JP7495386B2 - ポリマー套管 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマー套管に関する。
近年、套管の軽量化、スリム化、縮小化、套管種類の共通化及び作業工程の簡略化などを図る観点から、エポキシ樹脂等からなる絶縁筒の外周面にシリコーンゴム等からなるポリマー被覆体を直接モールド成形した固体絶縁構造(完全乾式)のポリマー套管が実用化されている(例えば特許文献1~4)。このようなポリマー套管は、ダイレクトモールド型と称される。
ダイレクトモールド型のポリマー套管において、ポリマー被覆体は、通常、絶縁筒の外周を覆う胴部と、胴部の外周に長手方向に離間して形成される傘状の襞部と、を有している。また、耐コロナ特性を向上させるために、絶縁筒とポリマー被覆体との界面には、酸化亜鉛層又は高誘電率層からなる電界緩和層が配置される(特許文献1、3、4参照)。特に、特許文献4に開示のポリマー套管では、電界緩和層の先端部に対応する外周位置において、ポリマー被覆体の胴部を肉厚に形成することにより、耐コロナ特性のさらなる向上が図られている。
特開2012-75266号公報 特開2007-188735号公報 特開2009-5514号公報 特開2016-140195号公報
ところで、磁器套管においては、表面を流れる電気を確実に絶縁するために必要な表面漏洩距離が規格によって定められている。電圧階級が高電圧になるほど長い表面漏洩距離が要求される。近年、ダイレクトモールド型を含むポリマー套管も汚損設計基準曲線が規格で定められ、表面漏洩距離が新たに制定された(例えば、JEC-5202)。また、ダイレクトモールド型を含むポリマー套管においては、電圧階級が高電圧になるほど高い絶縁性能が要求される。ここで要求される絶縁性能には、例えば、汚損交流耐電圧特性、乾燥および注水商用周波閃絡特性が含まれる。
本発明の目的は、要求される表面漏洩距離を確保できるとともに、さらに絶縁性能を向上できるポリマー套管を提供することである。
本発明に係るポリマー套管は、
中心に配置される棒状の内部導体と、
前記内部導体の外周に一体的に形成される硬質の絶縁筒と、
前記内部導体と同心状に前記絶縁筒に埋設される遮へい金具と、
前記絶縁筒の外周を覆う胴部と、前記胴部の外周に長手方向に離間して形成される複数の傘状の襞部と、を有するポリマー被覆体と、
酸化亜鉛層又は高誘電率層で構成され、前記絶縁筒と前記ポリマー被覆体との界面に沿って配置され、後端部が前記遮へい金具に接続される電界緩和層と、を備え、
複数の前記襞部は、複数の小襞部と、複数の前記小襞部と長手方向にわたって交互に配置され前記小襞部よりも前記胴部から径方向への突出長が大きい複数の大襞部と、複数の前記大襞部のうちの一部に代えて隣り合う前記小襞部の間に配置され前記大襞部よりも前記胴部から径方向への突出長が大きい特大襞部と、を有し、
前記特大襞部は、前記ポリマー被覆体において前記電界緩和層の先端部に対応する位置を基準として、先端側に向かって1枚目から3枚目のいずれかの位置に配置される第1特大襞部を含み、
前記第1特大襞部は、前記基準よりも先端側に位置する。
本発明のポリマー套管によれば、要求される表面漏洩距離を確保できるとともに、さらに絶縁性能を向上できる。
図1は、実施の形態に係るポリマー套管の全体構成を示す部分断面図である。 図2は、特大襞部の配置態様の一例を示す図である。 図3は、変形例に係るポリマー套管の全体構成を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るポリマー套管1の全体構成を示す部分断面図である。以下において、図中、上側を「先端側S1」、下側を「後端側S2」と称する。図1に示すポリマー套管1は、後端側S2に変圧器等の電力機器内に配置されるヘッド部Hを有する機器用ブッシングである。
図1に示すように、ポリマー套管1は、中心に配置される棒状の内部導体10、内部導体10の外周に設けられる絶縁筒20、絶縁筒20と一体的に形成される遮へい金具30、絶縁筒20の外周に設けられるポリマー被覆体40、及び絶縁筒20とポリマー被覆体40の界面に配置される電界緩和層50等を備える。
内部導体10、絶縁筒20、遮へい金具30、ポリマー被覆体40、及び電界緩和層50は、モールド成型により一体的に形成される。具体的には、内部導体10と遮へい金具30とを金型にセットした状態で絶縁筒20がモールド成型される。そして、モールド成型した絶縁筒20が電界緩和層成型用の金型にセットされ、後述するように絶縁筒20の大径部23の外周面に電界緩和層50がモールド成型される。さらに、電界緩和層50をモールド成型したものがポリマー被覆体成型用の金型にセットされ、絶縁筒20及び電界緩和層50の外周面にポリマー被覆体40がモールド成型される。なお、ポリマー套管1において、課電時の電位は、内部導体10が高電位、遮へい金具30が接地電位となる。
内部導体10は、例えば銅、アルミニウム、銅合金又はアルミニウム合金等からなる通電に適した導電性材料で構成される。ポリマー套管1では、内部導体10の両端部(先端部11及び後端部12)は、絶縁筒20から露出した状態とされる。内部導体10の先端部11は架空線や引き込み線(図示略)などに接続され、内部導体10の後端部12は電力機器内の高電圧導体に接続される。
絶縁筒20は、例えばエポキシ樹脂やFRP(Fiber Reinforced Plastics)など、機械的強度の高い硬質プラスチック樹脂材料で構成される。絶縁筒20は、先端側S1に直胴状に形成された小径部21、小径部21から後端側S2に向けて緩やかに拡径するテーパー部22、テーパー部22の後端側S2に直胴状に形成された大径部23を有する。また、絶縁筒20の後端部は、電力機器内に配置されるヘッド部Hを構成する。ここで、絶縁筒20の後端部とは、大径部23の後端側S2、すなわち遮へい金具30のフランジ部32より後端側S2に大径部23と連設される部分を意味する。
絶縁筒20を全体的に大径化すると、ポリマー套管1の表面電位を容易に下げることができるが、ポリマー套管1に要求される耐震性、耐曲げ荷重性が低下する。絶縁筒20を小径部21、テーパー部22、大径部23からなる構造とすることで、電気的性能と、耐震性、曲げ荷重性の両立を図ることができる。
遮へい金具30は、絶縁筒20の大径部23に内部導体10と同心状に埋設される円筒部31と、円筒部31の後端から径方向外側に延出するフランジ部32とを有する。円筒部31は電界緩和機能を有し、ポリマー套管1の電界を緩和する。フランジ部32をOリング等のシール部材(図示略)を介して電力機器のケースCに載置した状態でボルト等の接続部材(図示略)で接続することにより、ポリマー套管1は電力機器に気密・水密に固定される。
ポリマー被覆体40は、電気絶縁性能に優れる材料(例えばシリコーンポリマーなどの高分子材料)で構成される。ポリマー被覆体40は、絶縁筒20のヘッド部Hを除く部分の外周を覆うように形成される。すなわち、ポリマー被覆体40は、遮へい金具30のフランジ部32より先端側S1の絶縁筒20の外周を覆うように形成される。ポリマー被覆体40は、絶縁筒20の外周を覆う胴部41と、胴部41の外周に長手方向に離間して形成される複数の傘状の襞部42とを有する。
本実施の形態では、襞部42として、小襞部43と、小襞部43よりも胴部41から径方向外側への突出長が大きい大襞部44と、大襞部44よりも胴部41から径方向外側への突出長が大きい特大襞部45と、が設けられている。具体的には、長手方向にわたって、小襞部43と大襞部44が交互に形成されており、長手方向における特定部位において大襞部44に代えて特大襞部45が形成されている。
大襞部44の突出長は、例えば、小襞部43の1.05~1.25倍に設定される。特大襞部45の突出長は、例えば、大襞部44の1.05~1.25倍に設定される。好ましくは、特大襞部45の突出長は、特大襞部45の外径が遮へい金具30のフランジ部32の外径以下となるよう設定される。特大襞部45の数及び突出長は、ポリマー套管1に要求される表面漏洩距離に応じて設定される。特大襞部45の位置については、後述する。
電界緩和層50は、酸化亜鉛(ZnO)層又は高誘電率層で形成される。具体的には、例えば、電界緩和層50は、樹脂材料に酸化亜鉛粉末を充填した酸化亜鉛層、又は、カーボンブラック等の導電性フィラーを充填したゴム等の比誘電率が10以上の高誘電率層で構成される。電界緩和層50は、絶縁筒20の大径部23の外周面にモールド成型により絶縁筒20と一体的に形成される。すなわち、電界緩和層50は、ポリマー套管1において、絶縁筒20の大径部23とポリマー被覆体40との界面に沿って設けられる。
絶縁筒20の大径部23とポリマー被覆体40との界面に電界緩和層50を設ける方法として、電界緩和層50が径方向外側に出っ張らないように電界緩和層50の外径が絶縁筒20の大径部23の外径と同一になるように形成する方法、または電界緩和層50の内径が絶縁筒20の大径部23の外径と同一になるように形成する方法が考えられる。
本実施の形態では、電界緩和層50の成型の容易性から、電界緩和層50は、図1に示すように、絶縁筒20の大径部23の外周に、電界緩和層50の内径が絶縁筒20の大径部23の外径と同一になるように形成される。すなわち、電界緩和層50がある部分と電界緩和層50のない部分とで、ポリマー被覆体40の胴部41の厚さが異なる。具体的には、電界緩和層50がある部分のポリマー被覆体40の胴部41の厚さが、電界緩和層50がない部分の胴部41の厚さよりも薄い。これにより、ポリマー套管1の高電圧化(例えば110kV級以上)への適用を考えた場合、電界緩和層50の先端部51に対応する位置の胴部41の厚さが薄いため、電界緩和層50の先端部51近傍のポリマー被覆体40においては気中放電が生じやすくなる。しかし、ポリマー套管1は、電界緩和層50の先端部51の近傍に特大襞部45を有するので、気中放電が生じるのを抑えることができる。
絶縁筒20の大径部23の長手方向の長さは、電界緩和層50の長手方向の長さよりも長くなっている。すなわち、電界緩和層50は、絶縁筒20の大径部23に位置する。また、電界緩和層50の後端は、遮へい金具30に電気的に接続される。電界緩和層50は、絶縁筒20の大径部23の外周面に形成されるので、全体が同一径となる。大径部23に電界緩和層50を形成することにより電界分布が最適化されるので、ポリマー套管1の電気的性能が向上する。
図2は、特大襞部45の配置態様の一例を示す図である。図2では、ポリマー套管1における電界緩和層50の先端部の近傍及び遮へい金具30のフランジ部32の近傍を拡大して示している。
図2に示すように、特大襞部45の一例である第1特大襞部451は、電界緩和層50の先端部51の先端側S1の近傍に配置されている。ポリマー套管1において、電界緩和層50の先端部51は、電界が集中しやすく、放電を生じやすい。そのため、ポリマー套管1の後端側S2の低電位部で生じた放電は、電界緩和層50の先端部51に対応する表面を中継して、先端側S1の高電位部と後端側S2の低電位部との間で繋がろうとする。ここで、ポリマー套管10の後端側S2の低電位部とは、例えば、遮へい金具30の取付用のボルト(図示略)を意味する。また、ポリマー套管10の先端側S1の高電位部とは、例えば、内部導体10の先端部11に取り付けられる端子等の金具(図示略)を意味する。本実施の形態では、電界緩和層50の先端部51の先端側S1の近傍に第1特大襞部451を配置することにより、低電位部と高電位部との間で生じる放電が繋がるのを抑制する、いわゆるバリア効果が得られる。ここで、バリア効果により抑制される放電には、低電位部から高電位部に向かうもの、および高電位部から低電位部に向かうものの、いずれの場合も含まれる。
ここで、「先端側S1の近傍」とは、ポリマー被覆体40において電界緩和層50の先端部51に対応する位置を基準として、先端側S1に向かって1枚目から3枚目のいずれかの位置、すなわち、第1特大襞部451によってバリア効果が得られる位置であればよく、好ましくは、電界緩和層50の先端部51に対応する外周位置を基準P0として、先端側S1に向かって1枚目の襞の位置P1又は2枚目の襞の位置P2である。図2では、第1特大襞部451は、1枚目の襞の位置P1に配置されている。
また、特大襞部45の他の一例である第2特大襞部452は、電界が集中する遮へい金具30の円筒部31の先端より後端側S2に配置される。実施の形態では、第2特大襞部452は、ポリマー套管1における遮へい金具30のフランジ部32の近傍に配置されている。図2では、第2特大襞部452は、フランジ部32から2枚目の襞の位置に配置されている。フランジ部32の近傍に第2特大襞部452を配置することにより、ポリマー套管1における後端側S2の低電位部で生じる放電が、電界緩和層50の先端部51の近傍で生じる放電と繋がりにくくなる。
また、ポリマー套管1は、特大襞部45として、第1特大襞部451及び第2特大襞部452とは異なる位置に配置される第3特大襞部453を有する。第3特大襞部453は、例えば、第1特大襞部451よりも先端側S1に、所定の間隔を空けて配置される。本実施の形態では、ポリマー套管1の先端部と、第1特大襞部451の間に、2つの第3特大襞部453が配置されている。具体的には、ポリマー套管1の小径部21の先端側S1と後端側S2に、それぞれ第3特大襞部453が配置されている。第3特大襞部453を設けることにより、絶縁有効長を長くすることなく、ポリマー套管1に要求される表面漏洩距離を確保しやすくなる。ここで、絶縁有効長とは、ポリマー套管1の襞部42が形成されている部分の長手方向の長さを意味する。また、ポリマー套管1の先端側S1の高電位部の近傍に第3特大襞部453を配置した場合、高電位部からの放電の進展が抑制されるので、表面閃絡を防止するのに効果的である。
このように、ポリマー套管1は、中心に配置される棒状の内部導体10と、内部導体10の外周に一体的に形成される硬質の絶縁筒20と、内部導体10と同心状に絶縁筒20に埋設される遮へい金具30と、絶縁筒20の外周を覆う胴部41及び胴部41の外周に長手方向に離間して形成される複数の傘状の襞部42を有するポリマー被覆体40と、酸化亜鉛層又は高誘電率層で構成され絶縁筒20とポリマー被覆体40との界面に沿って配置され後端部が遮へい金具30に接続される電界緩和層50と、を備える。複数の襞部42は、小襞部43と、小襞部43よりも胴部41から径方向への突出長が大きい大襞部44と、大襞部44よりも胴部41から径方向への突出長が大きい特大襞部45と、を有し、特大襞部45は、ポリマー被覆体40において電界緩和層50の先端部51に対応する位置P0を基準として、先端側S1に向かって1枚目から3枚目のいずれかの位置に配置される第1特大襞部451を含む。
第1特大襞部451のバリア効果により、ポリマー套管1の低電位部と高電位部との間で生じる気中放電の進展が抑制され、表面閃絡が生じにくくなるので、絶縁特性が向上する。ここで、絶縁特性とは、例えば、乾燥AC閃絡特性、注水AC閃絡特性及び人工汚損AC耐電圧特性である。また、第1特大襞部451を設けることにより、小襞部43及び大襞部44のみを配置した場合に比較して、容易に表面漏洩距離を長くすることができる。したがって、さらなる高電圧化を図ることができ、例えば、110kV以上の電圧階級にも対応することができる。また、従来のポリマー套管の設計を大幅に変更することなく、近年改定されたJEC-5202の規格に適合させることができる。
また、ポリマー套管1において、第1特大襞部451は、電界緩和層50の先端部51に対応する位置P0を基準として、先端側S1に向かって1枚目の位置P1又は2枚目の位置P2に配置されるのがより好ましい。
これにより、第1特大襞部451によるバリア効果を確実に得ることができる。
また、ポリマー套管1において、特大襞部45は、さらに、遮へい金具30の近傍に配置される第2特大襞部452を含む。
これにより、ポリマー套管1における後端側S2の低電位部で生じた放電が、電界緩和層50の先端部51の近傍で生じる放電と繋がりにくくなるので、さらに絶縁性能が向上する。
また、ポリマー套管1において、特大襞部45は、さらに、第1特大襞部451及び第2特大襞部452とは異なる位置に配置される第3特大襞部453を含む。
これにより、特大襞部45の突出長を極端に大きくすることなく、要求される表面漏洩距離を確保することができる。
また、ポリマー套管1において、特大襞部45は、隣り合う小襞部43の間に配置されている。すなわち、ポリマー套管1の長手方向において、小襞部43、特大襞部45、小襞部43の順に配置されている。
これにより、長手方向において、特大襞部45と小襞部43とが隣接し、降雨時又は注水時に、落下する水滴による橋絡が生じにくくなるので、注水AC閃絡特性がさらに向上する。
また、ポリマー套管1及び後述するポリマー套管3は、完全乾式の固体絶縁構造である。すなわち、従来の磁器套管のように套管本体の内部に絶縁油あるいはSFガスなどを使用しない環境に配慮した技術である。また、磁器套管に比較して耐震性に優れ災害に強い。よって、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」及び目標11「包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」に貢献することが可能となる。ここで、持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態では、本発明のポリマー套管を機器用ブッシングに適用した場合について説明したが、本発明のポリマー套管は、壁貫通ブッシング(特許文献2参照)や、絶縁筒20の後端側S2にケーブル端末が装着されるケーブル終端接続部(図3参照)に適用することもできる。ここで、ケーブル端末は、電力ケーブル61の他、ストレスコーン62及び圧縮装置63等の接続部品を含む。
図3は、本発明をケーブル終端接続部に適用したポリマー套管3の全体構成を示す部分断面図である。すなわち、図3に示すポリマー套管3は、いわゆる気中終端接続部である。図3に示すポリマー套管3における気中側の構造、すなわちポリマー被覆体40を有する部分の構造は、実施の形態のポリマー套管1における気中側の構造、すなわちポリマー被覆体40を有する部分の構造と同じであるため、詳細な説明を省略する。また、ケーブル終端接続部としては、ストレスコーン62を絶縁筒20内に収容するいわゆるインナーコーンタイプ(図3参照)と、RBJ(Rubber Block Joint;ゴムブロックジョイント)の絶縁方式のようにゴムブロックで絶縁ユニットの外周を覆うことによりポリマー套管とケーブル端末とを接続するいわゆるアウターコーンタイプ(図示略)とがあるが、本発明はいずれにも適用できる。
また例えば、実施の形態では、特大襞部45を4枚設けた場合について説明したが、特大襞部45の数はこれに限定されず、例えば、ポリマー套管1に要求される表面漏洩距離に応じて設定されればよい。ただし、特大襞部45の数を増やし過ぎると、長手方向における特大襞部45同士の間隔が近くなり、閃絡しやすくなる。具体的には、特大襞部45同士の間隔が近くなった場合には、特大襞部45の先端同士の距離が近くなり、雨水が先端を伝いやすくなるため、閃絡が起こりやすくなる。このため、実施の形態のように、長手方向にわたって、小襞部43と大襞部44が交互に形成されるポリマー套管1において、長手方向における特定部位において大襞部44に代えて特大襞部45を形成する方が望ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1、3 ポリマー套管
10 内部導体
20 絶縁筒
21 小径部
22 テーパー部
23 大径部
30 遮へい金具
31 円筒部
32 フランジ部
40 ポリマー被覆体
41 胴部
42 襞部
43 小襞部
44 大襞部
45 特大襞部
451 第1特大襞部
452 第2特大襞部
453 第3特大襞部
50 電界緩和層
61 電力ケーブル
62 ストレスコーン
63 圧縮装置
C ケース
H ヘッド部
P0 ポリマー套管の電界緩和層の先端部に対応する位置
P1 ポリマー套管の1枚目の襞部の位置
P2 ポリマー套管の2枚目の襞部の位置
S1 ポリマー套管の先端側
S2 ポリマー套管の後端側

Claims (5)

  1. 中心に配置される棒状の内部導体と、
    前記内部導体の外周に一体的に形成される硬質の絶縁筒と、
    前記内部導体と同心状に前記絶縁筒に埋設される遮へい金具と、
    前記絶縁筒の外周を覆う胴部と、前記胴部の外周に長手方向に離間して形成される複数の傘状の襞部と、を有するポリマー被覆体と、
    酸化亜鉛層又は高誘電率層で構成され、前記絶縁筒と前記ポリマー被覆体との界面に沿って配置され、後端部が前記遮へい金具に接続される電界緩和層と、を備え、
    複数の前記襞部は、複数の小襞部と、複数の前記小襞部と長手方向にわたって交互に配置され前記小襞部よりも前記胴部から径方向への突出長が大きい複数の大襞部と、複数の前記大襞部のうちの一部に代えて隣り合う前記小襞部の間に配置され前記大襞部よりも前記胴部から径方向への突出長が大きい特大襞部と、を有し、
    前記特大襞部は、前記ポリマー被覆体において前記電界緩和層の先端部に対応する位置を基準として、先端側に向かって1枚目から3枚目のいずれかの位置に配置される第1特大襞部を含み、
    前記第1特大襞部は、前記基準よりも先端側に位置する、
    ポリマー套管。
  2. 前記第1特大襞部は、前記電界緩和層の前記先端部に対応する位置を基準として、先端側に向かって1枚目又は2枚目のいずれかの位置に配置される、
    請求項1に記載のポリマー套管。
  3. 前記特大襞部は、さらに、前記遮へい金具の先端部より後端側に配置される第2特大襞部を含む、
    請求項1又は2に記載のポリマー套管。
  4. 前記特大襞部は、さらに、前記第1特大襞部及び前記第2特大襞部とは異なる位置に配置される第3特大襞部を含む、
    請求項に記載のポリマー套管。
  5. 前記絶縁筒は、直胴状に形成された小径部と、前記小径部から後端側に向けて緩やかに拡径するテーパー部と、前記テーパー部の後端側に直胴状に形成された大径部と、を有し、
    前記電界緩和層の前記先端部は、前記大径部に位置し、
    前記第1特大襞部及び前記第2特大襞部は前記大径部に配置され、前記第3特大襞部は前記小径部に配置される、
    請求項に記載のポリマー套管。
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