特許文献1に記載された顧客紹介システムでは、紹介者が顧客紹介サイトにアクセスしてパスワードを入力し、担当スタイリストを選択してからサロン店主端末にデータ送信する。これを受けて、サロン店主端末から紹介者端末に割引特典等の内容を記載した第1の電子メールが送信され、この第1の電子メールを見た紹介者が被紹介者にギフト(割引特典)付きメールを送信する。
さらに、被紹介者が来店したあとに、サロン店主端末から紹介者に第2の電子メールが送信される。紹介者は、紹介成立に伴う割引特典を受けるためには次回来店時に第2の電子メールを店頭で提示する必要がある。
このように、特許文献1の顧客紹介システムは当事者間のやりとりの回数が多く、利便性に問題があった。特に、紹介者が複数のサロンを複数の人に紹介する場合、各サロンから複数回にわたって届く電子メールを管理する必要があり、情報の管理が困難となるおそれがある。また、紹介者は特典を受けるためには店頭で電子メールを提示する必要があり、紹介成立に伴って紹介特典が自動的に付与されるものではなかった。
特許文献2に記載されたシステムでは、利用者のチケット利用に連動して、紹介者にポイントが加算される。紹介者は貯めたポイントを任意のタイミングで換金でき、紹介者の紹介報酬受取の利便性は高い。
しかし、特許文献2に記載されたシステムにおいて紹介者となれるのは、システム管理者側の審査に合格した人である。ショップ側は枚数を制限してチケットを発行し、発行されたチケットは紹介者ごとに割り当てられる。このため、紹介者及び利用者の範囲が限定されやすく、多数の新規顧客を集客したいというニーズを十分に満たすものとは言えなかった。
さらに、特許文献2に記載されたシステムの紹介者は、当該店舗の利用実績の有無を問われることなく、配信するチケットを選択できる。このため、紹介された店が良い店であるかどうかという信頼性の担保が不十分であった。
また、これらの従来のシステムでは、紹介者・被紹介者に与える特典のバリエーションを増やしたいという店側のニーズには十分に応えられていない。例えば、特許文献1の紹介者及び被紹介者にはともに割引クーポンが付与される。特許文献2では、紹介者に換金可能なポイントが付与され、被紹介者に割引クーポンが付与される。これらの特許文献には、紹介成立に伴い紹介者及び被紹介者に与える特典のバリエーションを、店舗側が自由にかつ簡単に設定することについて記載されていない。
(紹介システムの構成)
図1及び図2を参照して、実施形態の紹介システム1の構成の一例について説明する。図1に示されるように、紹介システム1は、サービス提供サーバ10と、店舗端末装置20と、紹介者端末装置30と、被紹介者端末装置40とを備えている。サービス提供サーバ10と、店舗端末装置20と、紹介者端末装置30と、被紹介者端末装置40とはネットワークNWを介して互いに通信可能に接続されている。
サービス提供サーバ10はサービス事業者50によって運営され、紹介サービスを提供する。図2に示されるように、紹介サービスには複数の加盟店60が加盟している。紹介サービスは、実店舗を有する複数の加盟店60と、加盟店60の既存顧客であって前記実店舗に会員登録された紹介者70と、紹介者70から前記実店舗の紹介を受ける被紹介者80とを対象とするサービスである。
サービス事業者50は、紹介サービスを含むインターネット総合サービスをユーザに提供していてもよい。インターネット総合サービスの例として、加盟店60の予約サービスや会員ユーザへのポイント付与サービス、オンラインショッピングサービスなどが挙げられる。実施形態のサービス事業者50は、インターネット総合サービスの加盟店60のうち紹介サービスの利用を申し込んだ加盟店60に対して紹介サービスを提供する。
加盟店60は、少なくとも1つの実店舗を有する事業者である。加盟店60の業種は限定されず、例えば理美容室や美容サロン、飲食店、小売店などが挙げられる。実施形態の加盟店60は、サービス事業者50が提供する紹介サービスの利用登録を行った事業者である。
店舗端末装置20は加盟店60の責任者及び/またはスタッフによって操作されるコンピュータ装置であり、例えば加盟店60の実店舗に設置される。店舗端末装置20は、実店舗以外の場所に設置されたコンピュータ装置を含んでいてもよい。例えば、複数の実店舗を有する加盟店60の本店や本部などに設置されたコンピュータ装置が、店舗端末装置20に含まれていてもよい。店舗端末装置20は据置型のコンピュータ装置に限定されず、スマートフォン端末やタブレット端末などの携帯型端末装置が含まれていてもよい。
紹介者70は、加盟店60の実店舗の利用実績がある既存顧客である。実施形態の紹介者70は、サービス事業者が提供するインターネット総合サービスに会員登録されたサービス会員であり、かつ、加盟店60の実店舗に会員登録された店舗会員である。実施形態では、店舗会員は原則として自動的に当該店舗の紹介者70となることができる。
図2に示す例でいうと、サービス会員であって、かつ、加盟店Aの店舗会員でもあるユーザが、加盟店Aの紹介者70となることができる。図2に示す紹介者70は加盟店Bの店舗会員ではないため、店舗Bの紹介者70となることはできない。店舗会員登録の流れについては後段で詳述する。
紹介者端末装置30は、紹介者70によって操作されるスマートフォン端末やタブレット端末などの携帯型端末装置である。なお、紹介者端末装置30は携帯型端末装置に限定されず、据置型のパーソナルコンピュータが含まれていてもよい。
被紹介者80は、紹介者70から加盟店60の実店舗を紹介されるユーザである。実施形態の被紹介者80は、紹介される加盟店60の潜在顧客や見込み客であり、当該加盟店60を利用したことが無いユーザである。実施形態の被紹介者80には、紹介サービスに会員登録されたサービス会員と、紹介サービスに会員登録されていない未登録ユーザとが含まれる。
被紹介者端末装置40は、被紹介者80によって操作されるスマートフォン端末やタブレット端末などの携帯型端末装置である。なお、被紹介者端末装置40は携帯型端末装置に限定されず、据置型のパーソナルコンピュータが含まれていてもよい。
(紹介サービスの概要)
図2を参照して、実施形態の紹介システム1により実現される紹介サービスの概要について説明する。
図2に示される例では、サービス事業者50が、自らが運営するサービスサイトを加盟店60及び登録ユーザに提供する。
ステップS1(紹介情報の設定・発行)では、加盟店60が、店舗端末装置20を用いて紹介情報の設定を行う。実施形態では、加盟店60のスタッフが、紹介者70に付与される紹介成立報酬及び被紹介者80に付与される利用特典などの内容を管理画面から入力する。管理画面での入力内容に基づいて生成された紹介情報は、所定の手順により紹介者70に向けて発行される。
実施形態では、加盟店60は、例えば一のスタッフに関連付けられた複数種類の紹介情報を発行できる。特定のスタッフに関連付けられていない紹介情報を発行することも可能である。また、発行される紹介情報の種類を無制限とすることも可能である。紹介情報及びその発行手順の具体例については後段で詳述する。
実施形態のサービスサイトには、紹介者70に対応させたウェブページであるマイページが生成されている。発行された紹介情報は、この紹介者用マイページにおいて店舗ごとに一覧表示される。実施形態では、加盟店60が発行した紹介情報は、当該加盟店60の店舗会員のマイページにのみ表示される。紹介者70は、自身に対応しているマイページを見ることにより、自身が店舗会員登録した加盟店60の紹介情報を閲覧・選択することができる。
ステップS2(紹介情報の閲覧・選択)では、紹介者70がサービスサイトのマイページにアクセスし、自らが店舗会員となっている加盟店60がステップS1にて発行した紹介情報を閲覧し、その中から、特定の友人知人または不特定多数の人を含む被紹介者80に共有する紹介情報を選択する。
加盟店60が発行した紹介情報は、当該加盟店60(加盟店A)の店舗会員である紹介者70にのみ公開される。図2に示す例では、紹介者70は自らのマイページ上で加盟店Aの紹介情報を閲覧・選択できるが、店舗会員登録をしていない加盟店Bの紹介情報を閲覧・選択することはできない。なお、実施形態では、加盟店Aを利用した実績のある顧客のみが加盟店Aの店舗会員となることができる。
これにより、紹介者70による紹介が、当該加盟店60の実店舗の利用実績に基づくことが担保され、紹介の信頼性を向上させることができる。紹介者70のマイページの表示例については後段で詳述する。
ステップS3(紹介情報の共有)では、紹介者70が被紹介者80に紹介情報を共有する。紹介者70が被紹介者80に共有する紹介情報には、紹介者70を特定する紹介者識別情報が関連付けられている。
紹介情報の共有手段は特に限定されない。例えば、紹介者70の友人や知人に対して、当該紹介情報の内容を示す被紹介者用のウェブページのURLが個別に共有されてもよい。特定の人への個別共有の具体的な例としては、電子メールやチャットメッセージを送信したり、2次元コード(QRコード(登録商標:以下同じ))を提示したりすることが挙げられる。
また、紹介者70は、紹介者70の友人や知人だけでなく不特定多数の被紹介者80に対し、SNS(Social Networking Service)などで前記URLを含む投稿を行って紹介情報を共有することができる。被紹介者用のウェブページには、加盟店60の店頭で表示する来店処理用コードU12(図18参照。詳細は後述する)が含まれる。
ステップS4(紹介情報の取得)では、紹介者70による前記投稿が行われた場合に、当該投稿を閲覧した被紹介者80が紹介情報を取得する。より具体的には、被紹介者80は、共有された紹介情報の内容や当該紹介情報に関連付けられた来店処理用コードなどを含む被紹介者用のウェブページを取得する。
ステップS5(来店・利用)では、加盟店60の紹介情報を取得した被紹介者80が、当該加盟店60の実店舗に来店して商品を購入するかサービスの提供を受ける。被紹介者80は、被紹介者用のウェブページに表示された紹介情報の中から利用したい紹介情報を選択し、当該紹介情報に関連付けられた来店処理用コードU12(図18参照)を自らの端末装置に表示させ、店頭でスタッフに提示する。加盟店60のスタッフは、提示された来店処理用コードU12を読み取るなどして、店舗端末装置による来店処理を実施する。
ステップS6(利用特典付与)では、紹介情報に設定された利用特典が被紹介者80に付与される。
ステップS7(紹介成立報酬付与)では、紹介情報に設定された紹介成立報酬が紹介者70に付与される。
本発明では、加盟店60が利用特典及び紹介成立報酬をさまざまなバリエーションで選択することができる。利用特典及び紹介成立報酬がポイントや電子クーポンの場合、加盟店60のスタッフが来店処理を実行すると、自動的にステップS6とステップS7の処理が実行される。利用特典及び紹介成立報酬の具体例については後段で詳述する。
(システムの機能構成)
図3を参照して、実施形態の紹介システム1の機能構成について説明する。実施形態の紹介システム1は、機能要素として店舗管理部11と、共通ポイント処理部12と、記憶部13とを備えている。実施形態の店舗管理部11は、スタッフ管理部111と、会員顧客管理部112と、紹介情報生成部113と、紹介情報管理部114と、マイページ生成部115と、来店処理部116と、店舗ポイント処理部117と、集計データ管理部118と、累計紹介数管理部119とを備えている。実施形態では、サービス提供サーバ10がこれらの機能要素を備えている。
店舗管理部11は、店舗端末装置20に表示される管理画面において入力される各種情報を取得し、紹介者70への紹介成立報酬の付与処理を行うとともに、必要に応じて被紹介者80への利用特典の付与処理を行う。
スタッフ管理部111は、加盟店60のスタッフに関する情報を取得する。
会員顧客管理部112は、加盟店60のユーザに関する情報を取得し、当該ユーザを店舗会員として登録する。実施形態の会員顧客管理部112は、加盟店60の実店舗を利用した顧客のみを当該店舗の店舗会員として登録する。
紹介情報生成部113は、店舗端末装置20に、紹介者70への紹介成立報酬及び被紹介者80への利用特典の種別及び内容を自由に設定する設定画面を表示させ、加盟店60側による前記設定画面の入力内容に即して紹介情報を生成する。
紹介情報管理部114は、紹介情報生成部113が生成した紹介情報の発行を管理する。実施形態の紹介情報管理部114は、店舗端末装置の設定画面から設定・登録された紹介情報のうち、加盟店60が指定した紹介情報を紹介者70のマイページに表示可能とする処理を行う。また、実施形態の紹介情報管理部114は、紹介情報に含まれる任意のURLをホワイトリストと照合する処理を行う。紹介情報管理部114の実行する処理については後段で詳述する。
マイページ生成部115は、紹介サービスを提供するサービスサイトに、紹介者70に対応するマイページを生成する。実施形態のマイページ生成部115は、前記マイページに、紹介者70が紹介できる紹介可能店舗として、当該紹介者70が店舗会員として登録されている加盟店60を一覧表示させる。また、前記マイページには、これらの加盟店60が発行した紹介情報のみが、店舗ごとに一覧表示される。
来店処理部116は、被紹介者80が加盟店60の実店舗を利用して来店処理用コードU12を提示した際の来店処理を実行し、紹介者70への紹介成立報酬の付与処理を行うとともに、必要に応じて被紹介者80への利用特典の付与処理を行う。
店舗ポイント処理部117は、店舗会員に対して、当該店舗のみで利用可能な店舗専用ポイントや、当該店舗及びグループ店舗で利用可能な加盟店専用ポイントを付与する処理を行う。実施形態の店舗専用ポイント及び加盟店専用ポイントは、当該加盟店60が発行するポイントである。
集計データ管理部118は、被紹介者80が店頭で提示した来店処理用コードU12に含まれる情報を取得するとともに、必要に応じて被紹介者80の識別情報を取得して集計する。
累計紹介数管理部119は、紹介者70の紹介成立回数をカウントし、所定の条件達成により紹介者70にさらに報酬を付与する処理を行う。
共通ポイント処理部12は、サービス会員に対して加盟店共通ポイントを付与する処理を行う。実施形態の加盟店共通ポイントは、サービス事業者50が発行するポイントであって、各加盟店60において共通して利用可能なポイントである。
記憶部13は、紹介システム1において利用される各種データ、演算結果、各種プログラム等を格納する。さらに、実施形態の記憶部13は、紹介情報に含まれるURLのホワイトリストを記憶する。記憶部13に格納された情報は各機能要素によって参照される。
これらの各機能要素は、一または複数のコンピュータに実装される。これらの各機能要素の詳細については、紹介システム1の動作説明において後述する。
(紹介システムの動作)
次に、紹介システム1の動作について説明する。
(店舗会員登録)
前述したように、実施形態の紹介サービスでは、ユーザが加盟店60の紹介者70となるためには、サービス会員であるとともに当該加盟店60の会員登録を行う必要がある。図4を参照して、ユーザの店舗会員登録のフローの一例について説明する。
(ステップS101)サービス事業者50は、加盟店60に対して、ユーザの店舗会員登録用コードを発行する。実施形態の店舗会員登録用コードは2次元コード(QRコード)である。実施形態の店舗会員登録用2次元コードには、店舗会員登録用ページのURL、加盟店60の実店舗を識別する店舗識別情報などの情報が含まれていてもよい。また、加盟店60が、担当者によってサービスが提供される業態(例えば理美容室や美容サロンなど)の場合、会員登録用2次元コードに担当者を識別する担当者識別情報が含まれていてもよい。
(ステップS102)ユーザは、加盟店60の実店舗に来店し、商品を購入するかサービス提供を受ける。
(ステップS103)ユーザは、加盟店60の店舗スタッフから店舗会員登録用2次元コードを提示される。
(ステップS104)ユーザは、自らの携帯端末装置を用いて、提示された店舗会員登録用2次元コードを読み取り、表示されたページから店舗会員登録を行う。
このユーザが既にサービス会員であった場合は、当該ユーザの個人情報等の入力は不要である。例えばユーザが「店舗会員になる」ボタンを選択することにより、会員顧客管理部112が当該ユーザの店舗会員登録を完了させる。なお、「店舗会員になる」を確定させる前に、加盟店60が独自で取得したいヒヤリング情報等をユーザに入力させる仕様であってもよい。
このユーザがサービス会員ではない場合は、個人情報等を入力することにより、会員顧客管理部112がサービス会員及び店舗会員としての会員登録を完了させる。実施形態では、店舗会員登録が完了したユーザは、当該加盟店60の紹介情報をサービスサイトのマイページにおいて閲覧できるようになる。
なお、実施形態では、店舗会員登録用2次元コードは当該店舗を利用したユーザに対してのみ、当該店舗内において提示されるものとする。さらに、ユーザが取得した店舗会員登録用2次元コードには有効期限が設定されている。有効期限は、例えば10分などの短時間であってもよい。これにより、実店舗を利用していない人の店舗会員登録を抑制できる。
(加盟店による紹介情報の発行)
紹介サービスの加盟店60は、紹介情報を随時発行できる。実施形態では、サービス事業者50が提供するインターネット総合サービスに加盟し、かつ、紹介システムの利用申込をした加盟店60が紹介情報を発行できる。なお、本明細書において紹介情報の「発行」とは、加盟店60が設定・登録した紹介情報を紹介者70のマイページに表示させ閲覧可能な状態とすることを示す。
実施形態の加盟店60は、サービス事業者50に定額の月額使用料を支払うことにより紹介サービスを利用できる。実施形態では、加盟店60は担当者ごとまたは店舗ごとに少なくとも1種類の紹介情報を発行でき、料金プランのランクアップやオプション料金を支払うことによって複数種類の紹介情報を発行できる。発行する紹介情報の種類を無制限とするプランが設けられていてもよい。なお、いずれのプランにおいても、紹介者70による紹介情報の共有回数は無制限である。実施形態では、紹介成立件数にかかわらず定額で紹介サービスを利用できるため、加盟店60側の負担感が低減される。また、資金力のない加盟店60であっても低予算で広告宣伝を強化できる。
まず、図5~図8を参照して、加盟店60による紹介情報の設定・登録手順の一例について説明する。この例の加盟店60は複数の施術担当者が所属する美容室である。
加盟店60の店舗スタッフは、店舗端末装置20に管理画面を表示させ、紹介情報の詳細設定を行う。店舗スタッフは、管理画面から紹介情報設定ボタン(不図示)を選択し、図5に示される登録済み紹介情報一覧画面L1を表示させる。この例では登録済みの紹介情報がないため、「紹介情報未登録」と表示されている。
図5に示される登録済み紹介情報一覧画面L1の紹介情報追加ボタンL11を選択すると、図6及び図7に示す詳細設定画面D1に遷移する。なお、紹介情報追加ボタンL11上に表示されるテキストは「紹介情報追加」に限定されるものではない。
図6及び図7は、連続した1つの詳細設定画面D1を便宜上2つの図に分割したものであり、図6の詳細設定画面D1の右端に示すスクロールバーを下げると図7の表示になることを示している。図6及び図7に示されるように、店舗スタッフは詳細設定画面D1で紹介情報の内容を入力する。実施形態の詳細設定画面D1では、店舗スタッフが、紹介者70に付与される紹介成立報酬と、被紹介者80に付与される利用特典などを自由に設定できる。
実施形態の詳細設定画面D1は、主に紹介成立報酬に関する設定を行う第1領域D11と、主に利用特典に関する設定を行う第2領域D12とを含む。
図6に示す例の第1領域D11には、当該紹介情報に紐づけられる施術担当者(スタッフ)を選択するスタッフ選択フォームD111が設けられている。実施形態では施術担当者ごとに紹介情報を設定するため、まずスタッフ選択フォームD111にてスタッフ名を選択する。なお、施術担当者が1名だけの店舗や、施術担当者がいない業種の店舗の場合、スタッフ選択フォームを空白としてもよい。または、スタッフ選択フォームD111の選択肢に、例えば「店舗共通」のようにスタッフ不指定の選択肢が設けられていてもよい。
実施形態の第1領域D11には、紹介情報に含ませる画像を設定する第1画像設定フォームD112が設けられている。第1画像設定フォームD112で設定した画像は、紹介者70のマイページに表示される紹介情報に反映される。
実施形態の第1領域D11には、報酬設定フォームD113が設けられている。実施形態では、例えば以下に示す例の紹介成立報酬を設定できる。なお、以下に例示したもの以外の紹介成立報酬を設定することも可能である。
(紹介成立報酬の例)
・当該店舗のみで利用可能な店舗専用ポイント
・当該店舗及びその支店などのグループ店舗で利用可能な加盟店専用ポイント
・各加盟店60において利用可能な加盟店共通ポイント
・サービス事業者50以外のポイント事業者が発行するポイント
・施術料金または店販商品代金が値引きされる値引きクーポン
・所定の商品と引き換え可能な商品受取クーポン
なお、紹介成立報酬としてサービス事業者50が発行する加盟店共通ポイントや、サービス事業者50以外のポイント事業者が発行するポイントを付与することも可能であるが、紹介成立報酬が店舗専用ポイントまたは加盟店専用ポイントであれば、加盟店60が紹介者70に支払った報酬コストを将来的に自店の売上につなげやすくなるため好ましい。
実施形態の報酬設定フォームD113では、紹介成立報酬の種別をプルダウンメニューで選択入力できる。実施形態では、プルダウンメニューで「ポイント」または「クーポン」を選択する。
種別欄で「ポイント」を選択した場合、図6に示す「付与ポイント数」のフォームにて付与ポイント数を設定する。図示の例ではポイント数をプルダウンメニューから選択するが、数値を入力する形式であってもよい。また、店舗専用ポイントか加盟店専用ポイントかを選択できてもよい。
種別欄で「クーポン」を選択した場合、図6に示す「ポイント以外の内容」のフォームにてクーポン内容を入力する。クーポン内容の例としては、「20%OFF」「500円値引き」「商品サンプルプレゼント」などが挙げられる。実施形態では、報酬設定フォームD113の入力に基づいて、紹介情報生成部113が紹介者用クーポンを生成できる。生成された紹介者用クーポンは、紹介成立時に紹介者70のアカウントに付与される。これにより、例えば次回割引や商品引換などのほか、店舗独自の内容の報酬を紹介者70に提供できる。
なお、報酬設定フォームD113は、選択入力した種別に応じて、当該種別の報酬に係る詳細内容を設定するフォームが表示される仕様であってもよい。
実施形態の第1領域D11には、紹介者70向けのコメントを設定するコメント設定フォームD114が設けられている。コメント設定フォームD114に入力されたテキストは、紹介者70のマイページに表示される紹介情報に反映される。
実施形態の第1領域D11には、紹介有効期限設定フォームD115が設けられている。店舗スタッフは紹介者70が紹介情報を他者に共有可能な有効期限を設定できる。なお、紹介有効期限設定フォームD115を空白とすることにより、紹介有効期限なしの紹介情報としてもよい。
第1領域D11にて設定された情報は、紹介者端末装置30に表示される紹介情報(図16参照)などに反映される。紹介者70向けの紹介情報の表示の具体例については後段で詳述する。
次に、図6及び図7を参照して、利用特典に関する設定を行う第2領域D12について説明する。実施形態の第2領域D12には、図6に示されるように、紹介情報に含ませる画像を設定する第2画像設定フォームD121が設けられている。第2画像設定フォームD121で設定した画像は、被紹介者端末装置40に表示される紹介情報に反映される。
実施形態の第2領域D12には、被紹介者80向けのコメントを設定するコメント設定フォームD122aが設けられている。コメント設定フォームD122aに入力されたテキストは、被紹介者端末装置40に表示される紹介情報に反映される。なお、実施形態のコメント設定フォームD122aには、下段に入力例を選択できる選択フォームが設けられている。実施形態では、入力例として汎用性の高い複数の文例が用意されている。下段の入力例から選択したテキストは上段のフォームに反映され、スタッフの文章入力の手間を軽減できる。
実施形態の第2領域D12には、特典設定フォームD123が設けられている。実施形態では、例えば以下に示す例の利用特典を設定できる。なお、以下に例示したもの以外の利用特典を設定することも可能である。
(利用特典の種別の例)
・施術料金または店販商品代金が値引きされる値引きクーポン
・当該店舗のみで利用可能な店舗専用ポイント
・当該店舗及びグループ店舗で利用可能な加盟店専用ポイント
・各加盟店60において利用可能な加盟店共通ポイント
・サービス事業者50以外のポイント事業者が発行するポイント
・所定の商品の贈呈
・所定のサービスの無料提供
・店舗内での飲食物の無料提供
・通常の営業時間外での施術(例えば営業開始時間の1時間前の施術)
実施形態の特典設定フォームD123では、利用特典の種別をプルダウンメニューで選択入力できる。実施形態では、プルダウンメニューで「ポイント」「クーポン」「商品」「値引き」などを選択する。
利用特典の具体的な内容は、「利用特典の内容」のフォームにて入力する。実施形態の「利用特典の内容」のフォームは自由入力欄となっている。なお、利用特典の内容はプルダウンメニューから選択入力する構成であってもよいし、選択入力と自由入力とが併用されていてもよい。また、図6に示されるように、「利用特典の内容」のフォームの下段には入力例を選択できる選択フォームが設けられていてもよい。
実施形態では、「利用特典の内容」のフォームに入力されたテキストが、紹介者端末装置30に表示される紹介情報(図16参照)、及び、被紹介者端末装置40に表示される紹介情報の提示用画面U1(図18、図19参照)の表示などに反映される。提示用画面U1についても後段で詳述する。
図7に示す実施形態の第2領域D12には、利用有効期限設定フォームD124が設けられている。店舗スタッフは被紹介者80が紹介情報を利用可能な有効期限を設定できる。なお、利用有効期限設定フォームD124を空白とすることにより、利用有効期限なしの紹介情報としてもよい。
また、実施形態の第2領域D12には、来店処理用コードU12の説明コメントを入力するコメント選択フォームD122bが設けられている。
実施形態の第2領域D12には、図7に示されるように、URLリンク表示に関する情報を設定するリンク設定フォームD125と、ボタン表示に関する情報を設定するボタン設定フォームD126とが設けられている。
リンク設定フォームD125は、被紹介者端末装置40に表示される被紹介者用のウェブページに含ませるURLリンクを設定できる。また、ボタン設定フォームD126では、当該URLに遷移できるボタンに関する設定を行う。実施形態ではリンク設定フォームD125とボタン設定フォームD126がそれぞれ2つ設けられているが、これに限定されない。なお、このボタンは、例えば図18に示す提示用画面U1の下部に表示されたボタンU13である。
店舗スタッフは、リンク設定フォームD125に任意のURLを入力できる。リンク設定フォームD125で設定するURLの例としては、予約サイトの予約ページや、加盟店60の店舗専用ページなどが挙げられる。予約ページは、サービス事業者50が運営する予約サービスのほか、他事業者が運営する予約サービスのものであってもよい。また、加盟店60の店舗専用ページに設けられた予約ページのURLが設定されてもよい。また、担当者や施術メニューの詳細が記載されたページのURLが設定されてもよい。
実施形態では、リンク設定フォームD125で所定のURLリンクを有効とし、かつ、ボタンU13(図18参照)を表示させるチェックボックスを選択することにより、当該URLをリダイレクト先に指定したボタンU13が被紹介者端末装置40に表示される。ボタンU13上のテキスト表示は、ボタン設定フォームD126の「ボタン名称」のフォームにて適宜設定する。ボタン名称は、設定したURLリンク先の内容に応じて、「予約する」「メニュー」「店舗ホームページへ」「担当者プロフィール」などのように、自由入力によって設定できる。
なお、実施形態では、URLリンクに紐づけられていないボタンU13を表示させることもできる。この場合、例えばボタンU13のテキスト表示を「スタッフにご提示ください」として、ボタンU13がテキスト表示のみの設定とされていてもよい。
また、第2領域D12には、利用特典の受取条件を設定する欄(不図示)が設けられていてもよい。受取条件の例としては以下のものが挙げられる。なお、以下に例示したもの以外の受取条件を設定することも可能である。
(利用特典の受取条件の例)
・店舗会員登録
・いずれかのオンライン予約サービスによる予約
・サービス事業者50が提供するオンライン予約サービスを介した予約
詳細設定画面D1の入力が完了し、紹介情報登録ボタン(不図示)を選択すると、後述するデータチェック工程を経て、入力内容に応じた紹介情報が生成され、サービス提供サーバ10に登録される。登録された紹介情報は、店舗端末装置20の登録済み紹介情報一覧画面L1(図8参照)に一覧表示される。
実施形態の登録済み紹介情報一覧画面L1(図8参照)には、紹介情報の概要が表示されるとともに、削除ボタン及び詳細ボタンが表示される。削除ボタンを押すと当該紹介情報を削除できる。詳細ボタンを押すと、例えば詳細設定画面D1に遷移するなどして登録済み紹介情報の内容を確認できる。登録済の紹介情報を修正する場合も、当該紹介情報の詳細ボタンから遷移した詳細設定画面D1にて修正できる。
さらに新たな紹介情報を追加登録する場合は、登録済み紹介情報一覧画面L1の紹介情報追加ボタンL11を押して詳細設定画面D1に遷移し、新たな紹介情報の設定を行う。なお、登録済みの紹介情報を複製して新たな紹介情報を追加してもよい。例えば、複数のスタッフに関し同内容の紹介情報を登録したい場合や、有効期限のみが異なる複数の紹介情報を登録しておきたい場合は、登録済みの紹介情報を複製して一部の設定のみを変更すればよく、スタッフの手間が軽減される。上記した実施形態では、担当者ごとに、紹介成立報酬や利用特典等の内容が異なる複数の紹介情報を簡単に登録できる。
実施形態の登録済み紹介情報一覧画面L1(図8参照)では、各紹介情報の右上の欄に後述するデータチェック工程のステータスが表示されている。このステータス表示及びデータチェック工程については後段で詳述する。
次に、実施形態における紹介情報の発行フローについて、図9を参照して説明する。
(ステップS201)加盟店60のスタッフは、店舗端末装置20を用いて管理画面(詳細設定画面D1)から紹介情報の設定入力を行う。
(ステップS202)紹介情報の設定入力が完了したら、店舗端末装置20からサービス提供サーバ10に紹介情報生成・登録要求が送信される。
(ステップS203)実施形態では、サービス提供サーバ10が紹介情報生成・登録要求を受信すると、紹介情報管理部114がデータチェック処理を行う。実施形態のデータチェック処理では、紹介情報の設定内容にURLリンク及び画像ファイルが含まれている場合に、当該URLリンク及び画像ファイルに不正がないかチェックを行う。
ここで、図10を参照して、実施形態のデータチェックのフローの一例について説明する。
(ステップS203-1)紹介情報管理部114は、紹介情報の設定内容にURLリンクが含まれているかチェックする。具体的には、詳細設定画面D1(図7参照)のリンク設定フォームD125にてURLリンクが有効とされ、URLが入力されたかどうかが判定される。URLリンクが含まれている場合はステップS203-2へ進み、URLリンクが含まれていない場合はステップS203-5(画像ファイル判定)へ進む。
(ステップS203-2)実施形態の記憶部13は、紹介情報に含まれるURLにつき、不正なリダイレクト先ではないURLをホワイトリストとして記憶している。不正なリダイレクト先の例としては、詐欺サイト等の有害なサイトや、加盟店60と全く関係のないサイト等が挙げられる。実施形態のホワイトリストでは、加盟店60とURLとが紐づけられて記憶されている。URLがホワイトリストに含まれている場合はステップS203-5(画像ファイル判定)へ進む。URLがホワイトリストに含まれていない場合はステップS203-3に進む。
(ステップS203-3)URLがホワイトリストに含まれていない場合、当該URLが不正なリダイレクト先でないか判定する。この判定は紹介情報管理部114が行う構成としてもよいし、サービス事業者50の担当者が行うこととしてもよい。また、このとき、無効なURLリンクが含まれていないか、ボタン名称とリンク先との齟齬がないか等のチェックが併せて行われてもよい。実施形態では、URLに何らかの問題があると判定された場合、紹介情報管理部114が店舗端末装置20にデータ再編集依頼のメッセージを表示させる(ステップS204)。
(ステップS203-4)URLが適正と判定されると、紹介情報管理部114は当該URLをホワイトリストに登録する処理を実行する。
(ステップS203-5)紹介情報管理部114は、紹介情報の設定内容に画像ファイルが含まれているかチェックする。具体的には、詳細設定画面D1(図6参照)の画像設定フォームD112、D121にて画像ファイル名が入力されたかどうかが判定される。画像ファイルが含まれている場合はステップS203-6へ進み、画像ファイルが含まれていない場合はステップS205(紹介情報生成・登録)へ進む。
(ステップS203-6)実施形態では、サービス事業者50の担当者が、紹介情報に含まれる画像ファイルが不正なものでないか判定する。画像の判定は紹介情報管理部114が実行する構成であってもよい。不正な画像ファイルの例としては、加盟店60と全く関係のない画像や、公序良俗に反する画像、無関係のサイトへ誘導する情報を含む画像等が挙げられる。画像に何らかの問題があると判定された場合、紹介情報管理部114が店舗端末装置20にデータ再編集依頼のメッセージを表示させる(ステップS204)。画像に問題がない場合はステップS205(紹介情報生成・登録)へ進む。
なお、データチェックのフローはこの例に限定されない。例えば、URLのチェックのみが行われてもよい。また、URLのチェックと画像のチェックの順番は逆であってもよいし、同時に行われてもよい。
このようなデータチェックを行う構成とすることにより、実施形態の紹介システムでは、紹介サービスの安全性を高め、ユーザの安心感を向上させることができる。
紹介情報の発行フロー(図9参照)の説明に戻る。
(ステップS205)ステップS203のデータチェックに問題がなければ、紹介情報生成部113が紹介情報を生成し、登録する。
(ステップS206)登録された紹介情報は、店舗端末装置20の登録済み紹介情報一覧画面L1(図8参照)に表示される。実施形態の登録済み紹介情報一覧画面L1には、当該店舗が登録した全ての登録済み紹介情報が表示される。実施形態の登録済み紹介情報一覧画面L1ではスタッフ別の絞り込み表示が可能となっている。
また、実施形態の登録済み紹介情報一覧画面L1では、各紹介情報のデータチェックのステータス(状態)が表示される。例えばデータチェック未了の場合は「申請済み」、データチェック完了(問題なし)の場合は「審査通過」、データチェックで問題が発見された場合は「要再編集」などの表示がなされてもよい。
なお、実施形態では、紹介情報の登録件数には制限がないが、加盟店60が、発行する紹介情報の件数を絞り込み、かつ、紹介者70のマイページに表示される紹介情報を適宜容易に入れ替えることが可能な構成となっている。このような構成とすれば、加盟店60はあらかじめ様々な種類の紹介情報を設定・登録しておいて、例えば季節やイベント行事等の任意のタイミングに合わせて、加盟店60が選んだ適切な紹介情報のみを随時発行することができる。また、これにより、紹介情報の発行に際して都度設定を行う手間を省ける効果も得られる。
(ステップS207)実施形態では、加盟店60ごとに、紹介情報の発行可能件数が設定されている。また、実施形態では、加盟店60が自店の発行可能件数をスタッフに割り振って、スタッフごとの発行可能件数を設定できる。なお、この発行可能件数とは、加盟店60が同時に発行可能な紹介情報の種類の件数である。発行可能件数は、さらに具体的には、紹介者70のマイページにおいて当該加盟店60に係る紹介情報の一覧に表示される紹介情報の種類の上限を指す。発行可能件数の割り振り設定は任意のタイミングであらかじめ行っておくことができる。
図11に、店舗端末装置20の管理画面における発行可能件数設定画面の例を示す。この例では、加盟店60全体で同時に発行可能な紹介情報の上限は10件と設定されている。なお、加盟店60ごとの発行可能件数は、例えば紹介サービスの料金プランに応じて決められていてもよい。加盟店60が料金プランに付随するオプションを追加するなどして、必要に応じて発行可能件数を増やせる構成としてもよい。
図11に示す例では、加盟店60の担当者がスタッフごとの発行可能件数を設定する。なお、「店舗共通」は、特定のスタッフに紐づけられない紹介情報を示す。例えば加盟店60が飲食店や小売店など、特定の担当者がない業態である場合には店舗共通の紹介情報を発行する。また、美容サロンなどの担当者制の業態の場合であっても、必要に応じて店舗共通の紹介情報を発行できる。
(ステップS208)加盟店60は、登録済みの紹介情報の中から実際に発行する紹介情報を選択する。実施形態では、スタッフごとに紹介情報の選択を行う。図12に、発行する紹介情報の選択画面の例を示す。図12に示す例では、まず、どのスタッフに紐づけられた紹介情報を操作するか選択する。図12の選択画面においてスタッフ甲の選択ボタンを押すと、図13に示すスタッフ別表示画面に遷移する。
図13に示す例のスタッフ別表示画面では、スタッフ甲に紐づけられた登録済み紹介情報が一覧表示される。加盟店60の操作者は、発行したい紹介情報の「有効」ボタンを押して選択し、発行ボタン(不図示)を押す。操作者はステップS207で設定されたスタッフ甲の発行可能件数の範囲内で、スタッフ甲に紐づけられた紹介情報を選択できる。紹介情報管理部114は、加盟店60が指定した紹介情報を紹介者70のマイページに表示可能とする処理を行う。なお、発行可能件数が無制限とされた場合は、ステップS207を行わず、ステップS206からステップS208の処理に移行する構成としてもよい。
(ステップS209)発行された紹介情報は、紹介者70のマイページに表示されて閲覧可能となる。紹介者70は、紹介者端末装置30にマイページを表示させるために、サービス提供サーバ10に対してマイページ生成要求を送信する。
(ステップS210)紹介者端末装置30からのマイページ生成要求を受信したマイページ生成部115は、紹介者70に対応するマイページを生成する。紹介者70のマイページには、当該紹介者70が店舗会員となっている加盟店60が発行した紹介情報が含まれる。
(紹介者による紹介)
次に、図14を参照して、紹介者70が加盟店60を被紹介者80に紹介する流れの一例について説明する。
(ステップS211)生成されたマイページは、紹介者70が操作する紹介者端末装置30の画面に表示される。
(ステップS212)表示されたマイページでは、図15に示される紹介可能店舗一覧画面MP1を閲覧できる。紹介可能店舗一覧画面MP1では、紹介者70が店舗会員登録した加盟店60の店舗が、紹介可能店舗として店舗ごとに一覧表示されている。
図15に示されるように、実施形態の紹介可能店舗一覧画面MP1には、この紹介者70が店舗会員登録した加盟店60の店舗であり、かつ、紹介サービスを利用している店舗が一覧表示されている。実施形態では、このうち、現在紹介情報を発行している店舗の欄に紹介ボタンMP11が表示される。加盟店60の業態は特に限定されず、美容室や各種美容サロンのほか、小売店、飲食店などであってもよい。
図15に示されるように、紹介可能店舗一覧画面MP1には、プルダウンメニューから紹介可能店舗を絞り込むフォームが設けられていてもよい。また、紹介可能店舗一覧画面MP1には、各店舗で使用できる保有ポイント数や、各店舗における自分の累計紹介成立数などが表示されていてもよい。
なお、紹介可能店舗一覧画面MP1の表示は図15に示す例に限定されない。例えば、紹介者70が店舗会員登録した全ての加盟店60が一覧表示される画面において、紹介サービスを利用している加盟店60の欄には紹介ボタンMP11が表示され、紹介サービスを利用していない加盟店60の欄には紹介ボタンMP11が表示されない構成としてもよい。
(ステップS213)紹介者70が、紹介したい店舗(店舗A)の紹介ボタンMP11を選択すると、店舗別紹介情報一覧画面MP2が表示される。図16に店舗別紹介情報一覧画面MP2の一例を示す。
図16に示されるように、店舗別紹介情報一覧画面MP2には、店舗Aが発行した紹介情報が一覧表示される。なお、この例では、紹介者70の施術担当者がスタッフ甲であり、紹介者70とスタッフ甲とが関連付けられている。このため、図16に示す店舗別紹介情報一覧画面MP2には、スタッフ甲に紐づけられた紹介情報のみが表示されている。なお、この構成に限定されず、店舗別紹介情報一覧画面MP2に店舗Aが発行した全ての紹介情報が表示されてもよい。また、店舗Aが発行した全ての紹介情報が表示されるが、紹介者70の施術担当者甲に紐づけられた紹介情報が上側に優先的に表示されていてもよい。
図16に示す例の店舗別紹介情報一覧画面MP2は、紹介情報1件ごとの概要を表示する個別表示領域MP21が設けられている。個別表示領域MP21は、表示される紹介情報の数に応じて生成される。実施形態の個別表示領域MP21には、紹介成立報酬の概要を示す報酬表示領域MP22と、利用特典の概要を示す特典表示領域MP23とが設けられている。
(ステップS214)紹介者70は、紹介情報の概要を見て、被紹介者80に共有する紹介情報を選択する。実施形態の個別表示領域MP21には、被紹介者80に共有する紹介情報を指定するためのチェックボタンMP24が設けられている。紹介者70は複数個のチェックボタンMP24を選択可能である。これにより、複数の紹介情報を一度に共有することができる。紹介者70が他者に共有する紹介情報の種類や数には制限がない。
また、実施形態の店舗別紹介情報一覧画面MP2には、チェックボタンMP24を一括で選択または選択解除できる一括選択ボタンMP25と、紹介情報を絞り込んで表示するための絞り込み条件設定ボタンMP26とが設けられている。これにより、店舗Aの紹介情報が多数発行されている場合でも、紹介者70が共有する紹介情報を選択しやすい。
(ステップS215)紹介者70は、選択した紹介情報を被紹介者80に共有する。実施形態の店舗別紹介情報一覧画面MP2は、紹介者70が選択した紹介情報の共有手段を選択する共有手段選択ボタンMP27を備えている。共有手段選択ボタンMP27の例としては、不特定多数へ向けたSNS投稿が可能なSNS送信ボタン・被紹介者の提示用画面U1(図18・図19参照)のURL情報を含むQRコードを生成するQRコード表示ボタン・提示用画面U1のURLをコピーするコピーボタンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
紹介者70がSNS送信ボタンを選択すると、外部SNSサイトに遷移し、投稿画面P1が作成される(図17参照)。実施形態の投稿画面P1には、提示用画面U1(図18・図19参照)へ遷移する遷移リンクP11が自動的に含まれる。紹介者70は、投稿画面P1に投稿文や画像を適宜追加してSNS投稿を行うことにより、不特定多数の被紹介者80またはSNS上の友達である被紹介者80に対して簡単に紹介情報を共有できる。
また、紹介者70は、親しい友人や知人に対して、生成したQRコードを提示または送信したり、「コピー」のボタンから取得したURL(提示用画面U1等の被紹介者用ウェブページのURL)を含んだメッセージを送信したりして、紹介情報を共有できる。
(被紹介者による紹介情報の取得)
紹介者70が共有手段選択ボタンMP27のうちいずれかの共有手段を選択すると、実施形態の紹介情報生成部113は、選択された紹介情報について、被紹介者端末装置40に表示される提示用画面U1(図18・図19参照)を生成する。被紹介者80が、ステップS215で紹介者70が共有したURLを選択すると、被紹介者端末装置40に、共有された紹介情報に係る提示用画面U1が表示される。実施形態では、共有された紹介情報が複数ある場合、複数の提示用画面U1が一つのページに連続して表示される。
被紹介者80は、表示された提示用画面U1をブックマークまたは保存できる。被紹介者80は提示用画面U1をスクリーンショットで保存してもよい。また、共有手段がSNSであった場合は、当該投稿をブックマークしておいてもよいし、店頭で当該投稿を検索して表示してもよい。
提示用画面U1は、被紹介者80が店舗スタッフに提示するウェブページである。実施形態の提示用画面U1は、図18に示されるように、利用特典の概要を示す概要表示領域U11と、来店処理用コードU12と、ボタンU13とを備えている。
実施形態の概要表示領域U11には、加盟店60の担当者が詳細設定画面D1で設定した利用特典の内容や利用有効期限、担当者からのメッセージのほか、加盟店60の店名や所在地などの情報が表示されているが、これに限定されるものではない。
図18に示す例の来店処理用コードU12は2次元コードであるが、これに限定されない。例えば、図19に示されるように、来店処理用コードU12は文字列によって構成されたコードであってもよい。来店処理用コードU12には、少なくとも当該紹介情報の発行元である店舗を識別する情報と、当該紹介情報に設定された利用特典及び紹介成立報酬等の情報と、当該紹介者70を識別する紹介者識別情報とが紐づけられている。
ボタンU13については、店舗端末装置20の詳細設定画面D1の項で説明したとおりであり、ここでの説明は省略する。
実施形態の提示用画面U1には、さらに、共有回数表示領域U14が設けられている。実施形態では、紹介情報生成部113が、当該紹介情報に対して共有手段選択ボタンMP27が押された累積回数をカウントし、この累積回数をいいね件数として表示する。紹介情報の共有回数が多いと、当該店舗の接客や商品などに満足している既存顧客が多いことが示唆され、顧客満足度の高さの指標となり得る。
なお、被紹介者80が、ステップS215で紹介者70が共有したURLを選択したときに被紹介者端末装置40に表示されるウェブページは、来店処理用コードU12を含む提示用画面U1に限定されない。例えば、共有された紹介情報の概要のみが一覧表示され、その中の1つの紹介情報を選択すると、当該紹介情報の提示用画面U1に遷移する構成であってもよい。
(来店処理)
次に、図20を参照して、紹介情報を取得した被紹介者80が加盟店60の店舗を利用したときの来店処理の流れの一例について説明する。
(ステップS301)店舗Aを利用した被紹介者80は、例えば会計時に、提示用画面U1を被紹介者端末装置40に表示させ、適用を希望する紹介情報に係る来店処理用コードU12を店舗Aのスタッフに提示する。
(ステップS302)店舗Aのスタッフは、店舗端末装置20を用いて来店処理用コードU12を読み取るか入力する。管理画面から来店処理画面を開き、来店処理用コードU12(2次元コード)を読み取るか、来店処理用コードU12(文字列)を入力する。
(ステップS302-1・S302-2)来店処理部116は読み取った来店処理用コードU12を照合する。照合が成功すればステップS303に進む。照合が失敗したら店舗端末装置20にエラーを表示させ、ステップS302に戻る。
(ステップS303)来店処理用コードU12の照合が成功すると、店舗端末装置20は来店処理用コードU12に含まれる識別情報を取得する。
ここで、図22及び図23に、処理用コードU12に含まれる識別情報の例を示す。実施形態の来店処理用コードU12には、少なくとも、発行元加盟店情報と、特典等設定情報と、紹介者情報とが含まれている。発行元加盟店情報の例としては、例えば加盟店60のIDと名称、当該店舗のIDと名称、担当スタッフが紐づけられている場合は担当スタッフのIDと名称などが挙げられる。
特典等設定情報の例としては、例えば被紹介者の受取URL(実施形態では提示用画面U1のURL)、当該紹介情報に設定された利用特典内容、有効期限、紹介成立報酬内容、注意事項などが挙げられる。
紹介者情報の例としては、当該紹介情報を共有した紹介者70のIDと氏名などが挙げられる。
なお、加盟店60が、利用特典の適用条件として被紹介者80の店舗会員登録を設定している場合がある。この場合に、被紹介者80が少なくとも会計前に店舗会員登録を完了させていると、識別情報に被紹介者情報(被紹介者80のIDと氏名など)が含まれる(図22参照)。一方、加盟店60が被紹介者80の店舗会員登録を利用特典の適用条件として設定していない場合は、識別情報に被紹介者情報は含まれなくてもよい(図23参照)。
ここで、被紹介者80への利用特典付与の条件として「予約したうえでの来店・利用」が設定されていた場合の来店処理の例について説明する。実施形態では、ステップS302でスタッフが来店処理用コードU12を読み取るか入力すると、店舗管理画面に予約の有無を確認するよう促すメッセージが表示される。
このとき、スタッフは管理画面から予約管理のページを開いて当該被紹介者80の予約の有無を確認してもよい。また、レジのスタッフが予約の有無を把握できている場合は、OKボタンを押して予約ありと処理してもよい。また、被紹介者80がオンライン予約完了の通知画面をスタッフに提示することで予約の有無の確認を行ってもよい。
このほか、サービス事業者50が提供する予約サービスを利用して予約が行われていた場合、システム連携により自動で予約の有無が判定されてもよい。この場合、被紹介者80が予約する際、提示用画面U1に連携コードを表示させ、この連携コードを予約ページに入力させる仕様としてもよい。このように、予約が利用特典の適用条件であった場合は、予約されていたことが確認されてからステップS304に進む。
(ステップS304)識別情報を取得した店舗端末装置20の来店処理画面(不図示)には、処理ボタンが選択可能に表示される。実施形態の来店処理は、店舗Aの店頭スタッフが処理ボタンを押すことで自動的にステップS305以下の処理が実行されて完了する。
(ステップS305)店舗Aのスタッフが処理ボタンを押すと、店舗端末装置20からサービス提供サーバ10に紹介成立処理要求が送信される。紹介成立処理要求には、ステップS303で取得した識別情報が含まれる。
(ステップS306)図20及び図21に示されるように、サービス提供サーバ10が紹介成立処理要求を受信すると、来店処理部116が紹介成立処理を実行する。実施形態の紹介成立処理は、紹介報酬付与処理(ステップS306-1)と利用特典付与処理(ステップS306-2)とを含む。
(ステップS306-1)来店処理部116は、紹介者70に対して紹介成立報酬を付与する処理を行う。紹介成立報酬が店舗専用ポイントの場合は、店舗ポイント処理部117が紹介者70への店舗ポイントの付与処理を実行する。紹介成立報酬が加盟店共通ポイントの場合は、共通ポイント処理部12が紹介者70への加盟店共通ポイントの付与処理を実行する。
紹介成立報酬がクーポンの場合は、来店処理部116が、紹介情報に設定された内容のクーポンを生成し、紹介者70へのクーポン付与処理を実行する。紹介成立報酬が商品の場合は、来店処理部116が、紹介情報に設定された内容の商品受取クーポンを生成し、紹介者70へのクーポン付与処理を実行する。
(ステップS306-2)利用特典の受取条件として被紹介者80の店舗会員登録が設定されている場合は、来店処理部116が被紹介者80に対して利用特典を付与する処理を行うことができる。利用特典が店舗専用ポイントの場合は、店舗ポイント処理部117が被紹介者80の店舗会員アカウントへの店舗ポイントの付与処理を実行する。利用特典が加盟店共通ポイントの場合は、共通ポイント処理部12が被紹介者80の店舗会員アカウントへの加盟店共通ポイントの付与処理を実行する。
利用特典がクーポンの場合は、来店処理部116が、紹介情報に設定された内容のクーポンを生成し、被紹介者80の店舗会員アカウントへのクーポン付与処理を実行する。利用特典が次回来店時に受け取り可能な商品の場合は、来店処理部116が、紹介情報に設定された内容の商品受取クーポンを生成し、被紹介者80の店舗会員アカウントへのクーポン付与処理を実行する。
また、利用特典が値引きの場合、来店処理部116が、紹介情報に設定された内容の値引きクーポンを生成し、被紹介者80の店舗会員アカウントへのクーポン付与処理を実行してもよい。これにより、その場での値引きまたは次回値引きのいずれであっても、被紹介者80の店舗会員登録が行われたことを確認できる。
(ステップS307)なお、利用特典の受取条件として被紹介者80の店舗会員登録が設定されていない場合は、被紹介者80は店舗会員登録なしで利用特典を受け取ることができる。利用特典が代金値引きの場合は、会計時にスタッフによって施術代金または商品代金の値引きが適用される。また、特典が次回利用可能なクーポンである場合、スタッフが被紹介者80に紙製のクーポンを手渡してもよい。また、特典が商品の場合、スタッフが被紹介者80に商品を手渡してもよい。
(ステップS308)累計紹介数管理部119は、紹介者70の紹介成立回数をカウントし、累計紹介成立数を記録する。
(ステップS308-1)累計紹介数管理部119は、紹介者70の累計紹介成立数が、加盟店60が設定した条件(例えば所定の件数到達)を達成したか否かを判定する。
(ステップS308-2、S308-3)累計紹介数管理部119は、紹介者70の累計紹介成立数が所定の条件を達成したと判定したら、紹介者70に条件達成ポイントを付与し、累計紹介成立数を保持する。紹介者70の累計紹介成立数が所定の条件を満たしていないと判定したら、ポイントの付与を行わず累計紹介成立数を保持する。
(ステップS309)集計データ管理部118は、ステップS303で取得した識別情報及びステップS308で記録した累計紹介成立数を集計する。集計したデータは加盟店60の店舗運営に利用される。
このように、実施形態では、サービス事業者50は紹介システム1を提供するものの、店舗管理部11の実行する処理についてはメンテナンス作業以外では関与しない。実施形態の店舗管理部11の処理については専ら各加盟店60が運営する。
図24は上述した実施形態の紹介成立報酬及び利用特典の付与の仕組みについて模式的に示した図である。図24に示されるように、実施形態では、加盟店60のスタッフが来店処理用コードU12を読み取って来店処理ボタンを押すなどの簡単な操作で、紹介者70及び被紹介者80に対する電子的な報酬や特典を自動で確実に付与することができる。
これにより、ユーザである紹介者70及び被紹介者80側にも、多様な特典や報酬を確実に受け取れるメリットがある。また、被紹介者80にとっては会員登録不要での利用特典の受け取りが可能なこともメリットとなる。
また、実施形態では、紹介成立報酬として紹介者70に付与されたポイントの利用方法を、加盟店60が自由に選択できる。ポイント利用方法の例としては、前記ポイントを加盟店60の商品代金やサービス代金に充当したり、ポイント相当額の商品と交換したり、所定の率で換金(キャッシュバック)したりすることなどが挙げられる。
本発明では、店舗が紹介成立に伴って紹介者及び被紹介者に付与する特典の内容を自由にかつ簡単に設定できるとともに、信頼性が高く利便性に優れた紹介システムを提供できる。
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。