JP7465368B2 - 血小板活性化因子受容体アンタゴニストとしてのシクロペンタチオフェンカルボキサミド誘導体 - Google Patents

血小板活性化因子受容体アンタゴニストとしてのシクロペンタチオフェンカルボキサミド誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、血小板活性化因子受容体アンタゴニストである、新規なシクロペンタチオフェンカルボキサミド誘導体および薬学的に許容されるその塩に関する。さらに、本発明は、前記化合物を含む医薬組成物および組合せ、ならびに血小板活性化因子受容体を拮抗することによって影響を受け得る疾患を処置する方法におけるそれらの使用に関する。特に、本発明の医薬組成物は、眼疾患、アレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患、特に、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮、じんましんおよびNASHの予防ならびに/または治療に好適である。
血小板活性化因子(PAF)は、エーテル-リン脂質であり、既知の最も強力な脂質メディエータである。PAFは、血小板、マクロファージ、単球、好中球、好塩基球、好酸球、肥満細胞および内皮細胞のような様々な細胞によって構成的に、または特定の刺激下で合成される。PAF、PAF様脂質(PAFLL)、および一部の酸化されたリン脂質は、PAF受容体(PAFR)の構造が明確なリガンドである、Gタンパク質-共役型受容体である。PAFRの発現は、免疫、止血システムおよび炎症システムの特定の標的細胞では限定的である。PAFのシグナル伝達機能は、実質的にすべての器官において、急性炎症および慢性炎症と大部分が関わっている。
PAFは、いくつかの炎症性障害においてある役割を果たすと考えられており、眼疾患、心血管疾患、がん、神経学的障害および神経変性障害、腎障害、肝疾患およびアレルギーにおいて、大きな関連性を有することができる。したがって、例えば、PAFRアンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストによるPAFR活性化の抑制は、例えば、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に言及されている通り、PAFRを拮抗すること、および/または反対に作動させることによって影響を受け得る、幅広い範囲の障害の処置に有用であると考えられる。特に、PAFRアンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストは、眼疾患、例えば、萎縮型または滲出型加齢黄斑変性、および地図状萎縮またはアレルギー、および炎症-関連障害、例えばじんましんおよび非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の予防または処置に有用となるはずである。
治療的使用に好適なPAFRアンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストは、強力かつ高い選択性でPAFRに結合するはずである。PAFRアンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストは、胃腸管から十分に吸収されて、十分な代謝安定性があり、有利な薬物動態特性を有するはずである。それらは、非毒性であるべきであり、副反応が全くまたはほとんどないことが実証されている。
例えば、Weber et al. (Med. Res. Rev.1989, 9, 181-218) and Summers et al. (Curr. Pharm. Des. 1995, 1, 161-190)によって、欧州特許出願公開第0194416号および欧州特許出願公開第0254245号に記載されている化合物である低分子量PAFRアンタゴニストが、当分野において公知である。これらに開示されているチエノトリアゾロジアゼピンのクラスの化合物は、酸性溶液中で加水分解を受けることが報告されている(例えば、Gallo et al. (J. Heterocyclic Chem. 1988, 25, 867-869), Legouin et al. (J. Heterocyclic Chem. 2000, 37, 127-129))。これらの化合物の一部は、PAFRのインバースアゴニストとして働くことも特定されている(Dupre et al. (J. Pharm. Exp. Ther. 2001, 299, 1, 358-365), Cellai et al. (Exp. Hematol. 2009, 37, 1176-1185))。
前記化合物および関連化合物の合成および分離に有用なさらなる方法が、独国特許出願公開第4132763号、欧州特許出願公開第0388789号、欧州特許出願公開第0450504号、米国特許第7015213号、国際公開第2008/063667号、Tahara et al. (Arzneimittel-forschung 1978, 28, 1153-1158), Sung et al. (Archiv der Pharmazie 1996, 329, 291-300), Fier et al. (Org. Lett. 2017, 19, 1454-1457)およびBrenna et al. (Green Chem. 2017, 19, 5122-5130)に開示されている。
第1の態様では、本発明は、式(I.0)の化合物
(式中、
1は、C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)およびC3-4-シクロアルキルからなるR1-G1群から選択され、
2は、R2-G1群から選択され、R2-G1群は、F、Cl、Br、I、C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよいか、または1つの-CN、1つのOHもしくは1つの-O-C1-4-アルキルにより置換されていてもよい)からなり、C3-4-シクロアルキル、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、OH、-O-C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)からさらになり、-S(O)r-C1-4-アルキル(r=0、1または2)からなり、
nは、0、1、2および3からなるn-G1群から選択され、
3は、H、および1~5個のFにより置換されていてもよいC1-4-アルキルからなるR3-G1群から選択され、
4は、C1-6-アルキルからなるR4-G1a群から選択され、C1-6-アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよび-O-C1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
または
4は、-C0-3-アルキレン-C3-10-シクロアルキルおよび-C0-3-アルキレン-C3-10-ヘテロシクリルからなるR4-G1b群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH3から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記ヘテロシクリルは、N、NH、>N(C1-4-アルキル)、>NCO(C1-4-アルキル)、>NS(=O)2(C1-4-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員を含有し、>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、OH、-O-C1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC1-4-アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OH、-O-C1-4-アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4は、-C0-3-アルキレン-フェニルおよび-C0-3-アルキレン-ヘテロアリールからなるR4-G1c群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH3から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、または1~2つの環員Nを含有する6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、C3-4-シクロアルキル、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、-NHCO-C1-4-アルキル、-NHS(=O)2-C1-4-アルキル、-S(=O)r-C1-4-アルキル(r=0、1または2)、-O-C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC1-4-アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OHおよび-O-C1-4-アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成するR3/4-G1a群から選択され、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルは、
>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G1b群から選択され、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルは、
>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~3つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~6個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、7員~12員の縮合二環式環系を形成する、R3/4-G1c群から選択され、
前記二環式環系は、1つの非芳香族環および1つの芳香族環からなるヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、
前記非芳香族環は、前記アミドN原子を含有し、=N-、>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、ただし、前記非芳香族環のメンバー間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合が存在せず、
前記芳香族環は、NH、N、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、および0、1つまたは2つの環員Nを含有する6員の単環から選択され、
前記二環式環系は、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
本明細書のこれ以前に言及されるいずれの定義においても、特に指定されない場合、いずれのアルキル基またはアルキレン基も直鎖であってもよいし、または分岐であってもよい)
異性体、立体異性体、互変異性体、代謝産物、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、共結晶、およびそれらの塩、特に薬学的に許容されるそれらの塩またはそれらの組合せ
に関する。
第2の態様では、本発明は、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される1つまたは複数の式(I.0)の化合物、あるいは薬学的に許容されるその塩を含む、医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物に関する。
第3の態様では、本発明は、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される1つまたは複数の式(I.0)の化合物、あるいは薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の追加の治療剤を含む、医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物に関する。
第4の態様では、本発明は、医薬として使用するための、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される式(I.0)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関する。
第5の態様では、本発明は、それを必要とする患者における、血小板活性化因子受容体を拮抗することによって影響を受け得る疾患または状態の処置のための方法であって、患者に、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される1つまたは複数の式(I.0)の化合物、あるいは薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、方法に関する。
さらに、本発明は、血小板活性化因子受容体を拮抗することによって影響を受け得る疾患または状態を処置するための医薬の製造における、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される1つまたは複数の式(I.0)の化合物、あるいは薬学的に許容されるその塩の使用に関する。
さらに、本発明は、それを必要とする患者において、血小板活性化因子受容体を拮抗することによって影響を受け得る疾患または状態を処置する方法に使用するための、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される式(I.0)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関する。
本発明のさらなる態様は、上述および下記ならびに実施例から直接、当業者に明白となろう。
一般的な用語および定義
本明細書において具体的に定義されていない用語は、本開示および文脈に照らし合わせて、当業者によりこれらの用語に与えられていると思われる意味が与えられているはずである。しかし、本明細書に使用されている場合、反対に指定されていない限り、以下の用語が表示されている意味を有しており、以下の慣習に従う。
用語「本発明による化合物」、「式(I.0)の化合物」、「本発明の化合物」などは、本発明による式(I.0)の化合物であって、それらの互変異性体、立体異性体およびそれらの混合物、およびそれらの塩、特に薬学的に許容されるその塩、ならびにこのような化合物の溶媒和物、水和物および共結晶を含めた式(I.0)の化合物を意味し、このような互変異性体、立体異性体およびそれらの塩の溶媒和物、水和物および共結晶を含む。
同様に、特に具体的に示さない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲全体にわたり、所与の化学式または名称は、互変異性体、ならびにすべての立体異性体、光学異性体および幾何異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体など)、ならびにそれらのラセミ体、ならびに個々の鏡像異性体の異なる割合の混合物、ジアステレオマーの混合物、またはこのような異性体および鏡像異性体が存在する上述の形態のいずれかの混合物、ならびに塩(薬学的に許容されるその塩を含む)、ならびにその溶媒和物(例えば、本遊離化合物の溶媒和物または本化合物の塩の溶媒和物を含めた水和物など)を包含するものとする。
「薬学的に許容される」という言い回しは、妥当な医療的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題、または合併症なしに、ヒトおよび動物の組織に接触して使用するのに好適な、妥当な利益/リスク比に見合う化合物、物質、組成物および/または剤形を指すために本明細書において使用される。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」とは、親化合物が、その酸塩または塩基塩を作製することにより修飾されている、開示化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例には、以下に限定されないが、アミンなどの塩基性残基の無機酸塩または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などを含む。
例えば、このような塩には、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、ゲンチジン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、4-メチル-ベンゼンスルホン酸、リン酸、サリチル酸、コハク酸、硫酸、および酒石酸からの塩を含む。
本発明の薬学的に許容される塩は、慣用的な化学方法により、塩基性部分または酸性部分を含有する、親化合物から合成することができる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸または遊離塩基の形態のものを、水中、またはエーテル、EtOAc、EtOH、イソプロパノールもしくはMeCN、またはそれらの混合物のような有機希釈液中で、十分量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。
例えば、本発明の化合物を精製または単離するために有用な上記のもの以外の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)もまた、本発明の一部を構成する。
本発明の化合物が、化学名の形態で、かつ式として図示される場合に、なんらかの相違がある場合、式が優先するものとする。
以下に定義される基、ラジカルまたは部分において、炭素原子数は、多くの場合、その基の前に指定されており、例えば、C1-6-アルキルとは、1~6個の炭素原子を有するアルキル基またはラジカルを意味する。
アスタリスクは、定義されるコア分子に結合している結合を示すために、部分式中に使用することができ、例えば、部分式中の、1つ超の結合点、すなわち1つ超のアスタリスクがある場合、これらのアスタリスクは、コア分子の結合部分の括弧内の表示によってさらに指定され得る。
置換基の原子の命名は、置換基が結合しているコアまたは基に最も近い原子から開始する。
例えば、用語「3-カルボキシプロピル基」は、以下の置換基を表す:
(式中、カルボキシ基は、プロピル基の3番目の炭素原子に結合している)。用語「1-メチルプロピル-」、「2,2-ジメチルプロピル-」または「シクロプロピルメチル-」基は、以下の基を表す:
用語「置換されている」とは、本明細書で使用する場合、指定されている原子、ラジカルまたは部分上のいずれか1個または複数の水素が、表示される基から選択したものにより置き換えられていることを意味し、ただし、原子の正常な価数を超過しないこと、および置換により、許容される程度に安定な化合物をもたらすことを条件とする。
基の定義において、「X、YおよびZ基はそれぞれが、~により置換されていてもよい」などの用語は、X基のそれぞれ、Y基のそれぞれおよびZ基のそれぞれのいずれかが、それぞれ個別の基としてまたはそれぞれが構成される基の一部として、定義される通りに置換されていてもよいことを意味する。例えば、定義「Rexは、H、C1-3-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C1-3-アルキル-C3-6-シクロアルキレン-またはC1-3-アルキル-O-を意味し、各アルキル基は、1つまたは複数のLexにより置換されていてもよい」などは、用語アルキルを含む上述の基の各々において、すなわち基C1-3-アルキル、C1-3-アルキル-C3-6-シクロアルキレン-およびC1-3-アルキル-O-の各々において、アルキル部分が、定義されるLexにより置換されていてもよいことを意味する。
用語「C1-n-アルキル」(nは、1より大きい整数である)は、単独で、または別のラジカルと組み合わせてのどちらかで、1~n個の炭素原子を有する、線状または分岐状非環式飽和炭化水素ラジカルを意味する。例えば、用語C1-5-アルキルは、H3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH32-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH32-、H3C-C(CH32-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-およびH3C-CH2-CH(CH2CH3)-を含む。
用語「C1-n-アルキレン」(nは1より大きい整数である)は、単独で、または別のラジカルと組み合わせてのどちらかで、1~n個の炭素原子を有する、二価の線状または分岐状非環式アルキルラジカルを意味する。例えば、用語C1-4-アルキレンには、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(CH3)-、-CH2-CH2-CH2-、-C(CH32-、-CH(CH2CH3)-、-CH(CH3)-CH2-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH(CH3)-、-CH(CH3)-CH2-CH2-、-CH2-CH(CH3)-CH2-、-CH2-C(CH32-、-C(CH32-CH2-、-CH(CH3)-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2CH3)-、-CH(CH2CH3)-CH2-、-CH(CH2CH2CH3)-、-CH(CH(CH3))2-および-C(CH3)(CH2CH3)-が含まれる。
用語「C3-n-シクロアルキル」(nは、3より大きい整数である)は、単独で、または別のラジカルと組み合わせてのどちらかで、3~n個の炭素原子を有する、非分岐状の、環式飽和炭化水素ラジカルを意味する。環式基は、単環式、二環式、三環式、またはスピロ環式であってもよく、最も好ましくは単環式である。このようなシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチルなどが含まれる。
用語「ヘテロシクリル」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2)から選択される1個または複数のヘテロ原子を含有し、3~14個の環原子からなる芳香族環を含んでもよい、飽和もしくは不飽和な単環式または多環式環系であって、ヘテロ原子のいずれも、芳香族環の一部ではない、飽和もしくは不飽和な単環式または多環式環系を意味する。用語「ヘテロシクリル」は、可能な異性体のすべてを含むことが意図されている。
したがって、用語「ヘテロシクリル」は、以下の例示的な構造を含む。それらは、各形態が、適切な価数を維持している限り、あらゆる原子への共有結合を介して結合していてもよいので、ラジカルとして図示されていない:

用語「ヘテロアリール」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1、または2)から選択される1個または複数のヘテロ原子を含有し、5~14個の環原子からなる単環式または多環式芳香族環系であって、ヘテロ原子の少なくとも1個が、芳香族環の一部である、単環式または多環式芳香族環系を意味する。用語「ヘテロアリール」は、可能な異性体をすべて含むことが意図されている。
したがって、用語「ヘテロアリール」は、以下の例示的な構造を含む。それらは、各形態が、適切な価数を維持している限り、あらゆる原子への共有結合を介して結合していてもよいので、ラジカルとして図示されていない:
用語「二環式環系」は、スピロ環式環系、縮合環系および架橋環系を含めた、2つが一緒になった環式部分構造からなる基を意味する。
上に提示された用語の多くは、式または基の定義において繰り返し使用されていることがあり、各場合において、上に提示された意味の1つを互いに独立して有する。
用語「処置」および「処置すること」は、本明細書で使用する場合、治療的、すなわち治癒的および/または緩和的な処置と、予防的すなわち防止的処置の両方を包含する。
治療的処置とは、発症形態、急性形態または慢性形態にある前記状態の1つまたは複数を既に発症している患者の処置を指す。治療的処置は、特定の兆候の症状を軽減するための対症処置、または兆候の状態を反転もしくは部分的に反転させる、または疾患の進行を停止もしくは減速させるための原因処置とすることができる。
予防的処置(「予防」)とは、前記状態の1つまたは複数を発症リスクにある患者を、前記リスクを低減するために、疾患の臨床的な発生前に処置することを指す。
用語「処置」および「処置すること」は、症状もしくは合併症の発生を予防するまたは遅延させるため、および疾患、状態もしくは障害の発症を予防するまたは遅延させるため、および/あるいは疾患、状態もしくは障害をなくすまたは制御するため、ならびに疾患、状態もしくは障害に関連する症状または合併症を軽減するために、1種または複数の活性化合物を投与することを含む。
本発明が、処置を必要とする患者を指す場合、本発明は、哺乳動物、特にヒトにおける処置に主に関する。
用語「治療有効量」は、(i)特定の疾患もしくは状態を処置または予防する、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つまたは複数の症状を弱化する、改善するあるいはなくす、あるいは(iii)本明細書に記載されている特定の疾患もしくは状態の1つまたは複数の症状の発生を予防するあるいは遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。
本発明は、以下に限定されないが、眼疾患および炎症関連状態ならびに疾患、特に、地図状萎縮、滲出型加齢黄斑変性およびアレルギーを含めた、PAFR拮抗作用によって影響を受け得る疾患および/もしくは状態を予防または処置する医薬としてそれらを使用するための、有効な血小板活性化受容体(PAFR)アンタゴニストであり、かつ好適な薬理学的および薬物動態特性を有する、新規なシクロペンタチオフェンカルボキサミド誘導体を開示する。
本発明の化合物は、効力の増大、高い代謝安定性および/または化学安定性、高い選択性、安全性および耐容性、溶解度の増大、透過性の増大、所望の血漿タンパク質結合、生体利用率の向上、薬物動態プロファイルの改善、および安定な塩を形成する可能性などのいくつかの利点を実現することができる。
本発明の化合物
本発明の第1の態様では、式(I.0)の化合物
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に定義される)は、PAFRの強力なアンタゴニストであり、選択性、安全性および耐容性、代謝安定性および/または化学安定性、薬物動態特徴および物理化学的特徴、溶解度、透過性、血漿タンパク質結合、生体利用率、ならびに安定な塩を形成する可能性の点で、有利な特性を示し得ることが見出されている。特に、それらは、PAFRアンタゴニストとしてインビトロにおいて高い効力をもたらし、それらは、脈絡膜血管新生の動物モデルにおいて、インビボで良好な効力を示す。さらに、それらは、インビトロのモデルにおいて、PAFRインバースアゴニストとしても働くことも見出され、これは、有益な薬理学的効果のさらなる一因となることがある。さらに、本発明による化合物は、特に、低いpHの値でさえも、有利な化学的安定性、および様々なpHの値でも、すなわち酸性媒体中でも有利な溶解度を示し、同時に、その腎クリアランスは、適度に低いままである。
したがって、本明細書のこれ以前もしくは本明細書のこれ以降に定義される式(I.0)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、PAFR拮抗作用によって影響を受け得る疾患および/または状態の処置に有用となることが期待される。
驚くべきことに、式(I.0)の化合物は、メラニンに独占的に結合することも示され得、このことは、この化合物の生体内分布および薬物動態特性に影響を及ぼす;特に、これによって、眼内に上記化合物が蓄積されて、薬物保持の長期化がもたらされる。したがって、本発明の化合物は、特に、眼疾患の処置に好適であることが期待される。
したがって、本発明の一態様によれは、式(I.0)の化合物
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に定義される)
ならびに異性体、立体異性体、互変異性体、代謝産物、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、共結晶、およびそれらの塩、特に薬学的に許容されるそれらの塩が、提供される。
特に明記しない限り、基、残基および置換基、特に、R1、R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に定義される。式(I.0)の化合物の、置換基R1、R2、R3、R4およびn、ならびにフェニル置換パターンおよび立体化学の好ましい意味の一部は、本発明の実施形態として、本明細書のこれ以降に提示される。これらの定義および実施形態のいずれも、互いに組み合わされてもよい。
1
一実施形態によれば、R1は、
1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)およびC3-4-シクロアルキル
からなるR1-G1群から選択される。
別の実施形態によれば、R1は、
CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CHF2、CF3およびシクロプロピル
からなるR1-G2群から選択される。
別の実施形態によれば、R1は、
CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3およびシクロプロピル
からなるR1-G3群から選択される。
別の実施形態によれば、R1は、CH3からなるR1-G4群から選択される。
別の実施形態によれば、R1は、CH2CH3、CH2CH2CH3およびシクロプロピルから選択されるR1-G5群から選択される。
2
1つ超の置換基R2が式(I.0)の化合物に存在する場合、すなわちn=2または3である場合、R2はそれぞれ、本明細書のこれ以降に定義される実施形態およびR2-G1群~R2-G8群から互いに独立して選択される。
一実施形態によれば、R2は、R2-G1群から選択され、R2-G1群は、
F、Cl、Br、I、C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよいか、または1つの-CN、1つのOHもしくは1つの-O-C1-4-アルキルにより置換されていてもよい)からなり、C3-4-シクロアルキル、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、OH、-O-C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)からさらになり、-S(O)r-C1-4-アルキル(r=0、1または2)からなる。
別の実施形態によれば、R2は、R2-G2群から選択され、R2-G2群は、
F、Cl、Br、C1-3-アルキル(2個または3個のFにより置換されていてもよい)からなり、シクロプロピル、-CN、-C1-3-アルキレン-OH、-C1-2-アルキレン-O-C1-2-アルキル、OH、-O-C1-3-アルキル(2個または3個のFにより置換されていてもよい)からさらになり、-S-C1-3-アルキルからなる。
別の実施形態によれば、R2は、
F、Cl、Br、CH3、CH2CH3、シクロプロピル、CF3、CH2OH、OH、OCH3およびS-CH3
からなるR2-G3群から選択される。
別の実施形態によれば、R2は、F、ClおよびBr、好ましくはClからなるR2-G4群から選択される。
別の実施形態によれば、R2は、CH3およびCH2CH3からなるR2-G5群から選択される。
別の実施形態によれば、R2は、シクロプロピルおよびCF3からなるR2-G6群から選択される。
別の実施形態によれば、R2は、CH2OHおよびOHからなるR2-G7群から選択される。
別の実施形態によれば、R2は、OCH3およびS-CH3からなるR2-G8群から選択される。
n:
一実施形態によれば、nは、0、1、2および3からなるn-G1群から選択される。
別の実施形態によれば、nは、0、1および2からなるn-G2群から選択される。
別の実施形態によれば、nは、0からなるn-G3群である。
別の実施形態によれば、nは、1からなるn-G4群である。
別の実施形態によれば、nは、2からなるn-G5群である。
フェニル置換パターン:
式(I.0)において示されるフェニル環の置換パターンを記載する場合、以下の炭素原子の番号付けを使用する:
一般に、n個の置換基R2は、それぞれ、炭素原子C-2~C-6のいずれか、およびそれらのあらゆる組合せに結合することができる。
n=1の場合、一実施形態によれば、R2は、炭素原子2に結合している。別の実施形態によれば、R2は、炭素原子4に結合している。
n=2の場合、一実施形態によれば、R2の1つは、炭素原子2に結合しており、もう一方のR2は、炭素原子5に結合している。別の実施形態によれば、R2の1つは、炭素原子3に結合しており、もう一方のR2は、炭素原子5に結合している。
2、nおよびフェニル置換パターン:
一実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G1群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
好ましくは、
からなるPh-G2群から選択されるように、選択される
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G3群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G4群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G5群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G6群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G7群から選択されるように、選択される。
別の実施形態によれば、R2、nおよびフェニル置換パターンは、式(I.0)に示される生じた置換フェニル環が、以下
からなるPh-G8群から選択されるように、選択される。
3およびR4
一実施形態によれば、R3は、
H、および1~5個のFにより置換されていてもよいC1-4-アルキル
からなるR3-G1群から選択される。
別の実施形態によれば、R3は、
H、および1~3個のFにより置換されていてもよいC1-3-アルキル
からなるR3-G2群から選択される。
別の実施形態によれば、R3は、H、CH3およびCH2CH2CH3からなるR3-G3群から選択される。
一実施形態によれば、R4は、C1-6-アルキルからなるR4-G1a群から選択され、C1-6-アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよび-O-C1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、C1-6-アルキルからなるR4-G2a群から選択され、C1-6-アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH2、-CONH(C1-2-アルキル)、-CON(C1-2-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-2-アルキル、C1-2-アルキル-CO-NH-、C1-2-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよび-O-C1-2-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、C1-4-アルキルからなるR4-G3a群から選択され、C1-4-アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH2、-COOH、OHおよび-O-C1-2-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、C1-4-アルキルからなるR4-G4a群から選択され、C1-4-アルキルは、
F、OHおよびOCF3から選択される1つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G5a群から選択される。
一実施形態によれば、R4は、-C0-3-アルキレン-C3-10-シクロアルキルおよび-C0-3-アルキレン-C3-10-ヘテロシクリルからなるR4-G1b群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH3から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記ヘテロシクリルは、N、NH、>N(C1-4-アルキル)、>NCO(C1-4-アルキル)、>NS(=O)2(C1-4-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員を含有し、さらに>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、OH、-O-C1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC1-4-アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OH、-O-C1-4-アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、-C0-2-アルキレン-C3-8-シクロアルキルおよび-C0-2-アルキレン-C3-8-ヘテロシクリルからなるR4-G2b群から選択され、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記ヘテロシクリルは、N、NHおよびOから選択される1つの環員を含有し、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、Cl、-CN、OCH3、CH3およびCH2CH3から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、-C0-1-アルキレン-C3-6-シクロアルキルからなるR4-G3b群から選択され、
前記シクロアルキルは、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記シクロアルキルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、1つのCH3またはCH2CH3により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G4b群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G5b群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G6b群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G7b群から選択される。
一実施形態によれば、R4は、-C0-3-アルキレン-フェニルおよび-C0-3-アルキレン-ヘテロアリールからなるR4-G1c群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH3から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、または1~2つの環員Nを含有する6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、C3-4-シクロアルキル、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、-NHCO-C1-4-アルキル、-NHS(=O)2-C1-4-アルキル、-S(=O)r-C1-4-アルキル(r=0、1または2)、-O-C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC1-4-アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OHおよび-O-C1-4-アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、-C0-2-アルキレン-フェニルおよび-C0-2-アルキレン-ヘテロアリールからなるR4-G2c群から選択され、
前記アルキレンは、1~2つのCH3により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、または1~2つの環員Nを含有する6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、-CN、-O-C1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC1-3-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から独立して選択される1~3つの置換基により、または-CNおよび-O-C1-2-アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、-C0-1-アルキレン-フェニルおよび-C0-1-アルキレン-ヘテロアリールからなるR4-G3c群から選択され、
前記アルキレンの1つの>CH2基の2個のH原子は、エチレン(-CH2-CH2-)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH2-CH2-)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールは、1つの環員=N-を含有する5~6員の単環であって、=N-、>NH、SおよびOから選択される1つの環員を含有してもよい、5~6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールは、F、Cl、-CN、OCH3、OCHF2、OCF3、CH3、CHF2およびCF3から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R4は、

Figure 0007465368000025
からなるR4-G4c群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G5c群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G6c群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G7c群から選択される。
別の実施形態によれば、R4は、
からなるR4-G8c群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G1a群から選択され、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルは、
>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G2a群から選択され、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルは、
>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから選択される1つの環員をさらに含有してもよく、>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、
2~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CON(C1-4-アルキル)2、-COO-C1-4-アルキル、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-およびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、4員~6員の飽和単環式ヘテロシクリルであって、
アミドN原子に隣接していない、>N(C1-4-アルキル)およびOから選択される1つの環員をさらに含有してもよい、
4員~6員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G3a群から選択され、
前記ヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよい、
2~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CON(C1-4-アルキル)2、-COO-C1-4-アルキル、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-およびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、4員~6員の飽和単環式ヘテロシクリルであって、
アミドN原子に隣接していない、1つの環員Oを含有してもよい、
4員~6員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G4a群から選択され、
前記ヘテロシクリルは、2個のFにより置換されていてもよく、1~2つのCH3により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロシクリルであって、
からなる群から選択される、ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G5a群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロシクリルであって、
からなる群から選択される、ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G6a群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロシクリル
を形成する、R3/4-G7a群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロシクリルであって、
からなる群から選択される、ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G8a群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G1b群から選択され、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルは、
>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~3つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~6個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、6員~11員の飽和二環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G2b群から選択され、6員~11員の飽和二環式ヘテロシクリルは、
>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合をまったく含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~6個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、6員~11員の飽和な架橋二環式ヘテロシクリルまたはスピロ二環式ヘテロシクリルであって、
アミドN原子に隣接していない、>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよい、
6員~11員の飽和な架橋二環式ヘテロシクリルまたはスピロ二環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G3b群から選択され、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、O-O結合をまったく含有していないことを条件とし、
前記ヘテロシクリルは、1~4個のFにより置換されていてもよい、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~2つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CON(C1-4-アルキル)2、-COO-C1-4-アルキル、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-およびC1-3-アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、アミドN原子に隣接していない、1つの環員Oを含有してもよい、6員~10員の飽和な架橋二環式ヘテロシクリルまたはスピロ二環式ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G4b群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロシクリルであって、
からなる群から選択される、ヘテロシクリルを形成する、R3/4-G5b群から選択される。
一実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、7員~12員の縮合二環式環系を形成する、R3/4-G1c群から選択され、
前記二環式環系は、1つの非芳香族環および1つの芳香族環からなるヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、
前記非芳香族環は、前記アミドN原子を含有し、=N-、>N-、>NH、>N(C1-4-アルキル)、>N(CO-C1-3-アルキル)、>N(S(=O)2-C1-3-アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、>C=Oおよび>S(=O)r(r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、ただし、前記非芳香族環のメンバー間に、N-N、N-OおよびN-S(=O)r=1,2以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合が存在せず、
前記芳香族環は、NH、N、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、および0、1つまたは2つの環員Nを含有する6員の単環から選択され、
前記二環式環系は、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~4つのC1-3-アルキルにより置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH2、-CONH(C1-4-アルキル)、-CON(C1-4-アルキル)2、-COOH、-COO-C1-4-アルキル、HO-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-O-C1-3-アルキレン-、C1-3-アルキル-CO-NH-、C1-3-アルキル-S(=O)2-NH-、OHおよびC1-3-アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、8員~10員の縮合二環式環系を形成する、R3/4-G2c群から選択され、
前記二環式環系は、1つの非芳香族環および1つの芳香族環、ならびにフェニルおよびピリジンからなるヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、
前記非芳香族環は、前記アミドN原子を含有し、=N-、>N-およびOから選択される1つの環員を含有してもよく、
前記芳香族環は、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環から選択され、
前記二環式環系は、1~2個のFにより置換されていてもよく、
1~3個のFにより置換されていてもよい1~2つのC1-2-アルキルにより置換されていてもよく、
ClおよびC1-2-アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、8~9員の縮合二環式ヘテロアリールを形成する、R3/4-G3c群から選択され、
前記ヘテロアリールは、前記アミドN原子を含有する1つの非芳香族環であって、アミドN原子に隣接していない1つの環員>N-を含有してもよい、1つの非芳香族環
および1つのピラゾロ環またはイミダゾロ環
からなり、
前記ヘテロアリールは、1~2つのCH3により置換されていてもよい。
別の実施形態によれば、R3およびR4は、R3とR4が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、ヘテロアリール
を形成する、R3/4-G4c群から選択される。
立体化学:
一実施形態によれば、式(I.0)の化合物の立体化学は、式(I.1)
によるものである。
別の実施形態によれば、式(I.0)の化合物の立体化学は、式(I.2)
によるものである。
さらに好ましい式(I.0)の化合物の下位の実施形態は、以下の表1における実施形態(I-a)~(I-z)として説明され、この場合、上記の置換基の定義が使用される。例えば、列R1および行(I-a)中の項目R1-G1は、実施形態(I-a)において、置換基R1が、R1-G1と表示される定義から選択されることを意味する。同じことが、一般式に組み込まれている他の変数に同様に該当する。


1、R2、R3、R4およびnの定義に関すると、表1の下位の実施形態(I-a)~(I-z)に相当する、下位の実施形態(I-a)~(I-z)、特に(I-w)~(I-z)が、特に好ましく、これらの化合物の立体化学は、式(I.1)による、すなわち、実施形態(I.1-w)、(I.1-x)、(I.1-y)および(I.1-z)である。
特に好ましい化合物、その塩、またはそのあらゆる溶媒和物もしくは水和物は、実施例の項目および実験データに記載されているものである。
一実施形態によれば、式(I.0)の化合物は、以下からなる群から選択される。











別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。



別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。










別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。



別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。

別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。

別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。



別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下である。

別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。

別の実施形態によれば、式(I.0)および/または(I.1)の化合物は、以下からなる群から選択される。

調製
本発明による化合物およびその中間体は、当業者に公知の合成方法、および有機化学の文献、例えば、有機化学、特に有機合成の基礎的、応用的および専門的主題を網羅する、標準教科書、モノグラフならびに概説書に記載されている合成方法を使用して得ることができる。好ましくは、本化合物は、特に、実験項目に記載されている、本明細書のこれ以降に一層完全に説明されている調製方法と同様に得られる。一部の場合、反応スキームを実施する際に採用される順序は、様々となり得る。当業者に公知であるが、本明細書において詳細に記載されていないこれらの反応の変形も使用されてもよい。本発明による化合物を調製するための一般方法は、以下に続くスキームを検討すると、当業者に明白となろう。出発化合物は市販されているか、または文献もしくは本明細書において記載されている方法によって調製することができるか、または類似のまたは同様の方法で調製することができる。反応を実施する前に、出発化合物中の対応するあらゆる官能基を、従来的な保護基を使用して保護することができる。これらの保護基は、当業者が精通している方法、および有機合成における保護基の使用を対象とする文献に記載されている方法を使用して、反応順序内での好適な段階で再度、切断させてもよい。
スキーム1:
スキーム1:式(I)、例えば(I.0)、(I.1)または(I.2)の化合物、および式(IV)の化合物は、好適な溶媒(例えば、DCM、THF、1,4-ジオキサン、DMF、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリジノン)中、-20℃~100℃において、好適なカップリング剤(例えば、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルロニウム-ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルロニウムテトラフルオロ-ボレート(TBTU)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリ-ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、カルボジイミド試薬など)、および塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミン、ピリジンなど)を使用することによって、それぞれ、式(II)および式(V)のそれぞれの酸(遊離酸、またはLi+、Na+、K+などの好適な金属陽イオンとのカルボン酸塩のどちらか一方として)、および式(III)の好適なアミン(遊離アミン、または塩酸塩、臭化水素酸塩などの塩のどちらか一方として)から調製することができる。スキーム1中のR1、R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する。代替的に、個々のカルボン酸をカルボン酸塩化物(例えば、DCM中で塩化オキサリルまたは塩化チオニルを使用する)に変換し、このまま、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミン、ピリジンなど)の存在下で、アミン(III)とカップリングする。
式(IV)の化合物は、文献に報告されており、鏡像異性体に富む形態または純粋な形態で得ることもできる(例えば、独国特許出願公開第4132763号、欧州特許出願公開第0388789号、欧州特許出願公開第0254245号、欧州特許出願公開第0450504号、およびMed. Res. Rev. 1989, 9, 181-218を参照されたい)。
スキーム2:
スキーム2:式(IV)および式(V)のイミン(R1、R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する)は、遷移金属触媒の存在下で水素を、または適切なヒドリド源を使用することによって、それぞれ対応するアミン(II)および(I)に還元することができる。適切なヒドリド源は、ヒドリド源に応じて、適切な溶媒中(例えば、トルエン、DCM、THF、MeCN、H2Oなど、または使用したヒドリドおよび条件に応じて、それらの混合物)、低温から高温(-70℃~100℃)において、ルイス酸もしくはブレンステッド酸、または遷移金属の存在下で使用される、NaBH4、KBH4、Na(NC)BH3、NaHB(OAc)3、Me4NBH4およびnBu4NBH4などの水素化ホウ素、LiAlH4などのアラネート、L-selectride、HAliBu2などのセレクトライド、ピナコールボラン、H3*THF、9-BBN-HおよびEt2BHなどのボラン、Et3SiHおよびCl3SiHなどのシランとすることができる。ここでさらに一般に適用可能となり得る、一層具体的な実験プロトコールは、1,2-ジクロロエタン中、0℃~40℃において、NaBH4および酸、例えば、水性HClまたは酢酸を包含する。分子状水素と組み合わせて使用されてもよい活性触媒は、例えば、Co、Ni、Pd、Pt、Rh、RuおよびIrから好ましくは誘導される。これらの遷移金属触媒の1種の存在下であり、遷移金属に配位する配位子および他の添加物の存在下でもよい、イミンの還元は、適切な溶媒(例えば、DCM、EtOAc、EtOH、THFなど)中、0℃~150℃において、水素(1~200bar)を用いて行われてもよい。この手順によって得られる化合物(I)および(II)は、適用した還元剤および条件に応じて、ジアステレオマーの混合物または純粋なジアステレオマーとなり、当業者に公知の方法によって、個々の立体異性体に分割して、純粋な立体異性体、例えば、(I.1)または(I.2)を得ることができる。
イミン(IV)または(V)の還元はまた、キラルなヒドリド、またはキラルな触媒の存在下での水素のどちらかを使用することによって立体選択的に行い、出発イミン、(IV)または(V)のエナンチオ純度、および使用した条件に応じて、立体異性体に富むもの、または純粋な立体異性体として、化合物(I)または(II)を得ることができる。例えば、nBu4NBH4および(S)-または(R)-N-ベンジルオキシカルボニル(Cbz)-プロリンの反応により形成されるキラルなヒドリド(→nBu4NHB((S)または(R)-N-Cbz-プロリン)3)は、高い立体化学的選択性で、イミン(IV)および(V)を還元するための適切な試薬となり得る。この反応は、DCM中、-78℃~40℃において、別の工程で形成させた、またはイミンの添加前にインシチュで形成させたキラルなヒドリドを用いて好ましくは行われる。
イミンの還元はまた、一部の上記の条件下で、エステル(VI)を使用して行い(スキーム3)、対応するアミンを得ることができ、このアミンは、以下(スキーム3)に記載されているエステル基の加水分解によって化合物(II)に変換し、次に、上(スキーム1)でさらに説明したアミン(III)とのカップリングによって化合物(I)にすることができる。
スキーム3
R'=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム3:式(V)の酸(R1、R2およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する)は、R’の性質に応じて、加水分解または水素化分解により、対応するエステル(VI)から好ましくは調製される。エチルエステルまたはメチルエステルなどの低級アルキル基のエステルは、周囲温度または高温で、水と好適な混和性溶媒(例えば、THF、MeOH、EtOH、1,4-ジオキサン、またはこれらの混合物)との混合物中、NaOH、LiOHまたはKOHなどの水酸化物塩で加水分解することによって好ましくは開裂される。酸は、金属陽イオンとの塩として、またはカルボン酸としてのどちらか一方で単離することができる。tert-ブチルエステルは、好適な溶媒(例えば、DCM、1,4-ジオキサン、MeOH、EtOH、THF、水またはこれらの混合物)中、酸(例えば、塩酸またはTFA)により処理することによって好ましくは開裂される。ベンジルエステルは、水素雰囲気下(好ましくは、1~5bar)、好適な溶媒(例えば、EtOH、MeOH、THF、DCMまたはEtOAc)中、好適な触媒(例えば、炭素担持パラジウム)による水素化分解によって好ましくは開裂される。
式(V)の化合物は、文献に報告されており、鏡像異性体に富む形態または純粋な形態で得ることもできる(例えば、欧州特許出願公開第0388789号、欧州特許出願公開第0254245号および独国特許出願公開第4132763号を参照されたい)。
スキーム4
R'=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム4:式(VI)のエステル(R1、R2およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する)は、様々な合成戦略を使用して、アミド(VII)から調製されてもよい。より好ましい手順は、(VII)中のアミド基を、適切な溶媒(例えば、THF、1,4-ジオキサンなど)中、中度の温度(好ましくは、0℃~40℃の間)において、塩基(例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン(DBU))の存在下、クロロリン酸ジエチルを使用して、対応する塩化イミドイルまたはリン酸エステル無水物に変換することを含む。続いて、こうして修飾したアシルヒドラジン(R1-CO-NHNH2)をこのような活性化アミドに添加して、N-アシルアミノアミジン誘導体を得て、これを加熱(場合によって、最大で140℃まで)することによって、トリアゾールに変換することができる。
代替的に、トリアゾール(VI)は、アミド(VII)のチオアミドを経て3工程手順を適用することによって得ることができ、続いて、このチオアミドは、ヒドラジンにより処理し、対応するN-アミノアミジンを与え、次に、これを適切なオルトエステル(R1-C(OC1-2-アルキル)3)による処理によってトリアゾールに変換される。この手順、その変形、および代替合成経路は、有機化学の文献、および当業者に公知の文献(例えば、欧州特許出願公開第0388789号および欧州特許出願公開第0254245号を参照されたい)に報告されている。
式(VI)の化合物は、文献に報告されており、鏡像異性体に富む形態または純粋な形態で得ることもできる(例えば、欧州特許出願公開第0388789号を参照されたい)。
スキーム5
R'=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム5:式(VII)のエステル(R2およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する)は、1つ、2つまたは3つの個別の合成工程で、ケトン(VIII)から調製されてもよい。化合物(VII)の十分に確立された合成は、適切な溶媒(例えば、トルエンおよび水)中、0℃~80℃において、塩基(例えば、NaHCO3)の存在下で、化合物(VIII)を臭化ブロモアセチルで処理することによって得ることができる、化合物(VIII)のN-ブロモアセチル誘導体を経由して行われる。次に、この中間体をアンモニア源(例えば、アンモニア水またはTHF中のアンモニア)により処理して臭素を置き換え、対応するN-アミノアセチル誘導体を得る。次に、適切な溶媒(例えば、トルエン中のシリカゲル、HOAc中のピリジンまたは1,4-ジオキサン中のメタンスルホン酸)中、高温(好ましくは、30℃~130℃の間)において、適した添加物の手助けを得て、アミノ基をケト基と反応させることによって7員環が形成されて、化合物(VII)が得られる。
この手順はまた、文献中に報告されており、鏡像異性体に富む化合物または純粋な化合物の合成に適用される(例えば、欧州特許出願公開第0254245号および欧州特許出願公開第0388789号を参照されたい)。
化合物(VII)はまた、Org. Lett. 2017, 19, 1454-1457に報告されている通り、化合物(VIII)からたった1反応工程で得ることもできる。
スキーム6
R'=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム6:式(VIII)の化合物は、いわゆるGewald反応に関して報告されているプロトコールに従い、シアノケトン(IX)およびケトン(X)から調製することができる;スキーム6中のR2およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する。したがって、化合物(IX)および(X)は、一緒にされて、溶媒(例えば、MeOH、EtOH、DMF、1,4-ジオキサンなど)中、0℃~120℃において、元素硫黄の存在下、塩基(例えば、NEt3、HNEt2、モルホリン、ピペリジン、ピリジンなど)で処理される。
代替的に、この変換は、第1の工程(Knoevenagel反応)における化合物(IX)および(X)からの縮合生成物、ならびに第2の工程における元素硫黄および塩基との処理時に生成物(VIII)を形成する、2つの個別の工程で行われてもよい。
これらの手順の変形は、有機化学の文献に報告されている。
化合物(IX)は、公知化合物であるか、または前者と同様に調製することができる。鏡像異性体に富むまたは純粋な化合物(X)への主要なおよび特定の入手経路は、有機化学の文献にやはり報告されている(例えば、欧州特許出願公開第EP0388789号、Archiv der Pharmazie 1996, 329, 291-300およびGreen Chem. 2017, 19, 5122-5130を参照されたい)。
スキーム7
R"=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム7:式(IX)のシアノケトン(R2およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する)は、適切な溶媒(例えば、THF、トルエン、MeCN、DMF、DMSO、1,4-ジオキサンなど)中、-78℃~100℃において、対応するエステル(XI)および脱プロトン化されたアセトニトリル(NCCH2 -)種から好ましくは調製される。脱プロトン化されたアセトニトリル種は、好ましくは、使用される塩基に応じて、-78℃~40℃において、エステル(XI)との後続反応に使用される1種の溶媒中、適切な塩基(例えば、NaH、LiNiPr2、LiN(SiMe32、KOtBuなど)による脱プロトン化によってアセトニトリルから調製される。式(IX)の化合物を調製するためのさらなる合成経路および手順は、有機化学の文献に報告されている。
スキーム8
R'=C1-4-アルキルまたはベンジル;R"=C1-4-アルキルまたはベンジル
スキーム8:式(I)の化合物はまた、スキーム8に概説されている経路に従い得ることもできる;R2、R3、R4およびnは、本明細書のこれ以前に定義される意味を有する。合成順序は、ケトン(X)とシアノエステル(XII)のGewald反応により開始し、アミノチオフェン(XIII)を得る(具体的な反応条件に関しては、実験部分および国際公開第2008/063667号を参照されたい)。アミノチオフェン(XIII)は、不活性溶媒(例えば、DCM)中、周囲温度において、塩基(例えば、ピリジン)の存在下、塩化メトキシアセチルによりNをアセチル化し、化合物(XIV)を得ることができる。メトキシ基は、マスクされた脱離基として働き、これは、合成の後の段階で、アンモニアにより置き換えて、アミノを導入するためのものである。したがって、メトキシの代わりにフェノキシなどの、多数の他のマスクされた、または保護されたアミノ等価体がこの目的のために考えることができる。次に、化合物(XIV)は、チオアミド(XV)を経由して、トリアゾール(XVI)に変換することができる。後者の化合物は、溶媒(例えば、1,4-ジオキサンまたはトルエン)中、高温(60℃~120℃)において、(XIV)をローソン試薬(または五硫化二リン)により処理することによって得ることができる。トリアゾール(XVI)は、溶媒(例えば、THFまたは1,4-ジオキサン)中、周囲温度において、チオアミド(XV)をヒドラジンによって処理することによって形成されて、N-アミノアミジン中間体を得ることができ、次いで、任意に酸(例えば、p-TsOHまたはMeCOOH)の存在下、高温(約60℃~120℃)において、オルト酢酸トリアルキル(例えば、MeC(OMe)3)またはアセトアミドジアルキルアセタール(例えば、MeC(OMe)2(NMe2)と反応させる。代替的に、類似の条件下で、アセチルヒドラジンを代わりに使用してトリアゾールを得ることができる。臭化物(XVIII)は、適用される条件に応じて、メトキシ基を臭化物により直接置き換えることによって、またはアルコール誘導体(XVII)を経由して、化合物(XVI)から生成することができる。アルコールを経由する手順は、メトキシエーテルの開裂(例えば、DCM中のBBr3を用いる)、次いで、Br(例えば、DCM中のMeSO2BrおよびNEt3)によるヒドロキシル基の転移を必要とする。次に、化合物(XIX)は、臭化物(XVIII)をアンモニア(例えば、周囲温度においてメタノール中)により処理し、任意にさらなる塩基(例えば、NEt3)の存在下で、置換生成物を加熱し、環化とアミド形成を同時に達成することによって得ることができる。
(XX)中のチオアミドは、不活性溶媒(例えば、トルエンまたは1,4-ジオキサン)中、高温(好ましくは、60℃~120℃の間)で、アミド(XIX)をローソン試薬またはP25により処理することによって導入することができる。スキーム3に記載されている主要な手順である、エステル加水分解、およびスキーム1のアミド形成が続き、(XX)中のエステル官能基を対応するアミドに変換し、化合物(XXII)を得る;エステルの加水分解は、周囲温度において、水とメタノールの混合物中、NaOHを使用して達成することができる一方、アミド形成は、DMF中、室温で、所望のアミン(R34N-H)およびカルボニルジイミダゾールを用いて行うことができる。チオアミド(XXII)中の硫黄のメチル化は、溶媒(例えば、アセトンまたはMeCN)中、周囲温度において、任意に塩基(例えば、KOtBu)の存在下で、ヨウ化メチルまたはトリフルオロメタンスルホン酸メチルを用いて達成し、化合物(XXIII)を得ることがき、これは、ボロン酸またはハロゲン化亜鉛などの芳香族求核剤と遷移金属触媒カップリング反応して、芳香族残基を結合させるのに適した官能基(-N=C(SMe)-)を伴う。化合物(XXIII)と芳香族ボロン酸(R-B(OH)2)とのカップリングは、溶媒(例えば、NMPまたは1,4-ジオキサン)中、周囲温度または高温(好ましくは、20℃~120℃の間)において、Pd(例えば、Pd(PPh34)およびCuをベースとする添加物(例えば、チオフェン-2-カルボン酸銅(I))に基づく遷移金属触媒を用いて行い、化合物(I’)、すなわち化合物(I)(式中、R1はメチル基である)を得ることができる。スキーム8に概説されている合成スキームは、R1に関してメチルを有する化合物に限定されないが、本明細書のこれ以前に定義されるR1の意味によって包含されるあらゆる他の残基に原理的に展開することができる。
式(I)の化合物は、以下に明記されている、それらの鏡像異性体および/またはジアステレオマーに分割することができる。すなわち、例えば、シス/トランス混合物は、そのシス異性体およびトランス異性体に分割されてもよく、ジアステレオマー混合物は、それらのジアステレオマーに分離されてもよく、ラセミ化合物は、それらの鏡像異性体に分離されてもよい。
シス/トランス混合物は、例えば、クロマトグラフィーによって、そのシス異性体およびトランス異性体に分割することができる。ラセミ体として生じる式(I)の化合物は、それ自体公知の方法によって、それらの光学対掌体に分離することができ、一般式(I)の化合物のジアステレオマー混合物は、それ自体公知の方法、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化を使用する、それらの異なる物理化学的性質を利用することによって、それらのジアステレオマーに分割することができる;これ以降に得られる化合物がラセミ体である場合、それらは、下記の通り、鏡像異性体に分割されてもよい。
ラセミ体は、キラル相上のカラムクロマトグラフィーにより、あるいは光学活性な溶媒からの結晶化により、あるいはラセミ化合物との塩またはエステルもしくはアミドなどの誘導体を形成する、光学活性な物質との反応によって、好ましくは分割される。塩は、塩基性化合物の場合、鏡像異性体として純粋な酸と、および酸性化合物の場合、鏡像異性体として純粋な塩基と形成され得る。ジアステレオマー誘導体は、鏡像異性体として純粋な補助化合物、例えば、酸、その活性化誘導体またはアルコールと形成される。こうして得られた塩または誘導体のジアステレオマー混合物の分離は、その様々な物理化学的性質、例えば、溶解度の差異を利用することにより達成することができる。遊離対掌体は、純粋なジアステレオマー塩または誘導体から、好適な作用剤の作用によって遊離され得る。このような目的に一般的に使用される光学活性な酸、および補助残基として適用可能な光学活性アルコールは、当業者に公知である。
上記の通り、式(I)の化合物、例えば(I.0)は、塩、特に医薬品に使用するため、薬学的に許容される塩に変換することができる。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」とは、親化合物が、その酸塩または塩基塩を作製することにより修飾された、開示化合物の誘導体を指す。
本発明による化合物は、以下に続く実施例に記載されている方法を使用して、有利なことに、やはり得ることができることができ、実施例は、文献から当業者に公知の方法を用いて、この目的のためにやはり組み合わせることができる。
医薬品用途に関する薬理学的活性および適性
本発明の化合物の活性、および医薬品用途に関するその適性は、以下のアッセイを使用して実証することができる:
生物学的方法
PAF C-16リガンド(PAF)によるPAF受容体(PAFR)の活性化を阻害する、式(I.0)の化合物の能力を、アッセイ用緩衝液(1×HBSS、20mM Hepes、pH7.4、50mM LiClであり、および0.1%(w/v)BSAを含有)中、以下の細胞HTRF IP1アッセイ(CisbioI製のIP1 Gqアッセイキット、カタログ番号:62IP1APEJ)を使用して決定する。
エンドポイントアッセイを使用する、PAFR活性化の阻害の評価
ヒトPAFRを過剰発現するHEK293細胞(社内で生成)を、ポリ-D-リシンをコーティングした、蓋付きの384ウェル白色細胞培養マイクロタイターアッセイ用プレートに播種する(ウェルあたり15,000個の細胞)。続いて、このプレートを、37℃/5%CO2において、一晩、インキュベートする。翌日に、細胞を洗浄し、続いて、Echo555アコースティックリキッドハンドラーにより、様々な濃度の試験化合物(100%DMSO中の化合物;ウェルにおけるDMSOの最終濃度は、1%である)をアッセイ用プレートに加える。次に、プレートを37℃/5%CO2において、90分間、蓋をしてインキュベートする。これ以降、PAFリガンド(Cayman Chemical Company、物品番号:60900)を11nMの最終濃度で加える。次に、プレートを37℃/5%CO2において、60分間、蓋をしてインキュベートする。次に、このプレートのすべてのウェルに、ウェルあたり5μlの抗IP1-抗体-クリプテート溶液、およびウェルあたり5μLのIP1-d2溶液を加え、このプレートを、室温で光から保護して、さらに60分間、インキュベートする。Envision読取り装置(PerkinElmer)を使用して、620nmおよび665nm(励起波長:320nm)における発光を測定する。
本発明による化合物のIC50値は、以下の表に示される。化合物の番号は、実験項目中の実施例の番号に対応する。C-13における立体配置に関する異性体の混合物を試験に使用する場合、観察された活性は、本発明による異性体である、(13S)-異性体に主に起因し得る。これは、(参照)例67~71および74~78の直接的な比較から明白である。

エンドポイントアッセイを使用する、インバース作動作用様式の評価
PAFRの構成的な活性のため、基底HTRF IP1シグナルは、トランスフェクトされていないHEK293細胞と比べて、ヒトPAFRを過剰発現するHEK293細胞では一層高い。PAF受容体におけるインバースアゴニストとして作用する試験化合物の能力を、上記の細胞HTRF IP1アッセイの修正プロトコールを使用して決定することができる。ヒトPAFRを過剰発現するHEK293細胞を含むアッセイ用プレートに様々な濃度の試験化合物を添加し、RAFリガンドを添加しないで、37℃/5%CO2において340分間、インキュベートする。試験化合物のインバース作動作用は、トランスフェクトしていないHEK293細胞のレベルにまでHTRF IP1シグナルが低下していることによって実証される。
BROWN NORWAYラットにおける、レーザー誘発性脈絡膜血管新生の動物モデルにおけるインビボでの効力の評価
160g~180gの間の体重を有する雄のBrown Norwayラット(BN/Crl)を、Charles River Labs (Sulzfeld、ドイツ)から入手する。動物は、12時間/12時間の明/暗サイクル(6AMに点灯)で群用ハウジングに維持し、検討を開始する前の1週間、慣れさせる。動物は、標準飼料(Provimi Kliba番号3438)および水道水を自由摂取させる。動物は、2週間、1日1回の強制経口投与によって、試験化合物の投与を受ける。
麻酔下で、1日目に、動物を、画像の中央に視神経を位置付けるように眼底カメラの前面に置く。レーザー処理は、Micron IVシステム(Phoenix Research Laboratories、Pleasanton、CA)を使用して、532nmの波長の緑色アルゴンレーザー(Merilas)を用いて行う。レーザービームの直径を、視神経の直径と一致させ、400mWのエネルギーを有するレーザーパルスおよび150ミリ秒の時間を使用して眼あたり4つの病変を発生させる。病変は、視神経からその直径の約2倍の距離にある大血管の間に設ける。Bruch膜が首尾よく破壊されたことは、レーザービームの直後に気泡が形成したことによって認識され、OCTスキャンによって確認する。
動物は、麻酔下での頸椎脱臼によってレーザー処置の14日後に犠牲にする。眼を摘出し、鋸状縁に沿って切る。角膜、虹彩、レンズ、硝子体および網膜を取り除き、残りの眼杯(PRE、脈絡膜および強膜からなる)を4℃で1時間、PFA(4%)に固定し、次に、0.1%Triton X-100を含有するPBSに4℃で1時間、移す。FITC標識したイソレクチンB4(生理食塩水中の10μg/ml;Sigma Aldrichから入手、カタログ番号L9381)で眼杯を暗所中、一晩、室温で染色し、PBSで3回、洗浄する。眼杯をスライドガラスに移し、4回、切込みを入れて、平坦なクローバーの葉のような構造にする。この組織をマウンティング用媒体(DAPIを含有するVectashield H-1200)により覆い、カバーガラスを上に置いて、RPE/脈絡膜/強膜のフラットマウント(flatmount)を得る(RPE側を上にする)。フラットマウントは分析するまで、暗所中、4℃で保管する。
この試料をLSM700共焦点レーザー走査型顕微鏡(Carl Zeiss、Jena;gain650、レーザー強度2%)を用いて、488nmの波長で分析し、病変の画像を得る。病変サイズの測定は、Zen Blueソフトウェアを用いて行う。効力の読み出しは、RPE脈絡膜のフラットマウントにおけるイソレクチンB4によって染色された病変サイズとする。
化合物のメラニンへの結合の評価
化合物がメラニンに結合する能力は、アッセイ用緩衝液(リン酸緩衝液、pH6.5、0.9%(w/v)NaCl)中、Sepia officinalis(Sigma-Aldrich、カタログ番号:M2649)製のメラニンを使用するインビトロでのアッセイを使用して決定する。結合を測定するため、1mg/mL(w/v)メラニン懸濁液および0.1%(w/v)BSA溶液(対照緩衝液)をアッセイ用緩衝液中に調製する。化合物を、1μMの最終化合物濃度(DMSO:アッセイ用緩衝液(40:60)中の化合物をプレートに加える:最終DMSO濃度は1%である)で、対照緩衝液中、1mg/mLのメラニン懸濁液(遊離化合物濃度を決定するため)と共に、およびメラニンを使用しないで(全化合物濃度を決定するため)、マイクロタイタープレートでインキュベートする。このプレートを900rpmのオービタルシェーカーを用い、37℃で2時間、インキュベートする。インキュベート後、プレートを遠心分離して、メラニンおよび結合した化合物をペレットにする。メラニンおよび対照のウェルの両方の上清の試料を採取し、濃度をLC-MSを用いて測定する。結合濃度は、全化合物濃度から遊離化合物濃度を減算することによって計算する。
化学安定性の評価
分解検討を使用して、胃腸管の酸性部における化合物の化学安定性を模倣する。本発明の化合物は、酸性水性媒体(pHの値は約1.2)中で高い化学安定性があることを示し、これによって、本発明の化合物の適用に、ヒト疾患を処置するための医薬として、それほどの制限にも問題にもならない。
pHの値が約1.2の本発明の化合物の化学安定性は、以下の通り決定する:
化合物をHPLCバイアルのアセトニトリル/0.1M水性HCl(比:2:3;pH約1.2)の混合物に溶解し、ほぼ0.25mg/mlの濃度を得る。次に、このバイアルをHPLCオートサンプラーシステムに移し、37℃の温度に維持する。第1の試料を採取し、UV DAD検出器を備える標準HPLCシステムに直ちに注入する。さらなる試料を24時間後に注入する。分解した化合物の量は、HPLC標準グラジエント法を使用して、24時間の注射の間の化合物の回収率[%]を決定することによって測定する。すなわち、最初の注射(AUt0)の主要ピークのピーク面積を求め、100%と設定する。主要ピークのピーク面積を、24時間の注射に関しても求め(AU24h)、(AU24h)/AUt0)[%]の割合として表す。
本発明による例示的な化合物の化学安定性を上記の通り試験した。それらのすべてに関して、分解した化合物の量は、せいぜい3%以下であることが分かった。
以下の表は、代表的な本発明の化合物の分解程度を示す。それぞれの化合物の番号は、実験項目中の実施例の番号に対応している。

透過性の評価
Caco-2細胞(1~2×105個の細胞/1cm2の面積)をフィルターインサート(Costar transwellポリカーボネート製またはPET製フィルター、0.4μmの細孔サイズ)上に播種し、10~25日間、培養する(DMEM)。
化合物は、適切な溶媒(DMSOのような、1~20mMの保存溶液)に溶解する。保存溶液をHTP-4緩衝液(128.13mM NaCl、5.36mM KCl、1mM MgSO4、1.8mM CaCl2、4.17mM NaHCO3、1.19mM Na2HPO4×7H2O、0.41mM NaH2PO4×H2O、15mM HEPES、20mM グルコース、pH7.2)により希釈し、輸送溶液(0.1~300μMの化合物、最終DMSO<=0.5%)を調製する。輸送用溶液(TL)は、A-BまたはB-A透過性をそれぞれ測定するために(3回のフィルター反復数)、頂端ドナー側または基底ドナー側に適用する。レシーバー側は、2%BSAを補給したHTP-4緩衝液を含有する。HPLC-MS/MSまたはシンチレーション計数による濃度測定を行うため、実験の開始時および終了時、および最大で2時間の様々な時間間隔で、ドナー側から、同様にレシーバー側からも試料を採取する。サンプリングしたレシーバーの分量を、新しいレシーバー溶液と交換する。
ヒトまたはラット肝臓ミクロソームにおける代謝安定性の評価
試験化合物の代謝分解は、プールしたヒトまたはラットの肝臓ミクロソームを用いて37℃でアッセイする。時間点あたり100μlとなる最終インキュベート分量は、室温において、TRIS緩衝液(pH7.6)(0.1M)、塩化マグネシウム(5mM)、ミクロソームタンパク質(1mg/mL)および1μMの最終濃度の試験化合物を含有する。
37℃で短期間の事前インキュベートの後に、還元型のベータ-ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH、1mM)を添加することによってこの反応を開始し、様々な時間点後に、一定分量を溶媒に移送することにより終了させる。さらに、NADPHに無関係の分解を、NADPHを含まないインキュベートにおいてモニタリングし、最後の時間点に終了させる。クエンチ後のインキュベート物を、遠心分離(10000g、5分間)によってペレットにする。親化合物の量について、上清の一定分量をLC-MS/MSによってアッセイする。半減期(t1/2 INVITRO)は、濃度-時間プロファイルの半対数プロットの傾きによって求まる。
ヒトまたはラット肝細胞における代謝安定性の評価
試験化合物の代謝分解を肝細胞懸濁液中でアッセイする。肝細胞(通常、冷凍保存されている)を、5%血清種を含有する適切な緩衝系(例えば、ダルベッコの改変イーグル培地、および3.5μgのグルカゴン/500mL、2.5mgのインスリン/500mLおよび3.75mgのヒドロコルチゾン/500mL)中でインキュベートする。
インキュベータ(37℃、10%CO2)中での30分(通常)の事前インキュベート後、5μLの試験化合物溶液(80μM;培地により1:25に希釈したDMSO保存溶液中の2mMから)を、395μLの肝細胞懸濁液(0.25~5ミオ細胞/mL、通常、1ミオ細胞/mLの範囲の細胞密度;試験化合物の最終濃度1μM、最終DMSO濃度0.05%)に加える。
細胞を6時間、インキュベートし(インキュベータ、オービタルシェーカー)、試料(25μL)を0、0.5、1、2、4および6時間時に採取する。試料をACNに移送し、遠心分離(5分間)によりペレットにする。上清を新しい96ディープウェルプレートに移送し、窒素下で溶媒蒸発させて、再懸濁する。
親化合物の減少は、HPLC-MS/MSによって分析する。CLintは、以下の通り計算する。CL_INTRINSIC=用量/AUC=(C0/CD)/(AUD+clast/k)×10/60。C0:インキュベートにおける初期濃度[μM]、CD:生存細胞の細胞密度[10e6細胞/mL]、AUD:データ下面積[μMx時]、clast:最後のデータ点の濃度[μM]、k:親の減少に関する回帰直線の傾き[h-1]。
血漿中タンパク質結合の評価
この平衡透析(ED)技法を使用して、血漿中タンパク質への試験化合物のインビトロでの結合率の概数を求める。Dianormテフロン透析細胞(マイクロ0.2)を使用する。セルはそれぞれ、5kDaの分子量カットオフを有する超薄層半透性膜によって分離されたドナーチャンバおよびアクセプタチャンバからなる。各試験化合物の保存溶液は、DMSO中に1mMで調製し、1.0μMの最終濃度まで希釈する。次の透析溶液は、雄および雌のドナーからのプールしたヒトまたはラットの血漿(NaEDTAを含む)中で調製する。200μLとなる一定分量の透析緩衝液(100mMのリン酸カリウム、pH7.4)を緩衝液チャンバに分注する。200μLの一定分量の試験化合物の透析溶液を血漿チャンバに分注する。インキュベートは、37℃において、回転下で2時間、行う。
透析期間の終了時に、透析液を反応管に移送する。緩衝液フラクション用のチューブは、0.2mLのACN/水(80/20)を含有する。25μLとなる一定分量の血漿透析液をディープウェルプレートに移送し、25μLのACN/水(80/20)、25μLの緩衝液、25μLの較正溶液および25μLの内部標準溶液と混合する。タンパク質の沈殿は、200μLのACNを加えることにより行う。
50μLとなる一定分量の緩衝透析液をディープウェルプレートに移送し、25μLのブランク血漿、25μLの内部標準溶液および200μLのACNと混合する。
試料は、HPLC-MS/MSシステムで測定し、Analystソフトウェアで評価する。
結合率は、以下の式を用いて計算する:結合%=(血漿中濃度-緩衝液濃度/血漿中濃度)×10
溶解度の評価
試験化合物の水溶解度は、緩衝液に溶解した量とACN/水(1/1)溶液中での量を比較することにより求める。10mM DMSO保存溶液から始め、一定分量をACN/水(1/1)または緩衝液によりそれぞれ希釈する。24時間の振とう後、この溶液をろ過し、LC-UVによって分析する。緩衝液に溶解した量を、ACN溶液中の量と比較する。
溶解度は、通常、2.5%のDMSO濃度で、0.001~0.125mg/mLと測定される。化合物が90%を超えて緩衝液に溶解する場合、この値は、「>」と記す。
本発明の化合物は、薬物開発および投与の目的にとって望ましい特徴である、低いpH値(pH2.2は、胃腸管の酸性部を模倣する)でもやはり有利な溶解度があることを示す。以下の表は、本発明の選択化合物に関するデータを示す。

げっ歯類における薬物動態特徴の評価
試験化合物を、給餌ラットに静脈内に、または空腹ラットに経口によってのどちらかで投与する。試験化合物の施用後のいくつかの時間点において、血液試料を採取し、抗凝固処理を行い、遠心分離にかける。
分析対象の濃度、すなわち投与した化合物および/または代謝産物は、LC-MS/MSによって、血漿試料において定量する。腎クリアランスを決定するため、尿試料を静脈内投与後、24時間にわたり採取し、投与した化合物の尿濃度をLC-MS/MSによって定量する。
PKパラメータは、ノンコンパートメントPK解析(NCA)を使用して計算する。台形法則を適用し(線形上昇-対数減少(lin up-log down))、時間0から最終測定濃度(AUC0-tz)までの個々の曲線下面積を求める。AUC0-Infは、終末期を外挿し、AUCtz-∞をAUC0-tzに加算することよって計算する。個々のCL値は、式1に従って計算する。
(式中、CLtotは、総クリアランス(腎+非腎)であり、用量は、投与した用量であり、AUC0-Infは、計算した曲線下面積であり、1000は係数を表して、クリアランス(mL/分/kg)をもたらし、これは、文献に一般に報告されている単位である)。
第2のステップにおいて、式2を使用して各動物に関する薬物特異的腎クリアランスを計算する。
(式中、CLrenは、腎クリアランスであり、Ae,尿は、静脈内薬物投与後24時間にわたり尿中に***された用量の割合である)。
処置の方法
本発明の別の態様では、式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、治療に使用するため、すなわち医薬として使用するための好適な特性を有する。特に、式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩、ならびにこれを含有する医薬組成物は、患者において、血小板活性化因子受容体(PAFR)を拮抗することによって影響を受け得る、例えば、PAFRの望ましくない活性にとって媒介される、またはPAFRの拮抗作用が有益となる、疾患または状態の処置に有用となり得る。
さらなる利益は、PAFRのインバース作動作用によってもたらされることがある。
PAFRを拮抗すること、および/またはこれをインバース作動させることによって影響を受け得る、例えば、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、またはPAFRの活性の拮抗作用および/もしくはインバース作動作用が有益となる疾患ならびに状態は、眼疾患、心血管疾患、がん、神経学的障害および神経変性障害、腎障害、肝疾患およびアレルギーを包含する。これらの障害には、以下に限定されないが、網膜症または糖尿病性網膜症、増殖性および非増殖性網膜症、糖尿病性黄斑虚血(DMI)、地図状萎縮、シュタルガルト病、緑内障における網膜変性、近視性黄斑変性、慢性汎ぶどう膜炎、網膜色素変性、網膜静脈閉塞症(中心部、分岐部または半側網膜静脈閉塞など)、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、臨床的に有意な黄斑浮腫(CSME)、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、水晶体摘出後CME、冷凍療法により誘発されるCME、ぶどう膜炎により誘発されるCME、眼内炎、血管閉塞後CME(例えば、網膜中心静脈閉塞症、網膜分枝静脈閉塞症または半側網膜静脈閉塞)、網膜浮腫、糖尿病性網膜症における白内障手術関連合併症、高血圧性網膜症、網膜外傷、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)、脈絡膜血管新生(CNV;例えば、非滲出性脈絡膜血管新生)、網膜下線維症(例えば、非滲出性または滲出性脈絡膜血管新生に関連する)、後部硝子体剥離(PVD)、例えば組織および/または器官の移植に伴うすべての種類の状況における虚血再灌流傷害、手術誘発性脳損傷、局所大脳虚血、全脳虚血、神経膠腫関連浮腫、脊髄損傷、疼痛、虚血、局所脳虚血、神経脱落症状および失認、深部静脈血栓、脳卒中、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化、後天性血管浮腫、遺伝性血管浮腫(HAE)、薬物関連性(ACE阻害剤)浮腫、高地脳浮腫、細胞傷害性脳浮腫、浸透性脳浮腫、閉塞性水頭症、放射線照射誘発性浮腫、リンパ液浮腫、外傷性脳損傷、出血性脳卒中(例えば、脳卒中またはクモ膜下脳卒中)、脳内出血、虚血性脳卒中の出血性変化、損傷または手術に関連する脳外傷、脳脊髄炎、筋萎縮性側索硬化症、神経障害性疼痛、脳動脈瘤、動静脈奇形、手術(例えば、心肺バイパスまたは冠状動脈バイパス移植などの心臓胸部手術)中の血液喪失の低減、血栓症などの血液凝固障害、皮癬、炎症性成分による障害(多発性硬化症など)、てんかん、脳炎、アルツハイマー病、日中の過度の眠気、本態性高血圧、糖尿病または高脂血症に伴う血圧上昇、腎不全、腎障害(慢性腎疾患を含む)、間質性膀胱炎/膀胱痛症候群、心不全、微量アルブミン尿症、アルブミン尿、尿タンパク、血管透過性の上昇に伴う障害(例えば、網膜血管透過性の向上、脚部、足部、足関節の血管透過性の増大)、脳内出血、深部静脈血栓、線維素溶解処置後に起因する凝固、狭心症、血管浮腫、敗血症、関節炎(例えば、関節リウマチ、骨関節炎、感染性関節炎)、潰瘍性大腸炎、膵臓炎、ループス、痛風、乾癬、炎症性大腸、糖尿病、糖尿病合併症、メタボリックシンドロームに起因する合併症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アレルギー、細菌およびウイルス感染症(HIV感染を含む)、アナフィラキシー、敗血症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、歯周炎、乾癬、じんましん、UVB誘発性皮膚炎、星状細胞活性化関連疾患(例えば、アルツハイマー病または多発性硬化症)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クロイツフェルトヤコブ病、脳卒中、てんかんおよび外傷(例えば、脳外傷)、アレルギー性浮腫、例えば慢性アレルギー性副鼻腔炎または通年性鼻炎における気道閉塞;急性喘息における気道閉塞;全身性エリテマトーデス(SLE)に関連する漿膜炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、がん(乳がん、大腸がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、膵臓がん、皮膚がん(黒色腫を含む)、子宮頚がんなど)および他の疾患が含まれる。
したがって、本発明による本化合物および医薬組成物は、糖尿病性網膜症、増殖性および非増殖性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、網膜静脈閉塞症、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)および脈絡膜血管新生(CNV;例えば、非滲出性脈絡膜血管新生)を含めた、眼疾患の処置に特に好適である。
さらに、本発明による化合物および医薬組成物は、じんましんおよびNASHなどのアレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患の処置に特に好適である。
本発明による化合物および医薬組成物は、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、非滲出性脈絡膜血管新生(CNV)、じんましんおよびNASHの処置に最も特に好適である。
1日あたりに適用可能な式(I.0)の化合物の用量範囲は、通常、体重1kgあたり0.01mg~10mgである。
実際の治療有効量または治療投与量は、当然ながら、患者の年齢および体重、投与経路および疾患の重症度などの、当業者により公知の因子に依存する。いずれの場合でも、本化合物または組成物は、患者の固有の状態に基づいて治療有効量を送達することが可能な投与量および方法で投与される。
本化合物および組成物は、本発明による1種または複数の追加の治療剤とのあらゆる組合せを含め、経口、硝子体内、経皮、吸入、非経口または舌下での経路により投与することができる。可能な投与方法のうち、経口投与および硝子体内投与、特に経口投与が好ましい。硝子体内注射の場合、好ましい用量は、片眼あたり5mgを超えるべきではない。
処置される患者は、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト患者である。
したがって、別の態様では、本発明は、医薬として使用するための、薬学的に許容されるその塩を含めた、式(I.0)の化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、それを必要とする患者において、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法に使用するための、式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法に使用する医薬の製造における、式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法における、式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
一実施形態によれば、処置の方法は、患者に、式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップ、好ましくは、患者に、治療有効量の式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む。
別の実施形態によれば、処置の方法は、患者に本発明による医薬組成物を投与するステップを含む。
一実施形態によれば、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態は、糖尿病性網膜症、増殖性および非増殖性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、網膜静脈閉塞症、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)および脈絡膜血管新生(CNV)などの眼適応症から選択される。
別の実施形態によれば、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態は、じんましんおよびNASHなどのアレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患から選択される。
別の実施形態によれば、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくは血小板活性化因子受容体の拮抗作用が有益な、疾患または状態は、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑虚血および増殖性糖尿病性網膜症などの、糖尿病性網膜症に関連する糖尿病合併症から選択される。
一実施形態によれば、患者は、ヒト患者である。
医薬組成物
本発明の別の態様では、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩は、医薬組成物中の活性成分として使用されてもよいことが記載される。
本発明の化合物を投与するための好適な調製物であって、1種または複数の追加の治療剤と組み合わせてもよい調製物は、当業者に明白であり、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サシェ剤、注射剤、吸入剤および散剤などを含む。経口用製剤、特に、例えば錠剤またはカプセル剤などの固体形態が好ましい。硝子体内注射の場合、溶液剤が好ましい。薬学的活性化合物の含有量は、全体として、組成物の0.1~90質量%、例えば1~70質量%の範囲にあるのが有利である。
好適な錠剤は、式(I.0)による1種または複数の化合物を、公知の賦形剤、例えば不活性希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤と、例えば混合することによって得ることができる。錠剤はまた、いくつかの層からなっていてもよい。所望の調製物に好適な具体的な賦形剤、担体および/または希釈剤は、専門家の知識に基づいて、当業者に精通されていよう。好ましいものは、特定の製剤および望ましい投与方法に好適なものである。本発明による調製物または製剤は、本発明による少なくとも1つの式(I.0)の化合物またはこのような化合物の薬学的に許容される塩と、1種または複数の賦形剤、担体および/または希釈剤とを例えば混合することによる、または一緒にすることによるなどの、当業者が精通しているそれ自体が公知の方法を使用して調製することができる。
したがって、本発明の別の態様によれば、1つまたは複数の式(I.0)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物が提供される。
同様に、上記化合物の1つもしくは複数、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物は、それを必要とする患者において、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な疾患または状態の処置の方法に使用するために提供される。
特に、本発明は、糖尿病性網膜症、増殖性および非増殖性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、網膜静脈閉塞症、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)および脈絡膜血管新生(CNV;例えば、非滲出性脈絡膜血管新生)などの眼適応症、ならびにじんましんおよびNASHなどのアレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患を処置する方法に使用するための、本発明による医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、患者、好ましくはヒトにおける、PAFRの望ましくない活性によって媒介される疾患または状態を処置するための、本発明による医薬組成物の使用に関する。
同様に、本発明は、患者、好ましくはヒトにおいて、PAFRの拮抗作用が有益な疾患または状態を処置するための、本発明による医薬組成物の使用に関する。
一実施形態によれば、式(I.0)の1種もしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の追加の治療剤を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物が提供される。
例えば、この組成物は、1つの式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の追加の治療剤を含む。
併用療法
本発明の化合物は、1種または複数の、好ましくは1種の追加の治療剤とさらに組み合わされてもよい。
一実施形態によれば、追加の治療剤は、本明細書のこれ以前に記載されている疾患または状態、特に、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、非滲出性脈絡膜血管新生(CNV)、じんましんおよびNASHなどの眼疾患、アレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患、または例えば糖尿病、肥満、糖尿病合併症、高血圧症および高脂血症などの代謝性疾患または条件の処置に有用な治療剤の群から選択される。
そのような組合せに好適な追加の治療剤は、特に、言及されている適応症の1つに関する1つまたは複数の活性物質の治療作用を、例えば賦活するもの、および/または1つまたは複数の活性物質の投与量の低減を可能にするものを含む。
したがって、本発明の化合物は、抗糖尿病剤、過体重および/または肥満の処置のための薬剤、高血圧、心不全および/またはアテローム性動脈硬化の処置のための薬剤、眼疾患の処置のための薬剤、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患の処置のための薬剤からなる群から選択される1種または複数の追加の治療剤と組み合わせてもよい。
抗糖尿病剤は、例えば、メトホルミン、スルホニルウレア、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR-(アルファ、ガンマまたはアルファ/ガンマ)アゴニストまたはモジュレーター、アルファ-グルコシダーゼ阻害剤、DPPIV阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリンおよびインスリンアナログ、GLP-1およびGLP-1アナログ、またはアミリンおよびアミリンアナログ、GLP-1活性とグルカゴンまたはGIP活性とを一緒に含むデュアルアゴニスト、cycloset、11β-HSD阻害剤である。他の好適な組合せパートナーは、例えば、グルコース-6-ホスファターゼまたはフルクトース-1,6-ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、およびホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲンシンターゼキナーゼもしくはピルビン酸デヒドロキナーゼの阻害剤、アルファ2-アンタゴニスト、CCR-2アンタゴニストまたはグルコキナーゼ活性化剤などの、肝臓におけるグルコース産生の調節解除に影響を及ぼす物質である、タンパク質チロシンホスファターゼ1の阻害剤である。1種または複数の脂質低下剤もまた、例えば、HMG-CoA-レダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸およびそれらの誘導体、PPAR-(アルファ、ガンマまたはアルファ/ガンマ)アゴニストまたはモジュレーター、PPAR-デルタアゴニスト、ACAT阻害剤、または回腸の胆汁酸輸送体の阻害剤などの胆汁酸結合性物質などのコレステロール吸収阻害剤、MTP阻害剤、またはCETP阻害剤もしくはABC1調節因子などのHDL上昇性化合物などの組合せパートナーとして好適である。
過体重および/または肥満を処置するための治療剤は、例えば、カンナビノイド1受容体のアンタゴニスト、MCH-1受容体アンタゴニスト、MC4受容体アゴニスト、NPY5またはNPY2アンタゴニスト、β3-アゴニスト、レプチンまたはレプチン模倣体、5HT2c受容体のアゴニスト、GLP-1とグルカゴン受容体とのデュアルアゴニストである。
高血圧、慢性心不全および/またはアテローム性動脈硬化の処置のための治療剤は、例えば、A-IIアンタゴニストまたはACE阻害剤、ECE阻害剤、利尿薬、β-遮断薬、Ca-アンタゴニスト、中枢作用性抗高血圧薬(centrally acting antihypertensive)、アルファ-2-アドレナリン受容体のアンタゴニスト、中性エンドペプチダーゼの阻害剤、血小板活性阻害剤などであるか、またはそれらの組合せが好適である。アンジオテンシンII受容体アンタゴニストは、好ましくは、ヒドロクロロチアジドなどの利尿剤と多くの場合に組み合わされる、高血圧、および糖尿病の合併症の処置または予防に使用される。
眼疾患の処置向けの治療剤は、例えば、硝子体内に投与されるコルチコステロイド、硝子体内に投与される抗VEGF治療、抗Ang2阻害剤、デュアル抗VEGF/抗Ang2阻害剤、抗PDGF、デュアル抗VEGF/抗PDGF、VAP-1(AOC3)阻害剤、補体阻害剤(例えば、補体因子3、5、BおよびD阻害剤)、ブラジキニン受容体1アンタゴニスト、CCR-2アンタゴニスト、PKK阻害剤を含むことができる。
眼疾患の追加の処置は、レーザー凝固治療法を含むことができる。
じんましんを処置する治療剤は、例えば、抗ヒスタミン薬、コルチゾンなどのステロイド、エピネフリン、免疫グロブリンEに対する抗体、シクロスポリンAなどの免疫抑制剤、およびロイコトリエン受容体アンタゴニストを含むことができる。
NASHを処置する治療剤は、例えば、FXRアゴニスト、FXR/TGR5アゴニスト、THR-βアゴニスト、ACC阻害剤、TGF-b1アンタゴニスト、LTA4ヒドロラーゼ阻害剤、SGLT阻害剤、アクチビン2型受容体アンタゴニスト、NLRP3阻害剤、avβ1インテグリン阻害剤、cGAS/STING阻害剤、GLP-1Rアゴニスト、FGF21アゴニスト、GLP-1/グルカゴン受容体デュアルアゴニスト、GLP-1/GIP受容体デュアルアゴニスト、GLP-1/FGF21受容体デュアルアゴニスト、GLP-1/GIP/グルカゴン受容体トリプルアゴニスト、AOC3阻害剤、JNK1阻害剤、CCR2/5阻害剤、ACC阻害剤、DGAT阻害剤、KHK阻害剤、PPARα/δアゴニスト、FGF19アゴニスト、β-クロト/FGFR1cアゴニスト、PNPLA3阻害剤、NLRP3阻害剤、THR-βアゴニスト、HSD17β13阻害剤、ガレクチン-3阻害剤、SCD1阻害剤、ASK1阻害剤、エンドセリン受容体Aアンタゴニスト、FASN阻害剤、カルパイン阻害剤、オートタキシン阻害剤、TREM2アゴニスト、sGC阻害剤、PKK阻害剤、RORc阻害剤、TLR4阻害剤およびIL11阻害剤を含むことができる。
本発明の化合物、および/または本発明の化合物を含む医薬組成物であって、1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて含んでもよい医薬組成物は、運動および/または食事と連携して投与されてもよい。
上記の組合せパートナーのための投与量は、通常、推奨される最低用量の1/5から、通常、推奨される用量の1/1までであるのが通常である。
追加の治療剤と組み合わせた、本発明による化合物の使用は、同時に、または時間差を設けて行われてもよい。
本発明による化合物、および1種または複数の追加の治療剤はどちらも、1つの製剤、例えば、錠剤もしくはカプセル剤で一緒に、または2つの同一もしくは異なる製剤で、例えば、いわゆるキットオブパーツとして個別に存在してもよい。
したがって、別の態様によれば、本発明は、本発明による1種または複数の化合物、および本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物に関する。
別の態様によれば、本発明は、それを必要とする患者における、血小板活性化因子受容体の望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な疾患または状態を処置する方法であって、患者に、式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップ、
好ましくは、患者に、治療有効量の式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている治療有効量の1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む、方法を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法に使用するための、本明細書のこれ以前または本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせた式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法に使用する医薬の製造における、本明細書のこれ以前または本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせた式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
同様に、本発明は、それを必要とする患者において、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な、疾患または状態を処置する方法における、本明細書のこれ以前または本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせた式(I.0)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
一実施形態によれば、処置の方法は、患者に、式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップ、
好ましくは、患者に、治療有効量の式(I.0)の1種もしくは複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む。
別の実施形態によれば、処置の方法は、患者に、本発明による1種または複数の化合物、ならびに本明細書のこれ以前および本明細書のこれ以降に記載されている1種または複数の追加の治療剤を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物を投与するステップを含む。
一実施形態によれば、1種または複数の追加の治療剤は、抗糖尿病剤、過体重および/または肥満の処置のための薬剤、高血圧、心不全および/またはアテローム性動脈硬化の処置のための薬剤、ならびに眼疾患の処置のための薬剤から、特に上に具体的に言及されているそのような薬剤から選択される。
一実施形態によれば、PAFRの望ましくない活性によって媒介される、もしくはPAFRの拮抗作用が有益な、疾患または状態は、糖尿病性網膜症、増殖性および非増殖性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性(AMD)、地図状萎縮、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)および脈絡膜血管新生(CNV)などの眼適応症から、じんましんまたはNASHなどのアレルギーおよび炎症に関連する状態ならびに疾患から、ならびに糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑虚血および増殖性糖尿病性網膜症などの糖尿病性網膜症に関連する糖尿病合併症から選択される。
一実施形態によれば、患者は、ヒト患者である。
本発明の他の特徴および利点は、例として、本発明の原理を例示している、以下の一層詳細な実施例から明白となろう。
実施例および実験データ
以下の実施例は、本発明の例示目的のために過ぎず、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。
略称
Ac アセチル
ACN アセトニトリル
BPR 背圧レギュレータ-
BSA ウシ血清アルブミン
Cbz ベンジルオキシカルボニル
d 日数
DABCO 1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DAD ダイオードアレイ検出器
DBU 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DCE 1,2-ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DMEM ダルベッコ改変イーグル培地
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDTA エチレンジアミン四酢酸塩
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
h 時間
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルロニウム-ヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HPLC-MS 連結高速液体クロマトグラフィー-質量分析法
IPA イソプロパノール
LC 液体クロマトグラフィー
LC-MS 連結液体クロマトグラフィー - 質量分析法
M モル濃度(mol/L)
MeTHF 2-メチルテトラヒドロフラン
MeOH メタノール
min 分間
MS 質量分析法
NADPH ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
NMP N-メチル-2-ピロリドン
NMR 核磁気共鳴
PET ポリエチレンテレフタレート
pet. 石油
PyBop (ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
f 保持係数
rt/RT 室温
R 保持時間(HPLC/LC)
Sc 超臨界
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
TBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルロニウムテトラフルオロボレート
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
UV 紫外線
用語「周囲温度」および「室温」は、互換的に使用され、約20℃、例えば、15~25℃の温度を表す。
一般に、1H-NMRおよび/または質量スペクトルは、調製した化合物に対して取得する。
別段の指定がない限り、キラル中心を含有する化合物は、図示される立体化学を有する。立体化学の帰属は、既知の立体化学のキラルな出発原料の使用によって、既知の立体化学の立体選択的合成によって、または生物活性によってのいずれかで行う。
分析方法:









中間体の合成:
中間体1
メチル9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11-(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
工程1:メチル2-アミノ-3-(2-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
3-(2-クロロフェニル)-3-オキソプロパンニトリル(126g)、メチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(100g)、硫黄(22.5g)、モルホリン(61.8mL)およびMeOH(800mL)からなる混合物を4時間、還流して撹拌する。室温まで冷却した後、この反応混合物を濃縮する。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/DCM50:50)によって精製し、次に、MeOHから再結晶すると、表題化合物が得られる。
工程2:メチル3-(2-クロロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
メチル2-アミノ-3-(2-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート(100g)、NaHCO3(30.0g)、トルエン(1200mL)および水(100mL)からなる撹拌混合物に、0℃で臭化ブロモアセチル(41.9g)を加える。冷却浴を取り除き、この混合物を60℃で4時間、撹拌する。室温まで冷却した後、水を加え、得られる混合物をEtOAc(2×)により抽出する。合わせた抽出物を乾燥(Na2SO4)して濃縮する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc70:30)にかけると、表題化合物が得られる。
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
撹拌子を投入したフラスコに、室温でメチル3-(2-クロロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート(10.0g)およびアンモニア(THF中の0.5mol/L;70.0mL)を加える。このフラスコを密封し、混合物を一晩、撹拌する。この混合物を濃縮して過剰のアンモニアおよび大部分のTHFを除去し、EtOAcを加える。得られる混合物を水により洗浄して乾燥(Na2SO4)し、濃縮すると、粗製表題化合物が得られ、これをさらに精製することなく、次の反応工程に使用する。
工程4:メチル13-(2-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート(8.00g)のトルエン(80.0mL)溶液に、シリカゲル(3.05g)を加える。得られる混合物に、4Åモレキュラーシーブ(1.00g)を加える。この反応混合物を110℃で24時間、撹拌する。室温まで冷却した後、この混合物をろ過して濃縮し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc70:30)にかけると、表題化合物が得られる。
工程5:メチル9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
メチル13-(2-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート(5.05g)のTHF(50.0mL)溶液に、室温でClPO(OEt)2(3.01mL)およびDBU(3.02mL)を加える。この混合物を10分間、撹拌した後、酢酸ヒドラジド(1.56g)を加える。この混合物を室温でさらに30分間、撹拌した後、60℃で4時間、撹拌する。室温まで冷却した後、EtOAcを加え、得られる混合物を水、NaHCO3水溶液およびブラインにより洗浄する。有機相を乾燥(MgSO4)して、濃縮する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー(DCM/MeOH99:1->95:5)にかけると、表題化合物が得られる。
中間体2
9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
メチル9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート(20.0g)のTHF(150mL)溶液に、室温でNaOH(水中の4mol/L;35.0mL)を加える。この混合物を室温で16時間、撹拌する。この混合物を水により希釈し、HCl(水中の4mol/L)を加えて、この混合物のpHの値を約4.5に調節し、次に、この混合物をDCM(5×)により抽出する。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄して乾燥(Na2SO4)し、濃縮すると、粗製表題化合物が得られ、これをそのまま、次の反応工程に使用する。
中間体3および参照中間体4
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(中間体3)および
(13R)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(参照中間体4)
9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(ラセミ混合物、10.0g)を溶解(EtOH/DCM2:1中の50mg/mL)し、次にキラル相[カラム:Lux C4(30mm×250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:50mL/分;BPR:100bar;注入量:500μL(25mg);イソクラティック条件:50:50CO2:EtOH(0.2%v/vギ酸)]上でSFCによって分割すると、表題化合物が分離して得られる。
中間体3:LC(方法3):tR=4.87分;質量スペクトル(ESI+):m/z=399/401(Cl)[M+H]+
参照中間体4:LC(方法3):tR=4.26分;質量スペクトル(ESI+):m/z=399/401(Cl)[M+H]+
中間体5
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(10.0mg)、N,N-ジイソプロピル-エチルアミン(0.010mL)およびDMF(1.00mL)からなる混合物に、室温でHATU(10.0mg)を加える。5分間、撹拌した後、モルホリン(5.00mg)を加え、得られる混合物を1時間、撹拌する。反応混合物をDMFにより希釈し、逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/アンモニア水)によって精製すると、表題化合物が得られる。
中間体6
9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサ-デカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラ-シクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。
参照中間体7
(13R)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、(13R)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラ-シクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。
中間体8
(9R,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸
DCM(80ml)中のN-Cbz-L-プロリン(48.1g)の撹拌溶液に、0℃で水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム(16.6g)を小分けにして加える。水素の発生が停止した後、この混合物を、室温においてさらに1時間、撹拌する。得られる溶液を、-10℃に冷却した、(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(8.6g)のDCM(120mL)溶液に滴下して加え、この反応混合物を-10℃で1時間、および室温でさらに1時間、撹拌する。水性HCl(1M)を加えて、この混合物のpHの値を1に調節し、この混合物を水性HCl(1M、3×)により抽出する。合わせた水層のpHをpH4.5に到達して白色沈殿物が現れるまで、水性NaOH(4M)により注意深く調節する。混合物をDCM(3×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮する。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって精製すると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=0.67分;質量スペクトル(ESI+):m/z=401[M+H]+
参照中間体9
(9R,13R)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体8に関して記載されている手順と同様の手順に従い、(13R)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸から調製する。LC(方法2):tR=0.70分;質量スペクトル(ESI+):m/z=401[M+H]+
中間体10
(9S,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸(1.00g)をDCM(35mL)に溶解し、この後に水性HCl(4M、1.25mL)および水素化ホウ素ナトリウム(379mg)を加える。この反応混合物を室温で1.25時間、撹拌する。水性HCl(4M)を加え、ガス放出が停止するまでこの混合物を撹拌し、次に、MeOHおよびTHFを加える。得られる沈殿物をろ過し、ろ液を濃縮する。残留物をMeTHFに溶解し、室温で1時間、撹拌する。得られる沈殿物をろ過し、さらなるMeTHFにより洗浄する。中間体8のジアステレオマー混合物からなる粗生成物および表題化合物を逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって精製し、単離した表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=0.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=401[M+H]+
中間体11
9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(4-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(4-クロロフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=1.04分;質量スペクトル(ESI+):m/z=336[M+H]+
工程2:メチル3-(4-クロロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(4-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.14分;質量スペクトル(ESI+):m/z=456/458(Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(4-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-(4-クロロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=393[M+H]+
工程4:メチル13-(4-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(4-クロロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=375[M+H]+
工程5:メチル9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(4-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]-トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.88分;質量スペクトル(ESI+):m/z=413[M+H]+
工程6:9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=399[M+H]+
工程7:9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。
LC(方法2):tR=0.78分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=468[M+H]+
中間体12
9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(2-エチルベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(2-エチルフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=1.05分;質量スペクトル(ESI+):m/z=330[M+H]+
工程2:メチル3-(2-エチルベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(2-エチルベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.17分;質量スペクトル(ESI+):m/z=450/452(Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-エチルベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-(2-エチルベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=387[M+H]+
工程4:メチル13-(2-エチルフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-エチルベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=369[M+H]+
工程5:メチル9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-エチルフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]-トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.84分;質量スペクトル(ESI+):m/z=407[M+H]+
工程6:9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.74分;質量スペクトル(ESI+):m/z=393[M+H]+
工程7:9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=462[M+H]+
中間体13
9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(2-メトキシベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(2-メトキシフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.95分;質量スペクトル(ESI+):m/z=332[M+H]+
工程2:メチル3-(2-メトキシベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(2-メトキシベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.08分;質量スペクトル(ESI+):m/z=452/454(Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-メトキシベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-(2-メトキシベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.92分;質量スペクトル(ESI+):m/z=389[M+H]+
工程4:メチル13-(2-メトキシフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-メトキシベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.70分;質量スペクトル(ESI+):m/z=371[M+H]+
工程5:メチル9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-メトキシフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]-トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=409[M+H]+
工程6:9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.64分;質量スペクトル(ESI+):m/z=395[M+H]+
工程7:9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。
LC(方法2):tR=0.66分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=464[M+H]+
中間体14
9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(2-フルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(2-フルオロフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.98分;質量スペクトル(ESI+):m/z=320[M+H]+
工程2:メチル3-(2-フルオロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(2-フルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.11分;質量スペクトル(ESI+):m/z=440/442(Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-フルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-(2-フルオロベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.76分;質量スペクトル(ESI+):m/z=377[M+H]+
工程4:メチル13-(2-フルオロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-フルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.70分;質量スペクトル(ESI+):m/z=359[M+H]+
工程5:メチル9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-フルオロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]-トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=397[M+H]+
工程6:9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=383[M+H]+
工程7:9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。LC(方法2):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=452[M+H]+
中間体15
3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、2-(トリフルオロメチル)ベンゾイルシアニドおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。質量スペクトル(ESI+):m/z=370[M+H]+
工程2:メチル2-(2-ブロモアセトアミド)-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。LC(方法2):tR=1.14分;質量スペクトル(ESI+):m/z=490/492(Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-ブロモアセトアミド)-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.80分;質量スペクトル(ESI+):m/z=427[M+H]+
工程4:メチル10-オキソ-13-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.78分;質量スペクトル(ESI+):m/z=409[M+H]+
工程5:メチル3-メチル-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル10-オキソ-13-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ-[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=447[M+H]+
工程6:3-メチル-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-メチル-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.80分;質量スペクトル(ESI+):m/z=433[M+H]+
工程7:3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、3-メチル-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。LC(方法2):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=502[M+H]+
中間体16
9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(2-ブロモベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(2-ブロモフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.99分;質量スペクトル(ESI+):m/z=380/382(Br)[M+H]+
工程2:メチル3-(2-ブロモベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(2-ブロモベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.14分;質量スペクトル(ESI+):m/z=500/502/504(2Br)[M+H]+
工程3:メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-ブロモベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル3-(2-ブロモベンゾイル)-2-(2-ブロモアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.79分;質量スペクトル(ESI+):m/z=437/439(Br)[M+H]+
工程4:メチル13-(2-ブロモフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程4に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-アミノアセトアミド)-3-(2-ブロモベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.74分;質量スペクトル(ESI+):m/z=419/421(Br)[M+H]+
工程5:メチル9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-ブロモフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]-トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=0.88分;質量スペクトル(ESI+):m/z=457/459(Br)[M+H]+
工程6:9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.78分;質量スペクトル(ESI+):m/z=443/445(Br)[M+H]+
工程7:9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。
LC(方法2):tR=0.79分;質量スペクトル(ESI+):m/z=512/514(Br)[M+H]+
中間体17
9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:メチル2-アミノ-3-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-オキソプロパンニトリルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート
から調製する。
LC(方法2):tR=1.04分;質量スペクトル(ESI+):m/z=338[M+H]+
工程2:メチル2-(2-ブロモアセトアミド)-3-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程2に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-アミノ-3-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートおよび臭化ブロモ-アセチルから調製する。
LC(方法2):tR=1.14分;質量スペクトル(ESI+):m/z=460[M+H]+
工程3:メチル13-(3,5-ジフルオロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程3に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル2-(2-ブロモアセトアミド)-3-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-5-カルボキシレートから直接、調製する。
LC(方法2):tR=0.77分;質量スペクトル(ESI+):m/z=377[M+H]+
工程4:メチル9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(3,5-ジフルオロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ-[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=415[M+H]+
工程5:9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸
表題化合物は、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従い、メチル9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートから調製する。LC(方法2):tR=0.79分;質量スペクトル(ESI+):m/z=401[M+H]+
工程6:9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸およびモルホリンから調製する。LC(方法2):tR=0.81分;質量スペクトル(ESI+):m/z=470[M+H]+
中間体18
3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
工程1:3,5-ジメチル2-アミノ-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
表題化合物は、中間体1の工程1に記載されている手順と同様の手順に従い、シアノ酢酸メチルおよびメチル3-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレートから調製する。
LC(方法2):tR=1.93分;質量スペクトル(ESI+):m/z=256[M+H]+
工程2:3,5-ジメチル2-(2-メトキシアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
3,5-ジメチル2-アミノ-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(26.8g)およびピリジン(12.7mL)をDCM(200mL)に溶解する。塩化メトキシアセチル(9.56mL)を加え、この反応混合物を室温で1時間、撹拌する。反応を水の添加によってクエンチし、次に、有機相を分離して乾燥(Na2SO4)し、濃縮乾固すると表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=1.01分;質量スペクトル(ESI+):m/z=328[M+H]+
工程3:3,5-ジメチル2-(2-メトキシエタンチオアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
3,5-ジメチル2-(2-メトキシアセトアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(36.0g)を1,4-ジオキサン(150mL)に溶解し、ローソン試薬(48.9g)を加える。この反応物を80℃で6時間、撹拌する。この反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾固する。残留物をメタノールによって粉末にすると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=1.16分;質量スペクトル(ESI+):m/z=344[M+H]+
工程4:3,5-ジメチル2-[3-(メトキシメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
3,5-ジメチル2-(2-メトキシエタンチオアミド)-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(3.00g)をTHF(45mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(0.849mL)を加える。この反応混合物を室温で0.75時間、撹拌する。N,N-ジメチルアセトアミドジメチルアセタール(5.1mL)を加え、この反応物を室温でさらに1.5時間、撹拌する。酢酸(15.3mL)を加え、この反応混合物を100℃で3.5日間、撹拌する。反応混合物を水およびEtOAcにより希釈し、NaHCO3により塩基性にし、EtOAc(3×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮乾固する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc/メタノール80:16:4→20:64:16)にかけると、表題化合物が得られる。
LC(方法1):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=366[M+H]+
工程5:3,5-ジメチル2-[3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
3,5-ジメチル2-[3-(メトキシメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(2.79g)をDCM(40mL)に溶解し、次いで、三臭化ホウ素(DCM中の1M、15.3mL)を加える。この反応混合物を室温で1.75時間、撹拌する。この反応混合物をDCMおよび飽和水性NaHCO3に希釈し、15分間、撹拌し、次いで、DCM(2×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)して濃縮すると、表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=352[M+H]+
工程6:3,5-ジメチル2-[3-(ブロモメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート
3,5-ジメチル2-[3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(2.47g)をDCM(30mL)に溶解し、次いで、Et3N(2.2mL)および臭化メタンスルホニル(1.3mL)を加える。この反応混合物を室温で3時間、撹拌する。この反応混合物を飽和水性NaHCO3により希釈し、DCM(2×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮すると、表題化合物が得られ、これを次の工程に直ちに使用する。
LC(方法2):tR=0.88分;質量スペクトル(ESI+):m/z=414/416(Br)[M+H]+
工程7:メチル3-メチル-9-オキソ-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキシレート
3,5-ジメチル2-[3-(ブロモメチル)-5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル]-4H,5H,6H-シクロペンタ[b]チオフェン-3,5-ジカルボキシレート(3.20g)をアンモニアのメタノール溶液(7M、30mL)に溶解する。この反応混合物を室温で3.75時間、撹拌し、この後に混合物を濃縮乾固する。得られる粗製中間体をメタノール(40mL)に溶解し、Et3N(1.0mL)を加える。この反応混合物を80℃で7時間、撹拌し、この後に混合物を濃縮乾固する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc/メタノール95:4:1→0:80:20)にかけると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=0.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=319[M+H]+
工程8:メチル3-メチル-9-スルファニリデン-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキシレート
メチル3-メチル-9-オキソ-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキシレート(1.00g)およびローソン試薬(3.00g)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解する。この反応混合物を65℃で16時間、撹拌する。追加回分のローソン試薬(1.00g)を加え、撹拌を65℃で10時間、継続する。この反応混合物を水性NaHCO3により希釈し、DCM(2×)によって抽出する。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄して乾燥(MgSO4)し、濃縮すると、表題化合物が得られ、これを次の反応に直ちに使用する。LC(方法2):tR=0.79分;質量スペクトル(ESI+):m/z=335[M+H]+
工程9:3-メチル-9-スルファニリデン-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸
メチル3-メチル-9-スルファニリデン-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキシレート(1.70g)をメタノール(20mL)に懸濁し、水性NaOH(4M、5.00mL)を加える。この反応混合物を室温で1時間、撹拌し、この後に混合物を濃縮し、ほとんど乾固させる。この反応混合物をTFAにより酸性にし、得られる沈殿物をろ過によって採集すると、表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=0.68分;質量スペクトル(ESI+):m/z=321[M+H]+
工程10:3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-9-チオン
3-メチル-9-スルファニリデン-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸(1.65g)および1,1’-カルボニルジイミダゾール(0.92g)をDMF(30mL)に溶解する。この溶液を50℃で1時間、撹拌する。モルホリン(0.68mL)を加え、この溶液を室温で1時間、撹拌する。反応混合物を水/ブライン(1:1)により希釈し、EtOAc(3×)により抽出する。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄して乾燥(MgSO4)し、濃縮乾固する。残留物を逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって精製すると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=0.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=390[M+H]+
工程11:3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-9-チオン(0.60g)およびカリウムtert-ブトキシド(0.175g)をアセトン(10mL)に溶解し、次いで、ヨウ化メチル(0.77mL)を加える。この溶液を室温で1時間、撹拌する。この反応混合物を水で希釈し、DCM(2×)により抽出する。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、乾燥(MgSO4)して濃縮乾固すると、表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=0.70分;質量スペクトル(ESI+):m/z=404[M+H]+
中間体19
9-(2-シクロプロピルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン(100mg)および3-メチルサリチル酸銅(I)(160mg)をアルゴン雰囲気下、NMP(2.00mL)中に懸濁する。(2-シクロプロピルフェニル)ボロン酸(100mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg)を加え、この反応混合物を50℃で1時間、撹拌する。変換が不完全である場合、追加量の(2-シクロプロピルフェニル)ボロン酸(50mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg)を加え、撹拌を50℃で2時間、継続する。完了すると、反応混合物を水性NaHCO3(1M)により希釈し、EtOAc(3×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮する。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/NH3)によって精製すると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=474[M+H]+
中間体20
{2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-9-イル]フェニル}メタノール
表題化合物は、中間体19に関して記載されている手順と同様の手順に従い、3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンおよび2-(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸から調製する。
LC(方法2):tR=0.66分;質量スペクトル(ESI+):m/z=464[M+H]+
中間体21
2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-9-イル]フェノール
表題化合物は、中間体19に関して記載されている手順と同様の手順に従い、3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンおよび(2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸から調製する。
LC(方法2):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=450[M+H]+
中間体22
9-(2-クロロ-5-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体19に関して記載されている手順と同様の手順に従い、3-メチル-9-(メチルスルファニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンおよび(2-クロロ-5-メトキシフェニル)ボロン酸から調製する。
LC(方法2):tR=0.84分;質量スペクトル(ESI+):m/z=498[M+H]+
中間体23
9-(2-メチルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
撹拌子、9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサ-デカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン(50mg)、メチルボロン酸(13mg)、K3PO4(71mg)、Pd(OAc)2(1.2mg)およびジシクロヘキシル(2’,6’-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(4.4mg)を投入したバイアルにArを5分間、パージする。水(25μL)およびトルエン(0.25mL)を加え、このバイアルを密封し、この混合物をマイクロ波オーブン中、140℃で30分間、撹拌する。追加分のメチルボロン酸(13mg)、Pd(OAc)2(1.2mg)およびジシクロヘキシル(2’,6’-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(4.4mg)を室温で加え、この混合物をマイクロ波オーブン中、140℃で30分間、撹拌する。室温まで冷却した後、MeOHを加え、得られる混合物をろ過し、ろ液を逆相(HPLC;ACN/水/TFA)でクロマトグラフィーにかけると、表題化合物が得られる。
LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=448[M+H]+
中間体24
3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-フェニル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、メチルエステルの加水分解(中間体2に記載されているものと同様)および得られるカルボン酸とモルホリンのアミドカップリング(中間体5に関して記載されているものと同様)を含む、2工程手順を適用する、メチル3-メチル-9-フェニル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレート(合成に関しては、欧州特許出願公開第0254245号を参照されたい)から得ることができる。LC(方法2):tR=0.69分;質量スペクトル(ESI+):m/z=434[M+H]+
以下の表にまとめられている中間体は、(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸または9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラ-アザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボン酸および個々のアミンを使用して、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによって得られる。

中間体28
9-(2-クロロフェニル)-3-エチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従うことによって、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートおよびプロパノヒドラジドから得ることができ、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-エチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートが得られる。続いて、エステルは、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによってけん化し、得られるカルボン酸を、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによって表題化合物に変換する。代替的に、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-エチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートは、Arzneimittelforschung 1978, 28, 1153-8または米国特許第7015213号に報告されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-スルファニリデン-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから得ることができる。
LC(方法2):tR=0.82分;質量スペクトル(ESI+):m/z=482[M+H]+
中間体29
9-(2-クロロフェニル)-3-プロピル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従うことによって、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートおよび酪酸ヒドラジドから得ることができ、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-プロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートが得られる。続いて、エステルは、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによってけん化し、得られるカルボン酸を、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによって表題化合物に変換する。代替的に、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-プロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートは、Arzneimittelforschung 1978, 28, 1153-8または米国特許第7015213号に報告されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-スルファニリデン-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから得ることができる。
LC(方法2):tR=0.87分;質量スペクトル(ESI+):m/z=496[M+H]+
中間体30
9-(2-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン
表題化合物は、中間体1の工程5に記載されている手順と同様の手順に従うことによって、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-オキソ-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートおよびシクロプロパンカルボヒドラジドから得ることができ、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートが得られる。続いて、エステルは、中間体2に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによってけん化し、得られるカルボン酸を、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによって表題化合物に変換する。代替的に、メチル9-(2-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキシレートは、Arzneimittelforschung 1978, 28, 1153-8または米国特許第7015213号に報告されている手順と同様の手順に従い、メチル13-(2-クロロフェニル)-10-スルファニリデン-7-チア-9,12-ジアザトリシクロ[6.5.0.02,6]トリデカ-1(8),2(6),12-トリエン-4-カルボキシレートから得ることができる。
LC(方法2):tR=0.83分;質量スペクトル(ESI+):m/z=494[M+H]+
中間体31
(3-メチル-9-[2-(メチルスルファニル)フェニル]-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエン
9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン(135mg)、ヨウ化銅(I)(50mg)およびDABCO(59mg)を無水DMSO(2.0mL)に溶解する。この反応混合物をアルゴン下、130℃で16時間、撹拌する。混合物をアセトニトリルにより希釈し、逆相のクロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって精製すると、表題化合物が得られる。LC(方法2):tR=0.74分;質量スペクトル(ESI+):m/z=480[M+H]+
実施例の合成:
(実施例1)
9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン(200mg)のDCE(1mL)溶液に、室温でNaBH4(32mg)およびHCl(水中の4M;0.26mL)を順番に加える。この混合物を2時間、撹拌した後、さらなる分量のNaBH4(16mg)およびHCl(水中の4mol/L;0.26mL)を加える。この反応物を完了するまで、室温でさらに撹拌する。反応が完了しない場合、さらなるNaBH4およびHClを加える。NaHCO3水溶液を加え、得られる混合物をDCM(3×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(Na2SO4)して濃縮する。逆相のクロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/アンモニア水)によって残留物を精製すると、表題化合物が、2種のジアステレオマーのラセミ体(約60/40)の混合物として得られる。
LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=470[M+H]+
(実施例2および実施例3)
(9R,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン(実施例2)および
(9S,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン(実施例3)
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラ-シクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン(1.00g)のDCM(25mL)溶液に、室温でHCl(水中の4M、1.07mL)およびNaBH4(323mg)を順番に加える。完了するまで、この混合物を1時間、撹拌する。pHが8~9を達成するまで、この混合物を水および水性HCl(1M)により希釈し、DCM(2×)により抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(Na2SO4)して濃縮する。逆相のクロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/水性TFA)によって残留物を繰り返し精製すると、完全に分離されるジアステレオマーのTFA塩が得られる。これらのジアステレオマーは、NaHCO3水溶液を添加し、得られる混合物をDCMにより抽出し、有機抽出物を濃縮することによって、その塩形態から遊離させることができ、表題化合物が得られる。
実施例2:LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=470[M+H]+
実施例3:LC(方法2):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=470[M+H]+
(実施例4)
(9R,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-13-[(2S)-2-メチルモルホリン-4-カルボニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従い、(9R,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸および(2S)-2-メチル-モルホリン塩酸塩から調製する。
LC(方法4):tR=0.50分;質量スペクトル(ESI+):m/z=484[M+H]+
以下の表にまとめられている実施例(Ex.)は、9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボン酸のそれぞれの立体異性体または立体異性体混合物、および個々のアミンを使用し、中間体5に関して記載されている手順と同様の手順に従うことによって得られる。SFC分離を使用して、実施例11および実施例12[カラム:Chiral Art(登録商標)アミロース-SA(10mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:250μL(2.5mg);イソクラティック条件:70:30CO2:MeOH(20mM NH3)]、および実施例13および実施例14[カラム:Chiralpak(登録商標)IA(10mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:200μL(2mg);イソクラティック条件:65:35CO2:EtOH(20mM NH3)]を得る。



































(実施例52)
9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(4-クロロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=470[M+H]+
(実施例53)
9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-エチルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.72/0.74分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=464[M+H]+
(実施例54)
9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.68分;質量スペクトル(ESI+):m/z=466[M+H]+
(実施例55)
9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-フルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.78/0.79分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=454[M+H]+
(実施例56)
3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.76分;質量スペクトル(ESI+):m/z=504[M+H]+
(実施例57)
9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-ブロモフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。
LC(方法2):tR=0.71/0.72分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=514/516(Br)[M+H]+
(実施例58)
9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(3,5-ジフルオロフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=472[M+H]+
(実施例59)
9-(2-シクロプロピルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-シクロプロピルフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.73/0.75分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=476[M+H]+
(実施例60)
{2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-9-イル]フェニル}メタノール
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、{2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-9-イル]フェニル}メタノールから調製する。LC(方法2):tR=0.64/0.65分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=466[M+H]+
(実施例61)
2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-9-イル]フェノール
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、2-[3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-9-イル]フェノールから調製する。LC(方法1):tR=0.74/0.75分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=452[M+H]+
(実施例62)
9-(2-クロロ-5-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-クロロ-5-メトキシフェニル)-3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=500[M+H]+
(実施例63および実施例64)
(9R,13S)-3-メチル-9-(2-メチルフェニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン(実施例63)および
(9S,13S)-3-メチル-9-(2-メチルフェニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]-ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン(実施例64)
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、(13S)-3-メチル-9-(2-メチルフェニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから調製する。ジアステレオマーを逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって精製すると、表題化合物が得られる。
実施例63:LC(方法2):tR=0.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=450[M+H]+
実施例64:LC(方法2):tR=0.69分;質量スペクトル(ESI+):m/z=450[M+H]+
(実施例65)
(13S)-9-(2-クロロフェニル)-N-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキサミド
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、(13S)-9-(2-クロロフェニル)-N-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエン-13-カルボキサミドから調製する。
LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=472[M+H]+
(実施例66)
13-{5-アザスピロ[2.5]オクタン-5-カルボニル}-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ-[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、13-{5-アザスピロ[2.5]オクタン-5-カルボニル}-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法1):tR=0.99分;質量スペクトル(ESI+):m/z=494[M+H]+
以下の表にまとめられている実施例は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従うことによって、9-(2-クロロフェニル)-3-エチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエンから調製する。個々の立体異性体は、キラルSFCによって得られる:実施例68よび実施例69を得る第1の分離[カラム:Chiralpak(登録商標)IA(20mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:60mL/分;BPR:150bar;注入量:250μL(2.5mg);イソクラティック条件:70:30CO2:EtOH(20mM NH3)]、次いで、参照例70および参照例71を得るための混合フラクションの第2の分離[カラム:Chiral Art(登録商標)アミロース-SA(10mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:200μL(4mg);イソクラティック条件:80:20CO2:MeOH(20mM NH3)]。





(実施例72および実施例73)
(9S,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-N,N-ジプロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキサミド(実施例72)および
(9R,13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-N,N-ジプロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキサミド(実施例73)
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、(13S)-9-(2-クロロフェニル)-3-メチル-N,N-ジプロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン-13-カルボキサミドから調製する。ジアステレオマーは、キラルSFCによって分離する[カラム:Chiral Art(登録商標)アミロース-SA(10mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:100μL(2mg);イソクラティック条件:75:25CO2:MeOH(20mM NH3)]。
実施例72:LC(方法7):tR=2.10分;質量スペクトル(ESI+):m/z=484[M+H]+
実施例73:LC(方法7):tR=3.02分;質量スペクトル(ESI+):m/z=484[M+H]+
以下の表にまとめられている実施例は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従うことによって、3-メチル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-9-フェニル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.02,6.011,15]ヘキサデカ-1(10),3,5,8,11(15)-ペンタエンから得る。トランスおよびシスジアステレオマーは、逆相クロマトグラフィー(HPLC;ACN/水/TFA)によって分離する。分離後のジアステレオマーのラセミ体は、キラルSFCによって、個々の鏡像異性体にさらに分離すると、実施例75および実施例76[カラム:Chiralpak IA(20mmx250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:200μL(3mg);イソクラティック条件:70:30scCO2:MeOH(20mM NH3)]、ならびに参照例77および実施例78[カラム:CHIRAL ART(登録商標)セルロース-SB(10×250mm、5μm);カラム温度:40℃;流速:10mL/分;BPR:150bar;注入量:200μL(2mg);イソクラティック条件:70:30CO2:iPrOH(20mM NH3)]が得られる。



(実施例79)
3-メチル-9-[2-(メチルスルファニル)フェニル]-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、(3-メチル-9-[2-(メチルスルファニル)フェニル]-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエンから調製する。
LC(方法2):tR=0.70/0.71分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=482[M+H]+
(実施例80)
9-(2-クロロフェニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-3-プロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-クロロフェニル)-13-(モルホリン-4-カルボニル)-3-プロピル-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.77/0.78分(ジアステレオマー);質量スペクトル(ESI+):m/z=498[M+H]+
(実施例81)
9-(2-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-テトラエン
表題化合物は、実施例1に記載されている手順と同様の手順に従い、9-(2-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-13-(モルホリン-4-カルボニル)-16-チア-2,4,5,8-テトラアザテトラシクロ[8.6.0.026.01115]ヘキサデカ-1(10),3,5,11(15)-ペンタエンから調製する。LC(方法2):tR=0.75分;質量スペクトル(ESI+):m/z=496[M+H]+
本発明の好ましい態様は、下記の通りである。
〔1〕式(I.0)の化合物
(式中、
1 は、C 1-4 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)およびC 3-4 -シクロアルキルからなるR 1 -G1群から選択され、
2 は、R 2 -G1群から選択され、R 2 -G1群は、F、Cl、Br、I、C 1-4 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよいか、または1つの-CN、1つのOHもしくは1つの-O-C 1-4 -アルキルにより置換されていてもよい)からなり、C 3-4 -シクロアルキル、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、OH、-O-C 1-4 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)からさらになり、および-S(O) r -C 1-4 -アルキル(r=0、1または2)からなり、
nは、0、1、2および3からなるn-G1群から選択され、
3 は、H、およびC 1-4 -アルキル(1~5個のFにより置換されていてもよい)からなるR 3 -G1群から選択され、
4 は、C 1-6 -アルキルからなるR 4 -G1a群から選択され、C 1-6 -アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、C 1-3 -アルキル-CO-NH-、C 1-3 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよび-O-C 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4 は、-C 0-3 -アルキレン-C 3-10 -シクロアルキルおよび-C 0-3 -アルキレン-C 3-10 -ヘテロシクリルからなるR 4 -G1b群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH 3 から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH 2 基の2個のH原子は、エチレン(-CH 2 -CH 2 -)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH 2 -CH 2 -)を形成してもよく、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記ヘテロシクリルは、N、NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>NCO(C 1-4 -アルキル)、>NS(=O) 2 (C 1-4 -アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員を含有し、>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合を含有せず、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、1~2個のFにより置換されていてもよく、Cl、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、OH、-O-C 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC 1-4 -アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OH、-O-C 1-4 -アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4 は、-C 0-3 -アルキレン-フェニルおよび-C 0-3 -アルキレン-ヘテロアリールからなるR 4 -G1c群から選択され、
前記アルキレンは、FおよびCH 3 から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH 2 基の2個のH原子は、エチレン(-CH 2 -CH 2 -)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH 2 -CH 2 -)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、または1~2つの環員Nを含有する6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールは、F、Cl、Br、C 3-4 -シクロアルキル、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、-NHCO-C 1-4 -アルキル、-NHS(=O) 2 -C 1-4 -アルキル、-S(=O) r -C 1-4 -アルキル(r=0、1または2)、-O-C 1-4 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC 1-4 -アルキル(1~3個のFにより、または-CN、OHおよび-O-C 1-4 -アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 は、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G1a群から選択され、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルは、
>NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>N(CO-C 1-3 -アルキル)、>N(S(=O) 2 -C 1-3 -アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合を含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~4つのC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、HO-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-O-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-CO-NH-、C 1-3 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよびC 1-3 -アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 は、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G1b群から選択され、5員~12員の飽和二環式ヘテロシクリルは、
>N-、>NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>N(CO-C 1-3 -アルキル)、>N(S(=O) 2 -C 1-3 -アルキル)およびOから独立して選択される1~3つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合を含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~6個のFにより置換されていてもよく、
1~4つのC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、HO-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-O-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-CO-NH-、C 1-3 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよびC 1-3 -アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 は、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、7員~12員の縮合二環式環系を形成する、R 3/4 -G1c群から選択され、
前記二環式環系は、1つの非芳香族環および1つの芳香族環からなるヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、
前記非芳香族環は、前記アミドN原子を含有し、=N-、>N-、>NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>N(CO-C 1-3 -アルキル)、>N(S(=O) 2 -C 1-3 -アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、ただし、前記非芳香族環の環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合が存在せず、
前記芳香族環は、NH、N、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1~2つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、および0、1つまたは2つの環員Nを含有する6員の単環から選択され、
前記二環式環系は、1~4個のFにより置換されていてもよく、
1~4つのC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、HO-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-O-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-CO-NH-、C 1-3 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよびC 1-3 -アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい)
またはその塩。
〔2〕R 1 が、CH 3 、CH 2 CH 3 、CH 2 CH 2 CH 3 、CHF 2 、CF 3 およびシクロプロピルからなるR 1 -G2群から選択される、前記〔1〕に記載の化合物またはその塩。
〔3〕R 2 が、R 2 -G2群から選択され、R 2 -G2群が、F、Cl、Br、C 1-3 -アルキル(2個または3個のFにより置換されていてもよい)からなり、シクロプロピル、-CN、-C 1-3 -アルキレン-OH、-C 1-2 -アルキレン-O-C 1-2 -アルキル、OH、-O-C 1-3 -アルキル(2個または3個のFにより置換されていてもよい)からさらになる、および-S-C 1-3 -アルキルからなる、前記〔1〕~〔2〕の1項以上に記載の化合物またはその塩。
〔4〕R 3 が、H、およびC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)からなるR 3 -G2群から選択され、
4 が、C 1-6 -アルキルからなるR 4 -G2a群から選択され、C 1-6 -アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-2 -アルキル)、-CON(C 1-2 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-2 -アルキル、C 1-2 -アルキル-CO-NH-、C 1-2 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよび-O-C 1-2 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4 が、-C 0-2 -アルキレン-C 3-8 -シクロアルキルおよび-C 0-2 -アルキレン-C 3-8 -ヘテロシクリルからなるR 4 -G2b群から選択され、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルが、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記ヘテロシクリルが、N、NHおよびOから選択される1つの環員を含有し、
前記シクロアルキルおよびヘテロシクリルが、1~2個のFにより置換されていてもよく、Cl、-CN、OCH 3 、CH 3 およびCH 2 CH 3 から独立して選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4 が、-C 0-2 -アルキレン-フェニルおよび-C 0-2 -アルキレン-ヘテロアリールからなるR 4 -G2c群から選択され、
前記アルキレンが、1~2つのCH 3 により置換されていてもよく、
前記アルキレンの1つの>CH 2 基の2個のH原子が、エチレン(-CH 2 -CH 2 -)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH 2 -CH 2 -)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールが、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環、または1~2つの環員Nを含有する6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールが、F、Cl、Br、-CN、-O-C 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)、およびC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより、または-CNおよび-O-C 1-2 -アルキルから選択される1つの置換基により置換されていてもよい)から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G2a群から選択され、3員~8員の飽和単環式ヘテロシクリルは、
>NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>N(CO-C 1-3 -アルキル)、>N(S(=O) 2 -C 1-3 -アルキル)およびOから選択される1つの環員をさらに含有してもよく、>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合を含有せず、
前記ヘテロシクリルが、1~2個のFにより置換されていてもよく、
1~4つのC 1-3 -アルキル(2~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COO-C 1-4 -アルキル、C 1-3 -アルキル-O-C 1-3 -アルキレン-およびC 1-3 -アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、6員~11員の飽和二環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G2b群から選択され、6員~11員の飽和二環式ヘテロシクリルは、
>N-、>NH、>N(C 1-4 -アルキル)、>N(CO-C 1-3 -アルキル)、>N(S(=O) 2 -C 1-3 -アルキル)およびOから独立して選択される1~2つの環員をさらに含有してもよく、
>C=Oおよび>S(=O) r (r=0、1または2)から選択される1つの環員を含有してもよく、
ただし、前記ヘテロシクリルは、環員の間に、N-N、N-OおよびN-S(=O) r=1,2 以外のヘテロ原子-ヘテロ原子結合を含有せず、
前記ヘテロシクリルは、1~6個のFにより置換されていてもよく、
1~4つのC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
Cl、-CN、-CONH 2 、-CONH(C 1-4 -アルキル)、-CON(C 1-4 -アルキル) 2 、-COOH、-COO-C 1-4 -アルキル、HO-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-O-C 1-3 -アルキレン-、C 1-3 -アルキル-CO-NH-、C 1-3 -アルキル-S(=O) 2 -NH-、OHおよびC 1-3 -アルキル-O-から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、8員~10員の縮合二環式環系を形成する、R 3/4 -G2c群から選択され、
前記二環式環系が、1つの非芳香族環および1つの芳香族環、ならびにフェニルおよびピリジンからなるヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、
前記非芳香族環は、前記アミドN原子を含有し、=N-、>N-およびOから選択される1つの環員を含有してもよく、
前記芳香族環は、N、NH、OおよびSから選択される1つの環員を含有する5員の単環であって、1つの環員Nをさらに含有してもよい、5員の単環から選択され、
前記二環式環系は、1~2個のFにより置換されていてもよく、
1~2つのC 1-2 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)により置換されていてもよく、
ClおよびC 1-2 -アルキル-O-(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1~2つの置換基により置換されていてもよい、
前記〔1〕~〔3〕の1項以上に記載の化合物またはその塩。
〔5〕R 3 が、H、およびC 1-3 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)からなるR 3 -G2群から選択され、
4 が、C 1-4 -アルキルからなるR 4 -G3a群から選択され、C 1-4 -アルキルは、
1~3個のFにより置換されていてもよく、
-CN、-CONH 2 、-COOH、OHおよび-O-C 1-2 -アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)から選択される1つの置換基により置換されていてもよいか、
または
4 が、-C 0-1 -アルキレン-C 3-6 -シクロアルキルからなるR 4 -G3b群から選択され、
前記シクロアルキルが、飽和の単環式または二環式環系であり、
前記シクロアルキルが、1~2個のFにより置換されていてもよく、1つのCH 3 またはCH 2 CH 3 により置換されていてもよいか、
または
4 が、-C 0-1 -アルキレン-フェニルおよび-C 0-1 -アルキレン-ヘテロアリールからなるR 4 -G3c群から選択され、
前記アルキレンの1つの>CH 2 基の2個のH原子が、エチレン(-CH 2 -CH 2 -)架橋によって置き換えられて、シクロプロピレン部分>C(-CH 2 -CH 2 -)を形成してもよく、
前記ヘテロアリールが、1つの環員=N-を含有する5~6員の単環であって、=N-、>NH、SおよびOから選択される1つの環員を含有してもよい、5~6員の単環であり、
前記フェニルおよびヘテロアリールが、F、Cl、-CN、OCH 3 、OCHF 2 、OCF 3 、CH 3 、CHF 2 およびCF 3 から独立して選択される1~3つの置換基により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、アミドN原子に隣接していない1つの環員Oを含有してもよい、4員~6員の飽和単環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G4a群から選択され、
前記ヘテロシクリルが、2個のFにより置換されていてもよく、1~2つのCH 3 により置換されていてもよいか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、アミドN原子に隣接していない1つの環員Oを含有してもよい、6員~10員の飽和な架橋二環式ヘテロシクリルまたはスピロ二環式ヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G4b群から選択されるか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、8~9員の縮合二環式ヘテロアリールを形成する、R 3/4 -G3c群から選択され、
前記ヘテロアリールが、前記アミドN原子を含有する1つの非芳香族環であって、アミドN原子に隣接していない1つの環員>N-を含有してもよい、1つの非芳香族環と、1つのピラゾロ環またはイミダゾロ環とからなり、
前記ヘテロアリールが、1~2つのCH 3 により置換されていてもよい、
前記〔1〕~〔4〕の1項以上に記載の化合物またはその塩。
〔6〕R 3 が、H、CH 3 およびCH 2 CH 2 CH 3 からなるR 3 -G3群から選択され、
4 が、
からなるR 4 -G5a群から選択される、
または
4 が、
からなるR 4 -G4b群から選択される、
または
4 が、
からなるR 4 -G4c群から選択されるか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、
からなる群から選択されるヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G5a群から選択されるか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、
からなる群から選択されるヘテロシクリルを形成する、R 3/4 -G5b群から選択されるか、
または
3 およびR 4 が、R 3 とR 4 が、それらが結合しているアミドN原子と一緒になって、以下のヘテロアリール
を形成する、R 3/4 -G4c群から選択される、
前記〔1〕~〔5〕の1項以上に記載の化合物またはその塩。
〔7〕化合物の立体化学が、式(I.1)
による、前記〔1〕~〔6〕の1項以上に記載の化合物またはその塩。
〔8〕前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
〔9〕前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の1種または複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物。
〔10〕前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の1種または複数の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の追加の治療剤を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物。
〔11〕1種または複数の追加の治療剤が、抗糖尿病剤、過体重および/または肥満の処置のための薬剤、高血圧、心不全および/またはアテローム性動脈硬化の処置のための薬剤、眼疾患の処置のための薬剤、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患の処置のための薬剤からなる群から選択される、前記〔10〕に記載の医薬組成物。
〔12〕医薬として使用するための、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔13〕処置を必要とする患者における、眼疾患、好ましくは、糖尿病性黄斑浮腫、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮および非滲出性脈絡膜血管新生を処置するための、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患、好ましくはじんましんおよびNASHを処置するための方法であって、患者に、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の1種または複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、方法。
〔14〕眼疾患、好ましくは、糖尿病性黄斑浮腫、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮および非滲出性脈絡膜血管新生を処置するための、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患、好ましくはじんましんおよびNASHを処置するための方法に使用するための、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、方法が、患者に、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の1種または複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔15〕眼疾患、好ましくは、糖尿病性黄斑浮腫、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮および非滲出性脈絡膜血管新生を処置するための、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患、好ましくはじんましんおよびNASHを処置するための医薬の調製における、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用であって、方法が、患者に、前記〔1〕~〔7〕の1項以上に記載の1種または複数の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、使用。

Claims (26)

  1. 式(I.)の化合物
    (式中、
    1は、C1-4-アルキル(1~3個のFにより置換されていてもよい)およびC3-4-シクロアルキルからなるから選択され、
    2は、であり
    nは、1であり
    3およびR4は、れらが結合しているアミドN原子と一緒になって、
    Figure 0007465368000160
    からなる群から選択されるヘテロシクリルを形成する
    またはその塩。
  2. 1が、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CHF2、CF3およびシクロプロピルからなるから選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. 1 が、CH 3 、CH 2 CH 3 、CH 2 CH 2 CH 3 およびシクロプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  4. 1 が、CH 3 である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  5. 2 、n、およびフェニル置換パターンが、式(I.1)に示される生じた置換フェニル環が
    となるように選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  6. Figure 0007465368000162
    から選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
  8. Figure 0007465368000163
    である、請求項6に記載の化合物。
  9. Figure 0007465368000164
    である、請求項6に記載の化合物。
  10. Figure 0007465368000165
    である、請求項6に記載の化合物。
  11. Figure 0007465368000166
    である、請求項6に記載の化合物。
  12. Figure 0007465368000167
    である、請求項6に記載の化合物。
  13. 請求項6に記載の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記化合物が
    Figure 0007465368000168
    である、薬学的に許容される塩。
  14. 請求項6に記載の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記化合物が
    Figure 0007465368000169
    である、薬学的に許容される塩。
  15. 請求項6に記載の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記化合物が
    Figure 0007465368000170
    である、薬学的に許容される塩。
  16. 請求項6に記載の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記化合物が
    Figure 0007465368000171
    である、薬学的に許容される塩。
  17. 請求項6に記載の化合物の薬学的に許容される塩であって、前記化合物が
    Figure 0007465368000172
    である、薬学的に許容される塩。
  18. 請求項1~6もしくは8~12のいずれか1項に記載の1種または複数の化合物、および/または請求項7もしくは13~17のいずれか1項に記載の1種または複数の薬学的に許容されるを含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物。
  19. 請求項1~6もしくは8~12のいずれか1項に記載の1種または複数の化合物、および/または請求項7もしくは13~17のいずれか1項に記載の1種または複数の薬学的に許容される、および1種または複数の追加の治療剤を含む医薬組成物であって、1種もしくは複数の不活性担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい、医薬組成物。
  20. 1種または複数の追加の治療剤が、抗糖尿病剤、過体重および/または肥満の処置のための薬剤、高血圧、心不全および/またはアテローム性動脈硬化の処置のための薬剤、眼疾患の処置のための薬剤、ならびにアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患の処置のための薬剤からなる群から選択される、請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 眼疾患を予防または処置するための、またはアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患を予防または処置するための、請求項18に記載の医薬組成物。
  22. 予防または処置される眼疾患が、糖尿病性黄斑浮腫、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮および非滲出性脈絡膜血管新生からなる群から選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 予防または処置されるアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患が、じんましんまたはNASHである、請求項21に記載の医薬組成物。
  24. 眼疾患を予防もしくは処置するための、またはアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患を予防もしくは処置するための医薬の調製における、請求項1~6もしくは8~12のいずれか1項に記載の化合物または請求項7もしくは13~17のいずれか1項に記載の薬学的に許容されるの使用。
  25. 予防または処置される眼疾患が、糖尿病性黄斑浮腫、萎縮型および滲出型加齢黄斑変性、地図状萎縮および非滲出性脈絡膜血管新生からなる群から選択される、請求項24に記載の使用。
  26. 予防または処置されるアレルギーおよび炎症に関連する状態および疾患が、じんましんまたはNASHである、請求項24に記載の使用。
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