JP7499154B2 - Feed screw mechanism - Google Patents
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Description
本開示は、送りねじ機構に関する。 This disclosure relates to a feed screw mechanism.
従来、外周にねじ溝を形成したねじ軸体の周囲をナット体が移動する送りねじ機構が知られている。ナット体に偏心孔を有する環状部材を接続し、偏心孔に潤滑油を充填して、ねじ軸体が偏心孔を挿通することで、ねじ軸体の表面に給油する技術が提案されている。 Conventionally, there is known a feed screw mechanism in which a nut body moves around a threaded shaft body with a screw groove formed on its outer periphery. A technology has been proposed in which an annular member with an eccentric hole is connected to the nut body, the eccentric hole is filled with lubricating oil, and the threaded shaft body is inserted through the eccentric hole to supply oil to the surface of the threaded shaft body.
送りねじ機構を使用し続けると、潤滑油には、ナット体とねじ軸体が擦り合うことで生じる摩耗粉が混ざり、潤滑性能が低下する場合がある。 When the feed screw mechanism is used continuously, wear particles generated by the rubbing between the nut body and the screw shaft body may become mixed into the lubricating oil, causing a decrease in lubricating performance.
本開示は、外周にねじ溝が形成されたねじ軸体と、前記ねじ軸体に沿って移動可能なナット体と、前記ナット体に対して回転可能に設けられる環状部材と、を有し、前記環状部材は、前記ねじ軸体が挿通するとともに、前記ねじ軸体の中心に対して偏心する偏心孔を有し、前記偏心孔の内側面と前記ねじ軸体との間に潤滑油が充填され、使用により硬化し、潤滑性能が劣化した前記潤滑油によって生じる力により、前記環状部材が回転する、送りねじ機構に関する。 The present disclosure relates to a feed screw mechanism having a threaded shaft body with a thread groove formed on its outer periphery, a nut body movable along the threaded shaft body, and an annular member rotatably provided relative to the nut body, the annular member having an eccentric hole through which the threaded shaft body is inserted and which is eccentric with respect to the center of the threaded shaft body, lubricating oil is filled between the inner surface of the eccentric hole and the threaded shaft body, and the annular member rotates due to the force generated by the lubricating oil which has hardened with use and has deteriorated in lubricating performance.
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。電動建具100は、例えば、図1及び図2に示すように、建物の開口部に設けられる横すべり出し窓である。電動建具100は、枠体10と、障子50と、建具用電動開閉機構1と、を有する。電動建具100は、枠体10内を障子50が開閉可能に取り付けられて構成される。
The following describes in detail an embodiment of the present disclosure with reference to the drawings. The electric door and
枠体10は、上枠11、下枠12、一対の縦枠13、14接続された方形の枠である。枠体10の内側且つ室外側に、後述する障子50が取り付けられる。本実施形態では、下枠12に建具用電動開閉機構1が配置される。
The
下枠12は、側面視で上部が開口した略コの字状に形成されている。下枠12は、開閉機構格納部120と、下枠カバー123と、を有する。
The
開閉機構格納部120は、下枠12の室内側で、下枠12の上面に形成される凹部である。開閉機構格納部120は、図3A~図4Aに示すように、底面部121と、側壁部122とを有する。底面部121は、下枠12の略水平方向に延びる略長方形の面である。側壁部122は、室内側側壁部122aと、室外側側壁部122bと、連結孔122cと、を有する。室内側側壁部122aは、底面部121の室内側の側縁から起立し、底面部121の長手方向の一方及び他方に分かれていて長手方向の中央部側には存在しない。室外側側壁部122bは、底面部121の室外側の側縁から起立し、底面部121の長手方向の一方から他方まで連続して形成される。連結孔122cは、室外側側壁部122bに形成される貫通孔である。連結孔122cは、長手方向が下枠12の見付方向に沿う長方形の形状を有する。連結孔122cは、後述するすべりねじ機構2と後述するアーム部3とを連結するために形成されている。
The opening/closing
下枠カバー123は、開閉機構格納部120を覆う樹脂製のカバーである。図3Aに示すように、下枠カバー123は、下枠12の延びる方向に沿って延びる長尺の部材であり、一対の縦枠13、14の間に配置される。下枠カバー123は、一対のカバー側壁部123aと、カバー上面部123bとを有する。カバー側壁部123aは、下枠12の側壁部122と連続した面を形成するように取り付けられる。図3Bに示すように、下枠カバー123を開閉機構格納部120に取り付けた状態では、室内側のカバー側壁部123aは、下枠の室内側側壁部122aの間に配置されている。図示を省略するが、室外側において、室外側のカバー側壁部123aが、室外側側壁部122bの上端に接し、下枠カバー123の長手方向の一方から他方まで延びる。室外側のカバー側壁部123aも、室外側側壁部122bと連続した面を形成する。カバー上面部123bは、一対のカバー側壁部123aの上端を接続するとともに、開閉機構格納部120の上面を覆う。下枠カバー123は、開閉機構格納部120と着脱可能に形成される。
The
障子50は、枠体10内に配置される。障子50は、上枠11を軸として回動可能に取り付けられ、図1に示すように、一対の縦枠13、14及び下枠12側から室内外方向に開閉可能に取り付けられる。障子50は、枠体10の内部に配置される框51と、ガラス52とを有する。框51は、枠状に組まれ、上框51a、下框51b、一対の縦框51c、51dを有する。図4Cに示すように、下框51bは、下枠12の下端部よりも下方に位置している。
The
建具用電動開閉機構1は、電力で駆動され、障子50を開閉する機構である。建具用電動開閉機構1は、本実施形態における送りねじ機構としてのすべりねじ機構2と、アーム部3と、駆動部4と、制御部9と、を有する。
The electric opening and closing mechanism for
すべりねじ機構2は、図4A及び図4Bに示すように、ねじ軸体21と、ガイドレール22と、ナット体23と、駆動部接続部24と、を有する。すべりねじ機構2は、回転運動を直線運動に変換する直動変換機構である。すべりねじ機構2は、後述するねじ軸体21のねじ溝210と、ナット体23のナット体ねじ溝230とが係合することにより、ナット体23が進退するように構成される。
As shown in Figures 4A and 4B, the sliding
ねじ軸体21は、下枠12の底面部121に、下枠12の延びる方向に沿って配置される。ねじ軸体21は、外周にねじ溝210が形成された略円柱状の棒である。ねじ軸体21の長手方向の端部には、長手方向の中央側よりも径の小さな中心軸部213が形成されている。中心軸部213が、底面部121から上方に突出する第1軸受ブラケット211及び第2軸受ブラケット212により支持されることにより、ねじ軸体21は、底面部121から上方に浮いている。ねじ溝210のねじ山は、三角や台形等の形状に形成されている。ねじ軸体21は、例えばステンレス鋼、クロムモリブデン鋼等の金属で構成されている。
The threaded
ガイドレール22は、底面部121よりも幅が狭く、長さの短い長方形の板である。ガイドレール22は、底面部121の上でねじ軸体21の下に固定されている。ガイドレール22の長手方向の両端側には、第1軸受ブラケット211及び第2軸受ブラケット212が固定されている。ガイドレール22は、後述するナット体23が移動する際にナット体23を案内する。
The
ナット体23は、ねじ軸体21に螺合し、ねじ軸体21に沿って移動可能に設けられる。本明細書において、障子50を閉じた状態のナット体23の位置を閉位置と言い、このときナット体23が位置している側を閉位置側と言う。図2は、室内側から電動建具100を視た図である。図2に示すように、閉位置では、ナット体23は枠体10の室内側から視て左側に位置し、後述する駆動部4から離れた位置にある。障子50を開いた状態のナット体23の位置を開位置と言い、このときナット体23が位置してる側を開位置側と言う。図1は室外側から電動建具100を視た図である。図1を参照しつつも、仮に開位置を室内側から視た場合には、ナット体23は右側に位置することとなり、駆動部4に隣接する。図4A及び図4Bに示すように、ナット体23は、ねじ軸係合体231と、ダンパ部232と、グリースケージ233と、ナット軸受けブラケット234と、ガイド235(図4C参照)と、を有する。
The
ねじ軸係合体231は、ねじ軸体21のねじ溝210に係合して移動する樹脂製の部品である。図4Bに示すように、ねじ軸係合体231は、筒状部231aと、フランジ部231bと、を有する。筒状部231aは、中心にねじ軸体21が挿通する孔を有し、孔の内壁にはねじ軸体21のねじ溝210に係合可能なナット体ねじ溝230が形成されている。フランジ部231bは、筒状部231aの開位置側の開口から外側へ延びる。ねじ軸係合体231は、例えばPPS、ポリアセタール等の樹脂またはりん青銅等の金属で構成されている。
The screw
ナット軸受けブラケット234は、ねじ軸係合体231及び後述するダンパ部232を支持する部品である。ナット軸受けブラケット234は底部234aと、起立壁234bとを有し、底部234a及び起立壁234bが側面視略L字状となるように接合されている。底部234aは、ガイドレール22の上に、後述するアーム部3の連結部31を介して取り付けられる。
The
ガイド235は、図4Cに示すように、ガイドレール22の幅方向の一方及び他方に、ガイドレール22を間に挟むように配置される。ガイド235の高さ寸法は、ガイドレール22の高さ寸法よりも小さい。ガイド235は、後述するアーム部3の連結部31を介してナット軸受けブラケット234に結合されている。ガイド235は、底面部121とは接触せず、浮いた状態である。ガイド235により、ナット軸受けブラケット234がガイドレール22に沿って進退するときに、ナット軸受けブラケット234がガイドレール22から外れないように支持される。
As shown in FIG. 4C, the
ダンパ部232は、ねじ軸係合体231の外側を覆う部品であり、内部に潤滑油Gを収容してねじ軸体21の回転による摩擦を和らげる。ダンパ部232は、ダンパホルダ232aと、ケージ収容部232bと、を有する。
The
ダンパホルダ232aは、図5に示すように、本体部2321と、ホルダカバー2322と、ホルダ蓋2323と、皿ばね2324と、ゴム2325と、を有する。本体部2321は、ダンパ部232の外形を形成する略円筒形の部品である。ホルダカバー2322は、ダンパホルダ232aのねじ軸係合体231に接しない側、すなわち閉位置側の端部に接続される。ホルダカバー2322は、本体部2321と外径が同じ円筒形の部品である。ホルダ蓋2323は、皿ばね2324のばね力によってホルダカバー2322の閉位置側の端部を塞ぐように取り付けられる略円形のプレートである。ホルダ蓋2323は、中心に貫通孔が形成され、ねじ軸体21が挿通可能になっている。
As shown in FIG. 5, the
皿ばね2324は、ホルダ蓋2323の内側に配置される。皿ばね2324は、外周側から内周側に向かうにしたがって、ホルダ蓋2323側へ突出するように盛り上がっている。ゴム2325は、ホルダ蓋2323の外側に取り付けられ、ナット体23が第1軸受ブラケット211まで到達したときに、ホルダ蓋2323と第1軸受ブラケット211とが衝突することを緩和する。
The
ケージ収容部232bは、本体部2321の内壁側に形成される。ケージ収容部232bは、図4Bに示すように、本体部2321のねじ軸体21及びねじ軸係合体231が挿通する中空部よりも拡径した略円柱状の中空部である。ケージ収容部232bは、ダンパ部232の閉位置側に形成され、後述するグリースケージ233を収容する。
The
グリースケージ233は、ダンパ部232のケージ収容部232b内に収容される。図6に示すように、グリースケージ233は、筒状の部品が二重に重ねられて構成されている。グリースケージ233は、外側ケージ236と、環状部材としての内側ケージ237と、グリース収容部238と、を有する。グリースケージ233は、ダンパ部232のケージ収容部232b内で回転可能に収容されている。
The
外側ケージ236は、図6に示すように、円筒部236aと、蓋部236bと、蓋段差部236dと、内側ケージ収容部236eと、を有する。円筒部236aは、ダンパ部232のケージ収容部232b内に配置可能な外径を有し、ケージ収容部232b内に配置される。蓋部236bは、円筒部236aの開口を閉じる方向に延びる面である。蓋部236bの中心側に、ねじ軸体21が挿通する貫通孔236cが形成されている。蓋段差部236dは、蓋部236bの外周側が、内周側よりも外側へ突出することで形成される段差である。蓋段差部236dには、皿ばね2324が当接する。内側ケージ収容部236eは、円筒部236a及び蓋部236bの内側に形成され、内側ケージ237を収納可能な外側ケージ236の凹部である。
As shown in FIG. 6, the
図4Bに示すように、外側ケージ236と、ケージ収容部232bの間には、皿ばね2324が配置される隙間Sが形成されている。皿ばね2324の内周側の端部が、ダンパホルダ232aにおけるホルダ蓋2323の内側に接する。これにより、内側ケージ237が皿ばね2324のばね力の影響を受けることなく内側ケージ収容部236e内で容易に回転する。
As shown in FIG. 4B, a gap S in which the
内側ケージ237は、図6に示すように、外側ケージ236の内側に重ねて固定され、ナット体23及び外側ケージ236に対して回転可能に設けられている。内側ケージ237は、円筒部237aと、蓋部237bと、を有する。円筒部237aは、外側ケージ236の内側ケージ収容部236e内に収容可能な外径を有する筒状の部分である。図7に示すように、円筒部237aの内側面に、後述するグリース収容部238が形成される。蓋部237bは、円筒部237aの閉位置側の開口を閉じる方向に延びる面であり、中心側にねじ軸体21が挿通する貫通孔237cが形成されている。
As shown in FIG. 6, the
グリース収容部238は、内側ケージ237の円筒部237aの内壁面により形成される。グリース収容部238は、ねじ軸体21の中心に対して偏心する偏心孔2380を有する。偏心孔2380は、内側ケージ237の貫通孔237cよりも内径が大きく、ねじ軸体21の挿通方向を遮らないので、ねじ軸体21が挿通可能である。偏心孔2380は、内側ケージ237の円筒部237aの内壁が部分的に厚く、及び部分的に薄く形成されることで形成される。グリースケージ233における外側ケージ236の貫通孔236c及び内側ケージ237の貫通孔237cを通ってねじ軸体21がダンパ部232を挿通する。図4A、図4B及び図8に示すように、偏心孔2380の内側面とねじ軸体21との間に潤滑油Gが充填される。
The
駆動部接続部24は、ねじ軸体21と後述する駆動部4のギアとを接続する円筒状の部品である。駆動部接続部24は、内側の中空部でねじ軸体21から突出する軸と後述する駆動部4の軸とを接続し、固定する。
The drive
駆動部4は、モータであり、出力軸の周囲を回転する歯車を有する(図示省略)。駆動部4は、駆動部本体41と、減速機42とを有する。駆動部4は、すべりねじ機構2を駆動し、ねじ軸体21を回転させる。
The
アーム部3は、すべりねじ機構2と障子50とを接続し障子を開閉する。アーム部3は、連結部31と、スライド板32と、操作アーム33と、を有する。
The
連結部31は、板金部材を折り曲げた金具であり、ナット体接続面311と、スライド板接続面312と、段差部313と、を有する。ナット体接続面311と、スライド板接続面312と、段差部313とは、一体に連続して形成されている。図1に示すように、連結部31は、すべりねじ機構2と並列して配置され、連結される。
The connecting
ナット体接続面311は、平坦な板面をナット体23の下側に配置してナット体23と接続される。より詳細には、図4Cに示すように、ナット体接続面311は、ナット体23のナット軸受けブラケット234における底部234aの下面と、ガイドレール22及びガイド235の上面との間に配置され、ナット軸受けブラケット234、ナット体接続面311、及びガイド235が重ねて固定される。
The nut
スライド板接続面312は、ナット体接続面311の室外側に延びる平坦な板面である。スライド板接続面312は、後述するスライド板32にねじにて固定される。
The slide
段差部313は、ナット体接続面311とスライド板接続面312とを接続する部分である。ナット体接続面311及びスライド板接続面312は、ナット体接続面311がスライド板接続面312より上方に、スライド板接続面312がナット体接続面311より下方に位置しており、これらを上下方向に繋いでいる。段差部313は、室外側側壁部122bの連結孔122cを挿通して下方に延びる。
The
スライド板32は、障子50が閉じられた状態で障子50の下框51bの下面に位置し、障子50が開かれるとともに室外側へ移動する板材である。スライド板32には、連結部31が固定される。図1に示すように、スライド板32は、連結部31及びすべりねじ機構2と並列して配置されている。
The
操作アーム33は、すべりねじ機構2と障子50とを接続する部材である。操作アーム33は、薄く平坦な板材で形成され、障子50が閉じている間は、障子50の下框51bの下側で、スライド板32の下に収納されている。操作アーム33は、段階的に屈曲して室外側に向かって反るように略半月状に曲がっている。図1に示すように、操作アーム33の一端は、スライド板32に回転可能に接続される。図4Cに示すように、操作アーム33の他端には、上方に向かって突出する軸部331が設けられ、軸部331が障子50の下框51bの下面に形成された凹部511に係合することで接続されている。操作アーム33は、連結部31にスライド板32を介して連結されている。操作アーム33は、スライド板32がすべりねじ機構2の移動に伴って閉位置側から開位置側へ移動すると、移動した距離の分、操作アーム33がスライド板32と連動しながら、弧を描く軌道で室外側へ押し出されて突出するように移動する。
The
制御部9は、上枠11や一対の縦枠13、14のいずれかの内部に配置される電子基板である。図9に示すように、制御部9は、受信部91と、駆動部制御部92と、電源制御部93と、を有する。受信部91は、例えばリモートコントローラー等の操作機器94から送信された使用者からの指示を受信する。電源制御部93は、外部電源95からの電力の供給を受け、駆動部制御部92に電力を供給する。駆動部制御部92は、すべりねじ機構2を駆動し、障子50を開閉する。
The
建具用電動開閉機構1の設置及び障子50の開閉操作について説明する。電動建具100の設置時には、枠体10を建物の開口部に取り付ける。下枠12の開閉機構格納部120は、上部が開口しており、内部が視認しやすい状態である。開閉機構格納部120に建具用電動開閉機構1のすべりねじ機構2、駆動部4を配置し、連結部31をすべりねじ機構2と並列してナット体23に連結する。その後、アーム部3及び障子50をそれぞれ接続した後、開閉機構格納部120を下枠カバー123で覆って取り付ける。
The installation of the electric opening and
図2に示すように、障子50が閉じた閉位置では、すべりねじ機構2のナット体23は、ガイドレール22上で駆動部4側の端部と反対側の端部に位置している。使用者が操作機器94を操作して、障子50を開くように支持する信号が電動建具100へ送信され、制御部9の受信部91が信号を受信すると、駆動部制御部92により駆動部4が駆動される。
As shown in FIG. 2, when the
駆動部4によりすべりねじ機構2が駆動されると、ねじ軸体21が回転する。ナット体23のねじ軸係合体231は、ねじ軸体21に係合しているため、ねじ軸体21に沿って移動する。ナット体23は、ガイドレール22上を駆動部4側へ近づくように移動する。ねじ軸体21とねじ軸係合体231の係合によれば、通電していない間でも、ねじ軸係合体231の位置がずれることはない。
When the sliding
ナット体23の移動に伴い、ナット体23のナット軸受けブラケット234に連結されているアーム部3の連結部31が移動する。連結部31は、下枠12の室外側側壁部122bに形成された連結孔122cを挿通して室外側に位置するスライド板32に接合されており、連結部31が移動することで、スライド板32も移動する。スライド板32には、室外側へ反るように屈曲した操作アーム33が接続されている。スライド板32が移動するに伴い、操作アーム33は、室外側へ突出するように回転する。これにより、障子50が開かれる。ナット体23がガイドレール22の駆動部4側の端部へ着くと、障子50が最大に開いた状態になる。
As the
次に、ナット体23の内部の動きについて説明する。すべりねじ機構2がまだ新しい間は、ナット体23のグリース収容部238に充填された潤滑油Gは十分な潤滑性があるため、ねじ軸体21の回転に不具合は生じにくい。しかし、すべりねじ機構2では、ねじ軸体21とねじ軸係合体231の摩擦によってねじ軸係合体231が進退するので、ねじ軸体21とねじ軸係合体231が擦り合う部分の摩耗により生じる摩耗粉が潤滑油G内に混ざることがある。摩耗粉は、ねじ軸体21の周囲、すなわちグリース収容部238の内周側に堆積する。摩耗粉は、グリースケージ233が固定されていた場合は、グリース収容部238の外周側まで潤滑油G内を移動しにくい。グリースケージ233が固定されていた場合、グリース収容部238の内周側で、摩耗粉が潤滑油Gに混ざり続けることで、グリース収容部238の内周側の潤滑油Gは経年劣化により硬化、潤滑性能劣化しやすい。グリース収容部238の外周側には、グリースに働く遠心力、せん断力等の影響により比較的摩耗粉の少ない柔らかい潤滑油Gが保持されている。
Next, the internal movement of the
本実施形態では、ナット体23のケージ収容部232b内に、グリースケージ233の内部に配置されている内側ケージ237が回転可能に保持されている。グリースケージ233の内側ケージ237に形成されたグリース収容部238は、偏心孔2380を有して形成されている。偏心孔2380の中央には、ねじ軸体21が挿通している。偏心孔2380におけるねじ軸体21の周囲で潤滑油Gが劣化して硬化し、潤滑性能劣化すると、ねじ軸体21が回転しようとするときに、ねじ軸体21とグリース収容部238内の潤滑油Gの間の粘性抵抗が増大する。粘性抵抗が増大すると、図8に示すように、ねじ軸体21が回転する際に、硬化した潤滑油Gに矢印方向のせん断力がグリース収容部238と、ねじ軸体21の間で発生する。使用により硬化した潤滑油Gによって生じるせん断力により、内側ケージ237が回転する。内側ケージ237が回転すると、硬化した潤滑油Gと比較的柔らかい潤滑油Gが混合される。
In this embodiment, the
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。すべりねじ機構2を、外周にねじ溝210が形成されたねじ軸体21と、ねじ軸体21に沿って移動可能なナット体23と、ナット体23の内部に回転可能に収容されるグリースケージ233の内側ケージ237と、を含んで構成した。内側ケージ237を、ねじ軸体21が挿通するとともに、ねじ軸体21の中心に対して偏心する偏心孔2380を含んで構成し、偏心孔2380の内側面とねじ軸体21との間に潤滑油を充填した。使用により硬化した潤滑油によって生じる力により、内側ケージ237が回転するように構成した。偏心孔2380を有する内側ケージ237が回転するので、摩耗粉の堆積したねじ軸体21の周囲の潤滑油と、ねじ軸体21の中心から遠い位置にある潤滑油が攪拌される。これにより、充填した潤滑油の使用可能な時間が長くなり、また、ねじ軸体21及びナット体23に形成されるねじ溝の摩耗を防止しやすくなる。よって、すべりねじ機構2の潤滑性能及び耐久性が向上する。
According to this embodiment, the following effects are achieved. The sliding
本実施形態によれば、ナット体23を、ねじ軸体21のねじ溝210に係合可能なナット体ねじ溝230を含んで構成し、送りねじ機構を、ナット体23のナット体ねじ溝と230、ねじ軸体21のねじ溝210とが係合するすべりねじ機構2により構成した。送りねじ機構を、すべりねじ機構2とダンパ部232で構成することで、例えばすべりによる摩擦で微細な摩耗粉が生じることが避けられない構造であっても、摩耗の進行を抑制することができ、すべりねじ機構2が設けられる構造物をより長く動作させることができる。
According to this embodiment, the
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。上記実施形態では、送りねじ機構として、すべりねじ機構を例に説明したが、送りねじ機構であれば、特に限定されない。例えば、ボールねじであってもよい。 This disclosure is not limited to the above embodiment, and includes modifications, improvements, etc., within the scope of achieving the object of this disclosure. In the above embodiment, a sliding screw mechanism is described as an example of a feed screw mechanism, but there is no particular limitation as long as it is a feed screw mechanism. For example, a ball screw may be used.
上記実施形態では、内側ケージ237は、ナット体23の内部の外側ケージ236の内部に収容されている。しかし内側ケージのような潤滑油を溜めておく環状部材を、ナット体の外部に外付けで配置してもよい。
In the above embodiment, the
2 すべりねじ機構(送りねじ機構)、 21 ねじ軸体、 23 ナット体、 210 ねじ溝、 230 ナット体ねじ溝、 237 内側ケージ(環状部材)、 2380 偏心孔 2 sliding screw mechanism (feed screw mechanism), 21 screw shaft body, 23 nut body, 210 screw groove, 230 nut body screw groove, 237 inner cage (annular member), 2380 eccentric hole
Claims (2)
前記ねじ軸体に沿って移動可能なナット体と、
前記ナット体に対して回転可能に設けられる環状部材と、を有し
前記環状部材は、前記ねじ軸体が挿通するとともに、前記ねじ軸体の中心に対して偏心する偏心孔を有し、前記偏心孔の内側面と前記ねじ軸体との間に潤滑油が充填され、
使用により硬化し、潤滑性能が劣化した前記潤滑油によって生じる力により、前記環状部材が回転する、送りねじ機構。 A threaded shaft body having a thread groove formed on an outer periphery thereof;
A nut body movable along the screw shaft body;
an annular member rotatably provided with respect to the nut body, the annular member having an eccentric hole through which the threaded shaft body is inserted and which is eccentric with respect to the center of the threaded shaft body, and lubricating oil is filled between an inner surface of the eccentric hole and the threaded shaft body,
A feed screw mechanism in which the annular member rotates due to a force generated by the lubricating oil which has hardened with use and lost its lubricating performance.
前記ナット体の前記ナット体ねじ溝と、前記ねじ軸体の前記ねじ溝とが係合するすべりねじ機構である、請求項1に記載の送りねじ機構。 The nut body has a nut body thread groove that can be engaged with the thread groove of the screw shaft body,
2. The feed screw mechanism according to claim 1, which is a sliding screw mechanism in which the nut body thread groove and the threaded shaft body thread groove engage with each other.
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