JP7480828B1 - 画像認識装置、画像認識装置の制御方法および乗客コンベア制御システム - Google Patents

画像認識装置、画像認識装置の制御方法および乗客コンベア制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性をより正確に判定する画像認識装置を提供する。【解決手段】画像認識装置(10)は、乗客コンベア(30)の乗降口(31)前の床面における第1乗降口近傍領域(F1)を含む検出領域(R1)を撮影するカメラ(2)の撮影画像(V)において、移動対象(M)を検出する移動対象検出部(13)と、第1乗降口近傍領域(F1)に移動対象(M)が向かっているか否かを判定する移動方向判定部(14)と、移動対象(M)が乗客コンベア(30)に乗車する可能性を判定する乗車可能性判定部(15)と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、画像認識装置、画像認識装置の制御方法および画像認識装置を備える乗客コンベア制御システムに関する。
エスカレータの乗客に応じたアナウンスが行われるアナウンスシステムが知られている。例えば、特許文献1には、乗客コンベアの乗降口をカメラで撮影し、該カメラによって撮影された撮影画像から乗降口の乗客を検知し、少なくとも乗降口の混み具合、または乗降口の乗客の特徴に応じた内容のアナウンスをスピーカから出力させるアナウンスシステムが開示されている。
特開2021-084752公報
しかしながら、乗降口をカメラで撮影した撮影画像には、実際に乗客コンベアを利用する乗客のみならず、乗客コンベアに乗車せず、乗降口付近を通過するのみの人も撮影されるため、乗客コンベアに実際に乗車しない人に対してもアナウンスを行う場合があった。
本発明の一態様は、移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性をより正確に判定する画像認識装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像認識装置は、乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出部と、前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定部と、前記移動方向判定部の判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定部と、を備えている。
上記構成によれば、移動方向判定部による第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定に基づき、乗車可能性判定部により移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性が判定される。換言すると、移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性は、第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かにより判定される。
これにより、例えば、移動方向判定部により第1乗降口近傍領域に移動対象に向かっていると判定された場合、画像認識装置は移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定し、移動方向判定部により第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっていると判定されない場合、画像認識装置は移動対象が乗客コンベアに乗車しないと判定することができる。そのため、画像認識装置は、移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性をより正確に判断することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記第1乗降口近傍領域は、前記乗客コンベアの走行方向に幅を有していてもよい。
上記の構成によれば、移動方向判定部による第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定を、乗客コンベアの走行方向に幅を持った第1乗降口近傍領域に対して行うことができる。そのため、当該幅の領域において横から(乗客コンベアの走行方向の略垂直な方向から)近づく場合の移動対象についても洩らすことなく乗客コンベアに乗車する可能性を判定することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記移動方向判定部は、所定の画像取得間隔毎に、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定し、前記移動方向判定部により、判定期間内に所定回数以上、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっていることが判定された場合、前記乗車可能性判定部は、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定してもよい。
上記の構成によれば、判定期間および所定回数を適切に設定することで、より正確に移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性を判定することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記乗車可能性判定部は、前記判定期間経過後、前記第1乗降口近傍領域を含む第2乗降口近傍領域に前記移動対象が存在する場合、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性がさらに高いと判定してもよい。
例えば、乗降口から離れた場所で判定期間内に所定回数以上、第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっていると判定された場合、その後移動対象が乗降口に向かわなくなる可能性がある。これに対して上記の構成によれば、判定期間経過後に第2乗降口近傍領域に移動対象が存在することを確認しているので、移動対象が乗客コンベアに乗車するか否かの判定精度を高めることができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記移動方向判定部は、前記カメラの位置と前記移動対象との距離が遠いほど前記画像取得間隔を長くしてもよい。
カメラの性質上、カメラとの距離が離れている移動対象の動きは、撮影画像上では相対的に小さくなる。上記の構成によれば、移動対象がカメラから離れている場合に、画像取得間隔を長くすることで、撮影画面上の動きが大きくなり、誤検出が生じにくくなる。一方、カメラとの距離が近い場合は、判定期間が短くなるので、例えば、移動対象が乗降口に近づいている適切なタイミングでアナウンス等の制御が可能となる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記乗車可能性判定部は、前記カメラの位置と前記移動対象との距離が遠いほど、前記判定期間を長くしてもよい。
カメラとの距離が離れている移動対象物の動きは、乗客コンベアへ向かう動きとの関係が少ない可能性がある。上記の構成によれば、カメラの位置と移動対象との距離が遠いほど、第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かを判定する判定時間を長くし、判定基準を厳しくすることができるので、誤検出を抑制することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記乗車可能性判定部は、前記移動対象の移動速度が速いほど、前記判定期間を短くしてもよい。
上記の構成によれば、判定に要する判定期間を短くすることで、移動対象の移動速度が速くても、乗降口に到達するまでに、移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性の判定を行うことができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域を含み、前記移動対象の略中心点から見て、前記第1乗降口近傍領域の幅が最大となるように設定される前記第1乗降口近傍領域の外周上の2点と、前記略中心点と、をつないで形成される移動方向判定領域に、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点が存在している場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定してもよい。
上記の構成によれば、移動方向判定領域に所定時間後の移動対象の略中心点が存在するか否かの簡単な判定で、画像認識装置は移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性を判定することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記第1乗降口近傍領域は略長方形であり、前記略長方形において対向する1組の辺が前記乗客コンベアの前記乗降口の幅方向と略平行であり、前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像において、前記移動対象の略中心点と、前記略長方形の一方の対角線の両端と、をつないで形成される第1移動方向判定領域、または、前記移動対象の略中心点と、前記略長方形の他方の対角線の両端と、をつないで形成される第2移動方向判定領域、のいずれかに、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点が存在している場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定してもよい。
上記の構成によれば、第1移動方向判定領域または第2移動方向判定領域に、所定時間後の移動対象の略中心点が存在するか否かの簡単な判定で、画像認識装置は移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性を判定することができる。
本発明の他の態様に係る画像認識装置では、前記第1乗降口近傍領域は略長方形であり、前記略長方形において対向する1組の辺が前記乗客コンベアの前記乗降口の幅方向と略平行であり、前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点とを通る半直線が、前記略長方形の対角線のいずれかと交わる場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定してもよい。
上記の構成によれば、移動対象の略中心点と、所定時間後の移動対象の略中心点とをつなぐ半直線が、第1乗降口近傍領域のいずれかの対角線と交わるか否かの簡単な判定で、画像認識装置は移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性を判定することができる。
本発明の一態様に係る乗客コンベア制御システムは、上記画像認識装置と、前記画像認識装置によって前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定された場合に、前記移動対象に応じて、音声出力制御、表示制御、および、前記乗客コンベアの運転制御の少なくともいずれか1つを実施する制御装置と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、乗客コンベアに対する音声出力制御、表示制御、および、乗客コンベアの運転制御は、画像認識装置により移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定された場合、移動対象に応じて実施される。そのため、乗客コンベアに乗車する可能性が高い移動対象に応じた音声出力制御等を行うことができる。
本発明の他の態様に係る乗客コンベア制御システムでは、前記画像認識装置は、前記撮影画像により前記移動対象の属性を検出する属性検出部をさらに備え、前記制御装置は、前記移動対象の属性に応じて制御内容を変更してもよい。
上記の構成によれば、各属性に応じたアナウンスや乗客コンベアの運転制御等を行うことができる。
本発明の一態様に係る画像認識装置の制御方法は、乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出ステップと、前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定ステップと、前記移動方向判定ステップの判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定ステップと、を含む。
本発明の各態様に係る画像認識装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記画像認識装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記画像認識装置をコンピュータにて実現させる画像認識装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、移動対象が乗客コンベアに乗車する可能性をより正確に判定する画像認識装置を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る画像認識装置を含む乗客コンベア制御システムの機能ブロック図である。 上記乗客コンベア制御システムのカメラの撮影画像を示す図である。 移動対象の検出方法の一例を示す図である。 移動対象の検出方法の他の例を示す図である。 移動対象の検出方法のさらに他の例を示す図である。 移動方向判定領域の形成の一例を説明する図である。 移動方向判定領域の形成の他の例を説明する図である。 第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。 第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定方法の他の例について説明する図である。 第2乗降口近傍領域について説明する図である。 第5領域における乗車する可能性の判定を説明する図である。 上記画像認識装置の動作の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態2に係る画像認識装置における、第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。 本発明の実施形態3に係る画像認識装置における、第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。
〔実施形態1〕
<乗客コンベア制御システムの概要>
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る画像認識装置10を含む乗客コンベア制御システム1の機能ブロック図である。乗客コンベア制御システム1は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性をより正確に判定し、乗客コンベア30に乗車する移動対象Mに応じて適切なアナウンス等を行うシステムである。
図1に示すように、乗客コンベア制御システム1は、カメラ2と、音声出力部3と、表示部4と、画像認識装置10と、乗客コンベア30と、乗客コンベア制御装置40(制御装置)と、を備えている。
乗客コンベア30は、移動対象Mを自動的に階上または階下に運ぶコンベアであり、例えば、エスカレータである。乗客コンベア30は上記に限らず、ムービングウォーク等、同一階において水平方向に移動対象Mを運ぶ水平型のコンベアであってもよい。
乗客コンベア制御装置40は、画像認識装置10によって移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された場合に、移動対象Mに応じて、音声出力制御、表示制御、および、乗客コンベア30の運転制御の少なくともいずれか1つを実施する。また、乗客コンベア制御装置40は、移動対象Mの属性に応じて制御内容を変更する。
乗客コンベア制御装置40は、制御部41と、メモリ46と、を備えている。制御部41は乗客コンベア制御装置40の各部を統括的に制御する。制御部41の機能は、メモリ46に記憶されたプログラムを、CPU(Central Processing Unit)が実行することで実現されてよい。メモリ46は、乗客コンベア制御装置40が実行する各種のプログラム、およびプログラムによって使用されるデータを格納する。制御部41は、情報取得部42、音声制御部43と、表示制御部44と、運行制御部45と、を備えている。
情報取得部42は、画像認識装置10から送信される乗車判定情報を取得する。乗車判定情報は、後述する乗車可能性判定部15により、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された判定結果、および、該移動対象Mの情報を含む。移動対象Mの情報は、例えば、移動対象Mの属性および移動対象Mが乗客コンベア30に乗車すると推測される時刻等である。移動対象Mの属性としては、例えば、カート(ショッピングカート、車椅子、台車、ベビーカー、高齢者用カートなど)を押している、降り口から乗車しようとしている、単独の子供である、視覚障がい者である、等である。
音声制御部43は、乗車判定情報に基づき、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mの属性に応じて、音声出力部3から出力される音声を制御する。これにより、乗客コンベア30に乗車する可能性が高い移動対象Mの属性に応じた音声出力を行うことができる。
例えば、音声制御部43は、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mがカートを押している場合、該移動対象Mが乗客コンベア30に乗車するタイミングに合わせて、注意喚起する音声を音声出力部3に出力させる。
表示制御部44は、乗車判定情報に基づき、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mの属性に応じて、表示部4に表示される画像を制御する。これにより、乗客コンベア30に乗車する可能性が高い移動対象Mの属性に応じた画像表示を行うことができる。
例えば、表示制御部44は、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mがカートを押している利用者である場合、該移動対象Mが乗客コンベア30に乗車するタイミングに合わせて、注意喚起する画像を表示部4に表示させる。
運行制御部45は、乗車判定情報に基づき、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mの属性に応じて、乗客コンベア30の運行を制御する。これにより、乗客コンベア30に乗車する可能性が高い移動対象Mの属性に応じた乗客コンベア30の運行を行うことができる。
例えば、運行制御部45は、乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定された移動対象Mが視覚障がい者である場合、該移動対象Mが乗客コンベア30に乗車するタイミングに合わせて、乗客コンベア30の速度を遅くする。
音声出力部3は、音声制御部43の制御により音声を出力する。音声出力部3は、例えば、スピーカであり、乗客コンベア30に乗車する移動対象Mに、出力する音声が聞こえる位置に配置されている。
表示部4は、表示制御部44の制御により画像を表示する。表示部4は、例えば、液晶ディスプレイであり、乗客コンベア30に乗車する移動対象Mが表示を確認できる位置に配置されている。
図2は、乗客コンベア制御システム1のカメラ2の撮影画像Vを示す図である。なお、図2において、乗客コンベア30の乗降口31の幅方向をx方向、乗客コンベア30の走行方向をy方向とする。
カメラ2は、図2に示すように、乗客コンベア30の乗降口31前の床面における第1乗降口近傍領域F1を含む検出領域R1を撮影する。乗降口31は、乗車口および降車口を含む。すなわち、カメラ2は乗車口における検出領域R1を撮影するものであってもよく、降車口における検出領域R1を撮影するものであってもよい。検出領域R1は、撮影画像Vにおいて、乗降口31の両端を結ぶ直線を撮影画像Vの外枠まで延伸させたさせた場合に乗客コンベア30の手前側に位置する領域である。
第1乗降口近傍領域F1は、乗客コンベア30の走行方向(y方向)に幅を有する。また、第1乗降口近傍領域F1は略長方形であり、略長方形において対向する1組の辺が乗客コンベア30の乗降口31の幅方向(x方向)と略平行である。カメラ2は、撮影した撮影画像を画像認識装置10に送信する。
(画像認識装置)
画像認識装置10は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性をより正確に判定する。画像認識装置10は、制御部11と、メモリ17と、を備えている。制御部11は、画像認識装置10の各部を統括的に制御する。制御部11の機能は、メモリ17に記憶されたプログラムを、CPUが実行することで実現されてよい。制御部11の詳細については後述する。メモリ17は、制御部11が実行する各種のプログラム、およびプログラムによって使用されるデータを格納する。制御部11は、情報取得部12と、移動対象検出部13と、移動方向判定部14と、乗車可能性判定部15と、属性検出部16と、を備えている。
(情報取得部)
情報取得部12は、カメラ2が撮影した撮影画像Vを取得する。情報取得部12は、例えば、所定のタイミングでカメラ2から撮影画像Vを取得する。
(移動対象検出部)
図2に示すように、移動対象検出部13は、ある時点のカメラ2の撮影画像Vにおいて、移動対象Mを検出する。
撮影画像Vにおける、移動対象Mの検出方法として、例えば、深層学習を用いて移動対象Mを検出する方法等がある。その場合、移動対象検出部13は、例えば、YOLOアルゴリズムや、R-CNN、SSDなどの物体検出アルゴリズムを用いて撮影画像Vから移動対象Mを検出する。
撮影画像Vにおいて移動対象Mを検出すると、移動対象検出部13は、検出した移動対象Mを囲う矩形Sに基づき、移動対象Mの略中心点Pを特定する。特定された略中心点Pは移動方向判定部14に出力される。
移動対象検出部13は、移動対象Mの検出を画像取得毎に繰り返す。画像取得間隔は、例えば、250msecである。移動対象検出部13は検出結果を移動方向判定部14に送信する。
(移動対象の同一判定)
移動対象検出部13は、同一判定により、ある時点の撮影画像Vで検出した移動対象Mを、ある時点から所定時間経過した時点の撮影画像Vにおいて検出する。検出方法については特に限定されず、種々の方法を用いることができる。同一判定を用いた検出方法の例について以下に説明する。
下記の検出方法の説明では、撮影画像V(T-1)で検出した移動対象Mを撮影画像V(T)で検出する方法について説明する。ここで、符号の括弧書きは時点を示す。例えば、撮影画像V(T)は、ある時点Tの撮影画像Vを示す。時点を示す括弧書きについて、以降において同様である。
(矩形の重なりで同一判定)
図3は移動対象Mの検出方法の一例を示す図である。図3の3001は、推定矩形S(E)の推定を説明する図であり、図3の3002は、移動対象Mの矩形S(T)の判定を説明する図である。
図3の3001に示すように、移動対象検出部13は、時点T-2における移動対象Mの矩形S(T-2)から時点T-1における移動対象Mの矩形S(T-1)への移動ベクトルVC(T-1)に基づき、時点T-1の矩形S(T-1)から、予測される時点Tの矩形S(T)への推定移動ベクトルVC(E)を推定する。また、推定移動ベクトルVC(E)および矩形S(T-1)の矩形サイズから、予測される時点Tでの推定矩形S(E)を推定する。
次に、図3の3002に示すように、移動対象検出部13は、時点Tで検出された移動対象mのそれぞれに対応する矩形s(T)のうち、推定矩形S(E)との重なり(図3の3002のハッチング部)が最大となる矩形s(T)を、時点Tの移動対象Mに対応する矩形S(T)であると判定する。つまり、移動対象検出部13は、推定矩形S(E)との重なりが最大となる矩形s(T)に対応する移動対象mを移動対象Mであると判定する。ここで、移動対象mは、移動対象Mおよび移動対象M以外の移動対象のいずれかを示し、矩形sは移動対象mを囲う矩形を示す。
(略中心点間の距離で同一判定)
図4は移動対象Mの検出方法の他の例を示す図である。図4の4001は、推定略中心点P(E)の推定を説明する図であり、図4の4002は、移動対象Mの略中心点P(T)の判定を説明する図である。
図4の4001に示すように、移動対象検出部13は、時点T-2における移動対象Mの略中心点P(T-2)から時点T-1における移動対象Mの略中心点P(T-1)への移動ベクトルVC(T-1)に基づき、時点T-1の略中心点P(T-1)から、予測される時点Tの略中心点P(T)への推定移動ベクトルVC(E)を推定する。移動対象検出部13は、推定移動ベクトルVC(E)に基づき、予測される時点Tでの推定略中心点P(E)を推定する。
次に、図4の4002に示すように、時点Tで検出された移動対象mのそれぞれに対応する略中心点p(T)のうち、推定略中心点P(E)との距離L1が最小であり、かつ、該略中心点p(T)を有する矩形s(T)が時点T-1の移動対象Mの矩形S(T-1)と重なる場合、移動対象検出部13は、該略中心点p(T)を時点Tの移動対象Mの略中心点P(T)であると判定する。つまり、移動対象検出部13は、該略中心点p(T)を有する移動対象mを移動対象Mであると判定する。ここで、略中心点pは移動対象mの略中心点を示す。
(複数の矩形において矩形の面積が大きい順で同一判定)
図5は移動対象Mの検出方法の他の例を示す図である。図5の5001は、時点T-1および時点Tでの矩形Sを説明する図である。図5の5002は、時点T-1および時点Tでの矩形Sの重なりを説明する図であり、図5の5003は、時点Tでの矩形S(T)の同一判定の概念を説明する図である。なお、以下では、各時点において、移動対象Mと移動対象M1とが検出される場合について説明する。
移動対象検出部13は、時点T-1で、矩形S(T-1)および矩形S1(T-1)においてそれぞれ移動対象Mおよび移動対象M1を検出する。また、移動対象検出部13は、時点Tで、矩形s(T)および矩形s1(T)においてそれぞれ移動対象mおよび移動対象m1を検出する。
次に、移動対象検出部13は、時点T-1での矩形S(矩形S(T-1)および矩形S1(T-1))において、面積が大きい矩形S(T-1)から順に同一判定を行う。移動対象検出部13は、図5の5002に示すように矩形s(T)および矩形s1(T)と、矩形S(T-1)との重なり領域を特定する。
続いて、移動対象検出部13は、矩形S(T-1)と矩形s(T)とが重なる範囲である重なり部J1の面積と、矩形S(T-1)と矩形s1(T)とが重なる範囲である重なり部J2の面積とを比較する。移動対象検出部13は、重なり部の面積が最大となる矩形sが時点Tの移動対象Mの矩形S(T)であると判定する。
図5の5003に示す場合では、重なり部J1が重なり部J2よりも大きいため、重なり部J1の面積が最大となり、移動対象検出部13は、矩形s(T)を時点Tの移動対象Mに対応する矩形S(T)であると判定する。つまり、移動対象検出部13は、該矩形s(T)に対応する移動対象mが移動対象Mであると判定する。
矩形s(T)が移動対象Mの矩形S(T)と判定されたため、矩形S1(T-1)の同一判定は、矩形s1(T)のみで行われる。そのため、矩形S1(T-1)と矩形s1(T)とが重なる範囲である重なり部J3の面積が最大となり、移動対象検出部13は、矩形s1(T)を時点Tの移動対象M1に対応する矩形S1(T)であると判定する。つまり、移動対象検出部13は、該矩形s1(T)に対応する移動対象m1が移動対象M1であると判定する。
(属性検出部)
属性検出部16は、撮影画像Vにより移動対象Mの属性を検出する。属性検出部16は、検出した移動対象Mの属性を乗客コンベア制御装置40に送信する。
(移動方向判定部)
移動方向判定部14は、撮影画像Vにおいて、所定の画像取得間隔毎に、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定する。
(移動方向判定部による判定)
図2、図6~図9に基づき、移動方向判定部14が撮影画像Vにおいて、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定する方法について以下に説明する。
(移動方向判定領域の形成)
移動方向判定部14は、移動方向判定領域Gを形成する。移動方向判定領域Gは、ある時点の撮影画像Vにおいて、第1乗降口近傍領域F1を含み、移動対象Mの略中心点Pから見て、第1乗降口近傍領域F1の幅が最大となるように設定される第1乗降口近傍領域F1の外周上の2点と、略中心点Pと、をつないで形成される。
図6は移動方向判定領域Gの形成の一例を説明する図であり、図7は移動方向判定領域の形成の他の例を説明する図である。図2、図6および図7に基づき、移動方向判定領域Gの形成について具体的に説明する。
前提として、図2に示すように、第1乗降口近傍領域F1の略長方形において、乗降口31側の頂点を紙面左側(x方向マイナス側)から頂点C1および頂点C2、辺C1C2に対向する辺を辺C3C4とする。また、検出領域R1を第1領域R11から第6領域R16に分ける。以下に説明するように、第1領域R11から第6領域R16のいずれに移動対象Mが位置するかによって、移動方向判定領域Gに含まれる第1乗降口近傍領域F1の頂点が異なる。
第1領域R11から第6領域R16は、第1乗降口近傍領域F1の略長方形の辺をそれぞれ検出領域R1の外枠まで延伸させた延伸線で、検出領域R1を6区画に区切った領域である。
具体的には、検出領域R1を乗客コンベア30の走行方向(y方向)に2つ、乗降口31の幅方向(x方向)に3つ、の合計6つの領域に区切る。そして、乗客コンベア30から遠い側(y方向プラス側)に位置する3つ領域を紙面左側から順に第1領域R11、第2領域R12および第3領域R13とし、乗客コンベア30に近い側(y方向マイナス側)に配置される3つ領域を紙面左側から順に第4領域R14、第5領域R15および第6領域R16とする。第5領域R15は、第1乗降口近傍領域F1と一致する。
なお、検出領域R1には、補助領域R141および補助領域R161が含まれていてもよい。具体的には、第4領域R14に補助領域R141が含まれていてもよく、第6領域R16に補助領域R161が含まれていてもよい。補助領域R141および補助領域R161は、撮影画像Vにおいて、検出領域R1よりも乗客コンベア30側にあり、乗客コンベア30の両側に位置する領域である。
より詳しくは、補助領域R141は第4領域R14のy方向マイナス側に隣接し、第5領域R15の辺C3C1をy方向マイナス側に延長した直線と、第4領域R14と、撮影画像Vの外枠と、に囲まれる領域である。また、補助領域R161は第6領域R16のy方向マイナス側に隣接し、第5領域R15の辺C4C2をy方向マイナス側に延長した直線と、第6領域R16と、撮影画像Vの外枠と、に囲まれる領域である。
検出領域R1に補助領域R141および補助領域R161を含むことで、乗客コンベア30側から乗降口31に回り込んで乗客コンベア30に乗車しようとする利用者も検出対象とすることができる。
図6の6001は、移動対象Mが第1領域R11に位置する場合の移動方向判定領域Gを示す図である。この場合、移動対象Mの略中心点Pから見て、第1乗降口近傍領域F1の幅が最大となるように設定される第1乗降口近傍領域F1の外周上の2点は、頂点C1および頂点C4である。そこで、第1乗降口近傍領域F1を含み、頂点C1および頂点C4と略中心点Pとをつないで形成される移動方向判定領域Gは、移動対象Mの略中心点P、頂点C1、頂点C2および頂点C4で囲まれる領域となる。移動対象Mが第2領域R12から第4領域R14および第6領域R16に位置する場合も同様に移動方向判定領域Gが設定される。
図6の6002は、移動対象Mが第2領域R12に位置する場合の移動方向判定領域Gを示す図である。この場合、移動方向判定領域Gは移動対象Mの略中心点P、頂点C3、頂点C1、頂点C2および頂点C4で囲まれる領域となる。
図6の6003は、移動対象Mが第3領域R13に位置する場合の移動方向判定領域Gを示す図である。この場合、移動方向判定領域Gは移動対象Mの略中心点P、頂点C3、頂点C1および頂点C2で囲まれる領域となる。
図7の7001は、移動対象Mが第4領域R14に位置する場合の移動方向判定領域Gを示す図である。この場合、移動方向判定領域Gは移動対象Mの略中心点P、頂点C1、頂点C2、頂点C4および頂点C3で囲まれる領域となる。
なお、図示にはないが、第4領域R14に補助領域R141が含まれ、移動対象Mが補助領域R141に位置する場合、移動方向判定領域Gは、移動対象Mの略中心点P、頂点C2、頂点C4、頂点C3で囲まれる領域となる。
図7の7002は、移動対象Mが第6領域R16に位置する場合の移動方向判定領域Gを示す図である。この場合、移動方向判定領域Gは移動対象Mの略中心点P、頂点C4、頂点C3、頂点C1および頂点C2で囲まれる領域となる。
なお、図示にはないが、第6領域R16に補助領域R161が含まれ、移動対象Mが補助領域R161に位置する場合、移動方向判定領域Gは、移動対象Mの略中心点P、頂点C4、頂点C3、頂点C1で囲まれる領域となる。
なお、移動対象Mが第5領域R15に位置する場合は、移動方向判定部14は移動方向判定領域Gを作成しない。
(第1乗降口近傍領域に移動対象が向かっているか否かの判定)
移動方向判定部14は、ある時点T-1で作成した移動方向判定領域G(T-1)に、所定時間後の時点Tの撮影画像V(T)における移動対象Mの略中心P(T)が存在している場合、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
なお、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定は、検出領域R1に、補助領域R141および補助領域R161が含まれる場合も同様に判定される。
図8は、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。図8に基づき、ある時点T-1から所定時間経過後の時点Tにおいて、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっているか否かを判定する場合について説明する。
図8の8001は、時点T-1における撮影画像V(T-1)であり、移動方向判定領域G(T-1)の作成を説明する図である。移動方向判定部14は、図8の8001に示すように、撮影画像V(T-1)において、移動対象Mの略中心点P(T-1)を用いて移動方向判定領域G(T-1)を作成する。
図8の8002は、時点Tにおける撮影画像V(T)であり、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定を説明する図である。図8の8002に示す例では、移動方向判定領域G(T-1)に、略中心点P(T)が存在するため、移動方向判定部14は、時点Tにおいて第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定する。移動方向判定部14は、移動方向判定領域G(T-1)に、略中心点P(T)が存在しない場合、時点Tにおいて第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていないと判定する。
図8の8003は、時点Tにおける撮影画像V(T)であり、移動方向判定領域G(T)の作成を説明する図である。移動方向判定部14は、図8の8003に示すように、撮影画像V(T)において、移動対象Mの略中心点P(T)を用いて移動方向判定領域G(T)を作成する。
図8の8004は、時点T+1における撮影画像V(T+1)であり、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定を説明する図である。図8の8004に示す例では、移動方向判定領域G(T)に、略中心点P(T+1)が存在するため、移動方向判定部14は、時点T+1において第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定する。移動方向判定部14は、移動方向判定領域G(T)に、略中心点P(T+1)が存在しない場合、時点T+1において、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていないと判定する。
これにより、ある時点の移動方向判定領域Gに所定時間後の移動対象Mの略中心点Pが存在するか否かの簡単な判定で、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定することができる。
なお、時点Tにおける撮影画像V(T)において、移動対象Mの略中心点P(T)が第5領域R15、すなわち第1乗降口近傍領域F1に位置する場合は、移動方向判定領域Gに関係なく、移動方向判定部14は、移動対象Mの略中心点P(T)が第1乗降口近傍領域F1に位置することを示す情報を乗車可能性判定部15に送信する。
また、撮影画像Vに複数の移動対象Mがいる場合、移動方向判定部14は複数の移動対象M毎に第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定を行う。
移動方向判定部14は、この判定を画像取得毎に繰り返し、判定結果を乗車可能性判定部15に送信する。画像取得間隔は、例えば、250msecである。
移動方向判定部14は、カメラ2の位置と移動対象Mとの距離が遠いほど画像取得間隔を長くしてもよい。例えば、移動方向判定部14は、移動対象Mとカメラ2との距離に応じて検出領域R1を3種類の領域に分割し、遠い領域から順に画像取得間隔を400msec、250msec、100msecなどと設定してもよい。
カメラ2の性質上、カメラ2との距離が離れている移動対象Mの動きは、撮影画像V上では相対的に小さくなる。そのため、移動対象Mがカメラ2から離れている場合に、画像取得間隔を長くすることで、撮影画面V上の動きが大きくなり、誤検出が生じにくくなる。一方、カメラ2との距離が近い場合は、判定期間が短くなるので、例えば、移動対象Mが乗降口31に近づいている適切なタイミングでアナウンス等の制御が可能となる。
また、移動方向判定部14は、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定を、乗客コンベア30の走行方向に幅を持った第1乗降口近傍領域F1に対して行うことができる。そのため、当該幅の領域において横から(乗客コンベア30の走行方向の略垂直な方向から)近づく場合の移動対象Mについても、図7で示したような移動方向判定領域Gによって、洩らすことなく乗客コンベア30に乗車する可能性を判定することができる。
〔変形例〕
図9は、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定方法の他の例について説明する図である。図9の9001に示すように、時点T-1の撮影画像V(T-1)において移動対象Mが検出され、その後移動対象Mが他の対象物等に隠れてしまい、図9の9002に示すように時点Tの撮影画像V(T)において移動対象Mが検出されず、図9の9003に示すように時点T+1の撮影画像V(T+1)おいて再び移動対象Mが検出される場合がある。上記の場合における移動方向判定部14の判定について、図8および図9に基づき以下に説明する。
移動方向判定部14は、図8の8001と同様に、撮影画像V(T-1)において、移動対象Mの略中心点P(T-1)を用いて移動方向判定領域G(T-1)を作成する。その後、撮影画像V(T)で移動対象Mが検出されなかった場合、移動方向判定部14は、移動方向判定領域G(T-1)および矩形S(T-1)を、時点Tの移動方向判定領域G(T)および矩形S(T)とする。
そして、時点T+1の撮影画像V(T+1)で移動対象Mが検出された場合、移動方向判定部14は、時点T-1で作成した移動方向判定領域G(T-1)に、時点T+1における移動対象Mの略中心点P(T+1)が存在するか否かを判定する。
ただし、撮影画像V(T)および撮影画像V(T+1)で連続して移動対象Mが検出されなかった場合は、移動方向判定部14は、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定をリセットする。
(乗車可能性判定部)
乗車可能性判定部15は、移動方向判定部14の判定結果に基づいて、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性を判定する。
乗車可能性判定部15は、移動方向判定部14により、判定期間内に所定回数以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが判定された場合、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定する。乗車可能性判定部15は、判定結果を乗客コンベア制御装置40に送信する。
具体的には、例えば、乗車可能性判定部15の判定期間を1秒とし、移動方向判定部14が判定を行う画像取得間隔を250msecとする。その場合、移動方向判定部14により、直近の過去4回の判定中3回以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが判定された場合、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定する。上記回数は特に限定されず、判定期間および所定回数を適切に設定することで、より正確に移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性を判定することができる。
また、乗車可能性判定部15の判定において、移動方向判定部14により、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが複数回判定されることを条件とすることで、移動対象Mが向かっているとされた判定が誤判定であっても、当該誤判定が是正され、誤ったアナウンス等が実施されることを防ぐことができる。
乗車可能性判定部15は、カメラ2の位置と移動対象Mとの距離が遠いほど、判定期間を長くしてもよい。例えば、移動対象Mとカメラ2との距離に応じて検出領域R1を3つの領域に分割し、移動対象Mが存在する領域に応じて、判定期間を変更してもよい。カメラ2からの距離が最も遠い領域に移動対象Mが存在する場合、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いとする判定を、移動方向判定部14により、直近の過去8回の判定中6回以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが判定された場合に行ってもよい。
また、カメラ2からの距離が最も近い領域に移動対象Mが存在する場合、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いとする判定を、移動方向判定部14により、直近の過去3回の判定中2回以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが判定された場合に行ってもよい。
カメラ2との距離が離れている移動対象Mの動きは、乗客コンベア30へ向かう動きとの関係が少ない可能性がある。カメラ2の位置と移動対象Mとの距離が遠いほど、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定する判定時間を長くし、判定基準を厳しくすることで、誤検出を抑制することができる。
また、乗車可能性判定部15は、撮影画像Vから移動対象Mの速度を取得し、移動対象Mの速度が速いほど、判定期間を短くしてもよい。例えば、移動対象Mの速度が所定値以上である場合において、乗車可能性判定部15は、画像取得間隔を250msec、判定期間を750msecとしてもよい。その場合、直近の過去3回の判定中2回以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていることが判定された場合、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定してもよい。
このように、判定期間を短くすることで、移動対象Mの移動速度が速くても、移動対象Mが乗降口31に到達するまでに、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性の判定を行うことができる。なお、基準となる移動対象Mの速度は、移動対象Mの属性により変更されてもよい。
乗車可能性判定部15は、判定期間経過後、第1乗降口近傍領域F1を含む第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが存在する場合、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性がさらに高いと判定してもよい。
図10は、判定期間経過後の時点T+3の撮影画像V(T+3)を示す図であり、第2乗降口近傍領域F2について説明する図である。図10に示すように、第2乗降口近傍領域F2は、第1乗降口近傍領域F1(第5領域R15)を含み、第5領域R15より広く、第1領域R11から第6領域R16をあわせた領域よりも狭い領域である。
例えば、乗降口31から離れた場所で判定期間内に所定回数以上、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定された場合、その後移動対象Mが乗降口31に向かわなくなる可能性がある。これに対して、乗車可能性判定部15が判定期間経過後に第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが存在することを確認することで、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車するか否かの判定精度を高めることができる。
乗車可能性判定部15は、判定期間経過後の時点T+3の第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mの略中心点P(T+3)が存在するか否かを判定することにより、時点T+3の第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが存在するか否かを判定してもよい。
(移動対象が第5領域に位置する場合)
図11は、第5領域R15における乗車する可能性の判定を説明する図である。図11に示すように、移動対象Mの略中心点Pが第5領域R15に存在する場合、乗車可能性判定部15は、判定期間内の移動方向判定部14の結果に関係なく、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定する。
ただし、過去に検出領域R1内で移動対象Mが検出されておらず、第5領域R15で初めて移動対象Mが検出された場合、乗車可能性判定部15は、所定回数連続で第5領域R15内において移動対象Mが検出された場合に、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定する。所定回数は、例えば3回である。
所定回数連続で第5領域R15内において移動対象Mを検出することで、移動対象Mが乗降口31から離れる傾向がないことを確認することができる。
また、第5領域R15とは別に乗降口31近辺に領域を設定し、当該領域に移動対象Mの略中心点Pが存在する場合に、乗車可能性判定部15は、判定期間内の移動方向判定部14の結果に関係なく、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定してもよい。この場合、乗車可能性判定部15は、当該領域外であっても第5領域R15内であれば、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定してもよい。
<乗客コンベア制御システム1の動作の一例>
乗客コンベア制御システム1における画像認識装置10の制御方法は、乗客コンベア30の乗降口31前の床面における第1乗降口近傍領域F1を含む検出領域R1を撮影するカメラ2の撮影画像Vにおいて、移動対象Mを検出する移動対象検出ステップと、撮影画像Vにおいて、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定する移動方向判定ステップと、前記移動方向判定ステップの判定結果に基づいて、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性を判定する乗車可能性判定ステップと、を含む。
図12は、本願の実施形態1に係る画像認識装置10の動作の一例を示すフロー図である。図12に基づき、本願の実施形態1に係る画像認識装置10の動作の一例について説明する。
まず、カメラ2で撮影した撮影画像Vを情報取得部12が取得し(ステップS1)、移動対象検出部13が撮影画像Vにおいて、移動対象Mを検出する(ステップS2、移動対象検出ステップ)。
次に、移動方向判定部14が前回の画像取得タイミング(例えば時点T-1)で取得した撮影画像Vに基づいて移動方向判定領域Gを作成する(ステップS3)。続いて、移動方向判定部14は、ステップS3で作成した移動方向判定領域Gに、今回の画像取得タイミング(例えば時点T)で取得した撮影画像Vで検出した移動対象Mの略中心点Pが存在するか否かを判定し、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かを判定する(ステップS4、移動方向判定ステップ)。移動方向判定部14は判定結果を乗車可能性判定部15に送信する。
乗車可能性判定部15は、移動方向判定部14の直近の過去4回の判定において、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定されたのは3回以上か否かを判定する(ステップS5、乗車可能性判定ステップ)。
直近の過去4回の判定において、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定されたのが3回以上であった場合(ステップS5でYES)、乗車可能性判定部15は、さらに第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが検出されたか否かを判定する(ステップS6、乗車可能性判定ステップ)。
第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが検出された場合(ステップS6でYES)、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定し(ステップS7)、判定結果を乗客コンベア制御装置40に送信する。その後、画像認識装置10は次の画像取得タイミングまで待機する(ステップS9)。次の画像取得タイミングがくると、画像認識装置10はステップS1の処理を行う。
第2乗降口近傍領域F2に移動対象Mが検出されなかった場合(ステップS6でNO)、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が低いと判定し(ステップS8)、画像認識装置10は次の画像取得タイミングまで待機する(ステップS9)。次の画像取得タイミングがくると、画像認識装置10はステップS1の処理を行う。
また、直近の過去4回の判定において、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定されたのが3回未満であった場合(ステップS5でNO)、乗車可能性判定部15は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が低いと判定し(ステップS8)、画像認識装置10はステップS9の処理を行う。
このように、画像認識装置10では、移動方向判定部14による第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定に基づき、乗車可能性判定部15により移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が判定される。換言すると、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性は、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かにより判定される。
これにより、例えば、移動方向判定部14により第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定された場合、画像認識装置10は移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性が高いと判定することができる。また、画像認識装置10は、移動方向判定部14により第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっていると判定されない場合は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車しないと判定することができる。そのため、画像認識装置10は、移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性をより正確に判断することができる。
また、画像認識装置10では、乗客コンベア30に乗車する移動対象Mを正確に判断し、実際に乗客コンベア30に乗車する移動対象Mに応じた運転等を行うことができるため、移動対象Mが安全に利用できるような乗客コンベア30の運転を適宜行うことができる。そのため、例えば、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)の目標11の「包摂的で安全かつ強靭で持続可能な都市および人間居住を実現する」等の達成にも貢献するものである。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態2は、移動方向判定部14における移動方向判定領域Gの作成方法が実施形態1と異なり、その他の構成は実施形態1と同様である。
本実施形態2では、移動方向判定部14は、第1移動方向判定領域G1および第2移動方向判定領域G2を作成する。第1移動方向判定領域G1はある時点の撮影画像Vにおいて、移動対象Mの略中心点Pと、第1乗降口近傍領域F1の一方の対角線の両端と、をつないで形成される。第2移動方向判定領域G2は、移動対象Mの略中心点Pと、第1乗降口近傍領域F1の他方の対角線の両端と、をつないで形成される。移動方向判定部14は、第1移動方向判定領域G1または第2移動方向判定領域G2のいずれかに、ある時点から所定時間後の時点の撮影画像Vにおける移動対象Mの略中心点Pが存在している場合、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
これにより、第1移動方向判定領域G1または第2移動方向判定領域G2に、所定時間後の移動対象Mの略中心点Pが存在するか否かの簡単な判定で、画像認識装置10は移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性を判定することができる。
図13は、実施形態2の画像認識装置10における、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。図13に基づき、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定について具体的に説明する。なお、以下の説明では、ある時点T-1から所定時間経過後の時点Tにおいて、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっているか否かを判定する場合について説明する。
図13の1301および図13の1302は、時点T-1における撮影画像V(T-1)である。移動方向判定部14は、図13の1301に示すように、撮影画像V(T-1)において、移動対象Mの略中心点P(T-1)と、第1乗降口近傍領域F1の一方の対角線C2C3の両端と、をつないで形成される第1移動方向判定領域G1(T-1)を作成する。また、移動方向判定部14は、図13の1302に示すように、撮影画像V(T-1)において、移動対象Mの略中心点P(T-1)と、第1乗降口近傍領域F1の他方の対角線C1C4の両端と、をつないで形成される第2移動方向判定領域G2(T-1)を作成する。
図13の1303および図13の1304は、時点Tにおける撮影画像V(T)である。移動方向判定部14は、図13の1303に示すように、時点Tで作成した第1移動方向判定領域G1(T-1)に、時点Tにおける移動対象Mの略中心点P(T)が存在するか否かを判定する。また、移動方向判定部14は、図13の1304に示すように、時点T-1で作成した第2移動方向判定領域G2(T-1)に、時点Tにおける移動対象Mの略中心点P(T)が存在するか否かを判定する。
移動方向判定部14は、第1移動方向判定領域G1(T-1)または第2移動方向判定領域G2(T-1)のいずれかに、略中心点P(T)が存在している場合、時点Tにおいて移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
また、時点T-1において移動対象Mが検出され、その後移動対象Mが他の対象物等に隠れてしまい、時点Tにおいて移動対象Mが検出されず、時点T+1において再び移動対象Mが検出される場合、移動方向判定部14は実施形態1の変形例と同様の処理を行う。すなわち、移動方向判定部14は、第1移動方向判定領域G1(T-1)または第2移動方向判定領域G2(T-1)のいずれかに、略中心点P(T+1)が存在している場合、時点T+1において移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態3は、移動方向判定部14における移動方向判定領域Gの作成方法が実施形態1と異なり、その他の構成は実施形態1と同様である。
移動方向判定部14は、半直線Hが、第1乗降口近傍領域F1の対角線のいずれかと交わる場合、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。半直線Hは、ある時点の撮影画像Vにおける移動対象Mの略中心点Pと、ある時点から所定時間後の時点の撮影画像Vにおける移動対象Mの略中心点Pとを通り、略中心点Pの移動方向に伸びる半直線である。
これにより、移動対象Mの略中心点Pと、所定時間後の移動対象Mの略中心点Pとをつなぐ半直線Hが、第1乗降口近傍領域F1のいずれかの対角線と交わるか否かの簡単な判定で、画像認識装置10は移動対象Mが乗客コンベア30に乗車する可能性を判定することができる。
図14は、実施形態3の画像認識装置10において、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定方法の一例について説明する図である。図14に基づき、第1乗降口近傍領域F1に移動対象Mが向かっているか否かの判定について具体的に説明する。なお、以下の説明では、ある時点T-1から所定時間経過後の時点Tにおいて、移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっているか否かを判定する場合について説明する。図14の1401は、時点T-1における撮影画像V(T-1)を示し、図14の1402~図14の1404は時点Tにおける撮影画像V(T)を示す。
図14の1401に示すように、移動方向判定部14は、時点T-1の撮影画像V(T-1)における移動対象Mの略中心点P(T-1)を取得する。
また、図14の1402に示すように、移動方向判定部14は、撮影画像V(T)における移動対象Mの略中心点P(T)を取得し、略中心点P(T-1)と略中心点P(T)とを通り略中心点P(T-1)から略中心点P(T)に伸びる半直線H(T)を作成する。
さらに、移動方向判定部14は、図14の1403に示すように、半直線H(T)が、第1乗降口近傍領域F1の一方の対角線C1C4に交わるか否かを判定する。また、移動方向判定部14は、図14の1404に示すように、半直線H(T)が、第1乗降口近傍領域F1の他方の対角線C2C3に交わるか否かを判定する。
移動方向判定部14は、撮影画像V(T)において、半直線H(T)が第1乗降口近傍領域F1の対角線のいずれかと交わる場合、時点Tにおいて移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
また、時点T-1において移動対象Mが検出され、その後移動対象Mが他の対象物等に隠れてしまい、時点Tにおいて移動対象Mが検出されず、時点T+1において再び移動対象Mが検出される場合、移動方向判定部14は実施形態1の変形例と同様の処理を行う。すなわち、移動方向判定部14は、略中心点P(T-1)と略中心点P(T+1)とを通る半直線H(T+1)を作成する。そして、移動方向判定部14は、撮影画像V(T+1)において、半直線H(T+1)が第1乗降口近傍領域F1の略長方形の対角線のいずれかと交わる場合、時点T+1において移動対象Mが第1乗降口近傍領域F1に向かっていると判定する。
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像認識装置(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部11に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 乗客コンベア制御システム
2 カメラ
10 画像認識装置
13 移動対象検出部
14 移動方向判定部
15 乗車可能性判定部
16 属性検出部
30 乗客コンベア
31 乗降口
40 乗客コンベア制御装置(制御装置)
C1C4、C2C3 対角線
F1 第1乗降口近傍領域
F2 第2乗降口近傍領域
G 移動方向判定領域
G1 第1移動方向判定領域(移動方向判定領域)
G2 第2移動方向判定領域(移動方向判定領域)
M 移動対象
P 略中心点

Claims (14)

  1. 乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出部と、
    前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定部と、
    前記移動方向判定部の判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定部と、
    を備え
    前記移動方向判定部は、所定の画像取得間隔毎に、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定し、
    前記移動方向判定部により、判定期間内に所定回数以上、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっていることが判定された場合、前記乗車可能性判定部は、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定する、画像認識装置。
  2. 前記第1乗降口近傍領域は、前記乗客コンベアの走行方向に幅を有する、請求項1に記載の画像認識装置。
  3. 前記乗車可能性判定部は、前記判定期間経過後、前記第1乗降口近傍領域を含む第2乗降口近傍領域に前記移動対象が存在する場合、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性がさらに高いと判定する、請求項に記載の画像認識装置。
  4. 前記移動方向判定部は、前記カメラの位置と前記移動対象との距離が遠いほど前記画像取得間隔を長くする、請求項に記載の画像認識装置。
  5. 前記乗車可能性判定部は、前記カメラの位置と前記移動対象との距離が遠いほど、前記判定期間を長くする、請求項に記載の画像認識装置。
  6. 前記乗車可能性判定部は、前記移動対象の移動速度が速いほど、前記判定期間を短くする、請求項に記載の画像認識装置。
  7. 乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出部と、
    前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定部と、
    前記移動方向判定部の判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定部と、
    を備え、
    前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、前記第1乗降口近傍領域との位置関係に基づいて、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっているか否かを判定する、画像認識装置。
  8. 前記移動方向判定部は、
    ある時点の前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域を含み、前記移動対象の略中心点から見て、前記第1乗降口近傍領域の幅が最大となるように設定される前記第1乗降口近傍領域の外周上の2点と、前記略中心点と、をつないで形成される移動方向判定領域に、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点が存在している場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定する、請求項に記載の画像認識装置。
  9. 前記第1乗降口近傍領域は略長方形であり、前記略長方形において対向する1組の辺が前記乗客コンベアの前記乗降口の幅方向と略平行であり、
    前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像において、前記移動対象の略中心点と、前記略長方形の一方の対角線の両端と、をつないで形成される第1移動方向判定領域、または、前記移動対象の略中心点と、前記略長方形の他方の対角線の両端と、をつないで形成される第2移動方向判定領域、のいずれかに、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点が存在している場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定する、請求項に記載の画像認識装置。
  10. 前記第1乗降口近傍領域は略長方形であり、前記略長方形において対向する1組の辺が前記乗客コンベアの前記乗降口の幅方向と略平行であり、
    前記移動方向判定部は、ある時点の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点とを通る半直線が、前記略長方形の対角線のいずれかと交わる場合、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっていると判定する、請求項に記載の画像認識装置。
  11. 請求項1から10のいずれかの画像認識装置と、
    前記画像認識装置によって前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定された場合に、前記移動対象に応じて、音声出力制御、表示制御、および、前記乗客コンベアの運転制御の少なくともいずれか1つを実施する制御装置と、
    を備えている、乗客コンベア制御システム。
  12. 前記画像認識装置は、前記撮影画像により前記移動対象の属性を検出する属性検出部をさらに備え、
    前記制御装置は、前記移動対象の属性に応じて制御内容を変更する、
    請求項11に記載の乗客コンベア制御システム。
  13. 乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出ステップと、
    前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定ステップと、
    前記移動方向判定ステップの判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定ステップと、
    を含み、
    前記移動方向判定ステップは、所定の画像取得間隔毎に、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定し、
    前記移動方向判定ステップにより、判定期間内に所定回数以上、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっていることが判定された場合、前記乗車可能性判定ステップは、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性が高いと判定する、画像認識装置の制御方法。
  14. 乗客コンベアの乗降口前の床面における第1乗降口近傍領域を含む検出領域を撮影するカメラの撮影画像において、移動対象を検出する移動対象検出ステップと、
    前記撮影画像において、前記第1乗降口近傍領域に前記移動対象が向かっているか否かを判定する移動方向判定ステップと、
    前記移動方向判定ステップの判定結果に基づいて、前記移動対象が前記乗客コンベアに乗車する可能性を判定する乗車可能性判定ステップと、
    を含み、
    前記移動方向判定ステップは、ある時点の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、所定時間後の前記撮影画像における前記移動対象の略中心点と、前記第1乗降口近傍領域との位置関係に基づいて、前記移動対象が前記第1乗降口近傍領域に向かっているか否かを判定する、画像認識装置の制御方法。
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