JP7506514B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、電子機器に用いられる積層セラミックコンデンサに対する小型化及び大容量化の要望がますます強くなってきている。この要望に応えるためには、積層セラミックコンデンサの内部電極を拡大することが有効である。内部電極を拡大するためには、内部電極の周囲の絶縁性を確保するためのサイドマージン部を薄くする必要がある。
特許文献1には、サイドマージン部の薄型化を図る観点から、サイドマージン部を後付けする技術が開示されている。この技術では、内部電極を側面に露出させた状態のグリーンチップの側面に、セラミック保護層(サイドマージン部)が設けられる。
特開2012-209539号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、サイドマージン部が薄くなった場合、十分な耐湿性が得られず、信頼性を高めることが難しかった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、信頼性を高めることが可能な積層セラミック電子部品及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品は、機能部と、カバー部と、サイドマージン部と、を具備する。
上記機能部は、第1方向に積層された内部電極を有する。
上記カバー部は、上記機能部を上記第1方向から覆う。
上記サイドマージン部は、上記機能部を上記第1方向に直交する第2方向から覆う。
上記機能部は、上記第1方向及び上記第2方向に直交する第3方向に上記機能部を2等分し、かつ上記第3方向に直交する断面において、上記カバー部と接し上記第2方向に延びる第1直線部と、上記サイドマージン部と接し上記第1方向に延びる第2直線部と、上記第1直線部及び上記第2直線部を接続する角部と、を有する。
上記角部は、
上記第1直線部が上記第2方向に延長された第1仮想線と、上記第2直線部の上記第1仮想線側の端点と、の間の上記第1方向に沿った距離をa、上記第2直線部が上記第1方向に延長された第2仮想線と、上記第1直線部の上記第2仮想線側の端点と、の間の上記第2方向に沿った距離をbとしたときに、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たすように湾曲する。
この構成では、機能部がa≧1μmかつ0.1≦a/b≦0.4となるように湾曲する角部を有する。角部がa≧1μmかつa/b≧0.1の条件を満たすことにより、積層セラミック電子部品の表面から最外層の内部電極の端部までの距離を十分確保することができ、耐湿性劣化を抑制することができる。加えて、角部がa/b≦0.4の条件を満たすことで、最外層の内部電極が急峻に湾曲することを防止できる。これにより、第1方向に隣接する内部電極間のショートを抑制することができる。したがって、上記構成によれば、耐湿性劣化及びショート不良を抑制でき、信頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることができる。
上記サイドマージン部の厚みが、10μm以上15μm以下であってもよい。
さらに、上記サイドマージン部の厚みが、12μm以下であってもよい。
これにより、サイドマージン部の厚みが非常に薄い場合であっても、十分な耐湿性を確保することができる。したがって、小型かつ大容量であって、信頼性が高い積層セラミック電子部品を得ることができる。
上記角部は、上記第1直線部の上記第2仮想線側の上記端点から、上記第2直線部の上記第1仮想線側の上記端点に向かって、上記第1方向の内方へ湾曲してもよい。
具体的には、上記機能部は、上記断面において、4つの上記角部を有していてもよい。
本発明の他の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、複数の内部電極がそれぞれ形成された第1セラミックシート及び第2セラミックシートが第1方向に交互に積層された積層体の上記第1方向外面に、内部電極が形成されていない第3セラミックシートを上記第1方向に積層して積層シートを作製する工程を含む。
上記積層シートが上記第1方向から圧着される。
上記積層シートを切断することで、
上記第1方向に積層された内部電極を有する機能部と、上記機能部を上記第1方向から覆うカバー部と、上記内部電極が露出し上記第1方向に直交する第2方向に向いた側面と、を有する積層チップであって、
上記機能部は、上記第1方向及び上記第2方向に直交する第3方向に上記機能部を2等分し、かつ上記第3方向に直交する断面において、上記カバー部と接し上記第2方向に延びる第1直線部と、上記サイドマージン部と接し上記第1方向に延びる第2直線部と、上記第1直線部及び上記第2直線部を接続する角部と、を有し、
上記角部は、上記第1直線部が上記第2方向に延長された第1仮想線と、上記第2直線部の上記第1仮想線側の端点と、の間の上記第1方向に沿った距離をa、上記第2直線部が上記第1方向に延長された第2仮想線と、上記第1直線部の上記第2仮想線側の端点と、の間の上記第2方向に沿った距離をbとしたときに、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たすように湾曲する、
積層チップが作製される。
上記側面にサイドマージン部が形成される。
また、上記第1セラミックシート及び上記第2セラミックシートでは、上記複数の内部電極が非電極形成領域を介して上記第2方向に相互に離間して配置されている。
上記第1方向から圧着する工程では、上記積層シートに、上記複数の内部電極が上記第1方向に積層された機能領域と、上記非電極形成領域が積層され上記機能領域と上記第2方向に隣接し、かつ上記機能領域から上記第2方向に離間するに従い上記第1方向における厚みが漸減するように構成された切除領域と、が形成する。
上記積層シートを切断する工程では、上記切除領域が切除される。
機能領域の切除領域と隣接する領域では、圧着によって内部電極が第1方向内方に湾曲する。これにより、上記条件を満たすように湾曲した角部を形成することができる。
以上のように、本発明によれば、信頼性を高めることが可能な積層セラミック電子部品及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサのA-A'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサのB-B'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す平面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 図3の一部を拡大した断面図である。 (A)は、上記積層セラミックコンデンサのB-B'線に沿った断面を模式的に示す図であり、(B)は上記実施形態の比較例に係る積層セラミックコンデンサの同様の断面を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
図1~3は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA-A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10の図1のB-B'線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を備える。セラミック素体11は、典型的には、Z軸方向を向いた2つの主面と、X軸方向を向いた2つの端面と、Y軸方向を向いた2つの側面と、を有する。例えば、セラミック素体11の各面を接続する稜部11dは丸みを帯びている。
外部電極14,15は、セラミック素体11の端面を覆い、セラミック素体11を挟んでX軸方向に対向している。外部電極14,15は、セラミック素体11の端面から主面及び側面に延出している。これにより、外部電極14,15では、X-Z平面に平行な断面、及びX-Y平面に平行な断面がいずれもU字状となっている。なお、外部電極14,15の形状は、図1に示すものに限定されない。
外部電極14,15は、電気の良導体により形成されている。外部電極14,15を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
セラミック素体11は、積層体16と、サイドマージン部17と、を有する。積層体16は、X軸方向を向いた2つの端面16aと、Y軸方向を向いた2つの側面16bと、Z軸方向を向いた2つの主面16cと、を有する。
サイドマージン部17は、積層体16の2つの側面16bをそれぞれ被覆しており、容量形成部18をY軸方向から覆う。サイドマージン部17のY軸方向における厚み寸法は、例えば15μm以下、より好ましくは12μm以下とすることができる。これにより、積層セラミックコンデンサ10の小型化及び大容量化を実現することができる。また、サイドマージン部17のY軸方向における厚み寸法は、例えば10μm以上とすることができる。これにより、積層セラミックコンデンサ10の耐湿性を確保することができる。なお、サイドマージン部17のY軸方向における厚み寸法は、セラミック素体11のY軸方向に向いた側面から積層体16の側面16bまでのY軸方向における最も大きい寸法とする。
積層体16は、容量形成部18と、容量形成部18をZ軸方向から覆うカバー部19と、を有する。容量形成部18は、Z軸方向にセラミック層を介して積層された第1内部電極12及び第2内部電極13を有する。容量形成部18は、本実施形態における機能部として構成される。
内部電極12,13は、それぞれ、X-Y平面に沿って延びるシート状に構成される。第1内部電極12は、一方の端面16aまでX軸方向に延び、第1外部電極14に接続される。第2内部電極13は、他方の端面16aまでX軸方向に延び、第2外部電極15に接続される。これにより、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間のセラミック層に電圧が加わり、容量形成部18に当該電圧に応じた電荷が蓄えられる。
内部電極12,13は、電気の良導体により形成されている。内部電極12,13を形成する電気の良導体としては、典型的にはニッケル(Ni)が挙げられ、この他にも銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
セラミック素体11では、内部電極12,13間の各セラミック層の容量を大きくするため、高誘電率の誘電体セラミックスが用いられる。高誘電率の誘電体セラミックスとしては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)に代表される、バリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の材料が挙げられる。
なお、セラミック層は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、チタン酸カルシウム(CaTiO)系、チタン酸マグネシウム(MgTiO)系、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)系、チタン酸ジルコン酸カルシウム(Ca(Zr,Ti)O)系、ジルコン酸バリウム(BaZrO)系、酸化チタン(TiO)系などで構成してもよい。
カバー部19及びサイドマージン部17は、絶縁性セラミックスで形成されるが、例えば容量形成部18で用いられた誘電体セラミックスを含んでいてもよい。これにより、カバー部19及びサイドマージン部17と容量形成部18との間に発生し得る内部応力が抑制される。
内部電極12,13は、容量形成部18のY軸方向の全幅にわたって形成され、Y軸方向における周縁部12b,13bが積層体16の両側面16bに配置されている。本実施形態において、内部電極12,13の周縁部12b,13bは、Z軸方向内方に向かって湾曲した形状を有する。内部電極12,13の周縁部12b,13bは、Z軸方向外方に配置されたものほど、Z軸方向内方に大きく湾曲する傾向を有する。この湾曲形状の詳細については、後述する。
湾曲した内部電極12,13の周縁部12b,13bを有する積層セラミックコンデンサ10は、例えば以下の製造方法によって製造される。
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図4は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図5~9は積層セラミックコンデンサ10の製造過程を模式的に示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図4に沿って、図5~9を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:セラミックシート積層)
ステップS01では、容量形成部18を形成するための第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102と、カバー部19を形成するための第3セラミックシート103と、を準備し、これらを積層する。
セラミックシート101,102,103は、誘電体セラミックスを主成分とする未焼成の誘電体グリーンシートとして構成される。セラミックシート101,102,103は、例えば、ロールコーターやドクターブレードなどを用いてシート状に成形される。セラミックシート101,102,103の厚さは適宜調整可能である。
図5は、セラミックシート101,102の平面図である。この段階では、セラミックシート101,102が、個片化されていない大判のシートとして構成される。図5には、積層セラミックコンデンサ10ごとに個片化する際の切断線Lx1,Lx2,Ly1,Ly2が示されている。切断線Lx1,Lx2はX軸に平行であり、切断線Ly1,Ly2はY軸に平行である。なお、中間線Lcは、隣り合う切断線Lx1,Lx2の間を2等分する位置に延びる仮想的な線である。
図5に示すように、第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。なお、図5には図示していないが、カバー部19に対応する第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
内部電極112,113は、任意の導電性ペーストをセラミックシート101,102に塗布することによって形成することができる。導電性ペーストの塗布方法は、公知の技術から任意に選択可能である。例えば、導電性ペーストの塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。
第1セラミックシート101では、切断線Ly1を跨いで延びる内部電極112がX軸方向に沿って配置された第1列と、切断線Ly2を跨いで延びる内部電極112がX軸方向に沿って配置された第2列とが、Y軸方向に交互に並んでいる。第1列では、X軸方向に隣接する内部電極112同士が切断線Ly2を挟んで相互に対向する。第2列では、X軸方向に隣接する内部電極112同士が切断線Ly1を挟んで相互に対向する。つまり、Y軸方向に隣接する第1列と第2列では、内部電極112が、1チップ分ずつX軸方向にずれて配置されている。各第1内部電極112は、Y軸方向において、中間線Lcを挟んで配列される。各第1内部電極112のY軸方向外縁は、切断線Lx1,Lx2に沿って延びている。
第2セラミックシート102上の内部電極113も、内部電極112と同様に構成される。但し、第2セラミックシート102では、第1セラミックシート101の第1列に対応する列の内部電極113が、切断線Ly2を跨いで延び、第1セラミックシート101の第2列に対応する列の内部電極113が、切断線Ly1を跨いで延びる。つまり、内部電極113は、内部電極112とはX軸方向又はY軸方向に1チップ分ずれて形成されている。各第2内部電極113は、Y軸方向において、中間線Lcを挟んで配列される。各第2内部電極113のY軸方向外縁は、切断線Lx1,Lx2に沿って延びている。
第1セラミックシート101には、内部電極112が塗布されていない非電極形成領域N1が、中間線Lc及び切断線Ly2上に格子状に形成されている。同様に、第2セラミックシート102には、内部電極113が塗布されていない非電極形成領域N2が、中間線Lc及び切断線Ly1上に格子状に形成されている。つまり、切断線Lx1,Lx2間の中間線Lc上には、双方の非電極形成領域N1,N2が重なるように構成される。
これらのセラミックシート101,102,103を図6に示すように積層し、積層シート104を作製する。具体的には、第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102を交互に積層し、かつセラミックシート101,102の積層体のZ軸方向上下面に第3セラミックシート103を積層する。なお、図6に示す例では、第3セラミックシート103がそれぞれ4枚ずつ積層されているが、第3セラミックシート103の枚数は適宜変更可能である。
(ステップS02:圧着)
ステップS02では、積層シート104をZ軸方向から圧着する。
図7は、ステップS02の圧着工程を説明する、積層シート104をX軸方向から見た模式的な断面図である。
本ステップの圧着工程では、Z軸方向に積層シート104を挟むように一対の加圧板S1を対向させ、積層シート104に向かってこれらの加圧板S1を加圧することによって、積層シート104を圧着する。加圧板S1は、例えば、静水圧加圧や一軸加圧などによって加圧される。
さらに、加圧板S1と積層シート104との間には、弾性シートS2が配置される。弾性シートS2は、シート状の弾性体によって構成され、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂によって形成される。弾性シートS2は、加圧板S1によって積層シート104に向かって加圧される。
積層シート104には、内部電極112,113の双方が積層されている容量形成領域(機能領域)105と、非電極形成領域N1,N2の双方が積層されている切除領域106と、が形成される。容量形成領域105は、容量形成部18及びその上下を覆うカバー部19に対応する。切除領域106は、容量形成領域105とY軸方向に隣接する、内部電極112,113が積層されていない領域である。つまり、切除領域106は、切断線Lx1,Lx2で挟まれた領域であって、後述する切断工程で切除される。
圧着時において、弾性シートS2の切除領域106におけるZ軸方向の厚みは、容量形成領域105のZ軸方向における厚みよりも厚くなる。弾性シートS2を介在させてこのような積層シート104を加圧することで、以下に説明するように、Z軸方向内方に沈み込んだ形状の切除領域106を形成することができる。
容量形成領域105では、内部電極112,113が形成されたセラミックシート101,102が隙間なく積層されている。これにより、容量形成領域105は、圧着工程によって全体がX-Y平面に延ばされつつ、ほぼ均一に圧縮される。この結果、容量形成領域105上に略平坦な面が形成される。
一方、加圧前の切除領域106には、非電極形成領域N1,N2に対応する隙間が形成されている。また、グリーンシートは内部電極112,113よりも柔らかく延びやすい。このため、加圧により、容量形成領域105から延ばされたグリーンシートが当該隙間に入り込む。
さらに、弾性シートS2は、切除領域106において容量形成領域105よりも厚く配置されており、弾性変形によって厚さの薄い切除領域106に対しても十分に荷重を付加することができる。これにより、切除領域106では、容量形成領域105から延ばされたグリーンシートと加圧前から積層されていたグリーンシートとが、X-Y平面内で延びながらZ軸方向に圧着される。したがって、切除領域106では、容量形成領域105側の切断線Lx1,Lx2から中間線Lcに向かって内部電極12,13間の厚さが徐々に薄くなる。つまり、切除領域106は、容量形成領域105からY軸方向に離間するに従いZ軸方向における厚みが漸減するように構成される。この結果、切除領域106は、中間線Lc近傍でZ軸方向内方に大きく沈み込むように形成される。
切除領域106の沈み込みに応じて、切除領域106に隣接する内部電極112,113の周縁部112b,113bも、Z軸方向内方に湾曲する。より詳細に、周縁部112b,113bは、切除領域106に食い込む弾性シートS2によってZ軸方向内方への力を受け、湾曲する。また、周縁部112b,113bは、容量形成領域105の中央部側から引き延ばされたセラミックシート103の積層体によってもZ軸方向内方への力を受け得る。これにより、内部電極112,113に、湾曲した周縁部112b,113bが形成される。Z軸方向外方に位置する内部電極112,113ほど、Z軸方向内方への力を受けやすいため、Z軸方向内方により大きく湾曲する。
なお、図~9では、Z軸方向に向いた主面における周縁部112b,113b外方の領域を略平坦に記載しているが、当該領域は、周縁部112b,113bと同様に、Z軸方向内方に湾曲していてもよい。
(ステップS03:切断)
ステップS03では、ステップS02で圧着された積層シート104を切断線Lx1,Lx2,Ly1,Ly2に沿って切断することにより、図8に示す未焼成の積層チップ116を作製する。積層チップ116は、焼成後の積層体16に対応する。本ステップにおける積層シート104の切断には、例えば押し切り刃や回転刃を用いることができる。
押し切り刃で切断線Lx1,Lx2を切断する場合は、刃の幅が比較的狭いため、切断線Lx1、Lx2それぞれに刃を当接させて切断することができる。これにより、切断線Lx1,Lx2それぞれにおいて積層シート104が切断され、切断線Lx1,Lx2の間の切除領域106が除去されることで、各積層チップ116が形成される。
回転刃で切断線Lx1,Lx2を切断する場合は、刃の幅が比較的広いため、切断線Lx1,Lx2を含む切除領域106全体に刃を当接させる。これにより、切除領域106が回転刃によって切除され、各積層チップ116が形成される。
図8に示すように、積層チップ116には、切断線Lx1,Lx2に対応する切断面として、側面116bが形成される。側面116bからは、内部電極112,113の周縁部112b,113bが露出する。周縁部112b,113bは、側面116bに近づくに従い、Z軸方向内方に湾曲する。一方、積層チップ116には、切断線Ly1,Ly2に対応する切断面として、端面116aが形成される。端面116aからは、内部電極112,113の一方が露出する。
より詳細に、積層チップ116は、容量形成部18に対応する未焼成の容量形成部118と、カバー部19に対応する未焼成のカバー部119と、を有する。容量形成部118では、セラミック層に対応するグリーンシートの間に、内部電極112,113の双方が交互に積層されている。容量形成部118は、内部電極112,113の周縁部112b,113bが湾曲しているため、X軸方向から見た断面において、角の丸い長方形状で構成される。
(ステップS04:サイドマージン部形成)
ステップS04では、ステップS03で得られた積層チップ116における内部電極112,113が露出した側面116bに、未焼成のサイドマージン部117を形成する。これにより、図9に示すような未焼成のセラミック素体111が作製される。
サイドマージン部117は、未焼成のセラミック材料を含み、具体的にはセラミックシートやセラミックスラリーから形成される。サイドマージン部117は、例えば、セラミックシートを積層チップ116の側面116bに貼り付けることにより形成することができる。また、サイドマージン部117は、積層チップ116の側面116bを、例えば塗布やディップなどによってセラミックスラリーでコーティングすることにより形成することもできる。
(ステップS05:焼成)
ステップS05では、ステップS04で得られた未焼成のセラミック素体111を焼成する。ステップS05における焼成温度は、セラミック素体111の焼結温度に基づいて決定することができる。また、焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
(ステップS06:バレル研磨)
ステップS06では、焼成されたセラミック素体111をバレル研磨する。バレル研磨は、例えば、複数のセラミック素体111をバレル容器に封入し、当該バレル容器に回転や振動を与えることにより行われる。バレル容器には、複数のセラミック素体111とともに、研磨媒体や液体が封入されてもよい。これにより、セラミック素体111の各面間を接続する稜部11dが面取りされ、図1~3に示すセラミック素体11が作製される。
なお、ステップS06のバレル研磨は、焼成前のセラミック素体111に対して行われてもよい。つまり、ステップS06のバレル研磨を、ステップS05の焼成工程の前に行ってもよい。
(ステップS07:外部電極形成)
ステップS07では、ステップS06で得られたセラミック素体11のX軸方向両端部に外部電極14,15を形成する。ステップS07における外部電極14,15の形成方法は、公知の方法から任意に選択可能である。これにより、図1~3に示すような積層セラミックコンデンサ10が形成される。
なお、上記のステップS07における処理の一部を、ステップS05の前に行ってもよい。例えば、ステップS05の前に未焼成のセラミック素体111のX軸方向両端面に未焼成の電極材料を塗布し、ステップS05において、未焼成のセラミック素体111を焼成すると同時に、未焼成の電極材料を焼き付けて外部電極14,15の下地層を形成してもよい。また、脱バインダー処理したセラミック素体111に未焼成の電極材料を塗布して、これらを同時に焼成してもよい。
以上により、積層セラミックコンデンサ10が完成する。この製造方法では、内部電極12,13が露出した積層体16の側面16bにサイドマージン部17が後付けされるため、セラミック素体11における複数の内部電極12,13の端部のY軸方向の位置が、0.5μm以内のばらつきでZ軸方向に沿って揃う。
また、焼成後の内部電極12,13には、周縁部112b,113bに対応する、湾曲した周縁部12b,13bが形成される。この周縁部12b,13bにより、容量形成部18が以下に説明するような断面形状を有する。
[容量形成部18の詳細な構成]
容量形成部18は、X軸方向に容量形成部18を2等分し、かつX軸方向に直交する断面(B-B'線に沿った断面)において、角の丸い長方形状に構成される。B-B'線に沿った断面を、以下、「B-B'断面」と称する。
図3に示すように、容量形成部18は、上記断面において、カバー部19と接しY軸方向に延びる2つの第1直線部181と、サイドマージン部17と接しZ軸方向に延びる2つの第2直線部182と、第1直線部181及び第2直線部182を接続する4つの角部183と、を有する。2つの第1直線部181は、Z軸方向に相互に対向し、2つの第2直線部182は、Y軸方向に相互に対向する。
B-B'断面において、容量形成部18は、Y軸方向及びZ軸方向に関してほぼ線対称に構成される。このため、以下では、図3の拡大断面図である図10を用いて、1つの角部183及びそれに接続される第1直線部181及び第2直線部182の構成について詳細に説明する。
図10に示すように、第1直線部181は、Y軸方向に延びる直線部分であって、Z軸方向最外層の内部電極12,13により構成される。なお、第1直線部181は、実質的に直線であればよく、例えばセラミック素体11のZ軸方向の高さ寸法の1%以内のわずかな範囲でZ軸方向に蛇行、湾曲等していてもよい。
最外層の内部電極12,13を、最外層内部電極Eとする。最外層内部電極Eは、第1直線部181を構成する平坦な平坦部E1と、平坦部E1のY軸方向周縁に位置し平坦部E1からZ軸方向内方に向かって湾曲する周縁部E2と、を含む。なお、平坦部E1は、実質的に平坦であればよく、例えばセラミック素体11のZ軸方向の高さ寸法の1%以内のわずかな範囲でZ軸方向に凹凸があってもよい。
第1直線部181の端点P1は、平坦部E1と周縁部E2との境界部に位置する。
第2直線部182は、Z軸方向に延びる直線部分であって、積層体16の側面16bにより構成される。なお、第2直線部182は、実質的に直線であればよく、例えばセラミック素体11のY軸方向の幅寸法の0.5%以内のわずかな範囲でY軸方向に蛇行、湾曲等していてもよい。
第2直線部182の端点P2は、最外層内部電極Eの周縁部E2のY軸方向先端部Ea2により構成される。
角部183は、第1直線部181の端点P1と第2直線部182の端点P2とを接続する曲線部分である。角部183は、最外層内部電極Eの周縁部E2により構成される。角部183は、第1直線部181の端点P1から、第2直線部182の端点P2に向かって、Z軸方向内方へ湾曲している。
角部183の形状は、以下のaの値及びa/bの値によって定義される。aは、角部183のZ軸方向に沿った高さ寸法に対応する値であり、bは、角部183のY軸方向に沿った長さ寸法に対応する値である。これにより、角部183の好ましい形状が規定される。
より具体的に、aは、第1直線部181から延長された第1仮想線L1と、第2直線部182の第1仮想線L1側の端点P2と、の間のZ軸方向に沿った距離とする。aの値は、セラミックシート101,102の積層数又はセラミックシート101,102の厚み等によって制御することができる。あるいは、aの値は、上述のステップS02の圧着工程における、弾性シートS2の弾性率や、加圧板S1による荷重等によっても制御することができる。
bは、第2直線部182が延長された第2仮想線L2と、第1直線部181の第2仮想線L2側の端点P1と、の間のY軸方向に沿った距離とする。bの値は、セラミックシート101,102の積層数又はセラミックシート101,102の厚み等の他、上述のステップS02の圧着工程における、弾性シートS2の弾性率や、加圧板S1による荷重等によっても制御することができる。
角部183は、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たすように湾曲する。
上記条件のうち、角部183がa≧1μmかつa/b≧0.1を満たすことで、最外層内部電極Eの周縁部E2を十分に湾曲させ、以下に示すように、耐湿性を高めることができる。
図11(A)は、本実施形態に係るセラミック素体11のB-B'断面を模式的に示す図であり、容量形成部18の占める領域を破線で囲っている。図11(B)は、本実施形態の比較例に係るセラミック素体21のB-B'断面を模式的に示す図であり、容量形成部28の占める領域を破線で囲っている。
セラミック素体11,21では、典型的には、欠損等の防止の観点から、稜部11d,21dが面取りされる。このため、セラミック素体11,21の稜部11d,21dは丸みを帯びて形成される。
図11(B)に係る比較例のセラミック素体21では、容量形成部28の内部電極のY軸方向周縁部が丸まっていないため、容量形成部28の断面形状が略長方形状で構成される。つまり、容量形成部28は、Y軸方向に延びる第1直線部281と、Z軸方向に延びる第2直線部282と、ほぼ直角に屈曲する角部283と、を含む。
これにより、セラミック素体21では、表面の丸みを帯びた稜部21dから、最外層内部電極の端部で構成された角部283までの距離が小さくなり易い。このため、特にサイドマージン部27がY軸方向に薄く構成された場合に、稜部21dと最外層内部電極との距離が小さくなる。したがって、稜部21d近傍から水分が進入し易くなり、耐湿性が低下する。
一方、図11(A)に係る本実施形態のセラミック素体11では、容量形成部18が、a≧1μmかつa/b≧0.1を満たすように湾曲した角部183を含む。これにより、セラミック素体11の稜部11dから最外層内部電極Eの周縁部E2までの距離を十分確保することが可能となる。したがって、サイドマージン部17の薄型化に伴う耐湿性の低下を抑制することができる。
また、図10を参照し、角部183がa≧1μmを満たすことで、主面16cから最外層内部電極Eの先端部Ea2までの距離を十分確保することができる。本実施形態ではサイドマージン部17が後付けされるため、積層体16とサイドマージン部17との境界部分が水分の進入経路になりやすい。一方で、本実施形態では、主面16cとサイドマージン部17との境界部分から先端部Ea2までのZ軸方向における距離を、aの値に応じて大きくすることができる。このことから、角部183がa≧1μmを満たすことで、上記距離を十分に確保でき、主面16c側からの水分の進入に対する耐湿性も高めることができる。
さらに、角部183がa/b≦0.4の条件を満たすことで、最外層内部電極Eの周縁部E2がZ軸方向に急峻に湾曲しすぎることを防止することができる。上述のように、内部電極12,13の周縁部12b,13bは、Z軸方向外方に配置されるものほど、Z軸方向内方に急峻に湾曲する傾向を有する。このため、最外層内部電極Eが急峻に湾曲した場合、周縁部E2とZ軸方向に隣接する周縁部12b,13bとが接触してショートする可能性がある。角部183がa/b≦0.4の条件を満たすことで、周縁部E2の湾曲を適度に緩和し、内部電極12,13間の接触によるショートを防止することができる。
このように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ10によれば、耐湿性を高めるとともに、内部電極12,13間のショートを抑制することができ、信頼性を高めることができる。
なお、焼成前の積層チップ116も、X軸方向に容量形成部118を2等分し、かつX軸方向に直交する断面において、容量形成部18と同様の第1直線部と、第2直線部と、角部と、を有し、当該角部が、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たすように湾曲していてもよい。これにより、ステップS05の焼成工程において、上記条件を満たす角部183を形成することができる。
以下、実施例により、本実施形態についてさらに説明する。
[実施例]
本実施形態の実施例及び比較例として、様々な断面形状の容量形成部を有する積層セラミックコンデンサのサンプルを作製し、信頼性について調べた。これらのサンプルでは、X軸方向の寸法を1.0mmとし、Y軸方向及びZ軸方向の寸法を0.5mmとした。また、サイドマージン部のY軸方向における厚み寸法を、10μmとした。
表1に、積層セラミックコンデンサの各実施例及び比較例のサンプルにおいて測定した、上記容量形成部の角部のa及びbの値、並びにこれらの値から算出されたa/bの値を示す。なお、表1に示す値は、いずれも各実施例及び比較例における1000個のサンプルの平均値である。
Figure 0007506514000001
aは、上記角部のZ軸方向に沿った高さ寸法に対応する値である。すなわち、図10に示すように、aは、第1直線部(181)から延長された第1仮想線(L1)と、第2直線部(182)の第1仮想線(L1)側の端点(P2)と、の間のZ軸方向に沿った距離とする。
bは、上記角部のY軸方向に沿った長さ寸法に対応する値である。すなわち、図10に示すように、bは、第2直線部(182)が延長された第2仮想線(L2)と、第1直線部(181)の第2仮想線(L2)側の端点(P1)と、の間のY軸方向に沿った距離とする。
表1に示すように、実施例1~4のサンプルの角部は、いずれも、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たしていた。
一方、比較例1のサンプルは、aが0.2μm及びa/bが0.01であり、a≧1μm及びa/b≧0.1の条件を満たしていなかった。
また、比較例2のサンプルは、aは1μmであるが、a/bが0.03であり、a/b≧0.1の条件を満たしていなかった。
比較例3~8のサンプルは、いずれもa/bが0.50以上であり、a/b≦0.4の条件を満たしていなかった。
これらの実施例1~4及び比較例1~8のサンプル各1000個について、耐湿劣化率を調べた。耐湿劣化率は、温度85℃、湿度85%において定格電圧の2倍の電圧を100時間印加した後、絶縁抵抗を測定し、絶縁抵抗が1MΩ未満となったものの個数の割合から算出した。
角部がa≧1μm及びa/b≧0.1の条件を満たす実施例1~4及び比較例3~8では、いずれも耐湿劣化率が0.0%であり、十分な耐湿性を有することが確認された。
一方、aが0.2μm及びa/bが0.01の比較例1では、耐湿劣化率が0.5%であり、実施例よりも耐湿性が劣ることが確認された。
また、aが1.0μm及びa/bが0.03の比較例2でも、耐湿劣化率が0.1%であり、実施例よりも耐湿性が若干劣ることが確認された。
続いて、各サンプルのショート不良率の評価を行った。ショート不良率の評価は、LCRメータを用い、Osc(Oscillation level)が0.5Vであり、周波数が1kHzの電圧を印加する条件下で行った。各サンプルについて、ランダムに選んだ100個の評価を行い、100個のうちショートが発生していたものの個数の割合をショート不良率とした。
この結果、a/b≦0.4を満たす実施例1~4並びに比較例1及び2では、ショート不良率は0%であった。このため、上記条件を満たす実施例1~4では、内部電極の周縁部が、隣接する内部電極と接触するほど急峻に湾曲しておらず、ショートを防止できることが確認された。
一方、a/bが0.4よりも大きい比較例3~8では、いずれもショート不良率が1%以上であった。特に、a/bが大きくなるに従い、ショート不良率が高まる傾向を有していた。この結果から、a/bを0.4以下に抑えることで、ショートを確実に抑制できることが確認された。
以上より、角部がa≧1μm及び0.1≦a/b≦0.4の条件を満たす実施例1~4は、いずれも、耐湿性が高くショートが抑制された、信頼性の高い構成であることが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
また、上記実施形態では積層セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサ10について説明したが、本発明は内部電極が積層されたセラミック素体を有する積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、チップバリスタ、チップサーミスタ、積層インダクタなどが挙げられる。
10…積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)
12,13…内部電極
17…サイドマージン部
18…容量形成部(機能部)
19…カバー部
181…第1直線部
182…第2直線部
183…角部

Claims (2)

  1. 複数の内部電極がそれぞれ形成された第1セラミックシート及び第2セラミックシートが第1方向に交互に積層された積層体の前記第1方向外面に、内部電極が形成されていない第3セラミックシートを前記第1方向に積層して積層シートを作製し、
    前記積層シートを前記第1方向から圧着し、
    前記圧着された積層シートを切断することで、
    前記第1方向に積層された内部電極を有する機能部と、前記機能部を前記第1方向から覆うカバー部と、前記内部電極が露出し前記第1方向に直交する第2方向に向いた側面と、を有する積層チップを作製し、
    前記側面にサイドマージン部を形成し、
    前記サイドマージン部が形成された前記積層チップを焼成することで、焼成後の機能部を形成し、
    前記焼成後の機能部は、前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に前記焼成後の機能部を2等分し、かつ前記第3方向に直交する断面において、前記カバー部と接し前記第2方向に延びる第1直線部と、前記サイドマージン部と接し前記第1方向に延びる第2直線部と、前記第1直線部及び前記第2直線部を接続する角部と、を有し、
    前記角部は、前記第1直線部が前記第2方向に延長された第1仮想線と、前記第2直線部の前記第1仮想線側の端点と、の間の前記第1方向に沿った距離をa、前記第2直線部が前記第1方向に延長された第2仮想線と、前記第1直線部の前記第2仮想線側の端点と、の間の前記第2方向に沿った距離をbとしたときに、a≧1μm、かつ0.1≦a/b≦0.4の条件を満たすように湾曲する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記第1セラミックシート及び前記第2セラミックシートでは、前記複数の内部電極が非電極形成領域を介して前記第2方向に相互に離間して配置されており、
    前記第1方向から圧着する工程では、前記積層シートに、前記複数の内部電極が前記第1方向に積層された機能領域と、前記非電極形成領域が積層され前記機能領域と前記第2方向に隣接し、かつ前記機能領域から前記第2方向に離間するに従い前記第1方向における厚みが漸減するように構成された切除領域と、を形成し、
    前記積層シートを切断する工程では、前記切除領域を切除する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
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