JP7508933B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、給湯システムに関する。
ヒートポンプ式給湯機のエネルギー効率は、周知のようにCOP(成績係数)で示される。このCOPを高めるため、冷凍サイクルに対して様々な改良がなされている。例えば、特許文献1、2には、ヒートポンプ回路の凝縮器の後段に過冷却器を設け、凝縮器に貯湯タンク内の貯留水を循環させて加熱する一方で、過冷却器に貯湯タンクへの補給水を流通させて予備加熱するように構成された給湯システムが記載されている。
特公平2-27582号公報 実開平3-3665号公報
凝縮器のみで貯湯タンク内の貯留水を循環させて加熱する構成の場合、貯留水の温度上昇に伴って貯留水と熱源空気の温度差が大きくなるため、高いCOPを維持するのが困難である。これに対し、特許文献1、2に記載された給湯システムは、過冷却器で低温の補給水を予備加熱することでシステム全体の加熱能力を強化し、COPを高めるようにしている。
しかしながら、このような給湯システムにおいては、補給水の水源温度が低い場合等には、膨張弁に流入する液冷媒が凝縮器および過冷却器を順番に通過することによって極度に冷却されてしまうことがある。蒸発器に高過冷却状態の液冷媒が供給される状況では、蒸発器での気化が不十分なまま圧縮機に湿り蒸気が送られるようになる。圧縮機が湿り蒸気を吸入すると、液圧縮によるリキッドハンマー等により、圧縮機を破損させるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、ヒートポンプ回路に貯留水加熱用熱交換器および補給水加熱用熱交換器を設けた構成において、圧縮機の破損を防止することができる給湯システムを提供することを目的とする。
本発明は、圧縮機、第1放熱用熱交換器、第2放熱用熱交換器、膨張弁および吸熱用熱交換器が冷媒循環ラインにより環状に接続され、前記圧縮機の駆動により前記第1放熱用熱交換器および/または前記第2放熱用熱交換器で温熱を取り出す蒸気圧縮式のヒートポンプ回路と、補給水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の貯留水を前記第1放熱用熱交換器に循環させる水循環ラインと、補給水を前記第2放熱用熱交換器に流通させつつ、前記貯湯タンクへ送給する補給水ラインと、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段と、前記冷媒温度調整手段を制御する制御手段と、を備え、前記冷媒温度調整手段は、前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒もしくは循環水をバイパス、または、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒もしくは補給水をバイパスさせるバイパスラインと、前記バイパスラインに送給する冷媒、循環水または補給水の分配量を調整する分配バルブと、を含む給湯システムに関する。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記冷媒循環ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第1バイパスラインと、前記第2放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第1バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第1分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第1分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、前記冷媒循環ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第1バイパスラインと、前記第2放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第1バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第1分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第1分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記補給水ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して補給水をバイパスさせる第2バイパスラインと、前記第2放熱用熱交換器に送給する補給水および前記第2バイパスラインに送給する補給水の分配量を調整する第2分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第2分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、前記補給水ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して補給水をバイパスさせる第2バイパスラインと、前記第2放熱用熱交換器に送給する補給水および前記第2バイパスラインに送給する補給水の分配量を調整する第2分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第2分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記冷媒循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第3バイパスラインと、前記第1放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第3バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第3分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第3分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、前記冷媒循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第3バイパスラインと、前記第1放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第3バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第3分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第3分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記水循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して循環水をバイパスさせる第4バイパスラインと、前記第1放熱用熱交換器に送給する循環水および前記第4バイパスラインに送給する循環水の分配量を調整する第4分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第4分配バルブを制御することが好ましい。
また、給湯システムの前記冷媒温度調整手段は、前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、前記水循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して循環水をバイパスさせる第4バイパスラインと、前記第1放熱用熱交換器に送給する循環水および前記第4バイパスラインに送給する循環水の分配量を調整する第4分配バルブと、を備え、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第4分配バルブを制御することが好ましい。
本発明によれば、ヒートポンプ回路に貯留水加熱用熱交換器および補給水加熱用熱交換器を設けた構成において、圧縮機の破損を防止することが可能な給湯システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 上記実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 上記実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 上記実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。 上記実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の給湯システム1の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
図1は、本実施形態に係る給湯システム1の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施形態の給湯システム1は、ヒートポンプ回路10と、貯湯タンク60と、貯湯タンク60内の貯留水W3を循環水W1として循環させる水循環ラインL1と、補給水W2を貯湯タンク60へ送給する補給水ラインL2と、制御部100と、を備える。
この給湯システム1は、ヒートポンプ回路10で加温した貯湯タンク60内の貯留水W3を、給湯水W4として温水需要箇所または温熱需要箇所に供給するシステムである。
ヒートポンプ回路10は、圧縮機11、第1放熱用熱交換器12A(凝縮器12A)、第2放熱用熱交換器12B(過冷却器12B)、膨張弁13および吸熱用熱交換器14(蒸発器14)が冷媒循環ラインL9により環状に接続され、圧縮機11の駆動により吸熱用熱交換器14で吸熱しつつ第1放熱用熱交換器12Aおよび/または第2放熱用熱交換器12Bで温熱を取り出す蒸気圧縮式のヒートポンプ回路である。この冷媒循環ラインL9には冷媒Rが流れる。
圧縮機11は、駆動源としての電気モータ15を有しており、フロンガス等のガス状の冷媒R(ガス冷媒R)を圧縮して高温高圧の冷媒Rにする。第1放熱用熱交換器12Aは、水循環ラインL1を通じて送られてくる循環水W1へ放熱して、圧縮機11からの冷媒Rを凝縮液化する凝縮器である。第2放熱用熱交換器12Bは、補給水ラインL2を通じて送られてくる補給水W2へ放熱して、第1放熱用熱交換器12Aを通過した冷媒R(液冷媒R)を過冷却する過冷却器である。膨張弁13は、第2放熱用熱交換器12Bから送られた冷媒Rを通過させることで、冷媒Rの圧力と温度とを低下させる。吸熱用熱交換器14は、熱源流体から吸熱して、膨張弁13から送られる冷媒Rを蒸発させる蒸発器である。この熱源流体としては、熱源空気や熱源水など各種の流体を用いることができる。
貯留水加熱用の第1放熱用熱交換器12Aは、循環水W1と冷媒Rとを間接熱交換させ、冷媒Rの潜熱および顕熱の放熱を行う。第1放熱用熱交換器12Aは、循環水W1を用いて冷媒Rの凝縮液化を行うと共に、冷媒Rを用いて循環水W1を加温する。
補給水加熱用の第2放熱用熱交換器12Bは、補給水W2と冷媒Rとを間接熱交換させ、冷媒Rの顕熱の放熱を行う。第2放熱用熱交換器12Bは、補給水W2を用いて冷媒Rの過冷却を行うと共に、冷媒Rを用いて補給水W2を加温する。
このように、冷媒Rの凝縮用と過冷却用とで熱交換器を分けることで、熱交換器の設計が容易となり、コスト削減を図ることができる。また、汎用の熱交換器の利用も可能となる。
なお、運転条件等により、第1放熱用熱交換器12Aでガス冷媒Rの凝縮液化が部分的な相変化に止まった場合は、第2放熱用熱交換器12Bにおいて、残りのガス冷媒Rの凝縮液化が行われる。
膨張弁13は、比例制御式のニードル弁として構成され、駆動用ステッピングモータの回転数制御によりニードル弁のストロークを変え、弁開度を調節することで、冷媒循環ラインL9を流れる冷媒Rの流量を調整することができる。
以上のように、ヒートポンプ回路10は、吸熱用熱交換器14において、冷媒Rが外部から熱を奪って気化する一方、第1放熱用熱交換器12Aおよび第2放熱用熱交換器12Bにおいて、冷媒Rが外部へ放熱して凝縮液化し、過冷却される。このような原理を利用して、ヒートポンプ回路10は、吸熱用熱交換器14で熱源流体から熱をくみ上げ、第1放熱用熱交換器12Aで循環水W1を加温し、第2放熱用熱交換器12Bで補給水W2を加温する。
本実施形態のヒートポンプ回路10はさらに、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサとしての冷媒温度センサ16と、冷媒循環ラインL9に接続され、第2放熱用熱交換器12Bに対して液冷媒Rをバイパスさせる第1バイパスラインL11と、第2放熱用熱交換器12Bに送給する液冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する液冷媒Rの分配量を調整する第1分配バルブ31と、備える。
第1バイパスラインL11は、第2放熱用熱交換器12Bの上流側(第1放熱用熱交換器12Aと第2放熱用熱交換器12Bの間)において、冷媒循環ラインL9から分岐し、第2放熱用熱交換器12Bの下流側(第2放熱用熱交換器12Bと膨張弁13の間)において、冷媒循環ラインL9と合流している。
冷媒温度センサ16は、冷媒循環ラインL9および第1バイパスラインL11の合流部の下流側であって、膨張弁13の上流側に配置されている。より好ましくは、冷媒温度センサ16は、膨張弁13に流入する直前の冷媒Rの温度を測定するために、膨張弁13の上流側であって、膨張弁13の近傍に配置される。
第1分配バルブ31は、第1バイパスラインL11に設けられている。第1分配バルブ31は、弁開度が調整可能に構成されている。第1分配バルブ31の弁開度を調整することにより、第2放熱用熱交換器12Bに送給する液冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する液冷媒Rの分配量を調整することができる。
ここで、第1分配バルブ31の開放時においては、冷媒循環ラインL9を流れる冷媒Rのうち、第1バイパスラインL11を流れる第1の分流は、第1分配バルブ31を通過する過程で比較的小さな摩擦損失を弁室内で受けるだけで済む。一方、第2放熱用熱交換器12Bが配置されている冷媒循環ラインL9を流れる第2の分流は、第2放熱用熱交換器12Bを通過する過程で比較的大きな摩擦損失を第2放熱用熱交換器12B内で受けることになる。そのため、冷媒Rの流量比は「第1の分流>第2の分流」となって、大部分の冷媒Rが第1バイパスラインL11側を流れることなる。よって、このような簡単な構成によっても、第1分配バルブ31の弁開度を調整することによって、第2放熱用熱交換器12Bに送給する液冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する液冷媒Rの分配量を調整することができる。
これらの冷媒温度センサ16と、第1バイパスラインL11と、第1分配バルブ31は、本実施形態における冷媒温度調整手段50を構成する。冷媒温度調整手段50は、後述の制御部100によって制御され、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を調整する。
貯湯タンク60は、ヒートポンプ回路10で加温された循環水W1および補給水W2を貯留水W3として貯留するタンクである。貯湯タンク60内の貯留水W3は、給湯水W4として、給湯水ラインL4を通じて温水需要箇所または温熱需要箇所に供給される。
貯湯タンク60は、貯湯タンク60内の貯留水W3の温度を検知する貯湯温度センサ61を備える。貯湯温度センサ61は、給湯水W4として温水需要箇所または温熱需要箇所に供給されることとなる貯留水W3の温度をモニタリングする。
貯湯タンク60は、貯湯タンク60内の水位を検知する水位センサ62を備える。本実施形態においては、水位センサ62は、複数の電極棒を備える電極式水位検出器により構成されている。具体的には、長さの異なる複数の電極棒が、その下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれて保持されている。各電極棒は、その下端部が水に浸かるか否かにより、下端部における水位の有無を検出する。これにより、水位センサ62は、貯湯タンク60内の貯留水W3の水位を検知する。
水循環ラインL1は、その上流側が貯湯タンク60に接続されており、かつ下流側も貯湯タンク60に接続されている。水循環ラインL1は、貯湯タンク60内の貯留水W3を循環水W1として循環させる循環路を形成する。貯湯タンク60内の貯留水W3は、水循環ラインL1を通じて第1放熱用熱交換器12Aを通過して加温され、貯湯タンク60内に戻る。水循環ラインL1には、上流側から、水循環ポンプ21、第1放熱用熱交換器12A、第1温度センサ22が順次配置されている。
水循環ポンプ21は、インバータにより回転数を制御可能とされる。水循環ポンプ21の回転数を変更することで、水循環ラインL1を循環する循環水W1の流量を調整することができる。
第1温度センサ22は、第1放熱用熱交換器12Aの下流側に配置されており、第1放熱用熱交換器12Aから流出する循環水W1の温度を検知する。
補給水ラインL2は、その上流側が補給水タンク(不図示)等の補給水源に接続され、その下流側が貯湯タンク60に接続されている。補給水ラインL2は、補給水W2を第2放熱用熱交換器12Bに流通させつつ、貯湯タンク60へ送給するラインである。補給水ラインL2には、上流側から、補給水弁25、第2放熱用熱交換器12B、第2温度センサ26が順次配置されている。
補給水弁25は、弁開度が調整可能に構成されている。補給水弁25の弁開度を調整することにより、補給水ラインL2を流れる補給水W2の流量を調整することができる。
第2温度センサ26は、第2放熱用熱交換器12Bの下流側に配置されており、第2放熱用熱交換器12Bから流出する補給水W2の温度を検知する。
補給水ラインL2は、補給水バイパスラインとしての第2バイパスラインL12を備える。第2バイパスラインL12は、第2放熱用熱交換器12Bに対して補給水W2をバイパスさせるバイパスラインである。第2バイパスラインL12には、補給水分配バルブとしての第2分配バルブ32が配置されている。
第2分配バルブ32は、第2放熱用熱交換器12Bに送給する補給水W2および第2バイパスラインL12に送給する補給水W2の分配量を調整する。第2分配バルブ32は、自動または手動入力により弁開度が調整されてもよい。例えば、貯湯タンク60の貯留水W3の水位が急激に低下したことが検知されたときに、自動または手動入力により第2分配バルブ32が開放されてもよい。これにより、第2放熱用熱交換器12Bによって加温されていない補給水W2が、貯湯タンク60内に急速に補給され、貯湯タンク60が渇水状態となることを防ぐ。
水循環ラインL1および補給水ラインL2を通過することによって加温された貯湯タンク60内の貯留水W3は、給湯水W4として、給湯水ラインL4を通じて温水需要箇所または温熱需要箇所に供給される。
温水需要箇所とは、給湯水W4を流体利用することにより貯留水W3を消費する工場内の各種生産設備等をいう。温水需要箇所の例としては、食品・飲料・薬品用の容器洗浄設備(リンサー)、瓶詰・缶詰・袋詰製品の加熱殺菌設備(パストライザー)等を挙げることができる。
一方、温熱需要箇所とは、給湯水W4の熱エネルギーのみを利用し、貯留水W3を消費しない生産設備等をいう。熱エネルギーの利用は、種々の熱交換器を介して行われ、熱エネルギーの取り出しによって温度降下した給湯水W4は、図示しない返湯水ラインを通じて貯湯タンク60に返送される。温熱需要箇所の例としては、金属加工品の塗装設備における脱脂槽や化成槽、空調設備におけるエアハンドリングユニット等を挙げることができる。
次に、本実施形態の給湯システム1の制御部100(制御手段100)について説明する。制御部100は、CPUおよびメモリを含むマイクロプロセッサにより構成される。制御部100は、機能ブロックとして、循環水流量制御部としての水循環ポンプ制御部110と、補給水流量制御部としての補給水弁制御部120と、冷媒温度制御部としての分配バルブ制御部130と、を備える。
ここで、図1における破線は、本実施形態における主要な電気的な接続の経路を示している。なお、これらの電気的な接続は、実際には制御部100を経由するが、その点は省略している。
水循環ポンプ制御部110は、第1温度センサ22の検知温度を取得し、この検知温度に応じて、循環水流量調整手段を構成する水循環ポンプ21の駆動周波数を制御する。具体的には、水循環ポンプ制御部110は、第1温度センサ22の検知温度が目標出湯温度になるように、水循環ポンプ21の駆動周波数を制御し、循環水W1の流量を調整する。より具体的な制御としては、例えば、第1温度センサ22によりリアルタイムに検知される出湯温度をフィードバック値として、この出湯温度を目標出湯温度に収束させるように水循環ポンプの駆動周波数を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
これにより、貯湯タンク60から第1放熱用熱交換器12Aに送給された循環水W1は第1放熱用熱交換器12Aで目標出湯温度(例えば60℃)まで加熱された後、貯湯タンク60に一定温度で還流される。よって、吸熱用熱交換器14に供給する熱源流体(例えば熱源空気)の温度に季節変動がある場合や、第2放熱用熱交換器12Bで加熱後の補給水W2の温度に変動がある場合でも、貯湯タンク60に所要温度(例えば温水需要箇所または温熱需要箇所で要求される給湯温度)の温水を高速に蓄えることができる。
補給水弁制御部120は、水位センサ62が検知した貯湯タンク60内の貯留水W3の水位情報を取得し、この水位情報に応じて、補給水流量調整手段を構成する補給水弁25の弁開度を調整する制御を行う。具体的には、補給水弁制御部120は、水位センサ62の検知水位が高くなるほど補給水弁25の開度を減少させて補給水流量を減少させる一方、水位センサ62の検知水位が低くなるほど補給水弁25の弁開度を増大させて補給水流量を増大させる制御を行う。例えば、満水水位となったときは、補給水弁25の弁開度を0%(全閉)とし、渇水直前の水位となったときは、補給水弁25の弁開度を100%(全開)とし、その中間の水位のときは、補給水弁25の弁開度を5%~95%とする。
このように、水位センサ62の検知水位が高くなるほど補給水弁25の弁開度を減少させる一方、水位センサ62の検知水位が低くなるほど補給水弁25の弁開度を増大させるように構成しているので、温水需要量の増減に応答して補給水流量が増減される。すなわち、温水需要量がゼロにならない限り補給水弁25が閉鎖されることはなく、第2放熱用熱交換器12Bに補給水W2が流れ続ける。これにより、温水需要量が少ない場合であっても液冷媒Rの過冷却を継続し、COPを高めることできる。
なお、補給水弁制御部120は、水位センサ62の検知水位に加えて、第2放熱用熱交換器12Bから流出する補給水W2の温度を検知する第2温度センサ26の検知温度に基づいて、補給水弁25の弁開度を制御してもよい。この場合は、補給水弁制御部120は、水位センサ62が検知した水位情報に応じて、補給水流量調整手段を構成する補給水弁25の弁開度を調整しつつ、第2温度センサ26の検知温度が、第1放熱用熱交換器12Aの目標出湯温度(例えば60℃)を超えてしまう状況にある場合は、第2温度センサ26の検知温度がこの目標出湯温度(例えば60℃)を超えない範囲となるように、補給水弁25の弁開度を制御する。これにより、液冷媒Rの過冷却を継続しつつ、貯湯タンク60に所要温度(例えば温水需要箇所または温熱需要箇所で要求される給湯温度)を超えない温水を高速に補給することができる。
分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度を取得し、この検知温度に応じて、冷媒温度調整手段50を構成する第1分配バルブ31の弁開度を調整する制御を行う。具体的には、分配バルブ制御部130は、圧縮機11の駆動中、冷媒温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第1分配バルブ31を制御する。より具体的な制御としては、例えば、冷媒温度センサ16によりリアルタイムに検知される冷媒温度をフィードバック値として、この冷媒温度を目標温度に収束させるように第1分配バルブ31の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
ここで、目標温度は、手動により、または装置状態等に応じて自動で設定される。
これにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する液冷媒Rのバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの液冷媒Rの冷却量が抑制される。
以上の構成により、補給水の水源温度が低い場合であっても、膨張弁に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。よって、吸熱用熱交換器14に高過冷却状態の液冷媒Rが供給されることが回避され、圧縮機11が湿り蒸気状態の冷媒Rを吸入する障害が起こらない。これにより、圧縮機11の破損を防止しつつ、冷凍サイクルを最適作動させることができる。
続けて、第1実施形態の変形例について図面を参照しながら説明する。図2は、第1実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。本変形例においては、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する冷媒圧力センサ17をさらに備え、分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度および冷媒圧力センサ17の検知圧力に基づいて、第1分配バルブ31を制御する。
図2に示すように、本変形例のヒートポンプ回路10は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する冷媒圧力センサ17を備える。また、本変形例の制御部100は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を算出する過冷却度算出部140を備える。
冷媒圧力センサ17は、冷媒温度センサ16と同様、冷媒循環ラインL9および第1バイパスラインL11の合流部の下流側であって、膨張弁13の上流側に配置されている。より好ましくは、冷媒圧力センサ17は、膨張弁13に流入する直前の冷媒Rの圧力を測定するために、膨張弁13の上流側であって、膨張弁13の近傍に配置される。
本変形例においては、冷媒圧力センサ17、冷媒温度センサ16、第1バイパスラインL11および第1分配バルブ31が、冷媒温度調整手段50を構成する。
過冷却度算出部140は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を算出する。具体的には、過冷却度算出部140は、冷媒圧力センサ17の検知圧力からガス冷媒Rの凝縮温度を求めると共に、この凝縮温度から冷媒温度センサ16の検知温度を差し引いて液冷媒Rの過冷却度を算出する。
分配バルブ制御部130は、算出過冷却度(過冷却度算出部140による算出値)が目標過冷却度になるように冷媒温度調整手段50を構成する第1分配バルブ31を制御し、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を調整する。具体的な制御としては、例えば、過冷却度算出部140によりリアルタイムで算出される算出過冷却度をフィードバック値として、この算出過冷却度を目標過冷却度に収束させるように第1分配バルブ31の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
これにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する液冷媒Rのバイパス量が調整され、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度が調整される。
ここで、目標過冷却度は、手動により、または装置状態等に応じて自動で設定される。
このように、過冷却度算出部140が膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を正確に算出し、さらに分配バルブ制御部130がその算出過冷却度が目標過冷却度になるように第1分配バルブ31を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する液冷媒Rのバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの液冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
なお、本実施形態においては、第1分配バルブ31は、第1バイパスラインL11に設けられているが、これに限らない。第1分配バルブ31は、第2放熱用熱交換器12Bに送給する液冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する液冷媒Rの分配量を調整する機能を有しているものであればよく、例えば、冷媒循環ラインL9から第1バイパスラインL11が分岐する分岐部に設けられた三方弁であってもよい。
三方弁の場合は、弁開度を調整するアクチュエータ回路に0~100%の弁開度指定信号が入力されることにより、第2放熱用熱交換器12Bに向かう第1出口ポート側の弁開度と、第1バイパスラインL11に向かう第2出口ポート側の弁開度とが調節される。これにより、第2放熱用熱交換器12Bに流れる液冷媒Rの流量と、第1バイパスラインL11に流れる液冷媒Rの流量との流量比が調整される。但し、第1出口ポート側および第2出口ポート側の流量比の合計は常に100%である。なお、三方弁の弁開度は、第1出口ポート側の弁開度が基準となっており、第1出口ポート側の弁開度が、0%→25%→50%→75%→100%となる場合、第2出口ポート側の弁開度は、100%→75%→50%→25%→0%となる。このような三方弁を用いる場合についても、例えば、冷媒温度センサ16によりリアルタイムに検知される冷媒温度や、過冷却度算出部140によりリアルタイムで算出される算出過冷却度をフィードバック値として、これらの冷媒温度や算出過冷却度を目標値に収束させるように三方弁の弁開度を調整するフィードバック制御を採用することが好ましい。
以上説明した第1実施形態の給湯システム1によれば、以下の(1)~(3)に示されるような効果を奏する。
(1)本実施形態の給湯システム1は、圧縮機11、第1放熱用熱交換器12A、第2放熱用熱交換器12B、膨張弁13および吸熱用熱交換器14が冷媒循環ラインL9により環状に接続され、圧縮機11の駆動により第1放熱用熱交換器12Aおよび/または第2放熱用熱交換器12Bで温熱を取り出す蒸気圧縮式のヒートポンプ回路10と、補給水W2を貯留する貯湯タンク60と、貯湯タンク60内の貯留水W3を第1放熱用熱交換器12Aに循環させる水循環ラインL1と、補給水W2を第2放熱用熱交換器12Bに流通させつつ、貯湯タンク60へ送給する補給水ラインL2と、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を調整する冷媒温度調整手段50と、冷媒温度調整手段50を制御する制御手段100と、を備える。
このように、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を調整する冷媒温度調整手段50と、この冷媒温度調整手段50を制御する制御手段100とを備えているので、吸熱用熱交換器14(蒸発器14)に高過冷却状態の冷媒Rが供給されることが回避され、圧縮機11が湿り蒸気を吸入する障害が起こらない。これにより、圧縮機11の破損を防止しつつ、冷凍サイクルを最適作動させることができる。
(2)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、冷媒循環ラインL9に接続され、第2放熱用熱交換器12Bに対して冷媒Rをバイパスさせる第1バイパスラインL11と、第2放熱用熱交換器12Bに送給する冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する冷媒Rの分配量を調整する第1分配バルブ31と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第1分配バルブ31を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの検知温度が目標温度になるように第1分配バルブ31を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
(3)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する圧力センサ17と、冷媒循環ラインL9に接続され、第2放熱用熱交換器12Bに対して冷媒Rをバイパスさせる第1バイパスラインL11と、第2放熱用熱交換器12Bに送給する冷媒Rおよび第1バイパスラインL11に送給する冷媒Rの分配量を調整する第1分配バルブ31と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、圧力センサ17の検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から温度センサ16の検知温度を差し引いて液冷媒Rの過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、第1分配バルブ31を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの算出過冷却度が目標過冷却度になるように第1分配バルブ31を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態における給湯システム1の構成を模式的に示す図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図3に示すように、本実施形態のヒートポンプ回路10は、第1バイパスラインL11および第1分配バルブ31を備えていない。
本実施形態においては、冷媒温度センサ16、第2バイパスラインL12および第2分配バルブ32が、冷媒温度調整手段50を構成する。
前述のとおり、第2バイパスラインL12は、第2放熱用熱交換器12Bに対して補給水W2をバイパスさせるラインである。
そして、第2分配バルブ32は、第2放熱用熱交換器12Bに送給する補給水W2および第2バイパスラインL12に送給する補給水W2の分配量を調整するバルブである。本実施形態の第2分配バルブ32は、制御部100の分配バルブ制御部130によって制御される。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度を取得し、この検知温度に応じて、本実施形態の冷媒温度調整手段50を構成する第2分配バルブ32の弁開度を調整する制御を行う。具体的には、分配バルブ制御部130は、圧縮機11の駆動中、冷媒温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第2分配バルブ32を制御する。より具体的な制御としては、例えば、冷媒温度センサ16によりリアルタイムに検知される冷媒温度をフィードバック値として、この冷媒温度を目標温度に収束させるように第2分配バルブ32の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
これにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する補給水W2のバイパス量が調整され、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度が調整される。
以上の構成により、補給水の水源温度が低い場合であっても、膨張弁に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。よって、吸熱用熱交換器14に高過冷却状態の液冷媒Rが供給されることが回避され、圧縮機11が湿り蒸気状態の冷媒Rを吸入する障害が起こらない。これにより、圧縮機11の破損を防止しつつ、冷凍サイクルを最適作動させることができる。
続けて、第2実施形態の変形例について図面を参照しながら説明する。図4は、第2実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。
図4に示すように、本変形例のヒートポンプ回路10は、第1実施形態の変形例と同様、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する冷媒圧力センサ17を備える。また、本変形例の制御部100は、第1実施形態の変形例と同様、過冷却度算出部140を備える。
本変形例においては、冷媒圧力センサ17、冷媒温度センサ16、第2バイパスラインL12および第2分配バルブ32が、冷媒温度調整手段50を構成する。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度および冷媒圧力センサ17の検知圧力に基づいて、第2分配バルブ32を制御する。具体的には、本変形例の分配バルブ制御部130は、過冷却度算出部140が算出した算出過冷却度が目標過冷却度になるように第2分配バルブ32を制御し、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を調整する。この場合においても、過冷却度算出部140によりリアルタイムで算出される算出過冷却度をフィードバック値として、この算出過冷却度を目標過冷却度に収束させるように第2分配バルブ32の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。
このように、過冷却度算出部140が膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を正確に算出し、さらに分配バルブ制御部130がその算出過冷却度が目標過冷却度になるように第2分配バルブ32を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する補給水W2のバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの液冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
なお、本実施形態においても、第2分配バルブ32は、第2バイパスラインL12に設けられている態様に限らない。例えば、第2分配バルブ32は、補給水ラインL2から第2バイパスラインL12が分岐する分岐部に設けられた三方弁であってもよい。
以上説明した第2実施形態の給湯システム1によれば、(1)に加えて、以下のような効果を奏する。
(4)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、補給水ラインL2に接続され、第2放熱用熱交換器12Bに対して補給水W2をバイパスさせる第2バイパスラインL12と、第2放熱用熱交換器12Bに送給する補給水W2および第2バイパスラインL12に送給する補給水W2の分配量を調整する第2分配バルブ32と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第2分配バルブ32を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの検知温度が目標温度になるように第2分配バルブ32を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する補給水W2のバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
(5)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する圧力センサ17と、補給水ラインL2に接続され、第2放熱用熱交換器12Bに対して補給水W2をバイパスさせる第2バイパスラインL12と、第2放熱用熱交換器12Bに送給する補給水W2および第2バイパスラインL12に送給する補給水W2の分配量を調整する第2分配バルブ32と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、圧力センサ17の検知圧力からガス冷媒Rの凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から温度センサ16の検知温度を差し引いて液冷媒Rの過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、第2分配バルブ32を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの算出過冷却度が目標過冷却度になるように第2分配バルブ32を制御することにより、第2放熱用熱交換器12Bに対する補給水W2のバイパス量が調整され、第2放熱用熱交換器12Bでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について、図面を参照しながら説明する。図5は、本実施形態における給湯システム1の構成を模式的に示す図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図5に示すように、本実施形態のヒートポンプ回路10は、第1バイパスラインL11および第1分配バルブ31を備えていない。その代わりに、第3バイパスラインL13と、第3分配バルブ33を備える。
本実施形態においては、冷媒温度センサ16、第3バイパスラインL13および第3分配バルブ33が、冷媒温度調整手段50を構成する。
第3バイパスラインL13は、第1放熱用熱交換器12Aに対して冷媒Rをバイパスさせるラインである。
そして、第3分配バルブ33は、第1放熱用熱交換器12Aに送給する冷媒Rおよび第3バイパスラインL13に送給する冷媒Rの分配量を調整するバルブである。本実施形態の第3分配バルブ33は、制御部100の分配バルブ制御部130によって制御される。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度を取得し、この検知温度に応じて、本実施形態の冷媒温度調整手段50を構成する第3分配バルブ33の弁開度を調整する制御を行う。具体的には、分配バルブ制御部130は、圧縮機11の駆動中、冷媒温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第3分配バルブ33を制御する。より具体的な制御としては、例えば、冷媒温度センサ16によりリアルタイムに検知される冷媒温度をフィードバック値として、この冷媒温度を目標温度に収束させるように第3分配バルブ33の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
これにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。
なお、バイパスされた結果、第1放熱用熱交換器12Aで凝縮液化しなかった冷媒Rは、第2放熱用熱交換器12Bにおいて凝縮液化する。
以上の構成により、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。よって、吸熱用熱交換器14に高過冷却状態の液冷媒Rが供給されることが回避され、圧縮機11が湿り蒸気状態の冷媒Rを吸入する障害が起こらない。これにより、圧縮機11の破損を防止しつつ、冷凍サイクルを最適作動させることができる。
続けて、第3実施形態の変形例について図面を参照しながら説明する。図6は、第3実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。
図6に示すように、本変形例のヒートポンプ回路10は、第1実施形態の変形例と同様、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する冷媒圧力センサ17を備える。また、本変形例の制御部100は、第1実施形態の変形例と同様、過冷却度算出部140を備える。
本変形例においては、冷媒圧力センサ17、冷媒温度センサ16、第3バイパスラインL13および第3分配バルブ33が、冷媒温度調整手段50を構成する。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度および冷媒圧力センサ17の検知圧力に基づいて、第3分配バルブ33を制御する。具体的には、本変形例の分配バルブ制御部130は、過冷却度算出部140が算出した算出過冷却度が目標過冷却度になるように第3分配バルブ33を制御し、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を調整する。この場合においても、過冷却度算出部140によりリアルタイムで算出される算出過冷却度をフィードバック値として、この算出過冷却度を目標過冷却度に収束させるように第3分配バルブ33の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。
このように、過冷却度算出部140が膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を正確に算出し、さらに分配バルブ制御部130がその算出過冷却度が目標過冷却度になるように第3分配バルブ33を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
なお、本実施形態においても、第3分配バルブ33は、第3バイパスラインL13に設けられている態様に限らない。例えば、第3分配バルブ33は、冷媒循環ラインL9から第3バイパスラインL13が分岐する分岐部に設けられた三方弁であってもよい。
以上説明した第3実施形態の給湯システム1によれば、(1)に加えて、以下のような効果を奏する。
(6)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、冷媒循環ラインL9に接続され、第1放熱用熱交換器12Aに対して冷媒Rをバイパスさせる第3バイパスラインL13と、第1放熱用熱交換器12Aに送給する冷媒Rおよび第3バイパスラインL13に送給する冷媒Rの分配量を調整する第3分配バルブ33と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第3分配バルブ33を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの検知温度が目標温度になるように第3分配バルブ33を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
(7)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する圧力センサ17と、冷媒循環ラインL9に接続され、第1放熱用熱交換器12Aに対して冷媒Rをバイパスさせる第3バイパスラインL13と、第1放熱用熱交換器12Aに送給する冷媒Rおよび第3バイパスラインL13に送給する冷媒Rの分配量を調整する第3分配バルブ33と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、圧力センサ17の検知圧力からガス冷媒Rの凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から温度センサ16の検知温度を差し引いて液冷媒Rの過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、第3分配バルブ33を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの算出過冷却度が目標過冷却度になるように第3分配バルブ33を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する冷媒Rのバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態における給湯システム1の構成を模式的に示す図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図7に示すように、本実施形態のヒートポンプ回路10は、第1バイパスラインL11および第1分配バルブ31を備えていない。その代わりに、第4バイパスラインL14と、第4分配バルブ34を備える。
本実施形態においては、冷媒温度センサ16、第4バイパスラインL14および第4分配バルブ34が、冷媒温度調整手段50を構成する。
第4バイパスラインL14は、第1放熱用熱交換器12Aに対して循環水W1をバイパスさせるラインである。
そして、第4分配バルブ34は、第1放熱用熱交換器12Aに送給する循環水W1および第4バイパスラインL14に送給する循環水W1の分配量を調整するバルブである。本実施形態の第4分配バルブ34は、制御部100の分配バルブ制御部130によって制御される。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度を取得し、この検知温度に応じて、本実施形態の冷媒温度調整手段50を構成する第4分配バルブ34の弁開度を調整する制御を行う。具体的には、分配バルブ制御部130は、圧縮機11の駆動中、冷媒温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第4分配バルブ34を制御する。より具体的な制御としては、例えば、冷媒温度センサ16によりリアルタイムに検知される冷媒温度をフィードバック値として、この冷媒温度を目標温度に収束させるように第4分配バルブ34の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
これにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する循環水W1のバイパス量が調整され、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度が調整される。
なお、バイパスされた結果、第1放熱用熱交換器12Aで凝縮液化しなかった冷媒Rは、第2放熱用熱交換器12Bにおいて凝縮液化する。
以上の構成により、補給水の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。よって、吸熱用熱交換器14に高過冷却状態の液冷媒Rが供給されることが回避され、圧縮機11が湿り蒸気状態の冷媒Rを吸入する障害が起こらない。これにより、圧縮機11の破損を防止しつつ、冷凍サイクルを最適作動させることができる。
続けて、第4実施形態の変形例について図面を参照しながら説明する。図8は、第4実施形態の変形例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図である。
図8に示すように、本変形例のヒートポンプ回路10は、第1実施形態の変形例と同様、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する冷媒圧力センサ17を備える。また、本変形例の制御部100は、第1実施形態の変形例と同様、過冷却度算出部140を備える。
本変形例においては、冷媒圧力センサ17、冷媒温度センサ16、第4バイパスラインL14および第4分配バルブ34が、冷媒温度調整手段50を構成する。
本実施形態の分配バルブ制御部130は、冷媒温度センサ16の検知温度および冷媒圧力センサ17の検知圧力に基づいて、第4分配バルブ34を制御する。具体的には、本変形例の分配バルブ制御部130は、過冷却度算出部140が算出した算出過冷却度が目標過冷却度になるように第4分配バルブ34を制御し、膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を調整する。この場合においても、過冷却度算出部140によりリアルタイムで算出される算出過冷却度をフィードバック値として、この算出過冷却度を目標過冷却度に収束させるように第4分配バルブ34の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。
このように、過冷却度算出部140が膨張弁13に流入する液冷媒Rの過冷却度を正確に算出し、さらに分配バルブ制御部130がその算出過冷却度が目標過冷却度になるように第4分配バルブ34を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する補給水W2のバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、補給水W2の水源温度が低い場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
なお、本実施形態においても、第4分配バルブ34は、第4バイパスラインL14に設けられている態様に限らない。例えば、第4分配バルブ34は、水循環ラインL1から第4バイパスラインL14が分岐する分岐部に設けられた三方弁であってもよい。
以上説明した第4実施形態の給湯システム1によれば、(1)に加えて、以下のような効果を奏する。
(8)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、水循環ラインL1に接続され、第1放熱用熱交換器12Aに対して循環水W1をバイパスさせる第4バイパスラインL14と、第1放熱用熱交換器12Aに送給する循環水W1および第4バイパスラインL14に送給する循環水W1の分配量を調整する第4分配バルブ34と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、温度センサ16の検知温度が目標温度になるように、第4分配バルブ34を制御する。
このように、膨張弁13に流入する液冷媒Rの検知温度が目標温度になるように第4分配バルブ34を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する循環水W1のバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
(9)本実施形態の給湯システム1の冷媒温度調整手段50は、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を検知する温度センサ16と、膨張弁13に流入する液冷媒Rの圧力を検知する圧力センサ17と、水循環ラインL1に接続され、第1放熱用熱交換器12Aに対して循環水W1をバイパスさせる第4バイパスラインL14と、第1放熱用熱交換器12Aに送給する循環水W1および第4バイパスラインL14に送給する循環水W1の分配量を調整する第4分配バルブ34と、を備え、制御手段100は、圧縮機11の駆動中、圧力センサ17の検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から温度センサ16の検知温度を差し引いて液冷媒Rの過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、第4分配バルブ34を制御する。
このように、膨張弁13に流入する冷媒Rの算出過冷却度が目標過冷却度になるように第4分配バルブ34を制御することにより、第1放熱用熱交換器12Aに対する循環水W1のバイパス量が調整され、第1放熱用熱交換器12Aでの冷媒Rの冷却量が抑制される。これにより、貯湯温度が低温設定の場合であっても、膨張弁13に流入する液冷媒Rの温度を高過冷却状態とならない一定の温度に保つことができる。
以上、本発明の給湯システムの好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。また、複数の実施形態を組み合わせることも可能である。
1 給湯システム
10 ヒートポンプ回路
11 圧縮機
12A 第1放熱用熱交換器(凝縮器)
12B 第2放熱用熱交換器(過冷却器)
13 膨張弁
14 吸熱用熱交換器(蒸発器)
16 冷媒温度センサ(温度センサ)
17 冷媒圧力センサ(圧力センサ)
21 水循環ポンプ
22 第1温度センサ
25 補給水弁
26 第2温度センサ
31 第1分配バルブ
32 第2分配バルブ
33 第3分配バルブ
34 第4分配バルブ
60 貯湯タンク
61 貯湯温度センサ
62 水位センサ
100 制御部(制御手段)
110 水循環ポンプ制御部
120 補給水弁制御部
130 分配バルブ制御部
140 過冷却度算出部
L1 水循環ライン
L2 補給水ライン
L4 給湯水ライン
L9 冷媒循環ライン
L11 第1バイパスライン
L12 第2バイパスライン
L13 第3バイパスライン
L14 第4バイパスライン
W1 循環水
W2 補給水
W3 貯留水
W4 給湯水
R 冷媒(ガス冷媒、液冷媒)

Claims (9)

  1. 圧縮機、第1放熱用熱交換器、第2放熱用熱交換器、膨張弁および吸熱用熱交換器が冷媒循環ラインにより環状に接続され、前記圧縮機の駆動により前記第1放熱用熱交換器および/または前記第2放熱用熱交換器で温熱を取り出す蒸気圧縮式のヒートポンプ回路と、
    補給水を貯留する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンク内の貯留水を前記第1放熱用熱交換器に循環させる水循環ラインと、
    補給水を前記第2放熱用熱交換器に流通させつつ、前記貯湯タンクへ送給する補給水ラインと、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を調整する冷媒温度調整手段と、
    前記冷媒温度調整手段を制御する制御手段と、を備え
    前記冷媒温度調整手段は、
    前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒もしくは循環水をバイパス、または、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒もしくは補給水をバイパスさせるバイパスラインと、
    前記バイパスラインに送給する冷媒、循環水または補給水の分配量を調整する分配バルブと、を含む給湯システム。
  2. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記冷媒循環ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第1バイパスラインと、
    前記第2放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第1バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第1分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第1分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  3. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、
    前記冷媒循環ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第1バイパスラインと、
    前記第2放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第1バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第1分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第1分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  4. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記補給水ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して補給水をバイパスさせる第2バイパスラインと、
    前記第2放熱用熱交換器に送給する補給水および前記第2バイパスラインに送給する補給水の分配量を調整する第2分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第2分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  5. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、
    前記補給水ラインに接続され、前記第2放熱用熱交換器に対して補給水をバイパスさせる第2バイパスラインと、
    前記第2放熱用熱交換器に送給する補給水および前記第2バイパスラインに送給する補給水の分配量を調整する第2分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第2分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  6. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記冷媒循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第3バイパスラインと、
    前記第1放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第3バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第3分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第3分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  7. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、
    前記冷媒循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して冷媒をバイパスさせる第3バイパスラインと、
    前記第1放熱用熱交換器に送給する冷媒および前記第3バイパスラインに送給する冷媒の分配量を調整する第3分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第3分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  8. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記水循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して循環水をバイパスさせる第4バイパスラインと、
    前記第1放熱用熱交換器に送給する循環水および前記第4バイパスラインに送給する循環水の分配量を調整する第4分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記温度センサの検知温度が目標温度になるように、前記第4分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
  9. 前記冷媒温度調整手段は、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の温度を検知する温度センサと、
    前記膨張弁に流入する液冷媒の圧力を検知する圧力センサと、
    前記水循環ラインに接続され、前記第1放熱用熱交換器に対して循環水をバイパスさせる第4バイパスラインと、
    前記第1放熱用熱交換器に送給する循環水および前記第4バイパスラインに送給する循環水の分配量を調整する第4分配バルブと、を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機の駆動中、前記圧力センサの検知圧力からガス冷媒の凝縮温度を求めると共に、当該凝縮温度から前記温度センサの検知温度を差し引いて液冷媒の過冷却度を算出し、当該算出過冷却度が目標過冷却度になるように、前記第4分配バルブを制御する、請求項1に記載の給湯システム。
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