JP7469131B2 - 流路切替機構およびポジショナ - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている流路切替機構は、ポジショナの筐体にねじ込まれたねじ部材を締め込むことにより「オート」モードに切り替わり、ねじ部材を緩めることによって「マニュアル」モードに切り替わる。
以下、本発明に係る流路切替機構およびポジショナの一実施の形態を図1~図6を参照して詳細に説明する。
図1に示すポジショナ1は、空気作動型の調節弁2を開閉制御するためのものである。ポジショナ1は、上位のコントローラ3から電気信号で送られてくる入力信号IO を空気圧信号(ノズル背圧)PNに変換する電気/空気変換部(電空変換器)4と、ノズル背圧PNを増幅して空気圧信号PO として調節弁2の駆動装置5に出力するパイロットリレー6と、調節弁2の動作モードをオート(自動)とマニュアル(手動)に切り替える流路切替機構7等を備えている。図1において、符号PSで示すものは空気供給源、8は減圧弁である。空気供給源PSから供給された空気は、減圧弁8を通ってパイロットリレー6に供給される。
電空変換器4は、ヨーク15、励磁コイル16等からなるマグネットユニット17と、ノズル18およびフラッパ19等からなるノズルフラッパ機構20とで構成されている。
ノズル18は、後述する流路切替機構7と空気供給通路21とを介して空気供給源PSに接続されており、流路切替機構7でオートモードに切り替えられた状態において、供給空気圧Psup (通常1.4Kgf/cm2)が供給される。この空気供給通路21の途中にはパイロットリレー6、減圧弁8、供給空気用圧力計22等が設けられている。
パイロットリレー6は、内部が2つの隔壁31,32と2枚のダイヤフラム33,34によって5つの室、すなわち空気供給室35、出力室36、大気開放室37、バイアス室38および背圧室39に仕切られたケース40と、ポペット弁41およびピストン弁42等で構成されている。空気供給室35は、空気供給通路21を介して空気供給源PSに接続されるとともに、流路切替機構7を介してノズル18に接続されている。
背圧通路48は、ノズル18から延びるノズル通路49と、流路切替機構7から延びる制御圧通路50とに接続されている。
流路切替機構7は、図3に示すように、ハウジング11(筐体)の肉厚内に形成された弁体収容部51内に第1~第4のOリング52~55を介してねじ込まれる弁体56を備えている。弁体収容部51は、パイロットリレー6への空気圧信号を導く通路中に形成されている。
弁体56は、弁体収容部51にハウジング11の外部から進退操作可能に収容されており、先端部に設けられている第1のOリング52が弁体収容部51の底面からなる弁座57に接触した第1の状態と、図5に示すように、第1のOリング52が弁座57から離間した第2の状態との何れか一方の状態で使用される。第1の状態と第2の状態とでは、詳細は後述するが、ハウジング11の外部から供給される供給空気の流出経路が切り替えられる。
弁体56の後端部には、弁体収容部51の後述する雌ねじ71に螺合する雄ねじ72が形成されている。弁体56の後端面には、弁体56を回転させる際、ドライバ等が係入される直径方向の溝73が形成されている。
最も手前側の第4の孔部51dには、第3および第4のOリング54、55が接触している。
〔オートモード〕
この流路切替機構7を備えたポジショナ1において、調節弁2を自動制御する際には、流路切替機構7をオートモードに切り替える。図3は流路切替機構7をオートモードに切り替えた状態を示している。この場合、弁体56は、弁体収容部51第1のOリング52が弁座57に着座した第1の状態に保持される。
ポジショナ1に供給空気が供給されると、この供給空気が空気供給室35から空気供給通路21の先端部21aを通って弁体収容部51に流入する。この供給空気は、図3中に二点鎖線で示すように、フィルタ67を通って弁体56の流入口61に入り、内部連通路65と固定絞り66とを通って制御圧通路50に至り、背圧通路48およびノズル通路49へ送られる。
一方、メンテナンスや零調整等のために調節弁2をマニュアルモードに切り替える場合は、弁体56を回転させることによって図3において右方向へ移動(後退)させ、図5に示すように、第1のOリング52を弁座57から離間させた第2の状態とする。この場合、流入口61より入流した供給空気は、図5中に二点鎖線の矢印で示すように、内部連通路65を通り、固定絞り66と第1および第2の流出口62~64とを通って制御圧通路50に至り、背圧通路48およびノズル通路49へ送られる。
上述した実施の形態では、流路切替機構7を電空変換器4等を収納するハウジング(筐体)11に設けたが、図7および図8に示すように、パイロットリレー6のケース(筐体)40に設けるようにしてもよい。図7および図8において、図1~図6によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。図7はオートモードの状態を示し、図8はマニュアルモードの状態を示している。
このようにパイロットリレー6のケース40に流路切替機構7を設ける場合は、外部連通路74がケース40の壁を貫通するように形成され、発音体81がケース40の外面に取り付けられる。
このように流路切替機構7をパイロットリレー6に設ける構成を採る場合であっても「オート」と「マニュアル」の状態を簡単に識別することができる。
本発明に係る流路切替機構は、図9および図10に示すように構成することができる。図9および図10において、図1~図6によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図9に示す流路切替機構7の弁体56は、先端に円筒91を有している。円筒91の内部には固定絞り66が設けられている。円筒91は、弁体56が第1の状態にあるときにハウジング11内の制御圧通路50に挿入されるように形成されている。円筒91と制御圧通路50の壁面との間には、クリアランス程度の微小な隙間が形成されている。
したがって、流路切替機構7を図9および図10に示すように構成したとしても、上述した各実施の形態を採るときと同様に、「オート」と「マニュアル」の状態を簡単に識別することができる。
Claims (3)
- 筐体の肉厚内に形成された弁体収容部に前記筐体の外部から進退操作可能に収容される弁体を備え、前記弁体を前記弁体収容部に設けられた弁座に着座させた第1の状態と前記弁座から離間させた第2の状態とで前記筐体の外部から供給される供給空気の流出経路を切り替える流路切替機構において、
前記弁体は、
前記弁体内に前記供給空気を流入させる流入口と、
前記弁体内に流入した前記供給空気を前記弁体外に流出させる流出口と、
前記流入口と前記流出口とを連通する前記弁体内に設けられた内部連通路とを有し、
前記筐体の肉厚部に前記弁体収容部と前記筐体外部とを連通する外部連通路が形成され、
前記外部連通路は、
前記弁体が第1の状態にあるときは前記弁体の外周面によって閉鎖される一方、前記弁体が第2の状態にあるときは開放されて、前記弁体に流入した前記供給空気の一部が通過することを可能とし、
前記外部連通路の前記筐体外部側に接続されて、前記外部連通路を通過する空気により音を発生する発音体を備えることを特徴とする流路切替機構。 - 請求項1に記載の流路切替機構において、
前記弁座を通過した前記供給空気はノズル通路および背圧通路に連通する通路へと導かれるとともに、
前記弁体の先端部の外周面と前記弁体収容部の内壁面との間に装着された第1および第2のOリングとを備え、
前記流出口は、
前記ノズル通路および背圧通路に連通する通路に開口する第1の流出口と、前記弁体収容部内の前記第1および第2のOリングとで仕切られる空間に開口する第2の流出口とを備え、
前記第1の流出口には固定絞りが設けられ、
前記弁体が第1の状態にあるときには、前記流入口より流入した前記供給空気が前記内部連通路を通り前記固定絞りのみを通って前記ノズル通路および背圧通路に連通する通路に至り、
前記弁体が第2の状態にあるときには、前記流入口より流入した前記供給空気が前記内部連通路を通り前記固定絞りおよび前記第2の流出口を通って前記ノズル通路および背圧通路に連通する通路に至ることを特徴とする流路切替機構。 - 外部からの供給空気を利用して電気信号を空気圧信号に変換する電空変換器と、この電空変換器からの空気圧信号を増幅するパイロットリレーと、前記電空変換器を少なくとも収容する筐体とを備えたポジショナにおいて、
前記筐体は、
前記パイロットリレーへの空気圧信号を導く通路を備え、
この通路中に形成された弁体収容部に前記筐体の外部から進退操作可能に請求項1または請求項2に記載された流路切替機構の弁体が収容されていることを特徴とするポジショナ。
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