JP7455451B1 - 回転軸シール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧下での使用にも対応でき、長期間メンテナンスの必要がない回転軸シール構造を提供する。【解決手段】回転体23とケーシング21の間をシールする第1シール部材25と、第1シール部材25の外側に位置し、回転軸24とケーシング21の間をシールする第2シール部材26と、蒸気投入口211からの蒸気が投入される蒸気投入空間212と、冷媒投入口214からの冷媒により冷却される凝縮減圧室216とを備え、蒸気投入口211から蒸気投入空間212に蒸気が投入されることにより、蒸気投入空間212を加圧空間22と同圧以上にして、加圧空間22の原料及び蒸気が蒸気投入空間212側へ移動するのを防ぎ、かつ、第2シール部材26から漏れた漏れ蒸気を凝縮減圧室216で凝縮させ減圧させることにより、ケーシング21外への蒸気の漏出を防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、蒸気により加圧される加圧空間内に、回転軸と一体に回転する回転体を有する装置の回転軸シール構造に関する。
従来、原料を加圧蒸煮装置の投入口へ移送するロータリーバルブが知られている(例えば下記特許文献1)。ロータリーバルブは気密性が高いため、加圧蒸煮装置内の圧力を維持しながら原料を投入口へ移送できる。ロータリーバルブは、ケーシング内を回転体(羽根及びサイドウォール)が回転軸と一体に回転する。また、加圧蒸煮装置の本体部として、原料を搬送するスクリュー装置を採用した装置では、同装置のケーシング内を回転体(スクリュー羽根)が回転軸と一体に回転する。
ロータリーバルブ及びスクリュー装置のいずれにおいても、回転軸はケーシングを貫通し、ケーシングと回転軸との間はグランドパッキン等のシール部材でシールされ、気密性を確保するようにしている。より具体的には、シール部材でシールすることにより、ロータリーバルブ内及びスクリュー装置内の原料及び蒸気が、ケーシング外へ漏出することを防止している。このため、ロータリーバルブ及びスクリュー装置のいずれにおいても、ケーシングと回転軸との間のシールは不可欠であった。
特許第5932387号公報
しかしながら、グランドパッキン等のシール部材は一定期間を経過すると硬化してシール性能が低下するため、定期的なシール部材の交換が必要であった。このため、高圧蒸気で蒸煮を行う加圧蒸煮装置においては、メンテナンスの頻度も高くなる。また、前記のようなケーシングと回転軸との間にシール部材を介在させるシール構造のみでは、シール性能の向上には限界があった。
本発明は、前記のような従来の課題を解決するものであり、加圧下での使用に対応し、特に高圧下での使用にも対応でき、長期間メンテナンスの必要がない回転軸シール構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の回転軸シール構造は、蒸気により加圧される加圧空間内に、回転軸と一体に回転する回転体を有する装置の回転軸シール構造であって、前記回転軸と、前記回転体と、前記回転軸が貫通するケーシングと、前記回転軸又は前記回転体と前記ケーシングの間をシールする第1シール部材と、前記回転軸の軸方向において、前記第1シール部材の外側に位置し、前記回転軸又は前記回転体と前記ケーシングの間をシールする第2シール部材と、前記ケーシングに設けた蒸気投入口と、前記回転軸の軸方向において、前記第1シール部材と前記第2シール部材の間に位置し、前記ケーシング内において、前記回転軸又は前記回転体を囲むように設け、前記蒸気投入口からの蒸気が投入される蒸気投入空間と、前記ケーシングに設けた冷媒投入口と、前記回転軸の軸方向において、前記第2シール部材の外側に位置し、前記ケーシング内において、前記回転軸又は前記回転体を囲むように設け、前記冷媒投入口からの冷媒により冷却される凝縮減圧室とを備え、前記蒸気投入口から前記蒸気投入空間に蒸気が投入されることにより、前記蒸気投入空間を前記加圧空間と同圧以上にして、前記加圧空間の原料及び蒸気が前記蒸気投入空間側へ移動するのを防ぎ、かつ、前記第2シール部材から漏れた漏れ蒸気を前記凝縮減圧室で凝縮させ、減圧させることにより、前記ケーシング外への蒸気の漏出を防止することを特徴とする。
本発明の回転軸シール構造によれば、第1シール部材及び第2シール部材に加え、蒸気投入空間及び凝縮減圧室を備えたことにより、原料及び蒸気のケーシング外への漏出を防止することができる。このことにより、本発明の回転軸シール構造は、高圧下での使用にも対応できるとともに、長期間メンテナンスの必要がなくなる。
具体的には、蒸気投入口から蒸気投入空間に蒸気を投入することにより、蒸気投入空間を加圧空間と同圧以上にして、加圧空間の原料及び蒸気が蒸気投入空間側へ移動するのを防止することができる。また、第2シール部材から蒸気が漏れても、この漏れ蒸気は凝縮減圧室で凝縮、減圧されて蒸気凝縮ドレンとなって排出されるため、直接蒸気がケーシング外へ漏出することを防止できる。
本発明の一実施形態に係る回転軸シール構造の採用対象となる加圧蒸煮装置の構成図。 本発明の一実施形態に係る回転軸シール構造を示す断面図。 回転軸シール構造の他の実施形態を示す断面図。 本発明の回転軸シール構造の別の実施形態を示す断面図。 図4に示した回転軸シール構造の要部の拡大図。
本発明は、蒸気により加圧される加圧空間内に、回転軸と一体に回転する回転体を有する装置の回転軸シール構造に係るものである。この回転軸シール構造を採用する装置の種類には、特に限定はない。例えば、同構造を採用する装置として、原料を加圧蒸煮装置の投入口へ移送するロータリーバルブや、蒸煮原料を搬送するスクリュー装置、コンベヤ装置等が挙げられる。
本実施形態では、最初に、図1、図2及び図3を参照して本発明に係る回転軸シール構造をロータリーバルブに採用した実施形態を説明し、次に、図4及び図5を参照して本発明に係る回転軸シール構造をスクリュー装置に採用した実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転軸シール構造の採用対象となる加圧蒸煮装置1の構成図を示している。加圧蒸煮装置1は、加圧下において原料(例えば穀物原料)を水蒸気雰囲気中で蒸煮処理するものである。加圧蒸煮装置1には、スクリュー装置12の原料の投入口121に投入ロータリーバルブ13が取り付けられており、原料の排出口122に排出ロータリーバルブ14が取り付けられている。
投入ロータリーバルブ13は、ケーシング131内に回転軸24、羽根231及びサイドウォール232(図2参照)から構成されるローター132とローター132で形成される複数のポケット133を備え、ローター132はケーシング131内を回転する。排出ロータリーバルブ14についても同様の構成であり、ケーシング141、ローター142及びポケット143を備えている。
スクリュー装置12は、ケーシング123内に、原料を搬送するスクリュー124を備えている。スクリュー124は、回転軸1242にスクリュー羽根1241が取り付けられたものである。回転軸1242のジョイント部1242aには、継手(図示せず)を介して動力源であるモータ(図示せず)に接続されている。スクリュー装置12には、加圧蒸気供給口125を設けており、加圧蒸気供給口125から加圧蒸気がケーシング123内に噴射される(矢印b)。このことにより、原料はケーシング123内において水蒸気雰囲気中で加圧蒸煮される。
図1において、原料は投入ロータリーバルブ13に向けて供給され(矢印a)、投入ロータリーバルブ13に供給された原料は、開口したポケット133へ供給される。続いて、ローター132の回転により投入口121に向けて移送され、投入口121を通過しスクリュー124に向けて投入される。スクリュー124の回転により原料は水平方向に搬送され、排出口122に投入された後、排出ロータリーバルブ14で移送することにより排出される。
図1に示した加圧蒸煮装置1において、加圧蒸気供給口125から加圧蒸気がケーシング123内に噴射されることによって、ケーシング123内は、蒸気により加圧される加圧空間となる。これに伴って、スクリュー装置12に接続された投入ロータリーバルブ13のケーシング131内の一部も蒸気により加圧される加圧空間となる。同様に、排出ロータリーバルブ14のケーシング141内の一部も蒸気により加圧される加圧空間となる。
図1では図示されていないが、投入ロータリーバルブ13では、ケーシング131を回転軸24(図2参照)が貫通している。排出ロータリーバルブ14についても同様である。前記のように、スクリュー装置12、投入ロータリーバルブ13及び排出ロータリーバルブ14の各ケーシング内は蒸気により加圧される加圧空間となる。このため、原料や蒸気がケーシング外に漏出するのを防止するために、回転軸又は回転体と各ケーシングとの間には、シール構造が必要となる。
具体的には、水あめ状になった原料が回転軸又は回転体とケーシングとの隙間から漏出すると、回転軸又は回転体やケーシングに原料が固着するため、原料除去のメンテナンスが必要になる。また、蒸気のケーシング外への漏出や、漏出蒸気が凝縮した凝縮水の装置外への落下は、設備周りの環境を損なうおそれがある。これらの問題は、シール部材の採用により、解決したとしても、シール部材は硬化してシール性能が低下するため、定期的な交換が必要になる。また、装置を高圧下で使用する場合は、シール性能の確保ができない場合もある。本発明に係る回転軸シール構造は、高圧下での使用にも対応でき、長期間メンテナンスの必要がない構造であり、以下、図2を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る回転軸シール構造2を示す断面図であり、図1に示した投入ロータリーバルブ13のAA線における断面図(ローター132の中心軸方向の断面図)に相当する。回転軸シール構造2は、図1に示した投入ロータリーバルブ13、排出ロータリーバルブ14の構造でもあるが、説明の便宜のため、回転軸シール構造2として説明する。ただし、簡単のため、ローターは断面図としていない。以下、図2において、一対の回転軸24のうち、一方の回転軸24側の構造について説明するが、他方の回転軸24側についても同様の構造である。
回転軸シール構造2は、ケーシング21で外観を構成しており、ケーシング21内に加圧空間22が形成されている。ケーシング21内には、加圧空間22内を回転する回転体23を備えている。回転体23は、羽根231と羽根231の両端に設けたサイドウォール232で構成されている。回転体23は回転軸24と一体に回転する。回転軸24は、ケーシング21を貫通している。
サイドウォール232とケーシング21との間は、第1シール部材25でシールされている。回転軸24とケーシング21の間は、第2シール部材26でシールされている。すなわち、回転軸24の軸方向において、第1シール部材25の外側に第2シール部材26が位置している。
第1シール部材25及び第2シール部材26の材質としては、フッ素樹脂、ガラス入りフッ素樹脂、PEEK(Poly Ether Ether Ketone)樹脂などが挙げられる。
ケーシング21には、蒸気投入口211、蒸気投入空間212及び蒸気ドレン排出口213を設けている。蒸気投入空間212は、回転軸24の軸方向において、第1シール部材25と第2シール部材26の間に位置しており、回転軸24を囲むように設けている。蒸気投入空間212には、蒸気投入口211からの蒸気が投入され(矢印e)、凝縮した蒸気ドレンは蒸気ドレン排出口213から排出される(矢印f)。
ケーシング21には、水冷ジャケット27が内蔵されている。水冷ジャケット27は、回転軸24の軸方向において、第2シール部材26の外側に位置している。水冷ジャケット27は円筒体であり、円筒体の内部に空間271が形成されている。空間271には、ケーシング21に設けた冷媒投入口214からの冷媒が投入される(矢印g)。空間271に投入された冷媒は、ケーシング21に設けた冷媒排出口215から排出される(矢印h)。
円筒体である水冷ジャケット27の内側の空間で、回転軸24を囲むように、凝縮減圧室216が形成されている。凝縮減圧室216内は、冷媒投入口214から投入された冷媒が流動する水冷ジャケット27により、冷却される。詳細は後述するが、凝縮減圧室216内には第2シール部材26から漏れた漏れ蒸気が流入し、この漏れ蒸気は、凝縮減圧室216内で凝縮、減圧されて、蒸気凝縮ドレン排出口217から排出される(矢印i)。
図2には図示していないが、凝縮減圧室216と水冷ジャケット27の熱交換の効率を上げるため、凝縮減圧室216は内部にフィンのある構造でもよい。また、図2に示した実施形態では、水冷ジャケット27により、凝縮減圧室216内を冷却させる間接冷却を採用しているが、これに限るものではない。例えば、水などの冷媒を凝縮減圧室216に直接投入する構造でもよい。
前記のように構成された回転軸シール構造2は、原料及び蒸気がケーシング21外へ漏出することを防止するための構造である。このことについて、以下図2を参照しながら具体的に説明する。
図2において、回転軸24のジョイント部24aには、継手(図示せず)を介して動力源であるモータ(図示せず)が接続されている。モータにより回転軸24が回転駆動されると、加圧空間22内を回転体23が回転する。したがって、原料は回転軸シール構造2に投入され(矢印c)、回転体23を経て、回転軸シール構造2から排出される(矢印d)。
加圧空間22内は、蒸気により加圧されている。このため、水あめ状になった原料がケーシング21とサイドウォール232との隙間を経て、回転軸24方向へ漏出する可能性がある。この漏出を、主に第1シール部材25と蒸気投入空間212で防止している。
具体的には、蒸気投入口211から蒸気投入空間212に蒸気を投入することにより、蒸気投入空間212を加圧空間22と同圧以上にして、加圧空間22の原料及び蒸気が蒸気投入空間212側へ移動するのを防いでいる。すなわち、第1シール部材25に加え、蒸気投入空間212を備えていることにより、加圧空間22からの原料及び蒸気の漏出を防止できる。
一方、本実施形態では、蒸気投入空間212に蒸気が投入されるので、蒸気投入空間212よりも外側にシール構造が無ければ、蒸気投入空間212の蒸気が回転軸24に沿って、ケーシング21外へ漏出する。この漏出を、第2シール部材26、凝縮減圧室216及びオイルシール218で防止している。
第2シール部材26を備えていることにより、蒸気投入空間212の蒸気が第2シール部材26より外側へ漏出することを抑制することができる。第2シール部材26から漏れた漏れ蒸気は凝縮減圧室216で凝縮、減圧されて蒸気凝縮ドレンとなって、蒸気凝縮ドレン排出口217から排出される(矢印i)。したがって、第2シール部材26からの漏れ蒸気がケーシング21外へ漏出することを防止できる。
本実施形態では、凝縮減圧室216の外側に、オイルシール218を設けているが、凝縮減圧室216内は大気圧に近い圧力となるため、凝縮減圧室216の外側はオイルシール218などの簡易的なシールで十分シールすることができる。換言すれば、オイルシール218を設けなくても、漏れ蒸気がケーシング21外へ漏出することを防止し得るため、オイルシール218を省いた構成であってもよい。
以上によれば、回転軸シール構造2は、第1シール部材25、第2シール部材26及びオイルシール218に加え、蒸気投入空間212及び凝縮減圧室216を備えたことにより、原料及び蒸気のケーシング21外への漏出を防止することができる。このことにより、回転軸シール構造2は、高圧下での使用にも対応でき、長期間メンテナンスの必要がなくなる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、前記実施形態は一例であり、適宜変更したものであってもよい。図3は回転軸シール構造2の他の実施形態を示す断面図である。図2において、第1シール部材25は、ケーシング21と回転体23を構成するサイドウォール232との間に介在しているが、図3(a)に示したように、第1シール部材25は、ケーシング21と回転軸24との間に介在させてもよい。サイドウォール232の無い構造の場合も同様である。
また、図3(b)に示したように、第1シール部材25、第2シール部材26及び蒸気投入空間212を、ケーシング21と回転体23を構成するサイドウォール232との間に介在させてもよい。さらに、図2においては、凝縮減圧室216は、回転軸24を囲むように設けているが、図3(c)に示したように、回転体23を構成するサイドウォール232を囲むように設けてもよい。
図4は、本発明の別の実施形態に係る回転軸シール構造2’を示す断面図である。回転軸シール構造2’は、図1に示したスクリュー装置12の構造でもあるが、説明の便宜のため、回転軸シール構造2’として説明する。ただし、簡単のため、スクリューは断面図としていない。図4に示した回転軸シール構造2’では、図2に示した回転軸シール構造2と同一構成のものは、同一番号を付して適宜説明は省略する。
回転軸シール構造2’は、ケーシング21で外観を構成しており、ケーシング21内に加圧空間22が形成されている。ケーシング21内には、加圧空間22内を回転する回転体28(スクリュー羽根)を備えている。回転体28は回転軸29と一体に回転する。回転軸29は、ケーシング21を貫通している。
図4において、回転軸29のジョイント部29aには、継手(図示せず)を介して動力源であるモータ(図示せず)が接続されている。モータにより回転軸29が回転駆動されると、加圧空間22内を回転体28が回転する。したがって、原料は回転軸シール構造2’に投入され(矢印j)、回転体28の作用により水平方向に搬送されて、回転軸シール構造2’から排出される(矢印k)。
図5は、図4に示した回転軸シール構造2’の要部の拡大図を示している。以下、回転軸29の両端のうち、一方の端部側の構造について説明するが、他方の端部側についても同様の構造である。図5において、加圧空間22内は、蒸気により加圧されている。このため、水あめ状になった原料がケーシング21と回転軸29との隙間を経て、ケーシング21外へ漏出する可能性がある。この漏出を、主に第1シール部材25と蒸気投入空間212で防止している。
具体的には、蒸気投入口211から蒸気投入空間212に蒸気を投入することにより、蒸気投入空間212を加圧空間22と同圧以上にして、加圧空間22の原料及び蒸気が蒸気投入空間212側へ移動するのを防いでいる。すなわち、第1シール部材25に加え、蒸気投入空間212を備えていることにより、回転軸シール構造2と同様に、加圧空間22からの原料及び蒸気の漏出を防止できる。
一方、本実施形態でも、蒸気投入空間212に蒸気が投入されるので、蒸気投入空間212よりも外側にシール構造が無ければ、蒸気投入空間212の蒸気が回転軸29に沿って、ケーシング21外へ漏出する。これらの漏出を、回転軸シール構造2と同様に、第2シール部材26、凝縮減圧室216及びオイルシール218で防止している。
第2シール部材26を備えていることにより、蒸気投入空間212の蒸気が第2シール部材26より外側へ漏出することを抑制することができる。第2シール部材26から漏れた漏れ蒸気は凝縮減圧室216で凝縮、減圧されて蒸気凝縮ドレンとなって、蒸気凝縮ドレン排出口217から排出される(矢印i)。したがって、第2シール部材26からの漏れ蒸気がケーシング21外へ漏出することを防止できる。
図2及び図3に示した前記実施形態と同様に、本実施形態では、凝縮減圧室216の外側に、オイルシール218を設けているが、凝縮減圧室216内は大気圧に近い圧力となるため、凝縮減圧室216の外側はオイルシール218などの簡易的なシールで十分シールすることができる。換言すれば、オイルシール218を設けなくても、漏れ蒸気がケーシング21外へ漏出することを防止し得るため、オイルシール218を省いた構成であってもよい。
以上によれば、回転軸シール構造2’は、回転軸シール構造2と同様に、第1シール部材25、第2シール部材26及びオイルシール218に加え、蒸気投入空間212及び凝縮減圧室216を備えたことにより、原料及び蒸気のケーシング21外への漏出を防止することができる。このことにより、回転軸シール構造2’は、高圧下での使用にも対応でき、長期間メンテナンスの必要がなくなる。
本発明に係る回転軸シール構造を備える装置は、前記のとおり加圧下に対応し、特に高圧下での使用にも対応できる。具体的には1.00MPaG以下での使用に対応できる。一般的に0.30~1.00MPaGの高圧下での回転軸シールは困難とされているが、本発明の回転軸シール構造によれば、このような高圧化においても、原料及び蒸気のケーシング外への漏出を防止でき、長期間メンテナンスの必要がなくなる。したがって、本発明の回転軸シール構造は0.30~1.00MPaGの高圧下での使用で、より優位性を発揮できる。
また、本発明に係る回転軸シール構造を備える装置の回転数は、特に制限はない。一般的に高速回転装置の回転軸のシール部材にはラビリンスシールが使用されるが、ラビリンスシールは数百rpm程度の低速回転装置には適していない。同構造を採用する装置として前述した、原料を加圧蒸煮装置の投入口へ移送するロータリーバルブや、蒸煮原料を搬送するスクリュー装置、コンベヤ装置は、500rpm以下の低速回転で運転する装置であり、本発明の回転軸シール構造を適応することで、より優位性を発揮できる。
1 加圧蒸煮装置
2,2’ 回転軸シール構造
21 ケーシング
211 蒸気投入口
212 蒸気投入空間
213 蒸気ドレン排出口
214 冷媒投入口
215 冷媒排出口
216 凝縮減圧室
217 蒸気凝縮ドレン排出口
218 オイルシール
22 加圧空間
23 回転体
231 羽根
232 サイドウォール
24 回転軸
25 第1シール部材
26 第2シール部材
27 水冷ジャケット
28 回転体
29 回転軸

Claims (1)

  1. 蒸気により加圧される加圧空間内に、回転軸と一体に回転する回転体を有する装置の回転軸シール構造であって、
    前記回転軸と、
    前記回転体と、
    前記回転軸が貫通するケーシングと、
    前記回転軸又は前記回転体と前記ケーシングの間をシールする第1シール部材と、
    前記回転軸の軸方向において、前記第1シール部材の外側に位置し、前記回転軸又は前記回転体と前記ケーシングの間をシールする第2シール部材と、
    前記ケーシングに設けた蒸気投入口と、
    前記回転軸の軸方向において、前記第1シール部材と前記第2シール部材の間に位置し、前記ケーシング内において、前記回転軸又は前記回転体を囲むように設け、前記蒸気投入口からの蒸気が投入される蒸気投入空間と、
    前記ケーシングに設けた冷媒投入口と、
    前記回転軸の軸方向において、前記第2シール部材の外側に位置し、前記ケーシング内において、前記回転軸又は前記回転体を囲むように設け、前記冷媒投入口からの冷媒により冷却される凝縮減圧室とを備え、
    前記蒸気投入口から前記蒸気投入空間に蒸気が投入されることにより、前記蒸気投入空間を前記加圧空間と同圧以上にして、前記加圧空間の原料及び蒸気が前記蒸気投入空間側へ移動するのを防ぎ、かつ、前記第2シール部材から漏れた漏れ蒸気を前記凝縮減圧室で 凝縮させ、減圧させることにより、前記ケーシング外への蒸気の漏出を防止することを特徴とする回転軸シール構造。

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