JP7506985B2 - 液処理装置及び液処理方法 - Google Patents

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Description

本開示は、液処理装置及び液処理方法に関するものである。
特許文献1には、処理液供給用のノズルから基板に対して処理液を吐出する処理を行う液処理において、上記ノズルを、該ノズルの先端周囲の内周面が漏斗状で、該漏斗部の下端はノズルの先端部より上方に位置するよう洗浄室内に収容する工程と、処理液の溶剤を供給する第1の溶剤供給手段から上記洗浄室の漏斗部に設けられた第1の流入口を介して漏斗部の内周面に沿って周方向に上記溶剤を所定量流入し、上記ノズルの先端部の回りを旋回する上記溶剤の渦流によって洗浄を行う工程と、処理液の溶剤を供給する第2の溶剤供給手段から上記洗浄室の上記第1の流入口よりも上部に設けられた第2の流入口を介して上記漏斗部の上部に上記溶剤を所定量流入し、上記洗浄室内に上記溶剤の液溜りを形成する工程と、上記ノズルを吸引して、ノズル内の処理液の液面を処理液供給管路側に後退させると共に、上記液溜りの溶剤をノズルの先端部内に吸引して、ノズルの先端内部に、処理液供給管路側から順に処理液層と空気層と処理液の溶剤層とを形成する工程と、を有することを特徴とする液処理におけるノズル洗浄及び処理液乾燥防止方法が記載されている。
特開2012-235132号公報
本開示にかかる技術は、基板に供給される処理液の状態変化に起因する欠陥を低減することを可能にする。
本開示の一態様は、処理液供給路に接続されたノズルから基板に対して処理液を供給する処理を行う液処理において、前記ノズルを収容室に収容する工程と、前記ノズルの先端内部の流路に、前記処理液供給路側から順に処理液層とガス層と溶剤層とを形成する工程と、を含み、前記ガス層の形成は、水分および酸素および溶剤のうちの少なくともいずれかの濃度が調整された調整ガスを前記収容室内における前記ノズルの先端周囲に供給し、前記流路内に取り込むことを含み、前記液処理は、前記ノズルの流路内に前記処理液層とガス層と溶剤層が形成された状態で前記ノズルを基板へ処理液を供給するための処理位置に位置させて、前記ノズルから前記基板に対して前記溶剤層の溶剤と前記処理液層の処理液を供給する。
本開示にかかる技術によれば、処理液の乾燥や変質などの状態変化を抑制し、それに起因する欠陥を低減することが可能である。
図1は、本開示の液処理装置の一実施形態を示す概略断面図である。 図2は、液処理装置を概略的に示す斜視図である。 図3は、液処理装置に設けられたノズルユニットを示す斜視図である。 図4は、ノズルユニットに設けられた塗布ノズルと、待機ユニットの一部と、を示す概略断面図である。 図5は、液処理装置において待機ユニットに収容された塗布ノズルの先端側流路内で、処理液層と溶剤層の間に高濃度の溶剤を含むガス層を形成する方法を説明する説明図である。 図6は、液処理装置において待機ユニットに収容された塗布ノズルの先端側流路内で、処理液層と溶剤層の間に低湿度または低酸素のガス層を形成する方法を説明する説明図である。 図7は、液処理装置において待機ユニットに収容された塗布ノズルの先端側流路内で、処理液層と溶剤層の間に低湿度または低酸素であり、かつ高濃度の溶剤を含むようなガス層を形成する方法を説明する説明図である。 図8は、待機ユニット内の雰囲気の状態を調整するための手段の一例を示す概略断面図である。
半導体デバイス製造工程の中には、フォトリソグラフィ技術を用いて凹凸パターンを基板上に形成するために、様々な処理液を基板に塗布する処理がある。塗布液としては、例えばカラーフィルタ(以下、CF)、スピンオングラス(以下、SOG)等があり、近年では金属を含有し、加水分解と脱水縮合反応を経て膜を形成する金属含有レジスト(以下、金属含有レジスト)も用いることが提案されている。これらの塗布は、例えばスピンチャックに保持された半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)を回転させながら、このウエハのほぼ中心部にノズルから塗布液を吐出することにより行われる。
そのような塗布プロセスにおいて、例えばノズル内で塗布液が乾燥して固着したり、溶質の凝集や化学反応によって部分的に変質するといった塗布液の状態不良が起こった場合、その固着物や変質部分がウエハ上に供給されて形成される塗布膜内に残ると、他の処理工程での不良が生じ、凹凸パターンの欠陥を発生させてしまう。このような塗布液の状態不良を発生させる一要因として、非塗布処理時のノズル内流路に存在する塗布液が接する周辺環境による影響がある。
前記した特許文献1には、このような液処理装置において、ノズル内のレジスト液をノズル先端周囲の外気と隔てる技術が記載されている。その態様を説明すると、まず、ノズル内のレジスト液をダミー吐出(ダミーディスペンス)してから、当該ノズル内を吸引して空気層を形成する。次いで、ノズルの先端部を溶剤に浸漬してノズル内を吸引することで、ノズルの先端内部のレジスト液層の外側に空気層と溶剤層(溶剤の液層)とを形成するものである。
本開示にかかる技術は、従来よりもさらに基板に供給される処理液の状態変化に起因する欠陥を低減する。
以下、例示的実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本開示の例示的実施形態は、半導体基板、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板に対して処理液を吐出するノズルを待機させるノズル待機装置を備えた液処理装置及び液処理方法に関するものである。
(液処理装置)
図1及び図2は、本開示の一実施形態に係る液処理装置1の概略断面図及び斜視図である。液処理装置1は、基板であるウエハWの裏面中央部を吸着して水平に保持する基板保持部であるスピンチャック2を備えている。このスピンチャック2は、駆動軸21を介して駆動機構22により、ウエハWを保持した状態で鉛直軸回りに回転自在及び昇降自在に構成されており、その回転軸上にウエハWの中心が位置するように設定されている。スピンチャック2の周囲にはスピンチャック2上のウエハWを囲むようにして、上方側が開口したカップ3が設けられており、カップ3の側周面上端側は内側に傾斜した傾斜部を形成している。
カップ3の底部側には例えば凹部状をなす液受け部31が設けられている。液受け部31は、ウエハWの周縁下方側に全周に亘って外側領域32と内側領域33とに区画されて設けられており、外側領域の底部には貯留したレジストなどを排出するための排液口34が設けられ、内側領域の底部には処理雰囲気を排気するための排気口35が設けられている。
スピンチャック2に保持されたウエハW表面の上方には、ウエハWに向けて塗布液を吐出するノズルユニット4が設けられている。このノズルユニット4は、図3に示すように、処理液を吐出するためノズルである複数本例えば10本の塗布ノズル41と、処理液の溶剤を吐出するためのノズルである例えば1本の溶剤ノズル42と、を共通の支持部48に一体的に固定することにより構成されている。
処理液は、例えば上述のCFやSOG、金属含有レジストが挙げられ、溶剤は例えばシンナーである。なお、CFは材料中に含まれる溶剤の揮発や酸素との反応により固化しやすく、SOGは水分や酸素との反応で固化し易い性質がある。また、金属含有レジストは加水分解と脱水縮合反応を経て膜が形成されるため、水分が過剰になると塗布処理後に加熱及び現像処理を経た結果で欠陥が多く発生することがある。
塗布ノズル41が本開示のノズルに相当するものであり、以降、塗布ノズル41及び溶剤ノズル42をノズル41、42と記載する場合がある。ノズル41、42は、例えばフッ素樹脂により構成されており、より具体的には例えばPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)により構成されている。
塗布ノズル41及び溶剤ノズル42は、同様に構成され、例えば図4に塗布ノズル41を例にして示すように、支持部48に接続される基端部43と、基端部43の下方側に鉛直方向に伸びる円筒部44と、この円筒部44から下方側に向けて縮径する略円錐状の先端部45と、を備えている。これら基端部43、円筒部44及び先端部45の内部には、鉛直方向(縦方向)に伸びる処理液の流路46が形成され、この流路46はノズル下方の先端側において、処理液の吐出口47として開口している。流路46の上流側は処理液供給路(図示せず)に通じている。すなわち塗布ノズル41はこの処理液供給路と接続されている。また、図示はしていないが、各ノズルの処理液の流路46の上流側にはサックバックバルブが設けられ、流路46の開閉による処理液の吐出の制御や、流路46内を吸引してノズル41内の液層の高さ位置を変えることが可能である。後述のノズル先端側流路における液層Lやガス層Gの形成は、サックバックバルブによる吸引によって行われる。
これら塗布ノズル41及び溶剤ノズル42は、図2、図3に示したように、液処理装置1の横方向(Y軸方向)に沿って一直線上に配列される共通の支持部48により支持され、移動機構6により、スピンチャック2上のウエハWに処理液等を供給する処理位置と、後述する待機ユニット5に収容される待機位置との間で移動自在に構成されている。例えば移動機構6は、図2中横方向(Y軸方向)に伸びるガイドに沿ってガイドされる水平移動部61と、この水平移動部61から水平に伸びると共に、水平移動部61に対して昇降部62により昇降するアーム部49とを備え、このアーム部49の先端に支持部48が設けられている。
カップ3の外側には、例えば図1及び図2の様に、待機ユニット5が設けられている。なお、図1においては、図示の便宜上、ノズルユニット4及び待機ユニット5を実際よりも大きく、また簡略化して描いている。待機ユニット5には例えば図4に示す様に各塗布ノズル41と溶剤ノズル42が各々個別に収まるような筒状のノズル収容部51が、ノズルの数の分、つまり本実施の形態では11個設けられており、例えばこのノズル収容部51はY軸方向に一直線上に配列されている。
図4に基づいてノズル収容部51を説明すると、ノズル収容部51は、各ノズル41、42の円筒部44及び先端部45を収容する部位が例えば円筒状に構成されている。また、ノズル収容部51内の下端部に位置する排液室52に流入した液体は、排出路53を介して液処理装置1の外に排出される。排出路53にはバルブV53が設けられている。ノズル収容部51は収容室を構成している。
ノズル収容部51には、更にドライエアまたはN(調整ガス)をノズル収容部51内に供給するためのガス供給路54と、溶剤をノズル収容部51内に供給するための溶剤供給路57とが設けられている。ガス供給路54はドライエアおよびNのガス供給源55に接続されており、その途中でガス供給路54を開閉するためのバルブV54が設けられている。なお、ドライエアおよびNのガス供給源55は、図示していないが、その内部にドライエアとNのどちらを供給するかを切替える供給ガス切替部を有する。溶剤供給路57は溶剤供給源58に接続されており、その途中で溶剤供給路57を開閉するバルブV57が設けられている。
上記ガス供給源55、溶剤供給源58、バルブV53,V54,V57、サックバックバルブ(図示せず)は制御部100により駆動が制御されている。つまり全てのノズル41、42のサックバックを行うタイミングや、サックバックバルブの制御量、待機ユニット5におけるガス供給源55および溶剤供給源58の供給量や供給するタイミング等は、予め制御部100に格納された処理プログラムに基づいて制御され、サックバック等の処理が行われるようになっている。また制御部100は、ノズル41、42の移動や吐出するタイミング、吐出量等の設定、制御も処理プログラムに格納されており、その設定に基づいてノズル41、42の各動作が行われる。
次に、液処理装置1の動作について図5に基づいて説明する。まずノズルユニット4によってウエハWに対して液処理を行った後、ノズルユニット4を待機ユニット5の上方まで移動させ、ノズル41、42のそれぞれを、対応するノズル収容部51内に収容する。この状態でノズル41の先端内のレジスト液を吐出(ダミーディスペンス)し、ノズル収容部51内に排出する(図5(a))。
次いで、溶剤供給路57を通してノズル収容部51内に、溶剤を所定時間供給し、ノズル収容部51内の雰囲気の溶剤濃度を上げる(図5(b))。このとき例えば、溶剤はノズル41の先端部45に直接接触しないように供給され、排出路53のバルブV53は閉じられている。次いで、サックバックバルブによりノズル41の流路46内を吸引することで流路46内のレジスト液面を引き上げると共に、溶剤濃度が高いノズル収容部51内の雰囲気をノズル41の先端部45における流路46内に取り込み、流路46内のレジスト液の液層Lの下に溶剤濃度が高いガス層Gが形成される(図5(c))。このときのガス層Gの溶剤濃度は、ウエハWに対して液処理が行われる空間(例えばカップ3内の空間)の雰囲気よりも高くなっている。
その後、バルブV53を開放してノズル収容部51内の溶剤を排出した後、溶剤供給路57を通して溶剤がノズル41の先端に向けて供給される。その状態でサックバックバルブによりノズル41の流路46内を吸引することで流路46内のレジスト液の液層Lとガス層Gとを引き上げると共に、ノズル41の吐出口47に向けて供給された溶剤をノズル41の先端の流路46内に取り込むことで、流路46内のガス層Gの下に溶剤層Sが形成される(図5(d))。
このようにすることで、溶剤層Sでノズル41の吐出口47を封止して周辺雰囲気によるノズル41内のレジスト液の乾燥を抑制しつつ、溶剤濃度が高いガス層Gにレジスト液の液層Lが接触するため、レジスト液中の溶剤がガス層に揮発することによるレジスト液面近傍での乾燥、固化をより効果的に防止することができる。
上記した例とは別の例を、図6を用いて説明する。上記の場合と同様に液処理を行った後に、ノズル収容部51内のノズル41にてダミーディスペンスを行う(図6(a))。次いで、ガス供給路54を通してノズル収容部51内に、ドライエアを所定時間供給し、ノズル収容部51内の雰囲気の湿度を下げる(図6(b))。このとき、ドライエアは待機ユニット5の外部雰囲気よりも湿度が低い空気であり、排出路53のバルブV53は閉じられている。また、ノズル収容部51内にノズル41が収容される前、つまり待機ユニット5の上部開口が開放されている状態のときからドライエアをノズル収容部51内に供給してもよい。そうすることで、ノズル収容部51内の雰囲気の湿度を効率的に下げることができる。
次いで、サックバックバルブによりノズル41の流路46内を吸引することで流路46内のレジスト液の液面を引き上げると共に、ノズル収容部51内の低湿度の雰囲気をノズル41の先端の流路46内に取り込むことで、流路46内のレジスト液の液層Lの下に低湿度のガス層Gが形成される(図6(c))。その後、前記した例と同様に、ノズル41の吐出口47に向けて供給された溶剤をノズル41の先端の流路46内に取り込むことで、ノズル41の先端部の流路46内においてレジスト液の液層Lとガス層Gの下に、溶剤層Sが形成される(図6(d))。
このようにすることで、前記した例と同様に周辺雰囲気によるノズル41内のレジスト液の乾燥を抑制しつつ、低湿度のガス層Gにレジスト液の液層Lが接触するため、レジスト液の液面近傍での水分とレジスト液との反応を防止することができる。
上記図6に示した例にて、ガス供給源55から供給されるガスをドライエアではなくNとした場合は、同様の工程を経て、ノズル41の先端の流路46内にてレジスト液の液層Lと溶剤層Sの間に、酸素濃度が低いガス層Gが形成される。またレジスト液との反応性が乏しいガス(不活性ガス)として、Nに代えて、例えばアルゴンガスを用いてもよい。このようにすることで、流路46内のレジスト液の液層Lが、酸素濃度の低い不活性ガスに接触するので、流路46内のレジスト液の液面近傍での酸化による劣化リスクをより低減できる。またガス供給源55から供給される不活性ガスであるNに、低湿度のものを使うと、上記ガス層Gを低酸素かつ低湿度のものとすることができ、レジスト液が酸素濃度や湿度が変質や乾燥に関わる種類の場合は有用である。
また上記した図5、図6の例とはさらに異なる例を、図7を用いて説明する。まず上記までと同様に液処理を行った後にノズル収容部51内のノズル41にてダミーディスペンスを行う(図7(a))。次いで、排出路53のバルブV53を閉じたまま溶剤供給路57を通して溶剤をノズル収容部51内に供給し、一定量貯留させる。その状態で、貯留された溶剤の液面下からガス供給路54を通してドライエアをノズル収容部51内に供給する(図7(b))。そうすると、供給されたドライエアが溶剤に接触するため、低水分濃度且つ溶剤濃度が高い雰囲気がノズル収容部51内に形成される。このとき、供給されるガス(ドライエア)で、貯留された溶剤をバブリングしているので、溶剤の揮発が促進されて溶剤濃度が高い雰囲気を効率的に形成することができる。次いで、サックバックバルブによりノズル41の流路46内を吸引することで流路46内のレジスト液の液面を引き上げると共に、低水分濃度且つ溶剤濃度が高いノズル収容部51内の雰囲気をノズル41の先端の流路46内に取り込み、流路46内のレジスト液の液層Lの下に低水分濃度且つ溶剤濃度が高いガス層Gが形成される(図7(c))。その後、前述した各例と同様に、ノズル41の吐出口47に向けて供給された溶剤をノズル41の先端の流路46内に取り込むことで、ノズル41の先端の流路46内のレジスト液の液層Lとガス層Gの下に溶剤層Sが形成される(図7(d))。
上記の例にて、ガス供給源55から供給されるガスをドライエアではなくNとした場合は、同様の工程を経て、ノズル41の先端の流路46内にてレジスト液の液層Lと溶剤層Sの間に、酸素濃度が低く溶剤濃度が高いガス層Gが形成される。また、ここで使われるNに低湿度のものを使うと、さらに低水分濃度のガス層Gが形成される。
また、常時一定量の溶剤をノズル収容部51内の下部に貯留しておく場合は、ノズル41、42の流路46内のガス層Gを形成するときに必要とされる溶剤濃度に応じて、溶剤の液面高さをガス供給路54の供給口に対して上または下となるよう、溶剤の供給量またはバルブV53の開閉によって溶剤の排出量を制御して調整してもよい。つまり、溶剤の液面高さを、ガス層Gに高い溶剤濃度が求められるときはガス供給路54の供給口より高い位置に調整し、ガス層Gに低い溶剤濃度が求められるときはガス供給路54の供給口より低い位置に調整するとよい。
上記のように溶剤濃度と酸素濃度,湿度といった条件を所望の通りに組合わせることで、様々なレジスト液に対して乾燥や変質を抑制する雰囲気を形成することができる。
ノズル41内の流路46内にガス層Gを形成する前にノズル収容部51内に所定の条件の雰囲気を形成するときに、次のような手段を用いてもよい。例えば図8に示されるように、ノズル41の側面外周に基端部43に向かうにつれて外形が大きくなるような傾斜を持つ側面傾斜部Kが設けられていてもよい。こうすることで、ノズル41をノズル収容部51に収容したときのノズル41の高さ位置によって、ノズル41の側面傾斜部Kとノズル収容部51の開口を成す側壁51aとの間の隙間の大きさを変えることができる。つまり、ノズル収容部51とノズル41との間の開口面積を変化させることができる。このように開口面積を調整することで、ノズル収容部51内の雰囲気が待機ユニット5外の雰囲気と接する領域の広さを変えることができるから、上記した各例のようにノズル収容部51内の雰囲気の溶剤濃度や酸素濃度、湿度を調整する場合に、ノズル収容部51とノズル41との間の開口面積も調整するようにしてもよい。
これにより、ノズル収容部51内への溶剤やガスの供給条件と、前記した開口面積との組み合わせから、ノズル収容部51内の雰囲気の各条件のより細かい調整が可能になる。なお、ノズル収容部51の開口面積を調整する手段として、図8に示した例では、ノズル側面外周に設けた側面傾斜部Kを一例としているが、これに代えて、ノズル41、42とは独立して駆動可能な蓋体を待機ユニット5に設けて、当該蓋体でノズル41、42が収容された状態での、ノズル収容部51とノズル41との間の隙間を塞ぐ度合いを調整して、開口面積を調整するようにしてもよい。
上記したノズル41の先端部の流路46内にレジスト液の液層L、ガス層G、溶剤層Sを形成した状態で塗布処理を開始する例を説明する。スピンチャック2に新たなウエハWが保持されたあと、上記3種の層が流路46に形成されたノズル41をウエハWの中央上方に位置させる。次いでウエハWをスピンチャック2により回転させた状態でノズル41からレジスト液の吐出を行うと、まずノズル先端側に位置する溶剤層Sの溶剤がウエハWの中心に供給される。そしてノズル41の流路46にて溶剤層Sの上にガス層Gが形成されていた分、溶剤の供給から少し時間をおいてレジスト液が供給されるため、ウエハWの回転により供給された溶剤がウエハW上にある程度広がった状態で、レジスト液がウエハWの中心に供給されることになる。
レジスト液はウエハWの回転により広げられるが、予めウエハW上に溶剤が広がっているので、レジスト液は均一にウエハW上に広がり易い。なお、ノズル41の先端の流路46に形成される溶剤層Sによる溶剤量には限界があるので、確実にウエハ全面に溶剤を広げておくため、またはより多量の溶剤を予めウエハW上に広げておくために、ノズル41からの供給に先立ち、ノズル42から同種の溶剤をウエハW上の中央部へ供給してもよい。この場合は、先にノズル42から供給された溶剤が存在しているウエハWの中央部へ、ノズル41から溶剤層Sの溶剤とレジスト液の液層Lのレジスト液が順に供給されることで、先にウエハW上に広げられた溶剤に余分な偏りを生むことなくレジストを均一に供給できる。
また、ノズル41からの供給動作にて、溶剤、ガス、レジスト液の順にノズル41から吐出されるため、一定圧で連続した供給の場合は、レジスト液の吐出始めの流量および吐出状態が不安定になるおそれがある。したがってレジスト液の供給を安定しておこなうために、例えば、溶剤層Sの溶剤吐出からレジスト液の液層Lのレジスト液吐出の間で、一旦吐出圧を弱める、またはゼロにするとよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W ウエハ
1 液処理装置
2 スピンチャック
3 カップ
4 ノズルユニット
5 待機ユニット
6 移動機構

Claims (8)

  1. 処理液供給路に接続されたノズルから基板に対して処理液を供給する処理を行う液処理において、
    前記ノズルを収容室に収容する工程と、
    前記ノズルの先端内部の流路に、前記処理液供給路側から順に処理液層とガス層と溶剤層とを形成する工程と、を含み、
    前記ガス層の形成は、水分および酸素および溶剤のうちの少なくともいずれかの濃度が調整された調整ガスを前記収容室内における前記ノズルの先端周囲に供給し、前記流路内に取り込むことを含み、
    前記液処理は、前記ノズルの流路内に前記処理液層とガス層と溶剤層が形成された状態で前記ノズルを基板へ処理液を供給するための処理位置に位置させて、前記ノズルから前記基板に対して前記溶剤層の溶剤と前記処理液層の処理液を供給する、液処理方法。
  2. 前記調整ガスは、前記液処理を行う空間の雰囲気よりも低湿度のガスである、請求項1に記載の液処理方法。
  3. 前記調整ガスは、前記液処理を行う空間の雰囲気よりも溶剤濃度が高いガスである、請求項1または2のいずれか一項に記載の液処理方法。
  4. 前記溶剤濃度が高いガスは、前記収容室内の一部に前記溶剤が貯留された状態で前記収容室外からの所定のガスを、前記貯留された溶剤に接触するように前記収容室内に供給することで生成される、請求項3に記載の液処理方法。
  5. 前記調整ガスは、前記液処理を行う空間の雰囲気よりも酸素濃度が低いガスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の液処理方法。
  6. 前記酸素濃度が低いガスは、前記収容室内に不活性ガスを供給することで生成される、請求項5に記載の液処理方法。
  7. 前記液処理は、前記ノズルから前記基板に対して前記溶剤層の溶剤と前記処理液層の処理液を供給する前に、前記溶剤層の溶剤と同じ溶剤を前記基板へ供給することを更に含み、
    前記ノズルから前記基板に対して前記溶剤層の溶剤と前記処理液層の処理液とを供給するときに、前記ノズルから吐出される溶剤層の溶剤が既に前記基板へ供給されている溶剤に当たるように供給される、請求項1~6のいずれか一項に記載の液処理方法。
  8. 処理液供給路に接続されたノズルから基板に対して処理液を供給する液処理を行う液処理装置において、
    前記ノズルを内部に収容する収容部と、
    前記収容部内に溶剤を供給する溶剤供給部と、
    前記収容部内に水分または溶剤の濃度が調整されたガスを供給するガス供給部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記ノズルと少なくとも前記溶剤供給部または前記ガス供給部のいずれかを制御して前記収容部内に水分および酸素および溶剤のうちの少なくともいずれかの濃度を調整した調整ガスの雰囲気を形成したのちに、前記ノズルの先端部の流路内の処理液の液層の下に、前記調整ガスで構成されるガス層を形成し、次いで、前記ガス層の下に溶剤層を形成し、
    前記液処理は、前記ノズルの流路内に前記処理液の液層とガス層と溶剤層が形成された状態で前記ノズルを基板へ処理液を供給するための処理位置に位置させて、前記ノズルから前記基板に対して前記溶剤層の溶剤と前記処理液の液層の処理液を供給する、液処理装置。
JP2020029336A 2020-02-25 2020-02-25 液処理装置及び液処理方法 Active JP7506985B2 (ja)

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