JP7501193B2 - タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤに関する。
自動車用タイヤには、ウェットグリップ性能等の種々の性能が要求され、例えば、特許文献1には、シリカ、シランカップリング剤、液状樹脂等を配合することで、ウェット操縦安定性等を改善する技術が提案されている。しかしながら、近年、安全性等の観点から、特に、ウェット路面において、ブレーキを踏みながら旋回する際の操縦安定性を改善することが望まれている。
特開2007-186567号公報
本発明は、前記課題を解決し、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を向上するタイヤ用ゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、300%モジュラス(M300)、100%モジュラス(M100)が下記式(1)を満たし、シリカを含む充填材と、シランカップリング剤とを含み、前記シランカップリング剤は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
(1)M300/M100≧4.0
下記式を満たすことが好ましい。
M300/M100≧4.2
下記式を満たすことが好ましい。
M100≦5.0MPa
下記式を満たすことが好ましい。
M300≧8.0MPa
イソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムを含むことが好ましい。
更に樹脂成分を含み、ゴム成分100質量部に対するシリカ、樹脂成分の含有量が下記式を満たすことが好ましい。
1.5≦シリカの含有量/樹脂成分の含有量≦5.0
ゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量が20質量部以上であることが好ましい。
更に樹脂成分及び液状ポリマーを含み、
ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量、樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量が下記式を満たすことが好ましい。
1.0≦シリカの含有量/樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量≦4.5
ゴム成分100質量部に対する樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量が30質量部以上であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤに関する。
本発明によれば、300%モジュラス(M300)、100%モジュラス(M100)が前記式(1)を満たし、シリカを含む充填材と、シランカップリング剤とを含み、前記シランカップリング剤は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含むタイヤ用ゴム組成物であるので、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を向上できる。
本発明は、300%モジュラス(M300)、100%モジュラス(M100)が前記式(1)を満たし、かつ、シリカを含む充填材と、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含むシランカップリング剤とを含むタイヤ用ゴム組成物である。前記ゴム組成物は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を向上できる。
前述の作用効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のメカニズムにより奏するものと推察される。
シランカップリング剤としてアルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物、すなわち、長鎖シランカップリング剤を用いることで、シリカの分散が促進され、ポリマー/ポリマー間の距離が均一になる為、ポリマー相内で応力を発生させやすくなると共に、ミクロな領域での追従性が生じる。また、長鎖でシリカと結合している為、ポリマー/ポリマー間の距離を長く保ちやすくなる。更に、M300/M100≧4.0を満たすことにより、小変形時に対して大変形時の応力を高くすることが可能となる為、トレッド部全体で、応力を発生しつつ、比較的変形量が大きくなるゴム表面での応力を高い状態とすることができる。これらにより、ミクロな追従性を発揮すると共に、応力を発揮することが可能となる為、ブレーキ性及び応答性能が同時に発揮され、ブレーキを踏みながら旋回する際の操縦安定性を向上させることができる。従って、前記ゴム組成物により、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が顕著に改善されると推察される。
前記ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)は、300%モジュラス(M300(MPa))、100%モジュラス(M100(MPa))が下記式(1)を満たす。
(1)M300/M100≧4.0
ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、M300/M100は、4.2以上が好ましく、4.4以上がより好ましく、4.5以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、10.0以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.5以下が更に好ましい。
前記ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、300%モジュラス(M300(MPa))が下記式を満たすことが好ましい。
M300≧8.0MPa
M300は、8.2MPa以上が好ましく、8.4MPa以上がより好ましく、8.6MPa以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、15.0MPa以下が好ましく、14.5MPa以下がより好ましく、14.0MPa以下が更に好ましく、13.5MPa以下が特に好ましい。
前記ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、100%モジュラス(M100(MPa))が下記式を満たすことが好ましい。
M100≦5.0MPa
M100は、4.8MPa以下が好ましく、4.7MPa以下がより好ましく、4.6MPa以下が更に好ましい。下限は特に限定されないが、1.5MPa以上が好ましく、1.7MPa以上がより好ましく、1.9MPa以上が更に好ましく、2.0MPa以上が特に好ましい。
ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)のM300、M100は、充填剤の増減、可塑剤の増減、スチレンブタジエンゴムの増減、樹脂成分の増減、加硫剤の増減により、調整可能である。具体的には、充填剤の増量、可塑剤の減量、スチレンブタジエンゴムの増量、樹脂成分の減量、加硫剤の増量により、M300、M100の値が高くなる傾向がある。
ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)の「M300/M100≧4.0」は、前述のM300、M100を調整する方法、前記有機珪素化合物の使用、高分子量スチレンブタジエンゴムの使用、充填材の分散を向上させる、などの手法を用いることで実現できる。
なお、M300(300%モジュラス)、M100(100%モジュラス)は、実施例に記載のJIS K6251:2010に基づく方法で測定した値である。
(ゴム成分)
ゴム組成物に使用可能なゴム成分としては、例えば、ジエン系ゴムを使用できる。ジエン系ゴムとしては、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。また、ブチル系ゴム、フッ素ゴムなども挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、イソプレン系ゴム、SBR、BRが好ましい。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、ゴム工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、ゴム工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。上限は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合SBR(E-SBR)、溶液重合SBR(S-SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、S-SBRが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
SBRの重量平均分子量(Mw)は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、好ましくは20万以上、より好ましくは60万以上、更に好ましくは80万以上、特に好ましくは82万以上である。特に、長鎖シランカップリング剤と高分子量SBRを組み合わせた場合、M300/M100が大きくなり、当該旋回性能が顕著に改善されたものと推察される。上限は特に限定されないが、好ましくは150万以下、より好ましくは130万以下、更に好ましくは110万以下、特に好ましくは100万以下である。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは28質量%以上、更に好ましくは31質量%以上、特に好ましくは33質量%以上である。該スチレン含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
SBRのビニル結合量は、好ましくは20モル%以上、より好ましくは25モル%以上、更に好ましくは30モル%以上、特に好ましくは32モル%以上である。該ビニル結合量は、好ましくは60モル%以下、より好ましくは50モル%以下、更に好ましくは45モル%以下、特に好ましくは42モル%以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。スチレン含有量は、H-NMR測定によって測定できる。ビニル結合量(1,2-結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
SBRとしては、油展スチレン-ブタジエン共重合体、非油展スチレン-ブタジエン共重合体のいずれも使用可能であるが、なかでも、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、油展スチレン-ブタジエン共重合体を好適に使用できる。
油展スチレン-ブタジエン共重合体は、スチレン-ブタジエン共重合体に対して伸展油を用いて油展したものである。このように、予め伸展油によって油展した油展スチレン-ブタジエン共重合体を含有することにより、ゴム組成物の配合時に油を混練した配合ゴムと比較して、ゴム成分中の伸展油及びフィラーの分散性を向上できる。
油展スチレン-ブタジエン共重合体は、分岐構造を導入したものが好ましい。分岐構造が導入されたスチレン-ブタジエン共重合体としては、例えば、その重合体末端がエポキシ化合物、ハロゲン含有ケイ素化合物、及びアルコキシシラン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の多官能性カップリング剤で変性されているものや、少量の分岐剤の存在下で重合したものを挙げることができる。これらの中でも、その重合体末端が多官能性カップリング剤で変性されているものが好ましい。
スチレン-ブタジエン共重合体は、例えば、重合開始剤を用いて、スチレンとブタジエンを共重合させて調製できる。重合開始剤としては、リチウム系開始剤が好ましい。リチウム系開始剤としては、有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、t-ブチルリチウム等のアルキルリチウム;1,4-ジリチウムブタン等のアルキレンジリチウム;フェニルリチウム、スチルベンリチウム、ジイソプロペニルベンゼンリチウム、ブチルリチウム等のアルキルリチウムとジビニルベンゼン等の反応物等の芳香族炭化水素リチウム;リチウムナフタレン等の多核炭化水素リチウム;アミノリチウム、トリブチルスズリチウム等を挙げることができる。
重合の際には、必要に応じて、共重合時のスチレンランダム化剤として、またビニル結合量の調節剤として、エーテル化合物又はアミン等を用いることができる。エーテル化合物又はアミン等としては、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン等が挙げられる。また、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、リノレイン酸カリウム、安息香酸カリウム、フタール酸カリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸カリウム等の活性剤も同様の目的で使用できる。
重合溶媒としては、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン等を用いることができる。重合方式は、バッチ重合方式、連続重合方式のいずれでもよいが、前述の各種特性を有するスチレン-ブタジエン共重合体が好適に得られるという観点から、連続重合方式を用いることが好ましい。重合条件として、重合温度は、通常、0~130℃であり、好ましくは10~100℃である。重合時間は、通常、5分~24時間であり、好ましくは10分~10時間である。重合溶媒中の単量体濃度(単量体の合計/(単量体の合計+重合溶媒))は、通常、5~50質量%であり、好ましくは10~35質量%である。
なお、一般にリチウム系開始剤を用いた場合、スチレンの重合反応速度とブタジエンの重合反応速度は異なる。また、それぞれの重合反応速度は重合温度や単量体濃度の影響を受ける。そのため、単純な反応を行うと、重合温度が高まる反応後半において、重合温度の影響及びスチレン単量体の濃度が高いことにより、スチレンが多く反応して、スチレン長連鎖が多く発生し、スチレン長連鎖の含有割合が増加してしまう場合がある。そこで、スチレン単連鎖及びスチレン長連鎖の含有割合を適切な値とするための方法として、重合温度を、スチレン及びブタジエンの反応速度が同値となるところで制御する方法や、反応前のブタジエン仕込み量を減らした状態で反応を開始することにより、重合初期のスチレン取り込み量を上げ、次に減らした量のブタジエンを連続的に導入する方法等がある。
スチレン-ブタジエン共重合体に分岐構造を導入する具体的な方法として、多官能性カップリング剤によって変性する場合、回分重合法や連続重合法によって得られるリチウム活性末端を有する活性重合体を、四塩化ケイ素等のハロゲン含有ケイ素化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシシランサルファイド化合物、(ポリ)エポキシ化合物、尿素化合物、アミド化合物、イミド化合物、チオカルボニル化合物、ラクタム化合物、エステル化合物、及びケトン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の多官能性カップリング剤と反応させる方法を挙げることができる。これらの中でも、四塩化ケイ素等のハロゲン含有ケイ素化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシシランサルファイド化合物、(ポリ)エポキシ化合物が好ましく、ハロゲン含有ケイ素化合物、アルコキシシラン化合物、(ポリ)エポキシ化合物が更に好ましい。また、少量の分岐剤の存在下で重合する場合、分岐剤の具体例としては、ジビニルベンゼンを挙げることができる。導入量は、スチレン-ブタジエン共重合体100質量%に対し、10質量%以下とすることが好ましい。
スチレン-ブタジエン共重合体の油展に用いる伸展油としては、例えば、ナフテン系、パラフィン系、芳香族油展系等が挙げられる。油展の方法としては、例えば、重合終了後、伸展油を加え、従来公知の方法により脱溶媒及び乾燥する方法等が挙げられる。
伸展油の使用量は、スチレン-ブタジエン共重合体100質量部に対し、5~50質量部が好ましく、10~40質量部がより好ましい。
SBRは、非変性SBRでもよいし、変性SBRでもよい。また、SBRは、水素添加スチレンブタジエン共重合体(水添SBR)も使用可能である。
変性SBRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するSBRであればよく、例えば、SBRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性SBR(末端に上記官能基を有する末端変性SBR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性SBRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性SBR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性SBR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性SBR等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1~6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシシリル基)、アミド基が好ましい。
SBRとしては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等により製造・販売されているSBRを使用することができる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。上限は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
BRは特に限定されず、例えば、高シス含量のハイシスBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR、希土類系触媒を用いて合成したBR(希土類BR)等を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、BRは、シス含量が90質量%以上のハイシスBRを含むことが好ましい。該シス含量は、95質量%以上がより好ましい。なお、シス含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
また、BRは、非変性BRでもよいし、変性BRでもよい。変性BRとしては、変性SBRと同様の官能基が導入された変性BRが挙げられる。また、BRは、水素添加ブタジエン重合体(水添BR)も使用可能である。
BRとしては、例えば、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上である。上限は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
(シリカ)
ゴム組成物には、充填材としてシリカが配合される。使用可能なシリカとしては、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは100m/g以上、更に好ましくは150m/g以上、特に好ましくは200m/g以上である。シリカのNSAの上限は特に限定されないが、好ましくは300m/g以下、より好ましくは250m/g以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面における高速旋回性能が向上する傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
ゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは75質量部以上、特に好ましくは95質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは150質量部以下、特に好ましくは120質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
(シランカップリング剤)
ゴム組成物に使用されるシランカップリング剤は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含むものである。このような有機珪素化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記有機珪素化合物のなかでも、下記平均組成式(I)で表される有機珪素化合物が好ましい。
Figure 0007501193000001
(式中、xは、硫黄原子の平均個数を表し、3.5以上である。mは、6以上の整数を表す。R~Rは、同一若しくは異なって炭素数1~6のアルキル基又はアルコキシ基を表し、R~Rの少なくとも1つ及びR~Rの少なくとも1つが前記アルコキシ基である。なお、R~Rは、前記アルキル基又は前記アルコキシ基が結合した環構造を形成したものでもよい。)
xは、前記有機珪素化合物の硫黄原子の平均個数を表す。xは、3.5以上12以下が好ましい。ここで、硫黄原子の平均個数、珪素原子の個数は、蛍光X線により組成物中の硫黄量、珪素量を測定しそれぞれの分子量より換算した値である。
mは、6以上の整数を表し、好ましくは6以上14以下である。
アルキル基(R~R)の炭素数に関し、好ましくは炭素数1以上5以下である。アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
アルコキシ基(R~R)は、好ましくは炭素数1以上5以下である。アルコキシ基中の炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基等が挙げられる。
~Rの少なくとも1つ及びR~Rの少なくとも1つが炭素数1~6のアルコキシ基であり、好ましくは、R~R、R~Rのそれぞれ2つ以上が炭素数1~6のアルコキシ基である。
なお、R~Rは、炭素数1~6のアルキル基、アルコキシ基が結合した環構造を形成したものでもよい。例えば、(i)Rがエトキシ基、Rがメチル基が結合した環構造、(ii)Rがエチル基、Rがメチル基が結合した環構造、を形成する場合、それぞれ、R及びRで「-O-C-CH-」、「-C-CH-」という2価の基が形成され、Siに結合した構造が挙げられる。
前記有機珪素化合物は、例えば、特開2018-65954号公報に記載の製造方法で調製できる。具体的には、特開2018-65954号公報に記載の式(I-1)のハロゲン基含有有機珪素化合物、及びNaSで表される無水硫化ソーダ、更に必要により硫黄を反応させることにより、前記有機珪素化合物を製造することが可能である。上記反応を行う際、スルフィド鎖の調整のため、硫黄の添加は任意であり、所望の平均組成式(I)の化合物となるように、平均組成式(I-1)の化合物と無水硫化ソーダと必要により硫黄との配合量から決定すればよい。例えば、平均組成式(I)の化合物のxを3.5にしたい場合、無水硫化ソーダ1.0molと、硫黄2.5molと、式(I-1)の化合物2.0molとを反応させればよい。
そして、シランカップリング剤としてアルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物、すなわち、長鎖シランカップリング剤を用いると、化合物中のアルコキシ基がシリカ表面の水酸基と反応することで、シリカ表面を疎水化し、かつ該化合物の炭素鎖が長いことに起因して従来のシランカップリング剤よりも疎水化の影響が大きくなるため、シリカの分散性が顕著に向上する。そのため、ポリマー/ポリマー間の距離が均一になり、ポリマー相内で応力を発生させやすくなると共に、ミクロな領域での追従性を生じさせることができる。また、長鎖でシリカと結合しているため、ポリマー/ポリマー間の距離を長く保ちやすくなる。従って、このような長鎖シランカップリング剤を用いることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を顕著に改善できる。
ゴム組成物において、前記有機珪素化合物の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上、特に好ましくは7質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。なお、前記平均組成式(I)で表される有機珪素化合物の含有量も同様の範囲が望ましい。
ゴム組成物は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物以外の他のシランカップリング剤を含んでもよい。
他のシランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT-Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量(前記有機珪素化合物、他のシランカップリング剤の総量)は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上、特に好ましくは7質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
(他の充填材)
シリカ以外の他の充填材としては特に限定されず、ゴム分野で公知の材料を使用でき、例えば、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカなどの無機フィラー等が挙げられる。なかでも、カーボンブラック、水酸化アルミニウムが好ましい。
ゴム組成物において、充填材の含有量(充填材の合計含有量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは80質量部以上、特に好ましくは100質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは160質量部以下、特に好ましくは130質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
ゴム組成物において、充填材100質量%中のシリカ含有率は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、50質量%以上が好ましく、80質量%以上が好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、98質量%以下が好ましく、97質量%以下がより好ましい。
前記ゴム組成物に使用可能なカーボンブラックとしては、特に限定されないが、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱化学(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、50m/g以上が好ましく、70m/g以上がより好ましく、90m/g以上が更に好ましい。また、上記NSAは、200m/g以下が好ましく、150m/g以下がより好ましく、130m/g以下が更に好ましい。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217-2:2001によって求められる。
ゴム組成物において、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
水酸化アルミニウムとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は、好ましくは0.6μm以上、より好ましくは0.7μm以上である。また、水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、更に好ましくは1.3μm以下、特に好ましくは1.2μm以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
ゴム組成物において、水酸化アルミニウムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
(可塑剤)
ゴム組成物には、可塑剤を配合することが好ましい。可塑剤とは、ゴム成分に可塑性を付与する材料であり、例えば、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)、樹脂成分(常温(25℃)で液体状態の樹脂、常温(25℃)で固体状態の樹脂)等が挙げられる。特に樹脂成分を配合する場合、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を顕著に向上できる。
ゴム組成物において、可塑剤の含有量(可塑剤の総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは50質量部以上、特に好ましくは60質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは120質量部以下、特に好ましくは100質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
前記ゴム組成物に使用可能な液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)としては特に限定されず、オイル、液状ポリマーなどが挙げられる。液状ポリマーとしては、例えば、液状ゴム、液状ファルネセン系ポリマーが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム組成物において、液体可塑剤の含有量(オイル、液状ゴム、液状ファルネセン系ポリマーの総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは17質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは50質量部以下、特に好ましくは45質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。市販品としては、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)、日清オイリオグループ(株)等の製品を使用できる。なかでも、プロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等)、植物油が好ましい。
ゴム組成物において、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは13質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは70質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは35質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。なお、オイルの含有量には、油展オイルに含まれるオイルも含まれる。
液状ゴムとしては、例えば、アセトンで抽出可能な液状ジエン系ゴムが挙げられる。具体的には、25℃で液体状態の液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)、液状スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(液状SBSブロックポリマー)、液状スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(液状SISブロックポリマー)等の液状ジエン系ゴムが挙げられる。これらは、末端や主鎖が極性基で変性されていても構わない。また、これらの水素添加物も使用可能である。
ゴム組成物において、液状ゴムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。なお、液状ジエン系ゴムの含有量も同様の範囲が望ましい。
液状ファルネセン系ポリマーとは、ファルネセンを重合することで得られる重合体であり、ファルネセンに基づく構成単位を有する。ファルネセンには、α-ファルネセン((3E,7E)-3,7,11-トリメチル-1,3,6,10-ドデカテトラエン)やβ-ファルネセン(7,11-ジメチル-3-メチレン-1,6,10-ドデカトリエン)などの異性体が存在するが、以下の構造を有する(E)-β-ファルネセンが好ましい。
Figure 0007501193000002
液状ファルネセン系ポリマーは、ファルネセンの単独重合体(ファルネセン単独重合体)でも、ファルネセンとビニルモノマーとの共重合体(ファルネセン-ビニルモノマー共重合体)でもよい。
ビニルモノマーとしては、スチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、α-メチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、4-tert-ブチルスチレン、5-t-ブチル-2-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、tert-ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4-ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N-ジメチルアミノエチルスチレン、N,N-ジメチルアミノメチルスチレン、2-エチルスチレン、3-エチルスチレン、4-エチルスチレン、2-t-ブチルスチレン、3-t-ブチルスチレン、4-t-ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ジフェニルエチレン、3級アミノ基含有ジフェニルエチレンなどの芳香族ビニル化合物や、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ブタジエンが好ましい。すなわち、ファルネセン-ビニルモノマー共重合体としては、ファルネセンとブタジエンとの共重合体(ファルネセン-ブタジエン共重合体)が好ましい。
ファルネセン-ビニルモノマー共重合体において、ファルネセンとビニルモノマーとの質量基準の共重合比(ファルネセン/ビニルモノマー)は、40/60~90/10が好ましい。
液状ファルネセン系ポリマーは、重量平均分子量(Mw)が3000~30万のものを好適に使用できる。液状ファルネセン系ポリマーのMwは、好ましくは8000以上、より好ましくは10000以上であり、また、好ましくは10万以下、より好ましくは6万以下、更に好ましくは5万以下である。
ゴム組成物において、液状ファルネセン系ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
また、ゴム組成物において、前記樹脂成分の含有量(常温(25℃)で液体状態の樹脂、常温(25℃)で固体状態の樹脂の総量)は、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、特に好ましくは35質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは60質量部以下、特に好ましくは50質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
樹脂成分の常温(25℃)で液体状態の樹脂としては、液状樹脂が挙げられる。液状樹脂は、軟化点が常温以下の常温で液体状態のものでもよい。液状樹脂としては、テルペン系樹脂(テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂を含む)、ロジン樹脂、スチレン系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、クマロンインデン系樹脂(クマロン、インデン単体樹脂を含む)、フェノール樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、これらの水素添加物も使用可能である。
ゴム組成物において、液状樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
樹脂成分の常温(25℃)で固体状態の樹脂(以下、「固体樹脂」とも称する)としては、例えば、常温(25℃)で固体状態の芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂、脂環族系炭化水素樹脂などが挙げられる。また、樹脂は、水添されていてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、芳香族ビニル重合体、テルペン系樹脂、石油樹脂、脂環族系炭化水素樹脂が好ましく、石油樹脂がより好ましい。
前記ゴム組成物において、固体樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、特に好ましくは35質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは60質量部以下、特に好ましくは50質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。なお、芳香族ビニル重合体、テルペン系樹脂、石油樹脂の含有量も同様の範囲が望ましい。
固体樹脂の軟化点は、60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。上限は、160℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましく、115℃以下が更に好ましい。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
なお、樹脂成分の軟化点は、JIS K6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
上記芳香族ビニル重合体は、芳香族ビニルモノマーを構成単位として含むポリマーである。例えば、α-メチルスチレン及び/又はスチレンを重合して得られる樹脂が挙げられ、具体的には、スチレンの単独重合体(スチレン樹脂)、α-メチルスチレンの単独重合体(α-メチルスチレン樹脂)、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体、スチレンと他のモノマーの共重合体などが挙げられる。
上記クマロンインデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂である。クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α-メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。なお、上記クマロンインデン樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1~200質量部であることが好ましい。
上記クマロン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、クマロンを含む樹脂である。
上記インデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、インデンを含む樹脂である。
上記フェノール樹脂としては、例えば、フェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒド類とを酸又はアルカリ触媒で反応させることにより得られるポリマー等の公知のものを使用できる。なかでも、酸触媒で反応させることにより得られるもの(ノボラック型フェノール樹脂など)が好ましい。
上記ロジン樹脂としては、天然ロジン、重合ロジン、変性ロジン、これらのエステル化合物、これらの水素添加物に代表されるロジン系樹脂等が挙げられる。なお、上記ロジン樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1~200質量部であることが好ましい。
上記石油樹脂としては、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、これらの水素添加物などが挙げられる。なかでも、DCPD樹脂、水添DCPD樹脂、C9系樹脂が好ましく、水添DCPD樹脂がより好ましい。
上記テルペン系樹脂は、テルペンを構成単位として含むポリマーであり。例えば、テルペン化合物を重合して得られるポリテルペン樹脂、テルペン化合物と芳香族化合物とを重合して得られる芳香族変性テルペン樹脂などが挙げられる。また、これらの水素添加物も使用できる。
上記ポリテルペン樹脂は、テルペン化合物を重合して得られる樹脂である。該テルペン化合物は、(Cの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α-フェランドレン、α-テルピネン、γ-テルピネン、テルピノレン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、α-テルピネオール、β-テルピネオール、γ-テルピネオールなどが挙げられる。
上記ポリテルペン樹脂としては、上述したテルペン化合物を原料とするピネン樹脂、リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、ピネン/リモネン樹脂などが挙げられる。なかでも、ピネン樹脂が好ましい。ピネン樹脂は、通常、異性体の関係にあるα-ピネン及びβ-ピネンの両方を含んでいるが、含有する成分の違いにより、β-ピネンを主成分とするβ-ピネン樹脂と、α-ピネンを主成分とするα-ピネン樹脂とに分類される。
上記芳香族変性テルペン樹脂としては、上記テルペン化合物及びフェノール系化合物を原料とするテルペンフェノール樹脂や、上記テルペン化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンスチレン樹脂などが挙げられる。また、上記テルペン化合物、フェノール系化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンフェノールスチレン樹脂も使用できる。なお、フェノール系化合物としては、例えば、フェノール、ビスフェノールA、クレゾール、キシレノールなどが挙げられる。また、スチレン系化合物としては、スチレン、α-メチルスチレンなどが挙げられる。
上記アクリル系樹脂は、アクリル系モノマーを構成単位として含むポリマーである。例えば、カルボキシル基を有し、芳香族ビニルモノマー成分とアクリル系モノマー成分とを共重合して得られる、スチレンアクリル樹脂等のスチレンアクリル系樹脂などが挙げられる。なかでも、無溶剤型カルボキシル基含有スチレンアクリル系樹脂を好適に使用できる。
上記無溶剤型カルボキシル基含有スチレンアクリル系樹脂とは、副原料となる重合開始剤、連鎖移動剤、有機溶媒などを極力使用せずに、高温連続重合法(高温連続塊重合法)(米国特許第4,414,370号明細書、特開昭59-6207号公報、特公平5-58005号公報、特開平1-313522号公報、米国特許第5,010,166号明細書、東亜合成研究年報TREND2000第3号p42-45等に記載の方法)により合成された(メタ)アクリル系樹脂(重合体)である。なお、本明細書において、(メタ)アクリルは、メタクリル及びアクリルを意味する。
上記アクリル系樹脂を構成するアクリル系モノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸や、(メタ)アクリル酸エステル(2エチルヘキシルアクリレート等のアルキルエステル、アリールエステル、アラルキルエステルなど)、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド誘導体などの(メタ)アクリル酸誘導体が挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸の総称である。
上記アクリル系樹脂を構成する芳香族ビニルモノマー成分としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ビニルが挙げられる。
また、上記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分として、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸誘導体、芳香族ビニルと共に、他のモノマー成分を使用してもよい。
上記可塑剤としては、例えば、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、JXTGエネルギー(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業、ノバレス・ルトガース社等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量(質量部)と、ゴム成分100質量部に対する前記樹脂成分の含有量(質量部)とが、下記式を満たすことが好ましい。
1.5≦シリカの含有量/樹脂成分の含有量≦5.0
シリカの含有量/樹脂成分の含有量は、好ましくは1.8以上、より好ましくは2.0以上、更に好ましくは2.2以上、特に好ましくは2.3以上である。下限は、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.7以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
前記ゴム組成物において、ゴム成分100質量部に対する前記樹脂成分及び前記液状ポリマーの合計含有量(質量部)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは40質量部以上、特に好ましくは45質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは110質量部以下、より好ましくは90質量部以下、更に好ましくは70質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
前記ゴム組成物は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能の観点から、ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量(質量部)と、ゴム成分100質量部に対する前記樹脂成分及び前記液状ポリマーの合計含有量(質量部)とが、下記式を満たすことが好ましい。
1.0≦シリカの含有量/樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量≦4.5
シリカの含有量/液状ポリマー及び樹脂成分の合計含有量は、
好ましくは1.4以上、より好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.8以上、特に好ましくは1.9以上である。下限は、好ましくは3.6以下、より好ましくは3.1以下、更に好ましくは2.6以下、特に好ましくは2.3以下である。上記範囲内にすることで、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能が向上する傾向がある。
(他の材料)
前記ゴム組成物は、耐クラック性、耐オゾン性等の観点から、老化防止剤を含有することが好ましい。
老化防止剤としては特に限定されないが、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4’-ビス(α,α’-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましく、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物がより好ましい。市販品としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物において、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。該含有量は、好ましくは7.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下である。
前記ゴム組成物は、ステアリン酸を含むことが好ましい。前記ゴム組成物において、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは0.5~5質量部である。
なお、ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含むことが好ましい。前記ゴム組成物において、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。
なお、酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物には、ワックスを配合してもよい。前記ゴム組成物において、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。
ワックスとしては特に限定されず、石油系ワックス、天然系ワックスなどが挙げられ、また、複数のワックスを精製又は化学処理した合成ワックスも使用可能である。これらのワックスは、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。天然系ワックスとしては、石油外資源由来のワックスであれば特に限定されず、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ライスワックス、ホホバろうなどの植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムなどの鉱物系ワックス;及びこれらの精製物などが挙げられる。市販品としては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物には、ポリマー鎖に適度な架橋鎖を形成し、良好な性能を付与するという点で、硫黄を配合することが好ましい。
前記ゴム組成物において、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上である。該含有量は、好ましくは4.0質量部以下、より好ましくは3.0質量部以下、更に好ましくは2.0質量部以下である。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ゴム組成物は、加硫促進剤を含むことが好ましい。
前記ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は特に制限はなく、要望する加硫速度や架橋密度に合わせて自由に決定すれば良いが、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上、更に好ましくは1.5質量部以上である。上限は、好ましくは8.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下である。
加硫促進剤の種類は特に制限はなく、通常用いられているものを使用可能である。加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系、グアニジン系、ベンゾチアゾール系加硫促進剤が好ましい。
前記ゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、離型剤等の材料を適宜配合してもよい。
前記ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常50~200℃、好ましくは80~190℃であり、混練時間は、通常30秒~30分、好ましくは1分~30分である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常100℃以下、好ましくは室温~80℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理が施される。加硫温度としては、通常120~200℃、好ましくは140~180℃である。
前記ゴム組成物を適用できる部材としては、トレッド(キャップトレッド)、サイドウォール、ベーストレッド、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、インナーライナー、アンダートレッド、ブレーカートッピング、プライトッピング、トレッド等、空気入りタイヤの各部材に好適に使用できる。なかでも、トレッド(キャップトレッド)に好適に使用できる。
タイヤは、ゴム組成物を用いて通常の方法により製造される。すなわち、上記成分を配合したゴム組成物を未加硫の段階でトレッド等の形状に合わせて押し出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することで、タイヤが得られる。
タイヤとしては、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤなどが挙げられる。なかでも、空気入りタイヤが好ましい。タイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、トラック、バスなどの重荷重用タイヤ、ライトトラック用タイヤ、二輪自動車用タイヤ、レース用タイヤ(高性能タイヤ)などに使用可能である。なかでも、乗用車用タイヤに好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR1:下記製造例1-1で合成した変性溶液重合SBR(スチレン含有量35質量%、ビニル結合量34モル%、Mw85万、Tg-30℃、ゴム成分100質量部に対しオイル分25質量部を含む油展品)
SBR2:下記製造例1-2で合成した変性溶液重合SBR(スチレン含有量30質量%、ビニル結合量52モル%、Mw25万、Tg-23℃、非油展品)
SBR3:Styron社製SLR6430(スチレン含有量40質量%、ビニル結合量24モル%、Mw107万、Tg-31℃、ゴム成分100質量部に対しオイル分37.5質量部を含む油展品非油展品)
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B(シス含量98質量%)
NR:TSR20
シリカ1:エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(NSA175m/g)
シリカ2:エボニックデグサ社製のウルトラシル9100Gr(NSA235m/g)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックN220(NSA115m/g)
有機珪素化合物1:下記製造例2で合成したシランカップリング剤
有機珪素化合物2:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
固体樹脂1:JXTGエネルギー(株)製のT-REZ PR801(水添DCPD/C9、軟化点87~93℃)
固体樹脂2:アリゾナケミカル社製のSylvares4401(α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体、軟化点85℃、Tg43℃)
固体樹脂3:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンPX1150(ポリテルペン(β-ピネン樹脂)、軟化点115℃)
液状ポリマー:CRAY VALLEY社製のRICON130(ポリブタジエン、Mn2500)
酸化亜鉛:三井金属工業(株)製の酸化亜鉛2種
ワックス:日本精鑞(株)製のオゾエースワックス
老化防止剤1:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブ
チル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤2:大内新興化学工業(株)製のノクラックRD(ポリ(2,2,4-トリメ
チル-1,2-ジヒドロキノリン))
ステアリン酸:日油(株)製の「椿」
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
硫黄:軽井沢硫(株)製の粉末硫黄
(製造例1-1:SBR1の合成)
攪拌機およびジャケットの付いたオートクレーブ反応器(内容積20L)を窒素置換し、温度を70℃でコントロールしつつ、スチレンを10.5g/分の速度で、1,2-ブタジエンを100ppm含む1,3-ブタジエンを19.5g/分の速度で、シクロヘキサンを150g/分の速度で、テトラヒドロフランを1.5g/分の速度で、n-ブチルリチウムを0.117mmol/分の速度で連続的にチャージした。1基目の反応容器の頂部出口にて、四塩化ケイ素を0.04mmol/分の速度で連続的に添加し、これを1基目の反応容器に連結した2基目の反応容器に導入して変性反応を行った。変性反応終了後の重合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加した。次いで、重合体100質量部に対し伸展油(H&R社製のVivaTec400)を25質量部加えた後、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥し、SBR1を得た。
(製造例1-2:SBR2の合成)
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、および1,3-ブタジエンを仕込んだ。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n-ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で1,3-ブタジエンを追加し、さらに5分重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシリル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランを変性剤として加えて反応を行った。重合反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥し、SBR2を得た。
(製造例2:有機珪素化合物1の合成)
撹拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を備えた2Lセパラブルフラスコに、無水硫化ソーダ78.0g(1.0モル)、硫黄80.3g(2.5モル)およびエタノール480gを仕込み、80℃に加熱した。その中に、6-クロロヘキシルトリエトキシシラン566g(2.0モル)を滴下投入し、80℃にて10時間加熱撹拌した。この反応液を、濾過板を用いて加圧濾過することで、反応の進行とともに生成した塩が除去された濾液を得た。得られた濾液を100℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下でエタノールを留去することで、反応生成物として有機珪素化合物1(シランカップリング剤)を得た。得られた有機珪素化合物1は、化合物中に含まれる硫黄量が18.5質量%であり、有機珪素化合物1分子中に含まれる平均の硫黄の原子数xは3.5であり、mの値は6であった。
<実施例及び比較例>
表1に示す配合処方に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、ポリマーや配合薬品添加し、150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、100℃の条件下で2分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた各未加硫ゴム組成物をそれぞれキャップトレッドの形状に成型し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて170℃で15分間加硫することにより、試験タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
得られた試験タイヤについて、以下の評価を行った。評価結果を表1に示した。なお、比較例1を基準比較例とした。
<ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能(実車)>
試験は、テストコースにおける実車評価により行い、各試験タイヤを全輪に装着した各テスト車両について、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能を、10人のドライバーのフィーリングに基づいて、それぞれ10段階で評価した。その評価の合計値を評点として求め、基準比較例を100とし、指数化した。指数が大きいほど、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能に優れている。
Figure 0007501193000003
表1より、前記式(1)「M300/M100≧4.0」を満たし、シリカを含む充填材と、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上を含むシランカップリング剤とを含む実施例は、ウェット路面でのブレーキを踏みながらの旋回性能に優れていた。

Claims (10)

  1. 300%モジュラス(M300)、100%モジュラス(M100)が下記式(1)を満たし、
    ゴム成分と、シリカを含む充填材と、シランカップリング剤と、固体樹脂とを含み、
    前記シランカップリング剤は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含み、
    前記有機珪素化合物は、下記平均組成式(I)で表される有機珪素化合物であり、
    前記固体樹脂の含有量はゴム成分100質量部に対して35~100質量部であるタイヤ用ゴム組成物。
    (1)M300/M100≧4.0
    Figure 0007501193000004
    (式中、xは、硫黄原子の平均個数を表し、3.5以上である。mは、6以上の整数を表す。R ~R は、同一若しくは異なって炭素数1~6のアルキル基又はアルコキシ基を表し、R ~R の少なくとも1つ及びR ~R の少なくとも1つが前記アルコキシ基である。なお、R ~R は、前記アルキル基又は前記アルコキシ基が結合した環構造を形成したものでもよい。)
  2. 下記式を満たす請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
    M300/M100≧4.2
  3. 下記式を満たす請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
    M100≦5.0MPa
  4. 下記式を満たす請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
    M300≧8.0MPa
  5. イソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムを含む請求項1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 300%モジュラス(M300)、100%モジュラス(M100)が下記式(1)を満たし、
    ゴム成分と、シリカを含む充填材と、シランカップリング剤とを含み、
    前記シランカップリング剤は、アルコキシシリル基及び硫黄原子を含み、かつアルコキシシリル基及び硫黄原子を連結する炭素原子の数が6個以上である有機珪素化合物を含み、
    更に樹脂成分を含み、
    ゴム成分100質量部に対するシリカ、樹脂成分の含有量が下記式を満たし、
    前記シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して5~250質量部であり、
    前記樹脂成分の含有量は、ゴム成分100質量部に対して10~100質量部であるタイヤ用ゴム組成物。
    1.5≦シリカの含有量/樹脂成分の含有量≦4.0
    (1)M300/M100≧4.0
  7. ゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量が20質量部以上である請求項1~6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 更に樹脂成分及び液状ポリマー(前記樹脂成分を除く)を含み、
    ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量、樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量が下記式を満たす請求項1~7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
    1.0≦シリカの含有量/樹脂成分及び液状ポリマーの合計含有量≦4.5
  9. ゴム成分100質量部に対する樹脂成分及び液状ポリマー(前記樹脂成分を除く)の合計含有量が30質量部以上である請求項1~8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 請求項1~9のいずかに記載のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤ。
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