ロッド、セラミックスプリントロッド、物理的スプリントロッド、直線状スプリントロッド、直線状ロッド、スプリントロッド、スプリント
60 突出部、コンポジット突出部
61 端部変形部、端部部分
62 表面
63 スロット、通路、チャネル
64 装着パッド
65 突出部、突出部フック
66 凹部
67 長手方向軸
68 表面
69 表面
70 所定の方向
71 本体、中央長手方向延在本体
72 端部部分、突出部、終端端部、端部
74 所定の方向
75 方向成分
76 方向成分
77 溝
78 環状フランジ、平行フランジ
80 スプリント
81 穴
82 部分
83 部分
84 角度
85 本体部分、軸
86 アンダーカット部、本体部分

Claims (22)

  1. 変形に抵抗するように、および一対の隣接し合う歯に対して固定されて前記一対の隣接し合う歯の間に延在するように、剛性材料から形成された単一の歯科矯正スプリントであって、前記歯科矯正スプリントは長手方向に離間された端部部分の間に位置する長尺体を有し前記長尺体は長手方向軸を有し、各端部部分は、固化可能材料により前記歯のそれぞれ1つに対して装着されるように構成され、前記歯科矯正スプリントは、前記長手方向に離間された前記端部部分の間に位置する突出部を更に備え、前記突出部は、前記長手方向軸の径方向平面上で前記長尺体から延在し、前記突出部および前記長尺体は、前記歯科矯正スプリントがフックを備えるように前記突出部と前記長尺体との間に長手方向凹部を画定し、前記フックは、他の歯まで延在する弾性バンド、チェーン、または糸などの張力部材の前記歯科矯正スプリントに対する装着を可能にするように構成される、単一の歯科矯正スプリント。
  2. 前記突出部は、前記長尺本体から、前記端部部分間で略中央において延在する、請求項1に記載の歯科矯正スプリント。
  3. 前記突出部は、前記長尺本体から、前記長手方向軸に対して垂直な方向に延在する、請求項1もしくは2に記載の歯科矯正スプリント。
  4. 前記フックは、前記長尺体の前記長手方向軸に対して横方向に延在するベース部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  5. 前記長尺体は、円形、楕円形、正方形、矩形、もしくは平坦状の横断面を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  6. 前記長尺本体は、ロッドまたはバーまたはチューブである、請求項1から5のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  7. 各端部部分は、それぞれの所定の方向を向いた表面を備え、前記所定の方向は、前記長手方向軸に対して平行な方向成分を有することにより、固化したときに前記固化可能材料により係合され、したがって各端部部分間の相対移動に抵抗する、および各端部部分がそれぞれ装着される、請求項1から6のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  8. それぞれの前記方向成分は、前記端部部分に向いている、請求項7に記載の歯科矯正スプリント。
  9. 前記所定の方向は、前記長手方向軸に対して略平行である、請求項7もしくは8に記載の歯科矯正スプリント。
  10. 前記所定の方向は、軸に対して略横方向の成分を含む、請求項7もしくは8に記載の歯科矯正スプリント。
  11. 前記端部部分は、前記長尺本体に対して拡大されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  12. 前記端部部分が、それを通して固化可能物質を受ける穴を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  13. 前記穴は、前記長尺本体の前記長手方向軸に略垂直なそれぞれの軸にそって延在する、請求項12に記載の歯科矯正スプリント。
  14. 前記端部部分は、角度移動に対する抵抗を与える溝を有している、請求項1から13のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  15. 前記端部部分は、環状フランジにより形成される端部変形部を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  16. 前記歯科矯正スプリントは、金属ワイヤ、繊維ガラス、もしくはセラミックから形成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリント。
  17. 歯科矯正モールドと、請求項1から16のいずれか一項に記載の歯科矯正スプリントと、を備え、患者の歯弓列の一対の隣接し合う歯に対して適用されるセットであって、
    前記歯科矯正モールドは、
    第1の空洞部と、
    第2の空洞部であって、各空洞部が、前記患者の各歯に隣接して位置決めされるように構成され、前記空洞部は、突出部を形成するために固化可能材料を受けるためのものであり、各突出部が、前記歯のそれぞれに対して固定されるためのものである、第2の空洞部と、
    を備え、
    前記歯科矯正スプリントは、前記歯科矯正モールド内に取り付けられ、空洞部同士の間に延在して、前記固化可能材料が固化されたときに前記突出部に対して固定される、
    セット。
  18. 前記歯科矯正モールドは、弾性プラスチック材料から形成され、それにより、弾性変形および適用時に、前記歯科矯正モールドは前記患者の歯と係合状態になるよう付勢される、請求項17に記載のセット。
  19. 前記歯科矯正モールドは、前記患者の歯の前方表面に隣接して位置決めされる前方壁部と、前記患者の歯の後方表面に隣接して位置決めされる後方壁部と、を有し、前記前方壁部は、前記空洞部を少なくとも部分的に囲む、請求項17もしくは18に記載のセット。
  20. 前記前方壁部および前記後方壁部は、端部壁部により接合される、請求項19に記載のセット。
  21. 前記歯科矯正モールドは、前記空洞部同士の間に延在するチャネルを備え、前記歯科矯正スプリントは、前記チャネル内に取り付けられる、請求項17から20のいずれか一項に記載のセット。
  22. 前記チャネルは保持アンダーカット部を有し、前記歯科矯正スプリントは、前記保持アンダーカット部内にスナップ係合される、請求項21に記載のセット。
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