JP7492448B2 - 試験装置の検査方法、及び、試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チップの強度を測定するための試験装置の検査方法及び試験装置に関する。
研削砥石を用いた裏面研削工程により板状の半導体ウェーハを薄化し、次いで、切削ブレードを用いたダイシング工程によりチップに分割する加工方法が知られている。
裏面研削工程ではその研削面に研削歪みが生成され、ダイシング工程ではその切削面(チップの側面)に切削歪が生成される。
このような加工歪が生じたチップの強度(抗折強度(曲げ強度))を測定する手法として、一般的にはSEMI規格G86-0303で既定される3点曲げが広く利用されている。例えば、特許文献1では、JIC値と称される破壊靭性値を正確に測定するための試験装置を開示している。
この種の試験装置では、荷重計測器としてのロードセルを備え、チップを破壊した際の荷重計測値をもとにチップの抗折強度が測定される。
特開2005-017054号公報
ロードセルはユーザー側で定期的に試験装置から取り外され、試験装置メーカーで校正された後、校正済みのロードセルをユーザー側で試験装置に組み込むことが行われている。
しかし、定期的にロードセルを試験装置から取り外し試験装置メーカーに校正を依頼するとなると、その校正中はユーザーは試験装置が使用できないため改善が切望されている。
また、ユーザー側でのロードセルの取り付けが適切でない場合は、ロードセルに問題がなくても正しい値が計測できず、問題となる。
以上に鑑み、本願発明は、荷重計測器(ロードセル)自体の異常や、圧子の取り付け不良に起因する異常を試験装置上で検出可能な検査方法、及び、試験装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
本発明の一態様によれば、
試験片を支持する一対の支持部を有した支持ユニットと、
該支持部より上方且つ該一対の支持部の間に配置され、該支持ユニットで支持された試験片を押圧する圧子と、
該圧子を該支持ユニットで支持された試験片に対して近接移動させるように駆動される移動ユニットと、
該圧子が該支持ユニットで支持された試験片を押圧する荷重を計測する荷重計測器と、
を備えた試験装置の検査方法であって、
該試験装置に異常がない状態において、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、の相関関係を基準データとして取得する基準データ取得ステップと、
該基準データ取得ステップを実施した後、任意のタイミングで、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該支持ユニットで支持する支持ステップと、
該支持ステップを実施した後、該圧子で該硬質材片を押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、を取得する計測ステップと、
該計測ステップで取得した該計測値を該基準データと比較し該試験装置に異常があるか否かを判定する判定ステップと、を備えた検査方法とする。
また、本発明の一態様によれば、
該判定ステップで異常と判定された場合に警報を発する警報発信ステップを更に備えた、こととする。
また、本発明の一態様によれば、
試験片を支持する一対の支持部を有した支持ユニットと、
該支持部より上方且つ該一対の支持部の間に配置され、該支持ユニットで支持された試験片を押圧する圧子と、
該圧子を該支持ユニットで支持された試験片に対して近接移動させるように駆動される移動ユニットと、
該圧子が該支持ユニットで支持された試験片を押圧する荷重を計測する荷重計測器と、
少なくとも該移動ユニットを制御するコントローラと、を備える試験装置であって、
該コントローラは、
該試験装置に異常がない状態において、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、の相関関係を基準データとして記憶する基準データ記憶部と、
該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧することで得られた該荷重計測器の計測値と、そのときの該圧子による硬質材片の被押圧量と、を該基準データと比較し該試験装置に異常があるか否かを判定する判定部と、を有する、試験装置とする。
また、本発明の一態様によれば、
該判定部で異常と判定された場合に警報を発する警報発信ユニットを更に備える、こととする。
本発明の一態様によれば、試験装置に異常がない状態における圧子による硬質材片の被押圧量と荷重の相対関係を基準データとして記憶し、所定のタイミングで硬質材片を用いて基準データと比較することで、試験装置の異常の有無を判定できる。これにより、荷重計測器を試験装置から取り外さずに、ユーザー側で荷重計測器の異常や、圧子の取付不良などを検出することができ、ひいては信頼性の高い試験が行われることを保証することができる。
試験装置を示す斜視図である。 支持ユニットについて示す斜視図である。 押圧ユニットについて示す斜視図である。 上部容器等の構成について示す図である。 コントローラの構成例について示す図である。 検査を行うためのフローチャートについて示す図である。 (A)は基準データ取得ステップでの荷重の測定について説明する図。(B)はより大きな被押圧量が設定された状態について示す図である。 圧子による硬質材片の被押圧量と計測値の相関関係を示す基準データについて説明する図である。 計測ステップについて説明する図である。 判定ステップにおける基準データと計測値の比較について説明する図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係る試験装置2は、試験片11を支持する一対の支持部8bを有した支持ユニット6と、支持部8bより上方且つ一対の支持部8bの間に配置され、支持ユニット6で支持された試験片11を押圧する圧子38と、圧子38を支持ユニット6で支持された試験片11に対して近接移動させるように駆動される移動ユニット28と、圧子38が支持ユニット6で支持された試験片11を押圧する荷重を計測する荷重計測器32と、を有して構成される。
以下詳細に説明すると、図1に示すように、試験装置2は、直方体状に形成された箱型の下部容器(収容部)4を備える。下部容器4には、下部容器4の上面4a側で上方に向かって開口する直方体状の開口部4bが形成されている。この開口部4bの内部には、試験装置2によって強度が測定される試験片を支持する支持ユニット6が設けられている。
図2は、支持ユニット6を示す斜視図である。支持ユニット6は、試験片11を支持する一対の支持台8を備える。一対の支持台8はそれぞれ直方体状に形成され、一対の支持台8の間に隙間10が設けられるように互いに離隔された状態で配置されている。また、一対の支持台8は、その上面8aの長手方向が第1水平方向(Y軸方向、前後方向)に沿うように配置されている。この一対の支持台8上に、強度が測定される試験片11(チップ)が配置される。
一対の支持台8の上面8a側には、それぞれ、上面8aから上方に突出する凸条を成す支持部8bが形成されている。支持部8bは、例えばステンレス鋼材等の金属でなり、その長さ方向がY軸方向に沿うように隙間10に隣接して配置されている。一対の支持部8bは、隙間10を挟んで互いに離隔した状態で配置されており、試験片11の下面側を支持する。なお、図2では、上面が曲面状に形成された支持部8bが示されている。
また、一対の支持台8の上面8a側にはそれぞれ、支持部8bよりも柔軟な材質(ゴムスポンジ等)でなる板状の接触部材12が設けられている。一対の接触部材12は、平面視で矩形状に形成され、一対の支持部8bの両側に設けられている。即ち、接触部材12はそれぞれ支持部8bの隙間10とは反対側に配置されており、一対の支持部8bは一対の接触部材12の間に配置されている。
接触部材12の上面は、試験片11と接触して試験片11を支持する接触面12aを構成する。なお、接触部材12は、その接触面12aが支持部8bの上端よりも上方(例えば、支持部8bの上端から1mm程度上方)に配置されるように設けられている。そのため、試験片11を一対の支持台8上に配置すると、試験片11の下面側は支持部8bとは接触せず、接触部材12の接触面12aと接触する。
以上のように接触部材12を設けることで、試験片11が載置される際の支持部8bとの接触が防がれ、局所的な衝撃発生による試験片11のダメージ発生を防ぐことができ、また、試験片11がズレて擦れることで微細な損傷が生じることも防止できる。なお、接触部材12は省略することとしてもよい。
一対の支持台8の後方側には、一対の支持台8をそれぞれ第1水平方向と垂直な第2水平方向(X軸方向、左右方向)に沿って移動させる支持部移動機構14が設けられている。支持部移動機構14は、直方体状の支持構造16を備え、支持構造16の前面側(表面側)には一対のガイドレール18がX軸方向に沿って所定の間隔で固定されている。
一対のガイドレール18の間には、一対のガイドレール18と概ね平行に配置された一対のボールネジ20が設けられている。一対のボールネジ20の一端部にはそれぞれ、ボールネジ20を回転させるパルスモータ22が連結されている。
さらに、支持部移動機構14は、一対の支持台8の後面側にそれぞれ固定される一対の移動プレート24を備える。移動プレート24はそれぞれ、支持構造16の前面側に設けられた一対のガイドレール18にスライド可能に装着されている。
また、一対の移動プレート24の後面側(裏面側)にはそれぞれ、ナット部(不図示)が設けられている。一対の移動プレート24の一方に設けられたナット部は一対のボールネジ20の一方に螺合され、一対の移動プレート24の他方に設けられたナット部は一対のボールネジ20の他方に螺合されている。
パルスモータ22によってボールネジ20を回転させると、ボールネジ20に螺合された移動プレート24がガイドレール18に沿ってX軸方向に移動する。これにより、一対の支持台8それぞれのX軸方向における位置と、隙間10の幅とが制御される。
図1に示すように、下部容器4の上方には、押圧ユニット26が設けられている。押圧ユニット26は、支持ユニット6によって支持された試験片を押圧するとともに、試験片の押圧時に押圧ユニット26にかかる荷重を測定する。
図3は、押圧ユニット26を示す斜視図である。押圧ユニット26は、駆動機構40により上下方向に移動するように駆動される移動ユニット28を備える。移動ユニット28の下面側には、移動ユニット28の下面から下方に向かって配置された円筒状の第1支持部材30が接続されており、第1支持部材30の下端側には、ロードセル等でなる荷重計測器32が固定されている。
荷重計測器32の下側には、円筒状の第2支持部材34を介して挟持部材36が接続されている。挟持部材36は、正面視で略門型形状に形成されており、互いに対向する一対の挟持面36aを備える。この一対の挟持面36aの間には、支持ユニット6によって支持された試験片を押圧する圧子38が固定されている。
圧子38の先端(下端部)は、下方に向かって幅が狭くなる先細りの略V字形状に形成されている。即ち、圧子38の先端の両側面は鉛直方向に対して傾斜している。また、圧子38の先端(下端)は丸みを帯びた形状(R形状)に形成されている(図4参照)。ただし、圧子38の形状は上記に限定されない。
また、圧子38は、その下端がY軸方向に沿うように挟持部材36によって支持されている。これにより、圧子38の下端と、支持ユニット6が備える一対の支持部8b(図2参照)とは、互いに概ね平行に配置されるようにしている。この圧子38の下端が伸びる方向、即ち、図3におけるY軸方向が圧子38の奥行き方向として定義される。
図3に示すように、押圧ユニット26の後方側(裏面側)には、押圧ユニット26を鉛直方向(Z軸方向、上下方向)に沿って移動させる駆動機構40が設けられている。駆動機構40は、直方体状の支持構造42を備え、支持構造42の前面側(表面側)には一対のガイドレール44がZ軸方向に沿って所定の間隔で固定されている。
一対のガイドレール44の間には、一対のガイドレール44と概ね平行に配置されたボールネジ46が設けられている。ボールネジ46の一端部には、ボールネジ46を回転させるパルスモータ48が連結されている。
押圧ユニット26の移動ユニット28の後面側(裏面側)は、一対のガイドレール44にスライド可能に装着される。また、移動ユニット28の後面側には連結部28aが設けられており、この連結部28aはボールネジ46に螺合される。
パルスモータ48によってボールネジ46を回転させると、移動ユニット28がガイドレール44に沿ってZ軸方向に移動し、圧子38が支持ユニット6に対して相対的に接近及び離隔する。
移動ユニット28には、移動ユニット28のZ軸方向における高さ位置を検出するためのスケール読取部28bが設けられる。スケール読取部28bは、支持構造42にZ軸方向に延在するスケールSの目盛を反射光にて読み取る光学式のものであり、移動ユニット28のZ軸方向における高さ位置を検出する。なお、コントローラ200の圧子位置検出部201(図5)では、スケール読取部28bで読み取られる移動ユニット28の高さ位置が、圧子38の先端の高さ位置として利用される。
また、図1に示すように、移動ユニット28の両側面には、板状に形成された一対の接続部材50が固定されている。接続部材50は、移動ユニット28の側面から下方に向かって設けられ、接続部材50の下端は挟持部材36の下端よりも下方に配置されている。
一対の接続部材50の下端部には、圧子38側に向かって突出する一対の上部容器支持部50aが形成されている。この一対の上部容器支持部50aの間には、圧子38の先端を覆う直方体状の上部容器52(カバー)が固定されている。上部容器52は、下部容器4の上方に配置されており、両側面が一対の上部容器支持部50aによって支持されている。
図4に示すように、上部容器52は、例えば透明な材質(ガラス、プラスチック等)でなり、箱型に形成されている。上部容器52には、上部容器52の下面52a(図1)側で下方に向かって開口する直方体状の開口部52bが形成されている。また、上部容器52の上面52c側には圧子挿入穴52dが形成されており、この圧子挿入穴52dには圧子38の先端が挿入され、圧子38の先端は上部容器52内に配置される。なお、図1では、上部容器52内に挿入された圧子38の一部を破線で表している。
図1に示すように、上部容器52は、下部容器4の開口部4bに挿入可能な大きさに形成されており、平面視で下部容器4の開口部4bの内側に配置されている。また、上部容器52の開口部52b(図4)は、支持ユニット6を収容可能な大きさに形成されている。そのため、駆動機構40によって押圧ユニット26を下方に移動させると、上部容器52が下部容器4の開口部4bに挿入され、支持ユニット6の上側が上部容器52によって覆われる。
図1に示すように、上部容器52の側壁52eには、気体供給管挿入穴52fが設けられている。図4に示すように、この気体供給管挿入穴52fには、圧子38の側面、及び、周囲に気体噴射してエアブローを行うための供給するための気体供給管56が挿通される。気体供給管56は可撓性のある樹脂製のチューブにて構成することができ、気体供給ユニット54のバルブ58を介して気体供給源60と接続される。
図1に示すように、下部容器4の底部には、下部容器4の開口部4bの底から下部容器4の下面(底面)4cに貫通する破片排出口4dが形成されている。この破片排出口4dには、下部容器4の内部に存在する試験片の破片を排出する破片排出ユニット62が接続されている。
図1に示すように、破片排出ユニット62は、試験片の破片を排出するための経路を構成する破片排出路64を備える。破片排出路64の一端側は破片排出口4dに接続され、破片排出路64の他端側はバルブ66を介して吸引源68に接続されている。
図1に示すように、破片排出路64中には、試験片の破片を回収する破片回収部70が設けられている。破片回収部70は、フィルター等によって構成されており、破片排出路64を通過する試験片の破片を捕獲する。バルブ66を開くと、下部容器4の開口部4bの内部に散乱する試験片の破片が破片排出口4dから吸引され、破片回収部70で回収される。
図1に示すように、下部容器4の後方側には撮像カメラ72が設けられており、下部容器4の前方側には撮像カメラ72に向かって光を照射する光源74が設けられている。撮像カメラ72及び光源74の位置は、支持ユニット6によって支持された試験片や圧子38の先端等を撮像カメラ72によって撮像可能となるように調整される。
光源74から光を照射しつつ撮像カメラ72で圧子38の先端を撮影することにより、試験片が圧子38で押圧されている様子や、圧子38の先端の状態(異物の付着の有無、欠けの有無等)を観察できる。ただし、撮像カメラ72による撮像が十分に明るい環境下で行われる場合には、光源74を省略してもよい。また、後述する基準データ取得ステップや押圧ステップの前には、撮像カメラ72で硬質材片C(図7)を撮像し、硬質材片Cに異常がないかを確認することが行われる。
図1に示すように、試験装置2にはタッチパネルにより構成される表示モニタ302が設けられ、各種情報の表示や、オペレーターの入力操作がなされる。なお、入力操作を行うための操作部が表示モニタと独立して設けられ、表示モニタには表示のみが行われることとしてもよい。
図1に示すように、試験装置2にはスピーカー303が設けられ、異常が確認された場合に、警報として警告音が発信される。
図1に示すように、試験装置2を構成する各構成要素は、試験装置2の動作を制御するコントローラ200と接続されている。このコントローラ200により、支持部移動機構14、荷重計測器32、駆動機構40、気体供給ユニット54、破片排出ユニット62、撮像カメラ72、光源74等の動作が制御される。
また、図5に示すように、コントローラ200は、実際に試験片や硬質材片を押圧して荷重値が変わったときのスケール読取部28bからの入力に基づき、圧子38の先端の高さ位置を検出する圧子位置検出部201を備える。なお、圧子38の先端を撮像することで、先端の位置を検出される構成としてもよい。
さらに、コントローラ200は、圧子38による硬質材片Cの被押圧量(距離)を設定する被押圧量設定部202と、荷重計測器32での計測値と、被押圧量設定部202で設定された被押圧量との相関関係を基準データとして記憶する基準データ記憶部203と、検査の際に計測される荷重計測器32での計測値と被押圧量設定部202で設定された被押圧量とを、基準データと比較し、試験装置に異常があるか否かを判定する判定部204と、圧子38を上下に移動させる駆動機構40の動作制御をする圧子移動ユニット制御部205と、異常判定された際に警報を発信するための警報発信部206と、を備える。
以上のように試験装置2を構成することで、試験片の抗折強度が測定される。即ち、圧子38を下降させ試験片を押圧して荷重計測器32にて荷重を計測することとし、試験片が破断した際の荷重が抗折強度として測定される。
次に、試験装置2の異常の有無を判定するための検査方法について説明する。図6は、加工方法の一実施形態のフローを示すフローチャートである。以下順に各ステップについて説明する。
<基準データ取得ステップ>
図7(A)に示すように、試験装置2に異常がない状態において、圧子38で押圧されても変形しない硬質材片Cを圧子38で押圧した際の荷重計測器32の計測値と、圧子38による硬質材片Cの被押圧量H1,H2と、の相関関係を基準データとして取得するステップである。
この基準データ取得ステップは、例えば、定期検査のタイミングや、試験装置2が出荷され納入先で設置された際に行われる。試験装置2に異常がない状態とは、試験装置2が設置され初期設定が完了した状態に対応するものであり、抗折強度を正確に測定できる状態を意味するものである。
硬質材片Cは、圧子38で押圧されても変形しないような素材、寸法で設計されるものであり、例えば、超硬合金、ジルコニアセラミクス等により構成することができる。
基準データの取得の際には、まず、図7(A)に示すように、圧子38による硬質材片Cの被押圧量を設定する被押圧量設定部202により、被押圧量H1が圧子移動ユニット制御部205へと出力され、パルスモータ48は圧子移動ユニット制御部205の指令に従って動作を遂行する。
ここで、実際には、圧子38が硬質材片Cに接触した以降は、圧子38は移動できないことになり、設定された被押圧量H1に通りには移動しないこととなる。このように、被押圧量H1は、ソフトウエア上で設定される圧子38によって硬質材片Cが押圧される量であり、いわば、圧子38が移動すると過程した場合のみなし移動量(距離)である。被押圧量は、例えば、10μm、20μm、30μmなどとすることができ、荷重計測器32の測定範囲に応じ適宜設定されることができる。なお、被押圧量は、圧子38のみなし移動量(距離)とする他、圧子38が硬質材片Cを押圧する時間としてもよい。
そして圧子38に上方向に生じる荷重F1(反力)が荷重計測器32により測定され、その計測値F1が被押圧量H1とともに基準データ記憶部203(図5)に記憶される。
次いで、図7(B)に示すように、被押圧量H1よりも大きい被押圧量H2が設定され、その際に圧子38に上方向に生じる荷重F2(反力)が荷重計測器32により測定される。この計測値F2と被押圧量H2が基準データ記憶部203(図5)に記憶される。
以上のように複数設定される被押圧量H1,H2に対応する荷重が計測され、図8に示すように、被押圧量H1,H2と計測値の相関関係が基準データDとして基準データ記憶部203(図5)に記憶される。この基準データDは、圧子38で硬質材片Cを押圧する際の被押圧量H1,H2と、荷重の計測値の相関関係でもある。なお、図8は、横軸を圧子38による硬質材片Cの被押圧量とし、縦軸を荷重として、相関関係をグラフで示したものである。
図8の例では、圧子38の被押圧量H1,H2,H3が大きくなるのに比例(圧子38により押圧される量が増加するのに比例)して、荷重(N)の計測値が増加する比例関係が成立する場合を示しており、各被押圧量H1~H3での各計測値F1~F3をプロットした3点を結んでなる比例直線Lが基準データDとして記憶される。なお、基準データDを取得するために、異なる3点の被押圧量で荷重を計測する他、2点で計測することや、4点以上で計測することとしてもよく、特に限定するものではない。
<支持ステップ>
図9に示すように、基準データ取得ステップを実施した後、任意のタイミングで、圧子38で押圧されても変形しない硬質材片Cを支持ユニット6で支持するステップである。
任意のタイミングとは、所定回数の抗折強度を終えたタイミング、摩耗した圧子38を交換したタイミング、装置の定期点検のタイミングなどである。
硬質材片Cは、基準データ取得ステップで用いられたものと同じものとする他、強度や寸法が同程度のものであって、変形が生じないものであれば同一素材からなる別のもの、あるいは、別素材からなる別のものを用いることとしてもよい。
<計測ステップ>
図9に示すように、支持ステップを実施した後、圧子38で硬質材片Cを押圧した際の荷重計測器32の計測値F4と、圧子38による硬質材片Cの被押圧量H4と、を取得するステップである。
この計測ステップでは、1点の被押圧量で荷重を計測する他、複数の被押圧量を設定し、複数点で荷重を計測することとしてもよい。
<判定ステップ>
図10に示すように、計測ステップで取得した計測値F4を基準データDと比較し試験装置に異常があるか否かを判定するステップである。
具体的には、基準データDのマップM上に、被押圧量H4と計測値F4に対応する点P4をプロットし、基準データDの比例直線Lの上に乗るか否かを判定する。この例では比例直線Lに乗っており、異常なしと判定される。このようにして、荷重計測器32の異常や、圧子38の取付不良などがないことが確認され、以降の抗折強度の測定において、試験装置が信頼性の高い測定を行えるものと判断することができる。
他方、点P5、P6のようにプロットされた場合には、基準データDの比例直線Lに乗らないとして、異常ありと判定される。この場合には、荷重計測器32の異常や、圧子38の取付不良などが生じており、計測値が正確でなく信頼性に欠けるものであることが確認できる。
なお、比例直線Lに対し、許容範囲Rを設定することとし、許容範囲Rにプロットされた場合(点P7)には異常なしと判定することとしてもよい。また、計測ステップにおいて複数点で荷重を計測し、複数点をプロットして計測直線を引き、当該計測直線の傾きと、比例直線Lの傾きを比較して判定をすることとしてもよい。
<警報発信ステップ>
判定ステップで異常と判定された場合に警報を発するステップである。オペレーターは、この警報に応じて適宜必要な対応をすることが可能となる。
図5に示すように、コントローラ200の警報発信部206は、判定部204において異常が発生した場合には、異常信号を生成するとともに表示モニタ302、スピーカー303、表示灯304に出力する。表示モニタ302では、異常信号に基づいて警告を表示し、スピーカー303では警告音が発せられ、表示灯304では警告を表す色で発光がされる。警報発信部206は異常信号を発信する発信部として機能し、表示モニタ302、スピーカー303、表示灯304は異常の状況を知らせる出力部として機能し、これらを合わせて警告発信ユニットが構成される。
以上の実施形態によれば、試験装置に異常がない状態における圧子による被押圧量と荷重の相対関係を基準データとして記憶し、所定のタイミングで硬質材片を用いて基準データと比較することで、試験装置の異常の有無を判定できる。これにより、荷重計測器を試験装置から取り外さずに、ユーザー側で荷重計測器の異常や、圧子の取付不良などを検出することができ、ひいては信頼性の高い試験が行われることを保証することができる。
なお、図3に示すように、試験装置2において、検査用に使用する硬質材片Cを保管しておく保管スペース82を設けるとともに、保管スペース82から硬質材片Cを搬送する搬送機構84を設けることで、所定のタイミングで自動で搬送機構84を制御して硬質材片Cを支持ユニット6に移動させるとともに、検査を実施することとしてもよい。この構成によれば、定期的に自動で検査を実施することができ、早期に異常を発見することが可能となる。また、このように硬質材片Cのための保管スペース82と搬送機構84を設けることとする他、実際の検査対象となる試験片11(図2)の搬送経路に保管スペースを設け、試験片11(図2)を搬送する搬送装置によって硬質材片が指示ユニットにセットされることとしてもよい。
2 試験装置
6 支持ユニット
11 試験片
26 押圧ユニット
28 移動ユニット
28a 連結部
28b スケール読取部
32 荷重計測器
36 挟持部材
38 圧子
40 駆動機構
200 コントローラ
201 圧子位置検出部
202 被押圧量設定部
203 基準データ記憶部
204 判定部
205 圧子移動ユニット制御部
206 警報発信部
302 表示モニタ
303 スピーカー
304 表示灯
C 硬質材片
D 基準データ
F1 計測値
F2 計測値
F4 計測値
H1 被押圧量
H2 被押圧量
H4 被押圧量L 比例直線
M マップ
R 許容範囲

Claims (4)

  1. 試験片を支持する一対の支持部を有した支持ユニットと、
    該支持部より上方且つ該一対の支持部の間に配置され、該支持ユニットで支持された試験片を押圧する圧子と、
    該圧子を該支持ユニットで支持された試験片に対して近接移動させるように駆動される移動ユニットと、
    該圧子が該支持ユニットで支持された試験片を押圧する荷重を計測する荷重計測器と、
    を備えた試験装置の検査方法であって、
    該試験装置に異常がない状態において、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、の相関関係を基準データとして取得する基準データ取得ステップと、
    該基準データ取得ステップを実施した後、任意のタイミングで、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該支持ユニットで支持する支持ステップと、
    該支持ステップを実施した後、該圧子で該硬質材片を押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、を取得する計測ステップと、
    該計測ステップで取得した該計測値を該基準データと比較し該試験装置に異常があるか否かを判定する判定ステップと、を備えた試験装置の検査方法。
  2. 該判定ステップで異常と判定された場合に警報を発する警報発信ステップを更に備えた、ことを特徴とする請求項1に記載の試験装置の検査方法。
  3. 試験片を支持する一対の支持部を有した支持ユニットと、
    該支持部より上方且つ該一対の支持部の間に配置され、該支持ユニットで支持された試験片を押圧する圧子と、
    該圧子を該支持ユニットで支持された試験片に対して近接移動させるように駆動される移動ユニットと、
    該圧子が該支持ユニットで支持された試験片を押圧する荷重を計測する荷重計測器と、
    少なくとも該移動ユニットを制御するコントローラと、を備える試験装置であって、
    該コントローラは、
    該試験装置に異常がない状態において、該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧した際の該荷重計測器の計測値と、該圧子による硬質材片の被押圧量と、の相関関係を基準データとして記憶する基準データ記憶部と、
    該圧子で押圧されても変形しない硬質材片を該圧子で押圧することで得られた該荷重計測器の計測値と、そのときの該圧子による硬質材片の被押圧量と、を該基準データと比較し該試験装置に異常があるか否かを判定する判定部と、を有する、試験装置。
  4. 該判定部で異常と判定された場合に警報を発する警報発信ユニットを更に備える、ことを特徴とする請求項3に記載の試験装置。
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