JP7508722B1 - 高速超解像度画像立体視化処理システム及び高速超解像度画像立体視化処理プログラム - Google Patents

高速超解像度画像立体視化処理システム及び高速超解像度画像立体視化処理プログラム Download PDF

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Abstract

詳細な解像度で凹凸の画像を高速に得ることができる高速処理機能を有する超解像度立体視化画像処理システムを得る。基盤地図用データベース110と、エリア定義部112と、超解像度用ラスタ化処理部135と、移動平均部134と、平面直角座標変換部145と、超解像度画像生成部151と、X方向調整部152と、表示処理部150を備えて、微細な正方形の超解像度微細メッシュmbi群で定義した超解像度化正方形メッシュ毎に、内挿補間処理を行って、その超解像度化正方形メッシュ(Mbi)の各々の超解像度微細メッシュmbiの内挿補間後標高値zriに対して移動平均化処理を所定回数かけた後に、平面直角超解像度化メッシュMdi)を生成して正方形調整後超解像度化メッシュMeiを生成する。そして、超解像度画像を生成する。

Description

本発明は、高速超解像度画像立体視化処理システムに関する。
近年は国土地理院(以下、地理院という)が、インターネット網でデジタル標高モデル(DEM: Digital Elevation Model)を公開している。
このようなDEMを用いて近年は、特許文献1に基づく赤色立体地図が公開されている。
赤色立体地図の概要は、5mDEM(Digital Elevation Model)を用いて斜度と、地上開度、地下開度を求め、地上開度と地下開度斜度とから尾根谷度(浮沈度ともいう)を求め、斜度に赤の彩度を割り当て、尾根谷度を明度に割り当て合成して生成している。
しかしながら、赤色立体地図は、ラスター画像であるので、地形の凹凸をより詳細に見ようとして拡大した場合はジャッギー(ギザギザ)が生じる。
すなわち、地理院地図に赤色立体地図を重ねて、拡大したとしてもジャッギー(ギザギザ)が見えることになるので、画像が汚れる。
これを解決するための特許が開示されている(特許文献2:超解像度立体視化処理システム)。
特許文献2の超解像度立体視化処理システムは、数値標高モデルの所定エリア(例えば、1km×1km)の緯度経度のメッシュ群を平面直角座標で定義する(場所によって平行四辺形、縦方向に長い台形又は長方形となる)。
そして、この平面直角座標のメッシュ群の各々のX方向の辺を均等に奇数(1:含まず)に分割する分割距離を求める。
そして、所定エリア(例えば、1km×1km)に対応する領域の二次元平面(X-Y)を前記分割距離で分割して二次元平面(X-Y)に分割距離のサイズの超解像度微細メッシュ(約55cm)を定義する。
そして、二次元平面(X-Y)に平面直角座標のメッシュ群(5m×5m)を定義して、前記超解像度微細メッシュ(約55cm)の標高値を補間した補間後標高値(9分割の例)を求め、このサイズの格子を平滑用格子とし、この平滑用格子を縦横に前記奇数の個数で配列した平滑用格子群よりなる正方形の移動平均フィルタ(平滑メッシュ(5m×5m))を生成する。
そして、二次元平面(X-Y)に定義された前記超解像度微細メッシュ(約55cm)を順次指定し、この指定された超解像度微細メッシュ毎に、正方形の移動平均フィルタ(平滑メッシュ(5m×5m))の中央の平滑用格子を、その超解像度微細メッシュに定めて前記二次元平面(X-Y)に移動平均フィルタ(平滑メッシュ(5m×5m))を定義する。
そして、この移動平均フィルタ(平滑メッシュ(5m×5m))における超解像度微細メッシュ群の補間後標高値群に基づいて平滑した平滑後標高値を求め、この平滑後標高値を前記指定した超解像度微細メッシュに割り付ける。
そして、前記二次元平面(X-Y)の超解像度微細メッシュに前記平滑後標高値が割り付けられる毎に、この超解像度微細メッシュを着目点とし、この着目点毎に、この着目点からの考慮距離を前記分割距離に対応する超解像度微細メッシュ数で定義し、この超解像度微細メッシュ数内における浮沈度を求めて、この浮沈度を諧調表示(例えば、赤系の色)する赤色立体化視覚処理を行っている。
特許第3670274号公報 特許第6692984号公報
しかしながら、特許文献2の超解像度視覚化処理システムは、緯度経度で定義されている5mDEM(正方形のメッシュ)を平面直角座標に変換した後(台形、長方形等になる)で、この平面直角座標で定義されたメッシュに対して、TINバイリニア補間を行い、この後で正方形の移動平均(平滑)フィルタで移動平均化して、滑か処理をして赤色立体画像生成処理を行っている。
すなわち、緯度経度で定義されている正方形メッシュ(DEM)を平面直角座標(台形、長方形等になる)に変換して、この台形、長方形等等のメッシュに正方形の移動平均フィルタをかけている。
緯度経度座標を平面直角座標に変換するには、複雑な計算となる。ところが、従来の超解像度視覚化処理システムは、最初に緯度経度の例えば5mDEMを平面直角座標に変換した後で、内挿補間(TINバイリニア補間)を行って移動平均処理を行って超解像度画像を得ている。
このため、誤差が出るので、結果的に超解像度画像を得るまでに時間を要していた(処理速度が遅い)。特にエリアが大きくなればなるほど時間を要していた。
本発明は以上の課題を鑑みてなされたもので、詳細な解像度で凹凸の画像を高速に得ることができる高速処理機能を有する超解像度立体視化画像処理システムを得ることを目的とする。
発明に係る高速超解像度画像立体視化処理システムは、(A).数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群毎に、この正方形メッシュを微細な正方形の超解像度微細メッシュ群で定義した超解像度化正方形メッシュを得る手段と、
(B).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、内挿補間処理を行って、その超解像度化正方形メッシュの各々の超解像度微細メッシュに内挿補間後標高値を割り付ける手段と、
(C).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、各々の超解像度微細メッシュに対して移動平均化処理を所定回数かけ、前記内挿補間後標高値をこの滑らか処理後標高値に更新する手段と、
(D).前記(C)手段の後の超解像度化正方形メッシュを平面直角座標で定義した平面直角超解像度化メッシュを生成する手段と、
(E).前記平面直角解像度化メッシュの平面直角超解像度微細メッシュに基づいて正方形超解像度立体視画像を生成する手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る高速超解像度画像立体視化処理プログラムは、コンピュータに、
(A).数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群毎に、この正方形メッシュを微細な正方形の超解像度微細メッシュ群で定義した超解像度化正方形メッシュを記憶手段に生成する手段、
(B).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、内挿補間処理を行って、その超解像度化正方形メッシュの各々の超解像度微細メッシュに内挿補間後標高値を割り付ける手段と、
(C).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、各々の超解像度微細メッシュに対して移動平均化処理を所定回数かけ、前記内挿補間後標高値をこの滑らか処理後標高値に更新する手段、
(D).前記(C)手段の後の超解像度化正方形メッシュを平面直角座標で定義した平面直角超解像度化メッシュを記憶手段に生成する手段、
(E).前記平面直角解像度化メッシュの平面直角超解像度微細メッシュに基づいて正方形超解像度立体視画像を記憶手段に生成する手段、
としての機能を実行させる。
以上のように本発明によれば、高速に超解像度画像を得ることができる。また、DEMを用いた超解像度画像を拡大したとしても、ジャッギー(ギザギザ)が見えなくなり、かつ詳細な解像度で凹凸が立体的に見える。また、格子状のアーチファクトが生じない。
本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムの概要を説明するフローチャートである。 本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムによって得られた画像の説明図である。 実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムのプログラムブロック図である。 本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムの詳細フローチャート(1)である。 本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムの詳細フローチャート(2)である。 表示処理部150によって5mDEMをダウンロードして斜度を色付けして表示させた画像の説明図である。 超解像度化正方形メッシュMbiの9×9分割の説明図である。 仮想超解像度化メッシュMbbiの説明図である。 TINバイリニア補間の説明図である。 TINバイリニア補間処理を行うときのポイントの説明図である。 バイリニア補間後の結果の画像例の説明図である。 バイリニア補間前とバイリニア補間後を説明する拡大図である。 移動平均処理を行う理由の説明図である。 移動平均メッシュの説明図である。 移動平均処理による効果の説明図(1)である。 移動平均処理による効果の説明図(2)である。 超解像度滑らか処理後DEMデータの説明図である。 超解像度画像用滑らか処理(移動平均)を行わない場合と行った場合の標高の軌跡の説明図である。 滑か処理後(9×9ボックスアベレージ)の画像の説明図である。 1回目の移動平均の効果を説明する拡大図である。 2回目の移動平均の効果を説明する拡大図である。 平面直角投影変換の説明図である。 平面直角座標変換前及び投影変換後の画像の説明図である。 X方向調整の説明図である。 X方向調整のための入力画面の説明図である。 X方向調整による正方形調整後超解像度化メッシュMeiの説明図(1)である。 X方向調整による正方形調整後超解像度化メッシュMeiの説明図(2)である。 正方形調整後超解像度化メッシュMeiから生成した赤色立体画像の説明図である。 滑か処理後の斜度の配列の説明図である。 本実施の形態の投影変換処理でのリサンプリングについての説明図(1)である。 本実施の形態の投影変換処理でのリサンプリングについての説明図(2)である。 本実施の形態の投影変換処理でのリサンプリングについての説明図(3)である。 赤色立体画像の全体生成工程の説明図である。 赤色立体画像の生成工程の説明図(1)である。 赤色立体画像の生成工程の説明図(2)である。 山岳の赤色立体画像の全生成工程の説明図である。 超解像度画像生成部151のプログラムのブロック図である。 凸部強調画像作成部11と凹部強調画像作成部12とを説明する概略構成図である。 斜度強調部13を説明する概略構成図である。 グレイスケールの説明図である。 超解像度の地上開度、地下開度の算出方法の説明図である。 超解像度DEMのデータ構造の説明図である。 従来の超解像度画像視覚処理システムに基づいて生成した超解像度赤色立体画像の説明図である。 本実施の形態による高速超解像度画像立体視化処理システムで生成した超解像度画像の説明図である。 利用例の説明図である。 実施の形態2の概略構成図である。 滑か等高線情報Jiの生成の説明図である。 滑か等高線情報Jiの等高線(ベクター)を滑か処理を行わない赤色画像に重ねた例の画像の説明図である。 図48の拡大図である。 標高値zhiを用いて等高線を滑か処理にした結果の画像の説明図である。 2万5千分の1地図の等高線と、10mDEMに基づいて生成した赤色画像と合成した図である。 本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムによる超解像度赤色画像と合成した画像の説明図である。 他の実施形態の係るLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムの概略構成図である。 他の実施形態の係るLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムのフローチャート(1)である。 他の実施形態の係るLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムのフローチャート(2)である。 他の実施形態の係るLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムのフローチャート(3)である。 Labカラー赤色超解像度画像KLiを得る過程の画像による説明図である。 Labカラー化部320の概略構成図である。 スペクトラム分布の説明図である。 Labカラー化の工程図である。 地上開度と、地下開度との関係を示す散布図である。 超解像度Labカラー画像Liの画面例を示す図である。 Labカラー赤色超解像度画像KLiの画面例(1)の図である。 Labカラー赤色超解像度画像KLiの画面例(2)の図である。 他の実施の形態2の概略構成図である。 DEMの解像度を下げて大地系を考慮した場合の説明図である。
以下に示す本実施の形態は、発明の技術的思想(構造、配置)を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記のものに特定されるものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において、種々の変更を加えることができる。また、図面は模式的なものであり、装置やシステムの構成などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
本実施の形態では、地理院の5mDEM(A:Aはレーザを意味する)の数値標高モデルである基盤地図(以下、5mDEM基盤地図Faという)を一例として高速に超解像度立体視化画像Kiを得る過程を説明する(なお、10mDEM、20mDEM、50mDEM又は1mDEMでもよい)。
超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体地図ともいう)は、対象とするエリア、季節等によっても異なるが(青、緑、黄緑等)、本実施の形態では赤色系(赤、紫、朱色、橙、黄色、緑系等)の色を用いて説明する。なお、海、湖、河川等の場合は青系、茶色系緑系を用いるのが好ましい。
<実施の形態1>
本実施の形態1の概要を説明する。
(1)国土地理院の基盤地図(DEM:数値標高モデル)の5mDEM(等緯度経度の0.2秒:5mDEMメッシュともいう)のポイント間を、9等分(奇数:1含まず)にオーバーサンプリング(超解像度化)する(ポイント数は81倍になる(超解像度微細メッシュは8×8=64個))。
そして、バイリニア補間で、超解像度微細メッシュ(正方形)の内挿補間後標高値を求める。
(2)次に、すべての超解像度微細メッシュについて、9×9(超解像度微細メッシュは8×8=64個)のBox average(2次元的な移動平均処理)を求めることで、滑らかにする。これは、必要に応じて複数回繰り返し行う(ジャギーがなくなるまでが好ましい)。
そして、(3)平面直角座標系に投影変換し、X方向を調整して超解像度赤色立体地図を作成する。なお、開度考慮距離は、当初の一般的な5mDEMメッシュと同じになるように調整する。
また、DEM(Digital Elevation Model)は、メッシュに緯度、経度、標高等を割り付けて定義しているが、本実施の形態では単にメッシュと称し、分割された微細メッシュ(微細格子ともいう)は超解像度微細メッシュと称する。
なお、奇数にオーバーサンプリング(微細化)するという意味は、代表点の取り方によってその定義が相違する。
例えば、メッシュの角のいずれかに代表点を割り付ける場合は、2点間(緯度方向、経度方向)のポイントを含んで奇数分割する。
また、メッシュの中央を代表点とする場合は、超解像度微細メッシュの個数が奇数になるように分割する。メッシュの角のいずれかに代表点を割り付ける場合を主として説明する。
図1は本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムの概要を説明するフローチャートである。高速超解像度画像立体視化処理システムは高速処理機能付き超解像度画像立体視化処理システムともいう。
図1に示すように、メモリに記憶されている国土地理院の緯度経度で定義された基盤地図(5mDEM(A))を引き当てる(S10)。
5mDEM(正方形)は、数値標高モデルであり、地表面を5m(具体的には、5.5×10-5:5.5E―5)の等間隔の正方形のメッシュに区切り(枠)、それぞれの正方形の中心に標高値(Z)等のデータを持たせている。
そして、任意のエリアEi(例えば、1km×1km)を指定し(S20)、このエリアEi内を、緯度経度のままで正方形の超解像度微細メッシュmbiで定義して、各々の超解像度微細メッシュmbiにバイリニア補間による標高値を割り付ける微細ラスタ化処理を行う(S30)。
この微細ラスタ化処理は、5mDEMメッシュ内を偶数個に分割した超解像度微細メッシュmbi群を得るために、この5mDEMメッシュの角の2点(緯度方向、経度方向)を含んで9分割する分割ポイント数DKi(3×3、5×5、7×7又は9×9:分割ポイント数ともいう)で分割する(緯度経度のままで求める)。
この分割ポイント数DKiで分割された幅を分割幅daと称し、例えば9×9の場合は、緯度経度で0.02秒であり、距離では0.55555mに相当(約60cmともいう)に相当する。緯度経度のままで求める。
そして、エリアEiの基準点(例えば、エリアEiの原点又は角)から5mDEMの大きさのメッシュ(以下、超解像度化正方形メッシュMbiという)を順次定義する。
そして、これらの超解像度化正方形メッシュMbiの4角に基盤地図(5mDEM(A))の緯度、経度、標高値等のデータ(以下、総称して5mDEMポイントMpijと称する)を割り付ける。右上の角を代表値(メッシュの中央でも良い)として説明する。
そして、超解像度化正方形メッシュMbi毎に、この超解像度化正方形メッシュMbiの各々の超解像度微細メッシュmbiに対して、5mDEMポイントMpijを用いてバイリニア補間(内挿補間ともいう)により、その超解像度微細メッシュmbiの標高値、緯度、経度(以下、超解像度微細メッシュポイントPijという)を求めて、割り付ける。標高値は、内挿補間後標高値zriと称する。
そして、これらの超解像度微細メッシュmbiに内挿補間後標高値zriに基づく色付けするラスタ色付処理を行う(S40)。本実施の形態では超解像度微細メッシュmbiに色付けされた画像を微細ラスタ画像mgiとも称する。
そして、超解像度微細メッシュmbi(微細ラスタ画像mgi)毎に、超解像度微細メッシュポイントPijの内挿補間後標高値zri(zr1、zr2、・・・)に対する移動平均を行う(S50)。
この移動平均は分割ポイント数DKi(3×3、5×5、7×7又は9×9)で定義された移動平均メッシュFmi(移動平均化フィルタともいう)をかけて行う(Box Averge)。
この移動平均化後の標高値を滑らか処理後標高値zhiとして指定した超解像度微細メッシュmbi(微細ラスタ画像mgi)の超解像度微細メッシュポイントPijの内挿補間後標高値zriをこの滑らか処理後標高値zhiに更新する(超解像度度用滑らか処理という)。
そして、エリアEiの全ての超解像度微細メッシュmbi(微細ラスタ画像mgi)に対して移動平均処理が施されると、これらの組を移動平均後微細ラスタ画像GHiとして画面に表示する(S60)。詳細は後述する。
そして、オペレータは、画面の移動平均後微細ラスタ画像GHiが滑らかになっているかどうかを判断し(ぼかしが適当かどうか)、滑かになっていない場合は、再度の超解像度度用滑らか処理を行うコマンドを入力して、ステップS50の処理を再び行わせる。
また、滑かであると判定した場合は、平面直角座標変換処理を行いリサンプリングして(S90)、X方向を調整して正方形にした後でリサンプリングして超解像度赤色立体画像生成処理を行って(S100)、画面に表示する(S110)。
すなわち、初期の処理として、緯度経度で定義されている正方形の5mDEMメッシュに対して平面直角座標変換(例えば、メカトル)を行わないで、緯度経度の値のままで微細(超解像度)な正方形メッシュ(超解像度微細メッシュ)に定義してTIN(triangulated irregular network)バイリニア補間、移動平均化処理を行い、この後で平面直角投影変換を行ってX方向を調整して正方形化してリサンプリングして赤色立体画像生成処理を行っている。
つまり、初期の過程で緯度経度座標を平面直角座標に変換する処理を行わないので、誤差が生じない。このため、超解像度画像を得るまでの時間が早くなる(処理速度が速い)。
これによって、図2(a)に示すように、従来のような処理後の5mDEMの画像を拡大すると、微細なメッシュ群(mbi)がギザギザに表示されるが、図2(b)に示すように、本実施の形態では拡大しても滑らかな画像となっている。なお、超解像度赤色立体画像生成処理については後述する。
図3は実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムのプログラムブロック図である。
図3に示すように、実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システム300は、コンピュータ本体部100と、表示部200等で構成されている。
コンピュータ本体部100は、5mDEM基盤地図Faを記憶した基盤地図用データベース110と、エリア定義部112と、超解像度用ラスタ化処理部135と、移動平均部134と、考慮距離格子数算出部148と、平面直角座標変換部145と、超解像度画像生成部151と、X方向調整部152と、表示処理部150等を備えている。
超解像度用ラスタ化処理部135は、5mDEM奇数分割部115と、TINバイリニア補間部137と、ラスタ色付処理部132等を備えている。
(各部の説明)
エリア定義部112は、オペレータにより入力(指定)されたエリアEi(例えば、縦横が50m~1500m)に対応する領域を基盤地図用データベース110の5mDEM数値モデルから5mDEMメッシュMai(緯度、経度、標高、5mの枠)をメモリ118に読み込む。
超解像度用ラスタ化処理部135の5mDEM奇数分割部115は、メモリ118のエリアEiの正方形メッシュである5mDEMメッシュMai(Mai:5m又は10m)の緯度方向の辺(以下、緯度方向という)及び経度方向の辺(以下、経度方向という)を奇数(1含まず:9×9)に分割して正方形の超解像度微細メッシュmbi群を有する超解像度化正方形メッシュMbiを順次、生成する。
TINバイリニア補間部137は、正方形の超解像度化正方形メッシュMbiをメモリ142にコピーする。
そして、この超解像度化正方形メッシュMbi(緯度経度)毎に、TINバイリニア補間(内挿補間処理)を行って、その超解像度化正方形メッシュMbiの各々の超解像度微細メッシュmbiに内挿補間後標高値zriを割り付ける。
ラスタ色付処理部132は、メモリ142の内挿補間後標高値zriに基づく色値を割り付けて、後述する表示処理部150により画面に表示させて、移動平均部134を起動する。
移動平均部134は、メモリ142の超解像度化正方形メッシュMbi毎に、各々の超解像度微細メッシュmbiに対して移動平均化処理(9×9の移動平均化メッシュを用いる)を所定回数かけ、内挿補間後標高値zriをこの滑らか処理後標高値zhiに更新する。
平面直角座標変換部145は、メモリ142の移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbiを平面直角座標で定義し、これを平面直角超解像度化メッシュMdiとしてメモリ149に生成する。
この平面直角超解像度化メッシュMdiは、正方形、長方形、台形等となるが、本実施の形態では正方形を主として説明する。
X方向調整部152は、平面直角超解像度化メッシュMdi(メモリ149)を正方形に調整した正方形調整後超解像度化メッシュMei(正方形変換後超解像度化メッシュともいう)をメモリ153に生成する。
超解像度画像生成部151は、メモリ153の正方形調整後超解像度化メッシュMei(正方形変換後超解像度化メッシュ)を指定し、この指定毎に、正方形調整後超解像度化メッシュMeiの調整後微細メッシュmeiを順次、着目点として指定する。
そして、この着目点とした調整後微細メッシュmeiに隣接する調整後微細メッシュmeiとの斜度を滑らか処理後標高値zhiに基づいて求めて、着目点の調整後微細メッシュmeiに割り付ける。
また、考慮距離格子数算出部148からの超解像度微細メッシュの個数(以下、考慮距離超解像度微細メッシュ数という)を読み、この考慮距離超解像度微細メッシュ数内において、着目点に隣接する調整後微細メッシュmeiとの間の尾根谷度(浮沈度ともいう)を求め、この尾根谷度と斜度の組み合わせの色値を示す諧調色値(赤系の色)を着目点の調整後微細メッシュmeiに割り付ける。
そして、これらのデータをメモリ153に記憶する。つまり、メモリ153には、エリアEi、超解像度化正方形メッシュMbi、超解像度微細メッシュmbi(番号)、分割幅da、バイリニア補間後標高値zri、滑らか処理後標高値zhi、超解像度微細メッシュmbi毎の斜度、斜度の色値、浮沈度(地上開度、地下開度)の色値等よりなる超解像度DEMデータの集合である超解像度化DEMが記憶される。
考慮距離格子数算出部148は、着目点から入力された考慮距離L(例えば、50m)内を超解像度微細メッシュの数に変換する。例えば、L/daに相当する超解像度微細メッシュを超解像度画像生成部151に出力する。
表示処理部150は、表示用メモリ(図示せず)を備え、入力された画像種に応じたデータを表示用メモリに読み込み、このデータに割り付けられている色値の画像(超解像度立体視画像)を表示部の画面に表示する。
なお、超解像度画像生成部151は、メモリ149の平面直角超解像度化メッシュMdiの平面直角超解像度微細メッシュmdiに色値を割り付けて超解像度立体視画像として表示処理部150により表示させてもよい。
(動作説明)
図4及び図5は本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムの詳細フローチャートである。
基盤地図用データベース110には、5mDEM基盤地図Fa(地形)を記憶している(S200)。
この5mDEM基盤地図Faの5mDEMは、航空レーザによって取得(数十センチ間隔)された点群であり、この点群のエリアは、日本全国(数十キロ~数百キロ)である。
これらの点群は、緯度、経度、標高値、強度等を含んでおり、本実施の形態ではこれを単に5mDEMポイントと称し、5mDEMの枠の4角を5mDEM4角ポイントMaq(q:a、b、c、d)と称している。
また、この5mDEM4角ポイントMaq(q:a、b、c、d)と、5mDEMポイントと、5mのメッシュ枠とを総称して本実施の形態では5mDEMメッシュMai(正方形)と称する。
エリア定義部112は、オペレータにより入力(指定)されたエリアEi(例えば、縦横が50m~1500m、2000m、・・・5000m、・・10000m・・・)に対応する領域を基盤地図用データベース110の5mDEM数値モデルに指定し、この指定されたエリアEiの5mDEMメッシュMai(緯度、経度、標高、5mの枠)をメモリ118に読み込む(S210:図6参照)。
但し、図6は表示処理部150によって斜度を色付けして表示させた画像である。PMoiは、5mDEMメッシュMaiの中心に代表値を取る例である。
つまり、メモリ118に5mDEMメッシュMai(緯度、経度、標高、枠)を定義する。なお、このメモリ118は、X軸が経度、Y軸が緯度で定義されている。
緯度、経度は具体的にはXYファイルにエクスポートしている。緯度方向はY方向、経度方向はX方向であるが、単に緯度方向、経度方向と称して説明する。また、平面直角座標と区別するために「i」は緯度方向を示し(Y方向)、「j」は経度方向(X方向)として図に示す場合もある。
次に超解像度用ラスタ化処理部135が微細ラスタ化処理を行う。
(超解像度用ラスタ化処理部135)
超解像度用ラスタ化処理部135の5mDEM奇数分割部115は、入力された分割ポイント数DKi(3×3、5×5、7×7又は9×9)と、DEMの種類(本実施の形態では5mDEMとして説明する)等から、メモリ118の5mDEMメッシュMai内を分割した超解像度微細メッシュmbi群を得るための分割ポイント数DKi(3×3、5×5、7×7又は9×9)で分割した、超解像度化正方形メッシュMbiをメモリ118に順次、生成する(S230)。
但し、図6は表示処理部150によって斜度を色付けして表示させた画像(拡大画像)である。
なお、分割幅daで述べると、緯度経度で約0.02秒(例えば、9×9の場合は0.55555mに相当)である。
この超解像度化された5mDEMメッシュMaiを、本実施の形態では超解像度化正方形メッシュMbiと称し、daサイズのメッシュを超解像度微細メッシュmbiと称している。
図4のS230及び図7には、超解像度化正方形メッシュMbiを示している。
図7においては、この超解像度化正方形メッシュMbiの4角のポイントを超解像度化後正方形メッシュ角代表ポイントMpq(Mpa、Mpb、Mpc、Mpd)と称する。
そして、超解像度微細メッシュmbiの各々の4角に、緯度、経度、標高値等のポイントを後述する仮想超解像度化メッシュを用いて割り付ける(図8参照)。
本実施の形態では、これを超解像度微細メッシュポイントPijと称している。「i」は緯度方向を示し(X方向)、「j」は経度方向(Y方向)を示す。
図8においては、超解像度化後正方形メッシュ角代表ポイントMpq(Mpa、Mpb、Mpc、Mpd)を超解像度微細メッシュポイントPij((P1,1)、(P1,9)、(P9,1)、(P9,9))と記載し、(P1,9)の隣の超解像度微細メッシュmbiを定義する4角の超解像度微細メッシュポイントPijを(P1,9)、(P2,9)、(P1,10)、(P2,10)と記載している。
つまり、Mpaが(P1,1)、Mpbが(P1,9)、Mpcが(P9,1)、Mpdが(P9,9)である。なお、PMoiは超解像度化正方形メッシュMbiの中央を代表(標高値)とした例である(超解像度化正方形メッシュ中央代表ポイントPMoiと称する)。
そして、仮想的に10×10(サイズは0.02秒に相当)の塊のメッシュ(以下、仮想超解像度化メッシュMbbiと称する)を図示しないメモリに生成する処理(仮想10×10メッシュ生成処理ともいう)を行う(S240:図8参照)。
仮想10×10メッシュ生成処理について説明する。
超解像度化正方形メッシュMbiの代表値(標高)は、そのメッシュの4角のポイントを平均して求めるので、4角のポイント(標高)が分からないと定義できない。
このため、仮想10×10メッシュ生成処理を行う。
仮想10×10メッシュ生成処理は、図8に示す仮想超解像度化メッシュMbbi(10×10は分割線数、超解像度微細メッシュ数9個×9個)を超解像度化正方形メッシュMbi毎に生成する(点線で示している)。
図8においては、仮想超解像度化メッシュMbbiの4角の代表ポイントをMqa、Mqb、Mqc、Mpdと記載している。また、仮想超解像度化メッシュMbbiの仮想微細メッシュmbbiのポイントを(Pa1、1)、(Pa1、2)、・・・(Pa1、11)、・・・、(Pa11、1)、(Pa11、2)、・・・(Pa11、11)と記載している。これらの(Pa1、1)、(Pa1、2)、・・・(Pa1、11)、・・・、(Pa11、1)、(Pa11、2)、・・・(Pa11、11)を総称して仮想微細メッシュポイント(Pai、j)と称する。
そして、超解像度化後5mDEMメッシュ代表値決定処理を行う(S250)。
初めに、超解像度化正方形メッシュMbiの4角の超解像度化後正方形メッシュ角代表ポイントMpq(Mpa、Mpb、Mpc、Mpd)を決定(算出)する。
具体的には、例えば、図8の超解像度化正方形メッシュMbiの右上の角の超解像度化後正方形メッシュポイントMPb(標高)は、仮想超解像度化メッシュMbbiのmbb10の仮想微細メッシュポイント(Pa1、10)、(Pa1、11)、(Pa2、10)の各々の標高値に基づいて超解像度化後正方形メッシュ角代表ポイントMpa決定する。
そして、TINバイリニア補間部137が図5に示すようにTINバイリニア補間処理を行う(S260)。
TINバイリニア補間処理(S260)は、メモリ118の正方形の超解像度化正方形メッシュMbi及び関連データをメモリ142にコピーする。そして、この超解像度化正方形メッシュMbiの超解像度微細メッシュmbiを順次指定する。
そして、この指定された超解像度微細メッシュmbiの超解像度微細メッシュ代表ポイントPqij(標高)を仮想超解像度化メッシュMbbiの超解像度化後正方形メッシュ角代表ポイントMpqと、超解像度化正方形メッシュMbiの指定された超解像度微細メッシュmbiの超解像度微細メッシュポイントPijと、超解像度化正方形メッシュ中央代表ポイントPMoi等に基づいてTINバイリニア補間(標高値を内挿補間)により算出する(図9参照)。
図9はTINバイリニア補間の説明図である。
なお、図9は超解像度微細メッシュmbiの中央を超解像度微細メッシュ代表ポイントPqijとした例である。また、図10はTINバイリニア補間処理を行うときのポイントの説明図である。
この図10は、TINバイリニア補間処理を行うときの、超解像度化正方形メッシュMbiと、仮想超解像度化メッシュMbbiとの状況を示している。但し、標高を色付けしている。
なお、超解像度微細メッシュ代表ポイントPqijのTINバイリニア補間後の標高値は、バイリニア補間後標高値zri(zr1、zr2、・・・:内挿補間後標高値ともいう)と称する。
図10においては、一部の箇所の領域(例えば、5m×5m)に、超解像度化正方形メッシュMbiの枠と、mbiの枠を記載している。
図11はバイリニア補間後の結果の画像例である。図10と比較すると、全体的に色(濃いほど朱色が濃い)が分散している。
図12はバイリニア補間前とバイリニア補間後を説明する拡大図である。図12(a)がバイリニア補間前であり、図12(b)がバイリニア補間後であり、それぞれ、標高を色付けさせて表示させたものである。図12(a)に示すようにmbiはギザギザであるが、図12(b)に示すように、全体的に色が分散している。
そして、TINバイリニア補間部137は、メモリ142の全ての超解像度化正方形メッシュMbiにおいて、全ての超解像度微細メッシュmbiに対するバイリニア補間処理が行われた場合は、ラスタ化色付処理部132を起動させる。
ラスタ化色付処理部132は、メモリ142の超解像度微細メッシュmbiを順次指定し、この指定毎にバイリニア補間後標高値zri(zr1、zr2、・・・)を読み込み、この標高値に応じたカラー値をその超解像度微細メッシュmbiに割り付ける(S270)。
しかし、超解像度微細メッシュmbiは、微細メッシュであるからギザギザになっており、いわばノイズがある画像となる。このため、各データ点間の相関を高めてデータがスムーズにつながるようにし、相関性のない特異点やノイズの影響を除去するために、移動平均化処理(例えば、カルマンフィルタ)を行う(S280)。
例えば、図13(a)に示す5mDEMをバイリニア補間した場合は、図13(b)に示すように、バイリニア補間後標高値zriが急激に吐出(huiの部分)したり、あるは谷部では急激に値が下がったり(hdiの部分)する。
(移動平均)
移動平均部134は、オペレータによって、入力された分割ポイント数DKi(例えば、3×3、5×5、7×7又は9×9)の移動平均メッシュFmi(図14参照)をメモリ117に生成する。本実施の形態1では分割ポイント数DKiは9×9として説明している。
なお、図14は、移動平均メッシュFmiの縦行を「i:緯度」、横列を「j:経度としたメッシュ番号fm(i,j)を記載している。
なお、図14(b)に示すように、移動平均メッシュFmi(フィルタとも称する)は、分割ポイント数DKiは11×11(1つのメッシュは、サイズは0.02秒に相当)であってもよい(Fmbと記載している:点線)。
なお、中心メッシュにおける移動平均値(加重平均)を滑か処理後標高値zfi(移動平均後標高値zfiともいう)と称し(スムージング標高値ともいう)、指定した超解像度微細メッシュmbiの値をこの滑か処理後標高値zfiに更新する。
そして、ラスタ色付処理部132を起動して、メモリ142の滑か処理後標高値zfiに応じた色(カラースケールによる)をメモリ142の超解像度微細メッシュmbiに割り付けて、表示処理部150により表示部200の画面に表示させる(S290)。
この画面に表示された画像を本実施の形態では、超解像度画像GZiと称する。
そして、オペレータは、画面の超解像度画像GZiが希望する滑らかな画像であるかどうかを判断する(S300)。
滑らかでない場合は、再度の超解像度度用滑らか処理指示を入力して、移動平均部134がこの再滑らか指示で再びステップS280の処理を行わせる。
この移動平均化処理によって、図15(b)に示すように、バイリニア補間後標高値zriが急激に吐出する部分(huiの部分)が無くなり、谷部の急激に値が下がった部分(hdiの部分)が無くなる。つまり、なめらかになる。
具体的には、図16(a)のバイリニア補間後標高値zri(例えば、10、10、11、・・・・15、12、12、12、11、・・10は図16(b)に示すように、9、9、9、・・・・1320、10、10、10、・・10となる。
すなわち、メモリ142は、図17に示す超解像度画像GZiの元になるデータである超解像度滑らか処理後DEMデータRGiが記憶される。
超解像度滑らか処理後DEMデータRGiは、図17に示すように、エリアEiと、超解像度化正方形メッシュMbiと、超解像度微細メッシュmbi(番号)と、分割幅(例えば、0.555mに相当する曲面幅)と、バイリニア補間後標高値zriと、一回目の滑か微細標高値zfiと、2回目の滑か微細標高値zfi´等よりなる。
なお、滑か微細標高値zfiと、2回目の滑か微細標高値zfi´とを総称してスムージング処理値ともいう。
また、zri、zfi、zfi´、・・・を総称して本実施の形態では滑らか処理後標高値zhiと称する。
この超解像度画像用滑らか処理(移動平均)を行わない場合の標高の軌跡を図18に示す。
図18に示すように、移動平均を行わない場合は、曲率最大化処理(スプライン曲線、ベジェ曲線等)を行うものであるから、例えばA1点と、頂点A2と、A3点とを結ぶ軌跡が直線Lai(実線で示している)となるが、本実施の形態では移動平均化処理を行うので、滑らか処理後標高値zhiを繋ぐ線(Lbi)は、頂点A2を通らないAp点となる(移動平均を繰り返せばさらに低くなる)。
なお、図18はA1とA2との間、A2とA3との間は、5mDEMの幅として記載している。また、超解像度微細メッシュmbiは、A1からmb1、mb2、・・・mb8、・・・mb16と記載している。
また、滑かな画像であると判断した場合は、滑か画像(超解像度度用滑らか処理:移動平均後微細ラスタ画像GHi)が「OK」であることを入力する。
滑か処理(9×9ボックスアベレージ処理ともいう)を画像化した例(拡大)を図19に示す。図19は斜度に応じた色で示している。図20は1回目の移動平均の効果を説明する拡大図であり、図21は2回目の移動平均の効果を説明する拡大図である。
図20(a)に示すように、移動平均前はギザギザであるが、1回目の移動平均後は、図20(b)に示すように、ギザギザが抑制された滑かな画像になっている。
さらに、2回目では、1回目の移動平均後の画像(図21(a))がさらに滑らかになっている。
そして、滑か画像(超解像度度用滑らか処理)が「OK」の場合(オペレータ判断)は、移動平均部134は、平面直角座標変換処理を起動させて次に、平面直角座標変換部145が投影変換処理(平面直角座標変換)を行う(S320)。
投影変換処理(S320)は、メモリ142の超解像度化正方形メッシュMbi(緯度経度)の超解像度微細メッシュmbiに割り付けられている超解像度微細メッシュポイントPijを平面直角座標に変換して、平面直角ポイントPbijとして、平面直角用XYZポイントファイルにエクスポートする(メモリ149に記憶する:図22参照)。
この投影変換処理については、詳細に後述する。
平面直角座標変換は、地球の赤道のみが接する円筒内に地球を置き、経緯線を円筒に投影してから円筒を開いて生成した「正角円筒図法」であり、極に近づくほど緯線の間隔が広くなる。
このため、平面直角座標に変換した場合は、歪があるので、場所によっては、斜めな長方形になったり、歪がない長方形(正方形の場合もある)になったりする。
すなわち、図22(a)に示す正方形の超解像度化正方形メッシュMbi(緯度経度座標)は図22(b)又は図22(c)に示す平面直角超解像度化メッシュMdiとなる。
平面直角超解像度化メッシュMdiは、(P1,1)、・・・・(Pb9,9)の平面直角ポイントPbijで構成されており、その形状は台形又は長方形に殆んどがなる(場所によっては正方形にもなる)。なお、面直角超解像度化メッシュMdiの超解像度微細メッシュは、平面直角超解像度微細メッシュmdiと称する。
具体的には、例えば以下のようになる。
Idx,X,Y,Elevation (m),Length,Total Length,Heading
1,-10835.893,-32871.056,41.274,0.555 m,---,269° 55' 48.4"
2,-10836.452,-32871.056,41.412,0.79 m,0.555 m,134° 52' 44.3"
320835.893,-32871.614,41.214,---,1.349 m,---
となる。
図23を用いて説明を補充する。図23(a)には、平面直角座標変換前(投影変換ともいう)の画像を示す、図23(b)には投影変換後の画像を示す。但し、図23(a)及び図23(b)は標高値に対して色付けした例を示している。図23(b)に示すように、図23(a)の画像が引き延ばされている。
次に、超解像度画像生成部151がメモリ149の平面直角超解像度化メッシュMdiの平面直角超解像度微細メッシュmdiを読み込んで(S330)、超解像度画像立体視化処理を行い(340)、この画像を表示用メモリに読み込んで表示部200の画面に表示させる(S350)。
前述の超解像度画像立体化処理(340)を行う前に、フローチャートでは図示しないが、X方向調整部152がX方向調整処理を行っている。
(X方向調整処理)
X方向調整部152は、メモリ149の平面直角超解像度化メッシュMdi(例えば、長方形、台形)を正方形に調整した正方形調整後超解像度化メッシュMeiをメモリ153に生成する(図24参照)。図24(d)に示すように、正方形になっている。
つまり、平面直角超解像度化メッシュMdiが正方形になるように幅を調整する。これを、正方形調整後超解像度化メッシュMeiと称している。
具体的には、メモリ149の正方形調整後超解像度化メッシュMeiのY方向(辺)の幅がX方向(辺)の幅と同じになるようにする。つまり、平面直角超解像度化メッシュMdiのX方向(辺)を、上側(+方向)に移動して平面直角超解像度化メッシュMdiのY方向(経度方向の辺)が平面直角超解像度化メッシュMdiのX方向(緯度方向の辺)の幅と等しくする。これをX方向の調整と称している。
また、この調整によって、平面直角超解像度微細メッシュmdiのX方向(緯度方向の辺)を上側(+)に移動させて、平面直角超解像度微細メッシュmdiのY方向(経度)の辺が平面直角超解像度微細メッシュmdiのX方向(緯度方向の辺)と等しくする。つまり、平面直角超解像度微細メッシュmdiが正方形になる。これを、調整後微細メッシュmeiと称している。
すなわち、平面直角超解像度化メッシュMdi(例えば、長方形、台形)の平面直角超解像度微細メッシュmdiのX方向(i:緯度方向)のポイント間隔(0.5555m:約60cm)に、平面直角超解像度微細メッシュmdiのY方向(j:経度)の幅を合わせた平面直角座標系に正方形調整後超解像度化メッシュMeiの平面直角超解像度微細メッシュDEMのデータ(標高)を投影変換処理(S320)でサンプリングしなおす(リサンプリング)。
具体的には、図25に示すように示す画面を表示して調整する。ga(X-axis:0.561056071515711)、gb(Y-axis:0.684808514623378)を入力するとコンピュータのX方向調整処理によって下の画面のgaa(X-axis:0.561056071515711)、gbb(Y-axis:0.561056071515711)となる。
すなわち、正方形になる。図26に示すように、正方形調整後超解像度化メッシュMeiが大きな4個の赤丸で形成され、調整後微細メッシュmeiは小さな4個の赤丸(Pai,j)で形成された、正方形になっている。
この正方形調整後超解像度化メッシュMeiの微細メッシュを調整後微細メッシュmeiと称している。
この正方形調整後超解像度化メッシュMeiを用いて後述する超解像度画像生成部151による画像の効果を図27及び図28を用いて説明する。
図27に示すように、図26の大きな●(大きな赤い丸)が取り除かれている(表示させないで)。図28は超解像度画像生成部151による画像であり、ジャギーもないし、ギザギザもない画像となっている。
すなわち、メモリ153には、エリアEi(番号)と、正方形調整後超解像度化メッシュMei番号(Me1、Me2、・・・)と、正方形調整後超解像度化メッシュMei毎に、これを構成する調整後微細メッシュmei番号(me1、m2、・・・)と、各々の調整後微細メッシュmeiの滑らか標高値等が超解像度DEM事前データRMi(図示せず)として記憶されている。
また、超解像度画像立体視化処理(340)を行う前に、平面直角座標変換部145が考慮距離格子数算出部148を起動させる。超解像度画像立体視化処理を行うには考慮距離Lが必要である。この考慮距離の算出は、フローチャートでは図示しないが、考慮距離格子数算出部148が行う。
考慮距離Lは、入力された考慮距離が50mの場合の場合で、分割ポイント数DKiが9×9の場合に相当するメッシュ数を考慮距離相当超解像度微細メッシュ数KLiとして超解像度画像生成部151に出力する。
超解像度画像生成部151の超解像度画像立体視化処理(340)の斜度算出処理について説明する。
斜度算出処理は、メモリ153の超解像度DEM事前データRMi(エリアEi、正方形調整後超解像度化メッシュMei、調整後微細メッシュmei、滑らか標高値等)を指定する。
そして、この超解像度DEM事前データRMiに含まれている正方形調整後超解像度化メッシュMeiを指定し、これに関連付けられている調整後微細メッシュmeiを指定する。
そして、この指定した調整後微細メッシュmeiに隣接(例えば4方向)する調整後微細メッシュmeiを有する超解像度DEM事前データRMiを指定する。
次に、指定した超解像度DEM事前データRMiに含まれている調整後微細メッシュmeiの滑らか処理後標高値zhiと、隣接する4方向の各々の超解像度DEM事前データRMiに含まれている各々の調整後微細メッシュmeiの滑らか処理後標高値zhiとの斜度を求め、これらの平均斜度(以下、斜度αi(又は傾斜)という)を指定した調整後微細メッシュmeiに関連付ける。
つまり、指定した超解像度DEM事前データRMiに関連付ける。
このような処理を全ての調整後微細メッシュmei毎に行う。
この斜度αi(α1、α2、・・・・)を距離軸に対応させると、図29(b)に示すようになる。
なお、図29(b)を説明するにあたって、図18を図29(a)として記載している。
図29(b)の実線は、平均斜度プロット線SLi(実線)と称する。
図29(a)に示すように、A1とA2との間の調整後微細メッシュme1、me2、me3、me4の滑らか処理後標高値zhiは、zh1からzh5は、ほぼ一定の割合で増加している。
このため、図29(b)に示すように、A1とA2との間のme1、me2、me3、me4の平均斜度α1、α2、α3、α4に変化がない。
しかし、図29(a)に示すように、A1とA2との間のme5、me6、me7、me8は、zh5からzh9までは、高さが次第に緩やかに増加して行っている。
このため、図29(b)に示すように、me5、me6、me7、me8の平均斜度α5、α6、α7、α8は、次第に平均斜度が低下している。
また、図29(a)に示すように、A2とA3との間のme9、me10、me11、me13は、zh9からzh14までは滑らかに高さが次第に増加している。
このため、図29(b)に示すように、me9、me10、me11、me13の平均斜度α9、・・・、α13もわずかに低下しながら推移している。
ここで、重要な点は、図29(b)に示すように、移動平均(超解像度度用滑らか処理)を行わない場合のLaiの斜度を図29(b)にプロットすると、A1~A2(me1~me8)の間は点線Lsaiのようになる(me1~me5の間は実線に被さっている)。
また、A2~A3(me9~me16)の間は、急激に下方に変化して点線Lsbiのようになる(me14~me16の間は実線に被さっている)。この変化箇所をDsiと記載している。
しかし、本実施の形態では、移動平均(超解像度滑らか処理)を行うので、Dsiの箇所は、急激に変化しないで平均斜度プロット線SLi(実線)のようになる。従ってジャギーが発生しない。
次に、超解像度画像生成部151の超解像度立体視化処理(340)は、メモリの超解像度DEM事前データRMiを順次指定し、この指定された超解像度DEM事前データRMi毎に、これに含まれている調整後微細メッシュmeiを順次、着目点として指定する。
この着目点毎に、考慮距離相当超解像度微細メッシュ数KLiに相当する調整後微細メッシュmeiを指定し、この指定された調整後微細メッシュmeiの間に存在する最大の滑らか処理後標高値zhiを有する調整後微細メッシュmeiを検索する。
そして、この検索された最大の滑らか処理後標高値zhiを有する調整後微細メッシュmeiと、着目点の調整後微細メッシュmeiとを用いて、地上開度及び地下開度を求めて尾根谷度(浮沈度ともいう)を求める。
そして、この尾根谷度と前記斜度の組み合わせの色値を示す諧調色値(赤系の色)を前記着目点の調整後微細メッシュmeiに割り付けて画像化する。これを本実施の形態では、超解像度赤色化画像(超解像度立体視化画像Ki)と称する。
ここで、平面直角座標変換部145の投影変換処理(S320)でのリサンプリングについて図30、図31、図32を用いて説明する。
図30(a)はメモリ142の移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbi(9×9:線の数)を示している。縦軸が緯度、横軸が経度である。
また、図30(a)は、移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbi(9×9)のmbiの角に代表点(〇印)を示している。図30(a)においては、移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbiの上から三番目の横線に一例として〇印を示している。
なお、図30(a)においては、横軸は緯度方向を示し、横軸は経度方向を示す。
図30(b)は移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbi(平面直角変換前:9×9)を平面直角座標に変換後の面直角超解像度化メッシュMdi(実線)を示している。
平面直角座標に変換後の面直角超解像度化メッシュMdi(実線)は、縦軸をY、横軸をXで示している(Z方向は記載しない)。
なお、図30(b)は、平面直角座標に変換した場合に面直角超解像度化メッシュMdiが台形形状になった場合を示している。
また、図30(b)においては、図30(a)の移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbiを重ねて示している(点線)。
この図30(b)に示している△印がmbiの角の代表点(〇印)のリサンプリング点である(但し、x、yが一致している例である)。平面直角座標に変換した面直角超解像度化メッシュMdiの上から三番目を一例として△印を示している。
図30(b)に示すように、〇印と△印とはずれている。
図31が図30(b)のZ方向(標高)を縦軸、X方向を横軸にした場合の説明図である。つまり、図31に示すように、△印同士を結ぶ線(実線)が標高の軌跡である。
なお、平面直角座標に変換した場合に面直角超解像度化メッシュMdiが長方形状になった場合を図32に示している。図32(a)が平面直角変換前の移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbiである。図32(b)は図32(a)の移動平均化後の超解像度化正方形メッシュMbiを重ねて示している(点線)。
このようなデータを用いて上記の超解像度画像立体視化処理(340)、考慮距離の算出を行わせている。
前述の超解像度画像立体視化処理(340)は、特許第3670274号公報の技術を用いている。
この概略を説明する。
図33に示すように、n番目(n=1~N)に処理した2成分のベクトルVnの識別番号Idnと高度差とから、その経度xn、緯度yn、及び海抜高度znを算出し、その値をメモリ(図示せず)に格納された仮想的な三次元(3D)のX-Y-Z直交の三次元座標空間80内の対応する座標点Qn={Xn=xn、Yn=yn、Zn=zn}に対応付ける(平面直角座標変換)。
つまり、メモリ内の座標点Qnに対応した記憶領域にベクトルVnの識別番号Idnを格納することにより、ベクトルVnを三次元座標空間80に写像し、これを総数N個のベクトルについて行うことにより、ベクトル場70を三次元座標空間80に写像する(処理P1)。
更に、三次元座標空間80内の総数N個又はそれ未満の適宜な個数のId付き座標点の列{Qn:n<≦N}を必要な滑かさで連結する曲面Sを最小二乗法等で求めて、これを総数M個{M≦N}の微小な面領域{Sm:m≦M}に分割し、それぞれ着目点Qmを定め、関連情報をメモリに格納する。
そして、各面領域Smに関し、その着目点Qmから所定半径内に位置する曲面Sの表側(Z+側)の局所領域Lm+を確認し、それにより画成される着目点Qm周りの開放度(即ち、天側に対する見通し立体角又はそれと等価な二回微分値)Ψm+を求め(処理P2)、面領域Smの浮上度として記憶する。
この浮上度Ψm+を曲面S全体に渡り諧調表示した画像を処理結果Aとする。この画像Aは、地形の尾根側、つまり(曲面Sの)凸部をいかにも凸部らしく明瞭に示す。
そして、上記面領域Smに関し、その着目点Qmから上記所定半径内に位置する曲面Sの裏側(Z-側)の局所領域Lm-を確認し、それにより画成される着目点Qm周りの開放度(即ち、地側に対する見通し立体角又はそれと等価な二回微分値)Ψm-を求め(処理P3)、面領域Smの沈下度として記憶する。この沈下度Ψm-を曲面S全体に渡り諧調表示した画像を処理結果Cとする。
この画像Cは、地形の谷側、つまり(曲面Sの)凹部をいかにも凹部らしく明瞭に示す。
但し、この画像Cが前記画像Aの単純な反転にならない点に留意する必要がある。
そして、上記面領域Smに関し、その浮上度Ψm+と沈下度Ψm-とを目的に(つまり、尾根と谷のどちらを重視するかに従い)定めた配分割合w+:w-(w++w-=0)で重み付け合成(w+Ψm++w-Ψm-)することにより、所定半径内に位置する曲面Sの表裏の局所領域Lm(Lm+,Lm-)が着目点Qm周りにもたらす立体的効果を求め(図17の処理P4)、面領域Smの浮沈度Ψmとして記憶する。
この浮沈度Ψmを曲面S全体に渡り諧調表示した画像を処理結果Bとする。この画像Bは、(曲面Sの)の凸部を凸部らしくまた凹部を凹部らしく明瞭に示すことにより、地形の尾根と谷とを際立たせ、視覚的立体感を増強する。なお、画像Bは、上記合成の重み付けがw+=-w-=1になっている。
そして、上記面領域Smに関し、その最大傾斜度(又はそれと等価な一回微分値)Gmを、直接的に又は最小二乗法を介し間接的に求め(処理P6)、上記面領域Smの斜度Gmとして記憶する。
この斜度Gmを曲面S全体に渡り赤系統の色Rで色調表示した画像の無彩色表示画像)を処理結果Dとする。この画像Dも、地形(つまり曲面S)の立体感を視覚的に醸成する効果を持つ。
そして、三次元座標空間80をその関連情報(Ψm、Gm, R)と共に、二次元面90に写像(処理P5)することにより、前記座標点Qmの列を連結する面Sの分割領域Smに対応する二次元面90上の領域90mに、前記斜度GmのR色調表示を行うとともに、そのR色調の明度について、前記浮沈度Ψmに対応する諧調表示を行う。
この画像(無彩色表示画像)を処理結果Fとする。この画像Fは、地形(つまり曲面S)に視覚的立体感が付与されている。
画像Eは、前記画像Dの情報(つまり斜度Gmを示すR色調)と、画像Aに対応する浮沈度(つまり浮上度Ψm+)の情報とを二次元面90に写像(処理P5)した結果を示し、尾根部が強調されている。
画像Gは、前記画像Dの情報(斜度Gmを示すR色調)と画像Cに対応する浮沈度(つまり沈下度Ψm-)の情報とを二次元面90に写像(処理P5)した結果を示し、谷部が強調されている。
前記座標点Qnの列のうち、前記ベクトル場70のベクトルVnの成分から抽出される属性(本実施形態では海抜高度zn)が等値な座標点Qnを連結した属性等値線(本実施形態では地形の等高線及び外形線)Eaを求めて、これを記憶し、必要に応じ、出力ないしは表示する(処理P7)。
この結果Iも、地形(つまり曲面S)の立体形状の把握に寄与する。
そして、二次元面90上に、前記三次元座標空間80をその関連情報(Ψm、Gm, R)と共に写像ないしは出力表示するとともに、上記属性等値線Eaを写像ないしは出力表示する(処理P8)。その表示画像(の無彩色表示画像)を処理結果Hとする。この画像Hも、地形(つまり曲面S)に視覚的立体感が付与されている。
従って、ベクトル場(70)を三次元の三次元座標空間(80)に写像して対応する座標点列を得る第1のステップ(61)を行った後で、前記座標点列を連結する面の局所領域での着目点の所定半径内に位置する表側の領域により画成される、前記着目点周りの開放度を、前記局所領域の浮上度(浮沈度)(A)として求める第2のステップと、
前記座標点列を連結する面の局所領域での前記着目点の前記所定半径内に位置する裏側の領域により画成される、前記着目点周りの開放度を、前記局所領域の沈下度(C)として求める第3のステップと、
前記浮上度(A)と前記沈下度(C)とを重み付け合成して前記座標点列を連結する面の局所領域での前記所定半径内の前記表側の領域及び前記裏側の領域が前記着目点周りにもたらす開放度を、前記局所領域の浮沈度(B)として求める第4のステップと、
前記三次元座標空間(80)を二次元面(90)に写像し、前記座標点列を連結する面の局所領域に対応する二次元面(90)上の領域に前記局所領域の浮沈度に対応する諧調表示(F)を行う第5のステップとを行っている。
次に、より具体的に説明する。DEM(DigitalElav ationModel)データをもとに、斜度Gmに対応する斜度と、第1の実施の形態の浮上度Ψm+に相当する地上開度と、沈下度Ψm-に相当する地下開度との3つのパラメータを求め、その平面分布をグレイスケール画像として保存する。
地上開度と地下開度の差分画像をグレイに、傾斜を赤のチャンネルにいれて、擬似カラー画像を作成することにより、尾根や山頂部分を白っぽく、また谷や窪地を黒っぽく表現し、傾斜が急な部分ほど赤く表現する。このような表現の組み合わせにより、1枚でも立体感のある画像が生成される。
つまり、本実施形態の立体化マップの立体表現手法は、等高線の間をメッシュ化し、それぞれの隣のメッシュとの差すなわち傾斜は赤の色調で表現し、周辺に比べて高いか低いかはグレイスケールで表現する。これは浮沈度Ψmに相当し、本実施形態では、尾根谷度と呼ばれ、より明るいほうが周辺に比べて高く(尾根的)、より暗いほうが周辺に比べて低い(谷的)ことを示唆し、その明暗を乗算合成することにより立体感が生じる。
すなわち、本実施形態では、開度という概念を用いている。開度は当該地点が周囲に比べて地上に突き出ている程度及び地下に食い込んでいる程度を数量化したものである。つまり、地上開度は、図34に示すように、着目する標本地点から考慮距離Lの範囲内で見える空の広さを表しており、また地下開度は逆立ちをして地中を見渡す時、考慮距離Lの範囲における地下の広さを表している。
開度は考慮距離Lと周辺地形に依存している。一般に地上開度は周囲から高く突き出ている地点ほど大きくなり、山頂や尾根では大きな値をとり窪地や谷底では小さい。逆に地下開度は地下に低く食い込んでいる地点ほど大きくなり、窪地や谷底では大きな値をとり山頂や尾根では小さい。
すなわち、着目点から一定距離(考慮距離L)までの範囲に含まれる超解像度微細メッシュmbi上において、8方向毎に地形断面を生成し、それぞれの地点と着目点を結ぶ線)の傾斜の最大値(鉛直方向から見たとき)を求める。このような処理を8方向に対して行う。
また、反転2させた超解像度微細メッシュの滑か微細標高値の着目点から一定距離までの範囲において、8方向毎に地形断面を生成し、それぞれの地点と着目点を結ぶ線の傾斜の最大値の地表面の立体図において鉛直方向からL2(図示せず)を見たときには最小値)を求める。
このような処理を8方向に対して行う。つまり、地上開度と地下開度は、図32に示すように、2つの基本地点A(iA,jA,HA)とB(iB,jB,HB)を考える。標本間隔が約60cmであることからAとBの距離はP=[(iA-iB)2+(jA-jB)2]1/2 … (1)
となる。
図32は標高0mを基準として、標本地点のAとBの関係を示したものである。
標本地点Aの標本地点Bに対する仰角θはθ=tan-1{(HB-HA)/P}で与えられる。θの符号は(1)HA<HBの場合には正となり、(2)HA>HBの場合には負となる。
着目する標本地点から方位D、考慮距離Lの範囲内にある標本地点の集合をDSLと記述して、
これを「着目する標本地点のD-L集合」を呼ぶことにする。ここで、
DβL:着目する標本地点のDSLの各要素に対する仰角のうちの最大値
DδL: 着目する標本地点のDSLの各要素に対する仰角のうちの最小値
として(図35(a)、図35(b)参照)、次の定義をおこなう。
定義1:着目する標本地点のD-L集合の地上角及び地下角とは、各々
DφL=90-DβL
及び
DψL=90+DδL
を意味するものとする。
DφLは着目する標本地点から考慮距離L以内で方位Dの空を見ることができる天頂角の最大値を意味している。一般に言われる地平線角とはLを無限大にした場合の地上角に相当している。また、DψLは着目する標本地点から考慮距離L以内で方位Dの地中を見ることができる天底角の最大値を意味している。Lを増大させると、DSLに属する標本地点の数は増加することから、DβLに対して非減少特性を持ち、逆にDδLは非増加特性を持つ。
したがってDφL及びDψ1は共にLに対して非増加特性を持つことになる。
測量学における高角度とは、着目する標本地点を通過する水平面を基準にして定義される概念であり、θとは厳密には一致しない。また地上角及び地下角を厳密に議論しようとすれば、地球の曲率も考慮しなければならず、定義1は必ずしも正確な記述ではない。定義1はあくまでもDEMを用いて地形解析をおこなうことを前提として定義された概念である。
地上角及び地下角は指定された方位Dについての概念であったが、これを拡張したものとして、次の定義を導入する。
定義II:着目する標本地点の考慮距離Lの地上開度及び地下開度とは、各々
ΦL=(0φL+45φL+90φL+135φL+180φL+225φL+270φL+325φL)/8
及び
ΨL=(0ψL+45ψL+90ψL+135ψL+180ψL+225ψL+270ψL+325ψL)/8
を意味するものとする。
すなわち、図36に示すように、地上開度画像データDp(尾根を白強調:地上開度画像Dpともいう)と、地下開度画像データDq(底を黒く強調:地下開度画像Dqともいう)とを乗算合成した合成画像Dhを生成し、傾斜画像データDra(傾斜画像Draともいう)の傾斜が大きいほど赤を強調した傾斜強調画像Drを生成し、この傾斜強調画像Drと合成画像Dhとを合成する。
すなわち、図36に示すような処理によって、上記の超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体化画像ともいう)を得て、表示部に表示する。
従って、このような表現の組み合わせにより、1枚でも立体感のある画像が生成できる。このため、一目で凹凸の高低の度合い及び傾斜の度合いを把握させることができる。
次に、超解像度画像生成部151の処理を詳細に説明する。
図37は超解像度画像生成部151のプログラムのブロック図である。
図37に示すように、超解像度画像生成部151は、メモリ153(レイヤー)の超解像度DEMデータに含まれている滑らか処理後標高値zhiを読込む地上開度データ作成部9と、地下開度データ作成部10と、傾斜算出部8とを備え、さらに凸部強調画像作成部11と、凹部強調画像作成部12と、斜度強調部13と、第1の合成部14と、第2の合成部15とを備える。
図38は凸部強調画像作成部11と凹部強調画像作成部12とを説明する概略構成図である。但し、図38においては、第1の合成部14等を図示する。
図39は斜度強調部13を説明する概略構成図である。但し、図39においては、第1の合成部14、第2の合成部15等を記載している。
凸部強調画像作成部11は、図38に示すように、第1のグレイスケール11Aと諧調補正部22等を備え、凹部強調画像作成部12は第2のグレイスケール11Bと、色反転化処理部27等を備えている。
地上開度データ作成部9は、着目点から一定距離(考慮距離L)までの範囲に含まれる調整後微細メッシュmei上において、8方向毎に地形断面を生成し、それぞれの地点と着目点を結ぶ線)の傾斜の最大値(鉛直方向から見たとき)を求める(図41参照)。このような処理を8方向に対して行う。
また、地下開度データ作成部10は、反転させた調整後微細メッシュmeiの滑らか処理後標高値zhiの着目点から一定距離までの範囲において、8方向毎に地形断面を生成し、それぞれの地点と着目点を結ぶ線の傾斜の最大値の地表面の立体図において鉛直方向からL2(図示せず)を見たときには最小値)を求める(図41参照)。このような処理を8方向に対して行う。図41に示すように、da(例えば、0.5555m)毎に求めている。
斜度算出部8は、着目点(調整後微細メッシュmei)と隣接する正方形の面の平均傾斜(斜度)を上記のようにして求める。平均傾斜(斜度)は最小二乗法を用いて4点から近似した面の傾きである。
前述の凸部強調画像作成部11は、図38に示すように凸部強調用色割当処理20を備えている。
この凸部強調用色割当処理20は、図38に示すように、尾根、谷底を明るさで表現するための第1のグレイスケール11Aを備え、地上開度データ作成部9が地上開度(着目点からLの範囲を8方向見たときの、平均角度:高いところにいるかを判定するための指標)を求める毎に、この地上開度ψiの値に対応する明るさ(明度)を算出する。
例えば、地上開度の値が40度から120度程度の範囲に収まる場合は、50度から110度を第1のグレイスケール11Aに対応させ、255諧調に割り当てる(図40(a)参照)。
つまり、尾根の部分(凸部)の部分ほど地上開度の値が大きいので、色が白くなる。
また、凸部強調画像作成部11の凸部強調用色割当処理20は、地上開度を読み、第1のグレイスケール11Aに基づく色データを割り付け(図40(b)参照)、これを地上開度ファイル21に保存(地上開度画像データDpa)する。
一方、凸部強調画像作成部11の諧調補正部22がこの地上解像度データDpaの色諧調を反転させた画像である地上開度レイヤーDpをメモリ23に保存する。つまり、尾根が白くなるように調整した地上開度レイヤーDp(地上開度画像Dp)を得ている。レイヤーという表現は、他の画像に合成される画像であるので、レイヤーと記載している。
凹部強調画像作成部12は、図38に示すように、凹部強調用色割当処理25を備えている。この凹部強調用色割当処理25は、凸谷底、尾根を明るさで表現するための第2のグレイスケール11B(図40(b)参照)を備え、地下開度データ作成部10が地下開度ψi(着目点から8方向の平均)を求める毎に、この地下開度ψiの値に対応する明るさを算出する。
例えば、地下開度の値が40度から120度程度の範囲に収まる場合は、50度から110度を第2のグレイスケール11Bに対応させ(図40(b)参照)、255諧調に割り当てる。
つまり、谷底の部分(凹部)の部分ほど地下開度の値が大きいので、色が黒くなることになる。
そして、図38に示すように、凹部強調画像作成部12は、地下開度を読み込み、これを第2のグレイスケール11Bに基づく色データを割り付け、これを地下開度ファイル26に保存する。次に、色反転化処理部27が地下開度画像データDqaの色諧調を補正し、メモリ28に記憶する。
色が黒くなり過ぎた場合は、トーンカーブを補正した度合いの色にする。これを地下開度レイヤーDq(地下開度画像ともいう)と称して保存する。
斜度強調部13は、図39に示すように、斜度強調用色割当処理30を備えている。
この斜度強調用色割当処理30は、傾斜の度合いを明るさで表現するに応じたで表現するための第3のグレイスケール11Cを備え(図40(c)参照)、斜度算出部8が傾斜度(着目点から4方向の平均)を求める毎に、この傾斜度の値に対応する第3のグレイスケール11Cの明るさ(明度)を算出する。
例えば、斜度αiの値が0度から70度程度の範囲に収まる場合は、0度から50度を第3のグレイスケール11Cに対応させ、255諧調に割り当てる。つまり、0度が白、50度以上が黒。斜度αiの大きい地点ほど色が黒くなる。
そして、図39に示すように、斜度強調部13の斜度強調用色割当処理30は、斜度(傾斜)を読み込み、第3のグレイスケール11Cに基づく色データを割り付ける。
次に、赤色化処理32がRGBカラーモード機能でRを強調する(ただし、50%の強調を行う場合もある)。つまり、傾斜が大きいほど赤が強調された傾斜強調画像Dr(単に斜度画像Drともいう)をメモリ33(レイヤー)に得る。
第1の合成部14は、地上開度画像Dpと地下開度画像Dqとを乗算して合成した合成画像Dhを得る。このとき、谷の部分が潰れないように両方のバランスを調整する。
前述の「乗算」というのは、フォトショップ(photoshop:登録商標)上のレイヤーモードの用語で、数値処理上はOR演算となる。
例えば、色相が0°の赤、彩度が50%、明度が80%で構築される落ち着いた赤色にする。
RGB値は各色を0~255の範囲で指定した場合、REDが“204”・GREENが“102”・BLUEが“102”程度にする。HEX値(16進数のWEBカラー・HTMLカラーコード)は#CC6666にする。又は、カラー印刷に使用されるCMYK値はシアン“C20%”・マゼンタ“M70%”・イエロー“Y50%”・ブラック“K0%”がおよその色にする。
第2の合成部15は、傾斜が大きいほど赤が強調された傾斜強調画像Drとを合成(乗算合成)して、超解像度立体視化画像Kiを表示処理部によって表示させる。
すなわち、超解像度画像生成部151のメモリ153には、図42に示すように、エリアEi(番号)と、正方形調整後超解像度化メッシュMei(番号)と、調整後微細メッシュmei(番号)と、分割幅daと、zriと、滑らか処理後標高値zhiと、斜度αiと、斜度の色値、浮沈度(図示せず:地上開度、地下開度)の色値等が超解像度DEMデータとして記憶される。この超解像度DEMデータの集合を単に超解像度化DEMともいう)。この超解像度化DEMを表示処理部によって色付けして表示させている。
上記のような各処理を行うことによる効果を図43と図44とを用いて説明する。
図43は特許第6692984号に基づいて生成した5mDEMを用いた赤色立体画像の説明図である。図44は本実施の形態による高速超解像度画像立体視化処理システムで生成した超解像度画像の説明図である。
図44は9×9バイリニア補間処理と9×9移動平均処理による滑らか処理後標高値zhiを利用しているので、図43と比較するとジャギーがない綺麗な画像となっている。
このような画像は、例えば図45に示すように、一般的な地図と重ね合わせて用いるのが好ましい。図45に示すように、地図全体の凹凸がはっきりするので立体感があり、都市部の地盤(道路含む)の高さ及び沈みが視覚的に立体的に分る。
なお、上記の実施の形態1では投影変換は超解像度赤色立体地図作成処理と、超解像度用斜度計算処理との間で実行したが、超解像度赤色立体地図作成処理の後で実行して構わない。
<実施の形態2>
図46は実施の形態2の概略構成図である。
図46においては、図3の超解像度用ラスタ化処理部135、移動平均部134、考慮距離格子数算出部148は図示しない。
図46には、超解像度画像生成部151のメモリ153(図示せず)と、超解像度画像生成部151と、X方向調整部152とを示して説明する。
また、図46においては、滑か等高線算出部156と、滑か等高線データ用メモリ158と、地理院標準地図用メモリ159と、第1の画像合成部160(地理院地図+赤色)と、第1の合成画像用メモリ161(地理院地図+赤色)と、第2の画像合成部162(滑か等高線+赤色)と、第2の合成画像用メモリ164(滑か等高線+赤色)と、第3の画像合成部166(等高線+地理院地図+赤色)と、第3の合成画像用メモリ168(等高線+地理院地図+赤色)と、表示処理部150とを示す。
地理院標準地図用メモリ159には、25000分の1の標準地図Gki(レベル16)のベクターデータが記憶されている。
滑か等高線算出部156は、メモリ153の調整後微細メッシュmeiを指定し、この調整後微細メッシュmeiに割り付けられている超解像度微細メッシュ代表点ポイントdpijの滑らか処理後標高値zhiと同じ標高値を有する調整後微細メッシュmeiを検索する。
そして、これらの調整後微細メッシュmeiに対して標準偏差算出処理等により、繋ぐべき調整後微細メッシュmeiを決定して行って、閉曲させる。
このとき、図47に示すように、調整後微細メッシュmeiの四角の例えば、超解像度微細メッシュ代表点ポイント(dp4、5)、(dp4、6)、(dp5、5)、(dp5、6)の内で、例えば、(dp4、5)と(dp4、6)とを結ぶ線を入り口の線、(dp5、5)と(dp5、6)とを結ぶ線を出口の線とする。
そして、(dp4、5)と(dp4、6)の間の標高値を補間し、かつ(dp5、5)と(dp5、6)との間を補間して、略同標高となる点を結ぶ線(y=ax+b)を生成して繋ぐ。
そして、この閉曲となる調整後微細メッシュmeiの直線の集合をベクター化(関数)し、これを移動平均処理(図1のステップS60、図5のステップS280と同様な処理)により滑か等高線情報Jiとして滑か等高線データ用メモリ158に記憶する。滑か等高線情報Jiを画像化した場合は、滑かな等高線Ciと称する。
このベクター化は、繋ぐべき、隣の調整後微細メッシュmeiがX方向又はY方向の場合は、中心座標同士(x、y)を直線で結ぶ、また繋ぐ隣の調整後微細メッシュmeiが斜め方向の場合は、繋ぐ方向の調整後微細メッシュmei側の角2点を座標の中心と、繋ぐ斜め方向の調整後微細メッシュmeiの2点間の中心座標とを結んで直線にする。
そして、これらの直線の集合を関数(近似関数にしてもよい)にする。
すなわち、滑か等高線情報Jiは、従来のように、スプライン曲線、ベジェ曲線等の曲率最大化処理を行わない、調整後微細メッシュmeiを通る直線を繋げた等高線となっている。
このとき、色値を割り付ける。すなわち、滑か等高線情報Jiは、エリアEiと、調整後微細メッシュmeiと、サイズ(0.5555m)と、標高値zhiと、接続方向(X方向上(又は下)、Y方向上(又は下)又は右斜め或いは左斜め)等よりなる。
なお、滑かな等高線Ciの間隔は、1m、2m、3m、・・でも構わない。
上記の滑か等高線情報Jiの等高線(ベクター)を、滑か処理を行わない赤色画像に重ねた例を図48に示す。また、図49には、図48の拡大図を示す。また、図50には標高値zhiを用いて等高線を滑か処理した結果の画像を示す。但し、図50は移動平均を2回実行した後の画像である。
図48及び図49に示すように全体的に等高線はギザギザしている(例えばVaの箇所)。しかし、図50においては全体的になめらかになっている(Va参照)。
このような等高線と、本実施の形態1の高速超解像度画像立体視化処理システムによる超解像度赤色画像と合成した画像が図52である。図52は、5mDEMの超解像度化DEMに基づく画像である。なお、等高線の間隔は数メートル(例えば、1m、2m又は3m)である。
また、図51が2万5千分の1地図の等高線と、10mDEMに基づいて生成した赤色画像と合成した図である。なお、等高線の間隔は10mである。
図52に示すように、滑かな等高線が細かく表示されており、かつ凹凸の斜度の色合が(凹が深いと濃い赤色、凸部が高いと色が白っぽく)、細かくはっきりとわかる。
すなわち、等高線の間隔は数メートル(例えば、1m、2m又は3m)であるので、本実施の形態の等高線は1万分の1の等高線図として利用できる。
また、第1の画像合成部160(地理院地図+赤色)は、メモリ153(図示せず)の画像と、地理院標準地図用メモリ159の標準地図Gki(レベル16)のベクターデータの画像化データとを乗算合成した「地理院地図+赤色合成画像」GFiを生成し、これを第1の合成画像用メモリ161(地理院地図+赤色用)に記憶する(図52参照)。
このとき、第1の画像合成部160(地理院地図+赤色)は、標準地図(建物、道路等の都市図)のベクターを画像化した場合の色(例えば、橙)と相違するように、メモリ153の画像の色値を50%低下させる。例えば、色相が0°の赤、彩度が50%、明度が80%で構築される落ち着いた赤色にする。
RGB値は各色を0~255の範囲で指定した場合、REDが“204”・GREENが“102”・BLUEが“102”程度にする。HEX値(16進数のWEBカラー・HTMLカラーコード)は#CC6666にする。又は、カラー印刷に使用されるCMYK値はシアン“C20%”・マゼンタ“M70%”・イエロー“Y50%”・ブラック“K0%”がおよその色にする。
第2の画像合成部162(滑か等高線+赤色)は、第1の合成画像用メモリ161(地理院地図+赤色用)と、滑か等高線データ用メモリ158の滑か等高線情報CJiを画像化したデータとを乗算合成した「滑か等高線+赤色」画像GaCiを生成して第2の合成画像用メモリ164(滑か等高線+赤色)に記憶する。
第3の画像合成部166(等高線+地理院地図+赤色)は、第1の合成画像用メモリ161(地理院地図+赤色用)の「地理院地図+赤色合成画像」GFiと、第2の合成画像用メモリ164(滑か等高線+赤色)の「滑か等高線+赤色」画像GaCiとを乗算合成した「標準地図+赤色+滑か等高線」画像Gamiを第3の合成画像用メモリ168に記憶する(図49参照)。
また、地理院標準地図用メモリ159には25000分の1の標準地図(レベル16)のベクターデータが記憶されている。
地理院基盤地図の建物、道路等のベクターデータを表示用メモリに読み込んで表示させてもギザギザ感がない。すなわち、25000分の1の標準地図(レベル16)の複雑な線形の道路輪郭、建物輪郭とに解像度が調和している。
また、拡大したとしても、ギザギザ(ジャギ―)感がない。従って、崖の状況、平面の状況、道路の傾斜等を詳細に確認できる。
このため、地理院が作成を断念した1万分の1の地図とほぼ同様な地図が生成されたことになる。
なお、上記実施の形態では、地上の地盤のDEMを用いて高速に超解像度化する例として説明したが海底の地盤のDEMを用いて高速に超解像度化してもよい。
<その他の実施の形態>
(Labカラー化)
上記の本実施の形態の高速超解像度画像立体視化処理システムに対してLabカラー化処理を施すことがより画像が鮮明になる。このシステムを本実施の形態ではLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムと称する。
例えば、谷が暗くなりすぎる。水系が追跡しにくい。谷筋が暗いためか、たどりにくい等がないようにする。
図53は他の実施形態の係るLabカラー付高速超解像度画像立体視化処理システムの概略構成図である。
図53において、上記と同一符号のものは説明を省略する。
本実施の形態は、上記の図3の各部の他に、Labカラー部320と、Lab用合成部340とを備えている。
なお、超解像度画像生成部151のメモリ(図示せず)には、上記説明のメモリ153のデータ(正方形調整後超解像度化メッシュMeiを含む)が生成されているとして説明する。
Labカラー部320は、正方形調整後超解像度化メッシュMeiの調整後微細メッシュmeiが着目点として指定される毎に、超解像度画像生成部151で求めた地上開度をLabカラーのa*に変換し、地下開度をb*に変換し、斜度(傾斜ともいう)をL*に変換した超解像度L***カラー画像Liを生成し、図示しないメモリに記憶する。
Lab用合成部340は、超解像度L***カラー画像Liと、超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体視化画像)とを合成して(Labカラー赤色超解像度画像Lkiという)として、メモリ172に記憶する。
表示処理部150は、表示用メモリ(図示せず)を備え、入力された画像種に応じたデータを表示用メモリに読み込み、このデータに割り付けられている色値の画像(例えば、L***カラー赤色超解像度画像Lki)を表示部の画面に表示する。
すなわち、Labカラー部320は、図54(図4と同様)、図55(図5と同様)に示す処理が行われた後で、図56に示すLabカラー赤色超解像度画像処理を行う。なお、図54は図4と同様であり、図55は図5と同様な処理であるので、説明を省略する。
図56のステップS320で、超解像度画像生成部151が各々の平面直角超解像度化メッシュMdiの各々の平面直角超解像度微細メッシュmdiを読み込んで(S330)、超解像度画像立体視化処理を行う(400)。
このとき、X方向調整部152によって、平面直角超解像度化メッシュMdi(例えば、長方形、台形)を正方形に調整した正方形調整後超解像度化メッシュMeiをメモリ153(図示せず)に生成する。
(超解像度画像生成部151の超解像度画像立体視化処理S400)
超解像度画像生成部151は、上記の斜度算出処理によって、全ての調整後微細メッシュmei毎の斜度αi(α1、α2、・・・・)を求めている(図39(b)参照)。
また、超解像度画像生成部151は、上記の処理によって調整後微細メッシュmei毎の、地上開度及び地下開度を求めて尾根谷度(浮沈度ともいう)を求めている(図38参照)。
また、図56に示す超解像度赤色立体視化処理(S340)は、尾根谷度と斜度(傾斜ともいう)の組み合わせの色値を示す諧調色値(赤系の色)を調整後微細メッシュmeiに割り付けている。つまり、画像化している。超解像度の地上開度の画像を本実施の形態では、上記と同様に、単に地上開度画像Dpと称し、地下開度の画像を本実施の形態では単に地下開度画像Dqと称し、斜度の画像を単に傾斜強調画像Drと称する。
一方、Labカラー部420は、L***カラー調整画像生成処理を行う(S420)。
このL***カラー調整画像生成処理は、地上開度画像Dpの調整後微細メッシュmei(微細メッシュ:超解像度メッシュ)の画像データを読み出し、該読み出し毎にa*チャンネルに割りあてたa*データを得る。
また、地下開度画像Dqの調整後微細メッシュmei(微細メッシュ)の画像データを読み出し、該読み出し毎にb*チャンネルに割りあてたb*データを得る。
また、傾斜強調画像Drの画像データを読み出し、該読み出し毎にL*チャンネルに割りあてL*データを得る。
そして、a*データと、b*データ及びL*データとが得られる毎に、これらのデータをL***空間に定義していくことで超解像度L***カラー画像データLi(図62参照)を得る。
そして、Lab用合成部340がステップS340で得た超解像度赤色立体化画像Kiと合成し、これをL***カラー赤色超解像度画像KLiとしてメモリ172に記憶する(S440)。
表示処理部150は、このL***カラー赤色超解像度画像KLi等を画面に表示する(S460)。
図57には、L***カラー赤色超解像度画像KLiを得る過程を画像で示している。
図57(a)には、超解像度L***カラー画像データLiを示し、図57(b)には超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体視化画像)を示し、これらの画像を合成したL***カラー赤色超解像度画像KLiを図57(c)に示している。このL***カラー赤色超解像度画像KLiは、L***の透明度を30%程度、低減させた画像である。
前述のLabカラー調整画像生成処理(S420)について図58を用いて説明を補充する。図58はLabカラー化部320の構成図である。但し、超解像度画像生成部151、L***用合成部340(単に合成部340とも称する)等を記載する。
Labカラー化部320は、図58に示すように、傾斜画像階調補正部62と、地上開度画像階調補正部64と、地下開度画像階調補正部63と、L*チャンネル化部66と、b*チャンネル化部65と、a*チャンネル化部67と、L***カラー画像化部68とを備えている。
さらに、階調補正部69と、XYZ表色系変換部71と、RGB表色系変換部70と、微調補正部72、傾斜スペクトラム算出部52と、地下開度スペクトラム算出部51と、地上開度スペクトラム算出部53等を備えて、画像を地下開度が高い谷や窪地をシアン色に、地上開度の大きい尾根や頂上を赤色に調整する。地上開度も小さい谷斜面等は緑色系を呈している。
傾斜スペクトラム算出部52は、超解像度画像生成部151のメモリ153(図示せず)の超解像度の傾斜強調画像Drのスペクトラム分布(斜度スペクトラムともいう)を算出して、これをメモリ55に記憶する。
傾斜強調画像Drの斜度スペクトラムは、斜度(0°~90°)を横軸、画素の頻度(n)を縦軸にとったヒストグラムで示すと図59(a)に示すようになる。図59(a)に示すように、斜度αiは、実質的には0°~50°で分布している。
地上開度スペクトラム算出部53は、超解像度画像生成部151のメモリ153の地上開度画像Dpのスペクトラム分布(地上開度スペクトラムともいう)を算出して、これをメモリ54に記憶する。
地上開度スペクトラムは、開度(0°~180°)を横軸、画素の頻度(n)を縦軸にとった地上開度ヒストグラムで示すと図59(b)に示すようになる。図59(b)に示すように、地下開度θiは、実質的には0°~90°で分布(中央が90°:90°~130°側が急激)している。
地下開度スペクトラム算出部51は、メモリ153の地下開度画像Dqのスペクトラム分布(地下開度スペクトラムともいう)を算出して、これをメモリ56に記憶する。
地下開度スペクトラムは、地下開度(0°~180°)を横軸、画素の頻度(n)を縦軸にとった地上開度ヒストグラムで示すと図59(c)に示すようになる。図59(c)に示すように、地下開度φiは、実質的には50°~130°で分布(中央が90°:50°~90°側が急激)している。
(画像階調部の説明)
傾斜画像階調補正部62は、急斜面ほど暗くなるように階調補正する。つまり、入力側(横軸)を斜度0°~斜度50°とし、出力側を0(黒)~255(白)とし、斜度αiが50°であるときは「0」を斜度αiが0°の場合は、最大値255に変換する直線的な変換を行う(図60(a)参照)。具体的にはルックアップテーブルによって行う。
これによって、得られる斜度のヒストグラが図59(a)である。
地上開度画像階調補正部63は、尾根すじが明るくなるように階調を補正する。つまり、入力側(横軸)を地上開度50°~地上開度130°とし、出力側を0(黒)~255(白)とし、地上開度θiが50°であるときは「0」を、地上開度θiが130°の場合は、最大値255に変換する直線的な変換を行う(図60(b)参照)。
但し、地上開度θiが90°の場合は、「120°」となるようにする。具体的にはルックアップテーブルで行う。すなわち、図60(b)に示すように、変換直線の中心が(90°、120)を通るようにしている。これによって、得られる地上のヒストグラムを図59(b)に示している。
地下開度画像階調補正部64は、谷すじが暗くなるように階調を補正する。つまり、入力側(横軸)を地下開度50°~地下開度130°とし、出力側を0(黒)~255(白)とし、地下開度αiが50°であるときは「255」を、地下開度αiが130°の場合は、「0」に変換する直線的な変換を行う(図60(c)参照)。但し、地下開度αiが90°の場合は、出力側を「120」となるようにする。具体的にはルックアップテーブルで行う。これによって、得られる地下開度のヒストグラムが図59(c)に示している。
すなわち、階調変換部によって地上開度と、地下開度との関係を散布図で示すと図39に示すようになる。図61は横軸に地上開度(50°~130°)を、縦軸に地下開(50°~130°)をプロットしたものである。この散布図は、(90°、90°)を中心にしている。散布図は直線に近くなるほと青が多く、離れるにしたがって黄色が多くなり、さらに離れるに従って赤が多い。
そして、プロット点の色は、同一着目点の傾斜量に対応した色を示している。図61に示すように、地上開度と、地下開度との間には反比例関係があることが分る。この関係は、距離が短くなるほど強くなる。尾根部では地上開度が大きく、地下開度が小さく、谷部では地上開度が小さく地下開度が大きい。
プロット点の色から地上開度と地下開度との合計値と傾斜との間に、弱い比例関係があることが分る。
(チャンネル化部)
*チャンネル化部66は、傾斜画像階調補正部62で斜度(0°→50°)が色値(255→0)に変換される毎に、これをL*チャンネルに割りあてる(図60(a)参照)。
*チャンネル化部67は、地上開度画像階調補正部63で地上開度θi(50°→130°)が色値(0→255)に変換される毎に、これをa*チャンネルに割りあてる。
*チャンネル化部65は、地下開度φi(50°→130°)が色値(255→0)に変換される毎に、これをb*チャンネルに割りあてる。
***カラー画像作成部68は、L*チャンネル化部66のL*データと、a*チャンネル化部67のa*データと、b*チャンネル化部65のb*データとをL***空間に定義して、L***カラー画像Li(Lai、Lbi)をメモリ41に得る(図62参照)。
(その他)
諧調補正部69は、L***カラー画像Liは、RGB空間よりも色空間が広いので、レベル補正でおおよその色調整を行った後で、トーカーブを使用して細部を調整する。
例えば、0°~50°の斜度を0°~30°又は0°~70°に変更して再度色値を割りあてる。また、地上開度(50°~130°)、地下開度(50°~130°)を60°~120°又は70°~110°に変更して、再度色値を割りあてる。
XYZ表色系変換部71は、Lab調整後画像をXYZ表色系に変換する(XYZ表色系の色空間メモリに定義)する(XYZ表色系のLab画像)。
RGB表色系変換部71は、XYZ表色系のLab画像をRGB表色系に変換する(RGB空間メモリに定義)する(RGBレイヤーのLab画像)。このRGBレイヤーのLab画像はメモリ42に記憶される。
Lab用合成部340(画像合成処理)は、メモリ42のRGBレイヤーのLabカラー画像と、超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体視化画像)と合成(乗算合成)して、Labカラー赤色超解像度画像Lkiとして、メモリ172に記憶する。
微調補正部72は、Labカラー赤色超解像度画像Lkiのコントラスト(透明度)等を調整する(オペレータ入力による)。
すなわち、これらの画像と重ねあわせ合成することによって、暗くなりすぎた谷の表現をシアンがかった色に調整改善している。このため、谷が暗くて見にくいということはない。
<実施の形態3>
この実施の形態3は水系を強調する方法である。
図65は実施の形態3の概略構成図である。上記と同一符号のものは説明を省略する。図65に示すように、水系調整部180を備えている。この水系調整部180は、地下開度のヒストグラムの明るい側を飛ばして、暗い側だけの画像となるように調整する。これにより、地下開度の高い部分(谷部分や周囲に対し相対的に低い部分)が抽出される。
そして、実施の形態2と同様に、超解像度L***カラー画像Liと超解像度立体視化画像Ki(超解像度赤色立体視化画像)とを重ねる。
なお、赤色立体地図は、等高線図等と異なり、高さの概念がなく、あくまで凹凸を表現している。このため、対象範囲内の標高差が大きい場合には全体的な起状感がたりなくなる場合がある。赤色立体地図を大地形を表現した場合、開度の考慮範囲を表現した地形のスケールに応じて大きくすることで実現できる(つまり、1km程度の範囲の地形起伏を見たければ開度の範囲を1000mにする)。
しかし、実際には開度の計算では、着目個所の周囲に存在する微地形に規制され、1km先まで計算されることはあまりない。
例えば、1mDEMに対し、1kmといった開度の範囲を設定すると、谷や尾根部分で開度の値が飽和してしまい、谷が暗くなりすぎたり、尾根が明るくなりすぎたりしてしまう。
これを、解決するには、計算対象のDEMの解像度を下げ(地形の解像度を下げ)、計算を行う。
これによって、大地系を考慮した計算が可能となる(図66参照)。
1mDEMと、4mDEMとでは4mDEMの方がより全体的ない起伏感が強い。
また、上記実施の形態の手法は、金星の地形や火星の地形に適用できる。さらに、電子顕 微鏡で測定された凹凸の可視化にも適用できる。また、ゲーム機器に適用すれば、めがねをかけなくとも立体感が得られる。
上記の実施の形態では、地上開度と地下開度とより得られる浮沈度(尾根谷度)を用いて超解像度画像を生成したが、例えば、天空率、地形保護係数、平面曲率、ハイバスフィルタ、メキシカンハット関数で求めた画像に重ね表示してもよい。
或いは、天空率、地形保護係数、平面曲率、ハイバスフィルタ、メキシカンハット関数等は反転させた画像を作って、これを地下開度画像としても良い。
なお、基盤地図のDEMは、ALB:Airborne lidar Bathymetry)であってもよい(点群密度1点/m2)。
110 基盤地図用データベース
112 エリア定義部
115 5mDEM奇数分割部
132 ラスタ色付処理部
134 移動平均部
135 超解像度ラスタ化処理部
137 TINバイリニア補間部
145 平面直角座標変換部
148 考慮距離格子数算出部
151 超解像度画像生成部
152 X方向調整部

Claims (14)

  1. (A).数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群毎に、この正方形メッシュを微細な正方形の超解像度微細メッシュ群で定義した超解像度化正方形メッシュを得る手段と、
    (B).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、内挿補間処理を行って、その超解像度化正方形メッシュの各々の超解像度微細メッシュに内挿補間後標高値を割り付ける手段と、
    (C).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、各々の超解像度微細メッシュに対して移動平均化処理を所定回数かけ、前記内挿補間後標高値をこの滑らか処理後標高値に更新する手段と、
    (D).前記(C)手段の後の超解像度化正方形メッシュを平面直角座標で定義した平面直角超解像度化メッシュを生成する手段と、
    (E).前記平面直角解像度化メッシュの平面直角超解像度微細メッシュに基づいて正方形超解像度立体視画像を生成する手段と
    を有することを特徴とする高速超解像度画像立体視化処理システム。
  2. 前記(E)の手段は、
    (E1).前記平面直角超解像度化メッシュを正方形に調整する正方形調整後超解像度化メッシュを生成する手段と、
    (E2).前記正方形調整後超解像度化メッシュの正方形調整後微細メッシュを順次、着目点として指定し、これに隣接する正方形調整後微細メッシュとの斜度を前記滑らか処理後標高値に基づいて求めて、前記着目点の前記正方形調整後微細メッシュに割り付ける手段と、
    (E3).前記正方形調整後微細メッシュを順次、着目点とし、この着目点毎に、この着目点に隣接する前記正方形調整後微細メッシュとの間の地上開度と地下開度とに基づいて尾根谷度を求め、この尾根谷度と前記斜度の組み合わせの色値を示す諧調色値を前記着目点の前記正方形調整後微細メッシュに割り付ける手段と、
    (E4).前記(E3)の手段の後に、前記正方形調整後微細メッシュ及びその諧調色値を表示用メモリに定義して前記正方形超解像度立体視画像として表示する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  3. 前記地上開度の値の大きさほどに明るい色を割りあてた地上開度画像(Dp)、前記地下開度の値の大きさほどに暗い色を割りあてた地下開度画像(Dq)、前記斜度の値が大きいほどに赤が強調された色を割り付けた傾斜強調画像(Dr)を得る手段と、
    前記地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)と傾斜強調画像(Dr)とを重ね合わせた第1の合成画像(Ki:超解像度赤色画像)を得る手段と、
    前記地上開度画像(Dp)の画像データを読み出し、該読み出し毎にa*チャンネルに割りあてたaデータを得る手段と、
    前記地下開度画像(Dq)の画像データを読み出し、該読み出し毎にb*チャンネルに割りあてたbデータを得る手段と、
    前記傾斜強調画像(Dr)の画像データを読み出し、該読み出し毎にL*チャンネルに割りあてLデータを得る手段と、
    前記aデータと、bデータ及び前記Lデータとが得られる毎に、これらのデータをL***空間に定義していくことで前記地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)と傾斜強調画像(Dr)のLab画像データ(Li)を得る手段と、
    前記Lab画像(Li)と前記第1の合成画像(Ki:超解像度赤色画像)とを合成した第2の合成画像(abカラー超解像度赤色画像KLi)を生成する手段と
    を有することを特徴とする請求項2記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  4. 前記(A)の手段は、
    (A1).数値標高モデル用記憶部に記憶されている数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群を第1のメモリに読み込む手段と、
    (A2).前記第1のメモリの正方形メッシュ毎に、この正方形メッシュの緯度方向の辺及び経度方向の辺を、奇数(1含まず)の分割ポイント数で等分割して前記超解像度微細メッシュ群を有する前記超解像度化正方形メッシュを生成する手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  5. 前記(C)の手段は、
    前記所定エリアの前記滑らか処理後標高値を表示用メモリに読み出して前記超解像度立体視画像として画面に表示し、超解像度度用滑らか処理指示の入力に伴って、再び前記移動平均化処理を行わせる手段と
    を行うことを特徴とする請求項1記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  6. 前記(C)の手段は、
    (C1).前記超解像度化正方形メッシュを順次指定し、この指定された超解像度化正方形メッシュ毎に、超解像度微細メッシュを順次指定する手段と、
    (C2).この超解像度微細メッシュに、分割ポイント数で分割した移動平均化メッシュを所定回数かけて前記滑らか処理後標高値を生成する手段と、
    (C3).前記指定した前記超解像度微細メッシュの前記内挿補間後標高値を、前記(C2)の手段の超解像度度用滑らか処理後の前記滑らか処理後標高値に更新する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  7. 前記斜度の色調表示は、赤系の色にすることを特徴とする請求項記載の高速超解像度画像立体視化処理システム。
  8. コンピュータに、
    (A).数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群毎に、この正方形メッシュを微細な正方形の超解像度微細メッシュ群で定義した超解像度化正方形メッシュを記憶手段に生成する手段、
    (B).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、内挿補間処理を行って、その超解像度化正方形メッシュの各々の超解像度微細メッシュに内挿補間後標高値を割り付ける手段、
    (C).前記超解像度化正方形メッシュ毎に、各々の超解像度微細メッシュに対して移動平均化処理を所定回数かけ、前記内挿補間後標高値をこの滑らか処理後標高値に更新する手段、
    (D).前記(C)手段の後の超解像度化正方形メッシュを平面直角座標で定義した平面直角超解像度化メッシュを記憶手段に生成する手段、
    (E).前記平面直角解像度化メッシュの平面直角超解像度微細メッシュに基づいて正方形超解像度立体視画像を記憶手段に生成する手段、
    としての機能を実行させる高速超解像度画像立体視化処理プログラム
  9. 前記(E)の手段は、
    (E1).前記平面直角超解像度化メッシュを正方形に調整する正方形調整後超解像度化メッシュを生成する手段、
    (E2).前記正方形調整後超解像度化メッシュの正方形調整後微細メッシュを順次、着目点として指定し、これに隣接する正方形調整後微細メッシュとの斜度を前記滑らか処理後標高値に基づいて求めて、前記着目点の前記正方形調整後微細メッシュに割り付ける手段、
    (E3).前記正方形調整後微細メッシュを順次、着目点とし、この着目点毎に、この着目点に隣接する前記正方形調整後微細メッシュとの間の尾根谷度を求め、この尾根谷度と前記斜度の組み合わせの色値を示す諧調色値を前記着目点の前記正方形調整後微細メッシュに割り付ける手段、
    (E4).前記(E3)の手段の後に、前記正方形調整後微細メッシュ及びその諧調色値を表示用メモリに定義して前記正方形超解像度立体視画像として表示する手段
    としての機能を実行する請求項8記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
  10. コンピュータに、
    前記地上開度の値の大きさほどに明るい色を割りあてた地上開度画像(Dp)、前記地下開度の値の大きさほどに暗い色を割りあてた地下開度画像(Dq)、前記傾斜度の値が大きいほどに赤が強調された色を割り付けた傾斜強調画像(Dr)を得る手段、
    前記地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)と傾斜強調画像(Dr)とを重ね合わせた第1の合成画像(Ki:超解像度赤色画像)を得る手段、
    前記地上開度画像(Dp)の画像データを読み出し、該読み出し毎にa * チャンネルに割りあてたaデータを得る手段、
    前記地下開度画像(Dq)の画像データを読み出し、該読み出し毎にb * チャンネルに割りあてたbデータを得る手段、
    前記傾斜強調画像(Dr)の画像データを読み出し、該読み出し毎にL * チャンネルに割りあてLデータを得る手段、
    前記aデータと、bデータ及び前記Lデータとが得られる毎に、これらのデータをL * * * 空間に定義していくことで前記地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)と傾斜強調画像(Dr)のLab画像データ(Li)を得る手段、
    前記Lab画像(Li)と前記第1の合成画像(Ki:超解像度赤色画像)とを合成した第2の合成画像(Labカラー超解像度赤色画像KLi)を生成する手段、
    としての機能を実行させる請求項記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
  11. 前記(A)の手段は、
    (A1).数値標高モデル用記憶部に記憶されている数値標高モデルの所定エリアの正方形メッシュ群を第1のメモリに読み込む手段、
    (A2).前記第1のメモリの正方形メッシュ毎に、この正方形メッシュの緯度方向の辺及び経度方向の辺を、奇数(1含まず)の分割ポイント数で等分割して前記超解像度微細メッシュ群を有する前記超解像度化正方形メッシュを生成する手段、
    としての機能を実行させる請求項記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
  12. 前記(C)の手段は、
    前記所定エリアの前記滑らか処理後標高値を表示用メモリに読み出して前記超解像度画像として画面に表示し、超解像度度用滑らか処理指示の入力に伴って、再び前記超解像度度用滑らか処理を行わせる手段、
    としての機能を実行させる請求項記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
  13. 前記(C)の手段は、
    (C1).前記超解像度化正方形メッシュを順次指定し、この指定された超解像度化正方形メッシュ毎に、超解像度微細メッシュを順次指定する手段、
    (C2).この超解像度微細メッシュに、分割ポイント数で分割した移動平均化メッシュを所定回数かけて前記滑らか処理後標高値を生成する手段、
    (C3).前記指定した前記超解像度微細メッシュの前記内挿補間後標高値を、前記(C2)の手段の超解像度度用滑らか処理後の前記滑らか処理後標高値に更新する手段、
    としての機能を実行させる請求項記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
  14. 前記斜度の色調表示は、赤系の色にすることを特徴とする請求項9記載の高速超解像度画像立体視化処理プログラム。
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