JP7473074B2 - 温度推定方法、温度推定プログラムおよび温度推定装置 - Google Patents

温度推定方法、温度推定プログラムおよび温度推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、生体等の被検体の内部温度を推定する温度推定方法、温度推定プログラムおよび温度推定装置に関するものである。
従来、生体の深部体温を推定する方法として、特許文献1に開示された生体内温度推定方法が知られている。特許文献1に開示された方法は、図11に示すように生体100とセンサ101の熱等価回路モデルを用いて、生体100の深部体温Tcbtを推定するものである。センサ101は、生体100の皮膚表面の温度Tsと皮膚表面の熱流束Hsoとを計測する。Ttopは生体100の皮膚と接する面と反対側のセンサ101の上面の温度、TAirは外気温度、Rbは生体100の熱抵抗、Rsはセンサ101の熱抵抗、RAは外気の熱抵抗である。深部体温Tcbtを推定する式は、次式のようになる。
cbt=Ts+Rb×Hso ・・・(1)
皮膚表面の熱流束Hsoは、次式で表される。
so=(Ts-Ttop)/Rs ・・・(2)
しかしながら、特許文献1に開示された推定方法では、外気への熱の輸送を定常と仮定するため、扇風機などで生体に風を当てたり、生体が走ったり、温かい部屋から急に冷たい部屋に移動したりする場合には、推定温度に過渡的な誤差が生じる。
図12に、扇風機で生体に風を当てた時の真の深部体温Ttと推定温度Tcbtとの比較を示す。真の深部体温Ttと推定温度Tcbtとの誤差は、生体に風が当たったときにセンサの上面の温度Ttopと皮膚温度Tsとがそれぞれ定常状態に落ち着くまでの時間に差があるために生じる。このように、特許文献1に開示された推定方法では、深部体温Tcbtの推定に誤差が生じるという課題があった。
特開2020-003291号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、生体等の被検体の内部温度の推定誤差を低減することができる温度推定方法、温度推定プログラムおよび温度推定装置を提供することを目的とする。
本発明の温度推定方法は、被検体の表面の温度を第1の温度センサによって計測する第1のステップと、前記被検体から遠ざかる位置の温度を第2の温度センサによって計測する第2のステップと、前記第1、第2の温度センサの計測結果に基づいて前記被検体の内部温度を算出する第3のステップと、前記内部温度の過渡応答開始時点を検出する第4のステップと、過渡応答時の前記内部温度の変化をモデル化した複数のモデル関数のそれぞれの係数を、前記過渡応答開始時点から所定の過渡応答収束評価時間が経過するまでの一部の係数算出区間について求める第5のステップと、前記複数のモデル関数のそれぞれについて前記内部温度の補正区間を決定する第6のステップと、前記補正区間において前記内部温度を前記複数のモデル関数のそれぞれによって補正した結果を算出する第7のステップと、前記第7のステップによる補正結果を評価する第8のステップと、前記内部温度の時系列データのうち前記補正区間のデータを、前記第8のステップで最良と判定した補正結果に置き換える第9のステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の温度推定方法の1構成例において、前記複数のモデル関数は、前記被検体に当たる風が変化した過渡応答時の内部温度の変化をモデル化したモデル関数と、外気温が変化した過渡応答時の内部温度の変化をモデル化したモデル関数とを含む。
また、本発明の温度推定方法の1構成例において、前記第5のステップは、前記複数のモデル関数のそれぞれについて、前記内部温度と前記モデル関数の出力との差が最小になるように前記係数を求めるステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の温度推定方法の1構成例において、前記係数算出区間は、前記内部温度のピーク値と前記過渡応答開始時点の前記内部温度との中間値から、前記ピーク値までの区間である。
また、本発明の温度推定方法の1構成例において、前記第6のステップは、前記過渡応答開始時点の直前の前記内部温度の第1の近似直線と、前記過渡応答開始時点から前記過渡応答収束評価時間経過後の前記内部温度の第2の近似直線とをそれぞれ求め、前記複数のモデル関数のそれぞれについて、前記第1、第2の近似直線と前記モデル関数の出力との2つの交点間の区間を前記補正区間とするステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の温度推定方法の1構成例において、前記第8のステップは、前記複数のモデル関数による補正結果のそれぞれについて評価値を算出し、評価値が最小のものを最良の補正結果とするステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の温度推定プログラムは、第2乃至第9のステップをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
また、本発明の温度推定装置は、被検体の表面の温度を計測するように構成された第1の温度センサと、前記被検体から遠ざかる位置の温度を計測するように構成された第2の温度センサと、前記第1、第2の温度センサの計測結果に基づいて前記被検体の内部温度を算出するように構成された温度算出部と、前記内部温度の過渡応答開始時点を検出するように構成された過渡応答検出部と、過渡応答時の前記内部温度の変化をモデル化した複数のモデル関数のそれぞれの係数を、前記過渡応答開始時点から所定の過渡応答収束評価時間が経過するまでの一部の係数算出区間について求めるように構成された係数算出部と、前記複数のモデル関数のそれぞれについて前記内部温度の補正区間を決定するように構成された補正区間決定部と、前記補正区間において前記内部温度を前記複数のモデル関数のそれぞれによって補正した結果を算出するように構成された温度補正部と、前記温度補正部による補正結果を評価するように構成された補正結果評価部と、前記内部温度の時系列データのうち前記補正区間のデータを、前記補正結果評価部によって最良と判定された補正結果に置き換えるように構成された補正結果出力部とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、風や外気温の影響を取り除き、被検体の内部温度の推定誤差を低減することができる。
図1は、本発明の実施例に係る温度推定装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施例に係る断熱材と温度センサと生体の熱等価回路モデルを示す図である。 図3は、本発明の実施例に係る温度推定装置の動作を説明するフローチャートである。 図4は、本発明の実施例に係る過渡応答検出部によって深部体温の過渡応答が検出されたときの深部体温の補正処理を説明するフローチャートである。 図5は、深部体温の1例を示す図である。 図6A-図6Bは、生体に当たる風や外気温に変化がない場合の深部体温の標準偏差と平均の1例を示す図である。 図7A-図7Bは、補正区間における深部体温の標準偏差と平均の1例を示す図である。 図8A-図8Bは、補正後の深部体温の標準偏差と平均の1例を示す図である。 図9は、本発明の実施例に係る温度推定装置によって推定した深部体温と鼓膜温度計によって計測した鼓膜温とを示す図である。 図10は、本発明の実施例に係る温度推定装置を実現するコンピュータの構成例を示すブロック図である。 図11は、生体とセンサの熱等価回路モデルを示す図である。 図12は、扇風機で生体に風を当てた時の真の深部体温と推定温度との比較結果を示す図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係る温度推定装置の構成を示すブロック図である。温度推定装置は、生体100(被検体)の皮膚表面の温度Tsを計測する温度センサ1と、生体100から遠ざかる位置の温度Ttopを計測する温度センサ2と、温度センサ1と温度センサ2とを保持する断熱材3と、データの記憶のための記憶部4と、生体100の深部体温Tcbt(内部温度)を算出する温度算出部5と、深部体温Tcbtの過渡応答開始時点を検出する過渡応答検出部6と、過渡応答時の深部体温Tcbtのピークを検出するピーク検出部7と、過渡応答時の深部体温Tcbtの変化をモデル化した複数のモデル関数のそれぞれについて深部体温Tcbtの補正区間を決定する補正区間決定部8と、複数のモデル関数のそれぞれの係数を、過渡応答開始時点から所定の過渡応答収束評価時間が経過するまでの一部の係数算出区間について求める係数算出部9と、補正区間において深部体温Tcbtを複数のモデル関数のそれぞれによって補正した結果を算出する温度補正部10と、温度補正部10による補正結果を評価する補正結果評価部11と、深部体温Tcbtの時系列データのうち補正区間のデータを、補正結果評価部11によって最良と判定された補正結果に置き換える補正結果出力部12と、深部体温Tcbtの算出結果を外部端末14に送信する通信部13とを備えている。
温度推定装置は、断熱材3が生体100の皮膚と接触するように配置される。温度センサ1は、断熱材3の生体側の面に設けられる。温度センサ2は、断熱材3の生体側の面と反対側の面に、空気と触れるように設けられる。断熱材3は、温度センサ1と温度センサ2とを保持し、且つ温度センサ1に流入する熱に対する抵抗体となる。
図2は温度センサ1,2と断熱材3と生体100の熱等価回路モデルを示す図である。本実施例においても熱等価回路モデルは従来と同様であるので、図11と同じ符号を用いて説明する。
図3は本実施例の温度推定装置の動作を説明するフローチャートである。温度センサ1は、生体100の皮膚表面の温度Tsを計測する(図3ステップS100)。温度センサ2は、生体100から遠ざかる位置の温度Ttopを計測する(図3ステップS101)。温度センサ1,2の計測データは記憶部4に格納される。
温度算出部5は、Ts-Ttopを皮膚表面の熱流束Hsoとして算出する(図3ステップS102)。
so=Ts-Ttop ・・・(3)
そして、温度算出部5は、生体100の深部体温Tcbtを式(1)により算出する(図3ステップS103)。生体100の熱抵抗Rbは記憶部4に予め記憶されている。温度算出部5によって算出された深部体温Tcbtのデータは記憶部4に格納される。
次に、ピーク検出部7は、温度算出部5によって算出された深部体温Tcbtの時間微分dTcbt/dtを算出する(図3ステップS104)。
過渡応答検出部6は、温度算出部5によって算出された深部体温Tcbtの標準偏差σcbtを算出する(図3ステップS105)。標準偏差σcbtについては、例えば直前の5~10分間の標準偏差を算出すればよい。
次に、過渡応答検出部6は、温度算出部5によって算出された深部体温Tcbtと例えば直前の5~10分間の深部体温Tcbtの平均値μとの差Tcbt-μを閾値THcbtと比較する(図3ステップS106)。閾値THcbtは、例えば標準偏差σcbtの3倍の値3σcbtである。こうして、Tcbt-μがTHcbtを上回るか、または-THcbtを下回るまで、ステップS100~S106の処理が一定時間毎に実施される。
過渡応答検出部6は、Tcbt-μがTHcbtを上回るか、または-THcbtを下回ったとき(ステップS106においてYES)、深部体温Tcbtの過渡応答開始時点を検出したと判断し、このときの深部体温Tcbtを過渡応答開始時点の深部体温Tcbt_startとする。さらに、過渡応答検出部6は、深部体温Tcbtが閾値THcbtを超えた現時刻tを過渡応答開始時の時刻t_startとする(図3ステップS107)。
温度推定装置は、以上のステップS100~S107の処理を、例えばユーザから計測終了の指示があるまで(図3ステップS108においてYES)、一定時間毎に実施する。
図4は過渡応答検出部6によって深部体温Tcbtの過渡応答が検出されたときの深部体温Tcbtの補正処理を説明するフローチャート、図5は深部体温Tcbtの1例を示す図である。生体100に当たる風や外気温に変化がない場合、式(1)から得られる深部体温Tcbtは正規分布N(μ,σ)に従う。例えば図5のJの区間についての標準偏差σと平均μを示すと、図6A、図6Bのようになる。
しかし、生体100に当たる風や外気温が変化すると、深部体温Tcbtの誤差の分布が変化する。生体100に当たる風が変化したときの温度変化は、表面からの熱伝導と対流による熱流束が支配的になる。熱伝導により温度Tは式(4)のように変化し、熱流束により温度Tは式(5)のように変化することが一般に知られている。
Figure 0007473074000001
式(4)、式(5)において、T0は温度Tの初期値、tは時間、erfc()は相補誤差関数である。式(4)、式(5)を組み合わせることにより、生体100に当たる風が変化した過渡応答時の温度(以下、T1)を式(6)のように表すことができる。
Figure 0007473074000002
また、外気温が急に変化した過渡応答時の温度(以下、T2)は、式(4)を並べた形で式(7)のように表すことができる。
Figure 0007473074000003
式(6)は、生体100に当たる風が変化した過渡応答時の深部体温の変化T1をモデル化したモデル関数を示す。また、式(7)は、外気温が変化した過渡応答時の深部体温の変化T2をモデル化したモデル関数を示す。式(6)、式(7)のA1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E2は、風の強さと生体100の熱物性と温度センサ1,2の熱物性とに関係する係数である。上記のとおり、生体100に当たる風や外気温に変化がない場合、深部体温Tcbtは正規分布N(μ,σ)に従うが、生体100に当たる風や外気温が変化すると、深部体温Tcbtの誤差の分布が式(6)や式(7)の分だけ変化することになる。したがって、過渡応答の区間について深部体温Tcbtを式(6)や式(7)に基づいて補正すれば、風や外気温の影響を取り除くことができる。
まず、ピーク検出部7は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データを参照し、過渡応答検出部6によって深部体温Tcbtの過渡応答が検出された時点以降におけるTcbtの時間微分dTcbt/dtにより深部体温Tcbtのピーク方向を判定する(図4ステップS200)。ピーク検出部7は、dTcbt/dt>0、すなわち図5の例のように過渡応答開始時点t_start以降における深部体温Tcbtの時間微分dTcbt/dtが正の場合、上向きのピークと判定する。また、ピーク検出部7は、dTcbt/dt<0、すなわち過渡応答開始時点t_start以降における深部体温Tcbtの時間微分dTcbt/dtが負の場合、下向きのピークと判定する。
ピーク検出部7は、上向きのピークと判定した場合、時間微分dTcbt/dtが負に変わる点を検出する。ピーク検出部7は、時間微分dTcbt/dtが負に変わる点を検出したとき(図4ステップS201においてYES)、このときの深部体温Tcbtをピーク値Tcbt_topとする(図4ステップS202)。
また、ピーク検出部7は、下向きのピークと判定した場合、時間微分dTcbt/dtが正に変わる点を検出する。ピーク検出部7は、時間微分dTcbt/dtが正に変わる点を検出したとき(図4ステップS203においてYES)、このときの深部体温Tcbtをピーク値Tcbt_topとする(ステップS202)。
次に、係数算出部9は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データを参照し、Tcbt_top以降の深部体温Tcbtのうち、Tcbt_top-Tcbt=Tcbt-Tcbt_startが成立する値、すなわち深部体温のピーク値Tcbt_topと過渡応答開始時点の深部体温Tcbt_startとの中間値Tcbt_を検出する(図4ステップS204)。係数算出部9は、検出した中間値Tcbt_をTcbt_midとする(図4ステップS205)。
続いて、補正区間決定部8は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データを参照し、過渡応答開始時点の直前の深部体温Tcbtの近似直線L1を求める(図4ステップS206)。実際には、補正区間決定部8は、過渡応答開始時点t_startよりも所定時間t1(例えば数分間)前の時点から過渡応答開始時点t_startの直前までの区間の深部体温Tcbtの近似直線を求めるようにすればよい。
さらに、補正区間決定部8は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データを参照し、過渡応答開始時点の深部体温Tcbt_startから規定の過渡応答収束評価時間t_conv後の深部体温Tcbtの近似直線L2を求める(図4ステップS207)。実際には、補正区間決定部8は、過渡応答開始時点t_startからt_conv後の時点から、所定時間t2(例えば数分間)が経過するまでの区間の深部体温Tcbtの近似直線を求めるようにすればよい。t_convは例えば30分程度である。
次に、係数算出部9は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データを参照し、中間値Tcbt_midからピーク値Tcbt_topまでの係数算出区間の深部体温Tcbtの時系列データを用いて、式(6)のモデル関数の係数A1,B1,C1,D1を、深部体温Tcbtとモデル関数の出力T1との差が最小になるように求める(図4ステップS208)。なお、ピーク値Tcbt_top以降に中間値Tcbt_midまでの区間が存在するが、係数算出区間は、ピーク値Tcbt_top以前の区間とすればよい。
同様に、係数算出部9は、中間値Tcbt_midからピーク値Tcbt_topまでの係数算出区間の深部体温Tcbtの時系列データを用いて、式(7)のモデル関数の係数A2,B2,C2,D2,E2を、深部体温Tcbtとモデル関数の出力T2との差が最小になるように求める(ステップS208)。
次に、補正区間決定部8は、近似直線L1と式(6)のモデル関数の出力T1との交点P11、および近似直線L2とモデル関数の出力T1との交点P21を求め、交点P11から交点P21までの区間を式(6)のモデル関数用の補正区間I1とする(図4ステップS209)。
また、補正区間決定部8は、近似直線L1と式(7)のモデル関数の出力T2との交点P12、および近似直線L2とモデル関数の出力T2との交点P22を求め、交点P12から交点P22までの区間を式(7)のモデル関数用の補正区間I2とする(図4ステップS210)。
なお、図5の例では、式(6)のモデル関数について補正区間I1を求めた場合について記載している。
次に、温度補正部10は、補正区間決定部8によって決定された補正区間I1において、式(6)のモデル関数により深部体温Tcbtを補正した結果を算出する(図4ステップS211)。式(6)を用いる場合、補正後の深部体温T’cbtは式(8)のようになる。式(8)は、補正区間I1における深部体温Tcbtの時系列データを、式(6)のモデル関数の出力T1の時系式データにより時刻毎に補正することを意味する。
T’cbt=Tcbt-T1 ・・・(8)
また、温度補正部10は、補正区間決定部8によって決定された補正区間I2において、式(7)のモデル関数により深部体温Tcbtを補正した結果を算出する(ステップS211)。式(7)を用いる場合、補正後の深部体温T’cbtは式(9)のようになる。式(9)は、補正区間I2における深部体温Tcbtの時系列データを、式(7)のモデル関数の出力T2の時系式データにより時刻毎に補正することを意味する。
T’cbt=Tcbt-T2 ・・・(9)
次に、補正結果評価部11は、温度補正部10による補正結果を評価する(図4ステップS212)。補正結果評価部11は、例えば式(6)のモデル関数による補正結果と式(7)のモデル関数による補正結果のそれぞれについて評価値を算出する。評価値としては、例えば補正結果のばらつきの程度を示す∫σ2dtを算出すればよい。そして、補正結果評価部11は、式(6)のモデル関数による補正結果と式(7)のモデル関数による補正結果のうち、評価値が最小のものを最良の補正結果とする。
補正結果出力部12は、記憶部4に記憶されている深部体温Tcbtの時系列データのうち、補正区間I1またはI2のデータを、補正結果評価部11によって最良と判定された補正結果に置き換える(図4ステップS213)。
補正結果出力部12は、式(6)のモデル関数による補正結果が最良と判定された場合、補正区間I1における深部体温Tcbtの時系列データを、式(6)のモデル関数による補正結果T’cbtの時系列データに置き換える。また、補正結果出力部12は、式(7)のモデル関数による補正結果が最良と判定された場合、補正区間I2における深部体温Tcbtの時系列データを、式(7)のモデル関数による補正結果T’cbtの時系列データに置き換える。以上により、深部体温Tcbtの補正が終了する。
例えば補正区間について深部体温Tcbtの標準偏差σと平均μを示すと、図7A、図7Bのようになる。補正区間では、標準偏差σが一定でなくなり、平均μも本来の深部体温からずれていく。
一方、式(6)、式(7)のモデル関数による補正結果の標準偏差σと平均μは図8A、図8Bのようになる。図8A、図8Bでは、式(6)のモデル関数によって標準偏差σと平均μが、外乱(風や外気温の変化)がない場合の値になることが分かる。
温度推定装置の通信部13は、補正後の深部体温の時系列データを外部端末14に送信する。PC(Personal Computer)やスマートフォン等からなる外部端末14は、温度推定装置から受信した深部体温の値を表示する。
図9に本実施例で推定した深部体温と、比較のために鼓膜温度計によって計測した深部温度(鼓膜温)とを示す。ここでは、ファンの風を直接、生体100に当てながら生体100の深部体温を計測している。図9の900は温度算出部5によって算出された深部体温Tcbt、901は鼓膜温、902は本実施例による補正後の深部体温を示している。図9によれば、対流が生じたことによる過渡的な誤差が低減され、温度の推定誤差が±0.1℃以下に抑制されたことが分かる。
本実施例で説明した温度算出部5と過渡応答検出部6とピーク検出部7と補正区間決定部8と係数算出部9と温度補正部10と補正結果評価部11と補正結果出力部12と通信部13とは、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図10に示す。
コンピュータは、CPU200と、記憶装置201と、インタフェース装置(I/F)202とを備えている。I/F202には、温度センサ1,2や通信部13のハードウェア等が接続される。このようなコンピュータにおいて、本発明の温度推定方法を実現させるための温度推定プログラムは記憶装置201に格納される。CPU200は、記憶装置201に格納されたプログラムに従って本実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、生体等の被検体の内部温度を推定する技術に適用することができる。
1,2…温度センサ、3…断熱材、4…記憶部、5…温度算出部、6…過渡応答検出部、7…ピーク検出部、8…補正区間決定部、9…係数算出部、10…温度補正部、11…補正結果評価部、12…補正結果出力部、13…通信部、14…外部端末。

Claims (8)

  1. 被検体の表面の温度を第1の温度センサによって計測する第1のステップと、
    前記被検体から遠ざかる位置の温度を第2の温度センサによって計測する第2のステップと、
    前記第1、第2の温度センサの計測結果に基づいて前記被検体の内部温度を算出する第3のステップと、
    前記内部温度の過渡応答開始時点を検出する第4のステップと、
    過渡応答時の前記内部温度の変化をモデル化した複数のモデル関数のそれぞれの係数を、前記過渡応答開始時点から所定の過渡応答収束評価時間が経過するまでの一部の係数算出区間について求める第5のステップと、
    前記複数のモデル関数のそれぞれについて前記内部温度の補正区間を決定する第6のステップと、
    前記補正区間において前記内部温度を前記複数のモデル関数のそれぞれによって補正した結果を算出する第7のステップと、
    前記第7のステップによる補正結果を評価する第8のステップと、
    前記内部温度の時系列データのうち前記補正区間のデータを、前記第8のステップで最良と判定した補正結果に置き換える第9のステップとを含むことを特徴とする温度推定方法。
  2. 請求項1記載の温度推定方法において、
    前記複数のモデル関数は、前記被検体に当たる風が変化した過渡応答時の内部温度の変化をモデル化したモデル関数と、外気温が変化した過渡応答時の内部温度の変化をモデル化したモデル関数とを含むことを特徴とする温度推定方法。
  3. 請求項1または2記載の温度推定方法において、
    前記第5のステップは、前記複数のモデル関数のそれぞれについて、前記内部温度と前記モデル関数の出力との差が最小になるように前記係数を求めるステップを含むことを特徴とする温度推定方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度推定方法において、
    前記係数算出区間は、前記内部温度のピーク値と前記過渡応答開始時点の前記内部温度との中間値から、前記ピーク値までの区間であることを特徴とする温度推定方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の温度推定方法において、
    前記第6のステップは、前記過渡応答開始時点の直前の前記内部温度の第1の近似直線と、前記過渡応答開始時点から前記過渡応答収束評価時間経過後の前記内部温度の第2の近似直線とをそれぞれ求め、前記複数のモデル関数のそれぞれについて、前記第1、第2の近似直線と前記モデル関数の出力との2つの交点間の区間を前記補正区間とするステップを含むことを特徴とする温度推定方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の温度推定方法において、
    前記第8のステップは、前記複数のモデル関数による補正結果のそれぞれについて評価値を算出し、評価値が最小のものを最良の補正結果とするステップを含むことを特徴とする温度推定方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の第2乃至第9のステップをコンピュータに実行させることを特徴とする温度推定プログラム。
  8. 被検体の表面の温度を計測するように構成された第1の温度センサと、
    前記被検体から遠ざかる位置の温度を計測するように構成された第2の温度センサと、
    前記第1、第2の温度センサの計測結果に基づいて前記被検体の内部温度を算出するように構成された温度算出部と、
    前記内部温度の過渡応答開始時点を検出するように構成された過渡応答検出部と、
    過渡応答時の前記内部温度の変化をモデル化した複数のモデル関数のそれぞれの係数を、前記過渡応答開始時点から所定の過渡応答収束評価時間が経過するまでの一部の係数算出区間について求めるように構成された係数算出部と、
    前記複数のモデル関数のそれぞれについて前記内部温度の補正区間を決定するように構成された補正区間決定部と、
    前記補正区間において前記内部温度を前記複数のモデル関数のそれぞれによって補正した結果を算出するように構成された温度補正部と、
    前記温度補正部による補正結果を評価するように構成された補正結果評価部と、
    前記内部温度の時系列データのうち前記補正区間のデータを、前記補正結果評価部によって最良と判定された補正結果に置き換えるように構成された補正結果出力部とを備えることを特徴とする温度推定装置。
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