JP7501640B2 - マルチコア光ファイバ及び設計方法 - Google Patents

マルチコア光ファイバ及び設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7501640B2
JP7501640B2 JP2022542544A JP2022542544A JP7501640B2 JP 7501640 B2 JP7501640 B2 JP 7501640B2 JP 2022542544 A JP2022542544 A JP 2022542544A JP 2022542544 A JP2022542544 A JP 2022542544A JP 7501640 B2 JP7501640 B2 JP 7501640B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
refractive index
optical fiber
cladding
cladding region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022542544A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022034662A1 (ja
Inventor
隆 松井
和秀 中島
泰志 坂本
悠途 寒河江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2022034662A1 publication Critical patent/JPWO2022034662A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7501640B2 publication Critical patent/JP7501640B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02042Multicore optical fibres
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0012Optical design, e.g. procedures, algorithms, optimisation routines
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02004Optical fibres with cladding with or without a coating characterised by the core effective area or mode field radius
    • G02B6/02028Small effective area or mode field radius, e.g. for allowing nonlinear effects
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/036Optical fibres with cladding with or without a coating core or cladding comprising multiple layers
    • G02B6/03616Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference
    • G02B6/03622Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 2 layers only
    • G02B6/03627Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 2 layers only arranged - +

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)

Description

本開示は、マルチコア光ファイバ及びその設計方法に関する。
複数のコア領域を有するマルチコアファイバ(MCF)が、空間分割多重技術による飛躍的な伝送容量拡大に向け活発に検討されている。特に近年では、ファイバの製造性や既存の標準技術との互換性が高い標準クラッド径を採用したMCFが注目されており、光の閉じ込めが強いトレンチ型屈折率分布を用いて同じコアを4つ配置できることが非特許文献2で示されている。また量産性に適したステップインデックス(SI)型屈折率分布を採用した標準クラッド径MCFも特許文献2および非特許文献1にて提案されている。またこれらのMCFは従来のSMFと同様に全通信波長帯でのシングルモード動作を保証しているが、各コアのシングルモード動作領域を1.530~1.625μmに限定することでクロストークを低減し長距離伝送を可能とするMCFも特許文献1で開示されている。
一方、伝送システムの大容量化に向けて、シングルモード動作帯域の拡張が議論されており、国際標準化の議論でも波長1.53μm以下の波長領域を伝送波長帯として含めることが検討されているほか、更なる大容量化に向けてSバンド(1460~1530nm)の活用についても高い関心が集められている。加えて長距離伝送では分布ラマン増幅が利用されているが、安定した増幅特性を得るために、信号波長に加えてラマン励起光の波長におけるシングルモード動作が得られることが好ましい。
特許6560806号
T. Matsui, et. al., "Applicability of Step-Index Type Standard Cladding Multi-core Fiber to Full-Band Transmission" in Proc. ECOC, Dublin, Ireland, Sep, 2019, M.1.D.3. T. Matsui, et al., "Design of multi-core fiber in 125μm cladding diameter with full compliance to conventional SMF," in Proc. ECOC, Valencia, Spain, Sep. 2015, We.4.3.
しかし、これまで検討されている標準クラッド径MCFのうち、全通信波長帯でシングルモード動作を得らえるタイプはクロストークの制限により伝送距離の延伸が困難であるという課題があった。また、特許文献1のMCFには、シングルモード動作領域が限定されており、波長1.53μm以下でのシングルモード動作を保証できず、前述の伝送波長帯の拡大(Sバンドへの拡大)が困難であるという課題があった。
そこで、本発明は、前記課題を解決するために、伝送波長帯の拡大とともにクロストークを低減して伝送距離を延伸できるマルチコア光ファイバ及びその設計方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るマルチコア光ファイバは、次の条件を満たす構造とした。
具体的には、本発明に係る第1のマルチコア光ファイバは、長手方向に沿って正方格子状に配置された4個のコアを有するマルチコア光ファイバであって、
前記コアの外周部に、前記コアとの比屈折率差の絶対値がΔとなる、前記コアより屈折率が低いクラッド領域を有し、
前記クラッド領域の直径は125±1μmであり、
カットオフ波長が1.45μm以下であり、
波長1.55μmにおけるモードフィールド径MFDが9.5~10.0μmであり、
波長1.625μm、曲げ半径30mmにおける曲げ損失が0.1dB/100turn以下であり、
波長1.625μmにおけるコア間クロストークが-47dB/km以下であることを特徴とする。
前記第1のマルチコア光ファイバは、前記コアの中心から前記クラッド領域の外周までの最短距離が33μm以上であり、前記コアの半径a、及び前記コアと前記クラッド領域との間の比屈折率差Δが数C1の範囲内であることを特徴とする。
Figure 0007501640000001
また、本発明に係る第2のマルチコア光ファイバは、長手方向に沿って正方格子状に配置された4個のコアを有するマルチコア光ファイバであって、
前記各コアのそれぞれを取り囲む第1クラッド領域と、4つの第1クラッド領域全てを取り囲む第2クラッド領域とを有し、屈折率が前記コア、前記第2クラッド領域、前記第1クラッド領域の順に高く、前記コアと前記第1クラッド領域の比屈折率差が0.8%以下であり、前記コアの直径と前記第1クラッド領域の直径との比が2.0~3.0の範囲内であり、
前記第1クラッド領域と前記第2クラッド領域を含むクラッド領域の直径は125±1μmであり、
カットオフ波長が1.45μm以下であり、
波長1.55μmにおけるモードフィールド径MFDが9.5~11.4μmであり、
波長1.625μm、曲げ半径30mmにおける曲げ損失が0.1dB/100turn以下であり、
波長1.625μmにおけるコア間クロストークがー54dB/km以下であることを特徴とする。
前記第2のマルチコア光ファイバは、前記コアの半径a、前記コアと前記第1クラッド領域の比屈折率差Δ、前記コアと前記第2クラッド領域の比屈折率差Δ2が、数C2から数C4の条件を満たすことを特徴とする。
Figure 0007501640000002
Figure 0007501640000003
Figure 0007501640000004
ここで、a2は前記第1クラッドの半径(μm)、MFDは所望のモードフィールド径(μm)である。
さらに、本発明に係る第3のマルチコア光ファイバは、前記第1クラッド領域内に、前記第2クラッド領域と略同一の屈折率であり、前記コアを取り囲む第3クラッド領域をさらに有することを特徴とする。
ここで、本発明に係る第1から第3のマルチコア光ファイバは、前記クラッド領域を取り囲む被覆層をさらに有し、前記被覆層を含む直径が200±20μmであることを特徴とする。
そのマルチコア光ファイバの設計方法は、長手方向に沿って正方格子状に配置された4個のコアを有するマルチコア光ファイバの設計方法であって、
有限要素法を用いた光ファイバの光学特性解析で、前記コアの半径aと前記コアとクラッド領域との比屈折率差の絶対値Δを変えながらモードフィールド径MFD、カットオフ波長λc、及び曲げ損失αbを算出すること、
前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δとのグラフに所望のモードフィールド径MFD、所望のカットオフ波長λc、及び所望の曲げ損失αbの曲線を記載すること、及び
前記曲線に囲まれた領域に含まれる前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δを前記マルチコア光ファイバの設計値とすること
を行う。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明は、伝送波長帯の拡大とともにクロストークを低減して伝送距離を延伸できるマルチコア光ファイバ及びその設計方法を提供することができる。
本発明に係るマルチコア光ファイバの構造を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造パラメータと光学特性との関係を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバにおけるモードフィールド径(MFD)、必要なクラッド厚(最小OCT)、及びクロストーク(XT)の関係を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造条件を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造を説明する図である。 本発明に係るマルチコア光ファイバの構造を説明する図である。 本発明に係る設計方法を説明するフローチャートである。 本発明に係る設計方法を説明するフローチャートである。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図1は、本実施形態のマルチコア光ファイバ301の構造を説明する図である。図1(a)はマルチコア光ファイバ301の断面図、図1(b)はマルチコア光ファイバ301のコア近傍の屈折率分布を説明する図である。マルチコア光ファイバ301は、クラッド11の直径が125±1μmで4つのコア12を有するMCFである。ここで4つのコア12は略同一の屈折率分布を有し、ここではステップインデックス(SI)型もしくはこれと同等の屈折率分布とした。ここでaはコア半径、Δはコア12とクラッド11の比屈折率差である。全てのコア12をSI型もしくはSI型と同等の屈折率分布とすることでマルチコア光ファイバ301の量産性と歩留まりを大幅に改善できる。
図2は、MCFの構造パラメータと光学特性の関係を表す特性図である。本特性図は、横軸をコア半径a、縦軸を比屈折率差Δとしている。
実線は、所定のモードフィールド径(MFD)を得るためのコア構造を示す。本図では、波長1.55μmにおけるMFDが9.5μm、10.0μm、及び11.4μmである構造を記載している。
破線は、所定のカットオフ波長λcを得るためのコア構造を示す。本図では、カットオフ波長λcが1.45μm、1.48μm、1.51μm、及び1.53μmである構造を記載している。
点線は、所定の曲げ損失(αb)を得るためのコア構造を示す。本図では、波長1.625μm且つ曲げ半径30mmでの曲げ損失λcが0.1dB/100turnとなる構造を記載している。
なお、図2は、数値計算(有限要素法を用いた光ファイバの光学特性解析)により得た特性図である。具体的には、本図は、MCFのコア半径aと比屈折率差Δを変えながらMFD、カットオフ波長λc、及び曲げ損失αbを数値計算し、同じ値(例えば、MFD=9.5μm)となる構造をグラフ内にプロットして作成する。
SI型ではコア構造を決めれば光学特性を一意に定めることができ、例えばSMFと同等のMFD(=9.5μm[波長1.55μm])および曲げ損失αb(=0.1dB/100turn)と、1.45μm以下のカットオフ波長λcのMCFを得るためには、図2のそれぞれの数値の実線、破線、及び点線で囲まれる領域内にあるコア半径aと比屈折率差Δのコア構造とすればよい。
具体的には、波長1.55μmでMFD9.5μm以上を得るためには、
Figure 0007501640000005
の実線とする。また、カットオフ波長λcを1.45μm以下とするには、
Figure 0007501640000006
の破線とする。さらに、波長1.625μm且つ曲げ半径30mmでの曲げ損失を0.1dB/100turn以下とするには、
Figure 0007501640000007
の点線とする。
次に、MFDの上限と必要なクラッド厚(最小OCT)を検出する手法を説明する。最小OCTとは、波長1.625μmで過剰損失が0.01dB/km以下となる最外コアの中心とクラッド外周との最短距離を意味する。図3は、マルチコア光ファイバ301における、カットオフ波長λcとMFD、最小OCT、及びクロストークXTとの関係を説明する図である。ここでクロストークXTは波長1.625μmの値、MFDは波長1.55μmである。図3は、数値計算(有限要素法を用いた光ファイバの光学特性解析)により得た特性図である。具体的には、本図は、MCFのMFDを変えながらクロストークXT、最小OCT及びカットオフ波長λcを数値計算し、同じカットオフ波長λcの値(例えば、λc=1.45μm)となる構造をグラフ内にプロットして作成する。
図3の実線より、MFDが大きくなると最小OCTが大きくなる。図3の破線より、FDが大きくなるとXTが大きくなることが分かる。一方、カットオフ波長λcを短波長化すると最小OCTは大きくなる(実線)が、XTはほぼ一定(破線)であることがわかる。ここでQPSK信号で1000km以上の伝送を想定すると、必要なXTは-47dB/kmとなる。図3の破線より、XT=-47dB/kmでカットオフ波長λcを1.45μm以下とするには、MFDを10μm以下とする必要があることがわかる(上限MFD=10μm)。さらに、図3の実線より、MFDを10μmでカットオフ波長λcを1.45μm以下とするには、最小OCTを33μm以上とする必要がある(コア12の中心からMCFの外周までのクラッド11の厚みが33μm以上あること)。
図2には、図3より求めた上限MFD=10μmの曲線(数4)も描かれている。
Figure 0007501640000008
図2において、MFD=9.5μmの曲線、MFD=10μmの曲線、カットオフ波長λc=1.45μmの曲線、及び曲げ損失αb=0.1dB/100turnの曲線に囲まれる領域に含まれるコア半径aと比屈折率差Δ、及び図3より求めた最小OCT=33μmがマルチコア光ファイバ301の設計値となる。
すなわち、マルチコア光ファイバ301は、
断面における直径が125±1μmであるクラッド11と、
前記断面において前記クラッドの中に正方格子状に配置された4個のコア12と、
を備え、
前記断面においてコア12の中心からクラッド11の外周までの最短距離(最小OCT)が33μm以上であること、及び
コア12の半径aと、コア12とクラッド11との比屈折率差の絶対値Δとの関係が数1から数4を満たすこと、
を特徴とする。
また、マルチコア光ファイバ301の設計方法は図16の通りである。すなわち、当該設計方法は、
前記マルチコア光ファイバのカットオフ波長、クロストークの上限値、モードフィールド径、及び曲げ損失を仕様値として決定すること(ステップS11)、
前記仕様値のカットオフ波長におけるモードフィールド径とクロストークとの関係図(図3の第2縦軸)から前記仕様値のクロストークの上限値に対応する対応モードフィールド径を検出すること(ステップS12)、
前記仕様値のカットオフ波長におけるモードフィールド径と前記マルチコア光ファイバの断面における前記コアの中心から前記クラッドの外周までの最短距離(最小OTC)との関係図(図3の第1縦軸)から前記対応モードフィールド径に対応する前記最小OTCを検出すること(ステップS13)、
前記コアの半径aと、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの光学特性図(図2)に、前記仕様値のモードフィールド径を満たす第1曲線、前記仕様値のカットオフ波長を満たす第2曲線、前記仕様値の曲げ損失を満たす第3曲線、及び前記対応モードフィールド径を満たす第4曲線を描くこと(ステップS14)、
前記光学特性図の中の、前記第1曲線、前記第2曲線、前記第3曲線、及び前記第4曲線で囲まれた領域に含まれる前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δを検出すること(ステップS15)、
検出された、前記最小OTC、前記コアの半径a、及び前記比屈折率差の絶対値Δを前記マルチコア光ファイバの設計値とすること(ステップS16)、
を行う。
(実施形態2)
図4は、本実施形態のマルチコア光ファイバ302の構造を説明する図である。図4(a)はマルチコア光ファイバ302の断面図、図4(b)はマルチコア光ファイバ302のコア近傍の屈折率分布を説明する図である。マルチコア光ファイバ302のクラッド径やコア数は、図1のマルチコア光ファイバ301と同様に125±1μm、4コアであり、各コアは略同一の屈折率分布を有する。
マルチコア光ファイバ302は、コア12とコア12を取り囲む第1クラッド領域11-1と第1クラッド領域11-1を取り囲む第2クラッド領域11-2を有し、屈折率がコア12、第2クラッド領域11-2、第1クラッド領域11-1の順に低くなる。このような構造とすることで、光の閉じ込めの制御性を高めることができ、図3で示したMFDの範囲や伝送距離を改善することができる。
図5は、マルチコア光ファイバ302における、所定のMFD、カットオフ波長、XTを得るための構造条件の一例である。図5は、数値計算(有限要素法を用いた光ファイバの光学特性解析)により得た特性図である。具体的には、本図は、MFD毎に、MCFの比屈折率差Δを変えながら比屈折率差Δ2、クロストークXT及びカットオフ波長λcを数値計算し、同じカットオフ波長(λc=1.45μm)となる構造及び同じクロストーク(XT=-54dB/km)をグラフ内にプロットして作成する。図5(a)~(c)は、それぞれ波長1.55μmにおけるMFDを10.1μm、10.7μm、11.3μmとし、いずれもa2/aを3.0として計算している。
図5の破線より原点側の領域でカットオフ波長λcを1.45μm以下とすることができる。またコア位置(MCFの中心から半径方向の位置)は波長1.625μmで過剰損失が0.01dB/km以下になるようにしている。図5の実線より原点の反対側の領域で波長1.625μmにおけるXTが-54dB/km以下となる。このクロストークXT条件で1000kmの伝送距離で信号フォーマットを16QAMまで拡張できるほか、QPSK信号で約5000kmまで伝送距離を拡張できる。
図5(a)から図5(c)より、1.45μm以下のカットオフ波長を得るための構造条件はMFD毎に比屈折率差Δの上限値Δmax(破線の横軸に対する最大値)を有し、MFDの拡大に伴って上限値Δmaxが減少することがわかる。
また、クロストークXTが-54dB/km以下を実現できる比屈折率差Δの下限値Δmin、および比屈折率差Δ2の範囲(Δ2max-Δ2min)は、実線と破線の交点から定められる。
つまり、図5は、カットオフ波長λcが1.45μm以下、且つクロストークXTが-54dB/km以下を実現できる比屈折率差ΔとΔ2の範囲をMFD毎に説明する図といえる。
図6も、マルチコア光ファイバ302における、所定のMFD、カットオフ波長、XTを得るための構造条件の一例を示す。図6も、数値計算(有限要素法を用いた光ファイバの光学特性解析)により得た特性図である。具体的には、本図は、MFD毎に、MCFの比屈折率差Δを変えながら比屈折率差Δ2、クロストークXT及びカットオフ波長λcを数値計算し、同じカットオフ波長(λc=1.45μm)となる構造及び同じクロストーク(XT=-54dB/km)をグラフ内にプロットして作成する。図6(a)~(c)は、それぞれa2/aを3.0、2.5、2.0とし、いずれも波長1.55μmのMFDを10.1μmとして計算している。なお、図6(a)は図5(a)と同じ内容である。
ここで、横軸の比屈折率差Δの最大値が0.8%であるが、これは、コアを純石英ガラスとする場合、一般的にコアの屈折率に対してクラッドの屈折率を0.8%以上下げることは困難であるからである。ここで図6(b)や(c)のようにa2/aが2や2.5のときのΔmaxが0.8%以上となるが、上記理由により0.8%以上のΔを訴求することにあまり意味がなく、本図では割愛している。
図6(a)から図6(c)に示されるように、a2/aを小さくしていくと、Δminは大きくなる。一方、比屈折率差Δ2の範囲(Δ2max-Δ2min)は減少することが分かる。
図5及び図6より、次のことがわかる。
(1)Δmaxは、a2/a=3.0の構造条件から定められる(a2/a=2.5や2.0では0.8%を越えるため無意味)。
(2)ΔminとΔ2の範囲はa2/aとMFDの関数として定めることができる。
図7は、マルチコア光ファイバ302のMFDとΔの範囲の関係を説明する図である。ここで、上記(1)を考慮し、a2/a=3.0としている。図5で示したΔの上限(Δmax)と下限(Δmin)を、波長1.55μmのMFDの関数で表している。図7より、ΔmaxはMFDに対して次式のように線形に減少する。
Figure 0007501640000009
またλcが1.45μm以下、且つXTが-54dB/km以下(図5で説明した条件)を満たす最大のMFDは、ΔmaxとΔminの交点であるMFD=11.4μmである。図2には、この最大MFDの曲線(数6)も記載されている。
Figure 0007501640000010
図4のMCF構造では、電界分布(MDF)の形状がコア12の半径aと、コア12と第1クラッド11-1との比屈折率差Δによって支配的に決定される。このため、図2を用いてコア12の半径aと比屈折率差Δの条件を見出すことができる。
つまり、a2/a=3.0の場合、図2において、MFD=9.5μmの曲線、及びMFD=11.4μmの曲線に囲まれる領域に含まれるコア半径aと比屈折率差Δが、MDFから求められるマルチコア光ファイバ302の設計値となる。なお、図4のMCF構造では、カットオフ波長λcと曲げ損失αbが比屈折率差Δ2に依存して変化するため、図2の破線と点線は考慮しない。
ここから、図2より求めたコア半径aと比屈折率差Δの範囲を次のようにして限定していく。
(a)比屈折率差Δの上限値Δmaxについて
数5は、a2/a=3.0のときのMFDに対するΔmaxの変動を表しており、a2/aが異なる値の場合は他の数式となる。しかし、図5と図6から判断できるように、a2/aが3.0より小さくなれば、Δmaxは大きくなり0.8%を超えるようになる。前述したように、Δが0.8%を超える構造は現実的でない。このため、Δの上限値としてa2/a=3.0のときの数5(図7の直線)を規定しておけば、a2/aが他の値でも数5の結果を流用できる。
(b)比屈折率差Δの下限値Δminについて
図6に示されるように、a2/aが3.0より小さくなればΔminは大きくなる。つまり、Δminについては、a2/aが3.0より小さくなれば図7に示される曲線が上昇するため、a2/aが他の値に対して数5の結果を流用できない(a2/a毎にΔminの曲線が変動する。)。
図8は、a2/a毎にΔminの曲線(図7の曲線)が変動することを説明する図である。詳細には、図8は、マルチコア光ファイバ302のa2/aに対するΔminの変動を波長1.55μmにおけるMFD毎に示した図である。図5および図6に示したように、Δminはa2/aとMFDによって変化する。ここで、図8からΔminの変動をa2/aとMFDの関数で表すことを考える。
図9は、図8で示すa2/aとΔminの関係を2次関数(k1x+k2x+k3;xはa2/a)で近似したときの、各係数(k1、k2、k3)をMFDの関数で表したものである。これらの結果よりΔの下限Δminは次式で与えられる。
Figure 0007501640000011
つまり、図7のΔminの曲線はa2/aによって変動する。そして、MFDの最大値(a2/a=3.0のときに11.4)もa2/aによって変化する。
さらに、マルチコア光ファイバ302には、Δ2のパラメータもある。
(c)比屈折率差Δ2の上限値Δ2maxについて
図10は、a2/a毎にΔ2maxが変動する(図6(a)~(c)においてΔ2maxが変動している)ことを説明する図である。詳細には、図10はマルチコア光ファイバ302のa2/aに対するΔ2maxの変動を波長1.55μmにおけるMFD毎に示した図である。図5および図6に示したように、Δ2_maxはa2/aとMFDによって変化する。ここで、図10からΔ2maxの変動をa2/aとMFDの関数で表すことを考える。
図11は、図10で示すa2/aとΔ2maxの関係を2次関数(k1x+k2x+k3;xはa2/a)で近似したときの、各係数(k1、k2、k3)をMFDの関数で表したものである。これらの結果よりΔ2の上限Δ2maxは次式で与えられる。
Figure 0007501640000012
(d)比屈折率差Δ2の下限値Δ2minについて
図12は、a2/a毎にΔ2minが変動する(図6(a)~(c)においてΔ2minが変動している)ことを説明する図である。詳細には、図12はマルチコア光ファイバ302のa2/aに対するΔ2minの変動を波長1.55μmにおけるMFD毎に示した図である。図5および図6に示したように、Δ2minはa2/aとMFDによって変化する。ここで、図12からΔ2minの変動をa2/aとMFDの関数で表すことを考える。
図13は、図12で示すa2/aとΔ2minの関係を2次関数(k1x+k2x+k3;xはa2/a)で近似したときの、各係数(k1、k2、k3)をMFDの関数で表したものである。これらの結果よりΔ2の下限Δ2minは次式で与えられる。
Figure 0007501640000013
前述のように、マルチコア光ファイバ302の構造では、図2においてカットオフ波λc(破線)と曲げ損失αb(点線)を考慮しないが、数8と数9から比屈折率差Δ2の範囲が制限され、カットオフ波長λcは1.45μm以下となる。
すなわち、マルチコア光ファイバ302は、
断面における直径が125±1μmであるクラッド11と、
前記断面においてクラッド11の中に正方格子状に配置された4個のコア12と、
を備え、
クラッド11は、それぞれのコア12を取り囲む第1クラッド11-1と全ての第1クラッド11-1を包含する第2クラッド11-2からなり、
屈折率は、コア12が最も高く、第1クラッド11-1が最も低く、
コア12の半径a(μm)と、コア12と第1クラッド11-1との比屈折率差の絶対値Δとの関係が数C2を満たすこと、
前記比屈折率差の絶対値Δが数C3を満たすこと、及び
第2クラッド11-2とコア12との比屈折率差の絶対値Δ2が数C4をみたすこと
を特徴とする。
Figure 0007501640000014
Figure 0007501640000015
Figure 0007501640000016
ここで、a2は第1クラッド11-1の半径(μm)、MFDは所望のモードフィールド径(μm)である。
また、マルチコア光ファイバ302の設計方法は図17の通りである。すなわち、当該設計方法は、
マルチコア光ファイバ302のカットオフ波長λc、クロストークXTの上限値、モードフィールド径MFD、及び曲げ損失αbを仕様値として決定すること(ステップS21)、
前記コアと前記第1クラッドとの比屈折率差の絶対値Δ、前記コアと前記第2クラッドとの比屈折率差の絶対値Δ2、モードフィールド径MFD、及び前記コアの半径aと前記第1クラッドの半径a2との比率(a2/a)の関係図(図5及び図6)に、前記仕様値のカットオフ波長より短い波長且つ前記仕様値のクロストークの上限値以下である領域を描くこと(ステップS22)、
仮決めした任意の前記コアの半径と前記第1クラッドの半径との比率(a2/a)の前記領域に含まれる前記コアと前記第1クラッドとの比屈折率差の絶対値の最大値Δmaxと最小値Δminを検出すること(ステップS23、S24、Δminについて、MFDとa2/aとの関係式は数7で表すことができる。)、
MFDとΔとのグラフにMFDの変化に対するΔmaxとΔminの変動曲線を記載し、前記変動曲線が交差するときの対応MFDを検出すること(ステップS25)、
前記コアの半径aと、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの光学特性図に、前記仕様値のモードフィールド径を満たす第1曲線、及び前記対応モードフィールド径を満たす第2曲線を描くこと(ステップS26)、
前記光学特性図の中の、前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δを検出すること(ステップS27)、
前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記比屈折率差の絶対値Δのうち、数C3を満たす前記比屈折率差の絶対値Δの範囲を計算すること(ステップS28)、
前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記比屈折率差の絶対値Δと前記任意の比率(a2/a)を数C4に代入して前記第2クラッドと前記コアとの比屈折率差の絶対値Δ2の範囲を計算すること(ステップS29)、及び
検出された、前記コアの半径a、前記比率(a2/a)、前記比屈折率差の絶対値Δの範囲、及び前記第2クラッドと前記コアとの比屈折率差の絶対値Δ2の範囲を前記マルチコア光ファイバの設計値とすること(ステップS30)、
を行う。
なお、ステップS30で設計値が得られない場合、a2/aを変えてステップS23から作業を繰り返す。
(実施形態3)
図14は、本実施形態のマルチコア光ファイバ303の構造を説明する図である。図14(a)はマルチコア光ファイバ303の断面図、図14(b)はマルチコア光ファイバ303のコア近傍の屈折率分布を説明する図である。マルチコア光ファイバ303のクラッド径やコア数は、図1のマルチコア光ファイバ301と同様に125±1μm、4コアであり、各コアは略同一の屈折率分布を有する。
マルチコア光ファイバ303は、コア12とコア12を取り囲む第3クラッド領域11-3、第3クラッド領域11-3を取り囲む第1クラッド領域11-1、及び第1クラッド領域11-1を取り囲む第2クラッド領域11-2を有する。屈折率はコア12、第2クラッド領域11-2、第1クラッド領域11-1の順に低くなる。第3クラッド領域11-3の屈折率は、第2クラッド領域11-2の屈折率と同じである。
マルチコア光ファイバ303は、クラッドの屈折率がマルチコア光ファイバ302より多く、パラメータが増える。このため、マルチコア光ファイバ303は、マルチコア光ファイバ302よりMFDの拡大およびXTの低減が可能となる。このとき、実施形態2で説明したa、a2、Δ、Δ2の範囲に設計すると、同等の光学特性が得られ、好ましい。
(実施形態4)
図15は、マルチコア光ファイバの断面構造を比較する図である。一般的に光ファイバは機械的信頼性の担保の観点でガラス(クラッド)の周囲に樹脂等による被覆層を有する。図15(a)は、その被覆層を含む直径が250±15μmである標準的なマルチコア光ファイバを説明する図である。図15(b)は、その被覆層を含む直径が200±20μmであるマルチコア光ファイバを説明する図である。被覆層を含む直径が200±20μmでも機械的信頼性や損失特性を維持できることが知られている。上述したマルチコア光ファイバ(301~303)において、被覆層を含む直径を200±20μmとすることで、より細径のマルチコア光ファイバを光ケーブルに実装することができ、高密度かつ多心の光ケーブルを実現でき、好ましい。
[付記]
本発明のポイントは、標準クラッド径のMCFにおいて、屈折率分布及びコア位置を所定の条件とすることで、シングルモード帯域の拡張とクロストークXTの低減を両立したことである。本発明の具体的なマルチコア光ファイバは次の通りである。
第1のマルチコア光ファイバは図1の構造であって、
断面における直径が125±1μmであるクラッドと、
前記断面において前記クラッドの中に正方格子状に配置された4個のコアと、
を備え、
前記断面において前記コアの中心から前記クラッドの外周までの最短距離が33μm以上であること、及び
前記コアの半径a(μm)と、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの関係が数C1を満たすこと、
を特徴とするマルチコア光ファイバである。
Figure 0007501640000017
そして、第1のマルチコア光ファイバの設計方法は、
前記マルチコア光ファイバのカットオフ波長、クロストークの上限値、モードフィールド径、及び曲げ損失を仕様値として決定すること、
前記仕様値のカットオフ波長におけるモードフィールド径とクロストークとの関係図(図3の第2縦軸)から前記仕様値のクロストークの上限値に対応する対応モードフィールド径を検出すること、
前記仕様値のカットオフ波長におけるモードフィールド径と前記マルチコア光ファイバの断面における前記コアの中心から前記クラッドの外周までの最短距離(最小OTC)との関係図(図3の第1縦軸)から前記対応モードフィールド径に対応する前記最小OTCを検出すること、
前記コアの半径aと、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの光学特性図(図2のグラフ)に、前記仕様値のモードフィールド径を満たす第1曲線、前記仕様値のカットオフ波長を満たす第2曲線、前記仕様値の曲げ損失を満たす第3曲線、及び前記対応モードフィールド径を満たす第4曲線を描くこと、
前記光学特性図の中の、前記第1曲線、前記第2曲線、前記第3曲線、及び前記第4曲線で囲まれた領域に含まれる前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δを検出すること、
検出された、前記最小OTC、前記コアの半径a、及び前記比屈折率差の絶対値Δを前記マルチコア光ファイバの設計値とすること、
を行う。
また、第2のマルチコア光ファイバは図4の構造であって、
断面における直径が125±1μmであるクラッドと、
前記断面において前記クラッドの中に正方格子状に配置された4個のコアと、
を備え、
前記クラッドは、それぞれの前記コアを取り囲む第1クラッドと全ての前記第1クラッドを包含する第2クラッドからなり、
屈折率は、前記コアが最も高く、前記第1クラッドが最も低く、
前記コアの半径a(μm)と、前記コアと前記第1クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの関係が数C2を満たすこと、
前記比屈折率差の絶対値Δが数C3を満たすこと、及び
前記第2クラッドと前記コアとの比屈折率差の絶対値Δ2が数C4をみたすこと
を特徴とするマルチコア光ファイバである。
Figure 0007501640000018
Figure 0007501640000019
Figure 0007501640000020
ここで、a2は前記第1クラッドの半径(μm)、MFDは所望のモードフィールド径(μm)である。
そして、第2のマルチコア光ファイバの設計方法は、
前記マルチコア光ファイバのカットオフ波長、クロストークの上限値、モードフィールド径、及び曲げ損失を仕様値として決定すること、
前記コアと前記第1クラッドとの比屈折率差の絶対値Δ、前記コアと前記第2クラッドとの比屈折率差の絶対値Δ2、モードフィールド径MFD、及び前記コアの半径aと前記第1クラッドの半径a2との比率(a2/a)の関係図(図5及び図6)に、前記仕様値のカットオフ波長より短い波長且つ前記仕様値のクロストークの上限値以下である領域を描くこと、
仮決めした任意の前記コアの半径と前記第1クラッドの半径との比率(a2/a)の前記領域に含まれる前記コアと前記第1クラッドとの比屈折率差の絶対値の最大値Δmaxと最小値Δminを検出すること(Δminについて、MFDとa2/aとの関係式は数7で表すことができる。)、
MFDとΔとのグラフにMFDの変化に対するΔmaxとΔminの変動曲線を記載し、前記変動曲線が交差するときの対応MFDを検出すること、
前記コアの半径aと、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差の絶対値Δとの光学特性図に、前記仕様値のモードフィールド径を満たす第1曲線、及び前記対応モードフィールド径を満たす第2曲線を描くこと、
前記光学特性図の中の、前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記コアの半径aと前記比屈折率差の絶対値Δを検出すること、
前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記比屈折率差の絶対値Δのうち、数C3を満たす前記比屈折率差の絶対値Δの範囲を計算すること、
前記第1曲線及び前記第2曲線で囲まれた領域に含まれる前記比屈折率差の絶対値Δと前記任意の比率(a2/a)を数9に代入して前記第2クラッドと前記コアとの比屈折率差の絶対値Δ2の範囲を計算すること、及び
検出された、前記コアの半径a、前記比率(a2/a)、前記比屈折率差の絶対値Δの範囲、及び前記第2クラッドと前記コアとの比屈折率差の絶対値Δ2の範囲を前記マルチコア光ファイバの設計値とすること、
を行う。
Figure 0007501640000021
Figure 0007501640000022
ここで、a2は前記第1クラッドの半径(μm)、MFDは所望のモードフィールド径(μm)である。
(効果)
本発明は、標準クラッド径を有するMCFについて、シングルモード波長帯域をSバンドまで拡張しながら低いXTを実現することができる。
11:クラッド
11-1:第1クラッド
11-2:第2クラッド
11-3:第3クラッド
12:コア
301~303:マルチコア光ファイバ

Claims (3)

  1. 長手方向に沿って正方格子状に配置された4個のコアを有するマルチコア光ファイバであって、
    前記各コアのそれぞれを取り囲む第1クラッド領域と、4つの第1クラッド領域全てを取り囲む第2クラッド領域とを有し、屈折率が前記コア、前記第2クラッド領域、前記第1クラッド領域の順に高く、前記コアと前記第1クラッド領域の比屈折率差が0.8%以下であり、前記コアの直径と前記第1クラッド領域の直径との比が2.0~3.0の範囲内であり、
    前記第1クラッド領域と前記第2クラッド領域を含むクラッド領域の直径は125±1μmであり、
    カットオフ波長が1.45μm以下であり、
    波長1.55μmにおけるモードフィールド径MFDが9.5~11.4μmであり、
    波長1.625μm、曲げ半径30mmにおける曲げ損失が0.1dB/100turn以下であり、
    波長1.625μmにおけるコア間クロストークがー54dB/km以下であり、
    前記コアの半径a[μm]、前記コアと前記第1クラッド領域の比屈折率差Δ、前記コアと前記第2クラッド領域の比屈折率差Δ2が、数C2から数C4の条件を満たすことを特徴とする、マルチコア光ファイバ。
    Figure 0007501640000023
    Figure 0007501640000024
    Figure 0007501640000025
    ここで、a2は前記第1クラッド領域の半径(μm)、MFDは所望のモードフィールド径(μm)である。
  2. 前記第1クラッド領域内に、前記第2クラッド領域と略同一の屈折率であり、前記コアを取り囲む第3クラッド領域をさらに有することを特徴とする請求項に記載のマルチコア光ファイバ。
  3. 前記クラッド領域を取り囲む被覆層をさらに有し、前記被覆層を含む直径が200±20μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチコア光ファイバ。
JP2022542544A 2020-08-12 2020-08-12 マルチコア光ファイバ及び設計方法 Active JP7501640B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/030731 WO2022034662A1 (ja) 2020-08-12 2020-08-12 マルチコア光ファイバ及び設計方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2022034662A1 JPWO2022034662A1 (ja) 2022-02-17
JP7501640B2 true JP7501640B2 (ja) 2024-06-18

Family

ID=80247086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022542544A Active JP7501640B2 (ja) 2020-08-12 2020-08-12 マルチコア光ファイバ及び設計方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230341618A1 (ja)
EP (1) EP4198585A1 (ja)
JP (1) JP7501640B2 (ja)
CN (1) CN116171396A (ja)
WO (1) WO2022034662A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20240069271A1 (en) * 2022-08-26 2024-02-29 Corning Incorporated Uncoupled-core multicore optical fiber with reduced cross talk
WO2024116792A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 住友電気工業株式会社 マルチコア光ファイバ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013088458A (ja) 2011-10-13 2013-05-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多芯単一モード光ファイバおよび光ケーブル
JP2013097173A (ja) 2011-11-01 2013-05-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 並列光伝送システムおよびこれに用いる光ファイバ
WO2015133407A1 (ja) 2014-03-07 2015-09-11 株式会社フジクラ マルチコアファイバ
JP2020115191A (ja) 2019-01-18 2020-07-30 日本電信電話株式会社 マルチコア光ファイバ及び設計方法
JP2022015746A (ja) 2020-07-09 2022-01-21 古河電気工業株式会社 マルチコアファイバおよびその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57169122A (en) 1981-04-11 1982-10-18 Hokoku Kogyo Kk Taitner gate
US9151887B2 (en) * 2012-09-04 2015-10-06 Corning Incorporated Multi-core optical fibers with single mode and multimode core elements
JP6560806B1 (ja) * 2018-11-21 2019-08-14 日本電信電話株式会社 マルチコア光ファイバ、マルチコア光ファイバ設計方法、および光伝送方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013088458A (ja) 2011-10-13 2013-05-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多芯単一モード光ファイバおよび光ケーブル
JP2013097173A (ja) 2011-11-01 2013-05-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 並列光伝送システムおよびこれに用いる光ファイバ
WO2015133407A1 (ja) 2014-03-07 2015-09-11 株式会社フジクラ マルチコアファイバ
JP2020115191A (ja) 2019-01-18 2020-07-30 日本電信電話株式会社 マルチコア光ファイバ及び設計方法
JP2022015746A (ja) 2020-07-09 2022-01-21 古河電気工業株式会社 マルチコアファイバおよびその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
MATSUI, T. et al.,Step-index profile multi-core fibre with standard 125 micro M cladding to full-band application,ECOC 2019,IET,2019年09月26日

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022034662A1 (ja) 2022-02-17
EP4198585A1 (en) 2023-06-21
US20230341618A1 (en) 2023-10-26
CN116171396A (zh) 2023-05-26
WO2022034662A1 (ja) 2022-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5426411B2 (ja) 実効面積が増大した単一モード光ファイバ
JP5379396B2 (ja) 大きい実効面積を有する伝送用光ファイバ
JP5606742B2 (ja) シングルモード光ファイバ
JP5684109B2 (ja) マルチコア光ファイバ
WO2011114795A1 (ja) マルチコア光ファイバおよびその製造方法
JP5804793B2 (ja) 単一モード光ファイバおよび光システム
JP6560806B1 (ja) マルチコア光ファイバ、マルチコア光ファイバ設計方法、および光伝送方法
JP2010520496A (ja) 広有効面積光ファイバー
KR102638033B1 (ko) 광파이버
JP7501640B2 (ja) マルチコア光ファイバ及び設計方法
WO2007034923A1 (ja) 光ファイバ
EP3627197B1 (en) Optical fiber and optical transmission system
JP5557953B2 (ja) 光ファイバ
US20060233503A1 (en) Optical fiber and optical communication system employing the optical fiber
WO2012128250A1 (ja) 光ファイバ、光ファイバコードおよび光ファイバケーブル
JP3917613B2 (ja) フォトニック結晶光ファイバ
JP2009008850A (ja) デュアルガイド光ファイバ
WO2000052507A1 (fr) Fibre optique
JP5875049B2 (ja) マルチモード光ファイバ及びマルチモード光ファイバ設計方法
JP3970427B2 (ja) 分散シフト光ファイバ
JP3756389B2 (ja) 分散補償光ファイバおよび光ファイバ複合伝送路
JP2002522811A (ja) 中央トラフを有する分散シフトシングルモード光ファイバ
JP3766073B2 (ja) 分散補償光ファイバおよび光ファイバ複合伝送路
JP4750678B2 (ja) 負分散光ファイバ、広帯域光伝送路及び光伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240520