JP7481130B2 - 発電装置の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電装置の制御装置に関する。
風力または水力を用いた発電装置が知られている。たとえば、特開2006-296189号公報(特許文献1)には、風車の回転エネルギを風車の主軸に接続された発電機により電気エネルギに変換し、発電機の出力電力を電力変換して、系統等の電力供給対象に出力する風力発電装置が開示されている。この風力発電装置は、風車(発電機)の回転数と出力特性との関係を示すマップを有し、予め定められたトルク指令パターンに基づいて発電機を制御することにより、所望の出力電力が得られるようにしている。
特開2006-296189号公報
風力発電装置は、設置される場所の環境によって、その出力特性が変わり得る。そのため、上記マップに従った制御により風力発電装置に最大効率を発揮させようとした場合に、風力発電装置が設置される場所によっては、風力発電装置が最大効率を発揮できない可能性がある。特許文献1に開示された風力発電装置においては、風力発電装置の設置場所の環境による出力特性の変動に関して何ら考慮されていない。風力発電装置と構造的に類似する水力発電装置においても上記と同様の課題が生じ得る。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の設置場所の環境に応じて、最大効率を発揮できるように発電装置を制御することができる制御装置を提供することである。
(1)この開示に係る発電装置の制御装置は、風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の制御装置であって、発電機の出力電力を、電力供給対象に供給する電力に変換する電力変換部と、発電機からの入力電圧と、電力変換部の出力電力との関係を定めた基準マップを記憶した記憶部と、基準マップに従って、入力電圧に応じた電力を出力するように電力変換部を制御する制御部とを備える。制御部は、電力変換部の出力電力が最大となる入力電圧を探索し、その探索結果に基づいて基準マップを補正する補正制御を実行可能に構成される。
(2)好ましくは、制御部は、条件が成立しない場合には、上記補正制御を非実行とする。
(3)好ましくは、上記条件は、制御装置に対するユーザ操作が行なわれた場合に成立する。
(4)好ましくは、上記条件は、補正制御が前回実行されてから閾時間が経過し、かつ、回転体に回転エネルギを与える流体の流速が閾流速以下であり、かつ、発電機の回転速度が閾回転速度以下である場合に成立する。
(5)好ましくは、制御部は、補正制御の実行中に、回転体に回転エネルギを与える流体の流速が回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、補正制御を終了する。
(6)好ましくは、発電装置は、回転体の回転速度を抑制するブレーキ装置をさらに備える。制御部は、補正制御の実行中に、回転体に回転エネルギを与える流体の流速が回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、ブレーキ装置を作動させる。
(7)好ましくは、補正制御において、制御部は、電力変換部の出力電力が最大となる入力電圧の探索を複数回実行し、探索結果の平均値に基づいて基準マップを補正する。
(8)この開示の他の局面に係る発電装置の制御装置は、風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の制御装置であって、発電機の出力電力を、電力供給対象に供給する電力に変換する電力変換部と、回転体に回転エネルギを与える流体の流速毎に発電装置の基準動作点を定めた基準マップを記憶した記憶部と、基準動作点で発電装置を動作させるように、電力変換部を制御する制御部とを備える。制御部は、流体の流速毎に、電力変換部の出力電力が最大となる発電装置の動作点を探索し、その探索結果に基づいて基準動作点を補正する補正制御を実行可能に構成される。
(9)好ましくは、制御部は、条件が成立しない場合には、補正制御を非実行とする。
(10)好ましくは、制御部は、補正制御の実行中に流体の流速が回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、補正制御を終了する。
本発明に係る制御装置によれば、風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の設置場所の環境に応じて、最大効率を発揮できるように発電装置を制御することができる制御装置を提供することができる。
実施の形態に係る発電システムの構成例を示すブロック図である。 基準マップの一例を示す図である。 発電システムの出力特性の一例を示す図である。 MPPT制御を説明するための図である。 制御装置のCPUで実行される処理の手順を示すフローチャートである。 通常制御において制御装置のCPUで実行される処理の手順を示すフローチャートである。 補正制御において制御装置のCPUで実行される処理の手順を示すフローチャートである。 変形例1に係る制御装置のCPUで実行される処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る通常制御において制御装置のCPUで実行される処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<発電システムの全体構成>
図1は、実施の形態1に係る発電システム1の構成例を示すブロック図である。発電システム1は、風力発電装置10と、制御装置20とを備える。実施の形態1に係る発電システム1は、風力発電装置10が発電した電力を、制御装置20が電力変換し、電力変換した電力を電力供給対象30に供給する。
<<風力発電装置の構成>>
風力発電装置10は、風車11と、主軸12と、増速機13と、発電機14と、第1センサ群15とを含む。風車11は、たとえば水平軸風車である。風車11は、主軸12の先端に設けられ、風のエネルギを回転エネルギに変換する。具体的には、風車11は、風力を回転トルクに変換して主軸12に伝達する。なお、風車11は、垂直軸風車であってもよい。
主軸12は、増速機の入力軸に接続され、図示しない主軸受によって回転自在に支持される。主軸12は、風車11からの回転トルクを増速機13の入力軸へ伝達する。
増速機13は、主軸12と発電機14との間に設けられる。増速機13は、主軸12の回転速度を増速して発電機14に出力する。一例として、増速機13は、遊星ギヤや中間軸、高速軸等を含む歯車増速機構によって構成される。
発電機14は、増速機13の出力軸に接続される。発電機14は、たとえば、誘導発電機によって構成され、増速機13から受ける回転トルクによって発電する。すなわち、発電機14は、風車11の回転エネルギを電気エネルギに変換する。
第1センサ群15は、風速センサ16および回転速度センサ17を含む。風速センサ16は、風力発電装置10が設置された場所における風速を検出する。回転速度センサ17は、風車11の回転速度(主軸12の回転速度)を検出する。第1センサ群15の各センサは、検出結果をそれぞれ制御装置20に出力する。
<<制御装置および電力供給対象の構成>>
制御装置20は、電力変換装置21と、第2センサ群22と、記憶装置23と、CPU(Central Processing Unit)24とを含む。
電力変換装置21は、風力発電装置10の発電機14から出力される電力を電力変換し、電力供給対象30に出力する。電力供給対象30は、系統31およびバッテリ32を含む。すなわち、風力発電装置10から制御装置20に入力された電力が、電力変換装置21によって系統31およびバッテリ32のそれぞれに応じた電力に変換されて、系統31およびバッテリ32に供給される。
バッテリ32は、積層された複数の電池を含んで構成される。電池は、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池である。また、電池は、正極と負極との間に液体電解質を有する電池であってもよいし、固体電解質を有する電池(全固体電池)であってもよい。また、バッテリ32は、制御装置20から供給された電力を電池を充電するための充電電力に変換する充電器を含む。
電力変換装置21は、たとえば、コンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)等を含んで構成される。コンバータは、発電機14から出力される交流電力を直流電力に変換してインバータへ出力する。インバータは、コンバータから受けた直流電力を所定の電圧および所定の周波数の交流電力に変換して、電力供給対象30に出力する。
第2センサ群22は、電圧センサ221および電流センサ222を含む。電圧センサ221は、発電機14から受けた電力の電圧を検出可能に構成される。電流センサ222は、発電機14から受けた電力の電流を検出可能に構成される。電圧センサ221および電流センサ222は、検出結果をCPU24に出力する。
記憶装置23は、たとえば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を含んで構成される。記憶装置23には、CPU24が実行するための各種のプログラム231が記憶されている。
また、記憶装置23には、基準マップ232が記憶されている。基準マップ232は、制御装置20(電力変換装置21)への入力電圧と、制御装置20(電力変換装置21)からの出力電力との関係を示すマップである。基準マップ232は、制御装置への入力電圧に対する、制御装置20の理論上(実験上)の最大出力電力を示す。たとえば、基準マップ232は、任意の観測地点での試験結果やシミュレーション等に基づいて生成され、記憶装置23に記憶される。基準マップ232の詳細については図2を用いて後に説明する。
CPU24は、記憶装置23に記憶されている各種のプログラム231を実行することにより、制御装置20の各機器の制御を行なう。CPU24は、制御装置20の各機器を制御するにあたり、たとえば第1センサ群15および第2センサ群22等からの入力を用いる。なお、CPU24が行なう制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
CPU24は、各種のプログラム231を実行することにより、取得部241、監視部242、出力制御部243および入力制御部244として機能する。
取得部241は、第1センサ群15および第2センサ群22から検出結果を取得する。取得部241は、取得した検出結果を監視部242に出力する。
監視部242は、取得部241から受けた検出結果に基づいて、発電システム1の状態を監視する。監視部242は、たとえば、第1センサ群15の検出結果に基づいて、風速および風車11の回転速度を監視する。監視部242は、たとえば、第2センサ群22の検出結果に基づいて、発電機14の状態を監視する。また、監視部242は、後述の開始条件および終了条件が成立したか否かを監視する。監視部242は、監視結果を出力制御部243および入力制御部244に出力する。
入力制御部244は、電力変換装置21を制御することにより、発電機14の状態を制御する。具体的には、入力制御部244は、電力変換装置21を制御して、発電機14にかかる負荷を増減させることにより、発電機14の状態を制御することができる。
出力制御部243は、電力供給対象30に所望の電力を供給するように、電力変換装置21を制御する。出力制御部243は、たとえば、発電機14からの電力を所定の電圧および所定の周波数の交流電力に変換するように電力変換装置21を制御して、所望の電力を系統31に出力する。電力変換装置21の制御には、上述の基準マップ232が用いられる。出力制御部243は、入力電圧(電圧センサ221の検出値)と、記憶装置23に記憶された基準マップ232とに従って、電力変換装置21の出力電力を制御する。なお、以下においては、基準マップ232に従った電力変換装置21の制御を「通常制御」とも称する。具体的に図1および図2を用いて説明する。
<通常制御>
図2は、基準マップ232の一例を示す図である。図2の横軸には発電機14の出力電圧、すなわち制御装置20への入力電圧が示されている。なお、発電機14の出力電圧は、発電機14の回転速度とみなすことができる。図2の縦軸には制御装置20の出力電力Pが示されている。
風によって風車11が回転すると、回転速度に応じた電圧が発電機14から出力される。CPU24は、発電機14の出力電圧、すなわち制御装置20への入力電圧を電圧センサ221から取得する。そして、CPU24は、電圧センサ221から取得した入力電圧を基準マップ232に照合させて、制御装置20の出力電力Pを得る。そして、CPU24は、出力電力Pを出力するように電力変換装置21を制御する。より具体的には、たとえば、入力電圧がVxであった場合を想定すると、CPU24は、入力電圧Vxを基準マップ232に照合させて、出力電力Pxを得る。CPU24は、出力電力Pxを出力するように電力変換装置21を制御する。これにより、制御装置20から電力供給対象30に電力Pxが供給される。予め定められた基準マップ232に従った出力電力を出力するように電力変換装置21を制御することで、理論上、発電システム1を最大効率で動作させることができる。なお、最大効率とは、ある風力において発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができることを意味する。
しかしながら、発電システム1は、風力発電装置10が設置される場所の環境によって、その出力特性が変わり得る。図3は、発電システム1の出力特性の一例を示す図である。図3の横軸には制御装置20への入力電圧が示されている。図3の縦軸には制御装置20の出力電力Pが示されている。
図3には、6つの風速W1~W6における発電システム1の出力特性が示されている。風速W1~W6は、風速帯WB1~WB6のそれぞれを代表する風速である(たとえば風速帯における中間値)。風速帯は、風速帯WB1<風速帯WB2<風速帯WB3<風速帯WB4<風速帯WB5<風速帯WB6の順に大きな風速を含む帯域となっている。つまり、風速W1<風速W2<風速W3<風速W4<風速W5<風速W6の順に大きな風速となっている。
ここで、たとえば、現在の風速が風速帯WB5に含まれる風速であった場合を想定する。たとえば、このときの入力電圧がV5であったとすると、制御装置20は、基準マップ232に従って、動作点A5で動作するように各部を制御し、出力電力P5を出力する。しかしながら、風速が風速帯WB5に含まれる風速であった場合の、発電システム1を最大効率で動作させる動作点(以下「最大効率点」とも称する)は、動作点B5である。動作点A5よりも動作点B5で発電機14を動作させた方が、発電システム1から大きな出力電力を取り出せる(P5<P5a)。上述のとおり、基準マップ232は、あくまでも任意の観測地点での試験結果やシミュレーション等に基づいて生成されたマップである。そのため、最大効率点から大きく外れることは想定し難いものの、風力発電装置10が設置される場所の環境によっては、基準マップ232に従う動作点よりも効率を高めることができる動作点が存在し得る。発電システム1は、最大効率点で動作させることが望ましい。
<補正制御>
そこで、実施の形態1に係る制御装置20は、開始条件(後述)が成立した場合に基準マップ232を補正する補正制御を実行する。補正制御は、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御により、発電機14の出力電圧毎の、発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができる最大効率点を探索し、探索された最大効率点に基準マップ232を補正する制御である。図4を参照しながら、MPPT制御について具体例を示して説明する。
図4は、MPPT制御を説明するための図である。図4には、図3の風速W5における発電システム1の出力特性がピックアップされて示されている。MPPT制御を開始する開始条件が成立する前の通常制御において、制御装置20への入力電圧がV5であったものとする。この場合、制御装置20は、基準マップ232に従って、出力電力P5を出力するように電力変換装置21を制御する。すなわち、動作点A5で発電システム1を動作させる。以下においては、基準マップ232に従って定まる動作点を「基準動作点」とも称する。
制御装置20は、開始条件が成立するとMPPT制御を開始し、発電機14の出力電圧(制御装置20への入力電圧)を電圧V5から所定電圧ΔVずつ増加または減少させて、発電システム1の出力電力が最大効率点を超える動作点を探索する。図4の例においては、制御装置20は、開始条件が成立するとMPPT制御を開始し、発電機14の出力電圧(制御装置20への入力電圧)を電圧V5から所定電圧ΔVだけ増加させるように、電力変換装置21を制御する。すなわち、制御装置20は、動作点B5(電圧V5+ΔV)で発電システム1が動作するように電力変換装置21を制御する。制御装置20は、たとえば、電力変換装置21を制御することにより負荷を調整して、発電機14の出力電圧を制御する。そして、制御装置20は、第2センサ群22(電圧センサ221および電流センサ222)の検出結果に基づいて、このときの発電システム1の出力電力P5aを算出する。
制御装置20は、出力電力P5aを、基準動作点A5で発電システム1を動作させたときの発電システム1の出力電力P5と比較する。制御装置20は、出力電力P5aが出力電力P5よりも大きいので、発電機14の出力電圧を、さらに所定電圧ΔVだけ増加させて、最大効率点の探索を継続する。すなわち、制御装置20は、動作点C5(電圧V5+2ΔV)で発電システム1が動作するように電力変換装置21を制御する。
そして、制御装置20は、動作点C5で発電システム1を動作させたときの発電システム1の出力電力P5bを算出する。制御装置20は、出力電力P5bを出力電力P5aと比較する。制御装置20は、出力電力P5bが出力電力P5aよりも小さいので、発電機14の出力電圧を、動作点C5から所定電圧ΔVだけ減少させる。すなわち、動作点を動作点B5にする。そして、制御装置20は、発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができる動作点を動作点B5として決定し、動作点B5で発電システム1が動作するよう、すなわち発電機14の出力電圧を維持するよう、負荷の設定を維持する。
再び図3を参照して、制御装置20は、発電機14から最大の出力電力を取り出すことができる最大効率点を決定すると、基準マップ232を補正する。具体的には、制御装置20は、風速W5における動作点を基準動作点A5から動作点B5に補正する。そして、動作点A5から動作点B5への補正量に基づいて、たとえば線形補間により基準マップを補正する。基準マップ232が式により表わされる場合には、上記補正量に基づいて当該式を補正してもよい。これにより、補正後の基準マップを得ることができる。
補正された基準マップ232に基づいて、発電システム1が制御されることによって、発電システム1に最大効率を発揮させることができる。
実施の形態1においては、ベースとなる基準マップ232が存在するため、ベースとなる基準マップ232がない場合と比べて、発電システム1の効率が最大となる最大効率点(動作点)を早期に探索することができ、補正制御を早期に完了させることができる。そのため、所定電圧ΔVを小さく設定して、最大効率点の探索精度を向上させることができる。所定電圧ΔVを小さく設定したとしても、過度な時間を要せずに補正制御を完了させることができる。具体的には、ベースとなる基準マップ232がない場合には、最大効率点を探索するために全探索しなければならず、一回あたりの操作量である上述の所定電圧ΔVを大きく設定しなければならない。全探索において所定電圧ΔVを小さく設定すると、風速に変化があった場合に当該変化に追従できず、風車11の過回転を招く可能性があるためである。所定電圧ΔVを大きく設定すると、最大効率となる動作点の探索精度が低下してしまう。実施の形態1においては、ベースとなる基準マップ232が制御装置20の記憶装置23に格納されている。基準マップの基準動作点と最大効率点とは大きく乖離しないことが想定されるところ、上述のように基準動作点をベースとして最大効率点を探索することで、謂わば動作点の探索範囲(発電機14の電圧の変化範囲)を限ることができる。探索範囲を限ることにより、所定電圧ΔVを小さく設定することができる。これにより、最大効率点の探索精度を向上させることができる。
<開始条件>
次に、補正制御の開始条件について説明する。開始条件としては、以下の第1開始条件および第2開始条件を適用することができる。第1開始条件が満たされた場合に開始条件が成立したとしてもよいし、第1開始条件および第2開始条件の両方が満たされた場合に開始条件が成立したとしてもよいし、第1開始条件および第2開始条件のいずれかが満たされた場合に開始条件が成立したとしてもよい。
第1開始条件は、制御装置20(具体的には、たとえば図示しない操作部)に対してユーザの操作がされたことである。
第2開始条件は、前回補正制御が実行されてから閾時間が経過しており、かつ、風速が閾風速以下であり、かつ、発電機14の回転速度が閾回転速度以下であることである。閾時間は、風力発電装置10が設置される場所の環境等に応じて適宜設定することができる時間である。閾風速は、風車11が過回転に至ることを抑制するための閾値である。閾風速は、たとえば風速帯WB6の上限値に設定してもよい。閾回転速度は、発電機14(風車11)が過回転に至っていないことを確認するための閾値である。
前回補正制御が実行されてからの経過時間は、たとえば制御装置20に含まれる図示しないタイマが用いられる。補正制御が終了し、通常制御に移行した際に、CPU24によりタイマが起動される。
閾風速と比較される風速は、風速センサ16の検出結果が用いられる。閾回転速度と比較される発電機14の回転速度は、電圧センサ221によって検出された発電機14の出力電圧に基づいて算出される。あるいは、閾回転速度と比較される発電機14の回転速度は、回転速度センサ17によって検出された風車11(主軸12)の回転速度に基づいて算出されてもよい。
<終了条件>
次に、補正制御の終了条件について説明する。終了条件としては、以下の第1終了条件および/または第2終了条件を適用することができる。あるいは、第1終了条件および/または第2終了条件に、第3終了条件から第5終了条件を適宜組み合わせてもよい。
第1終了条件は、補正制御を実行してから予め設定された設定時間が経過し、かつ、基準マップ232を補正した回数が予め設定された設定回数に到達したことである。設定時間は、適宜設定することが可能な時間である。設定時間には、少なくとも1回の補正制御が完了できる時間が設定される。設定回数には、1回以上の回数が適宜設定される。
第2終了条件は、風速が含まれる風速帯が変化し、かつ、風車11の回転加速度が閾加速度を超えたことである。風速帯の変化とは、たとえば、補正制御の開始時の風速が風速帯WB5に含まれるものであった場合には、風速が他の風速帯(WB1~4,WB6)に含まれる風速に変化したことをいう。閾加速度は、風車11が過回転に至ることを抑制するための閾値である。風車11の回転加速度は、たとえば、回転速度センサ17の検出値、または電圧センサ221の検出値に基づいて算出することができる。
第3終了条件は、平均風速が閾風速を超えたことである。第4終了条件は、発電機14の回転速度が閾回転速度を超えたことである。第5終了条件は、風力発電装置10からの出力電力(制御装置20への入力電力)が定格電力を超えたことである。第3終了条件から第5終了条件は、風車11が過回転に至ることを抑制するために設定される。
<制御装置(CPU)で実行される処理>
図5は、制御装置20のCPU24で実行される処理の手順を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートの各ステップ(以下ステップを「S」と略す)は、CPU24によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部がCPU24内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。図5のフローチャートの処理は、所定の制御周期毎にCPU24により実行される。
CPU24は、開始条件が成立したか否かを判定する(S10)。開始条件が成立していない場合には(S10においてNO)、CPU24は、通常制御を実行する(S30)。
一方、開始条件が成立した場合には(S10においてYES)、CPU24は、終了条件が成立したか否かを判定する(S20)。終了条件が成立した場合には(S20においてYES)、CPU24は、通常制御を実行する(S30)。なお、開始条件が成立した場合には、CPU24は、終了条件が成立するまで、開始条件の成立を維持する。
終了条件が成立していない場合には(S20においてNO)、CPU24は、補正制御を実行する(S40)。
図6は、通常制御において制御装置20のCPU24で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
CPU24は、記憶装置23から基準マップ232を読み出す(S301)。次いで、CPU24は、第2センサ群22の電圧センサ221から制御装置20への入力電圧(発電機14の出力電圧)を取得する(S303)。そして、CPU24は、S301で読み出した基準マップ232に、S303で取得した入力電圧を照合させる(S305)。これにより、CPU24は、制御装置20の出力電力Pを決定する。
CPU24は、S305で決定した出力電力Pを出力するように、電力変換装置21を制御する(S307)。これによって、基準マップ232に従った動作点で発電システム1を動作させることができる。
図7は、補正制御において制御装置20のCPU24で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
CPU24は、まず通常制御を実行する(S30)。これによって、発電システム1の動作点が決定される。CPU24は、上記の動作点をスタートとしてMPPT制御を実行する。ここでは、具体的な一例として、S30において、基準マップ232が読み出され、発電システム1の動作点が基準動作点A5に決定されたことを想定する。CPU24は、基準動作点A5における電圧V5を基準電圧Vref、基準動作点A5における出力電力P5を基準電力Prefとしてそれぞれ設定する(Vref=V5,Pref=P5)。
CPU24は、制御装置20への入力電圧(発電機14の出力電圧)Vinが所定電圧ΔVだけ増加するように、発電機14への負荷を変更する(S401)。具体的には、制御装置20への入力電圧Vinを以下の式(1)に従って変更する(Vin=V5+ΔV)。
Vin=Vref+ΔV…(1)
CPU24は、第2センサ群22から検出値(電圧および電流)を取得し、入力電圧増加後の発電システム1の出力電力Paを算出する。そして、CPU24は、出力電力Paを基準電力Prefと比較する(S403)。
出力電力Paが基準電力Prefよりも大きい場合(S403においてYES)、CPU24は、基準を更新する(S405)。具体的には、CPU24は、基準電力Prefを電力Paに更新し、基準電圧Vrefを電圧Vin(=V5+ΔV)に更新する。
次いで、CPU24は、制御装置20への入力電圧Vinが所定電圧ΔVだけ増加するように、発電システム1の動作点を変更する(S407)。つまり、入力電圧VinをV5+2ΔVにする。
CPU24は、S403と同様にして、S407の処理の実行後の出力電力Paを算出し、基準電力Prefと比較する(S409)。
出力電力Paが基準電力Prefよりも大きければ(S409においてYES)、CPU24は、処理をS405に戻して出力電力が最大となる動作点の探索を継続する。
一方、出力電力Paが基準電力Pref以下であれば(S409においてNO)、CPU24は、制御装置20への入力電圧Vinが所定電圧ΔVだけ減少するように、発電システム1の動作点を更新する(S411)。そして、CPU24は、当該入力電圧Vin、つまり発電システム1の動作点を維持する。
CPU24は、S411における発電システム1の動作点を最大効率点として決定し、基準マップ232を補正する(S413)。補正後の基準マップ232に従って電力変換装置21が制御されることにより、発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができ、発電システム1に最大効率を発揮させることができる。
S403において、出力電力Paが基準電力Pref以下である場合(S403においてNO)、CPU24は、制御装置20への入力電圧Vinが基準電圧Vrefから所定電圧ΔVだけ減少するように、発電システム1の動作点を更新する(S415)。具体的には、制御装置20への入力電圧Vinを以下の式(2)に従って変更する(Vin=V5-ΔV)。
Vin=Vref-ΔV…(2)
CPU24は、S403と同様にして、S415の処理の実行後の出力電力Paを算出し、基準電力Prefと比較する(S417)。
出力電力Paが基準電力Prefよりも大きければ(S417においてYES)、CPU24は、処理をS415に戻して出力電力が最大となる動作点の探索を継続する。
一方、出力電力Paが基準電力Pref以下であれば(S417においてNO)、CPU24は、制御装置20への入力電圧Vinが所定電圧ΔVだけ増加するように、発電システム1の動作点を更新する(S419)。そして、CPU24は、当該入力電圧Vin、つまり発電システム1の動作点を維持する。
CPU24は、S419における発電システム1の動作点を最大効率点として決定し、基準マップを補正する(S413)。補正後の基準マップ232に従って電力変換装置21が制御されることにより、発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができ、発電システム1に最大効率を発揮させることができる。
以上のように、実施の形態1に係る制御装置20は、制御装置20への入力電圧と、制御装置20からの出力電力との関係を示す基準マップ232に従って、電力変換装置21を制御する。制御装置20は、補正制御を実行して、風力発電装置10の設置場所の環境に応じて最適となるように基準マップ232を補正する。風力発電装置10の設置場所の環境に応じて基準マップ232が補正されることによって、設置場所がいずれであっても、発電システム1から最大の出力電力を取り出すことができ、発電システム1に最大効率を発揮させることができる。
なお、上記においては、発電システム1が風力発電システムである例について説明したが、発電システム1は水力発電システムであってもよい。発電システム1が水力発電システムである場合には、風力発電装置10に代えて、水力発電装置が適用される。
[変形例1]
風力発電においては、たとえば突風が発生し、急に風力が増加するようなケースが想定される。このような場合には、風車11が過回転に至らないように制御することが望ましい。補正制御においては、上述したとおりMPPT制御により所定電圧ΔVずつ入力電圧を変化させる。図3における風速帯WB6を超える風速が発生した場合、補正制御においては制御が追いつかずに、風車11が過回転に至ってしまう可能性がある。
そこで、変形例1に係る制御装置20は、補正制御が開始されると同時に、風速を監視し、風速が閾値を超えた場合には、補正制御を即座に終了させる。補正制御が終了することにより、制御装置20は、通常制御を実行する。実施の形態で説明したとおり、補正制御の終了条件として、第3終了条件(平均風速が閾風速を超えたこと)が設定されているが、変形例1によれば、突風のような急な風力の増加に対応することができる。閾値は、実施の形態における閾風速と同じ値であってもよいし、閾風速とは異なる値であってもよい。
通常制御においては、制御装置20は、基準マップ232(補正されていれば補正後の基準マップ)に従って、発電システム1を制御する。具体的には、制御装置20は、基準マップ232に従って電力変換装置21を制御する。風速が閾値(たとえば風速帯WB6)を超えた場合には、制御装置20は、基準動作点A6(補正されている場合には動作点B6)で動作するように電力変換装置21を制御する。
これにより、風車11にかかる風力が増加したとしても、基準マップ232に従った動作点(基準動作点A6)で動作するように発電機14にかかる負荷が増加されるため、風車11が過回転に至ることを抑制することができる。
図8は、変形例1に係る制御装置20のCPU24で実行される処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、補正制御が開始されるとともに開始される。
CPU24は、風速センサ16の検出値を取得する(S51)。そして、CPU24は、S51で取得した風速(現在の風速)と閾値とを比較する(S53)。
風速が閾値以下である場合には(S53においてNO)、CPU24は、処理をS51に戻し、風速の監視を継続する。
風速が閾値を超えた場合には(S53においてYES)、CPU24は、補正制御を終了させる(S55)。これによって、CPU24は、通常制御を実行する。
以上のように、変形例1によれば、風速が閾値を超えた場合には、補正制御を即座に終了させて、通常制御に切り替える。通常制御では、基準マップ232に従って発電システム1を制御する。風車11にかかる風力が増加したとしても、基準マップ232に従った動作点で動作するように発電機14にかかる負荷が増加されるため、風車11が過回転に至ることを抑制することができる。
[変形例2]
変形例1おいては、風速が閾値を超えた場合には、補正制御を即座に終了させて、通常制御に切り替えることにより、風車11が過回転に至ることを抑制する例について説明した。しかしながら、風速が閾値を超えた場合に、他の手段によって風車11が過回転に至ることを抑制してもよい。
再び図1を参照して、変形例2に係る風力発電装置10は、増速機13と発電機14との間にブレーキ装置19をさらに備える。ブレーキ装置19は、たとえばディスクブレーキである。
制御装置20は、風速が閾値を超えた場合には、ブレーキ装置19を作動させて風車11の回転を抑制する。これによって、風車11が過回転に至ることを抑制することができる。
[変形例3]
実施の形態においては、補正制御において1回の探索結果に基づいて、基準マップ232の基準動作点を補正する例について説明した。しかしながら、探索を複数回実行して、探索結果の平均値に基づいて、基準マップ232の基準動作点が補正されてもよい。
たとえば、補正制御の実行中において、風速が風速帯WB5内に収まっていたとしても、風速帯WB5内で風速が変動し得る。そうすると、風力発電装置10の効率を最大にできる動作点が変わり得る。
そこで、探索を複数回実行し、風力発電装置10の出力電力Pが最大となる、発電機14の出力電圧の平均値を算出する。この平均値に基づいて、発電機14の動作点を決定する。そして、当該動作点に基準動作点を補正する。これによって、基準マップ232の補正の精度を高めることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1における通常制御においては、そのときの風速を考慮することなく、制御装置20への入力電圧に基づいて、動作点を決定した。具体的には、制御装置20への入力電圧を基準マップ232に照合させて、制御装置20の出力電力を決定した。しかしながら、通常制御において、風速を考慮して動作点を決定してもよい。なお、実施の形態2に係る発電システムの構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を繰り返さない。
再び図3を参照して、実施の形態2に係る制御装置20(CPU24)は、基準マップ232と、各風速(W1~6)との交点を各風速における発電システム1の基準動作点として決定する。すなわち、実施の形態2においては、風速毎に基準動作点が決定される。たとえば、図3において基準マップ232と各風速との交点で表わされるA5,A6等の動作点が発電システム1の基準動作点として決定される。換言すれば、実施の形態2においては、風速に応じて発電システム1の動作点が決定される。
実施の形態2においては、風速毎に発電システム1の基準動作点が決定される。そのため、MPPT制御において、風速毎に定められた基準動作点から最大効率点の探索を開始することができる。基準動作点と最大動作点とは大きく乖離しないことが想定されるところ、制御装置20への入力電圧に基づいて動作点を決定する実施の形態1と比べ、より早期に発電システム1の最大効率点を探索することができ、補正制御を早期に完了させることができる。
図9は、実施の形態2に係る通常制御において制御装置20のCPU24で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
CPU24は、記憶装置23から基準マップ232を読み出す(S311)。次いで、CPU24は、第1センサ群15の風速センサ16から現在の風速を取得する(S313)。そして、CPU24は、S311で読み出した基準マップ232に、S313で取得した風速を照合させる(S315)。これにより、CPU24は、発電システム1の動作点を決定する。
CPU24は、S315で決定した動作点で発電システム1が動作するように、電力変換装置21を制御する(S317)。これによって、基準マップ232に従った動作点で発電システム1を動作させることができる。
MPPT制御においては、上記のように決定された動作点から最大効率点の探索を開始することによって、より早期に発電システム1の最大効率点を探索することができる。
実施の形態2においては、制御装置20は、ある風速における最大効率点を決定すると、当該風速における基準動作点を補正する。具体的には、図3を参照して、たとえば、現在の風速が風速W5である場合には、基準動作点A5をB5に補正する。制御装置20は、他の風速における基準動作点についても、その風速の風が発生した際に補正制御により同様に動作点を補正する。なお、ある風速における基準動作点を補正した場合に、下記の変形例4で説明する手法により、他の基準動作点を補正してもよい。
[変形例4]
風速帯によっては、当該風速帯に含まれる風速の風が発生する頻度が低いものがある。代表的には、高風速帯である風速帯WB6である。風速帯WB6に含まれる風速の風が発生しなければ、風速帯WB6に対する補正制御を実行できず、基準マップ232(具体的には風速W6の基準動作点)を補正することができない。
そこで、発生頻度が少ないことが見込まれる風速帯(風速帯WB6)の動作点については、他の風速帯(たとえば風速帯WB5)の補正制御の結果(補正された基準動作点)と、初期の(理論上の)基準マップ232から導かれる風速帯WB5の基準動作点および風速帯WB6の基準動作点の関係とに基づいて、風速帯WB6における基準動作点を補正してもよい。たとえば、基準マップ232を生成した際に、基準マップ232を数式化しておけば、補正された他の風速域の基準動作点を用いて、発生頻度が少ないことが見込まれる風速帯の基準動作点を補正することができる。
たとえば、予め風速帯WB6を数式により補正する風速帯として設定しておく。風速帯WB6以外のいずれかの風速帯の基準動作点が補正された際に、補正された動作点と、数式とを用いて、風速帯WB6の基準動作点を補正することができる。なお、複数の補正された基準動作点と、数式とを用いて、風速帯WB6の基準動作点を補正してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 発電システム、10 風力発電装置、11 風車、12 主軸、13 増速機、14 発電機、15 第1センサ群、16 風速センサ、17 回転速度センサ、19 ブレーキ装置、20 制御装置、21 電力変換装置、22 第2センサ群、23 記憶装置、24 CPU、30 電力供給対象、31 系統、32 バッテリ、221 電圧センサ、222 電流センサ、231 プログラム、232 基準マップ、241 取得部、242 監視部、243 出力制御部、244 入力制御部。

Claims (11)

  1. 風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の制御装置であって、
    前記発電機の出力電力を、電力供給対象に供給する電力に変換する電力変換部と、
    前記発電機からの入力電圧と、前記電力変換部の出力電力との関係を定めた基準マップを記憶した記憶部と、
    前記基準マップに従って、前記入力電圧に応じた電力を出力するように前記電力変換部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記基準マップに従う動作点から、前記電力変換部の出力電力が最大となる前記入力電圧の探索を開始し、前記入力電圧の探索結果に基づいて、前記基準マップに従う動作点を補正し、その動作点の補正量に基づいて前記基準マップを補正する補正制御を実行可能に構成される、発電装置の制御装置。
  2. 前記制御部は、条件が成立しない場合には、前記補正制御を非実行とする、請求項1に記載の発電装置の制御装置。
  3. 前記条件は、前記制御装置に対するユーザ操作が行なわれた場合に成立する、請求項2に記載の発電装置の制御装置。
  4. 前記条件は、前記補正制御が前回実行されてから閾時間が経過し、かつ、前記回転体に回転エネルギを与える流体の流速が閾流速以下であり、かつ、前記発電機の回転速度が閾回転速度以下である場合に成立する、請求項2に記載の発電装置の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記補正制御の実行中に、前記回転体に回転エネルギを与える流体の流速が前記回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、前記補正制御を終了する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発電装置の制御装置。
  6. 前記発電装置は、前記回転体の回転速度を抑制するブレーキ装置をさらに備え、
    前記制御部は、前記補正制御の実行中に、前記回転体に回転エネルギを与える流体の流速が前記回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、前記ブレーキ装置を作動させる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発電装置の制御装置。
  7. 前記補正制御において、前記制御部は、前記電力変換部の出力電力が最大となる前記入力電圧の探索を複数回実行し、探索結果の平均値に基づいて前記基準マップを補正する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発電装置の制御装置。
  8. 風車または水車により構成される回転体の回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機を備えた発電装置の制御装置であって、
    前記発電機の出力電力を、電力供給対象に供給する電力に変換する電力変換部と、
    前記回転体に回転エネルギを与える流体の流速毎に前記発電装置の基準動作点を定めた基準マップを記憶した記憶部と、
    前記基準動作点で前記発電装置を動作させるように、前記電力変換部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記流体の流速毎に、当該流速に対応する前記基準動作点から、前記電力変換部の出力電力が最大となる前記発電装置の動作点の探索を開始し、前記動作点の探索結果に基づいて、当該流速に対応する前記基準動作点を補正する補正制御を実行可能に構成される、発電装置の制御装置。
  9. 前記制御部は、前記流体の流速を示す第1の流速について補正された前記基準動作点と、前記基準マップから導かれる、前記第1の流速に対応する前記基準動作点および前記第1の流速と異なる第2の流速に対応する前記基準動作点の関係とに基づいて、前記第2の流速に対応する前記基準動作点を補正する、請求項8に記載の発電装置の制御装置。
  10. 前記制御部は、条件が成立しない場合には、前記補正制御を非実行とする、請求項8または請求項9に記載の発電装置の制御装置。
  11. 前記制御部は、前記補正制御の実行中に前記流体の流速が前記回転体の過回転を抑制するための閾値を超えた場合には、前記補正制御を終了する、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の発電装置の制御装置。
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