JP7460874B1 - 格子状ラッセルネット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】縦横方向の縦横方向の強度に優れる格子状ラッセルネット及びその製造方法を提供すること。【解決手段】本発明は、一定の間隔をおいて複数本配置された縦繊維線条体1と、一定の間隔をおいて複数本配置された横繊維線条体2とが格子状に配列された格子状ラッセルネット10であって、縦繊維線条体1が、縦方向に連続する縦繊維ループ1aを有する鎖編組織であり、横繊維線条体2が、横方向に連続する横繊維ループ2aを有する鎖編組織である格子状ラッセルネット10である。【選択図】図1

Description

本発明は、縦横方向の強度に優れ、様々な用途に使用可能な格子状ラッセルネット及びその製造方法に関する。
ネットは、あらゆる用途で利用されている。
例えば、支柱またはロープ等の支持部材間に展張され、支持部材間に配設され、且つ細かい網目に形成される細目部と、その細目部の少なくとも一の端部に配設され、その細目部の網目より粗い網目に形成され、支持部材を挿通するための粗目部とを備えている繊維ネットが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる繊維ネットにおいては、安全ネット、漁網、ピンポン球やゴルフボール等の小さなボールを受ける取るための防球ネット等の用途に用いられることが記載されている。
また、図6に示すように、糸を撚ることにより、空隙が菱形となるように形成されたネットが市販されている。
特開2008-138517号公報
特許文献1記載のネット及び図6に示すネットは、縦横方向に応力を加えた状態でのみ菱形の目が格子状になる習性を有する。
ところが、これらのネットは、糸条が斜め方向に形成され、交差部がX字状となっているため、張力を加えた場合に、縦横方向の強度が不十分となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、縦横方向(縦方向及び横方向)の強度に優れる格子状ラッセルネット及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、格子状に配列された縦繊維線条体及び横繊維線条体を、何れも、連続する繊維ループを有する鎖編組織からなるものとすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一定の間隔をおいて複数本配置された縦繊維線条体と、一定の間隔をおいて複数本配置された横繊維線条体とが格子状に配列された格子状ラッセルネットであって、縦繊維線条体が、縦方向に連続する縦繊維ループを有する鎖編組織であり、横繊維線条体が、横方向に連続する横繊維ループを有する鎖編組織である格子状ラッセルネットである。
また、本発明の格子状ラッセルネットにおいて、鎖編組織が、ラッセル編みにより編成されたものであることが好ましい。
本発明の格子状ラッセルネットにおいては、縦繊維線条体が、連続する縦繊維ループ同士の間に、横繊維線条体と連結するための縦連結ループ部を有しており、横繊維線条体が、連続する横繊維ループ同士の間に、縦繊維線条体と連結するための横連結ループを有しており、縦繊維線条体と横繊維線条体とが交差する交差部において、縦連結ループ部と横連結ループ部とが咬合していることが好ましい。
より詳しくは、縦連結ループ部が、連続する上縦連結ループ及び下縦連結ループの2個のループからなり、横連結ループ部が、第1糸部及び第2糸部を有する1個のループであり、上縦連結ループが、第1糸部に咬合し、下縦連結ループが、第2糸部に咬合していることが好ましい。
本発明の格子状ラッセルネットは、縦繊維線条体を構成する糸、及び/又は、横繊維線条体を構成する糸、が熱融着性合繊糸からなるものであり、熱処理により熱融着性合繊糸が硬化されたものであることが好ましい。
本発明の格子状ラッセルネットは、漁網として用いられることが好ましい。
本発明は、前もってラッセル編みにより横繊維線条体を編成する第1ステップと、ラッセル編みにより縦繊維線条体を編成する第2ステップと、ラッセル編みにより縦繊維線条体を編成すると共に、横繊維線条体を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第3ステップと、を有する格子状ラッセルネットの製造方法である。
本発明は、前もってラッセル編みにより横繊維線条体を編成する第1ステップと、ラッセル編みにより縦繊維線条体を編成する第2ステップと、ラッセル編みにより縦繊維線条体を編成すると共に、横繊維線条体を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第3ステップと、熱融着性合繊糸を硬化させるために熱処理を施す第4ステップと、を有する格子状ラッセルネットの製造方法である。
本発明の格子状ラッセルネットは、縦繊維線条体及び横繊維線条体を格子状に配列したものであるので、わざわざ菱形目を格子状に変えるために展張して縦横方向に必要以上の応力を加える必要は無い。
また、縦繊維線条体及び横繊維線条体を格子状に配列したものであるので、縦横方向の強度に優れる。
本発明の格子状ラッセルネットは、縦繊維線条体が連続する縦繊維ループを有し、横繊維線条体が連続する横繊維ループを有し、何れも鎖編組織であるので、柔軟性を有すると共に、縦横方向の全幅に渡設されているので、より十分な強度を発揮することができる。
また、格子状ラッセルネットにおいては、鎖編組織を、ラッセル編みにより編成されたものとすることにより、繊維密度がより緻密となるので、一定の柔軟性を保持しつつ、より一層強度に優れるものとなる。
また、格子状ラッセルネットにおいては、格子状であるので、縦の長さに制限がなく、横方向も最大15m位が可能であり、好適なサイズとすることができる。
ちなみに、空隙が菱形のネットは、斜めに形成されるため、格子状に展張した場合の縦横の長さが制限される。
このため、特に、幅広、長尺とすることは困難である。
また、得られる格子状ラッセルネットは、格子状であるので、菱形のネットとは異なり、例えば、同時編成で、縁の部分に耳部を設けることが可能となる。
本発明の格子状ラッセルネットは、交差部において、縦連結ループ部と横連結ループ部とを咬合させることにより、交差部における縦繊維線条体と横繊維線条体との連結を極めて強固にすることが可能となる。
また、このとき、上縦連結ループを第1糸部に咬合させ、下縦連結ループを第2糸部に咬合させることにより、より強固な結節となり、縦繊維線条体が横糸条繊維体に対して縦方向又は横方向にずれることを確実に防止することができる。
また、この場合、結節の節が明確に突出状に表出しないという利点も有する。
本発明の格子状ラッセルネットにおいては、縦繊維線条体を構成する糸、及び/又は、横繊維線条体を構成する糸、を熱融着性合繊糸からなるものとすることにより、用途に応じて、熱融着性合繊糸を硬化させることができる。
これにより、縦繊維線条体及び横繊維線条体を共に硬化させたもの、若しくは、縦繊維線条体及び横繊維線条体の何れか一方を硬化させたものとすることができる。
本発明の格子状ラッセルネットは、上述したように、格子状であり、十分な縦横方向の強度を備えるので、広面積であり、且つ高度の強度を要する漁網として好適に用いることができる。
本発明の格子状ラッセルネットの製造方法は、第1ステップ、第2ステップ及び第3ステップをいわゆるラッセル編機を用いることにより、容易に実現することができる。
また、第1ステップ、第2ステップ及び第3ステップは、ラッセル編みで編成することで共通しており、第3ステップでは、第2ステップに、横繊維線条体を挿入する操作を加えればよい。
したがって、格子状ラッセルネットの製造方法によれば、格子状ラッセルネットを安価で比較的容易に製造することが可能である。
また、これに加え、第4ステップを有することにより、上述した熱可塑性繊維を硬化させることができる。
図1は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットを概略的に示す模式平面図である。 図2の(a)は、図1に示す格子状ラッセルネットの一部を拡大して示す模式平面図であり、図2の(b)は、図2の(a)に示す格子状ラッセルネットの横繊維線条体を示す模式平面図である。 図3の(a)は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法における交差部の組織図であり、図3の(b)は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法における交差部の編目図である。 図4は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法を示すフロー図である。 図5は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法により製造された格子状ラッセルネットを示す写真である。 図6は、従来のネットを示す写真である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットを概略的に示す模式平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る格子状ラッセルネット10は、一定の間隔をおいて横方向に複数本配置された縦繊維線条体1と、一定の間隔をおいて縦方向に複数本配置された横繊維線条体2とからなる。
すなわち、格子状ラッセルネット10は、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2が、全幅に渡設されており、互いに直交するように配列された格子状となっている。
なお、格子としては、正方形又は長方形が挙げられる。
ここで、縦繊維線条体1とは、縦に延びる繊維製の線条体であり、横繊維線条体2とは、横に延びる繊維製の線条体である。
また、縦繊維線条体1同士の間の一定の間隔は、例えば、1~10cmであることが好ましく、横繊維線条体2同士の間の一定の間隔は、例えば、1~10cmであることが好ましく、更に、両間隔が共通していること(格子が正方形であること)がより好ましい。
格子状ラッセルネット10において、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2は、素材が繊維からなるものである。このため、格子状ラッセルネット10は、フレキシブル性に優れ、屈曲させたり、ロール状に巻いたりすることが可能となっている。
なお、後述するように、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2の素材が熱融着性合繊糸である場合は、熱処理前の格子状ラッセルネット10がフレキシブル性に優れるものである。
したがって、格子状ラッセルネット10は、安全ネット、防獣ネット、防鳥ネット、農産用ネット、畜産用ネット、漁網、防鮫ネット等の従来のネット(網)の代替として、あらゆる用途に採用することができる。
なお、これらの中でも、格子状ラッセルネット10が、格子状であり、縦横方向の強度に優れるため、広面積であり、一定の強度が求められる漁網として好適に採用することができる。
格子状ラッセルネット10において、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2を構成する糸としては、特に限定されないが、綿、麻、リネン、羊毛、カシミヤ、絹、ジュート等の天然繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリスチレン繊維等の合成繊維、若しくは、これらの繊維のうちの異なる種類の繊維同士を混紡した混紡繊維等が挙げられる。縦繊維線条体1を構成する糸と、横繊維線条体2を構成する糸とは同一種類であっても、異なる種類であってもよい。
なお、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2を構成する糸は、用途に応じて選択することができる。
これらの中でも、強度、耐久性及び汎用性の観点から、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2を構成する糸は、合成繊維であることが好ましい。
また、かかる合成繊維として、熱融着性合繊糸を採用することも可能である。
すなわち、縦繊維線条体1を構成する糸、及び/又は、横繊維線条体2を構成する糸として、熱融着性合繊糸を採用することができる。
この場合、熱融着性合繊糸を熱処理により硬化させることができる。
なお、従来の金網の代替として用いたい場合は、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2の両方に熱融着性合繊糸を採用して、これらを硬化させればよく、金網と繊維との中間の強度としたい場合、若しくは、巻き取って保管や輸送がしたい場合は、例えば、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2のうちの一方に熱融着性合繊糸を採用し、他方に熱融着性合繊糸以外の合成繊維を採用して、熱融着性合繊糸のみを硬化させればよい。
ここで、熱融着性合繊糸としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維(ナイロン)、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の熱可塑性繊維を用いた糸(フィラメント)が挙げられる。
これらの中でも、汎用性及び強度に優れるポリエステル繊維を採用することがより好ましく、芯部に高融点ポリエステル、鞘部に低融点のポリエステルを配した芯鞘構造のポリエステル繊維(例えば、商品名:メルセット(登録商標))等を採用することが更に好ましい。
縦繊維線条体1、及び/又は、横繊維線条体2は、マルチフィラメント糸(糸の束)を用いて、鎖編に編成されたものとなっている。
なお、熱可塑性繊維のマルチフィラメント糸は、熱処理前は変形自在であるが、熱処理を施すことにより、マルチフィラメント同士が融着して一体化されるので、熱処理時の形状で硬化されることになる。
格子状ラッセルネット10において、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2を構成するマルチフィラメント糸の繊度は、50~8万dtexであることが好ましい。
これにより、より十分な強度を有するものとなる。
なお、かかる糸は、生糸であっても、加工糸であってもよい。
図2の(a)は、図1に示す格子状ラッセルネットの一部を拡大して示す模式平面図であり、図2の(b)は、図2の(a)に示す格子状ラッセルネットの横繊維線条体を示す模式平面図である。
図2の(a)に示すように、格子状ラッセルネット10において、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2は、何れも、ループが連続するように編成された鎖編組織となっている。
なお、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2は、何れも、ラッセル編機を用いたラッセル編みにより編成される。
そして、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2は、互いが交差する交差部3で連結されている。
格子状ラッセルネット10は、鎖編組織となっているので、柔軟性を有すると共に、十分な強度を発揮することが可能である。
また、格子状ラッセルネット10は、ラッセル編みにより編成されているので、繊維密度がより緻密となり、一定の柔軟性を保持しつつ、より強度に優れるものとなっている。
図2の(b)に示すように、横繊維線条体2は、横方向に連続する、繊維からなるループ(以下「横繊維ループ」ともいう。)2aと、連続する横繊維ループ2a同士の間に設けられた連結させるためのループ(以下「横連結ループ」ともいう。)2bと、を有している。
すなわち、横糸条繊維体2は、連続する横繊維ループ2aにおいて、横連結ループ2bが一定の間隔をおいて形成された構成となっている。
横繊維線条体2において、横繊維ループ2aは、連続して連なった横繊維ループ群を形成している。
横連結ループ2bに挟まれた1つの横繊維ループ群における横繊維ループ2aの数は、軽量化及び強度のバランスの観点から、3~30個であることが好ましい。
横繊維ループ2aの長さ方向の長さA1は、1~20mmであることが好ましい。
なお、横繊維ループ2aの長手方向の長さA1とは、隣接する両側の横繊維ループ2aのうち、一方側の横繊維ループ2aとの交差点から、他方側の横繊維ループ2aとの交差点までの長さA1である。
また、横繊維ループ2aの幅A2は、1~20mmであることが好ましい。
横繊維線条体2において、横連結ループ2bは、縦繊維線条体1と連結するためのループである。
なお、横連結ループ2bの長さ及び幅は、横繊維ループ2aの長さA1及び幅A2と同じである。
横連結ループ2bは、一方側の第1糸部2b1と、他方側の第2糸部2b2を有する1個のループである。すなわち、横連結ループ2bは、第1糸部2b1が上側の半円弧部分、第2糸部2b2が下側の半円弧部分を担うことで、ループ状となっている。
ちなみに、第1糸部2b1と第2糸部2b2とは、ラッセル編みで編成されたものであるので、同じ糸である。
図2の(a)に戻り、縦繊維線条体1は、縦方向に連続する繊維からなるループ(以下「縦繊維ループ」ともいう。)1aと、連続する縦繊維ループ1a同士の間に設けられた連結させるためのループ部(以下「縦連結ループ部」)1bと、を有している。
すなわち、縦糸条体繊維体1は、連続する縦繊維ループ1aにおいて、縦連結ループ部1bが一定の間隔をおいて挿入された構成となっている。
縦繊維線条体1において、縦繊維ループ1aは、連続して連なった縦繊維ループ群を形成している。
縦連結ループ部1bに挟まれた1つの縦繊維ループ群における縦繊維ループ1aの数は、軽量化及び強度のバランスの観点から、3~30個であることが好ましい。
また、縦繊維ループ群における縦繊維ループ1aの数と、横繊維ループ群における横繊維ループ2aの数とは同じであることが好ましい。
なお、縦繊維ループ1aの長さ及び幅は、横繊維ループ2aの長さA1及び幅A2と同じである。
縦繊維線条体1において、縦連結ループ部1bは、横繊維線条体2と連結するための部位である。
なお、縦連結ループ1bの長さ及び幅は、横繊維ループ2aの長さA1及び幅A2と同じである。
縦連結ループ部1bは、連続する上側の上縦連結ループ1b1と、該上縦連結ループ1b1の直下に位置する下縦連結ループ1b2との2個のループからなる。
なお、縦繊維ループ1aを構成する1個のループと、上縦連結ループ1b1と、下縦連結ループ1b2とは、何れも、同じ構造のループである。
格子状ラッセルネット10は、縦繊維線条体1と横繊維線条体2とが交差する交差部3において、横繊維線条体2の横連結ループ2bと、縦繊維線条体1の縦連結ループ部1bとが連結される。
具体的には、縦連結ループ部1bの上縦連結ループ1b1が、横連結ループ2bの第1糸部2b1に咬合され、縦連結ループ部1bの下縦連結ループ1b2が、横連結ループ2bの第2糸部2b2に咬合されている。
これにより、交差部3における縦繊維線条体1と横繊維線条体2との連結が強固となり、縦繊維線条体1が横糸条繊維体2に対して縦方向又は横方向にずれることが全くない。
上述したように、格子状ラッセルネット10は、ラッセル編機を用いて製造することができる。
図3の(a)は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法における交差部の組織図であり、図3の(b)は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法における交差部の編目図である。
格子状ラッセルネット10は、図3の(a)に示す組織図に基づいて編成される。
また、格子状ラッセルネット10は、図3の(b)に示す編目となるように編成される。
図4は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法を示すフロー図である。
図4に示すように、本実施形態に係る格子状ラッセルネット10の製造方法は、ラッセル編みにより横繊維線条体2を編成する第1ステップS1と、ラッセル編みにより縦繊維線条体1を編成する第2ステップS2と、第2糸をラッセル編みにより縦方向に編成すると共に、横繊維線条体2を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第2ステップS2と、ラッセル編みにより縦繊維線条体1を編成すると共に、横繊維線条体2を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第3ステップと、必要に応じて、熱融着性合繊糸を硬化させるために熱処理を施す第4ステップS4と、を有する。
格子状ラッセルネット10の製造方法においては、第1ステップS1、第2ステップS2及び第3ステップS3がラッセル編機を用いて行われる。
また、第4ステップS4は、編成に用いる糸として、上述した熱融着性合繊糸を用いる場合に行われる。
また、第1ステップS1及び第2ステップS2において、縦繊維線条体1及び横繊維線条体2は、同様にラッセル編みで編成して製造される。
なお、第1ステップS1及び第2ステップS2においては、いわゆる挿入糸は用いていない。
第3ステップS3においては、ラッセル編みにより、縦繊維線条体1が編成される。
このとき、いわゆる挿入糸として、横繊維線条体2が用いられる。
具体的には、第3ステップにおいては。
定期的に挿入される横繊維線条体2の横連結ループ2bが、縦繊維線条体1の編成時に縦連結ループ部1bで咬合するように編み込まれ、交差部3が形成される。
すなわち、第3ステップS3は、第2ステップS2に連続して行われる。
これにより、縦横方向の全幅(すなわち、格子状ラッセルネットの縦方向の全幅、及び、横方向の全幅)において一直線状に線条体が渡設された格子状ラッセルネット10が得られる
第4ステップS4は、上述したように、編成に用いる糸として熱融着性合繊糸を用いる場合に行われる。
なお、かかる加熱は、一般的な加熱装置を用い、熱融着性合繊糸の少なくとも一部が溶融する温度で行えばよい。
その後、空冷等により冷却を行う。なお、格子状ラッセルネット10は、加熱時の形状で硬化されるため、予め所望の形状としてから加熱を行うことが好ましい。
図5は、本実施形態に係る格子状ラッセルネットの製造方法により製造された格子状ラッセルネットを示す写真である。
図5に示すように、格子状ラッセルネット10の製造方法においては、第1ステップS1、第2ステップS2及び第3ステップS3を有することにより、格子状ラッセルネット10を安価で比較的容易に製造することができる。
また、これに加え、第4ステップS4を有することにより、格子状ラッセルネット10を硬化させることも可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る格子状ラッセルネット10において、熱融着性合繊糸は必ずしも採用する必要はない。
本実施形態に係る格子状ラッセルネット10においては、縁の部分に、耳部(セルベージ)が設けられていてもよい。
なお、かかる耳部は、ラッセル編みによる編成の際に、同時に形成してもよく、別途縫い合わせて耳部を形成してもよい。
本実施形態に係る格子状ラッセルネット10の製造方法においては、第1ステップS1、第2ステップS2、第3ステップS3及び第4ステップS4を有しているが、第4ステップS4を有していなくてもよい。
本発明に係る格子状ラッセルネットは、ネットとして利用できる。
本発明に係る格子状ラッセルネットは、縦横方向に高度な強度をもち、従来のネットの代替品として利用することができ、特に、漁網として好適に利用できる。
1・・・縦繊維線条体
10・・・格子状ラッセルネット
1a・・・繊維ループ(縦繊維ループ)
1b・・・縦連結ループ部
1b1・・・上縦連結ループ
1b2・・・下縦連結ループ
2・・・横繊維線条体
2a・・・繊維ループ(横繊維ループ)
2b・・・横連結ループ
2b1・・・第1糸部
2b2・・・第2糸部
3・・・交差部
S1・・・第1ステップ
S2・・・第2ステップ
S3・・・第3ステップ
S4・・・第4ステップ

Claims (8)

  1. 一定の間隔をおいて複数本配置された縦繊維線条体と、一定の間隔をおいて複数本配置された横繊維線条体とが格子状に配列された格子状ラッセルネットであって、
    前記縦繊維線条体が、縦方向に連続する縦繊維ループを有する鎖編組織であり、
    前記横繊維線条体が、横方向に連続する横繊維ループを有する鎖編組織である格子状ラッセルネット。
  2. 前記鎖編組織が、ラッセル編みにより編成されたものである請求項1記載の格子状ラッセルネット。
  3. 前記縦繊維線条体が、連続する前記縦繊維ループ同士の間に、前記横繊維線条体と連結するための縦連結ループ部を有しており、
    前記横繊維線条体が、連続する前記横繊維ループ同士の間に、前記縦繊維線条体と連結するための横連結ループを有しており、
    前記縦繊維線条体と前記横繊維線条体とが交差する交差部において、前記縦連結ループ部と前記横連結ループ部とが咬合している請求項1記載の格子状ラッセルネット。
  4. 前記縦連結ループ部が、連続する上縦連結ループ及び下縦連結ループの2個のループからなり、
    前記横連結ループ部が、第1糸部及び第2糸部を有する1個のループであり、
    前記上縦連結ループが、前記第1糸部に咬合し、
    前記下縦連結ループが、前記第2糸部に咬合している請求項3記載の格子状ラッセルネット。
  5. 前記縦繊維線条体を構成する糸、及び/又は、前記横繊維線条体を構成する糸、が熱融着性合繊糸からなるものであり、
    熱処理により前記熱融着性合繊糸が硬化されたものである請求項1記載の格子状ラッセルネット。
  6. 漁網として用いられる請求項1~5のいずれか1項に記載の格子状ラッセルネット。
  7. 請求項3又は4に記載の格子状ラッセルネットの製造方法であって、
    前もってラッセル編みにより前記横繊維線条体を編成する第1ステップと、
    ラッセル編みにより前記縦繊維線条体を編成する第2ステップと、
    ラッセル編みにより前記縦繊維線条体を編成すると共に、前記横繊維線条体を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第3ステップと、
    を有する格子状ラッセルネットの製造方法。
  8. 請求項5記載の格子状ラッセルネットの製造方法であって、
    前もってラッセル編みにより前記横繊維線条体を編成する第1ステップと、
    ラッセル編みにより前記縦繊維線条体を編成する第2ステップと、
    ラッセル編みにより前記縦繊維線条体を編成すると共に、前記横繊維線条体を一定の間隔をおいて横向きに挿入する第3ステップと、
    前記熱融着性合繊糸を硬化させるために熱処理を施す第4ステップと、
    を有する格子状ラッセルネットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006118082A (ja) 2004-10-21 2006-05-11 Nippon Mayer Ltd 解れ止め機能を有する網状体の製造方法及び該方法により製造された網状体
JP2014181435A (ja) 2013-03-21 2014-09-29 Kinoshita Seimo Kk 硬質網材および硬質網材の製造方法
JP2018035470A (ja) 2016-09-01 2018-03-08 木下製網株式会社 模様網

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