JP7484280B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

Description

本発明は、ロール体に巻かれた連続シートに液体を吐出する液体吐出装置に関する。

ロール体に巻かれた連続シートに液体を吐出する液体吐出装置として、例えば、ラベルやカードにインクを吐出して画像を記録するいわゆるラベルプリンタがある。ラベルプリンタは、ロール体や、インクが貯留されたカートリッジが交換可能に構成されている。

例えば、特許文献１に開示された印刷装置では、ロール紙を支持するホルダが印刷装置の後部に配置され、カートリッジが印刷装置の前部に配置されている。そのため、特許文献１に開示された印刷装置では、ホルダを駆動するための駆動機構も印刷装置に後部に配置される。よって、特許文献１に開示された印刷装置では、カートリッジと駆動機構とを同じ高さに配置しても、互いに干渉することがないため、印刷装置が幅方向に大型化することがない。

特開２０１５－１２０５８７

しかしながら、例えば、カートリッジだけでなく、ロール紙も印刷装置の前方から交換可能にするために、ロール紙を支持するホルダを印刷装置の前部に配置した場合、駆動機構も印刷装置の前部に配置される。すると、カートリッジと駆動機構とを同じ高さに配置すると互いに干渉する。そのため、カートリッジと駆動機構とを幅方向に並べて配置せざるを得ない。その結果、印刷装置の幅方向のサイズが大きくなってしまう。

本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カートリッジに装置前方からアクセス可能な液滴吐出装置において、ロール体を装置前部に配置しても幅サイズの大型化を抑制することである。

本発明に係る液体吐出装置は、前面に排出口を有する筐体と、上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及方び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備える。上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れている。上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能である。

上記構成によれば、カートリッジ装着部が駆動伝達機構の上方に位置しているため、カートリッジ装着部及び駆動伝達機構が左右方向に並んだ構成に比べて、筐体の左右方向の大型化を抑制できる。

また、本構成では、カートリッジ及びホルダが前面の開口を通じて筐体に対して出し入れされる。そのため、筐体の側面を壁際に位置させても、カートリッジ及びロール体の交換を行うことができる。

また、本構成によれば、カートリッジ及びホルダが共に前面に形成された開口を通じて筐体に対して出し入れされる。つまり、交換する部材にかかわらず同じ向きから当該部材へアクセスできる。

本発明の液体吐出装置では、カートリッジに装置前方からアクセス可能な液滴吐出装置において、ロール体を装置前部に配置しても幅サイズの大型化を抑制することができる。

図１は、印刷装置１０の斜視図である。 図２は、図１のＩＩ－ＩＩ断面を示す断面図である。 図３は、ホルダ装着部９０が前方へ引き出された状態の印刷装置１０の斜視図である。 図４は、下壁１４４に連結されたサイドフレーム３１、３２及びサブフレーム３３を示す斜視図である。 図５は、図１のＶ－Ｖ断面を示す断面図である。 図６は、図１のＶＩ－ＶＩ断面を示す断面図である。 図７は、循環機構１８１の概略構成を示す図である。 図８は、変形例における図１のＶ－Ｖ断面に対応する箇所を示す断面図である。 図９は、変形例における図１のＶ－Ｖ断面に対応する箇所を示す断面図である。

以下、本発明の実施形態に係る印刷装置１０について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、印刷装置１０が使用可能に設置された状態（図１の状態）を基準として上下方向７が定義され、排出口１３が設けられている側を手前側（前面）として前後方向８が定義され、印刷装置１０を手前側（前面）から視て左右方向９が定義される。上下方向７、前後方向８、及び左右方向９は、互いに直交している。

［印刷装置１０の外観構成］
図１に示されるように、印刷装置１０（液体吐出装置の一例）は、インクジェット記録方式でシート１１（図２参照、連続シートの一例）に画像を記録する。

筐体１４は、概ね直方体形状である。筐体１４は、前壁１４１及び後壁１４２と、上壁１４３及び下壁１４４と、右壁１４５及び左壁１４６と有する。これにより、筐体１４の内部空間２９（図２参照）が外部から区画される。右壁１４５及び左壁１４６は、左右方向９に互いに離れて位置する。上壁１４３は、右壁１４５の上端と左壁１４６の上端とを繋ぐ。下壁１４４は、右壁１４５の下端と左壁１４６の下端とを繋ぐ。前壁１４１及び後壁１４２は、前後方向８に互いに離れて位置する。前壁１４１の前面１４１Ａに排出口１３が形成されている。排出口１３は、前壁１４１の右部に位置する。筐体１４は、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、印刷装置１０は、卓上に載置されて使用されるに適している。もちろん、印刷装置１０は、床面に載置されて使用されてもよい。

前壁１４１における排出口１３の上方に、操作パネル１７（表示ユニットの一例）が位置する。操作パネル１７は、表示画面１７Ａや入力キー１７Ｂを有する。表示画面１７Ａや入力キー１７Ｂは、前壁１４１の前面１４１Ａに露出されている。また、図２に示されるように、操作パネル１７は、表示画面１７Ａや入力キー１７Ｂの後方に、基板１７Ｃを有する。基板１７Ｃは、表示画面１７Ａや入力キー１７Ｂに接続されている。基板１７Ｃは、前壁１４１の前面１４１Ａに露出されていない。ユーザは、操作パネル１７において印刷装置１０を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。

前壁１４１の前面１４１Ａの下部（排出口１３及び操作パネル１７の下方）に、開口１５が形成されており、前面１４１Ａの左部（排出口１３及び操作パネル１７の左方）に、開口１９が形成されている。本実施形態では、開口１５、１９は、互いに連続しているが、連続していなくてもよい。開口１５は第１開口の一例であり、開口１９は第２開口の一例である。また、開口１５、１９を合わせて開口の一例である。

排出口１３の下方に、後述するホルダ装着部９０の前壁９１が位置している。前壁９１は、開口１５を閉じている。ホルダ装着部９０の前壁９１は、筐体１４の前壁１４１の一部を構成している。なお、後述するように、ホルダ装着部９０が前方へ引き出されることによって、開口１５が開かれる。

排出口１３及び操作パネル１７の左方に、カバー１６が位置している。カバー１６は、左部に位置する回動軸１６Ａを中心として、図１に示される閉位置と、図３に示される開位置とに回動可能である。カバー１６には、回動時にユーザによって把持される凹部８５が形成されている。閉位置のカバー１６は、開口１９を閉じている。開位置のカバー１６は、筐体１４の前壁１４１の一部を構成している。カバー１６が開位置に回動されることにより、開口１９が開かれて、筐体１４の内部空間２９が露出される。カバー１６の後方には、後述するカートリッジ装着部１１０、カートリッジ７０、及び廃液タンク７１（廃液貯留部の一例）が位置する（図５参照）。カバー１６が閉位置に回動されることにより、筐体１４の内部空間は露出されない状態となる。なお、図３では、開口１９を通じて視認可能な内部空間２９に配置された部材（例えば、カートリッジ装着部１１０、カートリッジ７０、及び廃液タンク７１）の図示は、省略されている。

図４に示されるように、筐体１４の内部空間２９には、２つのサイドフレーム３１、３２と、サブフレーム３３とが設けられている。各サイドフレーム３１、３２は、鋼板からなる平板形状であり、支持する部材に応じた形状に切り欠きや貫通孔が適宜形成されており、また、強度を高めるために折り曲げられたりしている。２つのサイドフレーム３１、３２は、左右方向９に離れて位置する。なお、同図には示されていないが、各サイドフレーム３１、３２は、相互を連結する他のフレームによって一体のフレーム構造をなして、筐体１４の下壁１４４に連結されている。サイドフレーム３１、３２を含めフレーム同士の連結はネジ止めや溶接によりなされている。

２つのサイドフレーム３１、３２のうち、左右方向９の左に位置するサイドフレーム３１の前下隅部には切欠き部３１Ａが形成されている。したがって、サイドフレーム３１の前端部分は、下壁１４４とは連結しておらず、切欠き部３１Ａに相当する空間がある。切欠き部３１Ａに相当する空間には、サブフレーム３３が設けられている。

サブフレーム３３は、上壁３３Ｕ及び左壁３３Ｌを有する枠形状である。左壁３３Ｌとサイドフレーム３２とは左右方向９に離れている。上壁３３Ｕは、左壁３３Ｌの上端とサイドフレーム３２とを連結している。左壁３３Ｌの下端は、下壁１４４に連結されている。上壁３３Ｕは、サイドフレーム３１の切欠き部３１Ａと連結されている。これにより、サブフレーム３３は、サイドフレーム３１の前部の下方に位置して、一体のフレームを構成している。サイドフレーム３２及びサブフレーム３３に囲まれた空間には、ロール体３７及びホルダ８１が位置する（図５参照）。

［印刷装置１０の内部構成］
図２及び図５に示されるように、筐体１４の内部空間２９の右部には、搬送路２２が形成されている。内部空間２９の右部には、ロール体３７、ホルダ８１、給送ローラ２０、給送ローラ２１、第１搬送ローラ対５４、第２搬送ローラ対５５、ヘッド３９を有する記録部２４、プラテン２５、キャップ７３、ヒータ２６（定着部の一例）、ＣＩＳ２７（コンタクトイメージセンサ、読取部の一例）、及びカッターユニット２８が配置されている。第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５は、搬送機構の一例である。

図５及び図６に示されるように、筐体１４の内部空間２９の左部には、駆動伝達機構８２、カートリッジ装着部１１０、カートリッジ７０、及び廃液タンク７１が配置されている。

内部空間２９の右部に配置された部材のうち、給送ローラ２１、第１搬送ローラ対５４、第２搬送ローラ対５５、ヘッド３９を有する記録部２４、プラテン２５、キャップ７３、ヒータ２６、ＣＩＳ２７、及びカッターユニット２８は、サイドフレーム３１、３２（図４参照）の間に配置されている。なお、図５では、サイドフレーム３１、３２の間に位置する部材は省略されているが、記録部２４及びプラテン２５のみが、それらの位置を示すために破線で記されている。

内部空間２９の左部に配置された部材のうち、カートリッジ装着部１１０、カートリッジ７０、及び廃液タンク７１は、サイドフレーム３１より左方且つサブフレーム３３より上方（図４参照）に配置されている。

ロール体３７及びホルダ８１は、ホルダ装着部９０の内部に配置されている。ホルダ装着部９０は、内部空間２９の右部に配置されている。ホルダ装着部９０は、サイドフレーム３２、サブフレーム３３の上壁３３Ｕ、及びサブフレーム３３の左壁３３Ｌによって囲まれた空間に配置されている。本実施形態において、ホルダ装着部９０は、内部空間２９の前部に配置されているが、内部空間２９の前部から後部に亘って配置されていてもよいし、内部空間２９の後部に配置されていてもよい。

図３に示されるように、ホルダ装着部９０は、上方が開放された箱形状である。図２及び図３に示されるように、ホルダ装着部９０は、前壁９１、後壁９２、下壁９３、及び一対の側壁９４を備えている。下壁９３は、筐体１４の下壁１４４に支持されている。前壁９１は、下壁９３の前端から上方へ延びている。後壁９２は、下壁９３の後端から上方へ延びている。一対の側壁９４は、後壁９２の右端及び左端から上方へ延びている。

図２に示されるように、ホルダ装着部９０は、後壁９２に開口９５を有している。開口９５は、後壁９２の下部に形成されている。後述するように、ロール体３７からシート１１が、開口９５を介してホルダ装着部９０の後方へ引き出される。

図２、図３、及び図５に示されるように、ホルダ装着部９０の内部には、シート１１及びホルダ８１が配置されている。

ホルダ装着部９０は、筐体１４によって前後方向８に移動可能に支持されている。図１に示されるように、前壁９１の前面には、ユーザが把持する把持部としての凹部８６が形成されている。凹部８６がユーザによって把持されて、ホルダ装着部９０が前方へ引っ張られると、ホルダ装着部９０は、図３に示されるように、筐体１４に対して前方へ引き出される。なお、把持部は、凹部８６に限らず、凸部などのユーザが把持可能な構成であればよい。

ホルダ装着部９０が筐体１４に対して前方へ引き出された状態において、開口１５が開かれて、ホルダ装着部９０の内部が露出される。つまり、当該内部に配置されたシート１１及びホルダ８１が露出される。

また、図３に示される状態において、ホルダ装着部９０が後方へ押されると、ホルダ装着部９０は、図１に示されるように、筐体１４に装着される。このとき、ホルダ装着部９０は、サイドフレーム３２、サブフレーム３３の上壁３３Ｕ、及びサブフレーム３３の左壁３３Ｌによって囲まれた空間へ挿入される。よって、ホルダ装着部９０が筐体１４に装着された状態では、前方から見てホルダ装着部９０は、サイドフレーム３２、サブフレーム３３の上壁３３Ｕ、及びサブフレーム３３の左壁３３Ｌによって囲まれている（図５参照）。

また、ホルダ装着部９０が筐体１４に装着された状態では、ホルダ装着部９０の内部が外部から閉塞される。また、ホルダ装着部９０が筐体１４に装着された状態では、上述したように、ホルダ装着部９０の前壁９１は、筐体１４の前壁１４１の一部を構成している。つまり、ホルダ装着部９０の前部は、開口１５の近傍に位置している。

図５に示されるように、ホルダ８１は棒状の部材である。ホルダ８１は、長手方向の一端部にギヤ１０４（被伝達ギヤの一例）を備えている。ホルダ８１は、長手方向に延びた軸周りに回転する。ギヤ１０４は、ホルダ８１と同軸且つ一体に回転する。

ホルダ８１は、ホルダ装着部９０が筐体１４に対して前方へ引き出された状態において、ホルダ装着部９０に対して装着及び取り出し可能である。本実施形態では、一対の側壁９４に、上端から下方へ延びた切り欠き（不図示）が形成されている。ホルダ８１は、当該切り欠きに嵌め込まれることによってホルダ装着部９０に装着される。詳細には、ホルダ８１の軸方向の左端部（ギヤ１０４が設けられた部分）が左側の側壁９４に形成された切り欠きに嵌め込まれ、ホルダ８１の軸方向の右端部が右側の側壁９４に形成された切り欠きに嵌め込まれる。ホルダ装着部９０に装着された状態のホルダ８１は、左右方向９に延びており、左右方向９を軸方向として軸周りに回転可能である。また、ホルダ装着部９０に装着された状態のホルダ８１は、サイドフレーム３１より右方に位置している。つまり、ホルダ８１は、サイドフレーム３１、３２の間に位置している。

図２、図３、及び図５に示されるように、ロール体３７は、筒状の芯管１２と、芯管１２の外周面上に周方向にロール状に巻かれた長尺のシート１１とを備える。ホルダ８１が芯管１２に挿入されることにより、ロール体３７がホルダ８１に装着される。そして、ロール体３７が支持されたホルダ８１が、上述したようにホルダ装着部９０に装着されることによって、ロール体３７が、左右方向９を軸方向として、ホルダ装着部９０の内部空間に配置される。

駆動伝達機構８２は、モータ１８から伝達された回転駆動力をホルダ８１に伝達するものである。つまり、モータ１８の回転駆動力は、駆動伝達機構８２を介してホルダ８１に伝達される。駆動伝達機構８２は、公知の構成、例えばギヤ、プーリ、ベルトなどがフレームによって支持された構成が採用される。

駆動伝達機構８２は、後述する伝達ギヤ１０２を除いて、サブフレーム３３の左壁３３Ｌより左方に位置している。駆動伝達機構８２は、左壁３３Ｌを間に挟んで、ホルダ装着部９０の左方にホルダ装着部９０と並んで配置されている。駆動伝達機構８２は、サイドフレーム３１より左方に位置している。なお、駆動伝達機構８２は、ホルダ装着部９０の右方にホルダ装着部９０と並んで配置されていてもよい。つまり、駆動伝達機構８２は、左右方向９においてホルダ８１と並んでいればよい。

本実施形態において、駆動伝達機構８２は、伝達ギヤ１０２を備えている。伝達ギヤ１０２は、サブフレーム３３の左壁３３Ｌより右方に位置している。左壁３３Ｌには貫通孔（不図示）が設けられている。伝達ギヤ１０２の回転軸１０２Ａ（図２参照）が、当該貫通孔を貫通している。つまり、伝達ギヤ１０２は、回転軸１０２Ａを介して駆動伝達機構８２の左壁３３Ｌより左方に位置している部分と連結されている。

ホルダ装着部９０が筐体１４に装着された状態において、伝達ギヤ１０２の回転軸１０２Ａは、ギヤ１０４の回転軸１０４Ａより後方に位置する。これにより、ホルダ装着部９０が筐体１４に装着されるとき、ホルダ装着部９０に装着されたホルダ８１のギヤ１０４は、前方から伝達ギヤ１０２に噛合する。そのため、ホルダ装着部９０の筐体１４に対する挿抜の際に、ホルダ装着部９０が伝達ギヤ１０２と干渉することを防止できる。

以上により、モータ１８の回転駆動力は、モータ１８から駆動伝達機構８２に伝達され、伝達ギヤ１０２及びホルダ８１のギヤ１０４を介して駆動伝達機構８２からホルダ８１に伝達される。その結果、モータ１８が駆動することによって、ホルダ８１が回転する。また、ホルダ８１に支持されロール体３７も回転する。

図２に示されるように、給送ローラ２０は、筐体１４の内部空間２９に位置する。給送ローラ２０は、内部空間２９の後下端部に位置する。給送ローラ２１は、給送ローラ２０真上に位置する。ロール体３７から開口９５を介してホルダ装着部９０の後方へ引き出されたシート１１は、給送ローラ２０に巻き付いて上方へ延び、さらに給送ローラ２１へ巻き付いて前方へ延びている。

給送ローラ２１から排出口１３に亘って搬送路２２が形成されている。搬送路２２は、前後方向８に沿ってほぼ直線状に延びている。搬送路２２は、シート１１が通過可能な空間である。各図には詳細に示されていないが、搬送路２２は、上下方向７に離れて位置するガイド部材、記録部２４、プラテン２５、ヒータ２６などによって画定されている。搬送路２２において、前向きが搬送向きである。

搬送路２２における記録部２４よりも搬送向きの上流に、第１搬送ローラ対５４が設けられている。第１搬送ローラ対５４は、第１搬送ローラ６０とピンチローラ６１とを有する。搬送路２２において、ヒータ２６よりも搬送向きの下流に、第２搬送ローラ対５５が設けられている。第２搬送ローラ対５５は、第２搬送ローラ６２とピンチローラ６３とを有する。第１搬送ローラ６０及び第２搬送ローラ６２は、モータ１８の回転が伝達されて回転する。第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５は、それぞれを構成する各ローラの間にロール体３７から延びたシート１１を挟持した状態において、第１搬送ローラ６０及び第２搬送ローラ６２が回転することによって、シート１１を排出口１３へ向けて搬送向きに搬送する。

第１搬送ローラ対５４と第２搬送ローラ対５５との間の搬送路２２に、ヘッド３９を備える記録部２４、プラテン２５、及びヒータ２６が位置する。

図２及び図５に示されるように、記録部２４の下方に、プラテン２５が位置する。プラテン２５は、その上面がシート１１の支持面である。各図には現れていないが、プラテン２５の上面には、吸引圧が生ずる開口が形成されている。プラテン２５の上面に生じた吸引圧によって、シート１１がプラテン２５の上面に密接する。

プラテン２５は、サイドフレーム３１、３２によって、図２に実線で示される支持位置と、図２に破線で示される退避位置とに回動可能に支持されている。プラテン２５の回動軸は、プラテン２５の後端部に位置しており且つ左右方向９に延びている。なお、プラテン２５の回動軸は、プラテン２５の後端部以外（例えば前端部）に位置していてもよい。また、プラテン２５は、サイドフレーム３１、３２以外によって支持されていてもよい。

支持位置のプラテン２５は、回動軸から前方へ延びており、その上面がヘッド３９の下方においてヘッド３９と対向している。支持位置のプラテン２５は、シート１１を支持する。退避位置のプラテン２５は、支持位置から退避しており、回動軸から下方へ延びている。

ヘッド３９は、ロール体３７の後端より後方に位置している。換言すると、ヘッド３９は、ロール体３７が占める範囲よりも後方に位置している。

ヘッド３９は、その下面に複数のノズル３０を有する。

ヘッド３９は、プラテン２５が支持位置のときに、プラテン２５（またはプラテン２５に支持されているシート１１）へ向けて、複数のノズル３０からインク（液体の一例）を吐出する。これにより、プラテン２５に支持されたシート１１に画像が記録される。

ヘッド３９は、プラテン２５が退避位置であってキャップ７３が後述するキャップ位置（図２に破線で示される位置）であるときに、キャップ７３内の空間へ向けて、複数のノズル３０からインクを吐出する。キャップ７３は、ヘッド３９から排出されたインクを受けるものである。

ヘッド３９が吐出するインクは、カートリッジ７０からチューブ７６（図６参照）、後述する循環機構１８１（図６参照）、及びチューブ１２０（図７参照）を通じて供給される。カートリッジ７０は、概ね直方体形状であって内部空間を有しており、当該内部空間にインクが貯留されている。

図５及び図６に示されるように、カートリッジ７０は、カートリッジ装着部１１０に装着されている。

カートリッジ装着部１１０は、内部空間２９の左前部の上部に配置されている。つまり、カートリッジ装着部１１０は、カバー１６（図１参照）のすぐ後ろに配置されている。カートリッジ装着部１１０は、駆動伝達機構８２の上方に配置されている。図５に示されるように、左右方向９において、カートリッジ装着部１１０が占める範囲は、駆動伝達機構８２が占める範囲と重複している。一方、カートリッジ装着部１１０の右端は、ロール体３７及びホルダ８１の左端よりも左方に位置している。つまり、左右方向９において、カートリッジ装着部１１０が占める範囲は、ロール体３７及びホルダ８１が占める範囲から外れている。

カバー１６が開位置の状態において、カートリッジ装着部１１０には、開口１９を通じて、４つのカートリッジ７０が装着及び脱抜可能である。カートリッジ７０の内部空間に貯留されたインク残量が少なくなるまたは無くなると、当該カートリッジ７０はカートリッジ装着部１１０から脱抜され、インクが十分貯留された新たなカートリッジ７０がカートリッジ装着部１１０に装着される。なお、カートリッジ装着部１１０に装着可能なカートリッジ７０の数は、４つに限らない。

本実施形態において、カートリッジ装着部１１０は、筐体１４の内部空間２９に配置されたサイドフレーム３１及び左壁１４６によって支持された箱形状の部材である。なお、カートリッジ装着部１１０は、サイドフレーム３１及び左壁１４６以外によって支持されていてもよい。カートリッジ装着部１１０は、底板１１１と、底板１１１の後端から上方へ延びた奥板１１４と、底板１１１の左右両端から上方へ延びた一対の側板１１２とを備えている。また、カートリッジ装着部１１０の内部空間は、３つの隔板１１３によって４つの空間に仕切られている。隔板１１３は、前後方向８及び左右方向９に拡がる板であり、左右両端が一対の側板１１２に接続されている。これにより、４つの空間は、上下方向７に並んでいる。

そして、上記の４つの空間の各々に、カートリッジ７０が装着及び脱抜可能である。本実施形態では、上から順に、ブラックのインクが貯留されたカートリッジ７０Ｂ、イエローのインクが貯留されたカートリッジ７０Ｙ、シアンのインクが貯留されたカートリッジ７０Ｃ、マゼンタのインクが貯留されたカートリッジ７０Ｍが装着される。カートリッジ７０Ｂ、７０Ｙ、７０Ｃは、隔板１１３に支持されており、カートリッジ７０Ｍは、底板１１１に支持されている。以上より、カートリッジ装着部１１０は、４つのカートリッジ７０を上下方向７に並んだ状態で装着可能である。なお、各カートリッジ７０Ｂ、７０Ｙ、７０Ｃ、７０Ｍの配置位置は、上述した位置に限らない。また、各カートリッジ７０Ｂ、７０Ｙ、７０Ｃ、７０Ｍの大きさは、同一に限らない。例えば、カートリッジ７０Ｂが、他のカートリッジ７０Ｙ、７０Ｃ、７０Ｍに比べて大きくてもよい。

図６に示されるように、各カートリッジ７０は、接続部１２１を有しており、カートリッジ装着部１１０は、奥板１１４に、各カートリッジ７０の接続部１２１に対応した複数の被接続部１２２を有する。被接続部１２２は、チューブ７６の一端と接続されている。チューブ７６の他端は、循環機構１８１のサブタンク１８３と接続されている（図７参照）。カートリッジ７０がカートリッジ装着部１１０に装着された状態において、接続部１２１と被接続部１２２とが接続される。これにより、カートリッジ７０に貯留されたインクがチューブ７６及び循環機構１８１を通じてヘッド３９へ流通可能となる。なお、チューブ７６は、カートリッジ７０毎に設けられている。

図２に示されるように、キャップ７３（メンテナンスユニットの一例）は、支持位置のプラテン２５の真下、つまり搬送路２２の真下に位置している。また、キャップ７３は、ホルダ８１及びロール体３７より後方に位置している。

キャップ７３は、不図示のモータから駆動力が伝達されることによって上下方向７に移動可能である。詳細には、キャップ７３は、図３に破線で示されるキャップ位置（当接位置の一例）と、図３に実線で示されるアンキャップ位置（離間位置の一例）とに移動可能である。

キャップ位置のキャップ７３は、下方からヘッド３９の下面に密着して、下方から複数のノズル３０を覆う。

アンキャップ位置は、キャップ位置より下方である。アンキャップ位置のキャップ７３は、ヘッド３９から離間している。このとき、複数のノズル３０は、キャップ７３に覆われることなく露出している。

通常、キャップ７３はキャップ位置に位置している。このとき、プラテン２５は退避位置に位置している。シート１１への画像記録が実行される際、キャップ７３は、キャップ位置からアンキャップ位置へ移動し、その後、プラテン２５は退避位置から支持位置へ回動する。なお、アンキャップ位置のキャップ７３は、退避位置のプラテン２５より下方に位置している。これにより、プラテン２５の退避位置から支持位置への回動がキャップ７３によって阻害されることが防止されている。また、支持位置のプラテン２５は、上下方向７においてヘッド３９とアンキャップ位置のキャップ７３との間に位置している。

キャップ７３には、チューブ７７の一端が接続されている。チューブ７７は、可撓性を有する樹脂チューブである。チューブ７７の他端は、廃液タンク７１（図５参照）に接続されている。キャップ７３がキャップ位置に位置するときに、ノズル３０からインクが吐出された場合、キャップ７３が受けたインクはチューブ７７を通じて廃液タンク７１へ排出される。

図５及び図６に示されるように、廃液タンク７１は、直方体形状の容器であって、内部空間にインクを貯留する。廃液タンク７１は、カートリッジ装着部１１０の真下に位置しており、筐体１４のフレーム（不図示）に支持されている。廃液タンク７１は、駆動伝達機構８２の真上に配置されている。つまり、廃液タンク７１と、駆動伝達機構８２と、カートリッジ装着部１１０とは、上下方向７に並んで配置されている。

廃液タンク７１の内部空間は、チューブ７７によってキャップ７３から排出されたインクが流通可能に接続されている。本実施形態では、廃液タンク７１は、筐体１４に対して着脱可能なカートリッジ型である。つまり、カバー１６が開位置の状態において、廃液タンク７１は、開口１９を通じて筐体１４の内部空間２９に装着及び脱抜可能である。

図２に示されるように、搬送路２２の上方において、記録部２４の下流且つ第２搬送ローラ対５５の上流に、ヒータ２６が位置する。

ヒータ２６は、所謂ハロゲンヒータである。ヒータ２６は、赤外線を放射する発熱体であるハロゲンランプ４０、反射板４１、及び筐体４２を有する。筐体４２は、概ね直方体形状である。筐体４２の下壁に、左右方向９に沿った開口４３が形成されている。開口４３を通じて、ハロゲンランプ４０や反射板４１からの熱が外部へ放射される。筐体４２の内部空間に、ハロゲンランプ４０が位置する。ハロゲンランプ４０は、細長な円筒形状であり、左右方向９が長手方向である。筐体４２の内部空間において、ハロゲンランプ４０の上方に、反射板４１が位置する。反射板４１は、セラミック膜などがコーティングされた金属板であり、開口４３付近を中心軸とする円弧形状に湾曲している。なお、反射板４１に代えて、セラミック膜などがコーティングされたハロゲンランプ４０が用いられてもよい。

ヒータ２６は、開口４３の下方を通過するシート１１、またはシート１１に付着したインクの少なくとも一方を加熱する。本実施形態では、ヒータ２６は、シート１１及びインクの双方を加熱する。インクが加熱されることによって、シート１１にインクが定着される。

なお、シート１１にインクが定着される機構は、ヒータ２６に限らず、例えば紫外線照射器であってもよい。この場合、インクは紫外線により硬化する樹脂を含有する。これにより、紫外光を照射されたインクはシート１１に定着する。

図２に示されるように、搬送路２２の上方において、ヒータ２６の搬送向きの下流にはＣＩＳ２７が位置する。ＣＩＳ２７は、ＬＥＤなどの光源から照射されてシート１１で反射された反射光が、セルフォック（登録商標）レンズによりラインセンサに集光されることによって、ラインセンサが受光した反射光の強度に応じた電気信号を出力するものである。これにより、ＣＩＳ２７は、シート１１上の画像を読み取ることができる。ＣＩＳ２７は、左右方向９が読取りラインとなるように配置されている。

搬送路２２において、搬送路２２の上方において、ＣＩＳ２７の搬送向きの下流に、カッターユニット２８が位置する。カッターユニット２８は、カッターキャリッジ４６にカッター４５が搭載されたものである。カッターキャリッジ４６は、不図示のベルト駆動機構などによって、搬送路２２を左右方向９に移動する。カッター４５は、搬送路２２を上下方向７に横切るように位置しており、カッターキャリッジ４６の移動に伴って、搬送路２２を左右方向９に移動する。カッター４５の移動によって、搬送路２２に位置するシート１１が左右方向９に沿って切断される。

また、図２に示されるように、カッターキャリッジ４６の上方には、操作パネル１７の基板１７Ｃが設けられている。

図６に示されるように、内部空間２９において、カートリッジ装着部１１０及び駆動伝達機構８２より後方であって、サイドフレーム３１より左方（図６の紙面におけるサイドフレーム３１の手前側）、つまりサイドフレーム３１の外方に、基板１３０が位置する。基板１３０は、サイドフレーム３１に固定されている。基板１３０には、印刷装置１０の動作を制御するメインコントローラとなる演算素子、通信インタフェース用のチップ、各種コネクタなどが搭載されている。基板１３０は、不図示のフラットケーブルなどによってヘッド３９やモータ、操作パネル１７などと電気信号を送受信可能に接続されている。また、基板１３０には、不図示の電源ユニットから電力が供給される。

図６に示されるように、内部空間２９において、サイドフレーム３１より左方（図６の紙面におけるサイドフレーム３１の手前側）、つまりサイドフレーム３１の外方に、循環機構１８１（供給ユニットの一例）が位置する。循環機構１８１は、基板１３０よりも前方、且つカートリッジ装着部１１０及び駆動伝達機構８２より後方に位置する。循環機構１８１及び基板１３０は、前後方向８に並んでいる。循環機構１８１はサイドフレーム３１に支持されている。図７に示されるように、循環機構１８１は、サブタンク１８３、第１ポンプ１８５、及び第２ポンプ１８７を有しており、これらとカートリッジ７０及びヘッド３９のノズル３０とがチューブ７６、１２０によって接続されている。なお、チューブ７６、１２０には適宜バルブが設けられているが、本実施形態では、バルブは省略されている。

詳細に説明するに、カートリッジ７０とサブタンク１８３とはチューブ７６によって接続されており、カートリッジ７０からサブタンク１８３へインクが供給可能である。サブタンク１８３は、第２ポンプ１８７を介して外部と大気連通されている。第２ポンプ１８７が駆動されると、サブタンク１８３内が負圧となり、カートリッジ７０からサブタンク１８３へインクが供給される。カートリッジ７０からサブタンク１８３へインクが供給されるとき、サブタンク１８３とヘッド３９との間のチューブ１２０は閉じられる。一方、第１ポンプ１８５が駆動されると、サブタンク１８３とヘッド３９のノズル３０との間でチューブ１２０を通じてインクが循環する。

［本実施形態の作用効果］
本実施形態によれば、カートリッジ装着部１１０が駆動伝達機構８２の上方に位置しているため、カートリッジ装着部１１０及び駆動伝達機構８２が左右方向９に並んだ構成に比べて、筐体１４の左右方向９の大型化を抑制できる。

また、本実施形態では、カートリッジ７０及びホルダ８１が前面１４１Ａの開口１９、１５を通じて筐体１４に対して出し入れされる。そのため、筐体１４の右壁１４５や左壁１４６を壁際に位置させても、カートリッジ７０及びロール体３７の交換を行うことができる。

また、本実施形態によれば、カートリッジ７０及びホルダ８１が共に前面１４１Ａに形成された開口１９、１５を通じて筐体１４に対して出し入れされる。つまり、交換する部材にかかわらず同じ向きから当該部材へアクセスできる。

また、本実施形態によれば、複数のカートリッジ７０が左右方向９に並んだ構成に比べて、筐体１４の左右方向９の大型化を抑制できる。

また、本実施形態によれば、カートリッジ７０及びホルダ８１に加えて廃液タンク７１を交換する場合であっても、カートリッジ７０やホルダ８１と近い向き且つ近い位置から廃液タンク７１へアクセスすることができる。

また、本実施形態によれば、仮に廃液タンク７１からインクが漏れたとしても、漏れたインクがカートリッジ装着部１１０やカートリッジ７０に付着することを低減できる。

また、キャップ７３がホルダ８１より後方に位置する本実施形態によれば、キャップ７３とホルダ８１とが左右方向９に並んだ構成と比べて、筐体１４の左右方向９の大型化を抑制できる。

また、本実施形態によれば、プラテン２５が退避位置に回動することによって、キャップ７３が離間位置から当接位置へ移動するためのスペースを確保することができる。

また、ヘッド３９がロール体３７が占める範囲より後方に位置する本実施形態によれば、ヘッド３９の真下にキャップ７３などを配置した場合に、当該キャップ７３などがロール体３７と干渉することを防止できる。

また、ヘッド３９がカートリッジ装着部１１０より後方に位置する本実施形態によれば、ヘッド３９とカートリッジ装着部１１０とが左右方向９に並んだ構成と比べて、筐体１４の左右方向９の大型化を抑制できる。

また、本実施形態によれば、ヘッド３９の前方且つホルダ８１の上方の空きスペースに、ヒータ２６、ＣＩＳ２７、カッターユニット２８、及び操作パネル１７を配置することによって、筐体１４の大型化を抑制できる。

また、本実施形態によれば、ホルダ８１が開口１５から離れた位置にある場合でも、開口１５の近くにあるホルダ装着部９０を引き出すことで、ホルダ８１を取り出すことができる。

また、本実施形態によれば、基板１３０がサイドフレーム３１の左方に位置しているため、基板１３０がサイドフレーム３１の右方に位置するシート１１と干渉することが防止可能である。

また、本実施形態によれば、循環機構１８１からインクが漏れた場合に当該インクがシート１１に付着することを防止できる。また、循環機構１８１及び基板１３０が前後方向８に並んでいるため、循環機構１８１及び基板１３０が左右方向９に並んだ構成に比べて、筐体１４の左右方向９の大型化を抑制できる。

［変形例］
上記実施形態では、筐体１４の内部空間２９の右部に、搬送路２２が形成され、ホルダ８１、給送ローラ２０、給送ローラ２１、第１搬送ローラ対５４、第２搬送ローラ対５５、プラテン２５、ヒータ２６、ＣＩＳ２７、及びカッターユニット２８が配置されていた。また、筐体１４の内部空間２９の左部に、駆動伝達機構８２、カートリッジ装着部１１０、カートリッジ７０、及び廃液タンク７１が配置されていた。しかし、この配置は、左右逆であってもよい。

上記実施形態では、カートリッジ装着部１１０は、４つのカートリッジ７０が上下方向７に並んだ状態で装着されるように構成されていたが、図８に示されるように、４つのカートリッジ７０が左右方向９に並んだ状態で装着されるように構成されていてもよい。

上記実施形態では、廃液タンク７１は、左右方向９の長さが上下方向７の長さよりも長かった。つまり、廃液タンク７１は、上下方向７が短手方向となる形状であった。しかし、廃液タンク７１は、図８に示されるように、上下方向７が長手方向となる形状であってもよい。

図８に示される構成では、廃液タンク７１が縦長であるため、廃液タンク７１に貯留されたインクが満量となったことの識別が容易である。

上記実施形態では、筐体１４の内部空間２９のうち、ヘッド３９より前方且つホルダ８１より上方の空間に、操作パネル１７の基板１７Ｃ、ヒータ２６、ＣＩＳ２７、カッターユニット２８が配置されていたが、これらに加えて、図２に破線で示される回収部材４４が配置されていてもよい。回収部材４４は、ヘッド３９から吐出されたインクによって生じるインクミストを回収して外部へ放出する部材である。例えば、回収部材４４は、図２に破線で示されるダクトと、ダクトに配置された吸引ポンプ（不図示）を備えている。回収部材４４が配置された構成の場合、筐体１４の上壁１４３などに貫通孔（不図示）が形成されており、ダクトが当該貫通孔に接続されている。ポンプが作動することによって、当該空間にあるインクミストがダクト内に吸引されて当該貫通孔を通じて筐体１４の外部へ排出される。

また、ヘッド３９より前方且つホルダ８１より上方の空間に、操作パネル１７、ヒータ２６、ＣＩＳ２７、カッターユニット２８、回収部材４４の全てが配置されている必要はない。例えば、印刷装置１０は、ＣＩＳ２７、及び回収部材４４を備えていなくてもよい。この場合、当該空間に、操作パネル１７、ヒータ２６、及びカッターユニット２８が配置されている。

上記実施形態では、カートリッジ７０の内部空間に貯留されたインク残量が少なくなるまたは無くなると、当該カートリッジ７０はカートリッジ装着部１１０から脱抜され、インクが十分貯留された新たなカートリッジ７０がカートリッジ装着部１１０に装着された。つまり、カートリッジ７０が交換されることによって新たなインクが印刷装置１０に補充された。しかし、新たなインクの補充手段はこれに限らない。例えば、カートリッジ７０は、筐体１４の前壁９１などに注入口（注入口）を備えており、当該注入口を通じてカートリッジ７０の貯留空間へインクが補充可能に構成されていてもよい。

上記実施形態では、廃液タンク７１は、駆動伝達機構８２より上方に位置していたが、駆動伝達機構８２より下方に位置していてもよい。例えば、図９に示されるように、廃液タンク７１は、駆動伝達機構８２より下方の位置において、筐体１４の下壁１４４によって支持されていてもよい。

図９に示される構成によれば、仮に廃液タンク７１からインクが漏れたとしても、漏れたインクが駆動伝達機構８２に付着することを低減できる。

上記実施形態では、ロール体３７は、ヘッド３９より前方に位置していたが、ヘッド３９より後方に位置していてもよい。換言すると、ヘッド３９は、ロール体３７が占める範囲よりも前方に位置していてもよい。

上記実施形態では、印刷装置１０は、筐体１４に対して引出可能なホルダ装着部９０を備え、ホルダ装着部９０の内部に、ホルダ８１が配置されていた。しかし、印刷装置１０は、ホルダ装着部９０を備えていなくてもよい。この場合、例えば、開口１５も開口１９と同様に、カバーによって開閉される。開口１５を開閉するカバーは、開口１９を開閉するカバー１６と共通でもよい。また、この場合、ホルダ８１は、筐体１４によって支持されており、ホルダ８１、及びホルダ８１に装着されたロール体３７は、開口１５を通じて筐体１４に対して装着され、取り出される。また、この場合、筐体１４の右壁１４５に開口が形成され、当該開口を開閉する開閉カバーが設けられてもよい。そして、ホルダ８１、及びホルダ８１に装着されたロール体３７は、開閉カバーが開かれることによって当該開口を通じて筐体１４に対して装着され、取り出されてもよい。

上記実施形態では、ヘッド３９がシート１１に画像を記録する方式は、ラインヘッド型のインクジェット記録方式であったが、これに限らず、例えば、シリアル型のインクジェット記録方式であってもよい。この場合、記録部２４は、ヘッド３９を搭載するキャリッジを備え、キャリッジが左右方向９に移動しつつヘッド３９からインクが吐出されることによってシート１１に画像が記録される。

上記実施形態では、カートリッジ７０に貯留される液体がインクであるとして説明されているが、液体はインクに限らない。例えば、画像記録時にインクに先立ってシート１１などに吐出される前処理液や、ヘッド３９を洗浄するための水が、カートリッジ７０に貯留される液体に相当していてもよい。

１０・・・印刷装置（液体吐出装置）
１１・・・シート（連続シート）
１３・・・排出口
１４・・・筐体
１９・・・開口
２９・・・内部空間
３７・・・ロール体
３９・・・ヘッド
５４・・・第１搬送ローラ対（搬送機構）
５５・・・第２搬送ローラ対（搬送機構）
７０・・・カートリッジ
８１・・・ホルダ
８２・・・駆動伝達機構
１１０・・・カートリッジ装着部
１４１Ａ・・・前面

Claims (18)

1. 前面に排出口を有する筐体と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、
   上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
   上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備え、
   上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れており、
   上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能であり、
   上記カートリッジ装着部は、複数の上記カートリッジを上記上下方向に並んだ状態で装着可能である液体吐出装置。
2. 前面に排出口を有する筐体と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、
   上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
   上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備え、
   上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れており、
   上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能であり、
   上記内部空間に位置する廃液貯留部を更に備え、
   上記廃液貯留部と上記駆動伝達機構と上記カートリッジ装着部とは、上記上下方向に並んでおり、
   上記廃液貯留部は、上記開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能である記載の液体吐出装置。
3. 上記廃液貯留部は、上記カートリッジ装着部より下方に位置している請求項２に記載の液体吐出装置。
4. 上記廃液貯留部は、上記駆動伝達機構より下方に位置している請求項２に記載の液体吐出装置。
5. 上記廃液貯留部は、上記上下方向が長手方向となる形状である請求項２から４のいずれかに記載の液体吐出装置。
6. 前面に排出口を有する筐体と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、
   上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
   上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備え、
   上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れており、
   上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能であり、
   上記筐体の内部空間において連続シートが搬送される搬送路の下方に位置するメンテナンスユニットを更に備え、
   上記メンテナンスユニットは、上記ヘッドに当接して上記ヘッドから排出された液体を受ける当接位置と、上記当接位置より下方に位置して上記ヘッドから離間した離間位置とに移動可能である液体吐出装置。
7. 上記メンテナンスユニットは、上記ホルダより後方に位置する請求項６に記載の液体吐出装置。
8. 上記上下方向において上記ヘッドと上記離間位置の上記メンテナンスユニットとの間に位置して連続シートを支持する支持位置と、上記支持位置から退避した退避位置とに回動可能なプラテンを更に備える請求項６または７に記載の液体吐出装置。
9. 前面に排出口を有する筐体と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、
   上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
   上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、
   上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備え、
   上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れており、
   上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能であり、
   少なくとも一部が上記開口の近傍に位置しており、上記ホルダを装着可能であり、上記開口を通じて上記筐体に対して引き出し可能なホルダ装着部を更に備える液体吐出装置。
10. 前面に排出口を有する筐体と、
    上記筐体の内部空間に位置しており、連続シートが巻かれたロール体を前後方向及び上下方向と直交する左右方向に延びる軸周りに回転可能に支持するホルダと、
    上記左右方向において上記ホルダと並んでおり、上記ホルダに回転駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
    上記駆動伝達機構の上方に位置しており、液体が貯留されたカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
    上記内部空間に位置しており、連続シートを上記排出口へ搬送する搬送機構と、
    上記内部空間に位置しており、連続シートに液体を吐出するヘッドと、を備え、
    上記左右方向において、上記カートリッジ装着部が占める範囲は、上記駆動伝達機構が占める範囲と重複しており且つ上記ロール体及び上記ホルダが占める範囲から外れており、
    上記カートリッジ及び上記ホルダは、上記筐体の上記前面に形成された開口を通じて上記筐体に対して取り出し可能であり、
    上記内部空間において、上記左右方向に離れて位置する２つのサイドフレームを備え、
    上記ホルダ及び上記ヘッドは、上記２つのサイドフレームの上記左右方向の間に位置している液体吐出装置。
11. 上記内部空間における上記２つのサイドフレームの外方に、当該液体吐出装置の動作を制御するメインコントローラが搭載された基板が位置する請求項１０に記載の液体吐出装置 。
12. 上記内部空間における上記２つのサイドフレームの外方に、上記カートリッジ装着部に装着された上記カートリッジから上記ヘッドへ液体を供給する供給ユニットが位置しており 、
    上記供給ユニット及び上記基板は、上記前後方向に並んでいる請求項１１に記載の液体吐出装置。
13. 上記開口は、
    上記カートリッジが上記筐体に対して取り出される第１開口と、
    上記ホルダが上記筐体に対して取り出される第２開口と、を備える請求項１から１２のいずれかに記載の液体吐出装置。
14. 上記ヘッドは、上記ロール体が占める範囲より前方または後方に位置している請求項１から１３のいずれかに記載の液体吐出装置。
15. 上記ヘッドは、上記カートリッジ装着部より後方に位置している請求項１から１４のいずれかに記載の液体吐出装置。
16. 上記液体は、インクであり、
    上記ヘッドの前方且つ上記ホルダの上方に、連続シートに付着したインクを当該連続シートに定着させる定着部、連続シート上の画像を読み取る読取部、連続シートを切断するカッター、またはインクミストを回収する回収部材の少なくとも一つが位置している請求項１から１５のいずれかに記載の液体吐出装置。
17. 上記ヘッドの前方且つ上記ホルダの上方に位置しており、上記前面に露出された表示画面を有する表示ユニットを更に備える請求項１から１６のいずれかに記載の液体吐出装置。
18. 上記ホルダは、上記軸を回転軸として回転する被伝達ギヤを備え、
    上記駆動伝達機構は、上記筐体に装着された上記ホルダの上記被伝達ギヤと噛合する伝達ギヤを備え、
    上記伝達ギヤの回転軸は、上記被伝達ギヤの回転軸よりも後方に位置する請求項１から１７のいずれかに記載の液体吐出装置。
    
    

Images