JP7497634B2 - エンドミル - Google Patents

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本発明は、軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、エンドミル本体の先端逃げ面に開口して軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成されており、この切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が形成されるとともに、上記壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部には、先端逃げ面において上記軸線が通るエンドミル回転中心の近傍からエンドミル本体の外周側に延びる底刃が形成されたエンドミルに関するものである。
このようなエンドミルとして、例えば特許文献1には、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部が切刃部とされ、この切刃部の外周には軸線方向後端側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に捩れる複数の切屑排出溝が周方向に間隔をあけて形成され、これらの切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃がそれぞれ形成されるとともに、切屑排出溝の先端部にはギャッシュが形成され、これらのギャッシュのエンドミル回転方向を向く壁面とエンドミル本体の先端逃げ面との交差稜線部に、外周刃の先端から上記エンドミル本体の内周側に延びる底刃がそれぞれ形成されたものが記載されている。
ここで、上記底刃のうち少なくとも1枚の底刃は、エンドミル回転方向側とエンドミル回転方向後方側とに隣接する他の2枚の底刃よりもエンドミル本体の内周側に長く延びる長底刃とされており、特にこの長底刃は、特許文献1に記載されたエンドミルでは、外周刃の先端からエンドミル本体の径方向において上記軸線を越える位置まで延びている。また、この特許文献1に記載されたエンドミルは、エンドミル本体内には周方向に隣接する切屑排出溝同士の間を通ってクーラント穴がそれぞれ形成されたクーラント穴付きエンドミルである。
そして、これらのクーラント穴のうち、上記長底刃が形成されたギャッシュに連なる切屑排出溝とこの切屑排出溝のエンドミル回転方向後方側に隣接する切屑排出溝との間を通るクーラント穴は、上記長底刃のエンドミル回転方向後方側に連なる先端逃げ面に開口させられるとともに、上記長底刃が形成されたギャッシュに連なる切屑排出溝と該切屑排出溝のエンドミル回転方向側に隣接する切屑排出溝との間を通るクーラント穴は、上記長底刃が形成されたギャッシュに開口させられている。
特開2014-087859号公報
しかしながら、この特許文献1に記載されたエンドミルのように、長底刃が外周刃の先端からエンドミル本体の径方向において軸線を越える位置まで延びていると、縦突き加工やランピング加工のようにエンドミル本体を軸線方向の先端側にも送り出して切削加工を行う場合に、長底刃の軸線を越えた部分に大きな切削負荷が集中して、この部分に欠けが生じてしまうおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面とエンドミル本体の先端逃げ面との交差稜線部に、先端逃げ面においてエンドミル本体の軸線が通るエンドミル回転中心の近傍からエンドミル本体の外周側に延びる底刃が形成されたエンドミルにおいて、縦突き加工やランピング加工を行う場合でも、この底刃のエンドミル回転中心の近傍における欠けの発生を防ぐことが可能なエンドミルを提供することを目的としている。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記エンドミル本体の先端逃げ面に開口して上記軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成されており、この切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が形成されるとともに、上記壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部には、上記先端逃げ面において上記軸線が通るエンドミル回転中心の近傍から上記エンドミル本体の外周側に延びる底刃が形成されたエンドミルであって、上記先端逃げ面には、上記底刃に連なる第1先端逃げ面と、上記第1先端逃げ面のエンドミル回転方向と反対側に連なり上記第1先端逃げ面よりも大きい逃げ角を有する第2先端逃げ面と、が形成されており、上記底刃の内周端部における上記先端逃げ面には、上記第1先端逃げ面に鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面が形成されており、このチャンファー面と上記第1先端逃げ面との交差稜線部は、上記軸線方向の先端側から見て、上記エンドミル回転中心を通るように延び、または上記エンドミル回転中心からの最短距離が上記外周刃の直径Dに対して0.1×D以下の範囲内で該チャンファー面上に上記エンドミル回転中心が位置するように延びているとともに、上記底刃に対して、90°以下の角度の範囲内で交差するように延びていることを特徴とする。
このように構成されたエンドミルにおいては、エンドミル本体の先端逃げ面において軸線が通るエンドミル回転中心の近傍から外周側に延びる底刃の内周端部における先端逃げ面に、この先端逃げ面に鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面が形成されており、このチャンファー面と先端逃げ面との交差稜線部は、軸線方向の先端側から見て、エンドミル回転中心を通るように延びるか、またはチャンファー面上にエンドミル回転中心が位置するように延びているので、エンドミル本体の軸線は、先端逃げ面との交差稜線部も含めたチャンファー面を通ることになる。
このため、縦突き加工やランピング加工のようにエンドミル本体を軸線方向の先端側にも送り出して切削加工を行う場合に、周速が0となるために最も大きな切削負荷が作用するエンドミル回転中心の近傍の底刃の強度の向上を図ることができる。従って、上記構成のエンドミルによれば、エンドミル回転中心近傍において底刃に欠けが発生するのを防ぐことができ、エンドミル寿命の延長を図ることが可能となる。
ただし、このチャンファー面の面積が大きくなりすぎると、切削抵抗の増大を招いてチャンファー面と切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面との交差稜線部に欠けが生じるおそれがある。このため、本発明においては、チャンファー面と先端逃げ面との交差稜線部は、チャンファー面上にエンドミル回転中心が位置するように延びている場合でも、エンドミル回転中心からの最短距離が外周刃の直径Dに対して0.1×D以下の範囲内とされるとともに、上記底刃に対して90°以下の角度の範囲内で交差して延びるようにしている。
なお、このような切削抵抗の増大を確実に防ぐには、上記チャンファー面と上記先端逃げ面との交差稜線部は、上記軸線方向の先端側から見て、上記底刃に対して、45°以下の角度の範囲内で交差するように延びていることが望ましい。
また、チャンファー面が先端逃げ面と鈍角に交差していても、先端逃げ面との交差稜線部に直交する断面において上記軸線に垂直な平面に対してエンドミル回転方向に向かうに従い軸線方向の先端側に向かうように傾斜していたり、あるいは上記平面に対してエンドミル回転方向に向かうに従い軸線方向の先端側に向かうように傾斜していても、その傾斜角が小さすぎたりすると、底刃のエンドミル回転中心近傍における強度の向上を十分に図ることができなくなるおそれがある。
ただし、その一方で、先端逃げ面との交差稜線部に直交する断面において上記軸線に垂直な平面に対するチャンファー面の傾斜角が大きすぎると、やはり切削抵抗の増大を招くおそれがある。このため、上記チャンファー面は、上記先端逃げ面との交差稜線部に直交する断面において上記軸線に垂直な平面に対し、2°~15°の範囲内の傾斜角でエンドミル回転方向に向かうに従い上記軸線方向の後端側に向かうように傾斜していることが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、先端逃げ面においてエンドミル本体の軸線が通るエンドミル回転中心の近傍からエンドミル本体の外周側に延びる底刃のエンドミル回転中心の近傍における強度を向上させて、縦突き加工やランピング加工を行う場合でもこのエンドミル回転中心近傍における底刃に欠けが発生するのを防ぐことができ、エンドミル寿命を延長させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態を軸線方向の先端側から見た正面図である。 図2における矢線X方向視の側面図である。 図2におけるエンドミル回転中心近傍の拡大正面図である。 図4における矢線Y方向視の拡大側面図である。 図4における矢線Z方向視の拡大側面図である。 図2におけるZZ拡大断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す、図2におけるエンドミル回転中心近傍の拡大正面図に相当する図である。 本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。 図9に示す実施形態を軸線方向の先端側から見た正面図である。 図10における矢線X方向視の側面図である。
図1~図7は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした円柱状に形成されており、このエンドミル本体1の後端部(図1において右上側部分。図3においては左側部分。)は円柱状のままのシャンク部2とされるとともに、先端部(図1において左下側部分。図3においては右側部分。)は切刃部3とされている。
このようなエンドミルは、シャンク部2が工作機械の主軸に把持されてエンドミル本体1が軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転されつつ、軸線Oに垂直な方向に送り出されたり、縦突き加工の場合は軸線O方向に送り出されたり、ランピング加工の場合は軸線O方向と軸線Oに垂直な方向とに斜めに送り出されたりすることにより、切刃部3に形成された切刃によって被削材に溝加工や肩削り加工を行う。
切刃部3の外周には、切刃部3の先端面である先端逃げ面4に開口して、軸線O回りにエンドミル回転方向Tとは反対側に捩れつつ、軸線O方向の後端側に延びる切屑排出溝5が形成されている。本実施形態では、3条の切屑排出溝5が、周方向に間隔をあけて形成されており、これらの切屑排出溝5は、シャンク部2の先端部で外周側に切れ上がっている。
これらの切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tを向く壁面の外周側辺稜部には、この壁面をすくい面とする上記切刃のうちの外周刃6が形成されている。本実施形態における外周刃6は、軸線O回りの回転軌跡が軸線Oを中心とした円筒状をなすように形成されており、後述する外周刃6の直径Dは、この円筒の直径である。
一方、各切屑排出溝5の先端部には、それぞれの切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tを向く上記壁面をエンドミル本体1の内周側に向けて切り欠くようにして、凹溝状のギャッシュ7が形成されている。これらのギャッシュ7は、エンドミル本体1の外周側から見て図3に示すように先端側に向かうに従い漸次幅広となるV字状をなしており、外周刃6のすくい面とされる切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tを向く壁面に連なってエンドミル回転方向Tを向く壁面を備えている。
そして、これらのギャッシュ7のエンドミル回転方向Tを向く壁面と、上記先端逃げ面4との交差稜線部には、外周刃6の先端に連なってエンドミル本体1の内周側に延びる上記切刃のうちの底刃8が形成されている。本実施形態において、これらの底刃8は、図2および図3に示すように軸線O方向の先端側から見てもエンドミル回転方向T側から見ても直線状に延びていて、外周刃6に90°または90°に近い鋭角に交差しており、本実施形態のエンドミルはスクエアエンドミルとされている。
ここで、本実施形態では3条形成されることになる底刃8のうち、1条の底刃(図2において上下方向に延びる底刃)8は、先端逃げ面4において上記軸線Oが通るエンドミル回転中心Cの近傍からエンドミル本体1の外周側に延びる長底刃8aとされるとともに、残りの2条の底刃8は、エンドミル回転中心Cと間隔をあけた内周端から外周側に延びる短底刃8bとされている。長底刃8aは、外周刃6の先端からエンドミル本体1の内周側に向けてエンドミル回転中心Cを僅かに越える位置にまで延びている。
2条の短底刃8bは、それぞれの短底刃8bが形成された先端逃げ面4のエンドミル回転方向Tとは反対側に隣接するギャッシュ7が、これらの先端逃げ面4の内周部をエンドミル回転方向T側に切り欠いてエンドミル回転方向T側のギャッシュと連通することにより、内周端がエンドミル回転中心Cと間隔をあけているのに対し、長底刃8aが形成された先端逃げ面4のエンドミル回転方向Tとは反対側に隣接するギャッシュ7は、この先端逃げ面4を切り欠くことなく該先端逃げ面4上で止まっていて、長底刃8aの内周部がエンドミル回転中心Cの近傍に残されている。
また、本実施形態では、これらの先端逃げ面4に、底刃8に連なる第1先端逃げ面4aと、この第1先端逃げ面4aのエンドミル回転方向Tとは反対側に連なる、第1先端逃げ面4aよりも逃げ角の大きい第2先端逃げ面4bとが形成されている。そして、さらに、上記長底刃8aに連なる先端逃げ面4には、長底刃8aの内周端部における第1先端逃げ面4aに、図7に示すようにこの第1先端逃げ面4aに鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面4cが形成されている。
本実施形態では、このチャンファー面4cは、第1先端逃げ面4aと交差稜線部Lにおいて交差する平面状に形成されていて、交差稜線部Lから離れるに従い軸線O方向の後端側に向かうように延びており、軸線O方向の先端側から見て三角形状に形成されている。さらに、このチャンファー面4cと第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lは、軸線O方向の先端側から見て図2および図4に示すように、本実施形態ではエンドミル回転中心Cを通るように延びているとともに、長底刃8aに対して90°以下、望ましくは45°以下の角度θの範囲内で交差するように延びており、この角度θは本実施形態では15°とされている。
さらにまた、このチャンファー面4cは、概略を図7に示すように第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lに直交する断面において、軸線Oに垂直な平面Pに対し、2°~15°の範囲内の傾斜角αでエンドミル回転方向Tに向かうに従い軸線O方向の後端側に向かうように傾斜しており、本実施形態では6°に設定されている。また、先端逃げ面4の第1先端逃げ面4aの逃げ角も2°~15°の範囲内とされていて、本実施形態では6°に設定されている。
なお、本実施形態においても、エンドミル本体1には、底刃8と同数の3つのクーラント穴9が周方向に間隔をあけて軸線O方向の先端側に延びるように形成されていて、エンドミル本体1の先端に開口している。図2に示すように、このうち1つのクーラント穴9は、長底刃8aに連なる先端逃げ面4の第1、第2先端逃げ面4a、4bの交差稜線部に開口しているとともに、残りの2つのクーラント穴9は、短底刃8bのエンドミル本体1内周側に隣接するギャッシュ7のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面に開口している。
このように構成されたエンドミルでは、エンドミル本体1の先端逃げ面4においてエンドミル回転中心Cの近傍から外周側に延びる長底刃8aの内周端部における第1先端逃げ面4aに、この第1先端逃げ面4aに鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面4cが形成されており、このチャンファー面4cと第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lは、軸線O方向の先端側から見て、本実施形態ではエンドミル回転中心Cを通るように延びているとともに、長底刃8aに対して90°以下の角度θの範囲内で交差するように延びている。
このため、上記構成のエンドミルによれば、縦突き加工やランピング加工のようにエンドミル本体1を軸線O方向の先端側にも送り出して切削加工を行う場合に、長底刃8aがエンドミル回転中心Cを越えてそのまま延びている場合と比べ、周速が0となるために最も大きな切削負荷が作用するエンドミル回転中心Cの近傍における長底刃8aの内周端部の強度の向上を図ることができる。従って、エンドミル回転中心Cの近傍において長底刃8aに欠けが発生するのを防ぐことができ、エンドミル寿命の延長を図ることが可能となる。
ただし、上記角度θが90°を上回ると、チャンファー面4cの面積が大きくなりすぎてしまい、切削抵抗の増大を招いてチャンファー面4cと切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tを向く壁面との交差稜線部に欠けが生じるおそれがある。このため、チャンファー面4cと第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lは、軸線O方向の先端側から見て、長底刃8aに対して90°以下の角度θの範囲内で交差するようにされる。
なお、本実施形態では、上述のようにチャンファー面4cと第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lが、軸線O方向の先端側から見てエンドミル回転中心Cを通るように延びているが、図7に示す第1の実施形態の変形例のように、チャンファー面4c上にエンドミル回転中心Cが位置するように上記交差稜線部Lが延びていてもよく、この場合にも、第1の実施形態と同様にエンドミル回転中心Cの近傍における長底刃8aの内周端部の強度の向上を図って欠けの発生を防止することができる。
ただし、この場合でも、交差稜線部Lが長底刃8aと交差する上記角度θが90°を上回ると、チャンファー面4cの面積が大きくなりすぎてしまい、切削抵抗の増大を招いてしまう。また、図7に示すエンドミル回転中心Cから交差稜線部Lまでの最短距離(軸線O方向の先端側から見てエンドミル回転中心Cを通り交差稜線部Lに直交する直線M上のエンドミル回転中心Cと交差稜線部Lとの間の距離)dが大きすぎても、同様にチャンファー面4cの面積が大きくなりすぎて切削抵抗の増大を招いてしまうので、この最短距離dは外周刃6の直径Dに対して0.1×D以下の範囲内とされるとともに、上記角度θも90°以下の範囲内とされる。
なお、このようにチャンファー面4cの面積が大きくなりすぎることによる切削抵抗の増大を確実に防ぐには、上記チャンファー面4cと上記第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lは、軸線O方向の先端側から見て、上述のように長底刃8aに対して、45°以下の角度の範囲内で交差するように延びていることが望ましい。
さらに、本実施形態では、上記チャンファー面4cが、第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lに直交する断面において軸線Oに垂直な平面Pに対し、2°~15°の範囲内の傾斜角αでエンドミル回転方向Tに向かうに従い軸線O方向の後端側に向かうように傾斜している。このため、長底刃8aの内周端部における強度を一層向上させつつ、切削抵抗の増大もより確実に防ぐことができる。
すなわち、この傾斜角αが2°を下回ったり、あるいはチャンファー面4cが第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lに直交する断面において軸線Oに垂直な平面Pに対してエンドミル回転方向Tに向かうに従い軸線O方向の先端側に向かうように傾斜していたりすると、長底刃8aのエンドミル回転中心C近傍における強度の向上を十分に図ることができなくなるおそれがある。一方、逆に、この傾斜角αが15°を上回るほど大きいと、やはり切削抵抗の増大を招くおそれがある。
次に、図9~図11は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、図1~図7に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配してある。第1の実施形態は、底刃8が外周刃6に90°または90°に近い鋭角に交差するスクエアエンドミルであったのに対し、この第2の実施形態は、外周刃6と底刃8とが凸円弧等の凸曲線状のコーナ刃10を介して連なるラジアスエンドミルとされている。
そして、この第2の実施形態においても、1条の底刃(図10において上下方向に延びる底刃)8は、先端逃げ面4において上記軸線Oが通るエンドミル回転中心Cの近傍からエンドミル本体1の外周側に延びてコーナ刃10に連なる長底刃8aとされ、この長底刃8aの内周端部における第1先端逃げ面4aには、この第1先端逃げ面4aに鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面4cが形成されている。
さらに、このチャンファー面4cと第1先端逃げ面4aとの交差稜線部Lは、軸線O方向の先端側から見て、エンドミル回転中心Cを通るように延び、またはエンドミル回転中心Cからの最短距離dが外周刃6の直径Dに対して0.1×D以下の範囲内でチャンファー面4c上にエンドミル回転中心Cが位置するように延びているとともに、長底刃8aに対して、90°以下、望ましくは45°以下の角度θの範囲内で交差するように延びている。
このような第2の実施形態のラジアスエンドミルにおいても、第1の実施形態のスクエアエンドミルと同様に、エンドミル回転中心Cの近傍における長底刃8aの内周端部の強度の向上を図ることができるので、縦突き加工やランピング加工のような切削加工でもエンドミル回転中心Cの近傍において長底刃8aに欠けが発生するのを防いで、エンドミルの寿命の延長を図ることが可能となる。
1 エンドミル本体
2 シャンク部
3 切刃部
4 先端逃げ面
4a 第1先端逃げ面
4b 第2先端逃げ面
4c チャンファー面
5 切屑排出溝
6 外周刃
7 ギャッシュ
8 底刃
8a 長底刃
8b 短底刃
9 クーラント穴
10 コーナ刃
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル回転方向
C エンドミル回転中心
D 外周刃6の直径
L 第1先端逃げ面4aとチャンファー面4cとの交差稜線部
P 交差稜線部Lに直交する断面における軸線Oに垂直な平面
θ 軸線O方向の先端側から見て交差稜線部Lが長底刃8aに対して交差する角度
d 交差稜線部Lのエンドミル回転中心Cからの最短距離
α チャンファー面4cの平面Pに対する傾斜角

Claims (3)

  1. 軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記エンドミル本体の先端逃げ面に開口して上記軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成されており、この切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が形成されるとともに、上記壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部には、上記先端逃げ面において上記軸線が通るエンドミル回転中心の近傍から上記エンドミル本体の外周側に延びる底刃が形成されたエンドミルであって、
    上記先端逃げ面には、上記底刃に連なる第1先端逃げ面と、上記第1先端逃げ面のエンドミル回転方向と反対側に連なり上記第1先端逃げ面よりも大きい逃げ角を有する第2先端逃げ面と、が形成されており、
    上記底刃の内周端部における上記先端逃げ面には、上記第1先端逃げ面に鈍角に交差する方向に延びるチャンファー面が形成されており、
    このチャンファー面と上記第1先端逃げ面との交差稜線部は、上記軸線方向の先端側から見て、
    上記エンドミル回転中心を通るように延び、または上記エンドミル回転中心からの最短距離が上記外周刃の直径Dに対して0.1×D以下の範囲内で該チャンファー面上に上記エンドミル回転中心が位置するように延びているとともに、
    上記底刃に対して、90°以下の角度の範囲内で交差するように延びていることを特徴とするエンドミル。
  2. 上記チャンファー面と上記第1先端逃げ面との交差稜線部は、上記軸線方向の先端側から見て、上記底刃に対して、45°以下の角度の範囲内で交差するように延びていることを特徴とする請求項1に記載のエンドミル。
  3. 上記チャンファー面は、上記第1先端逃げ面との交差稜線部に直交する断面において上記軸線に垂直な平面に対し、2°~15°の範囲内の傾斜角でエンドミル回転方向に向かうに従い上記軸線方向の後端側に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンドミル。
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