JP7475172B2 - 有機電界発光素子パネル - Google Patents

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Description

本発明は、有機電界発光素子パネルに関する。より詳しくは、電子機器の表示部等の表示装置や照明装置等としての利用可能な有機電界発光素子パネルに関する。
薄く、柔軟でフレキシブルな表示用デバイスや照明に適用できる新しい発光素子として有機電界発光素子(有機EL素子)が期待されている。
有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に発光性有機化合物を含んで形成される発光層を含む1種または複数種の層を挟んだ構造を持ち、陽極から注入されたホールと陰極から注入された電子が再結合する時のエネルギーを利用して発光性有機化合物を励起させ、発光を得るものである。
有機電界発光素子はフレキシブルであるという特性を有する反面、曲げられることによって素子が損傷を受けるおそれがある。このため、曲げられることによる素子の損傷を防ぐ構成についても検討されており、例えば、可撓性フィルム基材上に設けられた透明電極と可撓性フィルム封止材との間にスペーサを設けて有機電界発光素子の上側の電極と封止材とが接触しないようにした有機エレクトロルミネッセンス照明パネルの製造方法(特許文献1)や、プラスチックフィルム基板上に透明電極と複数の所定の大きさのスペーサービーズ及び正孔輸送層を含む有機発光媒体層と対向電極と封止基板とがこの順に設けられ、スペーサービーズの密度が所定の割合である有機EL素子を製造する方法(特許文献2)等が開示されている。
特許第6570707号公報 特開2018-49798号公報
有機電界発光素子は、一般的に酸素や水によって劣化しやすいため、封止材で封止した有機電界発光素子パネルとして使用される。有機電界発光素子上に封止材層を設ける場合、接着剤を用いて素子全体を覆うように封止材を張り付けることが一般的であるが、その場合、基材や封止材で守られた上下方向については酸素や水の侵入を十分に阻止することができるものの、基材と封止材との間で接着剤層が外気に触れる状態となっている側面から酸素や水が侵入することで素子の劣化が起こりやすい。このため、接着剤の透水性を低くするための無機粒子のゲッター剤を含む接着剤が使用されることが多いが、そのような接着剤を用いた有機電界発光素子パネルは、製造時に接着剤層にかかる圧力や、素子パネル使用時の曲げや衝撃でゲッター剤が接着剤層から出て有機電界発光素子に損傷を与える場合がある。無機粒子を使わずにゲッター機能を発揮する接着剤もあるが、透水性を低くする機能は無機粒子を使ったものに及ばない。上述した特許文献1、2に記載の有機エレクトロルミネッセンス照明パネルや有機EL素子は、いずれも封止材を使用しながら曲げられることによる素子の損傷を防ぐものであるが、いずれも特殊な構造であり、一般的な有機電界発光素子に適用しやすいものではない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、特殊な構造の有機電界発光素子を使用することなく、良好な封止性能を有しながら、ゲッター剤を原因とする有機電界発光素子の損傷が効果的に抑制された有機電界発光素子パネルを提供することを目的とする。
本発明者は、一般的な有機電界発光素子を使用しながら、良好な封止性能とゲッター剤を原因とする有機電界発光素子の損傷の抑制とを両立した有機電界発光素子パネルについて検討したところ、基板、有機電界発光素子、無機成分を含む接着剤層、封止材をこの順に有する有機電界発光素子パネルにおいて、有機電界発光素子と無機成分を含む接着剤層との間に無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を設けると、良好な封止性能を有し、かつ、ゲッター剤を原因とする有機電界発光素子の損傷も効果的に抑制された有機電界発光素子パネルとなることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、封止材によって有機電界発光素子を封止してなる有機電界発光素子パネルであって、該有機電界発光素子パネルは、基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材をこの順に有し、該有機層は、無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層であることを特徴とする有機電界発光素子パネルである。
上記接着剤層に含まれる無機成分は、周期表第1族、第2族の金属およびそれらの化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記有機層は、厚みが1~100μmであることが好ましい。
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子パネルを備えることを特徴とする表示装置でもある。
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子パネルを備えることを特徴とする照明装置でもある。
本発明はまた、封止材によって有機電界発光素子を封止してなる有機電界発光素子パネルを製造する方法であって、該製造方法は、基板上に形成された有機電界発光素子上に、無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を形成する第一工程と、第一工程の後に無機成分を含む接着剤を用いて封止材による封止をする第二工程とを含むことを特徴とする有機電界発光素子パネルの製造方法でもある。
本発明の有機電界発光素子パネルは、良好な封止性能を有し、かつ、ゲッター剤を原因とする有機電界発光素子の損傷も効果的に抑制されたものであるため、有機電界発光素子パネルが使用される各種用途に使用でき、中でもフレキシブル性を要求されるウェアラブルデバイス、カーブドデバイス、フォルダブルデバイス等の用途に特に好適に使用することができる。
実施例1で作製した有機電界発光素子パネルの構造を示した概略断面図である。 実施例1で作製した有機電界発光素子パネルを上から見た図(平面図)である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
1.有機電界発光素子パネル
本発明の有機電界発光素子パネルは、基板、有機電界発光素子、無機成分を含む接着剤層、封止材をこの順に有し、更に有機電界発光素子と無機成分を含む接着剤層との間に無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を有することを特徴とする。
有機電界発光素子と封止材との間に無機成分を含む接着剤層を有することでパネル側面の封止性能を高め、更に有機電界発光素子と無機成分を含む接着剤層との間に無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を設けることで、有機電界発光素子パネルが曲げや衝撃を受けて無機成分が接着剤層から出た場合でも有機電界発光素子を保護して素子の損傷を効果的に抑制することができる。無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層の側面から侵入する水分は接着剤層に含まれる無機成分に吸収させることで有機電界発光素子の劣化を防ぐことができる。
以下においては、無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を合わせた有機層全体を「本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層」とも記載する。
上記接着剤層に含まれる無機成分は、周期表第1族、第2族の金属およびそれらの化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
周期表第1族の金属としては、Li、Na、K、Rb、Csが挙げられ、周期表第2族の金属としてはBe、Mg、Ca、Sr、Baが挙げられる。
上記接着剤層に含まれる無機成分の形状は特に制限されず、不定形状、球状、立方体状、直方体状、鉢状等の多面体状、円盤状、薄片状、鱗片状等の板状、棒状、繊維状等のいずれの形状であってもよい。
また接着剤層に含まれる無機成分は、平均粒子径が0.01~10μm程度のものが好ましい。
接着剤層に含まれる無機成分の平均粒子径は、接着剤層の電子顕微鏡観察により無機成分粒子100個の粒子径を測定し、平均値を算出することで得ることができる。
上記接着剤層の厚みは、有機電界発光素子パネルが充分なフレキシブル性を有するものとすることとパネル側面の封止性能を高めることを考えると、1~100μmであることが好ましい。より好ましくは、5~50μmであり、更に好ましくは、10~30μmである。
接着剤層の厚みは、デジタルノギスによって測定することができる。
上記接着剤層は、無機成分と接着性能を有するポリマーとを含む接着剤によって形成されたものであることが好ましい。接着性能を有するポリマーは特に制限されないが、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ゴム系ポリマー、オレフィン系ポリマー等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも接着性の点から好ましくは、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、オレフィン系ポリマーのいずれかであり、より好ましくは、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマーのいずれかである。
また、接着剤層は、無機成分と接着性能を有するポリマーとを含む液体組成物によって形成されるものであってもよく、無機成分と接着性能を有するポリマーとを含むフィルム、シート状等の固体状接着剤製品によって形成されるものであってもよい。
無機成分と接着性能を有するポリマーとを含む液体組成物が溶媒を含むものである場合、溶媒としては、後述する有機電界発光素子の層として有機化合物から形成される層を有機化合物溶液を塗布して形成する場合に有機化合物を溶解するために用いる溶媒と同様のものが挙げられる。
上記接着剤層を形成する接着剤における無機成分の含有量は、無機成分と接着性能を有するポリマーとを含む接着剤100質量%に対して、1~90質量%であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層は、厚みが1~100μmであることが好ましい。このような厚みであると、有機電界発光素子パネルを良好なフレキシブル性を有するものとしながら、無機成分が接着剤層から出た場合でも有機電界発光素子をより効果的に保護することができる。
本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層の厚みはより好ましくは、1~50μmであり、更に好ましくは、1~25μmである。このような厚みであると、有機電界発光素子パネルが大気安定性にもより優れたものとなる。
本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層の厚みは、デジタルノギスによって測定することができる。
本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層が、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層からなるか又は含む場合、該無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層における粒径100nm以下の無機成分の含有量は、10wt%以下であることが好ましい。本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層は、無機成分を含まない有機層であることが最も好ましい。
上記有機層が無機成分を含む場合、該無機成分としては、上述した接着剤層が含む無機成分と同様のものが挙げられる。なお、本発明において、重合開始剤や錯体、架橋剤として有機層に含まれている無機物は、有機層に含まれる無機成分から除外される。
上記粒径100nm以下の無機成分の粒径は、無機成分の形状における最大長さであり、有機層の電子顕微鏡観察により確認することができる。
本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層を形成する有機材料としては、有機層を形成することができるものである限り特に制限されないが、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ゴム系ポリマー、オレフィン系ポリマー等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも接着性の点から好ましくは、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、オレフィン系ポリマーのいずれかであり、より好ましくは、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマーのいずれかである。
また、本発明の有機電界発光素子パネルが含む有機層は、有機材料と溶媒とを含む液体組成物によって形成されるものであってもよく、有機材料からなる、又は有機材料を含むフィルム、シート状等の固体状接着剤製品によって形成されるものであってもよい。
有機材料と溶媒とを含む液体組成物が含む溶媒としては、後述する有機電界発光素子の層として有機化合物から形成される層を有機化合物溶液を塗布して形成する場合に有機化合物を溶解するために用いる溶媒と同様のものが挙げられる。
本発明の有機電界発光素子パネルにおける封止材としては、封止性能を有する材料であれば特に制限されず、樹脂材料や、ガラス材料等を用いることができる。封止材に用いられる樹脂材料およびガラス材料としては、後述する基板に用いる材料と同様のものが挙げられる
本発明の有機電界発光素子パネルにおける封止材の厚みは、封止材として機能することができる限り特に制限されないが、1~500μmであることが好ましい。より好ましくは、10~100μmである。
封止材の厚みは、デジタルノギスにより測定することができる。
以下においては、本発明の有機電界発光素子パネルに含まれる有機電界発光素子の構造や材料について記載する。
本発明における有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に複数の有機化合物層が積層された構造を有する。本発明における有機電界発光素子の構成は特に制限されないが、陰極、電子注入層及び/又は電子輸送層、発光層、正孔輸送層及び/又は正孔注入層、陽極の各層をこの順に隣接して有する素子であることが好ましい。なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。
上記構成の有機電界発光素子において、素子が電子注入層、電子輸送層のいずれか一方のみを有する場合には、当該一方の層が陰極と発光層とに隣接して積層されることになり、素子が電子注入層と電子輸送層の両方を有する場合には、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層の順にこれらの層が隣接して積層されることになる。また、素子が正孔輸送層、正孔注入層のいずれか一方のみを有する場合には、当該一方の層が発光層と陽極とに隣接して積層されることになり、素子が正孔輸送層と正孔注入層の両方を有する場合には、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順にこれらの層が隣接して積層されることになる。
上記有機電界発光素子は、基板上に陽極が形成された順構造の素子であってもよく、基板上に陰極が形成された逆構造の素子であってもよい。
逆構造の有機電界発光素子では、陰極に大気安定性の高い材料を用いることで基板上に陽極が形成された順構造の有機電界発光素子に比べて大気安定性の高い素子とすることができ、厳密な封止が必要でなくなるため、素子の厚みを薄くすることができる。
本発明における有機電界発光素子は、更に陰極と陽極との間に金属酸化物層を有する有機無機ハイブリッド型の有機電界発光素子であることが好ましい。金属酸化物を素子の材料として用いることで、素子がより連続駆動寿命や保存安定性に優れたものとなる。
本発明における有機電界発光素子は、基板上に隣接して陰極が形成され、陽極と陰極との間に金属酸化物層を有する有機無機ハイブリッド型の有機電界発光素子であって、発光層と陽極とを有し、陰極と発光層との間に、電子注入層と、必要に応じて電子輸送層とを有し、陽極と発光層との間に正孔輸送層及び/又は正孔注入層を有する構成の素子であることが好ましい。本発明における有機電界発光素子は、これらの各層の間に他の層を有していてもよいが、これらの各層のみから構成される素子であることが好ましい。すなわち、陰極、電子注入層、必要に応じて電子輸送層、発光層、正孔輸送層及び/又は正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子であることが好ましい。なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。
本発明における有機電界発光素子において、発光層を形成する材料としては、発光層の材料として通常用いることができるいずれの化合物も用いるができ、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよく、これらを混合して用いてもよい。
なお、本発明において低分子材料とは、高分子材料(重合体)ではない材料を意味し、分子量が低い有機化合物を必ずしも意味するものではない。
上記発光層を形成する高分子材料としては、例えば、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリ(ジ-フェニルアセチレン)(PDPA)、ポリ(アルキル,フェニルアセチレン)(PAPA)のようなポリアセチレン系化合物;ポリ(パラ-フェンビニレン)(PPV)、ポリ(2,5-ジアルコキシ-パラ-フェニレンビニレン)(RO-PPV)、シアノ-置換-ポリ(パラ-フェンビニレン)(CN-PPV)、ポリ(2-ジメチルオクチルシリル-パラ-フェニレンビニレン)(DMOS-PPV)、ポリ(2-メトキシ,5-(2’-エチルヘキソキシ)-パラ-フェニレンビニレン)(MEH-PPV)のようなポリパラフェニレンビニレン系化合物;ポリ(3-アルキルチオフェン)(PAT)、ポリ(オキシプロピレン)トリオール(POPT)のようなポリチオフェン系化合物;ポリ(9,9-ジアルキルフルオレン)(PDAF)、ポリ(ジオクチルフルオレン-アルト-ベンゾチアジアゾール)(F8BT)、α,ω-ビス[N,N’-ジ(メチルフェニル)アミノフェニル]-ポリ[9,9-ビス(2-エチルヘキシル)フルオレン-2,7-ジル](PF2/6am4)、ポリ(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレニル-オルト-コ(アントラセン-9,10-ジイル)のようなポリフルオレン系化合物;ポリ(パラ-フェニレン)(PPP)、ポリ(1,5-ジアルコキシ-パラ-フェニレン)(RO-PPP)のようなポリパラフェニレン系化合物;ポリ(N-ビニルカルバゾール)(PVK)のようなポリカルバゾール系化合物;ポリ(メチルフェニルシラン)(PMPS)、ポリ(ナフチルフェニルシラン)(PNPS)、ポリ(ビフェニリルフェニルシラン)(PBPS)のようなポリシラン系化合物;更には特願2010-230995号、特願2011-6457号に記載のホウ素化合物系高分子材料等が挙げられる。
上記発光層を形成する低分子材料としては、例えば、配位子に2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸を持つ、3配位のイリジウム錯体、ファクトリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、8-ヒドロキシキノリン アルミニウム(Alq)、トリス(4-メチル-8キノリノレート) アルミニウム(III)(Almq)、8-ヒドロキシキノリン 亜鉛(Znq)、(1,10-フェナントロリン)-トリス-(4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-ブタン-1,3-ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、2,3,7,8,12,13,17,18-オクタエチル-21H,23H-ポルフィン プラチナム(II)のような各種金属錯体;ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物;ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物;フェナントレンのようなフェナントレン系化合物;クリセン、6-ニトロクリセンのようなクリセン系化合物;ペリレン、N,N’-ビス(2,5-ジ-t-ブチルフェニル)-3,4,9,10-ペリレン-ジ-カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物;コロネンのようなコロネン系化合物;アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物;ピレンのようなピレン系化合物;4-(ジ-シアノメチレン)-2-メチル-6-(パラ-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン(DCM)のようなピラン系化合物;アクリジンのようなアクリジン系化合物;スチルベンのようなスチルベン系化合物;2,5-ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物;ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物;ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物;2,2’-(パラ-フェニレンジビニレン)-ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物;ビスチリル(1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物;ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物;クマリンのようなクマリン系化合物;ペリノンのようなペリノン系化合物;オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物;アルダジン系化合物;1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1,3-シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物;キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物;ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物;2,2’,7,7’-テトラフェニル-9,9’-スピロビフルオレンのようなスピロ化合物;フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物;更には特開2009-155325号公報および特願2010-230995号、特願2011-6458号に記載のホウ素化合物材料等が挙げられる。また、ケミプロ化成社の製品であるKHLHS-04、KHLDR-03等も用いることができる。また、後述する正孔輸送層の材料を発光層のホスト材料として用いてもよい。
上記発光層の平均厚さは、特に限定されないが、10~150nmであることが好ましい。より好ましくは、20~100nmであり、更に好ましくは、40~100nmである。
発光層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
本発明における有機電界発光素子が、電子輸送層を有する場合、その材料としては、電子輸送層の材料として通常用いることができるいずれの化合物も用いるができ、これらを混合して用いてもよい。
電子輸送層の材料として用いることができる化合物の例としては、トリス-1,3,5-(3’-(ピリジン-3’’-イル)フェニル)ベンゼン(TmPyPhB)のようなピリジン誘導体、(2-(3-(9-カルバゾリル)フェニル)キノリン(mCQ))のようなキノリン誘導体、2-フェニル-4,6-ビス(3,5-ジピリジルフェニル)ピリミジン(BPyPPM)のようなピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、バソフェナントロリン(BPhen)のようなフェナントロリン誘導体、2,4-ビス(4-ビフェニル)-6-(4’-(2-ピリジニル)-4-ビフェニル)-[1,3,5]トリアジン(MPT)のようなトリアジン誘導体、3-フェニル-4-(1’-ナフチル)-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール(TAZ)のようなトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル-1,3,4-オキサジアゾール)(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、2,2’,2’’-(1,3,5-ベントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンズイミダゾール)(TPBI)のようなイミダゾール誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、ビス[2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(Zn(BTZ))、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)などに代表される各種金属錯体、2,5-ビス(6’-(2’,2’’-ビピリジル))-1,1-ジメチル-3,4-ジフェニルシロール(PyPySPyPy)等のシロール誘導体に代表される有機シラン誘導体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。また、ケミプロ化成社の製品であるKHLHS-04、KHLEI-02等も用いることができる。
これらの中でも、Alqのような金属錯体、TmPyPhBのようなピリジン誘導体が好ましい。
上記電子注入層としては、窒素含有化合物から形成される窒素含有膜からなる層を用いることができる。
窒素含有膜からなる層を形成する窒素含有化合物としては、例えば、ポリビニルピロリドンのようなピロリドン類、ポリピロールのようなピロール類又はポリアニリンのようなアニリン類、又はポリビニルピリジンのようなピリジン類、同様に、ピロリジン類、イミダゾール類、ピペリジン類、ピリミジン類、トリアジン類などの含窒素複素環を有する化合物や、アミン化合物が挙げられる。
上記窒素含有化合物としてはまた、窒素含有率の高い化合物が好ましく、ポリアミン類が好ましい。ポリアミン類は、化合物を構成する全原子数に対する窒素原子数の比率が高いため、有機電界発光素子を高い電子注入性と駆動安定性を有するものとする点から適している。
ポリアミン類としては、塗布により層を形成することができるものが好ましく、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。低分子化合物としては、ジエチレントリアミン、ペンタメチルジエチレントリアミンのようなポリアルキレンポリアミンが好適に用いられ、高分子化合物では、ポリアルキレンイミン構造を有する重合体が好適に用いられる。特にポリエチレンイミンが好ましい。中でも、窒素含有化合物が、ポリエチレンイミン又はジエチレントリアミンであることは本発明の好適な実施形態の1つである。
なお、ここで低分子化合物とは、高分子化合物(重合体)ではない化合物を意味し、分子量の低い化合物を必ずしも意味するものではない。
上記窒素含有膜の平均厚さは、特に限定されないが、0.5~10nmであることが好ましい。より好ましくは、1~5nmであり、更に好ましくは、1~3nmである。
発光層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により測定することができる。
本発明における有機電界発光素子が、正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層として用いる正孔輸送性有機材料には、各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができる。
p型の高分子材料(有機ポリマー)としては、例えば、ポリアリールアミン、フルオレン-アリールアミン共重合体、フルオレン-ビチオフェン共重合体、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p-フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂またはその誘導体等が挙げられる。
またこれらの化合物は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、ポリチオフェンを含有する混合物としては、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
上記p型の低分子材料としては、例えば、1,1-ビス(4-ジ-パラ-トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’-ビス(4-ジ-パラ-トリルアミノフェニル)-4-フェニル-シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’-トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’-テトラフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン、N,N’-ジフェニル-N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(TPD1)、N,N’-ジフェニル-N,N’-ビス(4-メトキシフェニル)-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’-テトラキス(4-メトキシフェニル)-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(TPD3)、N,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)、TPTEのようなアリールアミン系化合物、N,N,N’,N’-テトラフェニル-パラ-フェニレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラ(パラ-トリル)-パラ-フェニレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラ(メタ-トリル)-メタ-フェニレンジアミン(PDA)のようなフェニレンジアミン系化合物、カルバゾール、N-イソプロピルカルバゾール、N-フェニルカルバゾールのようなカルバゾール系化合物、スチルベン、4-ジ-パラ-トリルアミノスチルベンのようなスチルベン系化合物、OZのようなオキサゾール系化合物、トリフェニルメタン、m-MTDATAのようなトリフェニルメタン系化合物、1-フェニル-3-(パラ-ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン系化合物、ベンジン(シクロヘキサジエン)系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、イミダゾールのようなイミダゾール系化合物、1,3,4-オキサジアゾール、2,5-ジ(4-ジメチルアミノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アントラセン、9-(4-ジエチルアミノスチリル)アントラセンのようなアントラセン系化合物、フルオレノン、2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノン、2,7-ビス(2-ヒドロキシ-3-(2-クロロフェニルカルバモイル)-1-ナフチルアゾ)フルオレノンのようなフルオレノン系化合物、ポリアニリンのようなアニリン系化合物、シラン系化合物、1,4-ジチオケト-3,6-ジフェニル-ピロロ-(3,4-c)ピロロピロールのようなピロール系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリンのようなポルフィリン系化合物、キナクリドンのようなキナクリドン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、テトラ(t-ブチル)銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、銅ナフタロシアニン、バナジルナフタロシアニン、モノクロロガリウムナフタロシアニンのような金属または無金属のナフタロシアニン系化合物、N,N’-ジ(ナフタレン-1-イル)-N,N’-ジフェニル-ベンジジン、N,N,N’,N’-テトラフェニルベンジジンのようなベンジジン系化合物等が挙げられる。
本発明における有機電界発光素子が、電子輸送層や正孔輸送層を有する場合、これらの層の平均厚さは、特に限定されないが、10~150nmであることが好ましい。より好ましくは、20~100nmであり、更に好ましくは、40~100nmである。
電子輸送層や正孔輸送層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
本発明における有機電界発光素子が金属酸化物層を有する場合、陰極から発光層までの間、陽極から発光層までの間のいずれか又は両方に金属酸化物層を有することになるが、陰極から発光層までの間との発光層から陽極までの間の両方に金属酸化物層を有することが好ましい。陰極から発光層までの間の金属酸化物層を第1の金属酸化物層、陽極から発光層までの間の金属酸化物層を第2の金属酸化物層とすると、第1の金属酸化物層は電子注入層、第2の金属酸化物層は正孔注入層として用いられることが好ましい。本発明における有機電界発光素子の好ましい素子の構成の一例を表すと、陰極、第1の金属酸化物層、窒素含有膜からなる層、発光層、正孔輸送層、第2の金属酸化物層、陽極がこの順に隣接して積層された構成である。なお、窒素含有膜からなる層と、発光層との間に必要に応じて電子輸送層を有していてもよい。金属酸化物層の重要性は、第1の金属酸化物層の方が高く、第2の金属酸化物層は、最低非占有分子軌道の極端に深い有機材料、例えば、HATCNでも置き換える事ができる。
上記第1の金属酸化物層は、単体の金属酸化物膜の一層からなる層、もしくは、単体又は二種類以上の金属酸化物を積層及び/又は混合した層である半導体もしくは絶縁体積層薄膜の層である。金属酸化物を構成する金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、インジウム、ガリウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ケイ素からなる群から選ばれる。これらのうち、積層又は混合金属酸化物層を構成する金属元素の少なくとも一つが、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素、チタン、亜鉛からなる層であることが好ましく、その中でも単体の金属酸化物ならば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる金属酸化物を含むことが好ましい。
上記単体又は二種類以上の金属酸化物を積層及び/又は混合した層の例としては、酸化チタン/酸化亜鉛、酸化チタン/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化ケイ素、酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化カルシウム/酸化アルミニウムなどの金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したものや、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化インジウム/酸化ガリウム/酸化亜鉛などの三種の金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したものなどが挙げられる。これらの中には、特殊な組成として良好な特性を示す酸化物半導体であるIGZOやエレクトライドである12CaO・7Alも含まれる。
これら第1の金属酸化物層は、電子注入層ともいえ、また、電極(陰極)ともいえる。
なお、本発明においては、シート抵抗が100Ω/□より低い物は導電体、シート抵抗が100Ω/□より高い物は半導体または絶縁体として分類される。従って、透明電極として知られているITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化インジウム)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化インジウム)等の薄膜は、導電性が高く半導体または絶縁体の範疇に含まれないことから上記第1の金属酸化物層を構成する一層に該当しない。
また上記第1の金属酸化物層は、金属酸化物の層を含む限り、金属酸化物の層と金属単体の層とが積層したものであってもよい。
金属酸化物を構成する元素は上記のとおりである。
金属単体の層の材料となる金属としては、銀、パラジウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記第1の金属酸化物層が、金属酸化物の層と金属単体の層とが積層したものである場合、金属酸化物の層と金属単体の層とが交互に積層したものであることが好ましい。この場合、金属酸化物の層と金属単体の層の数は、金属酸化物の層が2層であり、金属単体の層が1層であることが好ましい。すなわち、1つの金属単体の層が2つの金属酸化物の層に挟まれた構造が好ましい。
上記第2の金属酸化物層を形成する金属酸化物としては、特に制限されないが、酸化バナジウム(V)、酸化モリブテン(MoO)、酸化タングステン(WO)、酸化ルテニウム(RuO)等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、酸化バナジウム又は酸化モリブテンを主成分とするものが好ましい。第2の金属酸化物層が酸化バナジウム又は酸化モリブテンを主成分とするものにより構成されると、第2の金属酸化物層が陽極から正孔を注入して発光層又は正孔輸送層へ輸送するという正孔注入層としての機能により優れたものとなる。また、酸化バナジウム又は酸化モリブテンは、それ自体の正孔輸送性が高いため、陽極から発光層又は正孔輸送層への正孔の注入効率が低下するのを好適に防止することもできるという利点がある。より好ましくは、酸化バナジウム及び/又は酸化モリブテンから構成されるものである。
上記第1の金属酸化物層の平均厚さは、1nmから数μm程度まで許容できるが、低電圧で駆動できる有機電界発光素子とする点から、1~1000nmであることが好ましい。より好ましくは、2~100nmである。
上記第2の金属酸化物層の平均厚さは、特に限定されないが、1~1000nmであることが好ましい。より好ましくは、5~50nmである。
第1の金属酸化物層の平均厚さは、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
第2の金属酸化物層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明における有機電界発光素子において、陽極及び陰極としては、公知の導電性材料を適宜用いることができるが、光取り出しのために少なくともいずれか一方は透明であることが好ましい。公知の透明導電性材料の例としてはITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化インジウム)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化インジウム)などが上げられる。不透明な導電性材料の例としては、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、錫、インジウム、銅、銀、金、白金やこれらの合金などが挙げられる。
陰極としては、この中でも、ITO、IZO、FTOが好ましい。
陽極としては、これらの中でも、Au、Ag、Alが好ましい。
上記のように、一般に陽極に用いられる金属を陰極及び陽極に用いる事ができる事から、上部電極からの光の取り出しを想定する場合(トップエミッション構造の場合)も容易に実現でき、上記電極を種々選んでそれぞれの電極に用いる事ができる。例えば、下部電極としてAl、上部電極にITOなどである。逆構造の有機電界発光素子では、大気安定性の高いITOを陰極に用いることができるため、大気安定性が高く、素子寿命の長い素子とできる。
上記陰極の平均厚さは、特に制限されないが、10~500nmであることが好ましい。より好ましくは、100~200nmである。陰極の平均厚さは、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
上記陽極の平均厚さは、特に限定されないが、10~1000nmであることが好ましい。より好ましくは、30~150nmである。また、不透過な材料を用いる場合でも、例えば平均厚さを10~30nm程度にすることで、トップエミッション型及び透明型の陽極として使用することができる。
陽極の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明における有機電界発光素子において、有機化合物から形成される層の成膜方法は特に限定されず、材料の特性に合わせて種々の方法を適宜用いることができるが、溶液にして塗布できる場合はスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布法を用いて成膜することができる。このうち、膜厚をより制御しやすいという点でスピンコート法やスリットコート法が好ましい。塗布しない場合や溶媒溶解性が低い場合は真空蒸着法や、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra-dilute Solution)法などが好適な例として挙げられる。
上記有機化合物から形成される層を、有機化合物溶液を塗布して形成する場合、有機化合物を溶解するために用いる溶媒としては、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
これらの中でも、溶媒としては、非極性溶媒が好適であり、例えば、キシレン、トルエン、シクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
上記陰極、陽極、及び、酸化物層は、スパッタ法、真空蒸着法、ゾルゲル法、スプレー熱分解(SPD)法、原子層堆積(ALD)法、気相成膜法、液相成膜法等により形成することができる。陽極、陰極の形成には、金属箔の接合も用いることができる。これらの方法は各層の材料の特性に応じて選択するのが好ましく、層ごとに作製方法が異なっていても良い。第2の金属酸化物層は、これらの中でも、気相製膜法を用いて形成するのがより好ましい。気相製膜法によれば、有機化合物層の表面を壊すことなく清浄にかつ陽極と接触よく形成することができ、その結果、上述したような第2の金属酸化物層を有することによる効果がより顕著なものとなる。
上記有機電界発光素子の特性をさらに向上させる等の理由から、必要に応じて例えば正孔阻止層、電子阻止層などを有していてもよい。これらの層を形成するための材料としては、これらの層を形成するために通常用いられる材料を用い、また、これらの層を形成するために通常用いられる方法により層を形成することができる。
また、積層構造の最後の電極を形成した後に、表面を保護するパッシベーション層をその上に形成してもよい。パッシベーション層の材料としてはこれらの層を形成するために通常用いられる材料を用いることができる。例えば、上述した正孔輸送層の材料及び/又は金属酸化物層の材料を用いることができるが、絶縁を保持できる組み合わせであればこれに限らない。
上記パッシベーション層の平均厚さは、特に制限されないが、20~300nmであることが好ましい。より好ましくは、50~200nmである。
パッシベーション層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明における有機電界発光素子において、基板の材料としては、樹脂材料、ガラス材料等が挙げられる。
基板に用いられる樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等が挙げられる。基板の材料として、樹脂材料を用いた場合、柔軟性に優れた有機電界発光素子が得られる。また、上記樹脂材料上にエポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、芳香族ポリマー、ポリイミド等の樹脂層を設けたものを基板として用いてもよい。
基板に用いられるガラス材料としては、石英ガラス、ソーダガラス等が挙げられる。
上記基板の平均厚さは、10~150μmであることが好ましい。より好ましくは、10~50μmである。
基板の平均厚さはデジタルノギスにより測定することができる。
上記有機電界発光素子は、基板がある側とは反対側に光を取り出す(すなわち、基板がある側とは反対側が光取り出し面である)トップエミッション型のものであってもよく、基板がある側に光を取り出す(すなわち、基板がある側が光取り出し面である)ボトムエミッション型のものであってもよい。
本発明の有機電界発光素子パネルは、基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材をこの順に有するものである限り、その他の層を有するものであってもよく、また基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材のみからなるものであってもよい。
2.有機電界発光素子パネルの製造方法
本発明はまた、封止材によって有機電界発光素子を封止してなる有機電界発光素子パネルを製造する方法であって、該製造方法は、基板上に形成された有機電界発光素子上に、無機成分を含まない有機層、及び/又は、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を形成する第一工程と、第一工程の後に無機成分を含む接着剤を用いて封止材による封止をする第二工程とを含むことを特徴とする有機電界発光素子パネルの製造方法でもある。
上記第一工程において、基板上に形成された有機電界発光素子上に、無機成分を含まない有機層や、無機成分として粒径100nm以下の粒子のみを含む有機層を形成する方法は特に制限されず、有機材料と溶媒を含む液体組成物や、有機材料と粒径100nm以下の粒子のみからなる無機成分と溶媒とを含む液体組成物を用いる場合は塗布して有機層を形成する方法等を用いることができる。
液体組成物を塗布して有機層を形成する場合、塗布する方法としては、上述した有機電界発光素子の製造時に有機化合物から形成される層を成膜する方法や、その他の塗布方法を用いることができる。
また、有機層の材料としてフィルム状等の固体状の材料を用い、当該固体状の有機層材料を有機電界発光素子上に貼り付けることで有機層を形成してもよい。
上記第二工程において、第一工程で形成された有機層の上に無機成分を含む接着剤を用いて封止材による封止をする方法は特に制限されず、液体状の接着剤を用いる場合は接着剤を有機層上に塗布し、その上に封止材を張り付ける方法を用いることができる。
液体状の接着剤を塗布して接着剤層を形成する場合、塗布する方法としては、上述した有機電界発光素子の製造時に有機化合物から形成される層を成膜する方法や、その他の塗布方法を用いることができる。
また、接着剤としてフィルム状等の固体状の材料を用いる場合は、当該固体状の接着剤を有機層上に張り付け、その上に封止材を張り付ける方法を用いることができる。
上記第一工程、第二工程を行う雰囲気は特に制限されず、大気下で行ってもよいが、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。これにより第一工程、第二工程を行う間の素子の劣化を抑制することができる。
不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、アルゴン等を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子パネルの製造方法は、上記第一工程、第二工程を含む限り、その他の工程を含んでいてもよい。その他の工程としては、基板上に有機電界発光素子を形成する工程、第二工程で貼り付けた封止材の上に更に封止材層を形成する工程、電子回路を接続する工程等が挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
(実施例1)
以下に示す方法により、素子パネル1を作製した。作製した素子パネル1の構造を図1、2に示す。
[工程1]
基板1として、厚さ25μmのバリア層付PETフィルム(尾池工業社製、PT7/25GT3)上に、エポキシ樹脂(日本化薬社製、SU-8)をスピンコートにより塗布し、365nm光を10秒照射し、100℃に加熱されたホットプレート上でベークした。
[工程2]
基板1をスパッタリング装置にセットし、基板1上に、亜鉛金属をターゲットとし、反応ガスとして酸素をキャリアガスとしてアルゴンを用いたスパッタ法により、酸化亜鉛(ZnO)層を形成した。その後、真空蒸着装置にセットし、銀を成膜し、再びスパッタリング装置にセットし、ZnO層を形成した。基板1を大気下に移し、ホットプレートにより100℃30分アニールを行うことで、透明電極層2と酸化物層3を形成した。
[工程3]
次に、ポリエチレンイミン(日本触媒社製、P1000)を酸化物層3の上にスピンコートにより塗布し、電子注入層4を形成した。
[工程4]
次に、電子注入層4までの各層が形成された基板1を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。また、ケミプロ化成より購入したKHLHS-04、KHLDR-03、下記式(1)で示されるN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)をそれぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10-5Paの圧力となるまで減圧して、KHLHS-04を10nm蒸着し、電子輸送層5を形成した。次にKHLHS-04、α-NPDをホスト材料、KHLDR-03を発光ドーパントとして15nm共蒸着し、発光層6を成膜した。次に、α-NPDを40nm蒸着することにより、正孔輸送層7を成膜した。さらに、三酸化モリブデンMoOを真空一貫で蒸着することにより成膜し、膜厚が10nmの正孔注入層8を形成した。
[工程5]
次に、正孔注入層8まで形成した基板1上に、アルミニウム(陽極9)を膜厚が200nmとなるように蒸着した。
[工程6]
陽極9まで成膜された基板1を大気下に取り出し、厚さ25μmのオレフィン系粘着剤(テサテープ社製、品番61562)を、陽極9まで成膜された有機電界発光素子の外部電源と接続するための電極の端部を残し、他全体及びその周辺の基板を覆うようにハンドローラーを使って貼り付け、有機層10を成膜した。
[工程7]
オレフィン系粘着剤を貼り付けられた基板1上に、厚さ25μmの無機微粒子を含む粘着剤(テサテープ社製、品番61531)を、有機層10全体を覆うようにハンドローラーを使って貼り付け、接着剤層11を製膜した。
[工程8]
接着剤層11の上に、厚さ25μmのバリア層付PETフィルム(尾池工業社製、PT7/25GT3)をハンドローラーを使って貼り付けた後、ラミネーターを通し、バリアフィルム層12を接着剤層11全体を覆うように成膜し、素子パネル1を作製した。
Figure 0007475172000001
(実施例2)
工程6におけるオレフィン系粘着剤(テサテープ社製、品番61562)を、厚さ3μmのアクリル系粘着剤(日栄化工社製、NE-NCP3)に置き換えた以外は実施例1と同様にして素子パネル2を作製した。
(実施例3)
工程6におけるオレフィン系粘着剤(テサテープ社製、品番61562)を、厚さ10μmのアクリル系粘着剤(日栄化工社製、Neo Fix 10S2)に置き換えた以外は実施例1と同様にして素子パネル3を作製した。
(実施例4)
工程6におけるオレフィン系粘着剤(テサテープ社製、品番61562)を、エポキシ樹脂(日本化薬社製、SU-8)に置き換え、SU-8をスピンコートにより塗布後、ホットプレートで80℃で乾燥し、365nm光を10秒照射し、膜厚1μmの層を形成したこと以外は実施例1と同様にして素子パネル4を作製した。
(比較例1)
工程6をなくしたこと以外は実施例1と同様にして、比較素子パネル1を作製した。
(素子パネルの特性評価)
素子パネルはそれぞれ10個ずつ作製し、歩留評価、曲げ試験、大気安定性試験をそれぞれ以下の方法で実施した。表1にそれぞれの結果を示した。
<歩留評価>
工程8直後に素子パネルがショートしていないかを確認し、ショートしていない素子パネルの割合を評価した。
<曲げ試験>
歩留まり評価後、ショートしていない素子パネルを用いて、素子を曲率半径7mmで50回曲げたとき、ショートしておらず、かつ発光面に亀裂が入っていない素子パネルの割合を評価した。
<最小曲げ半径>
曲げ試験で素子パネルを曲げた時、発光面に亀裂が入ったときの曲率半径を、最小曲げ半径とした。
<大気安定性試験>
素子パネルを室温で1カ月間保管した後、素子パネルのサイド方向からの空気の侵入距離を、接着剤層11のゲッター剤の色の変化で評価した。ゲッター剤は乾燥状態では乳白色だが、吸湿すると透明となるため、接着剤層の端からどれだけ空気が侵入したかを測定できる。
Figure 0007475172000002
以上に示すように、素子パネル1~4は歩留が高く、曲げに対しても強く、大気安定性も高かった。一方、有機層がない比較素子パネル1は大気安定性は高いものの、歩留が低く、曲げ試験でも発光面に亀裂が入ることが多かった。
これらの結果から、本発明の有機電界発光素子パネルは良好な封止性能を有し、かつ、ゲッター剤を原因とする有機電界発光素子の損傷も効果的に抑制された素子であることが確認された。
1:基板
2:透明電極層(陰極)
3:酸化物層
4:電子注入層
5:電子輸送層
6:発光層
7:正孔輸送層
8:正孔注入層
9:陽極
10:有機層
11:接着剤層
12:バリアフィルム層(封止材)

Claims (6)

  1. 封止材によって有機電界発光素子を封止してなる有機電界発光素子パネルであって、
    該有機電界発光素子パネルは、基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材からなり、かつ、基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材をこの順に有し、
    該有機電界発光素子は、陰極、電子注入層及び/又は電子輸送層、発光層、正孔輸送層及び/又は正孔注入層、陽極の各層をこの順に隣接して有し、更に該有機層と隣接する層としてパッシベーション層を有していてもよい素子であり、
    該有機層は、無機成分、グラファイト、シリコンカーバイトを含まない有機層であることを特徴とする有機電界発光素子パネル(有機層、無機成分を含む接着剤層の少なくとも一方が硬化性ホットメルト型接着剤を用いて形成されたものを除く)。
  2. 前記接着剤層に含まれる無機成分は、周期表第1族、第2族の金属およびそれらの化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子パネル。
  3. 前記有機層は、厚みが1~100μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子パネル。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の有機電界発光素子パネルを備えることを特徴とする表示装置。
  5. 請求項1~3のいずれかに記載の有機電界発光素子パネルを備えることを特徴とする照明装置。
  6. 封止材によって有機電界発光素子を封止してなる有機電界発光素子パネルを製造する方法であって、
    該有機電界発光素子パネルは、基板、有機電界発光素子、有機層、無機成分を含む接着剤層、封止材からなり、
    該有機電界発光素子は、陰極、電子注入層及び/又は電子輸送層、発光層、正孔輸送層及び/又は正孔注入層、陽極の各層をこの順に隣接して有し、更に該有機層と隣接する層としてパッシベーション層を有していてもよい素子であり、
    該製造方法は、基板上に形成された有機電界発光素子上に、無機成分、グラファイト、シリコンカーバイトを含まない有機層(硬化性ホットメルト型接着剤を用いて形成されたものを除く)を形成する第一工程と、
    第一工程の後に無機成分を含む接着剤(硬化性ホットメルト型接着剤を除く)を用いて封止材による封止をする第二工程とを含むことを特徴とする有機電界発光素子パネルの製造方法。
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