JP7468414B2 - 車両割当装置、車両割当方法、およびプログラム - Google Patents

車両割当装置、車両割当方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両割当装置、車両割当方法、およびプログラムに関する。
関連技術として、内燃機関の排気経路に粒子フィルタが設けられた車両において、当該粒子フィルタに捕捉された粒子状物質に高温の排気を作用させることにより当該粒子状物質を燃焼させる技術が、知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、粒子状物質が粒子フィルタに蓄積するのを抑制することができる。
また、内燃機関の内部において、結露などによってオイルが水で希釈されて潤滑性能が低下し、劣化する場合がある。これに対して、オイルを希釈状態から回復させる技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003-155915号公報 特開2015-168379号公報
この種の粒子状物質を燃焼させる車両では、例えば、内燃機関において負荷が比較的低い作動状態が継続したような場合には、排気の温度が粒子状物質が燃焼する温度まで上昇し難くなる。このような場合、排気による粒子状物質の燃焼が促進されず、粒子フィルタにおける粒子状物質の蓄積量が増えてしまう虞がある。
また、オイルが水で希釈されて劣化する状態は、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両のように、内燃機関が間欠的に運転する場合がある車両にて発生することが多い。
このような粒子状物質の蓄積やオイルの劣化などの、内燃機関の性能を低下させる状態は、カーシェアリングやレンタカーのような、車両を貸し出すシステムの車両においても生じうる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両における内燃機関の性能の低下を抑制することが可能な車両割当装置、車両割当方法、およびプログラム、を提供することを、目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一態様としての車両割当装置は、車両に対応した車両情報に基づいて内燃機関の性能の低下を抑制する必要性を車両毎に判定する車両判定部と、車両を借りる予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する予約判定部と、前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てる割当部と、を備え、前記割当部は、前記予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である。
このような構成によれば、車両割当装置は、内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記内燃機関の性能の低下を抑制する必要性とは、前記内燃機関の排気経路に設けられた粒子フィルタに蓄積された粒子状物質の減少の必要性である。
このような構成によれば、車両割当装置は、粒子フィルタに蓄積された粒子状物質の燃焼による減少を見込める第一予約に、蓄積された粒子状物質の減少の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって車両における粒子状物質の蓄積を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記内燃機関の性能の低下を抑制する必要性とは、前記内燃機関におけるオイルの劣化度合の低減の必要性である。
このような構成によれば、車両割当装置は、内燃機関におけるオイルの劣化度合の低減を見込める第一予約に、オイルの劣化度合の低減の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって車両の内燃機関におけるオイルの劣化を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、運転者に対応した運転者情報が前記性能の低下の抑制を見込める第三条件を満たす場合に当該運転者を第一運転者であると判定する運転者判定部を備え、前記予約判定部は、前記予約が前記第一運転者が車両を運転する予約である場合には、当該予約を前記第一予約であると判定する。
このような構成によれば、車両割当装置は、内燃機関の性能の低下の抑制を見込める運転者が運転する予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記運転者情報は、前記運転者の走行実績を示す情報である。
このような構成によれば、車両割当装置は、走行実績から運転者が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める運転者であるか否かを判定し、当該性能の低下の抑制が見込めると判定した運転者が運転する予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記予約判定部は、前記予約情報に含まれる、運転者に対応した運転者情報が、前記性能の低下の抑制を見込める第三条件を満たす場合に、当該運転者を第一運転者であると判定し、前記予約判定部は、前記予約が前記第一運転者が車両を運転する予約である場合には、当該予約を前記第一予約であると判定する。
このような構成によれば、予約判定部は、予約情報から第一運転者を判定し、車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記予約判定部は、前記予約情報に含まれる予定経路情報に基づいて、当該予約が前記第一予約であるか否かを判定する。
このような構成によれば、車両割当装置は、予定経路情報から予約が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約であるか否かを判定し、当該第一予約に性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記予約判定部は、前記予定経路情報に、予定走行路として所定の道路が含まれるか、あるいは予定経由地として基準位置から所定距離離間した地点が含まれる場合に、当該予約を前記第一予約であると判定する。
このような構成によれば、車両割当装置は、予定走行路や予定経由地から予約が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約であるか否かを判定し、当該第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記予約判定部は、前記予約情報から車両の走行態様を予測し、当該走行態様を示す情報が前記性能の低下の抑制を見込める第四条件を満たす場合には当該予約を前記第一予約であると判定する。
このような構成によれば、車両割当装置は、予約情報から予測した走行態様から予約が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約であるか否かを判定し、当該第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下の抑制を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記予約判定部は、前記予約情報および当該予約において車両を運転する運転者に対応した運転者情報から車両の走行態様を予測する。
このような構成によれば、車両割当装置は、予約情報および運転者情報から予測した運転者の走行態様から予約が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約であるか否かを判定し、当該第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、前記車両割当装置では、前記走行態様を示す情報は、予測される平均速度を示す情報、予測される走行距離を示す情報、予測される走行時間を示す情報、予測される内燃機関の負荷、および予測される加速回数を示す情報のうち少なくとも一つである。
このような構成によれば、車両割当装置は、予約情報から予測した平均速度、走行距離、走行時間、予測される内燃機関の負荷、および加速回数に基づいて予約が内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約であるか否かを判定し、当該第第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、より高い確率で車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の一態様としての車両割当方法は、コンピュータが実行する車両割当方法であって、記憶部から読み出した、車両に対応した車両情報に基づいて、内燃機関の性能の低下の抑制の必要性を車両毎に判定するステップと、予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定するステップと、前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てるステップと、を備え、前記予約に車両を割り当てるステップでは、当該予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である。
このような方法によれば、内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって、車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の一態様としてのプログラムは、コンピュータを、車両に対応した車両情報に基づいて内燃機関の性能の低下の抑制の必要性を車両毎に判定する車両判定部、予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する予約判定部、および前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てる割当部、として機能させるプログラムであって、前記割当部は、前記予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である。
このようなプログラムによれば、内燃機関の性能の低下の抑制を見込める第一予約に、性能の低下の抑制の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって、車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
本発明の車両割当装置、車両割当方法、およびプログラムによれば、予約に対する車両の割り当てによって、車両における内燃機関の性能の低下を抑制することができる。
図1は、実施形態の車両割当装置を備えたカーシェアリングシステムの例示的な構成図である。 図2は、実施形態の車両割当装置を備えたカーシェアリングシステムの例示的なブロック図である。 図3は、第1実施形態の車両割当装置の制御部および記憶部の例示的なブロック図である。 図4は、第1実施形態の車両割当装置による車両毎の粒子状物質の減少の必要性の判定の手順を示す例示的なフローチャートである。 図5は、第1実施形態の車両割当装置による運転者の判定の手順を示す例示的なフローチャートである。 図6は、第1実施形態の車両割当装置による予約の判定および予約に対する車両の割り当ての手順を示す例示的なフローチャートである。 図7は、第2実施形態の車両割当装置による車両毎のオイル劣化度合の低減の必要性の判定の手順を示す例示的なフローチャートである。 図8は、第3実施形態の車両割当装置の制御部および記憶部の例示的なブロック図である。 図9は、第3実施形態の車両割当装置の学習部が学習するニューラルネットワークの構成を示す例示的な模式図である。 図10は、第3実施形態のニューラルネットワークが有するノードにおける入出力の例示的な説明図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、下記の構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下に示される複数の実施形態は、同様の構成を備えている。よって、各実施形態の構成によれば、当該同様の構成に基づく同様の作用および効果が得られる。また、以下では、それら同様の構成には同様の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。
なお、本明細書において、序数は、条件や、予約、運転者、車両等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。また、「情報」とは、パラメータの値やデータを示すものとし、「粒子状物質の蓄積」とは、粒子フィルタにおける粒子状物質の蓄積を示すものとする。
[第1実施形態]
[システム構成]
図1は、カーシェアリングシステム1の構成図である。図1に示されるように、カーシェアリングシステム1は、サーバ10と、車両20と、端末30と、を備えている。
サーバ10は、コンピュータであって、端末30からの車両20の予約に対して、複数の車両20のうちのいずれか一つを割り当てる処理、所謂配車処理を、実行する。サーバ10は、車両割当装置の一例である。
少なくとも一部の車両20は、運転者による車両20の運転操作に応じて作動状態が変化する内燃機関20aと、当該内燃機関20aの排気経路20bに設けられ排気中に含まれる粒子状物質を捕捉するための粒子フィルタ20cと、を備えている。内燃機関20aは、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのような、車両20の駆動源である。なお、車両20は、駆動源として、内燃機関20aの他に、回転電機を備えてもよい。また、内燃機関20aは、必ずしも車両20の駆動源でなくてもよく、例えば、車両20の駆動源としての回転電機の駆動電力を補うための発電機を回転する内燃機関であってもよい。
カーシェアリングシステム1のユーザは、端末30を介して、車両20の借用を予約することができる。端末30は、例えば、スマートフォンや、タブレット、パーソナルコンピュータのような、電子機器である。
サーバ10、車両20、および端末30は、有線または無線の通信回線を含む通信ネットワーク40を介して、所定の通信プロトコルにしたがって、種々の情報を示すデータを通信することができる。通信ネットワーク40は、電気通信回線や、コンピュータネットワークとも称され、種々の形態をとりうる。
図2は、カーシェアリングシステム1のブロック図である。図2に示されるように、サーバ10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、入出力部14と、を備えている。
通信部11は、車両20や端末30との間で、データを通信する。また、入出力部14は、キーボードや、マウス、タッチパネルのような入力デバイスと、ディスプレイやスピーカのような出力デバイスとを含む。入出力部14は、カーシェアリングシステム1の管理者やオペレータに対するユーザインタフェースである。サーバ10の制御部12および記憶部13については後に詳しく述べる。
車両20は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、複数のセンサ24と、を備えている。通信部21は、サーバ10や端末30との間で、データを通信する。
制御部22は、コンピュータであって、CPU(central processing unit)のようなプロセッサ(回路)や、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)のような主記憶部を有している。制御部22は、例えばMCU(micro controller unit)である。記憶部23は、例えばSSD(solid state drive)やHDD(hard disk drive)のような不揮発性の記憶装置を有している。記憶部23は、補助記憶装置とも称されうる。制御部22および記憶部23は、例えば、ECU(electronic control unit)に含まれている。
プロセッサは、ROMや記憶部23に記憶されたプログラムを読み出して各処理を実行する。プログラムは、それぞれインストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されうる。記録媒体は、プログラムプロダクトとも称されうる。プログラムおよびプロセッサによる演算処理で用いられる値や、テーブル、マップ等の情報は、ROMや記憶部23に予め記憶されてもよいし、通信ネットワークに接続されたコンピュータの記憶部に記憶され、当該通信ネットワーク経由でダウンロードされることによって記憶部23に記憶されてもよい。記憶部13と23は、プロセッサによって書き込まれたデータを記憶する。また、制御部22による演算処理は、少なくとも部分的に、ハードウエアによって実行されてもよい。この場合、制御部22には、例えば、FPGA(field programmable gate array)や、ASIC(application specific integrated circuit)等が含まれてもよい。
センサ24は、それぞれ、車両20の走行や内燃機関20aの作動に関する種々の物理量を検出する。また、センサ24には、内燃機関20aによる粒子状物質の生成や、粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の燃焼に関わる種々の物理量を検出するセンサ24が含まれている。このようなセンサ24は、例えば、車両20の速度を検出するセンサや、車両20の加速度を検出するセンサ、アクセルペダルの操作量を検出するセンサ、内燃機関20aの回転速度を検出するセンサ、粒子フィルタ20cの温度あるいは内燃機関20aの排気ガスの温度を検出するセンサ、吸入空気流量を検出するセンサ、粒子フィルタ20cの前後の差圧を検出するセンサ等である。時刻および車両20の位置を取得できるGPS(global positioning system)も、センサ24の一例である。
制御部22は、センサ24によって検出した検出値に基づいて、内燃機関20aによる粒子状物質の生成や粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の燃焼に関わる値(以下、算出値と称する)を算出することができる。
また、制御部22は、検出値や算出値を、記憶部23に書き込むことができる。言い換えると、記憶部23は、センサ24による検出値や、当該検出値に基づく算出値を、記憶することができる。また、制御部22は、検出値や算出値をサーバ10に送信するよう、通信部21を制御することができる。
端末30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、入出力部34と、を備えている。
通信部31は、サーバ10または車両20との間で、データを通信する。また、入出力部34は、キーボードや、マウス、タッチパネルのような入力デバイスと、ディスプレイやスピーカのような出力デバイスとを含む。入出力部34は、カーシェアリングシステム1の利用者(予約者)に対するユーザインタフェースである。
制御部32は、コンピュータであって、CPUのようなプロセッサ(回路)や、RAM、ROMのような主記憶部を有している。記憶部33は、例えばSSDやHDDのような不揮発性の記憶装置を有している。記憶部33は、補助記憶装置とも称されうる。
プロセッサは、ROMや記憶部33に記憶されたプログラムを読み出して各処理を実行する。プログラムは、それぞれインストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されうる。記録媒体は、プログラムプロダクトとも称されうる。プログラムおよびプロセッサによる演算処理で用いられる値や、テーブル、マップ等の情報は、ROMや記憶部33に予め記憶されてもよいし、通信ネットワークに接続されたコンピュータの記憶部に記憶され、当該通信ネットワーク経由でダウンロードされることによって記憶部33に記憶されてもよい。記憶部33は、プロセッサによって書き込まれたデータを記憶する。また、制御部32による演算処理は、少なくとも部分的に、ハードウエアによって実行されてもよい。この場合、制御部32には、例えば、FPGAや、ASIC等が含まれてもよい。
制御部32は、カーシェアリングシステム1における車両20の予約を実行するアプリケーション(プログラム、以下、予約アプリと称する)を作動させる。予約アプリは、スタンドアローンアプリや、webアプリとして構成される。制御部32は、予約アプリの作動により、入出力部34から入力される情報を取得する。制御部32は、予約アプリの作動により、入出力部34で入力された情報をサーバ10に送信するよう、通信部31を制御するとともに、サーバ10が端末30に向けて送信した情報を受信するよう、通信部31を制御する。また、制御部32は、予約アプリの作動により、入出力部34においてサーバ10から取得した情報を表示出力したり音声出力したりする。
入出力部34から入力される情報には、車両20を借りる予約の要求を示す予約情報が含まれる。予約情報は、例えば、運転者の識別情報の他、運転(借用)開始時刻や、運転開始地点、運転(借用)終了時刻、運転終了地点、予定経由地(目的地を含む)、予定走行路、高速道路の使用の有無を示す情報、運転者の属性情報等を含む。
[サーバの構成および作動]
図3は、サーバ10の制御部12および記憶部13のブロック図である。図3に示されるように、制御部12は、車両情報取得部12a、予約情報取得部12b、運転者情報取得部12c、車両判定部12d、車両情報更新部12e、運転者情報更新部12f、運転者判定部12g、走行態様予測部12h、予約判定部12i、および割当部12jを有している。また、記憶部13は、運転者情報を記憶する運転者情報データベース13aと、車両情報を記憶する車両情報データベース13bと、を有している。なお、図3では、データベースをDBと表記している。
制御部12は、コンピュータであって、CPUのようなプロセッサ(回路)や、RAM、ROMのような主記憶部を有している。記憶部13は、例えばSSDやHDDのような不揮発性の記憶装置を有している。記憶部13は、補助記憶装置とも称されうる。
プロセッサは、ROMや記憶部13に記憶されたプログラムを読み出して各処理を実行することにより、車両情報取得部12a、予約情報取得部12b、運転者情報取得部12c、車両判定部12d、車両情報更新部12e、運転者情報更新部12f、運転者判定部12g、走行態様予測部12h、予約判定部12i、および割当部12jとして作動する。プログラムは、それぞれインストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されうる。記録媒体は、プログラムプロダクトとも称されうる。プログラムおよびプロセッサによる演算処理で用いられる値や、テーブル、マップ等の情報は、ROMや記憶部13に予め記憶されてもよいし、通信ネットワークに接続されたコンピュータの記憶部に記憶され、当該通信ネットワーク経由でダウンロードされることによって記憶部13に記憶されてもよい。記憶部13は、プロセッサによって書き込まれたデータを記憶する。また、制御部12による演算処理は、少なくとも部分的に、ハードウエアによって実行されてもよい。この場合、制御部12には、例えば、FPGAや、ASIC等が含まれてもよい。
運転者情報データベース13aには、運転者の識別情報に対応付けて、運転者情報が記憶されている。すなわち、運転者情報は、運転者の識別情報に関連付けられた情報である。運転者情報は、運転者の走行実績を示す情報として、例えば、平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度、を示す情報を含む。運転者情報は、粒子状物質の蓄積に関わる情報を含む。粒子状物質の蓄積に関わる情報は、例えば、後述するような、粒子状物質の蓄積量が減少する運転を行う可能性が高い運転者を示す区分や、運転者の運転による粒子状物質の蓄積量の変化量等である。また、運転者情報は、運転者の属性を示す属性情報を含む。粒子状物質の蓄積は、内燃機関20aの性能の低下の要因の一例である。
また、車両情報データベース13bには、車両20の識別情報に対応付けて、車両情報が記憶されている。すなわち、車両情報は、車両20の識別情報に関連付けられた情報である。また、車両情報は、各車両20の粒子状物質の蓄積に関わる情報として、例えば、センサ24による検出値に基づいて算出された各車両20における粒子状物質の蓄積量の他、センサ24による検出値から粒子状物質の蓄積量や変化量を算出するための車両20または車種毎に設定されたマップ、テーブル、関数の係数等を含む。また、車両情報は、車両20の過去の走行におけるセンサ24による検出値や当該検出値に基づく算出値の経時変化を含んでもよい。車両情報は、粒子状物質の減少の必要性(以下、減少の必要性と称する)を示す区分や、階級、値を含む。また、車両情報は、各車両20の、サイズ(クラス)や、定員、タイプのような車両の属性情報を含む。なお、検出値から粒子状物質の蓄積量や変化量を算出するためのマップ、テーブル、関数の係数等は、各車両20の記憶部23に記憶されてもよい。
車両情報取得部12aは、車両20または車両情報データベース13bから、各車両20の車両情報を取得する。
予約情報取得部12bは、端末30から、車両20の予約に関わる情報(以下、予約情報と称する)を取得する。
運転者情報取得部12cは、車両20または運転者情報データベース13aから、運転者情報を取得する。
[車両判定]
車両判定部12dは、各車両20の粒子フィルタ20cにおける減少の必要性を判定する。減少の必要性は、内燃機関20aの性能の低下を抑制する必要性の一例である。
図4は、車両判定部12dによる減少の必要性の判定の処理手順を示すフローチャートである。図4に示される処理は、例えば、車両20が返却された直後の時点や、車両20が予約に割り当てられる候補となった時点(割り当てられる前の時点)、定期的に設定された所定の時点など、種々のタイミングで実行されうる。なお、図4では、粒子状物質をPMと表記している。
車両判定部12dによる車両20の判定に先立ち、車両情報取得部12aは、車両20および車両情報データベース13bのうち少なくとも一方から、当該車両20に対応する車両情報を取得する(S11)。一例として、車両情報取得部12aは、車両20からセンサ24による検出値の経時変化を取得するとともに、車両情報データベース13bから、当該車両20における粒子状物質の蓄積量の他、検出値から粒子状物質の増加量および減少量を算出するためのマップ、テーブル、関数の係数等を取得する。
次に、車両判定部12dは、S11で取得した車両情報に基づいて、当該車両20の粒子状物質の蓄積量を取得する(S12)。
S12において、車両判定部12dは、S11で取得した車両情報に基づいて粒子状物質の蓄積量を推定する演算を実行することができる。その一例について説明すると、粒子状物質の蓄積量の単位時間あたりの増加量は、内燃機関20aの負荷および内燃機関20aの回転速度に応じて変化することが判明している。また、粒子フィルタ20cにおける燃焼による粒子状物質の単位時間あたりの減少量は、粒子フィルタ20cの温度および内燃機関20aの排気ガスの流量に応じて変化することが判明している。そして、内燃機関20aの負荷は、アクセルペダルの操作量で表すことができ、排気ガスの流量は内燃機関20aの吸入空気の流量で表すことができる。そこで、S11において、車両情報取得部12aは、車両20から、センサ24による検出値の所定期間における経時変化として、アクセルペダル操作量、内燃機関20aの回転速度、粒子フィルタ20cの温度、および吸入空気の流量の経時変化を、取得する。ここで、所定期間とは、前に粒子状物質の蓄積量が算出されている時点以降の、粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の増減量を算出する期間であって、例えば、カーシェアリングでの車両20の貸与開始から終了(返却)までの期間である。また、S11において、車両情報取得部12aは、車両情報データベース13bまたは車両20から、車両20に対応したアクセルペダル操作量および内燃機関20aの回転速度と粒子状物質の単位時間あたりの増加量との相関を示すマップ(以下、増加マップと称する)、および車両20に対応した排気ガスの温度および吸入空気の流量と粒子状物質の単位時間あたりの減少量との相関を示すマップ(以下、減少マップと称する)を取得する。さらに、S11において、車両情報取得部12aは、車両情報データベース13bまたは車両20から、車両情報として、当該所定期間の前までの当該車両20の粒子状物質の蓄積量(以下、残存量Qpと称する)を取得する。次に、S12において、車両判定部12dは、所定期間におけるアクセルペダル操作量および内燃機関20aの回転速度の経時変化を示す情報と、増加マップとから、当該所定期間内での粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の増加量ΔQiを算出する。また、車両判定部12dは、所定期間における排気ガスの温度および吸入空気の流量の経時変化を示す情報と、減少マップとから、当該所定期間内での粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の減少量ΔQdを算出する。これにより、車両判定部12dは、現時点での、言い換えると所定期間経過後の、粒子状物質の蓄積量Qを、以下の式(1)で算出することができる。
Q=Qp+ΔQi-ΔQd ・・・ (1)
また、別の一例として、車両20が、センサ24として、吸入空気流量を検出するセンサ24と、粒子フィルタ20cの前後の差圧を検出するセンサ24と、を備えている場合、車両20の制御部22は、これらセンサ24の検出値から、例えば、センサ24の検出値と蓄積量Qとの相関を示す数式やマップに基づいて、随時、蓄積量Qを取得することができる。この場合、S12において、車両判定部12dは、S11で取得した車両情報の中から、所定の時点、例えば、カーシェアリングでの車両20の貸与の終了時点(返却時点)での、粒子状物質の蓄積量Qを、取得することができる。なお、吸入空気流量と粒子フィルタ20cの前後の差圧に基づく粒子状物質の蓄積量Qの演算は、S11で取得した車両情報に基づいて、車両判定部12dが行ってもよい。
次に、S13において、車両判定部12dは、取得した粒子状物質の蓄積量Qに基づいて、車両20毎に減少の必要性を判定する。一例として、車両判定部12dは、蓄積量Qが所定の閾値以上である場合に、当該車両20を減少の必要性の高い車両と判定し、蓄積量Qが所定の閾値未満である場合に、当該車両20を減少の必要性の低い車両と判定することができる。所定の閾値は、例えば車両20や車種毎に設定されうる。蓄積量Qが所定の閾値以上であることは、第二条件の一例である。また、別の一例として、車両判定部12dは、蓄積量Qの過去の実績から当該蓄積量Qの車両20の走行距離の単位長さあたりの変化量、ひいては最大許容蓄積量に到達するまでの走行距離(猶予距離)を算出し、当該猶予距離に基づいて減少の必要性を判定することができる。この場合、車両判定部12dは、猶予距離が対応する閾値距離以下である場合に、当該車両20を減少の必要性の高い車両と判定し、閾値距離より長い場合に、当該車両20を減少の必要性の低い車両と判定することができる。猶予距離が対応する閾値距離以下であることは、第二条件の一例である。また、別の一例として、蓄積量Qや、猶予距離、その他の蓄積量Qに対応したパラメータ等に基づいて、減少の必要性に応じた複数の区分(階級)を設定しておき、S13において、車両判定部12dは、各車両20の階級を判定してもよい。さらに、別の一例として、減少の必要性を数値として示すパラメータを設定しておき、S13において、車両判定部12dは、当該パラメータの値を算出してもよい。パラメータは、例えば、猶予距離が短いほど大きくなるよう設定され、値が大きいほど、減少の必要性が高いことを示す。また、制御部12は、車両20毎の減少の必要性を示す情報を、車両20の識別情報に対応付けて、記憶部13に書き込む。
S12またはS13の後、車両情報更新部12eは、車両情報データベース13bの車両情報を書き換える(S14)。
[運転者判定]
図3に示される運転者判定部12gは、運転者が粒子フィルタ20cに蓄積された粒子状物質が減少する運転(以下、減少運転と称する)を行う可能性が高い運転者であるか否かを判定する。
図5は、運転者判定部12gによる運転者の判定の処理手順を示すフローチャートである。図5に示される処理は、例えば、車両20が返却された直後の時点や、車両20が予約に割り当てられる候補となった時点(割り当てられる前の時点)、定期的に設定された所定の時点など、種々のタイミングで実行されうる。
運転者判定部12gによる運転者の判定に先立ち、運転者情報取得部12cは、運転者情報データベース13aから、あるいは車両20および運転者情報データベース13aから、運転者情報を取得する(S21)。一例として、S21において、運転者情報取得部12cは、車両20からは、センサ24による検出値の所定期間における経時変化、および当該所定期間における車両20の走行時間を取得する。ここで、センサ24による検出値は、例えば、車両20の速度や、加速度、走行距離等である。また、所定期間は、前に運転者情報が更新されている時点以降の期間であって、例えば、カーシェアリングでの車両20の貸与開始から終了(返却)までの期間である。また、運転者情報取得部12cは、運転者情報データベース13aからは、運転者による運転の実績として、平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度を取得する。
次に、運転者情報更新部12fは、車両20および運転者情報データベース13aから取得した運転者情報に基づいて、過去実績の期間に所定期間を加えた当該所定期間終了までの平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度を算出し、これらを新たな運転者情報として、運転者情報データベース13aに記憶する、すなわち書き換える(S22)。なお、既に運転者情報が更新済みである場合、S21において、運転者情報取得部12cは、運転者情報データベース13aから、運転者情報として、運転者による運転の実績、すなわち、平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度を取得し、S22は省略される。
次に、運転者判定部12gは、S21で取得された運転者情報またはS22で更新された運転者情報に基づいて、運転者が減少運転を行う可能性が高い運転者であるか否かを判定する(S23)。このS23において、運転者判定部12gは、運転者の走行実績を示す運転者情報が、運転によって粒子状物質の蓄積量が減少することを見込める所定条件(第三条件の一例)を満たす場合に、当該運転者を、減少運転を行う可能性が高い運転者であると判定する。以下、第1実施形態において、粒子状物質の蓄積量が減少する運転を行う可能性が高い運転者を、第一運転者と称する。
S23において、一例として、運転者判定部12gは、平均速度が対応する閾値速度以上であり、かつ走行距離が対応する閾値距離以上であるかあるいは走行時間が対応する閾値時間以上である場合に、当該運転者を第一運転者であると判定することができる。別の一例として、運転者判定部12gは、所定加速度以上での加速の回数が対応する閾値回数以上であった場合、または加速時における平均加速度が対応する閾値加速度以上であった場合に、運転者判定部12gは、当該運転者を第一運転者であると判定することができる。制御部12は、運転者が第一運転者であるか否かを示す情報を、運転者の識別情報に対応付けて、運転者情報データベース13aに書き込む。
また、S23において、さらに別の一例として、運転者判定部12gは、運転者の走行実績による粒子状物質の蓄積量の変化量から、運転者が第一運転者であるか否かを判定してもよい。この場合、運転者情報取得部12cは、例えば、図4のS12の後(または車両20から粒子状物質の蓄積量が得られる場合にはS11の後)、所定期間における粒子状物質の蓄積量の変化量を取得するとともに、当該所定期間における走行時間または走行距離を取得する(S21)。この場合、蓄積量の変化量の符号は、増加の場合に正、減少の場合に負とする。次に、運転者情報更新部12fは、車両20および運転者情報データベース13aから取得した運転者情報に基づいて、過去実績に所定期間を加えた当該所定期間終了までの粒子状物質の蓄積量の変化量および走行距離または走行時間を算出し、これらを新たな運転者情報として、運転者情報データベース13aに記憶する、すなわち書き換える(S22)。そして、運転者判定部12gは、粒子状物質の蓄積量の走行距離の単位長さあたりの変化量が対応する閾値以下であった場合、あるいは粒子状物質の蓄積量の走行時間の単位時間あたりの変化量が対応する閾値以下であった場合に、当該運転者が第一運転者であると判定する(S23)。この場合も、制御部12は、運転者が第一運転者であるか否かを示す情報を、運転者の識別情報に対応付けて、運転者情報データベース13aに書き込む。
[予約判定および予約に対する車両の割り当て]
図3に示される予約判定部12iは、端末30から取得した予約情報に基づいて、当該予約が、粒子状物質の減少を見込める条件(第一条件の一例)を満たす予約であるか否かを判定する。走行態様予測部12hは、予約情報に基づいて車両20の走行態様を予測する。また、割当部12jは、カーシェアリングシステム1が管理している車両20の中から、予約情報によって定まる条件(予約条件)を満たす車両20を選択し、当該予約に割り当てる。なお、以下、第1実施形態では、粒子状物質の減少を見込める予約、すなわち減少運転となる可能性が高い予約を、一例として第一予約と称する。
図6は、予約判定部12iによる予約判定、および割当部12jによる予約に対する車両20の割り当ての処理手順を示すフローチャートである。まず、予約判定部12iは、端末30から予約情報を取得する(S101)。次に、予約判定部12iは、運転者情報データベース13aを参照し、予約情報に含まれる運転者が第一運転者であるか否かを調べる(S102)。運転者が第一運転者であった場合(S102でYes)、予約判定部12iは、当該予約を第一予約であると判定する(S107)。
また、S102でNoである場合において、予約情報に予定走行路の情報が含まれており、当該予定走行路が、所定の道路であった場合(S103でYes)、予約判定部12iは、当該予約を第一予約であると判定する(S107)。所定の道路は、例えば高速道路や、自動車専用道路、高規格道路のような、最高速度が所定速度(例えば、50[km/h])以上の道路、言い換えると、比較的高い速度での走行が可能な道路である。車両20が比較的高い速度で走行する場合には、減少運転となる可能性が高いからである。また、所定の道路は、例えば、所定値以上の上り勾配が所定長さに渡る区間を有する道路や当該区間など、予め登録された道路や当該道路の区間であってもよい。車両20が比較的勾配の大きな坂道を上る場合には、減少運転となる可能性が高いからである。また、この場合のように、予約判定部12iは、所定の道路を、通行方向毎に区別して判定してもよい。予定走行路を示す情報は、予定経路情報の一例である。
また、S103でNoである場合において、予約情報に予定経由位置あるいは予定到達位置が含まれており、当該予定経由位置あるいは予定到達位置が基準位置から所定距離(例えば、50km)以上離れている場合(S104でYes)、予約判定部12iは、当該予約を第一予約であると判定する(S107)。予定到達位置は、例えば、行程における最遠の目的地であり、基準位置は、例えば、車両20の待機位置や、保管位置、貸与開始位置、貸与終了位置等である。比較的遠くへ行くことが予定されている場合は、車両20の速度が高くなりやすく、減少運転となる可能性が高いからである。予定経由位置あるいは予定到達位置を示す情報は、予定経路情報の一例である。
また、サーバ10がナビゲーション機能を備えている場合、走行態様予測部12hは、予約情報に含まれる目的地や経由地の情報から、走行経路や、走行道路、平均速度、走行距離、走行時間、加速回数のような車両20の走行態様を予測することができる。また、走行態様予測部12hは、予約情報に含まれる運転者の識別情報に対応した、運転者による運転の実績を示す運転者情報から、運転者の運転による車両20の走行態様を、より精度よく予測することも可能である。運転者による運転の実績を示す運転者情報は、例えば、平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度等である。この場合、走行態様予測部12hは、例えば、運転の実績における平均速度が対応する閾値よりも高い場合には高速道路の通行を予測したり、運転の実績から算出される走行距離に対する走行時間の比が対応する閾値よりも長い場合には高速道路ではない一般道路の通行を予測したり、運転の実績における所定加速度以上の加速回数が多いほど当該所定加速度以上での加速の頻度が高いと予測したり、運転の実績における加速時における平均加速度で加速が行われると予測したりすることができる。
S104でNoであり、走行態様予測部12hが上述したような車両20の走行態様の予測を行う場合において(S105でYes)、走行態様を示す情報が所定条件を満たした場合には(S106でYes)、予約判定部12iは、当該予約を第一予約であると判定する(S107)。S106において、予測される走行態様を示す情報は、例えば、予測される平均速度を示す情報、予測される走行距離、予測される走行時間、および予測される加速回数のうち少なくとも一つである。予約判定部12iは、予測される平均速度を示す情報、予測される走行距離、予測される走行時間、および予測される加速回数のうち少なくとも一つが、それぞれに対応する閾値以上である場合、言い換えると対応する条件(第四条件)を満たす場合に、当該予約を第一予約であると判定する。
S107において、予約判定部12iが予約を第一予約であると判定した場合、割当部12jは、車両情報データベース13bを参照し、割り当て可能な空きの車両20であって、車両のサイズ(クラス)、定員、車両のタイプなどの予約条件を満たす車両20に、減少の必要性が高いことを示す上記第二条件を満たす車両20(以下、第一車両と称する)があるか否かを調べる(S108)。
予約条件を満たす複数の車両20の中に、第一車両が含まれていた場合(S108でYes)、割当部12jは、当該予約に第一車両を割り当てる(S109)。S109において、予約条件を満たす複数の第一車両がある場合には、割当部12jは、例えば、階級やパラメータの値に基づいて減少の必要性が最も高い車両20、言い換えると他の車両20よりも減少の必要性の高い車両20を割り当てたり、他の条件によって複数の第一車両のうちいずれか一つの車両20を割り当てたりすることができる。そして、制御部12は、車両20(第一車両)を予約できたことを示す情報を端末30に送信するよう、通信部11を制御する。
S105でNoの場合、S106でNoの場合、およびS108でNoの場合にあっては、割当部12jは、当該予約に、予約条件を満たす車両20であって第一車両ではない車両を割り当てる(S110)。この場合、制御部12は、車両20(第一車両ではない車両20)を予約できたことを示す情報を端末30に送信するよう、通信部11を制御する。ただし、予約条件を満たす車両20が無い場合、制御部12は、予約できる車両20が無い旨を示す情報を端末30に送信するよう、通信部11を制御する。
なお、S102、S103、S104、ならびにS105(およびS106)の判定の順序は、入れ替え可能である。
以上、説明したように、本実施形態では、サーバ10(車両割当装置)において、車両判定部12dは、車両20に対応した車両情報に基づいて粒子フィルタ20cに蓄積された減少の必要性を車両20毎に判定する。予約判定部12iは、予約に対応した予約情報が粒子状物質の減少を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する。また、割当部12jは、予約情報に基づいて、予約が第一予約である場合には、当該予約に他の車両20よりも蓄積された粒子状物質の減少の必要性の高い車両20を割り当てることができる。
このような構成および制御によれば、粒子フィルタ20cに蓄積された粒子状物質の減少を見込める第一予約に、蓄積された粒子状物質の減少の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって、車両における粒子状物質の蓄積を抑制することができる。また、車両における粒子状物質の蓄積を抑制することによって、車両寿命の短縮を抑制できる。また、配車される車両が特定の車両に集中して粒子状物質の蓄積に偏りが生じるという事態の発生を抑制できる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、内燃機関20aの性能の低下の要因は、粒子フィルタ20cにおける粒子状物質の蓄積である。これに対して、第2実施形態では、内燃機関20aの性能の低下の要因は、内燃機関20aにおける(エンジンオイル)のオイル性状の劣化である。オイルは、内燃機関20a内の結露等によって発生した水で希釈されるほど劣化度合が高くなる。このように水で希釈されたオイルは白濁することが知られている。そこで、第2実施形態では、割当装置の一例であるサーバは、結露がしづらくなる等によってオイルの劣化度合の低減(改善も含む)を見込める第一予約に、オイルの劣化度合の低減の必要性が高い車両を割り当てるように構成され、かつ割り当てる制御を実行する。
第2実施形態における車両20は、例えば、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両のように、駆動源としての回転電機が搭載され、内燃機関が間欠的に運転する場合がある車両である。また、センサ24は、車両20の走行や内燃機関20aの作動に関する種々の物理量として、例えば、外部環境情報である気温、湿度、及び標高、並びに、内燃機関20aの使用状態である回転数、負荷、冷却水の水温、及びオイルの油温を検出することができる。車両20の制御部22は、センサ24によって検出した検出値に基づいて、オイルの劣化度合に関わる算出値を算出することができる。
第2実施形態では、割当装置の一例であるサーバ10の運転者情報データベース13aに記憶されている運転者情報は、運転者の走行実績を示す情報としての、内燃機関20aの回転数、負荷の程度、又は間欠運転の頻度等である。運転者情報は、オイルの劣化度合の低減に関わる情報を含む。オイルの劣化度合の低減に関わる情報は、例えば、オイルの劣化度合が低減する運転を行う可能性が高い運転者を示す区分や、運転者の運転によるオイルの劣化度合の変化量等である。
また、車両情報データベース13bに記憶されている車両情報は、例えば、センサ24による検出値に基づいて算出された各車両20のオイルの劣化度合の低減に関わる情報として、例えば以下の情報を含んでもよい。その情報とは、例えば、検出値に基づいて算出された各車両20におけるオイルの劣化度合、センサ24による検出値からオイルの劣化度合や変化量を算出するための車両20または車種毎に設定されたマップ、テーブル、関数の係数等である。また、車両情報は、車両20の過去の走行におけるセンサ24による検出値や当該検出値に基づく算出値の経時変化を含んでもよい。車両情報はオイルの劣化度合の低減の必要性を示す区分や、階級、値を含む。また、車両情報は、直近のオイル交換からの走行距離や、使用オイルの銘柄を含んでもよい。なお、検出値からオイルの劣化度合や変化量を算出するためのマップ、テーブル、関数の係数等は、各車両20の記憶部23に記憶されてもよい。なお、オイル中の水分量が多いほどオイルの劣化度合は大きくなるが、劣化度合と水分量とを対応付けるマップ等が、車両情報データベース13bや各車両20の記憶部23に記憶されてもよい。
[車両判定]
第2実施形態では、車両判定部12dは、各車両20の内燃機関20aにおけるオイルの劣化度合の低減の必要性を判定する。オイルの劣化度合の低減の必要性は、内燃機関20aの性能の低下を抑制する必要性の一例である。
図7は、車両判定部12dによるオイルの劣化度合の低減の判定の処理手順を示すフローチャートである。図7に示される処理は、例えば、車両20が返却された直後の時点や、車両20が予約に割り当てられる候補となった時点、定期的に設定された所定の時点など、種々のタイミングで実行されうる。
車両判定部12dによる車両20の判定に先立ち、車両情報取得部12aは、車両20および車両情報データベース13bのうち少なくとも一方から、当該車両20に対応する車両情報を取得する(S31)。
次に、車両判定部12dは、S31で取得した車両情報に基づいて、当該車両20のオイルの劣化度合を取得する(S32)。S32において、車両判定部12dは、S31で取得した車両情報に基づいて、所定の算定方法にて定量的なオイルの劣化度合を推定する演算を実行することができる。なお、オイルの劣化度合を取得する際に、それ以前にオイル交換を実行した際のオイルの性状等に関する情報を加味するようにすれば、取得される劣化度合の精度が高くなる。
次に、S33において、車両判定部12dは、取得したオイルの劣化度合に基づいて、車両20毎にオイルの劣化度合の低減の必要性を判定する。一例として、車両判定部12dは、オイルの劣化度合が所定の閾値以上である場合に、当該車両20をオイルの劣化度合の低減の必要性の高い車両と判定し、オイルの劣化度合が所定の閾値未満である場合に、当該車両20をオイルの劣化度合の低減の必要性の低い車両と判定することができる。所定の閾値は、例えば車両20や車種毎に設定されうる。オイルの劣化度合が所定の閾値以上であることは、第二条件の一例である。
S32またはS33の後、車両情報更新部12eは、車両情報データベース13bの車両情報を書き換える(S34)。
[運転者判定]
第2実施形態では、運転者判定部12gは、運転者がオイルの劣化度合を低減する運転を行う可能性が高い運転者であるか否かを判定する。運転者判定部12gによる運転者の判定の処理手順を示すフローチャートは、図5に示す第1実施形態の場合と同様である。ただし、第2実施形態では、運転者情報を取得する際のセンサ24による検出値や、書き換えを行う運転者情報は、第1実施形態の場合と同じでも異なってもよい。
また、運転者判定部12gは、取得された運転者情報または更新された運転者情報に基づいて、運転者が、オイルの劣化度合を低減する運転を行う可能性が高い運転者であるか否かを判定する。この判定において、運転者判定部12gは、運転者の走行実績を示す運転者情報が、運転によってオイルの劣化度合を低減することを見込める所定条件(第三条件の一例)を満たす場合に、当該運転者を、オイルの劣化度合を低減する運転を行う可能性が高い運転者であると判定する。以下、第2実施形態において、オイルの劣化度合を低減する運転を行う可能性が高い運転者を、第一運転者と称する。
一例として、運転者判定部12gは、高速道路を利用する頻度が高い等により、平均速度が対応する閾値速度以上である場合には、当該運転者を第一運転者であると判定することができる。また、一例として、運転者判定部12gは、走行距離が対応する閾値距離以上である場合には、劣化が低減される程度、たとえば80℃以上にオイルの油温が高まるだけ、継続的に走行するので、当該運転者を第一運転者であると判定することができる。また、一例として、運転者判定部12gは、登坂路の走行や加速頻度の高い走行のような内燃機関20aに高負荷が掛かる走行をする等により、平均負荷や総負荷が対応する閾値負荷以上である場合に、当該運転者を第一運転者であると判定することができる。なお、運転者がカーシェアリングシステム1を初めて利用する場合は、予約情報に含まれる目的地、車両使用人数、または天候等の情報から、判定に使用する情報を推定してもよい。すなわち、或る運転者を第一運転者であるか否か判定するための運転者情報の一部または全部は、予約情報に含まれていてもよい。
[予約判定および予約に対する車両の割り当て]
第2実施形態では、予約判定部12iは、端末30から取得した予約情報に基づいて、当該予約が、オイルの劣化度合の低減を見込める条件(第一条件の一例)を満たす予約であるか否かを判定する。走行態様予測部12hは、予約情報に基づいて車両20の走行態様を予測する。また、割当部12jは、カーシェアリングシステム1が管理している車両20の中から、予約情報によって定まる条件(予約条件)を満たす車両20を選択し、当該予約に割り当てる。なお、以下、オイルの劣化度合の低減を見込める予約、すなわちオイルの劣化度合を低減する運転となる可能性が高い予約を、一例として第一予約と称する。
予約判定部12iによる予約判定、および割当部12jによる予約に対する車両20の割り当ての処理手順を示すフローチャートは、図6に示す第1実施形態の場合と同様である。なお、第四条件として、予測される内燃機関の負荷が閾値以上である場合も含まれてもよい。
以上、説明したように、本実施形態では、サーバ10(車両割当装置)において、車両判定部12dは、車両20に対応した車両情報に基づいて内燃機関20aにおけるオイルの劣化度合の低減の必要性を車両20毎に判定する。予約判定部12iは、予約に対応した予約情報がオイルの劣化度合の低減を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する。また、割当部12jは、予約情報に基づいて、予約が第一予約である場合には、当該予約に他の車両20よりもオイルの劣化度合の低減の必要性の高い車両20を割り当てることができる。
このような構成および制御によれば、オイルの劣化度合の低減を見込める第一予約に、オイルの劣化度合の低減の必要性が高い車両を割り当てることができるので、予約に対する車両の割り当てによって、車両の内燃機関におけるオイルの劣化を抑制することができる。また、オイルの劣化を抑制することによって、車両寿命の短縮を抑制できる。また、配車される車両が特定の車両に集中してオイルの劣化度合に偏りが生じるという事態の発生を抑制できる。
なお、サーバ10の制御部12や車両20の制御部22が、オイル中の水分量が所定の閾値を超えたと推定した場合、劣化度合の推定の結果に関わらず、カーナビゲーションシステム等の車載情報機器または端末30を介して、運転者にオイル交換を促してもよい。または、運転者に、オイルの劣化度合を低減する運転(例えば、或る程度の継続的な走行)を促してもよい。
[第3実施形態]
図8は、本実施形態のサーバ10Aの制御部12および記憶部13のブロック図である。図8に示されるように、本実施形態では、制御部12は、学習部12kを有している。運転者判定部12gは、学習部12kが生成した学習済みモデルを利用して、運転者を判定する。サーバ10に替えてサーバ10Aを備えている点以外、カーシェアリングシステム1の構成は第1実施形態と同様である。
学習部12kは、運転者情報の一部である入出力データセットをもとに機械学習を行う。学習部12kは、学習した結果としての学習済みモデルを、記憶部13の学習済みモデル記憶部13cに書き込む。学習部12kは、学習を行っているニューラルネットワークとは別に、所定のタイミングで、当該タイミングにおける最新の学習済みモデルを、学習済みモデル記憶部13cに書き込むことができる。学習済みモデルの学習済みモデル記憶部13cへの書き込みは、古い学習済みモデルを削除して最新の学習済みモデルを書き込む更新であってもよいし、古い学習済みモデルの一部または全部を残して最新の学習済みモデルを書き込む蓄積であってもよい。
記憶部13は、運転者情報データベース13aおよび車両情報データベース13bの他に、学習済みモデル記憶部13cと学習データ記憶部13dとを有している。学習済みモデル記憶部13cは、学習済みモデルを検索可能に記憶している。なお、学習済みモデル記憶部13cは、当初、初期状態の学習済みモデルを記憶している。学習済みモデルは、ニューラルネットワークを用いた深層学習に基づいて生成された学習済みモデルである。なお、学習済みモデルを記憶するとは、学習済みモデルにおけるネットワークパラメータや演算のアルゴリズム等の情報を記憶することを意味する。学習済みモデルは、運転者情報と関連付けて記憶される。なお、学習済みモデルは、さらに車両情報と関連付けされて記憶されてもよい。また、学習データ記憶部13dは、学習データを記憶する。学習データについては後述する。
ここで、機械学習の具体的な一例として、ニューラルネットワークを用いた深層学習について説明する。図9は、学習部12kが学習するニューラルネットワークの構成を模式的に示す図である。図9に示すように、ニューラルネットワーク100は、順伝播型ニューラルネットワークであり、入力層101と、中間層102と、出力層103とを有する。入力層101は複数のノードからなり、各ノードには互いに異なる入力パラメータが入力される。中間層102は入力層101からの出力が入力される。中間層102は、入力層101からの入力を受ける複数のノードからなる層を含む多層の構造を有する。出力層103は、中間層102からの出力が入力され、出力パラメータを出力する。中間層102が多層構造を有するニューラルネットワークを用いた機械学習は、深層学習と呼ばれる。
図10は、ニューラルネットワーク100が有するノードにおける入出力の概要を説明する図である。図10においては、ニューラルネットワーク100のうち、I個のノードを有する入力層101と、J個のノードを有する第1中間層121と、K個のノードを有する第2中間層122におけるデータの入出力の一部を模式的に示している(I、J、Kは正の整数)。入力層101の上からi番目のノードには、入力パラメータxi(i=1,2,…,I)が入力される。以下、全ての入力パラメータの集合を「入力パラメータ{xi}」と記載する。
入力層101の各ノードは、隣接する第1中間層121の各ノードに対し、入力パラメータに所定の重みを乗じた値を有する信号を出力する。例えば、入力層101の上からi番目のノードは、第1中間層121の上からj番目(j=1,2,…,J)のノードに対して、入力パラメータxiに重みαijを乗じた値αijiを有する信号を出力する。第1中間層121の上からj番目のノードには、合計で入力層101の各ノードからの出力に所定のバイアスb(1) jを加えた値Σi=1~Iαiji+b(1) jが入力される。ここで第1項目のΣi=1~Iは、i=1,2,…,Iの和を取ることを意味する。
第1中間層121の上からj番目のノードの出力値yjは、そのノードへの入力層101からの入力値Σi=1~Iαiji+b(1) jの関数として、yj=S(Σi=1~Iαiji+b(1) j)と表される。この関数Sは活性化関数と呼ばれる。具体的な活性化関数として、例えばシグモイド関数S(u)=1/{1+exp(-u)}や正規化線形関数(ReLU)S(u)=max(0,u)などを挙げることができる。活性化関数は、非線形関数が用いられることが多い。
第1中間層121の各ノードは、隣接する第2中間層122の各ノードに対し、入力パラメータに所定の重みを乗じた値を有する信号を出力する。例えば、第1中間層121の上からj番目のノードは、第2中間層122の上からk番目(k=1,2,…,K)のノードに対して、入力値yjに重みβjkを乗じた値βjkjを有する信号を出力する。第2中間層122の上からk番目のノードには、合計で第1中間層121の各ノードからの出力に所定のバイアスb(2) kを加えた値Σj=1~Jβjkj+b(2) kが入力される。ここで第1項目のΣj=1~Jは、j=1,2,…,Jの和を取ることを意味する。
第2中間層122の上からk番目のノードの出力値zkは、そのノードへの第1中間層121からの入力値Σj=1~Jβjkj+b(2) kを変数とする活性化関数を用いて、
k=S(Σj=1~Jβjkj+b(2) k)と表される。
このようにして、入力層101の側から出力層103の側へ向かう順方向に沿って順次繰り返すことにより、最終的に出力層103から一つの出力パラメータYが出力される。以下、ニューラルネットワーク100が含む重みおよびバイアスをまとめてネットワークパラメータwという。このネットワークパラメータwは、ニューラルネットワーク100の全ての重みおよびバイアスを成分とするベクトルである。
学習部12kは、入力パラメータ{xi}をニューラルネットワーク100へ入力することによって算出した出力パラメータYと、入力パラメータ{xi}とともに入出力データセットを構成する出力パラメータ(目標出力)Y0とに基づいて、ネットワークパラメータwを更新する演算を行う。具体的には、2つの出力パラメータYとY0との誤差を最小化するための演算を行うことによってネットワークパラメータwを更新する。この際には、確率的勾配降下法がよく用いられる。以下、入力パラメータ{xi}および出力パラメータYの組({xi},Y)を総称して「学習データ」という。
以下、確率的勾配降下法の概要を説明する。確率的勾配降下法は、2つの出力パラメータYとY0を用いて定義される誤差関数E(w)のネットワークパラメータwの各成分に対する微分から求まる勾配∇wE(w)を最小化するように、ネットワークパラメータwを更新する方法である。誤差関数は、例えば学習データの出力パラメータYと入出力データセットの出力パラメータY0の2乗誤差|Y-Y02により定義される。また、勾配∇wE(w)は、誤差関数E(w)のネットワークパラメータwの成分に関する微分である
∂E(w)/∂αij、∂E(w)/∂βjk、∂E(w)/∂b(1) j、∂E(w)/∂b(2) k(ここで、i=1~I、j=1~J、k=1~K)などを成分に有するベクトルである。
確率的勾配降下法では、ネットワークパラメータwを、自動または手動で定まる所定の学習率ηを用いて、w’=w-η∇wE(w)、w’’=w’-η∇w’E(w’)、…と順次更新する。なお、学習率ηは、学習の途中で変更してもよい。より一般的な確率的勾配降下法の場合、誤差関数E(w)は、全学習データを含むサンプルの中からランダムに抽出することによって定義される。この際に抽出する学習データの数は1つに限られるわけではなく、学習データ記憶部13dが記憶する学習データの一部でもよい。
勾配∇wE(w)の計算を効率的に行うための方法として、誤差逆伝播法が知られている。誤差逆伝播法は、学習データ({xi}、Y)を算出後、出力層における目標出力Y0と出力パラメータYの誤差に基づいて、出力層→中間層→入力層へと勾配∇wE(w)の成分を逆にたどって計算していく方法である。学習部12kは、誤差逆伝播法を用いて勾配∇wE(w)の全ての成分を算出した後、算出した勾配∇wE(w)を用いて上述した確率的勾配降下法を適用することにより、ネットワークパラメータwを更新する。
学習部12kは、運転者情報データベース13aに記憶された運転者情報から、機械学習に用いる運転者情報を抽出する。機械学習の入力パラメータは、例えば、平均速度や、走行距離、走行時間、所定加速度以上での加速回数、加速時における平均加速度のような、運転者による過去の走行実績を示す情報である。また、機械学習の出力パラメータは、例えば、運転者が第一運転者であるか否かを示す区分や、運転者の運転による走行距離の単位長さあたりあるいは走行時間の単位時間あたりの粒子状物質の変化量である。粒子状物質の変化量は、例えば、増加を正、減少を負とし、値が小さいほど、蓄積された粒子状物質の減少量が大きいことを示す。なお、入力パラメータとして、例えば、運転者の性別や、年齢、居住地域、職種、趣味のような、運転者の属性情報を含んでもよい。
学習部12kによる学習は、所定のタイミング、例えば、運転者情報が追加あるいは更新される度に、実行される。これにより、学習済みモデル記憶部13cには、運転者情報と関連付けされた学習済みモデルが蓄積される。また、学習部12kは、生成された学習済みモデルをさらに車両情報と関連付けて学習済みモデル記憶部13cに蓄積してもよい。学習部12kは、過去に生成した学習済みモデルを、この学習済みモデルが関連付けされている運転者情報との一致度が高い新しい学習済みモデルによって更新してもよい。さらに、学習部12kは、関連付けされた運転者情報が互いに近い複数の学習済みモデルを互いに併合して平均化するなどして、新しい学習済みモデルを生成してもよい。なお、学習済みモデルを平均化する場合には、複数の学習済みモデルにおけるそれぞれのネットワークパラメータwを、ノードごとに平均化するなどして行うことができる。また、学習部12kは、ノードの数を変更してもよい。また、学習部12kは、さらに車両情報を参照して、複数の学習済みモデルを併合したり更新したりしてもよい。このようにして、学習済みモデル記憶部13cには、生成された学習済みモデルが、蓄積されたり、更新されたり、併合されて平均化されたりして、記憶される。
このような構成において、運転者判定部12gは、運転者の判定を行うに際し、判定の対象とする運転者の識別情報に関連付けられた運転者情報に基づいて、学習済みモデル記憶部13cから、最も一致度が高い運転者情報に関連付けられた学習済みモデルを少なくとも1つ選択する。
そして、運転者判定部12gは、選択した学習済みモデルに、入力パラメータとして運転者情報を入力することにより、出力パラメータとして運転者が第一運転者であるか否かを示す区分や、運転者の運転による走行距離の単位長さあたりあるいは走行時間の単位時間あたりの粒子状物質の変化量を取得する。学習済みモデルを用いることにより、運転者の運転による粒子状物質の減少の可能性を、運転者による運転の実績を示す運転者情報が比較的少ない段階から、より精度よく推定することができる。
上記の第3実施形態では、第1実施形態のように、運転者の運転による粒子状物質の減少の可能性を推定するが、第2実施形態のように、運転者の運転によるオイルの劣化度合の低減の可能性を推定してもよい。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造、種類、型式、数、配置等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、一つのサーバが車両割当装置としての機能の全てを担っているが、これには限定されず、ネットワークを介して通信可能に接続された複数のコンピュータが各機能を分担してもよい。また、記憶装置がネットワークを介して各処理を実行する装置と通信可能に接続されてもよい。
また、予約情報に運転者情報が含まれる場合は、予約判定部が、運転者情報が第三条件を満たす場合に当該運転者を第一運転者であると判定し、かつ当該予約について第一予約を判定してもよい。予約情報に含まれる運転者情報は、例えば、予定経由地、予定走行路、高速道路の使用の有無を示す情報、運転者の属性情報等である。
また、本発明は、カーシェアリングシステム以外の、例えばレンタカーシステムのような予約に対して複数の車両のうちいずれかを割り当てるシステムに対しても、同様に適用することができる。
10,10A…サーバ(車両割当装置)
12d…車両判定部
12g…運転者判定部
12i…予約判定部
12j…割当部
13…記憶部
20…車両
20a…内燃機関
20b…排気経路
20c…粒子フィルタ

Claims (13)

  1. 車両に対応した車両情報に基づいて内燃機関の性能の低下を抑制する必要性を車両毎に判定する車両判定部と、
    車両を借りる予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する予約判定部と、
    前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てる割当部と、
    を備え、
    前記割当部は、前記予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である、車両割当装置。
  2. 前記内燃機関の性能の低下を抑制する必要性とは、前記内燃機関の排気経路に設けられた粒子フィルタに蓄積された粒子状物質の減少の必要性である、請求項1に記載の車両割当装置。
  3. 前記内燃機関の性能の低下を抑制する必要性とは、前記内燃機関におけるオイルの劣化度合の低減の必要性である、請求項1に記載の車両割当装置。
  4. 運転者に対応した運転者情報が前記性能の低下の抑制を見込める第三条件を満たす場合に当該運転者を第一運転者であると判定する運転者判定部を備え、
    前記予約判定部は、前記予約が前記第一運転者が車両を運転する予約である場合には、当該予約を前記第一予約であると判定する、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の車両割当装置。
  5. 前記運転者情報は、前記運転者の走行実績を示す情報である、請求項4に記載の車両割当装置。
  6. 前記予約判定部は、前記予約情報に含まれる、運転者に対応した運転者情報が、前記性能の低下の抑制を見込める第三条件を満たす場合に、当該運転者を第一運転者であると判定し、
    前記予約判定部は、前記予約が前記第一運転者が車両を運転する予約である場合には、当該予約を前記第一予約であると判定する、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の車両割当装置。
  7. 前記予約判定部は、前記予約情報に含まれる予定経路情報に基づいて、当該予約が前記第一予約であるか否かを判定する、請求項1~6のうちいずれか一つに記載の車両割当装置。
  8. 前記予約判定部は、前記予定経路情報に、予定走行路として所定の道路が含まれるか、あるいは予定経由地として基準位置から所定距離離間した地点が含まれる場合に、当該予約を前記第一予約であると判定する、請求項7に記載の車両割当装置。
  9. 前記予約判定部は、前記予約情報から車両の走行態様を予測し、当該走行態様を示す情報が前記性能の低下の抑制を見込める第四条件を満たす場合には当該予約を前記第一予約であると判定する、請求項1~8のうちいずれか一つに記載の車両割当装置。
  10. 前記予約判定部は、前記予約情報および当該予約において車両を運転する運転者に対応した運転者情報から車両の走行態様を予測する、請求項8に記載の車両割当装置。
  11. 前記走行態様を示す情報は、予測される平均速度を示す情報、予測される走行距離を示す情報、予測される走行時間を示す情報、予測される内燃機関の負荷、および予測される加速回数を示す情報のうち少なくとも一つである、請求項9または10に記載の車両割当装置。
  12. コンピュータが実行する車両割当方法であって、
    記憶部から読み出した、車両に対応した車両情報に基づいて、内燃機関の性能の低下を抑制する必要性を車両毎に判定するステップと、
    車両を借りる予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定するステップと、
    前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てるステップと、
    を備え、
    前記予約に車両を割り当てるステップでは、当該予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である、車両割当方法。
  13. コンピュータを、
    車両に対応した車両情報に基づいて内燃機関の性能の低下を抑制する必要性を車両毎に判定する車両判定部、
    車両を借りる予約に対応した予約情報が前記性能の低下の抑制を見込める第一条件を満たす場合に当該予約を第一予約であると判定する予約判定部、および
    前記予約情報に基づいて前記予約に車両を割り当てる割当部、
    として機能させるプログラムであって、
    前記割当部は、前記予約が前記第一予約である場合には、当該予約に前記性能の低下の抑制の必要性が高いことを示す第二条件を満たす車両かあるいは他の車両よりも前記性能の低下の抑制の必要性の高い車両を割り当て可能である、プログラム。
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