JP7451952B2 - 立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラム - Google Patents

立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラム Download PDF

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本発明は、立体造形物製造装置、立体造形物の製造方法、および立体造形物製造用吐出プログラムに関する。
従来より、立体造形物(三次元造形物)を造形する立体造形物製造装置として、立体造形物を形成する造形材料を造形領域に吐出させた後に硬化させて、層状造形物を造形し、層状造形物を順次積層することにより立体造形物を造形する材料噴射造形方式(マテリアルジェッティング方式)が知られている。
このようなマテリアルジェッティング(MJ)方式において、液滴の吐出不良等が生じたとしても立体物の単位層を良好に形成すること目的とし、単位層を構成する画素列のうち、所定数n(n≧2の整数)の群に分割された画素群各々に対して、ノズル列の異なる領域を割り当てる工程と、各領域内のノズルが1つの画素群を形成することで画素列を形成する工程とを含む立体物の造形方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、造形材料を層状に付与し、それを積層して立体造形物を造形する方式、好ましくはマテリアルジェッティング方式による造形方法において、吐出孔の数を増やすことなく高解像度を実現できると共に、優れた表面性を有する造形物が得られる立体造形物製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための手段としての本発明の立体造形物製造装置は、副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行うことを含む制御手段と、を有する。
本発明によると、造形材料を層状に付与し、それを積層して立体造形物を造形する方式、好ましくはマテリアルジェッティング方式による造形方法において、吐出孔の数を増やすことなく高解像度を実現できると共に、優れた表面性を有する造形物が得られる立体造形物製造装置を提供することができる。
図1は、本発明の立体造形物製造装置の一例を示す概略図である。 図2は、立体造形物製造装置の制御手段の一例を示すブロック図である。 図3Aは、従来技術における、高い解像度で造形物を造形する場合、同じ垂直方向高さで副走査方向に吐出手段を移動させて、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるように複数回スキャンを行う様子を示す模式図である。 図3Bは、図3Aで造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。 図4Aは、従来技術における、吐出孔の解像度よりも高い解像度で造形物を造形する場合、1スキャン目により同じ垂直方向高さで往路および復路で造形材料を吐出した後、副走査方向に微小改行を行い、2スキャン目により主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるように往路および復路で造形材料を吐出する様子を示す模式図である。 図4Bは、図4Aで造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。 図5は、図4Aの方法で造形された造形物において「Y段差」が発生していることを示す写真である。 図6Aは、実施例1における造形物を造形する方法を示す模式図である。 図6Bは、図6Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。 図7は、造形処理を複数回行った後、造形開始時の吐出位置において1/2Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように吐出手段を副走査方向に移動させる制御を示す概略図である。 図8は、造形処理を複数回行った後、造形開始時の吐出位置において1/3Xおよび2/3Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように吐出手段を副走査方向に移動させる制御を示す概略図である。 図9Aは、実施例2における造形物を造形する方法を示す模式図である。 図9Bは、図9Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。 図10Aは、主走査方向にM列目の造形材料の吐出とM+1列目の造形材料の吐出とを交互に積み重ねる積層方法の一例を示す概略図である。 図10Bは、第N+2層目で主走査方向にM+1列目の造形材料を吐出し、第N+3層目で主走査方向にM列目の造形材料を吐出する積層方法の一例を示す概略図である。 図11は、実施例1で用いる立体造形物製造装置の一例を示す概略図である。 図12は、実施例1の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図13は、実施例2の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図14Aは、比較例1における造形物を造形する方法を示す模式図である。 図14Bは、図14Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。 図15は、比較例1の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
本発明において、吐出手段は造形物(造形台)に対して、水平に所定の方向(以下、「主走査方向」または「X方向」という)に相対的に往復運動(以下、吐出手段と造形台との相対的な運動を「走査」という)し、その往路および/又は復路において造形材料を吐出する。生産性の向上のため、吐出手段は複数の吐出孔を有してよく、典型的には、かかる複数の吐出孔は主走査方向に直行する方向(以下、「副走査方向」または「Y方向」という)に一定間隔で並んで列を形成している。本発明において「印字」とは、前記主走査方向の往復走査時に吐出手段により造形材料を吐出し、それを硬化手段により硬化させることをいう。この1回の主走査方向の走査により印字できる範囲を「行」といい、副走査方向に吐出手段を走査して異なる行に吐出手段を移動させることを「改行」という。原則として吐出孔間の前記一定間隔は、改行されても変わらず、改行を繰り返し全ての造形範囲で印字が行われる場合、造形開始時の吐出孔位置を基準として、副走査方向に一定間隔に、ある層Nを形成する際の吐出孔の位置が決定され、この決定された位置を第N層を造形する際の規定位置とする。本発明において「通常印字」とは、例えば前記規定位置など、所定の吐出孔位置で行われる印字を意味する。この時、前記所定の吐出孔位置において、ある吐出孔とそれに隣接する別の吐出孔の間を「インターレース」といい、インターレースにあたる位置に吐出孔が配置されるような位置で(すなわちインターレースを埋めるように)行われる印字を、前記通常印字に対する「インターレース印字」という。
(立体造形物製造装置および立体造形物の製造方法)
本発明の立体造形物製造装置は、副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行うことを含む制御手段と、を有し、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は、複数の行で通常印字を行う通常印字工程と、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字工程と、を含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物製造装置により好適に実施することができ、吐出工程は吐出手段により行うことができ、硬化工程は硬化手段により行うことができ、通常印字工程およびインターレース印字工程は制御手段により行うことができ、必要に応じて行われるその他の工程は、吐出手段、硬化手段、制御手段および/又は必要に応じて具備し得るその他の手段により行うことができる。
従来技術(特許文献1)では、インクジェットの吐出不良やノズル抜けが生じた場合、主走査方向に連続してノズル抜け部分が並ぶために、造形物に主走査方向の溝が形成されてしまうという課題を解決できるだけであり、高い解像度の造形物を造形するため、同じ垂直方向高さで副走査方向に吐出手段を移動(微小改行)させて、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目の造形材料の吐出を行うと、造形物の主走査方向に平行な側面における段差(以下、「Y段差」と称することがある)が生じてしまい、造形物の表面性が劣るという問題がある。ただし、前記Mは1以上の整数を表す。Y段差の発生原因は、微小改行の位置決め精度が悪く、これによって副走査方向のインクの着弾位置にばらつきが発生するためだと考えられる。着弾位置のばらつきが大きいと、本来の着弾位置とは異なる位置に着弾してしまい造形物が積層されなかったり、造形物の表面性が悪くなると考えられる。
本発明においては、副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行う制御を行う。一般にインターレース印字を行う場合、通常印字の直後にインターレース印字、またはインターレース印字の直後に通常印字を行おうとすると、吐出手段を先の印字時の吐出位置から吐出孔間隔より小さい距離だけ副走査方向に走査(以下、かかる小さい距離の副走査方向への走査を「微小改行」と称する場合がある)する必要があるため、高い位置決め精度を担保することが困難である。本発明は、複数の行で通常印字またはインターレース印字をまとめて行うことにより、副走査方向の走査距離が大きくなるため、次の印字処理を行う際に高い位置決め精度を担保することができ、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目で造形材料を吐出することによって、造形物に「Y段差」が生じることを防止でき、優れた表面性を有する造形物が得られる。
前記吐出手段は、副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有する。前記nは3以上の整数を表す。
前記通常印字処理およびインターレース印字処理は、どちらが先に行われてもよい。例えば先に通常印字処理を行い、その後インターレース印字処理を行ってもよいし、先にインターレース印字処理を行った後通常印字処理を行ってもよい。
本発明において「造形材料」は、立体造形物を造形するために用いられる材料であり、典型的には立体造形物そのものを形成するための第1の造形材料(以下、「モデル材」と称することもある)、オーバーハング部やディテール部などを造形する際に用いられる第2の造形材料(以下、「サポート材」と称することもある)などが挙げられる。本発明において造形材料は、吐出手段が有する吐出孔から吐出されるため、典型的には液体である。本発明においては、モデル材により形成された造形層を特に「モデル層」、サポート材により形成された造形層を特に「サポート層」という場合がある。
本発明の一態様において、1つの前記通常印字処理に対して、1つの前記インターレース印字処理を行う制御が実施される。一般にこの態様によると、従来技術のような位置決め精度の悪い「微小改行」の動作を行わずに、位置決め精度の高い制御を行うことによって、「Y段差」の発生を防止することができ、造形物の表面性が向上する。また、吐出孔の解像度の2倍の解像度の吐出(例えば解像度が150dpiの吐出孔で300dpiの解像度の吐出)を行うことができるので、造形精度を向上させることができる。
本発明の別の一態様において、1つの前記通常印字処理に対して、複数の、例えば2回、3回、4回などの前記インターレース印字処理を行う制御が実施される。この態様によると、位置決め精度の悪い「微小改行」の動作を行わずに、位置決め精度の高い制御を行うことによって、「Y段差」の発生を防止することができ、造形物の表面性が向上する。また、吐出孔の解像度の3倍以上、例えば3倍、4倍、5倍などの解像度の吐出を行うことができるので、造形精度を向上させることができる。
本発明の一態様において、第N層において、通常印字処理を行う場合、別の層において、インターレース印字処理を行う。前記Nは1以上の整数を表す。
この態様によると、通常印字処理とインターレース印字処理をそれぞれ別の層の印字として行うことができるため、同じ層において複数回スキャンを行う必要がなく、1層あたりのスキャン回数を減らすことができ、造形時間を少なくでき、生産性を向上させることができる。
本発明の一態様において、吐出手段が、主走査方向に往復動し、往動時および復動時のそれぞれにおいて造形材料を吐出し、吐出手段が、往動時よりも復動時の方が多く前記造形材料を吐出する。復動時の吐出量を、往動時の吐出量よりも多く吐出して造形することにより、造形物の端部をシャープに形成することができる。
本発明の一態様において、吐出手段により吐出された造形材料の表面を平坦化する平坦化手段を有する。平坦化手段を有することにより、造形層の平均厚みの精度や平坦性を確保することができる。
本発明の一態様において、造形材料が第1の造形材料と第2の造形材料を含み、前記第1の造形材料を吐出し、硬化させて第1の造形層を形成した後、同じ垂直方向高さであって前記第1の造形層に隣接した位置に前記第2の造形材料を吐出し、硬化させて第2の造形層を形成する。この態様によると、第1の造形材料(モデル材)と第2の造形材料(サポート材)との2種の造形材料を用いることにより、立体造形物そのもの以外にも、原理的に造形が困難な形状であるオーバーハング部やディテール部などを造形することができる。
本発明の一態様において、第2の造形材料が、水溶性の造形材料である。前記第2の造形材料としてのサポート材が水溶性であることにより、サポート材により形成されたサポート層を造形終了後に水によって容易に除去することができる。
ここで、「第2の造形材料が水溶性」であるとは、25℃の水1000mLに第2の造形材料が100g以上溶解することをいう。第2の造形材料が溶解した場合は、水が濁るため、目視により確認することができる。
<吐出工程および吐出手段>
吐出工程は、造形材料を吐出する工程であり、吐出手段により実施される。
吐出手段としては、造形材料を吐出することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、吐出ヘッドなどが挙げられる。
吐出ヘッドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッド、熱膨張(サーマル)型ヘッドなどが挙げられる。これらの中でも、圧電素子(ピエゾ素子)型ヘッドが好ましい。
<<造形材料>>
造形材料としては、特に制限はなく、立体造形物(モデル部)を造形する本体を構成する上で求められる性能に基づいて、適宜選択することができ、例えば、第1の造形材料(モデル材)などが挙げられる。なお、立体造形物を造形する際に、必要に応じて形状支持用にサポート部を使用する場合には、前記サポート部を造形するための第2の造形材料(サポート材)も造形材料に含まれる。
モデル材は、モデル部を構成する部分を造形する材料である。
本発明において、モデル部とは、立体造形物を造形する本体を構成する部を意味し、モデル層の積層により造形される。
本発明において、サポート部とは、モデル部が固化するまで、立体造形物を所定の位置に保持する部分を意味し、サポート層の積層により造形される。サポート部は、例えば、モデル部の重力方向に対し支持する部分に配置され、モデル部と接し、モデル部を下方向から支持する部を意味する。立体造形物の製造においては、通常サポート部はモデル部から最終的に剥離され、モデル部のみで立体造形物となる。
好ましい一態様において、サポート材は、モデル材とは異なる材質(組成、濃度等)であり、サポート材の硬化物は、より好ましくは、水溶性、潮解性、崩壊性などモデル部から剥離しやすい性質を有している。
造形材料としては、光や熱等のエネルギーを付与することにより硬化する液体材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性モノマー、および重合性オリゴマーを含み、さらに必要に応じてその他の成分を含む。これらの中でも、造形材料ジェット用プリンタ等に用いられる造形材料吐出ヘッドで吐出できる粘度や表面張力等の液物性を有する材料が好ましい。
-重合性モノマー-
重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
--単官能モノマー--
単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N-置換アクリルアミド誘導体、N,N-ジ置換アクリルアミド誘導体、N-置換メタクリルアミド誘導体、N,N-ジ置換メタクリルアミド誘導体、アクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能モノマーの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、0.5質量%以上90質量%以下が好ましい。
上記以外の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
--多官能モノマー--
多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二官能モノマー、三官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
二官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
三官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ε-カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-重合性オリゴマー-
重合性オリゴマーとしては、上記単官能モノマーの低重合体や末端に反応性不飽和結合基を有するものを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-その他の成分-
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
--界面活性剤--
界面活性剤としては、例えば、分子量200以上かつ5,000以下、具体的には、PEG型非イオン界面活性剤[ノニルフェノールのエチレンオキサイド(以下、「EO」と略記)1~40モル付加物、ステアリン酸EO 1~40モル付加物等]、多価アルコール型非イオン界面活性剤(例えば、ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(例えば、パーフルオロアルキルEO 1~50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、3質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
--重合禁止剤--
重合禁止剤としては、例えば、フェノール化合物[ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、2,2-メチレン-ビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス-(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン等]、硫黄化合物[ジラウリルチオジプロピオネート等]、リン化合物[トリフェニルフォスファイト等]、アミン化合物[フェノチアジン等]などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
--重合開始剤--
重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、保存安定性の点から、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、光(特に波長220nm~400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、p,p’-ジクロロベンゾフェノン、p,p-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン-n-プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、メチルベンゾイルフォーメート、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。
アゾ系開始剤としては、例えば、VA-044、VA-46B、V-50、VA-057、VA-061、VA-067、VA-086、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(以上、DuPont Chemical社製)、2,2’-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)(V-601)(以上、和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(商品名:Perkadox 16S、Akzo Nobel社製)、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシピバレート(商品名:Lupersol 11、Elf Atochem社製)、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(商品名:Trigonox 21-C50、Akzo Nobel社製)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組合せ、有機過酸化物と第3級アミンとに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンとに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属とに基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートとに基づく系)などが挙げられる。
重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、造形材料の全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
--着色剤--
着色剤としては、造形材料中に溶解又は安定に分散し、さらに熱安定性に優れた染料および顔料が好適である。これらの中でも、溶解性染料(Solvent Dye)が好ましい。また色の調整等で2種以上の着色剤を適時混合することが可能である。
<硬化工程および硬化手段>
硬化工程は、前記吐出工程において吐出された前記造形材料を硬化させるための活性エネルギー線を照射する工程であり、硬化手段により実施される。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、X線などが挙げられる。これらの中でも、紫外線が好ましい。
硬化手段としては、吐出された造形材料を硬化することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線照射装置などが挙げられる。
紫外線照射装置としては、例えば、発光ダイオード(LED)、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。これらの中でも、LEDが照射強度を変更可能である点で特に好ましい。
高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効であり、Pb、Sn、Fe等の金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Fusion System社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものも使用することができる。
<通常印字工程、インターレース印字工程、制御手段>
制御手段は、前記吐出工程および/又は硬化工程において、所定の方式に基づいて前記造形材料を吐出および/又は硬化させるように、前記吐出手段および/又は前記硬化手段並びに/或いはその他の手段を制御するための手段である。制御手段には、制御プログラムなどを記憶するための記憶手段、記憶手段に記憶されたプログラムを呼び出し演算するための計算手段などが含まれ得る。
本発明において「制御手段」は、吐出手段および硬化手段、並びに他の手段(例えば、平坦化手段など)の動作を制御するための手段を意味する。制御手段の機能ブロック図を図2に示し、制御手段の詳細については、特定態様の例に基づいて後述する。制御手段にはROMやRAMなどの記憶手段およびCPU、FPGAなどの計算手段を含んでよい。記憶手段には、吐出手段や硬化手段等の各手段に特定の動作を行わせるためのプログラムが記憶されていてよく、かかるプログラムに基づいて各手段の動作を制御する。
本発明において、制御手段により吐出手段や硬化手段などの各手段を動作させる際に、前記各手段が所定の方向に運動する場合、かかる運動は、造形台(又は立体造形物)に対する相対的な移動を意味する。したがって、例えば「吐出手段が主走査方向に運動する」という場合、吐出手段自体が主走査方向に移動してもよいし、造形台(又は立体造形物)が主走査方向に移動することにより、吐出手段が相対的に主走査方向に運動するように制御してもよい。
通常印字工程は、複数の行で通常印字を行う工程であり、インターレース印字工程は、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行う工程であり、いずれの工程も制御手段が各手段の動作を制御することにより実施される。
制御手段の働きによって、複数の行で通常印字またはインターレース印字をまとめて行うことにより、副走査方向の走査距離が大きくなるため、次の印字処理を行う際に高い位置決め精度を担保することができ、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目で造形材料を吐出することによって、造形物に「Y段差」が生じることを防止でき、優れた表面性を有する造形物が得られる。
制御手段には、制御プログラムなどを記憶するための記憶手段、記憶手段に記憶されたプログラムを呼び出し演算するための計算手段などが含まれ得る。
制御手段に含まれ得る記憶手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの主記憶装置の他、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)などの補助記憶装置なども挙げられる。
制御手段に含まれ得る計算手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などが挙げられる。
<その他の工程およびその他の手段>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦化工程、乾燥工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦化手段、乾燥手段、ステージなどが挙げられる。
-平坦化工程および平坦化手段-
平坦化工程は、前記吐出工程により形成された造形層を平坦化する工程であり、平坦化手段により実施される。
平坦化手段としては、例えば、ローラ、ブラシ、ブレードなどが挙げられる。
平坦化手段が造形材料を平坦化することにより、造形層の平均厚みの精度や平坦性を確保することができる。
-ステージ-
ステージとは、造形層が積層されて立体造形物が造形される基台を意味する。
ステージは、モータなどにより移動可能であってもよく、上下動可能であってもよい。なお、「ステージ」を「造形ステージ」又は「造形台」と称することがある。
ステージの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平面状であることが好ましい。
ここで、本発明の立体造形物製造装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
図1は、本発明の立体造形物製造装置の一例を示す概略図である。この図1の立体造形物製造装置10は、層状造形物である造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形ステージであるステージ14と、ステージ14上に造形層30を順次積層しながら造形する造形ユニット20とを備えている。
造形ユニット20は、ユニットホルダ21に、造形材料を吐出する吐出手段である第1ヘッド11と、活性エネルギー線としての紫外線を照射するUV照射ユニット13と、造形層30を平坦化する平坦化手段である平坦化ローラ16を備えている。なお、立体造形物を造形するモデル材としての造形材料だけでなく、立体造形物の造形を支持するサポート材を吐出させるための第2ヘッド12を備えることができる。
ここでは、X方向において、第1ヘッド11を挟んで2つの第2ヘッド12を配置し、2つの第2ヘッド12の外側にそれぞれUV照射ユニット13を配置し、さらに、UV照射ユニット13の外側にそれぞれ平坦化部材として、平坦化ローラ16を配置している。
第1ヘッド11には、カートリッジ装着部に交換可能に装着されるカートリッジによって造形材料が供給チューブなどを介して供給される。なお、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラーの造形材料を使用する場合には、第1ヘッド11に各色の液滴を吐出する複数のノズル列を配置することができる。
UV照射ユニット13は、第1ヘッド11から吐出された造形材料を硬化する。また、UV照射ユニット13は、サポート材を含む場合は、第2ヘッド12から吐出されたサポート材からなる造形層30を硬化する。
UV照射ユニット13としては、発光ダイオード(LED)、紫外線照射ランプなどが挙げられる。紫外線照射ランプを使用する場合、紫外線照射により発生するオゾンを除去する機構を備えることが好ましい。
紫外線照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドなどが挙げられる。超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くした紫外線照射ランプは、短波長領域の照射が可能である。メタルハライドは、波長領域が広いため着色物の硬化に効果的である。Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、光重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。
平坦化ローラ16は、回転されながら、ステージ14との相対移動により、ステージ14上で硬化された造形層30の表面を平坦化する。
なお、「ステージ14上」とは、特に限定しない限り、ステージ14およびステージ14上で積層させる造形層30上を含むことを意味する。
造形ユニット20のユニットホルダ21は、X方向に配置されたガイド部材に移動可能に保持されている。
また、造形ユニット20のX方向の一方側には、第1ヘッド11の維持回復を行うメンテナンス機構が配置されている。
また、造形ユニット20のユニットホルダ21を保持しているガイド部材は、両側の側板に保持されている。側板はベース部材上に配置されたガイド部材に移動可能に保持されたスライダ部を有し、造形ユニット20はX方向と直交するY方向に往復移動可能である。
ステージ14は、昇降手段15によってZ方向に昇降される。昇降手段15は、ベース部材上にX方向に配置されたガイド部材上に移動可能に配置される。
次に、この立体造形物製造装置10による造形動作の概要について、図1を参照して説明する。
まず、造形ユニット20をY方向に移動させてステージ14上に位置させる。次に、ステージ14を停止している造形ユニット20に対して移動させながら、第1ヘッド11からモデル材301を造形領域(立体造形物を構成する領域)に吐出させる。サポート材を用いる場合は、第2ヘッド12からサポート材302を造形領域以外のサポート領域(造形後除去する領域)に吐出させる。
次に、UV照射ユニット13によって、モデル材301およびサポート材302上に紫外線を照射して硬化させ、造形材料による造形物17とサポート材による造形物18を含む1層分の造形層30を形成する。
この造形層30を繰り返し造形して順次積層し、モデル材301をサポート材302で支持しながらモデル材301からなる目的とする立体造形物を造形する。例えば、図1の例では、造形層30A~30Eの5層を積層した状態を示している。
ここで、造形層30を複数層(固定値である必要はない。)積層する毎に、例えば、10層積層する毎に、平坦化ローラ16を最表面の造形層30に押し付けて平坦化することにより、造形層30の厚み精度や平坦性を確保する。
平坦化手段として、平坦化ローラ16のようなローラ形状の部材を使用する場合、X方向における移動方向に対して、平坦化ローラ16を逆転させる方向で回転させることにより、平坦化効果を向上させることができる。
また、造形ユニット20と最表面の造形層30とのギャップを一定に保つために、ここでは、1層の造形層30を形成する毎にステージ14を昇降手段15によって下降させている。なお、造形ユニット20を昇降させる構成でもよい。
立体造形物製造装置は、モデル材301やサポート材302の回収部材、リサイクル機構などを備えてもよい。また、第1ヘッド11、第2ヘッド12の不吐出ノズルを検知する吐出状態検出手段を備えてもよい。さらに、造形時の装置内の環境温度を制御してもよい。
(立体造形物製造用吐出プログラム)
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行う処理をコンピュータに行わせる。
立体造形物製造用吐出プログラムは、上記処理以外にも、その他の処理をコンピュータに行わせることができる。
その他の処理としては、例えば、吐出された造形材料の層を平坦化する処理、吐出された造形材料を硬化させるために活性エネルギー線照射する処理、造形された造形物を洗浄する処理、造形された造形物を乾燥する処理などが挙げられる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、ハードウェア資源としてのコンピュータ等を用いることにより、本発明の立体造形物製造装置として実現させることから、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムにおける好適な態様は、例えば、本発明の立体造形物製造装置における好適な態様と同様とすることができる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、使用するコンピュータシステムの構成およびオペレーティングシステムの種類・バージョンなどに応じて、公知の各種のプログラム言語を用いて作成することができる。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、内蔵ハードディスク、外付けハードディスクなどの記録媒体に記録しておいてもよいし、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどの記録媒体に記録しておいてもよい。これらの記録媒体は、制御手段に含まれる記憶手段であってよい。
さらに、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを、上記の記録媒体に記録する場合には、必要に応じて、コンピュータシステムが有する記録媒体読取装置を通じて、これを直接又はハードディスクにインストールして使用することができる。また、コンピュータシステムから情報通信ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶領域(他のコンピュータなど)に本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを記録しておいてもよい。この場合、外部記憶領域に記録された本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、必要に応じて、外部記憶領域から情報通信ネットワークを通じてこれを直接、又はハードディスクにインストールして使用することができる。
なお、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
<立体造形物製造装置>
本発明の立体造形物製造装置は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載する。
本発明の立体造形物製造装置は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載している以外は特に制限はなく、その他のプログラムなどを搭載することができる。
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の立体造形物製造用吐出プログラムを記録してなる。
本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどが挙げられる。
また、本発明におけるコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の立体造形物製造用活性エネルギー線照射プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。
本発明の立体造形物製造用吐出プログラムによる処理は、本発明の立体造形物製造装置を構成する制御手段を有するコンピュータを用いて実行することができる。
コンピュータとしては、記憶、演算、制御などの装置を備えた機器であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーソナルコンピュータなどが挙げられる。
ここで、立体造形物製造装置の制御手段の概要について、図2を参照して説明する。図2は立体造形物製造装置の制御手段のブロック図である。
制御手段500は、立体造形物製造装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明の立体造形物製造用吐出プログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御手段500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御手段500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他の装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
さらに、制御手段500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータおよび信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
なお、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を造形層ごとにスライスしたスライスデータである造形データ(断面データ)を作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御手段500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備える。
また、制御手段500は、造形ユニット20の第1ヘッド11を駆動制御するヘッド駆動制御部508と、第2ヘッド12を駆動制御するヘッド駆動制御部509を備えている。
さらに、制御手段500は、造形ユニット20をX方向に移動させるユニットX方向移動機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット20をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備える。
制御手段500は、ステージ14を昇降手段15とともにX方向に移動させるステージX方向走査機構553を構成するモータを駆動するモータ駆動部513と、ステージ14をZ方向に昇降させる昇降手段15を構成するモータを駆動するモータ駆動部514を備える。なお、Z方向への昇降は、前述したように造形ユニット20を昇降させる構成とすることもできる。
制御手段500は、平坦化ローラ16を回転駆動するモータ26を駆動するモータ駆動部516、第1ヘッド11、第2ヘッド12のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備える。
制御手段500は、UV照射ユニット13による紫外線照射を制御する硬化制御部519を備える。
制御手段500のI/O507には、装置の環境条件としての温度および湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御手段500には、この装置に必要な情報の入力および表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御手段500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受領する。造形データは、目的とする立体造形物の形状をスライスしたスライスデータとしての各造形層30の内の造形物17を形成するデータ(造形領域のデータ)である。
主制御部500Aは、造形データ(造形領域データ)にサポート材を付与するサポート領域のデータを付加したデータを作成し、ヘッド駆動制御部508、509に与える。ヘッド駆動制御部508、509は、それぞれ、第1ヘッド11からモデル材301の液滴を造形領域に吐出させ、第2ヘッド12から液状のサポート材302の液滴をサポート領域に吐出させる。
なお、造形データ作成装置600と立体造形物製造装置10によって製造装置が構成される。
ここで、図3Aに示すように、従来技術では、ノズルの解像度よりも高い解像度の造形物を造形する場合、同じ垂直方向高さで副走査方向にノズルを移動(微小改行)させて、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるように複数回スキャンを行っていた。この図3Aの立体造形物の製造方法で得られた図3Bに示す造形物の主走査方向に平行な側面に段差(以下、「Y段差」と称することもある)が生じる。この「Y段差」が生じると、完成した造形物の表面性が悪くなる。また、図3Aの方法では、同じ垂直方向高さで複数回スキャンを行うため、造形時間が長くかかってしまい、生産性が低いという課題がある。
本発明者らが、従来の立体造形物の製造方法において前記「Y段差」が発生するメカニズムについて鋭意検討を重ねた結果、従来の立体造形物の製造方法ではステージ又は吐出手段を副走査方向に微小改行する際の位置精度が悪いことを知見した。
すなわち、図4Aに示すように、従来の立体造形物の製造方法により、解像度が150dpiの吐出孔で300dpiの解像度の吐出を行う場合、(1)1スキャン目を同じ垂直方向高さで往路および復路で造形材料を吐出した後、(2)吐出手段の位置を副走査方向に半dot分ずらして(微小改行して)から、(3)2スキャン目を同じ垂直方向高さ位置で主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目で造形材料を吐出する。図4Bには、図4Aで造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図を示す。ただし、前記Mは1以上の整数を表す。
この際、前記(2)の「微小改行」の位置精度が悪いために、図5に示すように、造形物に「Y段差」が発生することがわかった。
また、図4Aの造形方法では、同じ層において複数回スキャンを行うため、造形時間が長くなり、生産性が低下する。
本発明においては、上記位置決め精度の悪い「微小改行」の動作を行わず、図6Aに示すような造形方法により、位置決め精度の高い動作により造形を行う。すなわち、第N層目において、(1)から(3)により主走査方向にM列目の造形材料の吐出(図6Aの黒の造形部分)を先に行い、その後、吐出手段の副走査方向の位置を変え、(4)から(6)により主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目(図6Aの灰色の造形部分)で造形材料を吐出する。こうすることにより、(1)から(4)のような副走査方向の微小な位置変更ではなく、(3)から(4)のように副走査方向に大きく動くことにより位置決め精度を高めることができ、その結果正確な吐出位置において主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目で造形材料を吐出することができるので、「Y段差」の発生を防止でき、優れた表面性を有する立体造形物が得られる。ただし、前記Mおよび前記Nは1以上の整数を表す。
前記位置決め精度の高い制御としては、半dot分位置変更するようなわずかな位置変更を伴わなければよく、例えば複数の行で通常印字を行った後、インターレース印字を行う方法がある。
具体的には、図7又は図8に示す方法がある。ここで図中Xは、第1の吐出孔の中心と、該第1の吐出孔と隣接する第2の吐出孔の中心との最短距離を意味する。
図7に示す方法は、前記制御手段が、前記造形処理を複数回行った後、造形開始時の吐出位置において1/2×Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように前記吐出手段を副走査方向に走査して前記造形処理を複数回行う制御を実施する方法である。
図8に示す方法は、前記制御手段が、前記造形処理を複数回行った後、造形開始時の吐出位置において1/3×Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように前記吐出手段を副走査方向に走査して前記造形処理を複数回行う制御を実施した後、
造形開始時の吐出位置において2/3×Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように前記吐出手段を副走査方向に走査して前記造形処理を複数回行う制御を実施する制御を行う方法である。
ただし、図6の本発明の造形方法では、位置決め精度を高めるために吐出手段を副走査方向に大きく移動させなければならないため、微小改行を行う造形方式と比較して余分な造形時間がかかり、その分生産性が低下してしまう。
そこで、本発明においては、ある層(図9の態様においては第N層)の造形において、(1)から(3)により主走査方向にM列目の造形材料の吐出を行う一方で、そのインターレースを埋めるM+1列目の造形材料の吐出を、別の層(図9の態様においては第N+1層)の造形の際に行う。
この造形方法によると、従来技術のような位置決め精度の悪い「微小改行」の動作を行わずに、位置決め精度の高い制御を行うことによって、「Y段差」の発生を防止することができ、インターレース印字の際に通常印字で造形される層とは別の層を造形することによって、同じ層において複数回スキャンを行う必要がなく、1層あたりのスキャン回数も減らせるため、造形時間を少なくでき、生産性を向上させることができる。
通常印字とインターレース印字を異なる層において実施する場合の積層方法としては、主走査方向にM列目の造形材料を吐出する層(通常印字の層)と、M+1列目の造形材料を吐出する層(インターレース印字の層)とがセットとなって繰り返されていればよく、例えば、通常印字とインターレース印字が1:1である場合では、図10Aのように通常印字の層の上にインターレース印字の層を造形するパターンを繰り返してもよいし、図10Bのように通常印字の層とインターレース印字の層の順番が入れ替わってもよい。
例えば図10Aは、第N層で主走査方向にM列目の造形材料を吐出し、第N+1層においてM+1列目の造形材料を吐出し、次の第N+2層でM列目の造形材料を吐出するように、M列目の造形層とM+1列目の造形増を交互に積層する方法である。
また、例えば図10Bは、第N+2層目で主走査方向にM+1列目の造形材料を吐出し、第N+3層目でM列目の造形材料を吐出する積層方法である。
また、通常印字とインターレース印字が1:1でない場合、例えば通常印字1に対してインターレース印字が3である場合、通常印字の層1層とインターレース印字の層3層がセットとなって繰り返される。この場合、当然セット内の各層の順番はいかなる順番であってもよい。かかる態様により、同じ層において複数回スキャンを行わなくても、それと同等の造形精度を有する造形物を得ることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例および比較例では造形材料としてモデル材を用いた例を示すが、造形材料としてサポート材を用いた場合でも同様である。
(実施例1)
図11に示す実施例1で用いる立体造形物製造装置200は、造形物110が載置される造形ステージ111と、造形ステージ111上に造形物110を順次積層しながら造形する造形ユニット120とを備えている。
造形ステージ111は、X方向、Y方向、およびZ方向に移動可能に構成されている。なお、造形ユニット120をX方向に移動させる構成とすることもできる。これによって、往路および復路の造形動作を実現できる。
造形ユニット120は、吐出手段として、モデル材201を吐出する吐出手段である第1ヘッド121と、サポート材202を吐出する吐出手段である第2ヘッド122とを備えている。
造形ユニット120は、吐出されたモデル材201およびサポート材202をそれぞれ平坦化する平坦化手段である平坦化ローラ123と、活性エネルギー線としての紫外線を照射してモデル材201およびサポート材202をそれぞれ硬化させる2つのUV照射ユニット124A,124Bとを備えている。
ここでは、X方向において、造形ステージ111が往路方向に移動するとき、第1ヘッド121の上流側に平坦化ローラ123を、平坦化ローラ123の上流側にUV照射ユニット124Aをそれぞれ配置している。また、同じく、第1ヘッド121の下流側に第2ヘッド122を、第2ヘッド122の下流側にUV照射ユニット124Bを並べて配置している。
実施例1では、図6Aに示すように、往路および復路でモデル層を1層形成するごとに造形ユニット120を副走査方向に複数回移動させて、モデル層を副走査方向にすべて形成した後、位置決め精度の高い動作を行って造形ユニット120を副走査方向の所定の位置まで移動させ、主走査方向に第M列目の造形材料の吐出と隣接する第M列目の造形材料の吐出のインターレースを埋めるようにM+1列目の造形材料の吐出を行う。図6Bは、図6Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。
ここで、図12は、実施例1の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図6A、図6B、図7および図11を参照して、実施例1の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS1では、立体造形物製造装置200の制御手段が、N層において往路ではモデルスキャン1により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層1を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン2により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層2を形成すると、処理をS2に移行する。
ステップS2では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS3に移行する。
ステップS3では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン3により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層3を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン4により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層4を形成すると、処理をS4に移行する。
ステップS4では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS5に移行する。
ステップS5では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン5により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124Bから紫外線を照射し硬化させてモデル層5を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン6により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層6を形成すると、処理をS6に移行する。
ステップS6では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向の所定の位置まで造形ユニット120を移動させると、処理をS7に移行する。
ここでは、図7に示すように、造形開始時の吐出位置において1/2×Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように造形ユニット120を副走査方向に移動させる。ただし、前記Xは、第1の吐出孔の中心と、該第1の吐出孔と隣接する第2の吐出孔の中心との最短距離を意味する。
ステップS7では、立体造形物製造装置200の制御手段が、N層において往路ではモデルスキャン7により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層7を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン8により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層8を形成すると、処理をS8に移行する。
ステップS8では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS9に移行する。
ステップS9では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン9により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層9を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン10により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層10を形成すると、処理をS10に移行する。
ステップS10では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS11に移行する。
ステップS11では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン11により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124Aから紫外線を照射し硬化させてモデル層11を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン12により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124Bから紫外線を照射し硬化させてモデル層12を形成すると、処理をS12に移行する。
ステップS12では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120を副走査方向の位置を造形開始時の吐出位置まで戻すと、処理をS13に移行する。
ステップS13では、立体造形物製造装置200の制御手段が、Z方向に造形ユニット120を所定量上昇させると、本処理を終了する。これ以降、ステップS1からステップS13の一連の処理を所定回数繰り返すことにより、実施例1の立体造形物が得られる。
実施例1においては、位置決め精度の高い制御を行うことによって、主走査方向のM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料の吐出とのインターレースを埋めるようにM+1列目の造形材料を吐出することができるので、「Y段差」の発生を防止でき、優れた表面性を有する造形物が得られる。
ただし、実施例1では、吐出手段を(3)3スキャン目から(4)4スキャン目に移動する際に、吐出手段を副走査方向に大きく移動させなければならない。このため、実施例1では余分な造形時間がかかってしまい、生産性が低いという課題がある。
(実施例2)
実施例2では、図9Aに示すように、第N層目において、主走査方向にM列目の造形材料の吐出を行う。このとき往路と復路は同じ列に吐出を行っている。次に、第N+1層目において、第N層で吐出したM列目の造形材料の吐出と隣接するM列目の造形材料のインターレースを埋めるように、位置決め精度の高い動作で移動させてM+1列目の造形材料の吐出を行う。このときも往路と復路は同じ列に吐出を行う。図9Bは、図9Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。
ここで、図13は、実施例2の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図7、図9、および図11を参照して、実施例2の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS21では、立体造形物製造装置200の制御手段が、N層において、往路においてモデルスキャン1により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層1を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン2により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層2を形成すると、処理をS22に移行する。
ステップS22では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS23に移行する。
ステップS23では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン3により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層3を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン4により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層4を形成すると、処理をS24に移行する。
ステップS24では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS25に移行する。
ステップS25では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン5により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層5を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン6により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層6を形成すると、処理をS26に移行する。
ステップS26では、立体造形物製造装置200の制御手段が、Z方向に造形ユニット120を所定量上昇させ、N+1層に移動すると共に、N+1層において同じ垂直方向高さの副走査方向の所定の位置まで造形ユニット120を移動させると、処理をS27に移行する。
ここでは、図7に示すように、造形開始時の吐出位置において1/2×Xとなる位置に前記第1の吐出孔の中心が配置されるように造形ユニット120を副走査方向に移動させる。ただし、前記Xは、第1の吐出孔の中心と、該第1の吐出孔と隣接する第2の吐出孔の中心との最短距離を意味する。
ステップS27では、立体造形物製造装置200の制御手段が、N+1層において、往路ではモデルスキャン7により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層7を形成する。引き続き、復路ではモデルスキャン8により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層8を形成すると、処理をS28に移行する。
ステップS28では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS29に移行する。
ステップS29では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン9により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層9を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン10により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層10を形成すると、処理をS30に移行する。
ステップS30では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS31に移行する。
ステップS31では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン11により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層11を形成する。引き続き、復路においてモデルスキャン12により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層12を形成すると、処理をS32に移行する。
ステップS32では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120を副走査方向の位置を造形開始時の吐出位置まで戻すと、処理をS33に移行する。
ステップS33は、立体造形物製造装置200の制御手段が、Z方向に造形ユニット120を所定量上昇させると、本処理を終了する。これ以降、ステップS21からステップS33の一連の処理を所定回数繰り返すことにより、実施例2の立体造形物が得られる。
実施例2では、従来技術のような微小改行の動作を行わずに、位置決め精度の高い制御を行うことによって、「Y段差」の発生を防止することができ、造形物の表面性が向上する。また、第N層において前記造形処理を複数回行った後、第N+1層において位置決め精度の高い制御を行うことによって、同じ層において複数回スキャンを行う必要がなく、1層あたりのスキャン回数を減らせるため、造形時間を少なくでき、生産性を向上させることができる。
(比較例1)
比較例1では、微小改行を行う造形方法(従来方法)としては、図14Aに示す造形方法を用いた。図14Aの造形方法で造形された造形物を側面から見た様子を示す模式図である。この比較例1では、第N層目において往路で主走査方向にM列目の造形材料を吐出した後、微小改行を行い、第N層目において復路で主走査方向にM+1列目の造形材料を吐出する。
ここで、図15は、比較例1の立体造形物製造装置の制御手段における立体造形物製造用吐出プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図14Aおよび図14Bを参照して、比較例1の立体造形物の製造方法の処理の流れについて説明する。
ステップS41では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン1により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層1を形成すると、処理をS42に移行する。
ステップS42では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120の吐出孔(ノズル)位置を1ドット分副走査方向にずらす(微小改行)と、処理をS43に移行する。
ステップS43では、復路においてモデルスキャン2により第2ヘッド122からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層2を形成すると、処理をS44に移行する。
ステップS44では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS45に移行する。
ステップS45では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン3により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層3を形成すると、処理をS46に移行する。
ステップS46では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120の吐出孔(ノズル)位置を1ドット分副走査方向にずらす(微小改行)と、処理をS47に移行する。
ステップS47では、復路においてモデルスキャン4により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層4を形成すると、処理をS48に移行する。
ステップS48では、立体造形物製造装置200の制御手段が、同じ垂直方向高さの副走査方向に造形ユニット120を移動させると、処理をS49に移行する。
ステップS49では、立体造形物製造装置200の制御手段が、往路においてモデルスキャン5により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層5を形成すると、処理をS50に移行する。
ステップS50では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120の吐出孔(ノズル)位置を1ドット分副走査方向にずらす(微小改行)と、処理をS51に移行する。
ステップS51では、復路においてモデルスキャン6により第1ヘッド121からモデル材を吐出し、平坦化手段としての平坦化ローラ123によりモデル材の表面を平坦化し、UV照射ユニット124から紫外線を照射し硬化させてモデル層6を形成すると、処理をS52に移行する。
ステップS52では、立体造形物製造装置200の制御手段が、造形ユニット120を副走査方向の位置を造形開始時の吐出位置まで戻すと、処理をS53に移行する。
ステップS53は、立体造形物製造装置200の制御手段が、Z方向に造形ユニット120を所定量上昇させると、本処理を終了する。これ以降、ステップS41からステップS53の一連の処理を所定回数繰り返すことにより、比較例1の立体造形物が得られる。
比較例1では、位置決め精度の悪い「微小改行」を行っているため、造形物にY段差が発生し、造形物の表面性が低下してしまった。
次に、実施例2と比較例1について、以下のようにして、Y段差発生率を比較した。結果を表1に示した。なお、微小改行の位置精度については立体造形物製造装置の装置間差があるため、2台の立体造形物製造装置(#20、#8、3Dプリンタ、内製プロト機)を用いて評価を行った。
<Y段差発生率>
Y段差発生率の評価は、立体造形物製造装置のステージにおけるXZ面に平行な面を複数個、それぞれ異なるXY位置に造形し、Y段差が発生している面の数を数えた。造形したモデルの大きさはX方向の長さ5mm、Y方向の長さ2mm、Z方向の高さ10mmである。また、立体造形物製造装置によってY段差が発生しやすいXY位置が異なるため、ステージ上の手前奥、左右、中央を全てカバーするような位置に、このモデルを全部で1080コ配置し、評価を行った。表1に示したY段差の発生率は、(Y段差が発生しているXZ面数/全XZ面数)によって求めた。
Figure 0007451952000001
表1の結果から、微小改行を行っている比較例1ではY段差発生率が2%であるのに対し、実施例2ではY段差発生率を0%に抑制できることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段と、
前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、
複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行うことを含む制御手段と、
を有することを特徴とする立体造形物製造装置である。
<2> 1つの前記通常印字に対して、1つの前記インターレース印字を行う前記<1>に記載の立体造形物製造装置である。
<3> 1つの前記通常印字に対して、複数の前記インターレース印字を行う前記<1>に記載の立体造形物製造装置である。
<4> 第N層において、前記通常印字処理を行い、
別の層において、前記インターレース印字処理を行う前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
ただし、前記Nは1以上の整数を表す。
<5> 前記吐出手段が、主走査方向に往復動し、往動時および復動時のそれぞれにおいて前記造形材料を吐出する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<6> 前記吐出手段が、往動時よりも復動時の方が多く前記造形材料を吐出する、前記<5>に記載の立体造形物製造装置である。
<7> 前記吐出手段により吐出された前記造形材料の表面を平坦化する平坦化手段を有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<8> 前記吐出手段が、複数の造形材料を吐出可能であり、
前記制御手段が、第1の造形材料を吐出し、硬化させて第1の造形領域を形成した後、同じ行において第2の造形材料を吐出し、硬化させて第2の造形領域を形成する制御を行う、前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物製造装置である。
<9> 前記第2の造形材料が、水溶性の造形材料である前記<8>に記載の立体造形物製造装置である。
<10> 複数の行で通常印字を行う通常印字処理および、複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字処理を行う処理をコンピュータに行わせることを特徴とする立体造形物製造用吐出プログラムである。
<11> 第N層において、前記通常印字処理を行い、別の層において、前記インターレース印字処理を行う処理をコンピュータに行わせる前記<10>に記載の立体造形物製造用吐出プログラムである。
ただし、前記Nは1以上の整数を表す。
<12> 前記<10>から<11>のいずれかに記載の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載したことを特徴とする立体造形物製造装置である。
<13> 複数の行で通常印字を行う通常印字工程と、
複数の行で前記通常印字に対するインターレース印字を行うインターレース印字工程と、を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<14> 1つの前記通常印字に対して、1つの前記インターレース印字を行う前記<13>に記載の立体造形物の製造方法である。
<15> 1つの前記通常印字に対して、複数の前記インターレース印字を行う前記<13>に記載の立体造形物の製造方法である。
<16> 第N層において、前記通常印字処理を行い、
別の層において、前記インターレース印字処理を行う前記<13>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
ただし、前記Nは1以上の整数を表す。
前記<1>から<9>および<12>のいずれかに記載の立体造形物製造装置、前記<10>から<11>のいずれかに記載の立体造形物製造用吐出プログラム、ならびに前記<13>から<16>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
10 立体造形物製造装置
11 第1ヘッド
12 第2ヘッド
13 UV照射ユニット
14 ステージ
16 平坦化ローラ
20 造形ユニット
特開2017-105141号公報

Claims (13)

  1. 副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段と、
    前記吐出手段により吐出された前記造形材料を硬化させるための硬化手段と、
    前記吐出手段を副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて通常印字を行い、先の印字時の吐出位置から前記吐出孔同士の間隔より小さい距離だけ次の印字時に前記吐出手段を前記副走査方向に走査する微小改行を含まずに、先の前記通常印字時の最初の前記吐出手段の位置における前記吐出孔とそれに隣接する前記吐出孔の間に前記吐出手段の前記吐出孔が配置される位置に、前記吐出手段を移動した後、前記吐出手段を前記副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて前記通常印字に対するインターレース印字を行うことを含む制御手段と、
    を有することを特徴とする立体造形物製造装置。
  2. 1つの前記通常印字に対して、1つの前記インターレース印字を行う請求項1に記載の立体造形物製造装置。
  3. 1つの前記通常印字に対して、複数の前記インターレース印字を行う請求項1に記載の立体造形物製造装置。
  4. 第N層において、前記通常印字を行い、
    別の層において、前記インターレース印字を行う請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
    ただし、前記Nは1以上の整数を表す。
  5. 前記吐出手段が、主走査方向に往復動し、往動時および復動時のそれぞれにおいて前記造形材料を吐出する、請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  6. 前記吐出手段が、往動時よりも復動時の方が多く前記造形材料を吐出する、請求項5に記載の立体造形物製造装置。
  7. 前記吐出手段により吐出された前記造形材料の表面を平坦化する平坦化手段を有する、請求項1から6のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  8. 前記吐出手段が、複数の造形材料を吐出可能であり、
    前記制御手段が、第1の造形材料を吐出し、硬化させて第1の造形領域を形成した後、同じ行において第2の造形材料を吐出し、硬化させて第2の造形領域を形成する制御を行う、請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物製造装置。
  9. 前記第2の造形材料が、水溶性の造形材料である請求項8に記載の立体造形物製造装置。
  10. 副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段を副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて通常印字を行い、先の印字時の吐出位置から前記吐出孔同士の間隔より小さい距離だけ次の印字時に前記吐出手段を前記副走査方向に走査する微小改行を含まずに、先の前記通常印字時の最初の前記吐出手段の位置における前記吐出孔とそれに隣接する前記吐出孔の間に前記吐出手段の前記吐出孔が配置される位置に、前記吐出手段を移動した後、前記吐出手段を前記副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて前記通常印字に対するインターレース印字を行う処理をコンピュータに行わせることを特徴とする立体造形物製造用吐出プログラム。
  11. 第N層において、前記通常印字を行い、別の層において、前記インターレース印字を行う処理をコンピュータに行わせる請求項10に記載の立体造形物製造用吐出プログラム。
    ただし、前記Nは1以上の整数を表す。
  12. 請求項10から11のいずれかに記載の立体造形物製造用吐出プログラムを搭載したことを特徴とする立体造形物製造装置。
  13. 副走査方向に第1、第2、・・・第nの複数の吐出孔を有し、複数の前記吐出孔から造形材料を吐出する吐出手段を副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて通常印字を行い、先の印字時の吐出位置から前記吐出孔同士の間隔より小さい距離だけ次の印字時に前記吐出手段を前記副走査方向に走査する微小改行を含まずに、先の前記通常印字時の最初の前記吐出手段の位置における前記吐出孔とそれに隣接する前記吐出孔の間に前記吐出手段の前記吐出孔が配置される位置に、前記吐出手段を移動した後、前記吐出手段を前記副走査方向に複数回連続して改行して複数の行でまとめて前記通常印字に対するインターレース印字を行う工程を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。
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