JP7507663B2 - 締結構造と締結方法、及びプラズマ処理装置 - Google Patents

締結構造と締結方法、及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本開示は、締結構造と締結方法、及びプラズマ処理装置に関する。
特許文献1には、処理空間内の被処理基板に対してプラズマ処理を実行する、プラズマ処理装置が開示されている。このプラズマ処理装置は、複数の導電性の部分窓により形成される金属窓を備え、金属窓は、処理容器の上面側の開口を塞いで処理空間を形成している。隣り合う部分窓の間には、樹脂製の絶縁部材が設けられている。セラミックス製の絶縁部材カバーが、絶縁部材の処理空間側の面を覆い、金属窓の上方側には、誘導結合により処理ガスをプラズマ化するためのプラズマアンテナが設けられている。特許文献1に開示のプラズマ処理装置によれば、セラミックス製の絶縁部材カバーを用いて樹脂製の絶縁部材をプラズマから保護することにより、処理空間内に供給される処理ガスをプラズマ化する上で必要な金属窓の機能を維持しつつ、金属窓を軽量化することができる。
特開2017-27775号公報
本開示は、処理容器の内部に配設される金属部材とカバー部材とを締結する、締結ネジの頭部へのデポの付着を抑制するのに有利な、締結構造と締結方法、及びプラズマ処理装置を提供する。
本開示の一態様による締結構造は、
処理容器の内部に配設され、前記処理容器の内部で生成されたプラズマに露出する露出面とネジ孔を備えている、複数の金属部材と、
複数の前記金属部材の前記露出面に跨がって配設され、絶縁性を有し、貫通孔を備えている、カバー部材と、
ネジ頭部を備え、前記貫通孔を貫通して前記ネジ孔に螺合することにより前記カバー部材を前記金属部材に締結する、金属製の締結ネジと、
前記ネジ頭部を被覆するネジカバーと、を有し、
前記ネジカバーは、前記ネジ頭部と接触する金属製の第一基部と、前記第一基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜とを備えている。
本開示によれば、処理容器の内部に配設される金属部材とカバー部材とを締結する、締結ネジの頭部へのデポの付着を抑制することができる。
実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す縦断面図である。 金属窓の一例を処理室側から見た平面図である。 図2のIII部の拡大図であって、複数のカバー部材の交差領域を示す図である。 図3のIV-IV矢視図であって、第1実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。 第2実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。 第3実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。 第4実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。 第5実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
以下、本開示の実施形態に係る締結構造と締結方法、及びプラズマ処理装置について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態に係るプラズマ処理装置]
はじめに、図1及び図2を参照して、本開示の実施形態に係るプラズマ処理装置の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す縦断面図であり、図2は、金属窓の一例を処理室側から見た平面図である。
図1に示すプラズマ処理装置100は、フラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display、以下、「FPD」という)用の平面視矩形の基板G(以下、単に「基板」という)に対して、各種の基板処理方法を実行する誘導結合型プラズマ(Inductive Coupled Plasma: ICP)処理装置である。基板の材料としては、主にガラスが用いられ、用途によっては透明の合成樹脂などが用いられることもある。ここで、基板処理には、エッチング処理や、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いた成膜処理等が含まれる。FPDとしては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display: LCD)やエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence: EL)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel;PDP)等が例示される。基板は、その表面に回路がパターニングされる形態の他、支持基板も含まれる。また、FPD用基板の平面寸法は世代の推移と共に大規模化しており、プラズマ処理装置100によって処理される基板Gの平面寸法は、例えば、第6世代の1500mm×1800mm程度の寸法から、第10.5世代の3000mm×3400mm程度の寸法までを少なくとも含む。また、基板Gの厚みは0.2mm乃至数mm程度である。
図1に示すプラズマ処理装置100は、直方体状の箱型の処理容器20と、処理容器20内に配設されて基板Gが載置される平面視矩形の外形の基板載置台70と、制御部90とを有する。尚、処理容器は、円筒状の箱型や楕円筒状の箱型などの形状であってもよく、この形態では、基板載置台も円形もしくは楕円形となり、基板載置台に載置される基板も円形等になる。
処理容器20は、金属窓30により上下2つの空間に区画されており、上方空間であるアンテナ室Aは上チャンバー13により形成され、下方空間である処理室Sは下チャンバー17により形成される。処理容器20において、上チャンバー13と下チャンバー17の境界となる位置には矩形環状の支持枠14が処理容器20の内側に突設するようにして配設されており、支持枠14に金属窓30が取り付けられている。
アンテナ室Aを形成する上チャンバー13は、側壁11と天板12とにより形成され、全体としてアルミニウムやアルミニウム合金等の金属により形成される。
処理室Sを内部に有する下チャンバー17は、側壁15と底板16とにより形成され、全体としてアルミニウムやアルミニウム合金等の金属により形成される。また、側壁15は、接地線21により接地されている。
さらに、支持枠14は、導電性のアルミニウムやアルミニウム合金等の金属により形成されており、金属枠と称することもできる。
下チャンバー17の側壁15の上端には、矩形環状(無端状)のシール溝22が形成されており、シール溝22にOリング等のシール部材23が嵌め込まれ、シール部材23を支持枠14の当接面が保持することにより、下チャンバー17と支持枠14とのシール構造が形成される。
下チャンバー17の側壁15には、下チャンバー17に対して基板Gを搬出入するための搬出入口18が開設されており、搬出入口18はゲートバルブ24により開閉自在に構成されている。下チャンバー17には搬送機構を内包する搬送室(いずれも図示せず)が隣接しており、ゲートバルブ24を開閉制御し、搬送機構にて搬出入口18を介して基板Gの搬出入が行われる。
また、下チャンバー17の有する底板16には複数の排気口19が開設されており、各排気口19にはガス排気管25が接続され、ガス排気管25は開閉弁26を介して排気装置27に接続されている。ガス排気管25、開閉弁26及び排気装置27により、ガス排気部28が形成される。排気装置27はターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有し、プロセス中に下チャンバー17内を所定の真空度まで真空引き自在に構成されている。尚、下チャンバー17の適所には圧力計(図示せず)が設置されており、圧力計によるモニター情報が制御部90に送信されるようになっている。
基板載置台70は、基材71と、基材71の上面71aに形成されている静電チャック76とを有する。
基材71の平面視形状は矩形であり、基板載置台70に載置される基板Gと同程度の平面寸法を有する。基材71の長辺の長さは1800mm乃至3400mm程度に設定でき、短辺の長さは1500mm乃至3000mm程度に設定できる。この平面寸法に対して、基材71の厚みは、例えば50mm乃至100mm程度となり得る。
基材71には、矩形平面の全領域をカバーするように蛇行した温調媒体流路72aが設けられており、ステンレス鋼やアルミニウム、アルミニウム合金等から形成される。尚、温調媒体流路72aは、静電チャック76に設けられてもよい。また、基材71が、図示例のように一部材でなく、アルミニウムもしくはアルミニウム合金等による二部材の積層体により形成されてもよい。
下チャンバー17の底板16の上には、絶縁材料により形成されて内側に段部を有する箱型の台座78が固定されており、台座78の段部の上に基板載置台70が載置される。
基材71の上面71aには、基板Gが直接載置される静電チャック76が形成されている。静電チャック76は、アルミナ等のセラミックスを溶射して形成される誘電体被膜であるセラミックス層74と、セラミックス層74の内部に埋設されて静電吸着機能を有する導電層75(電極)とを有する。
導電層75は、給電線84を介して直流電源85に接続されている。制御部90により、給電線84に介在するスイッチ(図示せず)がオンされると、直流電源85から導電層75に直流電圧が印加されることによりクーロン力が発生する。このクーロン力により、基板Gが静電チャック76の上面に静電吸着され、基材71の上面71aに載置された状態で保持される。
基板載置台70を構成する基材71には、矩形平面の全領域をカバーするように蛇行した温調媒体流路72aが設けられている。温調媒体流路72aの両端には、温調媒体流路72aに対して温調媒体が供給される送り配管72bと、温調媒体流路72aを流通して昇温された温調媒体が排出される戻り配管72cとが連通している。
図1に示すように、送り配管72bと戻り配管72cにはそれぞれ、送り流路87と戻り流路88が連通しており、送り流路87と戻り流路88はチラー86に連通している。チラー86は、温調媒体の温度や吐出流量を制御する本体部と、温調媒体を圧送するポンプとを有する(いずれも図示せず)。尚、温調媒体としては冷媒が適用され、この冷媒には、ガルデン(登録商標)やフロリナート(登録商標)等が適用される。図示例の温調形態は、基材71に温調媒体を流通させる形態であるが、基材71がヒータ等を内蔵し、ヒータにより温調する形態であってもよいし、温調媒体とヒータの双方により温調する形態であってもよい。また、ヒータの代わりに、高温の温調媒体を流通させることにより加熱を伴う温調を行ってもよい。尚、抵抗体であるヒータは、タングステンやモリブデン、もしくはこれらの金属のいずれか一種とアルミナやチタン等との化合物から形成される。また、図示例は、基材71に温調媒体流路72aが形成されているが、例えば静電チャック76が温調媒体流路を有していてもよい。
基材71には熱電対等の温度センサ(図示せず)が配設されており、温度センサによるモニター情報は、制御部90に随時送信される。そして、送信されたモニター情報に基づいて、基材71及び基板Gの温調制御が制御部90により実行される。より具体的には、制御部90により、チラー86から送り流路87に供給される温調媒体の温度や流量が調整される。そして、温度調整や流量調整が行われた温調媒体が温調媒体流路72aに循環されることにより、基板載置台70の温調制御が実行される。尚、熱電対等の温度センサは、例えば静電チャック76に配設されてもよい。
静電チャック76及び基材71の外周と、台座78の上面とにより段部が形成され、この段部には、矩形枠状のフォーカスリング79が載置されている。段部にフォーカスリング79が設置された状態において、フォーカスリング79の上面の方が静電チャック76の上面よりも低くなるよう設定されている。フォーカスリング79は、アルミナ等のセラミックスもしくは石英等から形成される。
基材71の下面には、給電部材80が接続されている。給電部材80の下端には給電線81が接続されており、給電線81はインピーダンス整合を行う整合器82を介してバイアス電源である高周波電源83に接続されている。基板載置台70に対して高周波電源83から例えば3.2MHzの高周波電力が印加されることにより、RFバイアスを発生させ、以下で説明するプラズマ発生用のソース源である高周波電源56にて生成されたイオンを基板Gに引き付けることができる。従って、プラズマエッチング処理においては、エッチングレートとエッチング選択比を共に高めることが可能になる。このように、基板載置台70は、基板Gを載置しRFバイアスを発生させるバイアス電極を形成する。この時、チャンバー内部の接地電位となる部位がバイアス電極の対向電極として機能し、高周波電力のリターン回路を構成する。尚、金属窓30を高周波電力のリターン回路の一部として構成してもよい。
金属窓30は、複数の分割金属窓31により形成される。金属窓30を形成する分割金属窓31の数(図2には9個が示されている)は、12個、24個等、多様な個数が設定できる。
分割金属窓31は、導体プレート32と、シャワープレート34とを有する。導体プレート32とシャワープレート34はいずれも、非磁性で導電性を有し、さらに耐食性を有する金属もしくは耐食性の表面加工が施された金属である、アルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス鋼等により形成されている。耐食性を有する表面加工は、例えば、陽極酸化処理やセラミックス溶射などである。また、処理室Sに臨むシャワープレート34の露出面34aには、陽極酸化処理やセラミックス溶射による耐プラズマコーティングが施されていてもよい。導体プレート32は接地線(図示せず)を介して接地されており、シャワープレート34も相互に接合される導体プレート32を介して接地されている。
金属窓30を構成する各分割金属窓31は、複数本のサスペンダ(図示せず)により、上チャンバー13の天板12から吊り下げられている。それぞれの分割金属窓31の上方には、絶縁部材により形成されるスペーサ(図示せず)が配設され、該スペーサにより導体プレート32から離間して高周波アンテナ51(誘導結合アンテナの一例)が配設されている。高周波アンテナ51はプラズマの生成に寄与し、銅等の良導電性の金属から形成されるアンテナ線を、環状もしくは渦巻き状に巻装することにより形成される。例えば、環状のアンテナ線を多重に配設してもよい。高周波アンテナ51は、分割金属窓31の上面に配設されていることから、分割金属窓31を介して天板12から吊り下げられている。
導体プレート32の下面には、ガス拡散溝33が形成されており、ガス拡散溝33と上端面32aとを連通する貫通孔32bが設けられている。この貫通孔32bに、ガス導入管52が埋設されている。シャワープレート34には、導体プレート32のガス拡散溝33と処理室Sとに連通する、複数のガス吐出孔35が開設されている。シャワープレート34は、導体プレート32のガス拡散溝33の外側の領域の下面に対して、金属製のネジ(図示せず)によって締結されている。尚、ガス拡散溝は、シャワープレートの上面に開設されてもよい。
それぞれの分割金属窓31は、絶縁部材37により、支持枠14や隣接する分割金属窓31と相互に電気的に絶縁されている。ここで、絶縁部材37は、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等のフッ素樹脂により形成される。
絶縁部材37の処理室Sに臨む端面37aは、シャワープレート34の処理室Sに臨む露出面34aと面一となっており、絶縁性を有するカバー部材38(第一カバー部材の一例)が、絶縁部材37の端面37aを被覆しながら、隣接するシャワープレート34の露出面34aに跨がって配設されている。このカバー部材38は、アルミナ等のセラミックスにより形成されている。
絶縁部材37は、絶縁性能が高く、軽量なPTFEなどの樹脂により形成されているが、アルミナ等のセラミックスと比較して樹脂の耐プラズマ性は高くない。さらに、樹脂の表面に対して、陽極酸化処理やセラミックス溶射による耐プラズマコーティングを行うことは難しい。
そこで、プラズマ処理装置100では、絶縁部材37の処理室S側の端面37aを、例えばセラミックス製のカバー部材38にて被覆することにより、プラズマから絶縁部材37を保護している。支持枠14と分割金属窓31や、隣接する分割金属窓31同士を相互に絶縁する各絶縁部材37は、カバー部材38により被覆されており、図2においては処理室S側から視認できないようになっている。
図2に示すように、各カバー部材38は、絶縁部材37を完全に被覆しながら交差領域Jにおいて相互に交差している。そして、交差領域Jにおいて、カバー部材39(第二カバー部材の一例)が複数の第一カバー部材38を被覆し、金属製の締結ネジ(図2には図示せず)にて分割金属窓31に締結され、締結ネジのネジ頭部をネジカバー44が被覆することにより、締結構造40が形成されている。この締結構造40に関しては、以下で詳説する。
図1に戻り、高周波アンテナ51には、上チャンバー13の上方に延設する給電部材53が接続されており、給電部材53の上端には給電線54が接続され、給電線54はインピーダンス整合を行う整合器55を介して高周波電源56に接続されている。
高周波アンテナ51に対して高周波電源56から例えば13.56MHzの高周波電力が印加されることにより、下チャンバー17内に誘導電界が形成される。この誘導電界により、シャワープレート34から処理室Sに供給された処理ガスがプラズマ化されて誘導結合型プラズマが生成され、プラズマ中のイオンが基板Gに提供される。
高周波電源56はプラズマ発生用のソース源であり、基板載置台70に接続されている高周波電源83は、発生したイオンを引き付けて運動エネルギを付与するバイアス源となる。このように、イオンソース源には誘導結合を利用してプラズマを生成し、別電源であるバイアス源を基板載置台70に接続してイオンエネルギの制御を行うことより、プラズマの生成とイオンエネルギの制御が独立して行われ、プロセスの自由度を高めることができる。
図1に示すように、それぞれの分割金属窓31の有するガス導入管52は、アンテナ室A内で一箇所に纏められ、上方に延びるガス導入管52は上チャンバー13の天板12に開設されている供給口12aを気密に貫通する。そして、ガス導入管52は、気密に結合されたガス供給管61を介して処理ガス供給源64に接続されている。
ガス供給管61の途中位置には開閉バルブ62とマスフローコントローラのような流量制御器63が介在している。ガス供給管61、開閉バルブ62、流量制御器63及び処理ガス供給源64により、処理ガス供給部60が形成される。尚、ガス供給管61は途中で分岐しており、各分岐管には開閉バルブと流量制御器、及び処理ガス種に応じた処理ガス供給源が連通している(図示せず)。
プラズマ処理においては、処理ガス供給部60から供給される処理ガスがガス供給管61及びガス導入管52を介して、各分割金属窓31の有する導体プレート32のガス拡散溝33に供給される。そして、各ガス拡散溝33から各シャワープレート34のガス吐出孔35を介して、処理室Sに吐出される。
尚、各分割金属窓31の有するガス導入管52が一つに纏められることなく、それぞれが単独に処理ガス供給部60に連通し、分割金属窓31ごとに処理ガスの供給制御が行われてもよい。また、金属窓30の外側に位置する複数の分割金属窓31の有するガス導入管52が一つに纏められ、金属窓30の内側に位置する複数の分割金属窓31の有するガス導入管52が別途一つに纏められ、それぞれのガス導入管52が個別に処理ガス供給部60に連通して処理ガスの供給制御が行われてもよい。すなわち、前者の形態は、分割金属窓31ごとに処理ガスの供給制御が実行される形態であり、後者の形態は、金属窓30の外部領域と内部領域に分けて処理ガスの供給制御が実行される形態である。
さらに、各分割金属窓31が固有の高周波アンテナを有し、各高周波アンテナに対して個別に高周波電力が印加される制御が実行されてもよい。
制御部90は、プラズマ処理装置100の各構成部、例えば、チラー86や、高周波電源59,83、処理ガス供給部60、圧力計から送信されるモニター情報に基づくガス排気部28等の動作を制御する。制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。CPUは、RAMやROMの記憶領域に格納されたレシピ(プロセスレシピ)に従い、所定の処理を実行する。レシピには、プロセス条件に対するプラズマ処理装置100の制御情報が設定されている。制御情報には、例えば、ガス流量や処理容器20内の圧力、処理容器20内の温度や基材71の温度、プロセス時間等が含まれる。
レシピ及び制御部90が適用するプログラムは、例えば、ハードディスクやコンパクトディスク、光磁気ディスク等に記憶されてもよい。また、レシピ等は、CD-ROM、DVD、メモリカード等の可搬性のコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体に収容された状態で制御部90にセットされ、読み出される形態であってもよい。制御部90はその他、コマンドの入力操作等を行うキーボードやマウス等の入力装置、プラズマ処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等の表示装置、及びプリンタ等の出力装置といったユーザーインターフェイスを有している。
[第1実施形態に係る締結構造と締結方法]
次に、図2乃至図4を参照して、第1実施形態に係る締結構造と締結方法の一例について説明する。ここで、図3は、図2のIII部の拡大図であって、複数のカバー部材の交差領域を示す図であり、図4は、図3のIV-IV矢視図であって、第1実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
図2に示すように、複数の第一カバー部材38が交差する各交差領域Jでは、第二カバー部材39が複数の第一カバー部材38を被覆し、第二カバー部材39と第一カバー部材38が積層した状態で分割金属窓31に締結されることにより、締結構造40が形成されている。図3に示すように、平面視T字状に交差する二本の絶縁部材37を、三本の第一カバー部材38が被覆し、各第一カバー部材38の端部が交差領域Jにおいて相互に僅かな隙間Hをもって配設されている。
図3において、縦方向に延設する中央の第一カバー部材38Aの端部は、その左右が切り欠かれており、この切り欠かれている領域に対して、左右の第一カバー部材38B,30Cの端部が隙間Hをもった状態で遊嵌している。
第一カバー部材38の短辺方向の幅寸法は、絶縁部材37を被覆し、さらに絶縁部材37の側方にある分割金属窓31の周縁に跨がって配設される寸法に設定されている。そのため、第一カバー部材38の側方からプラズマが進入した場合でも、絶縁部材37へのプラズマの到達が抑制される。
交差領域Jにおいて、各第一カバー部材38の端部を被覆するようにして第二カバー部材39が配設されている。以下で詳説するように、第二カバー部材39は、セラミックス製のカバー部材、もしくは、金属製の基部の表面にセラミックス溶射膜が形成されているカバー部材である。このように、交差領域Jにおいて、各第一カバー部材38の端部と、端部間の隙間Hが第二カバー部材39にて完全に被覆されていることにより、隙間Hへのプラズマの進入が抑止される。
図4に示すように、分割金属窓31を形成するシャワープレート34の処理室Sに臨む露出面34aと、絶縁部材37の端面37aとを、セラミックス製の第一カバー部材38が被覆し、第一カバー部材38の表面に同様にセラミックス製の第二カバー部材39が積層している。
第一カバー部材38と第二カバー部材39はそれぞれ、貫通孔38a,39aを備えている。また、シャワープレート34も貫通孔34bを備え、導体プレート32はネジ孔32cを備えており、貫通孔34bとネジ孔32cは連通している。
シャワープレート34の露出面34aと絶縁部材37の端面37aとを、相互に積層した第一カバー部材38と第二カバー部材39が被覆し、貫通孔38a,39a、34bとネジ孔32cが相互に連通し、形成される連通孔に対して金属製の締結ネジ41が挿通されている。
締結ネジ41は、ネジ頭部42とネジ軸部43とを有し、ネジ軸部43の先端には、ネジ軸部43の一般部よりも縮径した先端突ネジ43aが設けられている。貫通孔38a,39a、34bにより形成される連通孔に対して締結ネジ41が挿通され、ネジ孔32cに対して先端突ネジ43aが螺合されることにより、分割金属窓31に対して、第一カバー部材38と第二カバー部材39が締結ネジ41を介して締結される。
締結ネジ41の備えるネジ頭部42は、ネジカバー44により被覆される。ネジカバー44は、ネジ頭部42と接触する金属製の第一基部45と、第一基部45の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜46とを備えている。ここで、「第一基部45の表面の少なくとも一部」とは、第一基部45の表面のうち、少なくとも処理室Sに露出してプラズマに晒される表面を含むことを意味している。
ネジ頭部42の側面には、第一ネジ溝42aが形成されている。一方、ネジカバー44の第一基部45は凹部45aを備え、凹部45aの壁面には第二ネジ溝45bが形成されている。そして、第一ネジ溝42aと第二ネジ溝45bを螺合することにより、凹部45aがネジ頭部42を被覆した状態でネジ頭部42にネジカバー44が固定される。
以上のように、シャワープレート34の露出面34aと絶縁部材37の端面37aとを、相互に積層した第一カバー部材38と第二カバー部材39が被覆し、締結ネジ41を介して第一カバー部材38と第二カバー部材39が分割金属窓31に対して締結される。そして、締結ネジ41の備えるネジ頭部42をネジカバー44が被覆することにより、締結構造40が形成される。
ここで、第一基部45は、分割金属窓31と同様に、非磁性で導電性を有する金属である、アルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス鋼等により形成されている。中でも、耐食性を考慮すると、エッチングガスである、BCl(三塩化ホウ素)ガス、Cl(塩素)ガス等の塩素系ガスに対する耐食性が良好なステンレス鋼が好ましい。
一方、第一保護膜46は、耐プラズマ性の高いセラミックス溶射膜により形成されており、このセラミックスとしては、イットリウム含有セラミックスが適用される。イットリウム含有セラミックスとしては、Y(イットリア)、YOF(オキシフッ化イットリウム)、YF(フッ化イットリウム)などのいずれか一種、もしくはこれらの混合物が適用される。また、イットリウム含有セラミックス以外のセラミックスとイットリウム含有セラミックスとを混合した溶射膜であってもよい。
また、第一保護膜46の表面を、表面粗さが7μm程度のアズスプレー面とすることにより、第一保護膜46のデポキャッチ性能が高まり、付着したデポの剥離を効果的に抑制できる。尚、「デポ」は、プラズマ処理装置100が実行するプラズマ処理において導入したプリカーサガスや生成された反応生成物等の付着物である。
従来の締結構造では、金属製の締結ネジのネジ頭部を、セラミックス製のネジカバー(セラミックスキャップ)が被覆している。セラミックスキャップにより、締結ネジのネジ頭部がプラズマから保護されているが、セラミックスキャップは導電性がないことから、セラミックスキャップには垂直方向の電界が発生しない。また、セラミックスキャップが覆っているネジ頭部により発生する電界も、セラミックスキャップを透過し難く、透過しても非常に弱くなる。そのため、セラミックスキャップにより締結ネジのネジ頭部はプラズマから保護される一方で、セラミックスキャップの表面にはデポが付着し易くなる。セラミックスキャップの表面に付着したデポが剥離することにより、パーティクルの発生に繋がり得る。
そこで、締結構造40では、ネジ頭部42と接触する金属製の第一基部45と、第一基部45の少なくともプラズマに晒される表面を被覆するセラミックス製の第一保護膜46とを有するネジカバー44を適用することにより、ネジカバー44を締結ネジ41を介して分割金属窓31と同電位にすることができる。
ネジカバー44が分割金属窓31と同電位になることにより、ネジカバー44には垂直方向の電界が発生し、プラズマによるスパッタ力によってネジカバー44の表面へのデポの付着を抑制することができる。ネジカバー44の表面を覆う第一保護膜46は、セラミックス溶射膜であって絶縁性の材料であるが、セラミックス溶射膜の厚みが薄いことから、第一基部45に発生する電界が十分な強さをもってセラミック溶射膜を透過してプラズマを引き付けることができる。そして、デポの付着抑制により、デポが剥がれることに起因するパーティクルを軽減することが可能になる。また、パーティクルの軽減により、プラズマ処理装置100のメンテナンス周期を長期化することが可能になる。
ここで、締結構造40の形成方法(実施形態に係る締結方法)について概説する。
この締結方法は、プラズマを生成する処理容器20の内部に配設され、プラズマに露出する露出面を備えている複数の金属部材に対して、複数の金属部材の露出面に跨がって配設されるカバー部材を締結する方法である。ここで、プラズマに露出する露出面とは、例えば、シャワープレート34の露出面34aである。また、複数の金属部材とは、例えば、複数の分割金属窓31である。また、カバー部材とは、例えば、相互に積層するセラミックス製の第一カバー部材38と第二カバー部材39である。
この方法において、分割金属窓31等の金属部材は、ネジ孔(例えば、導体プレート32のネジ孔32c)を備え、第一カバー部材38と第二カバー部材39は、絶縁性を有するとともに貫通孔38a,39aを備えている。
締結方法は、ネジ頭部42を備えている金属製の締結ネジ41を、貫通孔38a,39aを貫通させてネジ孔32cに螺合することにより、カバー部材38,39を金属部材である分割金属窓31に締結する工程を有する。
また、締結方法は、金属製の第一基部45と、第一基部45の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜46とを備えるネジカバー44を、ネジ頭部42に被覆する工程を有する。
この締結方法によれば、ネジカバー44の表面へのデポの付着を抑制でき、デポが剥がれることに起因するパーティクルを軽減できる締結構造40を形成することができる。
[第2実施形態に係る締結構造]
次に、図5を参照して、第2実施形態に係る締結構造の一例について説明する。ここで、図5は、図4に相当する図であって、第2実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
図5に示す締結構造40Aは、第二カバー部材39Aが、第一カバー部材38と第一基部45に接触する金属製の第二基部39Bと、第二基部39Bの表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜により形成されている第二保護膜39Cとを備えている点において、締結構造40と相違する。ここで、「第二基部39Bの表面の少なくとも一部」とは、第二基部39Bの表面のうち、少なくとも処理室Sに露出してプラズマに晒される表面を含むことを意味している。
第二基部39Bは、分割金属窓31と同様に、非磁性で導電性を有する金属である、アルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス鋼等により形成されている。中でも、耐食性を考慮すると、エッチングガスである、BCl(三塩化ホウ素)ガス、Cl(塩素)ガス等の塩素系ガスに対する耐食性が良好なステンレス鋼が好ましい。
一方、第二保護膜39Cは、耐プラズマ性の高いセラミックス溶射膜により形成されており、このセラミックスとしては、イットリウム含有セラミックスが適用される。イットリウム含有セラミックスとしては、Y(イットリア)、YOF(オキシフッ化イットリウム)、YF(フッ化イットリウム)などのいずれか一種、もしくはこれらの混合物が適用される。また、イットリウム含有セラミックス以外のセラミックスとイットリウム含有セラミックスとを混合した溶射膜であってもよい。
締結構造40Aによれば、第二カバー部材39Aを構成する金属製の第二基部39Bが、ネジカバー44を構成する金属製の第一基部45もしくは第一基部45と螺合するネジ頭部42と接触することにより、第二カバー部材39Aとネジカバー44が分割金属窓31と同電位になる。このことにより、第二カバー部材39Aとネジカバー44には垂直方向の電界が発生し、プラズマによるスパッタ力によって第二カバー部材39Aとネジカバー44の表面へのデポの付着を抑制することができる。そのため、デポの付着抑制効果が一層広範囲に及ぶことになり、デポが剥がれることに起因するパーティクルの軽減効果が一層高められる。
[第3実施形態に係る締結構造]
次に、図6を参照して、第3実施形態に係る締結構造の一例について説明する。ここで、図6は、第3実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
交差領域Jにおいて、隣接する分割金属窓31に跨がって二本の締結ネジでカバー部材38,39Aが固定されている場合、第二カバー部材39Aが金属製であることから、隣接する分割金属窓31が第二カバー部材39A及び二本の締結ネジ41を介して電気的に導通してしまう。
そこで、締結構造40Bでは、中心線CLの左右にある二本の締結ネジ41のうち、少なくとも一方の締結ネジ41のネジ頭部42と第二カバー部材39Aとの間に絶縁部材49を備える形態である。
締結構造40Bによれば、隣接する分割金属窓31にまたがって二本の締結ネジ41でカバー部材38,39Aが固定されている場合において、隣接する分割金属窓31同士の電気的導通が解消される。
[第4実施形態に係る締結構造]
次に、図7を参照して、第4実施形態に係る締結構造の一例について説明する。ここで、図7は、第4実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
第3実施形態に係る締結構造40Bと同様に、交差領域Jにおいて、隣接する分割金属窓31に跨がって二本の締結ネジでカバー部材38,39Aが固定されている場合、隣接する分割金属窓31が第二カバー部材39A及び二本の締結ネジ41を介して電気的に導通してしまう。
そこで、締結構造40Cでは、中心線CLの左右にある二本の締結ネジの少なくとも一方の締結ネジ(図示例は右側の締結ネジ)に、絶縁材料にて形成されているネジ頭部42A及びネジ軸部43Aを備えた締結ネジ41Aが適用されている形態である。
締結構造40Cによれば、隣接する分割金属窓31にまたがって二本の締結ネジ41、41Aでカバー部材38,39Aが固定されている場合において、隣接する分割金属窓31同士の電気的導通が解消される。
[第5実施形態に係る締結構造]
次に、図8を参照して、第5実施形態に係る締結構造の一例について説明する。ここで、図8は、第5実施形態に係る締結構造の一例の縦断面図である。
本実施形態の締結構造は、上記の締結構造40,40A,40B,40Cに対して、バネネジ構造を適用した形態である。このバネネジ構造は、貫通孔38a、39aの内部のうち、ネジ孔32cに対応する位置の底部に、貫通孔48aを有するバネホルダ48が配置され、バネホルダの内部にコイルバネ47が配置される形態である。
締結ネジ41はコイルバネ47とバネホルダ48の底部の貫通孔48aを貫通し、ネジ孔32cに対して先端突ネジ43aが螺合されることにより締結される。この際、バネホルダ48はネジ頭部42によってネジ軸部43の軸方向に圧縮される。また、ネジカバー44は、ネジ頭部42に対してではなく、バネホルダ48に対して取り付けられる。
バネホルダ48の上端における外側側方には、ネジ溝48bが設けられており、ネジカバー44の凹部45aに設けられた第二ネジ溝45bと螺合する。ネジ頭部42とネジカバー44は、直接接触しない。
上記構造を備えた締結構造40Dにより、真空引きの際の圧力差による変形や、熱による変形をコイルバネ47によって吸収することができ、セラミックスで形成されたカバー部材38,39の割れ等に起因する破損を防止できる。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本開示はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
例えば、図示例のプラズマ処理装置100は誘導結合型のプラズマ処理装置として説明したが、他の形態のプラズマ処理装置であってもよい。具体的には、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(Electron Cyclotron resonance Plasma; ECP)やヘリコン波励起プラズマ(Helicon Wave Plasma; HWP)、平行平板プラズマ(Capacitively coupled Plasma; CCP)が挙げられる。また、マイクロ波励起表面波プラズマ(Surface Wave Plasma; SWP)が挙げられる。これらのプラズマ処理装置は、ICPを含めて、いずれもイオンフラックスとイオンエネルギを独立に制御でき、エッチング形状や選択性を自由に制御できると共に、1011乃至1013cm-3程度と高い電子密度が得られる。
20:処理容器
31:分割金属窓(金属部材)
34a:露出面
38:カバー部材(第一カバー部材)
38a:貫通孔
39,39A:カバー部材(第二カバー部材)
39a:貫通孔
40,40A:締結構造
41:締結ネジ
42:ネジ頭部
44:ネジカバー
45:第一基部
46:第一保護膜

Claims (12)

  1. 処理容器の内部に配設され、前記処理容器の内部で生成されたプラズマに露出する露出面とネジ孔を備えている、複数の金属部材と、
    複数の前記金属部材の前記露出面に跨がって配設され、絶縁性を有し、貫通孔を備えている、カバー部材と、
    ネジ頭部を備え、前記貫通孔を貫通して前記ネジ孔に螺合することにより前記カバー部材を前記金属部材に締結する、金属製の締結ネジと、
    前記ネジ頭部を被覆し、凹部を備える、ネジカバーと、を有し、
    前記ネジカバーは、前記ネジ頭部と接触する金属製の第一基部と、前記第一基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜とを備え、
    前記ネジ頭部の側面には、第一ネジ溝が形成され、
    前記ネジカバーの前記凹部の壁面には第二ネジ溝が形成されており、
    前記第一ネジ溝と前記第二ネジ溝が螺合し、前記締結ネジと前記金属部材が締結することにより、前記第一基部と前記金属部材が電気的に導通している、締結構造。
  2. 前記セラミックス溶射膜が、イットリウム含有セラミックスにより形成されている、請求項1に記載の締結構造。
  3. 前記セラミックス溶射膜が、前記第一基部の前記プラズマに露出する表面を被覆する、請求項1又は2に記載の締結構造。
  4. 記第一ネジ溝と前記第二ネジ溝が螺合した状態で、前記凹部が前記ネジ頭部を被覆する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の締結構造。
  5. プラズマを生成して基板を処理する処理容器を備えている、プラズマ処理装置であって、
    前記処理容器の内部に配設され、前記プラズマに露出する露出面とネジ孔を備えている、複数の金属部材と、
    複数の前記金属部材の前記露出面に跨がって配設され、絶縁性を有し、貫通孔を備えている、カバー部材と、
    ネジ頭部を備え、前記貫通孔を貫通して前記ネジ孔に螺合することにより前記カバー部材を前記金属部材に締結する、金属製の締結ネジと、
    前記ネジ頭部を被覆し、凹部を備える、ネジカバーと、を有し、
    前記ネジカバーは、前記ネジ頭部と接触する金属製の第一基部と、前記第一基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜とを備え、
    前記ネジ頭部の側面には、第一ネジ溝が形成され、
    前記ネジカバーの前記凹部の壁面には第二ネジ溝が形成されており、
    前記第一ネジ溝と前記第二ネジ溝が螺合し、前記締結ネジと前記金属部材が締結することにより、前記第一基部と前記金属部材が電気的に導通している、プラズマ処理装置。
  6. 前記セラミックス溶射膜が、イットリウム含有セラミックスにより形成されている、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記セラミックス溶射膜が、前記第一基部の前記プラズマに露出する表面を被覆する、請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記処理容器は、前記プラズマを生成して基板を処理する処理室と、誘導結合アンテナが配設されるアンテナ室とを有し、
    前記金属部材は分割金属窓であり、複数の前記分割金属窓が併設されることにより、前記処理室と前記アンテナ室を隔てる金属窓が形成されている、請求項5乃至7のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 複数の前記分割金属窓は、絶縁部材により隔てられており、
    前記カバー部材は、前記絶縁部材を被覆しながら、複数の前記分割金属窓の前記露出面に跨がって配設されている、請求項8に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記カバー部材は、セラミックス製の第一カバー部材と、前記第一カバー部材に積層する第二カバー部材とを有し、
    前記第一カバー部材は、前記絶縁部材を被覆し、
    前記第二カバー部材は、前記第一カバー部材と前記第一基部とに接触する金属製の第二基部と、前記第二基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜により形成されている第二保護膜とを備え、
    前記第二カバー部材は、複数の前記第一カバー部材が交差する交差領域において、複数の前記第一カバー部材を被覆しており、
    前記締結ネジが、前記第一カバー部材と前記第二カバー部材の備えるそれぞれの前記貫通孔を貫通し、前記分割金属窓の備える前記ネジ孔に螺合して前記第一カバー部材と前記第二カバー部材を前記分割金属窓に締結する、請求項9に記載のプラズマ処理装置。
  11. プラズマを生成して基板を処理する処理容器を備えている、プラズマ処理装置であって、
    前記処理容器の内部に配設され、前記プラズマに露出する露出面とネジ孔を備えている、複数の金属部材と、
    複数の前記金属部材の前記露出面に跨がって配設され、絶縁性を有し、貫通孔を備えている、カバー部材と、
    ネジ頭部を備え、前記貫通孔を貫通して前記ネジ孔に螺合することにより前記カバー部材を前記金属部材に締結する、金属製の締結ネジと、
    前記ネジ頭部を被覆するネジカバーと、を有し、
    前記ネジカバーは、前記ネジ頭部と接触する金属製の第一基部と、前記第一基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜とを備えており、
    前記処理容器は、前記プラズマを生成して基板を処理する処理室と、誘導結合アンテナが配設されるアンテナ室とを有し、
    前記金属部材は分割金属窓であり、複数の前記分割金属窓が併設されることにより、前記処理室と前記アンテナ室を隔てる金属窓が形成されており、
    複数の前記分割金属窓は、絶縁部材により隔てられており、
    前記カバー部材は、前記絶縁部材を被覆しながら、複数の前記分割金属窓の前記露出面に跨がって配設されており、
    前記カバー部材は、セラミックス製の第一カバー部材と、前記第一カバー部材に積層する第二カバー部材とを有し、
    前記第一カバー部材は、前記絶縁部材を被覆し、
    前記第二カバー部材は、前記第一カバー部材と前記第一基部とに接触する金属製の第二基部と、前記第二基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜により形成されている第二保護膜とを備え、
    前記第二カバー部材は、複数の前記第一カバー部材が交差する交差領域において、複数の前記第一カバー部材を被覆しており、
    前記締結ネジが、前記第一カバー部材と前記第二カバー部材の備えるそれぞれの前記貫通孔を貫通し、前記分割金属窓の備える前記ネジ孔に螺合して前記第一カバー部材と前記第二カバー部材を前記分割金属窓に締結する、プラズマ処理装置。
  12. 処理容器の内部に配設され、前記処理容器の内部で生成されたプラズマに露出する露出面を備えている複数の金属部材に対して、複数の前記金属部材の前記露出面に跨がって配設されるカバー部材を締結する、締結方法であって、
    前記金属部材はネジ孔を備え、前記カバー部材は絶縁性を有するとともに貫通孔を備えており、
    ネジ頭部を備えている金属製の締結ネジを、前記貫通孔を貫通させて前記ネジ孔に螺合することにより、前記カバー部材を前記金属部材に締結する工程と、
    金属製の第一基部と、前記第一基部の表面の少なくとも一部を被覆するセラミックス溶射膜である第一保護膜と、凹部とを備えるネジカバーを、前記ネジ頭部に被覆する工程とを有し、
    前記ネジ頭部の側面には、第一ネジ溝が形成され、
    前記ネジカバーの前記凹部の壁面には第二ネジ溝が形成されており、
    前記第一ネジ溝と前記第二ネジ溝を螺合し、前記締結ネジと前記金属部材を締結することにより、前記第一基部と前記金属部材を電気的に導通させる、締結方法。
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