JP7489929B2 - チップ剥離方法、半導体装置の製造方法、チップ剥離装置 - Google Patents

チップ剥離方法、半導体装置の製造方法、チップ剥離装置 Download PDF

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Description

本発明は、チップ剥離方法、半導体装置の製造方法、チップ剥離装置に関する。
半導体装置の製造工程において、ダイシングされた半導体チップ(以下、単にチップともいう)を粘着シートから剥離させてピックアップする必要がある。そして、このチップを剥離させるチップ剥離装置のうち、チップの剥離にニードルを用いないニードルレスのものが複数存在している。
例えば特許文献1のチップ剥離装置100は、図13に示すように、基台ステージ101と可動ステージ102とを備える。基台ステージ101および可動ステージ102の上方には、チップ103が貼り付けられた粘着シート104が配置される。可動ステージ102の外周側には、粘着シート104と基台ステージ101との間に空間部105が形成される。基台ステージ101には、空間部105に連通する図示しない吸引孔が設けられる。剥離されるチップ103は、可動ステージ102よりもその外周側に飛び出し、チップ103の外周端が空間部105上に配置されている。
チップを剥離させる際には、チップ剥離装置100は、コレット106によりチップ103を図の上方へ吸着した状態で、基台ステージ101の吸引孔から吸引動作を行う。これにより、空間部105が負圧になって空間部105上の粘着シート104が吸引され、チップ103の外周端側が粘着シート104から剥離する(以下、この剥離を初期剥離と呼ぶ)。
初期剥離後は、可動ステージ102を図の左方向へ移動させる。これにより、吸引孔から吸引される粘着シート104の面積が増加していき、最終的にチップ103を粘着シート104から剥離させることができる。
また、例えば特許文献2の半導体製造装置130は、図14に示すように、第1ブロック131、第2ブロック132、第3ブロック133、第4ブロック134、そして第5ブロック135と、その周辺の吸着部136とを備える。各ブロック131~135は図の上下方向に個別に移動可能であり、その上部に載置されたダイシングテープ139およびチップ138を突き上げることができる。また第1ブロック131は、図の左右方向にも移動可能である。第1ブロック131~第5ブロック135の上部に、ダイシングテープ139および剥離するチップ138が配置される。
チップを剥離する際には、まず、図14のように、各ブロック131~135が吸着部136と同じ高さになる位置に配置される。この状態で、吸着部136に設けられた複数の吸着孔、および、各ブロックの隙間からダイシングテープ139を吸引する。そして、図示しないコレットによりチップ138を吸着すると共に、図15に示すように、第1ブロック131~第5ブロック135を設定された高さまで上昇させていく。これにより、第1ブロック131~第5ブロック135と吸着部136との間に段差が生じ、ダイシングテープ139が変形していく。そして、ダイシングテープ139が一定量変形すると、チップ138の外周端側がダイシングテープ139から剥離する初期剥離が生じる。
特許第5214739号公報 特開2019-47089号公報
特許文献1における初期剥離の方法では、吸引孔を介した粘着シートの吸引により、粘着シートにチップが剥離するだけの変形を一度に生じさせる。従って、この粘着シートの変形により、チップにも大きな圧力が加えられることになり、初期剥離時にチップの外周端側に割れが生じるおそれがあった。特に、チップの外周端側にチッピングやクラックなどがあってその強度が弱い場合には、上記の割れの問題が顕著であった。
また特許文献2における初期剥離では、第1ブロック131に対するチップ138の飛び出し量(図14の左右方向の飛び出し量)は一定であるため、剥離時にダイに加わる衝撃を緩和しようとした場合、初期剥離時の第1ブロック131~第5ブロック135の上昇速度を緩めるしかなく、上記のようにチップの外周端側にチッピングやクラックなどがある場合には、初期剥離に大きく時間を要するという問題があった。
以上のことから、本発明では、チップの外周端側を粘着シートから剥離させる初期剥離において、チップの外周端側に生じる割れを防止することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、上面にチップを貼り付けた粘着シートから前記チップを剥離させるチップ剥離方法であって、剥離させる前記チップの外周端側が第1ステージと第2ステージとの間の空間部に対応する位置に配置されるように、前記チップを貼り付けた前記粘着シートを配置した後、前記空間部を負圧にして前記粘着シートを吸引した状態で、前記第1ステージと前記第2ステージとの少なくとも一方を、前記空間部を狭める方向へ移動させることで、前記チップの外周端側を前記粘着シートから剥離させることを特徴とする。
本発明のチップ剥離方法によれば、空間部を負圧にして粘着シートを吸引した状態で、空間部を徐々に狭めることで、空間部に対応する位置において、粘着シートの変形角度を徐々に大きくすることができる。つまり、最初の吸引時にはチップが剥離しない程度に粘着シートを変形させ、その後、徐々に粘着シートの変形角度を大きくしていき、チップの外周端側を剥離させることが可能である。従って、特許文献1のように、チップが剥離する角度まで粘着シートを一気に変形させる方法と比較すると、剥離動作時にチップにかかる圧力を低減できる。従って、剥離動作時のチップの外周端側の割れを防止できる。
上記チップ剥離方法は、前記第1ステージは、前記空間部に対応する位置に、前記空間部を負圧にするための負圧通路を備え、前記第2ステージは、前記第1ステージに対して、前記空間部を広げる方向および狭める方向へスライド可能で、前記チップの外周端側を剥離させた後、前記第2ステージを、前記第1ステージに対して、前記空間部を広げる方向へスライドさせることで、前記チップを前記粘着シートからさらに剥離させる方法とすることができる。
また上記チップ剥離方法は、前記第2ステージおよび一または複数の接離ステージに対応する位置に前記剥離させるチップが配置され、前記接離ステージは、前記粘着シートに接離する方向へ移動可能であり、前記第2ステージは、前記接離ステージと前記第1ステージとの間に配置され、前記第1ステージに接近する方向で前記空間部を狭める方向、および、前記第1ステージから離間する方向で前記空間部を広げる方向へ水平移動可能であり、前記チップの外周端側を剥離させた後、前記チップの外側に配置された接離ステージから順次、前記粘着シートから離間する方向へ移動させると共に、前記第2ステージを、前記空間部が広がる方向へ水平移動させることで、前記チップを前記粘着シートからさらに剥離させる方法とすることができる。
また、以上のチップ剥離方法により、半導体装置を製造することができる。
また上記課題を解決するため、本発明は、上面にチップを貼り付けた粘着シートから前記チップを剥離させるチップ剥離装置であって、剥離させる前記チップの外周端側がステージ同士の間の空間部に配置されるように、前記粘着シートを配置した第1ステージおよび第2ステージと、前記空間部に負圧を発生させて前記粘着シートを吸引する負圧発生機構と、前記負圧発生機構により前記空間部に負圧が発生した状態で、前記空間部を狭める方向へ前記第1ステージと前記第2ステージとの少なくとも一方を移動させ、前記チップの外周端側を前記粘着シートから剥離させる移動機構とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、チップの外周端側に割れが生じることを防止できる。
粘着シートに貼り付けたチップを示す平面図である。 本実施形態のチップ剥離装置を示す平面図である。 本実施形態のチップ剥離装置を示す断面図である。 上記チップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、チップの外周端を吸引した状態を示す図である。 上記チップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、可動ステージを移動させて空間部を狭める様子を示す図である。 上記チップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、チップが初期剥離した状態を示す図である。 上記チップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、初期剥離後にチップの剥離範囲を拡大させる様子を示す図である。 上記と異なる実施形態のチップ剥離装置を示す断面図である。 図8のチップ剥離装置によりチップを剥離する過程を示す断面図で、第1ブロックを移動させて空間部を狭める様子を示す図である。 図8のチップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、チップが初期剥離した状態を示す図である。 図8のチップ剥離装置によりチップを剥離させる過程を示す断面図で、初期剥離後にチップの剥離範囲を拡大させる様子を示す図である。 図8のチップ剥離装置の平面図である。 従来のチップ剥離装置を示す断面図である。 図13とは異なる従来のチップ剥離装置を示す断面図である。 図13とは異なる従来のチップ剥離装置を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
本実施形態のチップは、素材であるウエハから矩形状に切り出され、粘着シートから剥離させることで、最終製品として取り出すことができる。図1に示すように、円形状をなすウエハ10にはダイシング加工が施され、ウエハ10が個々のチップ11に分割されている。本実施形態では、チップ11は正方形に切り分けられている。チップ11はその下面側で粘着シート12に貼り付けられている。図1では、粘着シート12の外周側に、リング状のフレーム13が貼着されている。すなわち、フレーム13と粘着シート12とが一体化されている。
次に、図2および図3を用いて、本実施形態のチップ剥離装置1を説明する。
図3に示すように、チップ剥離装置1は、保持機構としてのコレット15と、第1ステージとしての基台ステージ16と、第2ステージとしての可動ステージ17と、負圧発生機構18、移動機構29等を備える。
コレット15は、チップ11を吸着するヘッド19を備える。ヘッド19は、その下端面19aに吸着孔を有する。ヘッド19は、この吸着孔を介して下方に配置されたチップ11を吸着し、チップ11を保持することができる。またヘッド19はこの吸着動作を解除することにより、チップ11を放すことができる。コレット15は、例えばロボットのアームに連結され、図3の上下方向や左右方向および紙面垂直方向に移動可能である。
基台ステージ16は凹部16aを備える。この凹部16aに、可動ステージ17が配置される。また基台ステージ16は、凹部16aに負圧通路16bを備える。
可動ステージ17は矩形状の平板である。ただし、可動ステージ17の形状はこれに限るものではなく、例えば粘着シート12側の面(図3の上面)に凹凸形状や湾曲部が設けられていてもよい。可動ステージ17は、凹部16a内を水平方向(図3の左右方向)に往復移動可能(スライド可能)なように、凹部16aに嵌め込まれている。可動ステージ17は、移動機構29により駆動力を伝達されて水平移動する。移動機構29としては、ボルトナットやシリンダ機構など、適宜の機構を採用できる。可動ステージ17の上部には、粘着シート12から剥離されるチップ11が載置されている。
凹部16a上には、基台ステージ16と可動ステージ17の側面(図2の短辺17cを含む側面)、そして、粘着シート12の下面とに囲まれた空間部Aが形成される。負圧発生機構18は、負圧通路16bを介して、空間部Aのエアを吸引して空間部Aに負圧を発生させる。可動ステージ17上のチップ11の外周端23cは、空間部A上(空間部Aに対応する位置)に配置される。
図2に示すように、可動ステージ17の幅寸法Wは、チップ11の一辺の長さW1よりも小さく設定されている。従って、チップ11は主に外周端23a~23cが可動ステージ17からはみ出している。可動ステージ17の一方の長辺17aが剥離するチップ11の第1外周端23aに対応し、他方の長辺17bがチップ11の第2外周端23bに(チップ11の第1外周端23aに)対応する。また可動ステージ17の先端側の短辺17cがチップ11の第3外周端23c(第1外周端23aおよび第2外周端23bに対して直角な辺)に対応している。
可動ステージ17の各辺17a~17cは、チップ11の第1外周端23a~第3外周端23cにそれぞれ平行に配置される。可動ステージ17は、図1の左右方向へ水平移動する。ただし、チップ剥離装置1をウエハに対して、図2から90度回転した方向(図2の紙面に沿う方向に90度回転させた方向)から装着することもできる。この場合、上記可動ステージ17の水平移動の方向は図1の上下方向になる。
凹部16aには、第1外周端23a、第2外周端23b、第3外周端23cに対応して、負圧通路16b1、16b2、16b3が設けられる(図2では一例として、それぞれの外周端の中間部に対応して各負圧通路を設けているが、これに限るものではない)。図2の方向視で、各負圧通路16b1~16b3は、その一部がチップ11からはみ出している。
次に、本実施形態のチップ剥離装置1によるチップ剥離方法について説明する。なお、以下の説明では、粘着シート12から剥離するチップ11をチップ11Aとし、チップ11Aに隣接するチップをチップ11Bとして説明する。
まず、図3に示すように、可動ステージ17で、粘着シート12を介してチップ11Aを支持する。この際、チップ11Aの第1外周端23a~23c側が可動ステージ17からはみ出している(図2参照)。この状態で、図4に示すように、負圧発生機構18が負圧通路16bを介して空間部Aに負圧を発生させる。これにより、空間部A上部の粘着シート12およびチップ11Aが空間部A側に吸引される。本実施形態では、基台ステージ16と可動ステージ17の高さが略同じに設定されている。従って、基台ステージ16側と可動ステージ17側とで粘着シート12に段差が生じないため、上記吸引による粘着シート12の変形は緩やかであり、チップ11Aの外周端23cはこの時点では粘着シート12から剥離していない。言い換えると、初期の空間部Aは、粘着シート12が剥離を生じない程度に変形するように、その幅(図4の左右方向の幅)が広く設けられている。
そして図5に示すように、可動ステージ17を、基台ステージ16に対して、矢印B1方向へ水平移動(スライド)させていく。このスライドにより空間部Aが徐々に狭められ、空間部A上の粘着シート12が、可動ステージ17と基台ステージ16(より詳細には、基台ステージ16の高所部16c)とに挟み込まれる形になって、下方への変形角度が徐々に大きくなっていく。一方この動作時には、粘着シート12上のチップ11Aは、ヘッド19(図3参照)によって図5の上方へ吸着されている。従って、粘着シート12の変形角度が所定の大きさになると、図6に示すように、チップ11Aの外周端23cが粘着シート12から剥離する(以下、この剥離を初期剥離と呼ぶ)。なお、粘着シート12の変形角度とは、粘着シート12の空間部Aに対応する部分のその他の部分に対する角度のことであり、図6の左右方向の水平線に対する角度である。
このように本実施形態では、まず負圧発生機構18による吸引によって、粘着シート12に、チップ11が剥離しない程度の変形を生じさせ、その後の上記スライドにより、チップ11の外周端が剥離する角度まで、粘着シート12の変形角度を徐々に大きくすることができる。従って、特許文献1の図13のように、空間部の吸引によりチップが剥離する角度まで粘着シートを一気に変形させる構成と比較すると、チップ11の外周端に加わる圧力を低減できる。従って、チップ11の割れを防止できる。このような本実施形態の剥離方法は、特に、その外周端側にチッピングや微小クラックがある等、外周端側が強度の劣るチップを剥離させる際に好適である。
また、可動ステージ17の移動量と移動速度は任意に変更できる。つまり、粘着シート12の変形角度やその変形の速度を自由に制御できる。従って、チップ11に加わる圧力を容易に制御できる。
また本実施形態では、可動ステージ17と基台ステージ16の高所部16cとの高さを略同じに設定している。これにより、最初の粘着シート12の吸引動作時(図4参照)における粘着シート12の変形を抑制し、チップ11Aに最初に加えられる圧力を低減できる。また、チップ11Aの一連の剥離動作時に、隣接するチップ11Bの外周端側に圧力が加わることを抑制できる。つまり、特許文献1の図13のように、基台ステージと可動ステージとの間に段差がある構成では、段差によって粘着シートがより大きく変形し、隣接するチップにも変形の圧力が加えられるおそれがある。これに対して本実施形態では、粘着シート12の変形部分をほとんど空間部Aに対応する位置に限定できるため、隣接するチップ11Bの外周端側に圧力が加わることを抑制できる。特に本実施形態のように、空間部Aの上部にチップ11Bが配置されない、言い換えると、チップ11Bの空間部A側(図6等の左側)の外周端が基台ステージ16の高所部16c上に配置されるようにすることで、チップ11Bに圧力が加わることを効果的に抑制できる。
初期剥離後は、図7に示すように、可動ステージ17を、基台ステージ16に対して矢印B2方向(チップ11Aから離間する方向)へスライドさせていく。このスライドにより、空間部Aが図7の左方向へ拡大していき、可動ステージ17を支持するチップ11Aの範囲が減少していくと共に、負圧発生機構18によって負圧通路16bを介して吸引される粘着シート12の範囲が拡大していく。これにより、チップ11Aが図7の右側から順次、粘着シート12から剥離していく。そして、上記の水平移動により可動ステージ17がチップ11Aから完全に外れると、チップ11Aが粘着シート12から完全に剥離される。以上により、チップ11Aの粘着シート12からの剥離動作が完了する。剥離されたチップ11Aは、ヘッド19(図3参照)により所定の場所へ運ばれる。
このようにチップ11を粘着シート12から剥離した後は、チップ11をリードフレーム等の基板(図示省略)の所定位置にボンディングすることにより、半導体装置を製造する。ここで、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路および電子機器は全て半導体装置である。また半導体装置は、回路が形成されたウエハ状態のものであっても、ウエハから切り出された個別の半導体チップであっても、ウエハを複数に分割したものであっても、ウエハ状態でパッケージされたものであっても、ウエハ状態でパッケージされたものを複数に分割したものであっても、ウエハ状態でパッケージされたものを切り出して個別の半導体素子にしたものであっても構わない。
次に、異なる実施形態の剥離装置について説明する。
図8に示すように、本実施形態のチップ剥離装置1は、第1ステージとしての基台ステージ30と、第1ブロック31(第2ステージ31)、第2ブロック32、第3ブロック33、そして第4ブロック34からなるブロック部40、移動機構としての押し出しブロック39、保持機構15等を備える。
基台ステージ30はその上面に複数の吸着孔を有する。基台ステージ30とブロック部40との間には空間部Aが設けられる。チップ剥離装置1は、負圧発生機構により、基台ステージ30の吸着孔および空間部Aを介して、粘着シート12を吸引することができる。
第1ブロック31は、第2ブロック32側にテーパ面31aを有する。テーパ面31aは、上方から下方へ向けて、第2ブロック32から遠ざかる方向(チップ11Aの外周端側の方向)に傾斜した傾斜面である。
押し出しブロック39は、図示しない昇降機構に駆動されて、図の上下方向に移動可能である。押し出しブロック39が図の上方向へ移動することにより、第1ブロック31がテーパ面31aを押圧されて第2ブロック32から遠ざかる方向へ押し出される(図10参照)。この際、押し出しブロック39がテーパ面31aに当接することにより、押し出しブロック39の上方向への移動に伴って、第1ブロック31が徐々に外側へ押し出される。
接離ステージとしての第2ブロック32および第3ブロック33は、図示しない昇降機構により、それぞれ図8の上下方向(ブロック部40上の粘着シート12に対して接離する方向)へ移動可能である。
基台ステージ30、および、ブロック部40上に粘着シート12が配置されている。基台ステージ30とブロック部40の上面は略同じ高さに設定されており、粘着シート12を平坦面で受けることができる。また、粘着シート12から剥離するチップ11は、ブロック部40に対応する位置に配置されており、その外周端側が第1ブロック31よりも外側にはみ出し、空間部A上(空間部Aに対応する位置)に配置される。
次に、本実施形態のチップ剥離装置1によるチップ剥離方法について説明する。
まず、図9に示すように、基台ステージ30およびブロック部40上に粘着シート12を配置した状態で、負圧発生機構が空間部Aに負圧を発生させる(図9の空間部Aの矢印参照)。これにより、粘着シート12の空間部Aに対応する部分が吸引され、下方へ緩やかに変形する。また、粘着シート12に倣ってチップ11Aの外周端側が粘着シート12側へ変形する。
その後、押し出しブロック39が上昇して第1ブロック31のテーパ面31aに当接し、第1ブロック31を矢印D1方向へ押し出す。つまり、押し出しブロック39の上方向の移動に伴って、第1ブロック31は徐々に矢印D1方向へ移動し、空間部Aを狭めていく。これにより、粘着シート12の空間部A上の部分が、基台ステージ30と第1ブロック31とによって挟み込まれていく形になり、その変形角度が大きくなっていく。そして、粘着シート12の変形角度が所定以上の大きさになると、図10に示すように、チップ11の外周端が粘着シート12から剥離する(以下、この剥離を初期剥離と呼ぶ)。
以上のように本実施形態でも、第1ブロック31の矢印D1方向の移動に伴って、粘着シート12の変形角度を徐々に大きくし、初期剥離を生じさせることができる。従って、チップ11の外周端に加わる圧力を低減でき、チップ11の割れを防止できる。また、押し出しブロック39の上昇速度を制御することで、第1ブロック31の矢印D1方向への移動速度を任意に変更でき、粘着シート12の変形角度やその変形の速度を自由に制御できる。従って、チップ11に加わる圧力の制御を容易にできる。
初期剥離後は、第1ブロック31をチップ11の内側へ移動させて剥離範囲を拡大させる。具体的には、まず、押し出しブロック39を第1ブロック31から退避させて、第1ブロック31を第2ブロック32に隣接する位置(図8の位置)まで復帰させる。第1ブロック31は、例えば図示しないバネ機構により第4ブロック34側へ付勢されており、押し出しブロック39の下降に伴って自動的に元の位置に復帰する。
その後、図11に示すように、第2ブロック32を下降させることで、第1ブロック31がさらに内側(矢印D2方向)へ移動する。これにより、ブロック部40が受けるチップ11の範囲が減って空間部A上に配置されるチップ11の範囲が拡大し、チップ11の剥離範囲が拡大していく。その後さらに、第3ブロック33を第2ブロック32と同じように下降させて、その分だけ第1ブロックを矢印D2方向へ移動させ、チップ11の剥離範囲を拡大させる。以上のように、1または複数の接離ステージのうち、空間部A側(剥離させるチップ11の外側)の接離ステージから順次、粘着シート12から離間させると共に、第1ブロック31をチップ11の内側へ移動させていくことで、チップ11を粘着シート12から剥離させることができる。
本実施形態の剥離装置1では、チップ11の外周側の複数辺(例えば4辺全て)に対して、上記の初期剥離動作を実施できる利点がある。例えば図12の上方向から見た断面図に示すように、チップ11の四隅に対応する位置にそれぞれ第1ブロック31を配置し、それぞれの第1ブロック31を対角線方向である図12の矢印D1方向に移動させることで、上記のように空間部Aを狭めてチップ11に初期剥離を生じさせることができる。また、第1ブロック31は、前述した各ブロックの下降に伴って矢印D2方向へ移動し、チップ11の剥離範囲を拡大させる。ただし、各第1ブロック31の間に、図の上下方向あるいは左右方向に移動する第1ブロックをさらに設けてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
以上の説明では、第1ステージと第2ステージに段差がない場合を示したが、必ずしもこれに限るものではなく、両者の間に段差があってもよい。
1 チップ剥離装置
10 ウエハ
11 チップ
12 粘着シート
15 コレット(保持機構)
16 基台ステージ(第1ステージ)
16a 凹部
16b 負圧通路
17 可動ステージ(第2ステージ)
18 負圧発生機構
29 移動機構
30 基台ステージ(第1ステージ)
31 第1ブロック(第2ステージ)
32 第2ブロック(接離ステージ)
33 第3ブロック(接離ステージ)
39 押し出しブロック(移動機構)
40 ブロック部
A 空間部

Claims (5)

  1. 上面にチップを貼り付けた粘着シートから前記チップを剥離させるチップ剥離方法であって、
    剥離させる前記チップの外周端側が第1ステージと第2ステージとの間の空間部に対応する位置に配置されるように、前記チップを貼り付けた前記粘着シートを配置した後、
    前記空間部を負圧にして前記粘着シートを吸引した状態で、前記第1ステージと前記第2ステージとの少なくとも一方を、前記空間部を狭める方向へ移動させることで、前記チップの外周端側を前記粘着シートから剥離させることを特徴とするチップ剥離方法。
  2. 前記第1ステージは、前記空間部に対応する位置に、前記空間部を負圧にするための負圧通路を備え、
    前記第2ステージは、前記第1ステージに対して、前記空間部を広げる方向および狭める方向へスライド可能で、
    前記第2ステージに対応する位置に前記剥離させるチップが配置され、
    前記チップの外周端側を剥離させた後、前記第2ステージを、前記第1ステージに対して前記空間部を広げる方向へスライドさせることで、前記チップを前記粘着シートからさらに剥離させる請求項1記載のチップ剥離方法。
  3. 前記第2ステージおよび一または複数の接離ステージに対応する位置に前記剥離させるチップが配置され、
    前記接離ステージは、前記粘着シートに接離する方向へ移動可能であり、
    前記第2ステージは、前記接離ステージと前記第1ステージとの間に配置され、前記第1ステージに接近する方向で前記空間部を狭める方向、および、前記第1ステージから離間する方向で前記空間部を広げる方向へ水平移動可能であり、
    前記チップの外周端側を剥離させた後、前記チップの外側に配置された接離ステージから順次、前記粘着シートから離間する方向へ移動させると共に、前記第2ステージを、前記空間部が広がる方向へ水平移動させることで、前記チップを前記粘着シートからさらに剥離させる請求項1記載のチップ剥離方法。
  4. 請求項1から3いずれか1項に記載のチップ剥離方法を用いて半導体装置を製造する半導体装置の製造方法。
  5. 上面にチップを貼り付けた粘着シートから前記チップを剥離させるチップ剥離装置であって、
    剥離させる前記チップの外周端側がステージ同士の間の空間部に配置されるように、前記粘着シートを配置した第1ステージおよび第2ステージと、
    前記空間部に負圧を発生させて前記粘着シートを吸引する負圧発生機構と、
    前記負圧発生機構により前記空間部に負圧が発生した状態で、前記空間部を狭める方向へ前記第1ステージと前記第2ステージとの少なくとも一方を移動させ、前記チップの外周端側を前記粘着シートから剥離させる移動機構とを備えたことを特徴とするチップ剥離装置。
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