JP7451293B2 - 放射線治療システム - Google Patents

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Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、放射線治療システムに関する。
最初に腫瘍が発生した病変は原発巣と呼ばれる。例えば、最初に胃に腫瘍ができて、その腫瘍細胞が血液やリンパの流れに乗って肺に転移した場合、肺に転移した腫瘍の原発巣は胃腫瘍となる。転移先の部位にできたのは肺腫瘍の細胞ではなく、胃腫瘍の細胞からできている。
放射線治療の治療計画では、CT画像を利用して腫瘍の輪郭を囲う作業が行われている。腫瘍輪郭の囲い込みは、原発巣と転移巣という区別には配慮されていない。
特開2010-29481号公報 特表2008-528138号公報 特表2009-183360号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、治療計画において原発巣と転移巣とを区別することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る放射線治療システムは、特定部と分類部とを有する。特定部は、患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する。分類部は、当該腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて当該腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力する。
図1は、第1実施形態に係る放射線治療システムの構成を示す図である。 図2は、図1の治療計画支援装置の構成を示す図である。 図3は、図2の処理回路による治療計画支援プログラムの実行により実現される治療計画支援の典型的な流れを示す図である。 図4は、原発巣又は転移巣の分類を行う学習済モデルの入出力関係を模式的に示す図である。 図5は、治療計画用CT画像と当該治療計画用CT画像に含まれる腫瘍領域各々に付されるマークとを示す図である。 図6は、全身画像とスライス画像とを示す図である。 図7は、固定形状のマークによる囲い込みを示す図である。 図8は、腫瘍領域の輪郭に沿う形状のマークによる囲い込みを示す図である。 図9は、アブスコパル効果を利用した治療計画を推奨する旨のメッセージを表示する画面の一例を示す図である。 図10は、原発巣又は転移巣の分類を行う他の学習済モデルの入出力関係を模式的に示す図である。 図11は、第2実施形態に係る治療計画装置の構成を示す図である。 図12は、図11の処理回路による治療計画プログラムの実行により実現される治療計画の典型的な流れを示す図である。 図13は、右肺がんグループの治療計画の構成例を示す図である。 図14は、第3実施形態に係る治療計画装置の構成を示す図である。 図15は、図14の処理回路による治療計画プログラムの実行により実現される治療計画の典型的な流れを示す図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る放射線治療システム、治療計画支援方法及び治療計画方法を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る放射線治療システム1の構成を示す図である。図1に示すように、放射線治療システム1は、互いにネットワークを介して接続された治療計画用CT装置2、MRI(磁気共鳴イメージング)装置3、核医学診断装置4、超音波診断装置5、治療計画支援装置6、治療計画装置7及び放射線治療装置8を有する。
治療計画用CT装置2、MRI装置3、核医学診断装置4及び超音波診断装置5は、患者に関する医用画像を生成する医用モダリティである。
治療計画用CT装置2は、治療計画に利用するCT画像を生成するためのX線コンピュータ断層撮影装置である。治療計画用CT装置2は、例えば、X線管とX線検出器とを保持する回転フレームを高速で回転させながらX線管から患者にX線を照射し、患者を透過したX線をX線検出器により検出する。そして治療計画用CT装置2は、X線検出器からの生データに基づいて、当該X線の透過経路上にある物質のX線減弱係数の空間分布を表現するCT画像を生成する。なお、治療計画に利用するCT画像を治療計画用CT画像と呼ぶ。
MRI装置3は、例えば、RFコイルからRFパルスを照射して、静磁場内に載置された患者内に存在する対象原子核を励起させ、当該対象原子核から発生されるMR信号をRFコイルにより収集する。そしてMRI装置3は、RFコイルからのMR信号に基づいて当該対象原子核の空間分布を表現するMR画像を生成する。
核医学診断装置4は、患者内に蓄積された放射性核種の空間分布を表現する核医学診断画像を生成する。核医学診断装置4としては、例えば、PET(positron emission tomography)装置又はSPECT(single photon emission CT)装置が用いられる。PET装置は、患者内に蓄積された放射性核種から発生される陽電子と当該放射性核種の周囲に存在する電子との対消滅に伴い発生する511keVの一対のガンマ線を同時計数回路により同時計数し、同時計数回路からの同時計数信号に基づいて、当該放射性核種の空間分布を表現するPET画像を生成する。SPECT装置は、患者内に蓄積された放射性核種から発生される単光子ガンマ線を放射線検出器により検出し、放射線検出器からの検出信号に基づいて、当該放射性核種の空間分布を表現するSPECT画像を生成する。
超音波診断装置5は、超音波プローブを介して患者内に超音波を送信し、患者体内で反射された超音波を超音波プローブを介して受信し、受信された超音波に対応するエコー信号に信号処理を施して超音波画像を生成する。信号処理としては、例えば、Bモード処理又はドプラ処理が利用される。超音波診断装置5は、エコー信号にBモード処理を施すことにより患者内の音響インピーダンス差の空間分布を表現するBモード画像を生成し、エコー信号にドプラ処理を施すことにより組織の運動情報を表現するドプラ波形又はドプラ画像を生成する。
以下、MRI装置3により生成されたMR画像、核医学診断装置4により生成された核医学画像、超音波診断装置5により生成された超音波画像を、治療計画用CT画像から区別して、他装置画像と総称することにする。治療計画用CT画像と他装置画像とは、3次元的に配列された複数のボクセルからなるボリュームデータであるとする。本実施形態における患者の体内には少なくとも一つの腫瘍が発生しているものとする。すなわち、治療計画用CT画像と他装置画像とには、腫瘍に関する画像領域(以下、腫瘍領域)が少なくとも一箇所に存在しているものとする。
治療計画支援装置6は、治療計画装置7による治療計画を支援するためのコンピュータである。具体的には、治療計画支援装置6は、治療計画用CT画像と他装置画像とを利用して患者体内に存在する腫瘍領域を原発巣と転移巣とを区別して特定し、特定された腫瘍領域にマークを付する。腫瘍領域にマークが付された治療計画用CT画像は、治療計画装置7に供給される。治療計画支援装置6の詳細については後述する。
治療計画装置7は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリ、ディスプレイ、入力インタフェース、通信インタフェースを含むコンピュータである。治療計画装置7は、腫瘍領域にマークが付された治療計画用CT画像を利用して当該患者の治療計画を立案するコンピュータである。治療計画の作成方法としては、フォーワード・プランニング(Forward Planning)とインバース・プランニング(Inverse Planning)の2種類がある。フォーワード・プランニングは、放射線治療の照射方向数や各照射角度、各照射の放射線強度、各照射のコリメータ開度、ウェッジフィルター等の放射線治療条件を詳細に設定し、それらの条件で最終的に得られる放射線分布を見て、放射線治療条件を評価する。放射線分布を変更する時は、放射線治療条件の一部あるいは全部を変更して再度放射線分布を求める。このようにフォーワード・プランニングにおいては、放射線治療条件を変えながら、少しずつ放射線分布を変化させ、所望の放射線分布が実現できるまで何度も繰り返し放射線条件が変更される。インバース・プランニングは、腫瘍領域及び適切なマージンを設定し、その領域に照射する放射線量及び許容範囲を設定する。さらにリスク臓器(OAR:Organ At Risk)領域を医用画像から抽出し、OAR領域に対する放射線量を、所定レベル以上の放射線量にならない安全レベルに設定する。
放射線治療装置8は、治療計画に従い患者内の標的腫瘍等に放射線を照射することにより、患者を治療する装置である。具体的には、放射線治療装置8は、治療用架台と治療用寝台とコンソールとを有する。治療用架台は、照射ヘッドを回転軸回りに回転可能に支持する。照射ヘッドには、電子銃等により発生された電子等を加速する加速管と、加速管により加速された電子が衝突する金属ターゲットとが搭載される。金属ターゲットに電子が衝突することにより、放射線の一種であるX線が発生する。照射ヘッドは、治療計画装置7により計画された治療計画に従い放射線を照射する。治療用寝台は、患者が載置される治療用天板と、治療用天板を移動自在に支持する基台とを有する。患者の治療部位がアイソ・センタに一致するように治療用架台、治療用寝台及び患者が位置合わせされる。
図2は、図1の治療計画支援装置6の構成を示す図である。図2に示すように、治療計画支援装置6は、処理回路61、通信インタフェース62、表示機器63、入力インタフェース64及び記憶回路65を有する。
処理回路61は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。処理回路61は、治療計画支援に関するプログラム(以下、治療計画支援プログラムと呼ぶ)を実行して、腫瘍特定機能611、腫瘍分類機能612、OAR設定機能613、画像生成機能614及び表示制御機能615を実行する。
腫瘍特定機能611において処理回路61は、患者に関する治療計画用CT画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する。また、処理回路61は、同一患者に関する他装置画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定してもよい。
腫瘍分類機能612において処理回路61は、治療計画用CT画像に含まれる少なくとも一つの腫瘍領域に関する第一の画素値と、他装置画像に含まれる少なくとも一つの腫瘍領域に関する第二の画素値とに基づいて少なくとも一つの腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する。原発巣は、最初に腫瘍が発生した病巣である。転移巣は、原発巣の腫瘍細胞の転移先の病巣である。第一の画素値と第二の画素値とは画像特徴量の一例である。
OAR設定機能613において処理回路61は、治療計画用CT画像に、OARに対応する画像領域(以下、OAR領域)を設定する。なお処理回路61は、他装置画像にもOAR領域を設定してもよい。
画像生成機能614において処理回路61は、3次元の治療計画用CT画像に3次元画像処理を施して2次元の治療計画用CT画像を生成する。また、処理回路61は、3次元の他装置画像に3次元画像処理を施して2次元の他装置画像を生成する。3次元画像処理としては、ボリュームレンダリングや、サーフェスレンダリング、画素値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等のレンダリングが利用されればよい。
表示制御機能615において処理回路61は、種々の情報を表示機器63を介して表示する。具体的には、処理回路61は、画像生成機能614により生成された2次元の治療計画用CT画像と2次元の他装置画像とを、表示機器63を介して表示する。この際、処理回路61は、2次元の治療計画用CT画像と2次元の他装置画像とにおいて、少なくとも一つの腫瘍領域を、原発巣と転移巣とを視覚的に区別するように表示する。
通信インタフェース62は、図示しない有線又は無線を介して、放射線治療システム1を構成する治療計画用CT装置2、MRI装置3、核医学診断装置4、超音波診断装置5、治療計画装置7及び放射線治療装置8との間でデータ通信を行う。
表示機器63は、表示制御機能615により種々の情報を表示する。表示機器63は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。表示機器63は、プロジェクタでもよい。
入力インタフェース64は、具体的には、入力機器と入力インタフェース回路とを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。入力インタフェース回路は、入力機器からの出力信号を介して処理回路61に供給する。
記憶回路65は、種々の情報を記憶するHDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路65は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、記憶回路65は、治療計画支援プログラムや治療計画用CT画像、他装置画像等を記憶する。
以下、本実施形態に係る治療計画支援装置6の動作例について説明する。図3は、処理回路61による治療計画支援プログラムの実行により実現される治療計画支援の典型的な流れを示す図である。
まず処理回路61は、患者全身の治療計画用CT画像と他装置画像とを取得する(ステップSA1)。治療計画用CT画像と他装置画像とは、同一患者の全身を撮像対象とする画像であり、ボリュームデータである。他装置画像としては、治療計画用CT画像とは異なる撮像原理により生成された画像がよい。例えば、他装置画像としては、核医学診断装置により核医学診断画像や超音波診断装置によるドプラ画像、MRI装置によるMR画像がよい。患者は治療計画の対象であり、患者には複数の腫瘍が発生しているものとする。なお、患者全身の画像取得は、必ずしもCT画像である必要はない。他装置画像(例えば核医学診断画像)であっても良い。患者全身の画像が核医学診断画像であった場合、他装置画像は例えばCT画像であったりMR画像であったりする。
ステップSA1が行われると処理回路61は、腫瘍特定機能611の実現により、ステップSA1において取得された治療計画用CT画像から複数の腫瘍領域を特定する(ステップSA2)。ステップSA2において処理回路61は、画像処理により、治療計画用CT画像から複数の腫瘍領域を抽出する。画像処理としては、例えば、腫瘍領域が有し得るCT値の上限及び下限を閾値とする閾値処理が行われればよい。その他の画像処理としては、解剖学的知識を利用した腫瘍領域の抽出処理でもよいし、機械学習による腫瘍領域の抽出処理でもよい。このように、患者全身の3次元画像を抽出処理対象とするので、腫瘍が体全体に広がっている場合であっても全ての腫瘍領域を抽出することができる。また、画像処理により自動的に腫瘍領域を抽出することにより、漏れなく腫瘍領域を抽出することが期待できる。なお、入力インタフェース64を介してユーザが指定した画像領域が腫瘍領域として抽出されてもよい。
ステップSA2において処理回路61は、治療計画用CT画像と他装置画像とに基づいて治療計画用CT画像から複数の腫瘍領域を抽出してもよい。具体的には、処理回路61は、治療計画用CT画像と他装置画像とを位置合わせし、位置合わせ後の治療計画用CT画像と他装置画像との合成画像(フュージョン画像)を生成する。次に処理回路61は、他装置画像に含まれる腫瘍領域を、治療計画用CT画像に転写する。具体的には、処理回路61は、他装置画像についても画像処理を施すことにより複数の腫瘍領域を抽出し、他装置画像の腫瘍領域の位置を特定し、治療計画用CT画像のうちの、特定された位置と同一座標の位置を腫瘍領域に設定する。例えば、他装置画像の一種である核医学診断画像の画素値は組織の代謝又は活性等の機能を反映しており、CT値のような形態を反映する指標を画素値とする治療計画用CT画像とは異なる。治療計画用CT画像には描出されない腫瘍であっても、核医学診断画像等の他装置画像には描出される場合もある。従って上記転写処理を行うことにより、腫瘍領域を漏れなく特定することができる。
ステップSA2が行われると処理回路61は、腫瘍分類機能612の実現により、治療計画用CT画像の画素値と他装置画像の画素値とに基づいて、ステップSA2において特定された腫瘍領域各々を原発巣又は転移巣に分類する(ステップSA3)。治療計画用CT画像の画素値と他装置画像の画素値とは画像特徴量の一例である。腫瘍の致死量は、腫瘍の種類によって異なることがあるため、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類することは治療計画を立てるうえで重要である。例えば、最初に胃に腫瘍ができて、その腫瘍細胞が血液やリンパの流れに乗って肺に転移した場合、肺に転移した腫瘍の原発巣は胃腫瘍となる。転移先の部位にできたのは肺腫瘍の細胞ではなく、胃腫瘍の細胞からできている。この場合、腫瘍分類機能612によって、腫瘍領域は転移巣に分類される。
ステップSA3において処理回路61は、例えば、腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて、腫瘍の位置と腫瘍の種類とを特定し、当該特定した結果に従って、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する。例えば、腫瘍の位置が左肺であり、腫瘍の種類が胃がんであれば、腫瘍又は腫瘍領域は転移巣に分類される。
ステップSA3において処理回路61は、機械学習を利用して原発巣又は転移巣の分類を行ってもよい。機械学習のアルゴリズムは、ロジスティック回帰やサポートベクターマシン等の線形学習器、ニューラルネットワークやランダムツリー、ランダムフォレスト等の非線形学習器が用いられればよい。以下、機械学習のアルゴリズムはニューラルネットワークの一種であるディープニューラルネットワーク(DNN)であるとする。DNNは、複数の調整可能な関数及びパラメータの組合せにより定義されるパラメータ付きの合成関数により規定される。パラメータは、重み係数及びパラメータの総称である。
図4は、原発巣又は転移巣の分類を行う学習済DNN90の入出力関係を模式的に示す図である。学習済DNN90は、治療計画用CT画像の特徴量と他装置画像の特徴量とを入力とし、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力するようにパラメータが学習されたDNNである。学習済DNN90は、入力層、中間層及び出力層を有する。中間層としては、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)と全結合層とを含む。中間層は、少なくとも2層以上を有するとよい。
処理回路61は、学習済DNN90に対して、患者の腫瘍領域に関する画像特徴量を入力する。入力層には、治療計画用CT画像の特徴量(以下、CT特徴量と呼ぶ)と他装置画像の特徴量(以下、他装置特徴量と呼ぶ)とが入力される。CT特徴量は治療計画用CT画像に基づいて算出され、他装置特徴量は他装置画像に基づいて算出される。処理回路61は、治療計画用CT画像に含まれる複数の腫瘍領域各々についてCT特徴量を算出し、他装置画像に含まれる複数の腫瘍領域各々について他装置特徴量を算出する。CT特徴量及び他装置特徴量は、腫瘍の位置(腫瘍が属する臓器)と腫瘍の種類とを特定するための情報である。当該情報としては、例えば、医用画像における腫瘍領域の位置を表す座標、腫瘍が存在する解剖学的部位の名称又は記号、腫瘍領域の画素値、画素値の統計値及び形態的特徴量がある。腫瘍領域の画素値は、腫瘍領域を表す画素値以外に、当該腫瘍領域の周囲の画素値を含んでもよい。画素値の統計値としては、腫瘍領域を構成する複数の画素の画素値の平均値、最大値、最小値、中間値、標準偏差及び分散値等の統計に関する特徴量の少なくとも1つである。形態的特徴量は、腫瘍領域の体積や表面積、空洞数、形状度等の形態に関する特徴量の少なくとも1つである。形状度は、腫瘍領域の円形度や尖鋭度、凹凸数等の形状に関する特徴量の少なくとも1つである。処理回路61は、例えば、腫瘍領域の画素値、画素値の統計値、形態的特徴量に基づいて、腫瘍の種類を特定する。腫瘍の種類は、胃がんや肺がん等の原発巣の解剖学的部位に関する情報である。また、処理回路61は、例えば、腫瘍領域の位置を表す座標、腫瘍が存在する解剖学的部位の名称又は記号によって、腫瘍の位置を特定する。腫瘍領域の位置を表す座標は、ステップSA2で特定された腫瘍領域が左肺の位置にあった場合、当該位置を表す座標、左肺(解剖学的部位の名称)が特徴量となる。腫瘍領域の位置を表す座標は、例えば、腫瘍領域の中心点や重心点、特徴点、臨床学的関心点等の代表点の座標でもよいし、腫瘍領域を構成する各画素の座標でもよいし、腫瘍領域の端点又は境界画素の座標(腫瘍の輪郭を表す画素の座標)でもよい。
入力層に入力されるCT特徴量及び他装置特徴量各々の種類は一種類のみに限定されず、複数種類が入力されてもよい。例えば、各腫瘍領域について、腫瘍領域の位置を表す座標、腫瘍が存在する解剖学的部位の名称又は記号、当該腫瘍領域の画素値、画素値の統計値及び形態的特徴量が全て入力されてもよいし、これらを選択的に組み合わせた情報が入力されてもよい。また、学習済DNN90は、腫瘍の種類を特定する情報(腫瘍領域の画素値、画素値の統計値、形態的特徴量の少なくとも何れか)のみをCT特徴量及び他装置特徴量として入力し、腫瘍の種類を出力するようにパラメータが学習されたDNNでもよい。この場合、処理回路61は、当該学習済DNN90により求められた腫瘍の種類と、ステップSA2で行われた特定処理の結果とに基づいて、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を取得する。また、入力層に入力される他装置特徴量は一種の他装置画像に基づく特徴量に限定されず、複数種の他装置画像に基づく複数種の特徴量が入力層に入力されてもよい。画素値は、その画像を生成した医用画像診断装置の撮像原理等により、種々の物理的意味を有することになる。例えば、治療計画用CT画像の画素値は組織のX線減弱係数、磁気共鳴イメージング装置の画素値は組織の水素原子核密度、核医学診断装置は組織に集積した薬剤濃度(すなわち、組織の代謝又は活性)、超音波診断装置はドプラモードであれば組織の運動情報(例えば、血流動体)を意味する。様々な画像に基づく特徴量を用いることにより、原発巣又は転移巣の分類の精度を向上させることが可能になる。
学習済DNN90には、CT特徴量として、治療計画用CT画像に含まれる各腫瘍領域の画像データが入力され、他装置特徴量として、他装置画像に含まれる各腫瘍領域の画像データが入力されてもよい。各腫瘍領域の画像データは、処理回路61により任意の画像認識処理等により抽出されてもよいし、ユーザにより入力インタフェース64等を介して指定された範囲から抽出されてもよい。各腫瘍領域は、当該腫瘍領域の輪郭に沿って抽出されてもよいし、当該腫瘍領域周囲の余剰領域を含めた画像領域が抽出されてもよい。
分類結果のクラスとしては、原発巣と転移巣とに設定される。例えば、分類結果は、原発巣である確率と転移巣である確率とを含む。分類結果を出力するための学習済DNN90の出力層には、例えば、マックス関数又はソフトマックス関数が使用されればよい。
例えば、学習済DNN90は、治療計画用CT画像に含まれる腫瘍領域毎に、同一の腫瘍領域に関するCT特徴量と他装置特徴量とを入力し、当該腫瘍領域についての分類結果を出力する。処理回路61は、原発巣である確率が転移巣である確率よりも高い場合、原発巣である事を示すフラグ(以下、原発巣フラグと呼ぶ)を当該腫瘍領域に割り当て、転移巣である確率が原発巣である確率よりも高い場合、転移巣である事を示すフラグ(以下、転移巣フラグと呼ぶ)を当該腫瘍領域に割り当てる。処理回路61は、同様の処理を全ての腫瘍領域について繰り返すことにより、全ての腫瘍領域について原発巣フラグ又は転移巣フラグが割り当てられる。
学習済DNN90の生成は、例えば、治療計画支援装置6の処理回路61により実行される。処理回路61は、治療計画用CT画像の特徴量と他装置画像の特徴量とを入力データとし、原発巣又は転移巣の正解分類結果である正解データとを含む訓練データに基づいて、DNNを教師付機械学習する。訓練データは、様々な患者の様々な腫瘍領域について収集される。例えば、処理回路61は、一つのCT特徴量と他装置特徴量とにDNNを適用して順伝播処理を行い、推定分類結果を出力する。次に処理回路61は、推定分類結果と正解分類結果との差分(誤差)に当該機械学習モデルを適用して逆伝播処理を行い、勾配ベクトルを計算する。次に処理回路61は、勾配ベクトルに基づいて当該DNNの重み付き行列やバイアス等のパラメータを更新する。多数の訓練データについて順伝播処理及び逆伝播処理を繰り返してパラメータを更新することにより学習済DNN90が完成する。なお、学習済DNN90の生成は、他のコンピュータにより実行されてもよい。
なお、腫瘍の分類の精度を向上するため、学習済DNN90には、CT特徴量及び他装置特徴量以外の付加情報が入力されてもよい。付加情報としては、当該患者に関する患者基本情報や生体計測値、遺伝情報、所見情報等が適当である。患者基本情報としては3次元の治療計画用CT画像にMPR処理を施して、サジタル断面又はコロナル断面に関する2次元画像を生成する。年齢や性別、身長、体重等が利用可能である。生体計測値としては、血液成分や心電波形、呼吸波形値、呼気検査、検尿、検便等の計測値が利用可能である。所見情報は、当該治療計画用CT画像又は他装置画像等に対する医師の所見に関する情報である。
なお、上記の分類処理は種々の変形が可能である。例えば、学習済DNN90に、CT特徴量及び他装置特徴量を医用画像から得る処理が組み込まれてもよい。また、上記学習済DNN90は、腫瘍領域毎にCT特徴量及び他装置特徴量を入力として当該腫瘍領域の分類結果を出力するものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。一つの治療計画用CT画像及び他装置画像に含まれる複数の腫瘍領域の全て又は二つ以上が入力され、入力された全て又は二つ以上の集合の腫瘍領域各々についての分類結果が出力されてもよい。また、分類結果は、原発巣である確率と転移巣である確率との組合せである必要はなく、原発巣である確率と転移巣である確率との何れか一方でもよいし、何れか高い方のクラスの識別子が出力されてもよい。また、確率である必要もなく、原発巣及び転移巣である確からしさを表現可能な如何なる指標が出力されてもよい。また、クラスは原発巣及び転移巣からなる2クラスであるとしたが、原発巣、転移巣及び他の分類からなる3以上のクラスでもよい。
原発巣又は転移巣への分類方法は、機械学習を利用する方法のみに限定されない。データ・インテグレーション(Data Integration)やデータ・マイニング(Data Mining)等の技術が用いられてもよい。例えば、CT特徴量と他装置特徴量とから原発巣又は転移巣の分類を導き出す、経験的又は理論的な関係式が用いられてもよい。この場合、処理回路61は、治療計画用CT画像の画素値と他装置画像の画素値とに当該関係式を適用して、腫瘍領域各々を原発巣又は転移巣に分類する。
ステップSA3において処理回路61は、腫瘍分類機能612の実現により、各腫瘍領域についての分類結果情報を出力する。分類結果情報は、ステップSA2において、腫瘍の位置と腫瘍の種類との特定結果に従い処理回路61により得られたものでもよいし、学習済モデル90により得られたものでもよい。分類結果情報は、腫瘍領域各々についての識別情報、位置情報及び原発巣情報を含む。識別情報は、当該腫瘍領域が原発巣か転移巣かを示す情報である。例えば、識別情報は、原発巣である事を示す原発巣フラグ、転移巣である事を示す転移巣フラグを含む。位置情報は、当該腫瘍領域の発生部位の位置に関する情報である。例えば、位置情報は、腫瘍が属する臓器(発生部位の解剖学部位)の名称又は記号、治療計画CT画像における腫瘍領域の位置を表す座標である。原発巣情報は、当該腫瘍領域が原発巣に分類された場合、その旨の情報であり、当該腫瘍領域が転移巣に分類された場合、原発巣を特定する情報である。原発巣を特定する情報としては、原発巣の位置情報でもよいし、原発巣の腫瘍領域に付された識別子でもよい。原発巣の位置情報は、上記の通り、原発巣の解剖学部位の名称又は記号、治療計画CT画像における腫瘍領域の位置を表す座標である。なお、原発巣の解剖学部位の名称又は記号は、医用画像中に原発巣が含まれていなくても、学習済DNN90によって特定された腫瘍の種類に基づいて示すことができる。例えば、学習済DNN90によって、左肺に胃がんが特定された場合、当該腫瘍領域は転移巣に分類され、原発巣の解剖学的部位の名称は「胃」に分類される。一方、原発巣の座標は、医用画像に原発巣が含まれている場合にのみ示せばよい。
ステップSA3が行われると処理回路61は、治療計画用CT画像の各腫瘍領域に対して原発巣と転移巣とを区別するマークを付する(ステップSA4)。
図5は、治療計画用CT画像I1と当該治療計画用CT画像I1に含まれる腫瘍領域RCn各々に付されるマークM1m及びM2pとを示す図である。n、m及びpは腫瘍領域の番号である。説明の便宜上、図5に示す治療計画用CT画像I1はAP方向に関する全身画像の一部を示している。処理回路61は、ステップSA3によって出力された分類結果情報に基づき、治療計画用CT画像I1に含まれる腫瘍領域RCn各々に、当該腫瘍領域RCnの輪郭を囲む図形のマークM1m及びM2pを付する。図5に示すマークM1m及びM2pは、円形のマークであるが、腫瘍領域RCnを囲む形状であれば、三角形や四角形等の如何なる形状のマークでもよい。腫瘍領域RCnにマークM1m及びM2pを付与する処理は囲い込みとも呼ばれる。
この際、処理回路61は、原発巣に対応する腫瘍領域と転移巣に対応する腫瘍領域とで異なるマークを付する。すなわち、原発巣に対応する腫瘍領域のマークと転移巣に対応する腫瘍領域のマークとには異なる属性が割り当てられる。マークの属性としては、色や形状、太さ等が利用されればよい。例えば、図5に示すように、転移巣RC2及びRC4には一重丸のマークM12及びM13、原発巣RC1及びRC3には二重丸のマークM11及びM21が付される。また、処理回路61は、複数の腫瘍領域を原発巣に応じてマークを分類してもよい。原発巣に応じて異なるマークの属性は、原発巣か転移巣かで異なるマークの属性とは異なるのであれば、如何なる属性でもよい。例えば、図5に示すように、原発巣か転移巣かで異なるマークの属性が線の多重度である場合、原発巣に応じて異なるマークの属性は、線種に設定される。例えば、原発巣が肺である場合、実線のマークM11、M12及びM13、原発巣が胃である場合、点線のマークM21が付される。
ステップSA4が行われると処理回路61は、画像生成機能614の実現により、治療計画用CT画像に基づいて全身画像を生成する(ステップSA5)。具体的には、処理回路61は、ステップSA4においてマークが付された3次元の治療計画用CT画像にMPR処理を施して、サジタル断面又はコロナル断面に関する2次元画像を生成する。当該2次元画像は、体軸に関して患者の全範囲を包含しているので全身画像を意味する。なお、全身画像は、3次元の治療計画用CT画像にMIP等の画素値投影処理を施して生成された2次元画像でもよいし、ボリュームレンダリング処理を施して生成された2次元画像でもよい。また、全身画像は、3次元の他装置画像に3次元画像処理を施すことにより生成された2次元画像でもよいし、治療計画用CT画像と他装置画像との合成画像に基づいて生成された2次元画像でもよい。これにより1枚の全身画像に、患者全身に存在する腫瘍領域の略全てを描出することができる。
ステップSA5が行われると処理回路61は、ステップSA5においてマークが付された全身画像を表示する(ステップSA6)。ステップSA6において処理回路61は、例えば、図5に示す全身画像を、表示機器63を介して表示する。腫瘍領域を全身画像で表示することにより、腫瘍領域をアキシャル断面画像(スライス画像)で表示する場合に比して、腫瘍領域の一覧性を向上させることが可能になる。また、原発巣と転移巣とでマークを区別することにより、原発巣と転移巣とを一目瞭然に把握することが可能になる。更に、原発巣に応じてマークを区別することにより、各腫瘍領域の原発巣を一目瞭然に把握することができる。
なお、腫瘍領域の表示方法は上記方法のみに限定されない。例えば、全身画像に並行して、あるいは全身画像とは別に、スライス画像が表示されてもよい。処理回路61は、全身画像に基づいて、当該全身画像に含まれる少なくとも一つの腫瘍領域のうちの同一アキシャル断面(スライス)に含まれる一つ又は複数の腫瘍領域を含む、当該同一スライスに関するスライス画像を生成し、生成されたスライス画像を表示する。
図6は、全身画像I1とスライス画像ISq(qはスライスを示す番号)とを示す図である。図6に示すように、腫瘍領域RCnが存在するスライス位置毎に、全身画像I1からスライス画像ISqが生成される。各スライス画像に含まれる腫瘍領域についても、全身画像に付されたマークと同一のマークが付される。処理回路61は、全身画像と複数のスライス画像とを一画面に並べて表示するとよい。この場合、各スライス画像に対応するスライス位置を全身画像で確認することができるように、当該スライス位置を示す図形(以下、スライス位置マークと呼ぶ)MSq(qはスライスを示す番号)が全身画像に付されるとよい。この場合、スライス位置マークに対応する位置に当該スライス位置マークMSqに対応するスライス画像ISqが表示されるとよい。なお、スライス画像のスライスは、厚みを有さないスライスでも良いし、厚みを有するスライスでもよい。
処理回路61は、全身画像と複数のスライス画像とを選択的に表示してもよい。例えば、全身画像のうちの所望の腫瘍領域が、入力インタフェース64を介して指定された場合、処理回路61は、指定された腫瘍領域に対応するスライス画像を表示するとよい。また、全身画像のうちの所望のスライス位置マークが入力インタフェース64を介して指定された場合、処理回路61は、指定されたスライス位置マークに対応するスライス画像を表示してもよい。
以上により、治療計画支援の動作例の説明を終了する。
ステップSA4においてマークが付された治療計画用CT画像は、治療計画装置7に転送される。治療計画装置7は、マークが付された治療計画用CT画像に基づいて当該患者に関する治療計画を作成する。本実施形態によれば、患者の全身を反映した治療計画用CT画像に基づいて、原発巣又は転移巣に分類された腫瘍領域各々について治療計画を作成する。すなわち、特定部位のスライス画像に基づいて治療計画を作成する場合に比して、全身画像に基づく治療計画の作成は、発見が困難な転移巣を短時間に容易に発見することができ、転移巣の見落としを低減することができる。また、本実施形態によれば、各腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類し、各腫瘍領域に原発巣又は転移巣に対応するマークが付されているので、原発巣又は転移巣に応じた治療計画を作成することができる。更に、原発巣に応じてマークの属性が分けられているので、原発巣の種類に応じた治療計画を作成することも可能になる。
本実施形態によれば、患者の全身を反映した治療計画用CT画像に基づいて腫瘍領域の囲い込みが行われるので、患者全身に分布する複数の腫瘍について一度に輪郭の囲い込みを行うことができ、ひいては、輪郭の囲い込みの時間を短縮することが可能になる。
なお、上記図3に示した動作例は種々の変形が可能である。例えば、ステップSA4において処理回路61は、OAR領域を加味した腫瘍の囲い込みを行う。
図7は、固定形状のマークM3による囲い込みを示す図であり、図8は、腫瘍領域の輪郭に沿う形状のマークM4による囲い込みを示す図である。図7及び図8に示すように、腫瘍領域RC5とOAR領域RO1とが治療計画用CT画像又は他装置画像に含まれる。腫瘍領域RC5は腫瘍特定機能611の実現により特定され、OAR領域RO1はOAR設定機能613の実現により設定される。処理回路61は、医用画像に含まれるOAR領域を特定し、腫瘍領域の位置を示すマークがOAR領域に重畳しないようにマークの形状を設定する。処理回路61は、設定されたマークとOAR領域とを表示機器63に表示する。処理回路61は、図7に示すように、腫瘍領域RC5とOAR領域RO1とが接近している場合、腫瘍領域RC5が円形等の形状のマークM3による囲い込みが行われると、OAR領域RO1の少なくとも一部分がマークM3に重畳するおそれがある。OAR領域がマークに重畳してしまうと、OAR領域に多くの線量が付与される治療計画が作成されるおそれがある。
図8に示すように、処理回路61は、腫瘍領域RC5に、当該腫瘍領域RC5の輪郭に沿う形状のマークM5を付する。マークM5は、当該腫瘍領域RC5の輪郭に一致する大きさに設定されてもよいし、当該腫瘍領域RC5の輪郭から所定の拡大率で拡大した大きさに設定されてもよい。これにより、マークM5がOAR領域RO1に重畳することを回避することができ、ひいては、OAR領域RO1に多くの線量が付与される治療計画が作成される可能性を低減することができる。
処理回路61は、腫瘍領域が原発巣か転移巣かに応じた治療計画を作成するための支援を行ってもよい。例えば、免疫システムを利用したアブスコパル(Abscopal)効果が注目されている。アブスコパル効果は、原発巣に放射線を照射すると、その効果が、直接照射されていない転移巣にも及ぶ現象である。処理回路61は、原発巣と転移巣とがアブスコパル効果を考慮した治療計画を推奨するための基準(以下、アブスコパル効果基準と呼ぶ)を満たすか否かを決定する。アブスコパル効果基準を満たすと決定した場合、処理回路61は、アブスコパル効果を考慮した治療計画を推奨する旨のメッセージを表示する。アブスコパル効果基準は、例えば、一つの原発巣に対し転移巣が複数存在する事、原発巣とその転移巣との距離が閾値よりも離れている事などに設定される。すなわち、処理回路61は、一つの原発巣に対し、その転移巣が複数存在する場合、アブスコパル効果を考慮した治療計画を推奨する旨のメッセージを表示することを決定する。また、処理回路61は、原発巣と転移巣との距離が閾値よりも離れている場合、アブスコパル効果を考慮した治療計画を推奨する旨のメッセージを表示することを決定してもよい。
図9は、アブスコパル効果を利用した治療計画を推奨する旨のメッセージMSを表示する画面I2の一例を示す図である。図9に示すように、肺癌である原発巣について複数の転移巣が存在しており、アブスコパル効果基準が満たされている。この場合、処理回路61は、アブスコパル効果を利用した治療計画を推奨する旨のメッセージMSを表示する。メッセージMSとしては、例えば、「転移巣の数が多いです。アブスコパル効果を利用した放射線治療を勧めます。」等が挙げられる。これにより、ユーザは、アブスコパル効果を利用した放射線治療の治療計画を作成する契機を得ることができる。例えば、図9に示すように、肺癌の原発巣は放射線治療、肺癌の2箇所の転移巣は観察、胃癌の原発巣には投薬治療、というような治療方針を立案することが可能になる。
また、処理回路61は、患者に存在する腫瘍の全体に対する推奨線量を表示してもよい。アブスコパル効果を利用した放射線治療の推奨線量は、原発巣と転移巣とに個別に放射線を照射した場合の総線量(以下、オリジナル線量)に比して、所定量だけ低線量に設定される。所定量は、自動的に設定されてもよいし、入力インタフェース64を介してユーザにより指定されてもよい。オリジナル線量は、複数の腫瘍の総体積や原発巣の種類、その他の腫瘍の生物学的特徴等に基づいて算出されればよい。
処理回路61は、アブスコパル効果を利用した場合の、放射線治療の推奨線量を表示しても良い。例えば、アブスコパル効果を利用した放射線治療では、原発巣に放射線を照射すると、その効果が、直接照射されていない転移巣にも及ぶ現象であることから、原発巣および転移巣各々に対する推奨線量を表示する。もしくは原発巣に対する推奨線量を表示し、転移巣は観察(放射線治療不要)と表示する。推奨線量は、複数の腫瘍の総体積や原発巣の種類、その他の腫瘍の生物学的特徴等に基づいて自動的に設定されてもよいし、入力インタフェース64を介してユーザにより指定されてもよい。
上記実施形態において処理回路61は、2種以上の医用画像の特徴量に基づいて腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類するとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。処理回路61は、一つの医用画像の特徴量に基づいて腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類してもよい。例えば、処理回路61は、腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて、腫瘍の位置と腫瘍の種類とを特定し、当該特定した結果に従って、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類してもよい。分類方法としては、例えば、上記実施形態のように、機械学習やデータ・インテグレーションやデータ・マイニング等の技術が用いられればよい。ここで、機械学習のアルゴリズムがDNNである場合を例に挙げて、当該分類方法について説明する。
図10は、原発巣又は転移巣の分類を行う学習済DNN91の入出力関係を模式的に示す図である。学習済DNN91は、一つの医用画像の腫瘍領域に関する画像特徴量の入力によって、腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力するようにパラメータが学習されたDNNである。画像特徴量及び分類結果情報は、上記実施形態と同様である。医用画像は、X線診断装置、CT(X線コンピュータ断層撮影)装置、MRI(磁気共鳴イメージング)装置、核医学診断装置及び超音波診断装置等の如何なる医用画像診断装置により生成された画像データであってもよい。例えば、処理回路61は、学習済DNN91に対して、一つの医用画像に含まれる腫瘍領域に関する画像特徴量を入力し、学習済DNN91により得られた分類結果情報を出力する。なお、学習済DNN91は、医用画像の特徴量を入力とし、原発巣又は転移巣を表す分類結果のみを出力するようにパラメータが学習されたDNNでもよい。また、学習済DNN91に、腫瘍領域に関する画像特徴量を一つの医用画像から得る処理が組み込まれてもよい。また、図4に示す学習済DNN90と同様、学習済DNN91には特徴量以外の付加情報が入力されてもよい。上述したように、付加情報は、患者基本情報や生体計測値、遺伝情報、所見情報等がある。
このように学習済DNN91によれば、一つの医用画像のみから分類結果を得ることができるので、医用撮像に関する患者の負担や分類処理に係る処理回路61の負担等を軽減することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る治療計画装置7は、治療計画支援装置6により得られた、各腫瘍領域の分類結果情報に基づいて放射線治療計画を作成する。以下、第2実施形態に係る放射線治療システム1について説明する。なお以下の説明において、第1実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
一例として、第2実施形態に係る治療計画装置7は、治療計画支援装置6から、患者の医用画像(図5に示したマークが付された医用画像)と、当該医用画像に含まれる腫瘍領域について原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報とを取得する。治療計画装置7は、取得した分類結果情報に基づいて、患者に対する放射線治療計画を作成する。
図11は、第2実施形態に係る放射線治療システム1に含まれる治療計画装置7の構成を示す図である。図11に示すように、治療計画装置7は、処理回路71A、通信インタフェース72、表示機器73、入力インタフェース74及び記憶回路75を有する。
処理回路71Aは、ハードウェア資源として、CPU、GPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路71Aは、治療計画に関するプログラム(以下、治療計画プログラムと呼ぶ)を実行して、取得機能711、腫瘍区分機能712、治療計画機能713及び表示制御機能714を実行する。
取得機能711において処理回路71Aは、患者に関する医用画像と当該医用画像に含まれる二つ以上の腫瘍領域各々が原発巣か転移巣かを示す分類結果情報とを取得する。当該医用画像は、X線診断装置、CT(X線コンピュータ断層撮影)装置、MRI(磁気共鳴イメージング)装置、核医学診断装置及び超音波診断装置等の如何なる医用画像診断装置により生成された画像データであってもよい。典型的には、当該医用画像は、分類結果情報に生成に用いられた医用画像、具体的には、治療計画用CT画像である。
腫瘍区分機能712において処理回路71Aは、分類結果情報に基づいて、腫瘍領域を原発巣別に一つ以上のグループに分ける。以下、当該グループを原発巣グループと呼ぶことにする。
治療計画機能713において処理回路71Aは、一つ以上の原発巣グループ毎に治療計画を作成する。作成される治療計画は、原発巣グループに関する治療計画と、当該原発巣グループに含まれる各腫瘍領域に関する治療計画とを含む。
表示制御機能714において処理回路71Aは、種々の情報を表示機器73を介して表示する。具体的には、処理回路71Aは、治療計画機能713において作成された治療計画を表示する。
通信インタフェース72は、図示しない有線又は無線を介して、放射線治療システム1を構成する治療計画用CT装置2、MRI装置3、核医学診断装置4、超音波診断装置5、治療計画支援装置6及び放射線治療装置8との間でデータ通信を行う。
表示機器73は、表示制御機能714により種々の情報を表示する。表示機器73は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。表示機器73は、プロジェクタでもよい。
入力インタフェース74は、具体的には、入力機器と入力インタフェース回路とを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。入力インタフェース回路は、入力機器からの出力信号を介して処理回路71Aに供給する。
記憶回路75は、種々の情報を記憶するHDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路75は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、記憶回路75は、治療計画プログラムや治療計画、治療計画用CT画像、他装置画像等を記憶する。
以下、本実施形態に係る治療計画装置7の動作例について説明する。図12は、処理回路71Aによる治療計画プログラムの実行により実現される治療計画の典型的な流れを示す図である。なお、図12の処理は、図3の処理が終了した後に行われるものとする。
まず処理回路71Aは、取得機能711の実現により、治療計画用CT画像と分類結果情報とを取得する(ステップSB1)。ステップSB1において処理回路71Aは、例えば、治療計画支援装置6から、通信インタフェース72等を介して、治療計画用CT画像と分類結果情報とを取得する。ステップSB1において取得される治療計画用CT画像は、例えば、図5に示すマークが付された治療計画用CT画像でもよいし、当該マークが付されていない治療計画用CT画像でもよい。分類結果情報は、治療計画支援装置6の腫瘍分類機能612により生成される。
ステップSB1が行われると処理回路71Aは、腫瘍区分機能712の実現により、ステップSB1において取得された治療計画用CT画像に含まれる複数の腫瘍領域を原発巣別にグループ分けする(ステップSB2)。ステップSB2において処理回路71Aは、複数の腫瘍領域を、分類結果情報に基づいて、原発巣グループに区分する。具体的には、処理回路71Aは、位置情報、識別情報及び原発巣情報に基づいて、複数の腫瘍領域を一つ以上の原発巣グループに区分する。
例えば、図5に示す腫瘍領域RC1は位置情報が「右肺」であり識別情報が「原発巣」であり原発巣情報が「原発巣」、腫瘍領域RC2は位置情報が「左肺」であり識別情報が「転移巣」であり原発巣情報が「右肺」、腫瘍領域RC3は位置情報が「胃」であり識別情報が「原発巣」であり原発巣情報が「原発巣」、腫瘍領域RC4は位置情報が「小腸」であり識別情報が「転移巣」であり原発巣情報が「右肺」であるとする。原発巣情報が「右肺」である腫瘍領域RC1を原発巣グループ「右肺がんグループ」、原発巣情報が「胃」である腫瘍領域RC3を他の原発巣グループ「胃がんグループ」に属させる。そして、識別情報が「転移巣」であり且つ原発巣情報が「右肺」である腫瘍領域RC2及びRC4を、原発巣グループ「右肺がんグループ」に属させる。
ステップSB2が行われると処理回路71Aは、治療計画機能713の実現により、原発巣グループ毎に治療計画を作成する(ステップSB3)。ステップSB3が行われると処理回路71Aは、表示制御機能714の実現により、ステップSB3において作成された治療計画を表示する(ステップSB4)。
また、処理回路71Aは、転移巣に分類された腫瘍領域について、当該転移巣に対応する原発巣に基づく治療計画を作成する。この場合、処理回路71Aは、分類結果情報に含まれた原発巣情報によって特定される原発巣に基づき、当該腫瘍の種類に対応する致死線量(又は推薦線量)等を考慮した治療計画を作成する。例えば、図5に示した転移巣RC4は、小腸の位置にあるが、当該腫瘍領域に関する分類結果情報に含まれる原発巣情報によって、原発巣は「肺」であることが特定される。上記実施形態で説明したように、小腸がんの致死線量と肺がんの致死線量とは一致しない。この場合、処理回路71Aは、当該腫瘍の種類の致死線量を考慮した治療計画を立てることにより、転移巣RC4に対して適切な放射線治療を行うことができる。
なお、処理回路71Aは、グループに含まれる原発巣を当該グループと同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う治療計画を作成してもよい。また、処理回路71Aは、互いに同じグループに属する原発巣と転移巣との間で、照射線量、照射タイミング及び照射回数の少なくとも何れかが異なる治療計画を作成してもよい。
図13は、右肺がんグループの治療計画の構成例を示す図である。図13に示すように、右肺がんグループの治療計画は、治療計画用CT画像、全身画像、全体計画、原発巣(右肺)RC1の治療計画、転移巣(左肺)RC3の治療計画及び転移巣(小腸)RC4の治療計画を含む。治療計画用CT画像、全身画像、全体計画、原発巣(右肺)RC1の治療計画、転移巣(左肺)RC3の治療計画及び転移巣(小腸)RC4の治療計画は互いに関連付けて記憶回路75に記憶される。治療計画用CT画像、全身画像、全体計画、原発巣(右肺)RC1の治療計画、転移巣(左肺)RC3の治療計画及び転移巣(小腸)RC4の治療計画は、入力インタフェース74等を介して選択されることにより表示機器73に表示可能である。
治療計画用CT画像は、ステップSB1において取得されたものである。全身画像は、画像生成機能614により治療計画用CT画像に基づいて生成されたものである。
全体計画は、右肺がんグループに含まれる複数の腫瘍領域RC1,RC3,RC4の全体に亘る治療計画の指針を示す情報を含む。例えば、処理回路71Aは、分類結果情報に基づいて、互いに同じグループに属する原発巣と転移巣とが、予め定められたアブスコパル効果基準を満たすか否かを判別し、当該判別結果に応じて、同じグループに属する原発巣を当該同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う治療計画を作成する。また、処理回路71Aは、図9に示したように、アブスコパル効果を利用した放射線治療を推奨するメッセージを表示機器73に表示する。処理回路71Aは、腫瘍領域RC1,RC3,RC4に対してアブスコパル効果を利用した放射線治療を行うことを示す文章等を、全体計画として生成する。具体的には、処理回路71Aは、転移巣RC3が原発巣RC1との間でアブスコパル効果基準を満たすか否かを判定する。転移巣RC3が原発巣RC1との間でアブスコパル効果基準を満たすと判定された場合、処理回路71Aは、転移巣RC3については、原発巣RC1に対する放射線治療の終了後に放射線治療を開始する旨の文章等のデータファイルを全体計画として生成する。あるいは、処理回路71Aは、転移巣RC3については、推奨線量での放射線治療を実行、または、観察(放射線治療不要)とする旨の文章等のデータファイルを全体計画として生成してもよい。転移巣RC4についても同様に全体計画を生成可能である。全体計画は、例えば、図9に示すように、全身画像I1等の医用画像に重畳してメッセージMSとして表示されてもよいし、メッセージMSが単独で表示されてもよい。
原発巣RC1の治療計画は、原発巣RC1に対する線量分布等を含む。転移巣RC3の治療計画は、転移巣である左肺に対する線量分布等を含む。転移巣RC4の治療計画は、転移巣である小腸に対する線量分布等を含む。例えば、小腸がんの致死線量と肺がんの致死線量とは一致しない。転移巣RC4については、小腸ではなく、肺がんの致死線量に基づいて線量分布が計算される。アブスコパル効果を利用した放射線治療が行われる場合、原発巣RC1への放射線治療が行われた後に転移巣RC3及びRC4への放射線治療が行われるので、転移巣RC3及びRC4への放射線治療の開始段階において既に転移巣RC3及びRC4が縮小していることが期待される。従って、処理回路71Aは、転移巣RC3及びRC4については、推奨線量の線量分布を生成、または、観察(放射線治療不要)とするとよい。各線量分布は、入力インタフェース74を介したユーザによる表示指示等に従い表示機器73に表示される。
なお、アブスコパル効果を利用した放射線治療を行う場合、転移巣RC3及びRC4の治療計画は、原発巣RC1の治療計画と共に作成されなくてもよい。例えば、転移巣RC3及びRC4の治療計画は、原発巣RC1に対する放射線治療が行われた後に作成されてもよい。この場合、治療計画用CT装置2は、原発巣RC1への放射線治療の終了後に、再度、当該患者をCT撮像して当該患者に関する治療計画用CT画像を生成してもよい。処理回路71Aは、新たに生成された治療計画用CT画像に基づいて治療計画を作成するとよい。これにより、アブスコパル効果による転移巣RC3及びRC4の縮小を反映した治療計画を作成することが可能になる。
その他、処理回路71Aは、治療計画支援装置6から取得した、図5に示したマークが付された医用画像を表示機器73に表示する。
また、治療計画支援装置6から取得した医用画像にマークが付されていない場合でも、治療計画支援装置6から取得した分類結果情報に基づいてマークを付すことができる。例えば、処理回路71Aは、取得した分類結果情報に基づいて、腫瘍領域について原発巣であるか転移巣であるかを、医用画像上で視覚的に区別できるよう、原発巣と転移巣とで異なるマークを付して表示機器73に表示してもよい。このようなマークとしては、例えば、図5に示した線の多重度を変えたマーク、具体的には、原発巣に対する二重丸マーク、転移巣に対する丸マーク等がある。また、処理回路71Aは、取得した分類結果情報に基づいて、腫瘍領域について腫瘍の種類を視覚的に区別できるよう、腫瘍の種類又は原発巣に応じて異なるマークを表示機器73に表示してもよい。このようなマークとしては、例えば、図5に示した線種を変えたマーク、具体的には、肺がんに対する実線のマーク、胃がんに対する点線のマーク等がある。
さらに、上記実施形態と同様、処理回路71Aは、図6に示したように、医用画像の同一スライスに含まれる腫瘍領域について原発巣であるか転移巣であるかを視覚的に区別できるよう表示機器73に表示してもよい。また、上記実施形態と同様、処理回路71Aは、図7及び図8に示したように、医用画像に含まれるOAR領域を特定し、腫瘍領域の位置を示すマークがOAR領域に重畳しないようにマークの形状を設定してもよい。処理回路71Aは、設定されたマークとOAR領域とを表示機器73に表示してもよい。
以上により、治療計画の動作例の説明を終了する。
本実施形態によれば、医用画像に含まれる腫瘍領域について得られた分類結果情報に基づいて、腫瘍の種類に応じた適切な治療計画を作成することができる。例えば、医用画像に含まれる腫瘍領域が左肺の位置にあっても、当該腫瘍領域について得られた分類結果情報が胃がんの転移巣(すなわち、識別情報が「転移巣」、原発巣情報が「胃」)を表す場合は、胃がんの転移巣に対する致死線量が考慮された治療計画を立てることができる。また、本実施形態によれば、腫瘍領域を原発巣別のグループに区分し、原発巣グループについて治療計画を作成することができる。これにより、原発巣と転移巣とについて個別に治療計画を作成する場合とは異なり、原発巣と転移巣とを同じ原発巣グループの要素として一体で捕らえて治療計画を作成することができる。これにより、例えば、アブスコパル効果を利用した放射線治療をする際、原発巣グループ全体の治療計画を作成することにより、原発巣グループ全体でみて被曝量を低減することが可能になる。また、原発巣の治療計画と転移巣の治療計画とを関連付けて記憶することにより、アブスコパル効果を利用した治療計画を一元的に管理することができる。
(第3実施形態)
第1及び第2実施形態においては、原発巣又は転移巣の分類を治療計画支援装置6が行い、治療計画の作成を治療計画装置7が行うものとした。しかしながら、これら処理を治療計画装置7のみで行ってもよい。以下、第3実施形態に係る放射線治療システム1について説明する。なお以下の説明において、第1及び第2実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図14は、第3実施形態に係る放射線治療システム1に含まれる治療計画装置7の構成を示す図である。図14に示すように、治療計画装置7は、処理回路71B、通信インタフェース72、表示機器73、入力インタフェース74及び記憶回路75を有する。処理回路71Bは、ハードウェア資源として、CPU、GPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路71Bは、治療計画プログラムを実行して、腫瘍特定機能611、腫瘍分類機能612、OAR設定機能613、画像生成機能614、腫瘍区分機能712、治療計画機能713及び表示制御機能714を実行する。各ハードウェア資源や各機能についての説明は省略する。
以下、本実施形態に係る治療計画装置7の動作例について説明する。図15は、第3実施形態に係る処理回路71Bによる治療計画プログラムの実行により実現される治療計画の典型的な流れを示す図である。
まず処理回路71Bは、患者全身の治療計画用CT画像と他装置画像とを取得する(ステップSC1)。ステップSC1の処理はステップSA1の処理と同様である。
ステップSC1が行われると処理回路71Bは、腫瘍特定機能611の実現により、ステップSC1において取得された治療計画用CT画像から複数の腫瘍領域を特定する(ステップSC2)。ステップSC2の処理はステップSA2の処理と同様である。
ステップSC2が行われると処理回路71Bは、腫瘍分類機能612の実現により、治療計画用CT画像の画素値と他装置画像の画素値とに基づいて、ステップSC2において特定された複数の腫瘍領域各々を原発巣又は転移巣に分類する(ステップSC3)。ステップSC3の処理はステップSA3の処理と同様である。ステップSC3において処理回路71Bは、腫瘍領域各々について分類結果情報を生成する。なお、処理回路71Bは、治療計画用CT画像の画素値又は他装置画像の画素値に基づいて、複数の腫瘍領域各々を原発巣又は転移巣に分類してもよい。
ステップSC3が行われると処理回路71Bは、腫瘍区分機能712の実現により、治療計画用CT画像に含まれる複数の腫瘍領域を原発巣別にグループ分けする(ステップSC4)。ステップSC4の処理はステップSB2の処理と同様である。
ステップSC4が行われると処理回路71Bは、治療計画機能713の実現により、原発巣グループ毎に治療計画を作成する(ステップSC5)。ステップSC5の処理はステップSB3の処理と同様である。
ステップSC5が行われると処理回路71Bは、表示制御機能714の実現により、ステップSC5において作成された治療計画を表示する(ステップSC6)。ステップSC6の処理はステップSB4の処理と同様である。
以上により、治療計画の動作例の説明を終了する。
本実施形態によれば、治療計画装置7により、原発巣又は転移巣の分類(分類結果情報の取得)と、当該分類結果情報に基づいた治療計画(原発巣グループ毎の治療計画)の作成とを行うことができる。
なお、上記第1-第3実施形態において、放射線治療システム1は、治療計画用CT装置2を有するものとした。しかしながら、放射線治療システム1は、治療計画用専用ではない汎用のX線コンピュータ断層撮影装置を有してもよく、当該汎用のX線コンピュータ断層撮影装置により生成されたCT画像が治療計画用CT画像として用いられればよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、治療計画において原発巣と転移巣とを区別することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現しても良い。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1、図2、図11及び図14における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する特定部と、
当該腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて当該腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力する分類部と、
を具備する放射線治療システム。
(付記2)
前記特定部は、前記画像特徴量に基づいて、腫瘍の位置と腫瘍の種類とを特定し、前記分類部は、当該特定した結果に従って、前記腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類してもよい。
(付記3)
前記分類部は、前記画像特徴量の入力によって前記分類結果情報を得るように学習された学習済モデルを有し、前記学習済モデルに対して、前記患者の腫瘍領域に関する画像特徴量を入力し、前記学習済モデルにより得られた前記分類結果情報を出力してもよい。
(付記4)
前記分類部は、前記腫瘍領域が転移巣に分類された場合に、当該転移巣に対応する原発巣を特定する情報を前記分類結果情報に含めてもよい。
(付記5)
患者の医用画像に含まれる腫瘍領域について原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を取得する取得部と、
当該分類結果情報に基づいて、前記患者に対する放射線治療計画を作成する作成部と、
を具備する放射線治療システム。
(付記6)
放射線治療システムは、前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について原発巣別に一以上のグループに分ける区分部を更に備え、
前記作成部は、当該グループ毎に前記放射線治療計画を作成してもよい。
(付記7)
前記作成部は、前記グループに含まれる原発巣を当該グループと同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う前記放射線治療計画を作成してもよい。
(付記8)
前記作成部は、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣との間で、照射線量、照射タイミング及び照射回数の少なくとも何れかが異なる前記放射線治療計画を作成してもよい。
(付記9)
前記作成部は、前記分類結果情報に基づいて、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣とが、予め定められたアブスコパル効果基準を満たすか否かを判別し、当該判別結果に応じて、前記同じグループに属する原発巣を当該同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う前記放射線治療計画を作成してもよい。
(付記10)
前記分類結果情報は、転移巣に分類された腫瘍領域について原発巣を特定する原発巣情報を有し、
前記作成部は、前記転移巣に分類された腫瘍領域について、前記原発巣情報によって特定される原発巣に基づき、前記放射線治療計画を作成してもよい。
(付記11)
放射線治療システムは、
前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について原発巣であるか転移巣であるかを視覚的に区別できるよう表示機器に表示する表示制御部と、を更に備えてもよい。
(付記12)
前記表示制御部は、前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について腫瘍の種類を視覚的に区別できるよう前記表示機器に表示してもよい。
(付記13)
前記表示制御部は、前記分類結果情報に基づいて、前記医用画像の同一スライスに含まれる腫瘍領域について原発巣であるか転移巣を視覚的に区別できるよう前記表示機器に表示してもよい。
(付記14)
前記作成部は、前記分類結果情報に基づいて、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣とが、予め定められたアブスコパル効果基準を満たすか否かを判別し、
前記表示制御部は、前記判別結果に応じて、アブスコパル効果を利用した放射線治療を推奨するメッセージを前記表示機器に表示してもよい。
(付記15)
放射線治療システムは、前記医用画像に含まれるOAR領域を特定する特定部を更に備え、
前記表示制御部は、前記腫瘍領域の位置を示すマークが前記OAR領域に重畳しないよう前記マークの形状を設定し、前記形状の前記マークを前記表示機器に表示してもよい。
(付記16)
患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定し、
当該腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて、当該腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力する、
ことを具備する治療計画支援方法。
(付記17)
患者の医用画像に含まれる腫瘍領域について原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を取得し、
当該分類結果情報に基づいて、前記患者に関する放射線治療計画を作成する、
ことを具備する治療計画方法。
(付記18)
患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する特定部と、
前記医用画像に含まれる前記少なくとも一つの腫瘍領域に関する特徴量に基づいて前記少なくとも一つの腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する分類部と、
を具備する放射線治療システム。
(付記19)
前記放射線治療システムは、前記少なくとも一つの腫瘍領域を前記原発巣と前記転移巣とを視覚的に区別して表示する表示部を更に備えてもよい。
(付記20)
前記表示部は、前記少なくとも一つの腫瘍領域各々に前記原発巣に対応する第一のマーク又は前記転移巣に対応する第二のマークを付してもよい。
(付記21)
前記第一のマークと前記第二のマークとは、前記少なくとも一つの腫瘍領域各々の輪郭を囲ってもよい。
(付記22)
前記表示部は、前記原発巣の腫瘍領域が複数存在する場合、異なる複数の原発巣にそれぞれ対応する複数の腫瘍領域に異なる第一のマークを付してもよい。
(付記23)
前記表示部は、前記原発巣及び前記転移巣の腫瘍領域が複数存在する場合、異なる複数の転移巣にそれぞれ対応する複数の腫瘍領域に、原発巣の種類毎に異なる第二のマークを付してもよい。
(付記24)
前記表示部は、前記医用画像に基づく、前記患者の全身に関する画像を表示してもよい。
(付記25)
前記表示部は、前記医用画像に基づく、前記少なくとも一つの腫瘍領域のうちの同一スライスに含まれる一つ又は複数の腫瘍領域を含む、前記同一スライスに関するスライス画像を表示してもよい。
(付記26)
前記表示部は、前記原発巣の腫瘍領域及び前記転移巣の腫瘍領域の双方が存在する場合、アブスコパル効果を利用した放射線治療を推奨するメッセージを表示してもよい。
(付記27)
前記分類部は、腫瘍領域に関する前記医用画像に基づく特徴量に基づいて当該腫瘍領域が原発巣又は転移巣である旨の分類結果を出力するように学習された学習済モデルを有し、前記少なくとも一つの腫瘍領域各々に関する特徴量を前記学習済モデルに適用して分類結果を出力してもよい。
(付記28)
前記放射線治療システムは、前記医用画像にOAR領域を設定する設定部を更に備え、
前記表示部は、前記OAR領域に重畳しないように、前記少なくとも一つの腫瘍領域各々に前記原発巣に対応する第一のマーク又は前記転移巣に対応する第二のマークを付してもよい。
(付記29)
前記医用画像は、第一の医用画像診断装置により生成され、前記少なくとも一つの腫瘍領域を有する第一の医用画像と、前記第一の医用画像診断装置とは異なる第二の医用画像診断装置により生成され、前記少なくとも一つの腫瘍領域を有する第二の医用画像とを有し、
前記分類部は、前記第一の医用画像に含まれる前記少なくとも一つの腫瘍領域に関する第一の特徴量と、前記第二の医用画像に含まれる前記少なくとも一つの腫瘍領域に関する第二の特徴量とに基づいて、前記少なくとも一つの腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類してもよい。
(付記30)
前記分類部は、腫瘍領域に関する前記第一の医用画像に基づく第一の特徴量と前記第二の医用画像に基づく第二の特徴量とに基づいて当該腫瘍領域が原発巣又は転移巣である旨の分類結果を出力するように学習された学習済モデルを有し、前記少なくとも一つの腫瘍領域各々に関する第一の特徴量と第二の特徴量とを前記学習済モデルに適用して分類結果を出力してもよい。
(付記31)
前記第一の医用画像は、前記第一の医用画像診断装置であるX線コンピュータ断層撮影装置により生成されたCT画像であり、
前記第二の医用画像は、前記第二の医用画像診断装置である磁気共鳴イメージング装置により生成されたMR画像、核医学診断装置により生成された核医学画像又は超音波診断装置により生成された超音波画像でもよい。
(付記32)
患者の医用画像と前記医用画像に含まれる二つ以上の腫瘍領域各々が原発巣か転移巣かを示す分類結果情報とを取得する取得部と、
前記医用画像と前記分類結果情報とに基づいて、前記二つ以上の腫瘍領域を原発巣別に一つ以上のグループに分ける区分部と、
前記一つ以上のグループ毎に治療計画を作成する作成部と、
を具備する放射線治療システム。
(付記33)
前記作成部は、前記グループに含まれる前記原発巣と前記転移巣とが予め定められた条件を満たす場合、前記原発巣を前記転移巣よりも優先して行う事を推奨する情報を含む前記治療計画を作成してもよい。
(付記34)
前記作成部は、
前記二つ以上の腫瘍領域のうちの前記原発巣であると識別された腫瘍領域に対して、前記原発巣のための前記治療計画を作成し、
前記二つ以上の腫瘍領域のうちの前記転移巣であると識別された腫瘍領域に対して、前記転移巣のための前記治療計画を作成してもよい。
(付記35)
患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定し、
前記医用画像に含まれる前記少なくとも一つの腫瘍領域に関する特徴量に基づいて前記少なくとも一つの腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する、
ことを具備する治療計画支援方法。
(付記36)
患者の医用画像と前記医用画像に含まれる二つ以上の腫瘍領域各々が原発巣か転移巣かを示す分類結果情報とを取得し、
前記医用画像と前記分類結果情報とに基づいて、前記二つ以上の腫瘍領域を原発巣別に一つ以上のグループに分け、
前記一つ以上のグループ毎に治療計画を作成する、
ことを具備する治療計画方法。
(付記37)
コンピュータに、
患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する機能と、
前記医用画像に含まれる前記少なくとも一つの腫瘍領域に関する特徴量に基づいて前記少なくとも一つの腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する機能と、
を実現させる治療計画支援プログラム。
(付記38)
コンピュータに、
患者の医用画像と前記医用画像に含まれる二つ以上の腫瘍領域各々が原発巣か転移巣かを示す分類結果情報とを取得する機能と、
前記医用画像と前記分類結果情報とに基づいて、前記二つ以上の腫瘍領域を原発巣別に一つ以上のグループに分ける機能と、
前記一つ以上のグループ毎に治療計画を作成する機能と、
を実現させる治療計画プログラム。
1…放射線治療システム
2…治療計画用CT装置
3…MRI装置
4…核医学診断装置
5…超音波診断装置
6…治療計画支援装置
7…治療計画装置
8…放射線治療装置
61…処理回路
62…通信インタフェース
63…表示機器
64…入力インタフェース
65…記憶回路
611…腫瘍特定機能
612…腫瘍分類機能
613…OAR設定領域
614…画像生成機能
615…表示制御機能

Claims (13)

  1. 患者に関する医用画像から少なくとも一つの腫瘍領域を特定する特定部と、
    当該腫瘍領域に関する画像特徴量に基づいて当該腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を出力する分類部と、を具備し、
    前記特定部は、前記画像特徴量に基づいて、腫瘍の位置と腫瘍の種類とを特定し、
    前記分類部は、当該特定した結果に従って、前記腫瘍領域を原発巣又は転移巣に分類する、
    放射線治療システム。
  2. 前記分類部は、
    前記画像特徴量の入力によって前記分類結果情報を得るように学習された学習済モデルを有し、
    前記学習済モデルに対して、前記患者の腫瘍領域に関する画像特徴量を入力し、前記学習済モデルにより得られた前記分類結果情報を出力する、
    請求項1記載の放射線治療システム。
  3. 前記分類部は、前記腫瘍領域が転移巣に分類された場合に、当該転移巣に対応する原発巣を特定する情報を前記分類結果情報に含める、請求項記載の放射線治療システム。
  4. 患者の医用画像に含まれる腫瘍領域について原発巣又は転移巣に分類した結果を含む分類結果情報を取得する取得部と、
    前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について原発巣別に一以上のグループに分け、ここで当該グループは、同一の原発巣に関する1個又は複数個の腫瘍領域を含む、区分部と、
    当該グループ毎に、当該分類結果情報に基づいて、前記患者に対する放射線治療計画を作成する作成部と、
    を具備する放射線治療システム。
  5. 前記作成部は、前記グループに含まれる原発巣を当該グループと同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う前記放射線治療計画を作成する、請求項記載の放射線治療システム。
  6. 前記作成部は、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣との間で、照射線量、照射タイミング及び照射回数の少なくとも何れかが異なる前記放射線治療計画を作成する、請求項記載の放射線治療システム。
  7. 前記作成部は、前記分類結果情報に基づいて、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣とが、予め定められたアブスコパル効果基準を満たすか否かを判別し、当該判別結果に応じて、前記同じグループに属する原発巣を当該同じグループに属する転移巣よりも優先して照射を行う前記放射線治療計画を作成する、請求項記載の放射線治療システム。
  8. 前記分類結果情報は、転移巣に分類された腫瘍領域について原発巣を特定する原発巣情報を有し、
    前記作成部は、前記転移巣に分類された腫瘍領域について、前記原発巣情報によって特定される原発巣に基づき、前記放射線治療計画を作成する、
    請求項記載の放射線治療システム。
  9. 前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について原発巣であるか転移巣であるかを視覚的に区別できるよう表示機器に表示する表示制御部、を更に備える、請求項記載の放射線治療システム。
  10. 前記表示制御部は、前記分類結果情報に基づいて、前記腫瘍領域について腫瘍の種類を視覚的に区別できるよう前記表示機器に表示する、請求項記載の放射線治療システム。
  11. 前記表示制御部は、前記分類結果情報に基づいて、前記医用画像の同一スライスに含まれる腫瘍領域について原発巣であるか転移巣を視覚的に区別できるよう前記表示機器に表示する、請求項記載の放射線治療システム。
  12. 前記作成部は、前記分類結果情報に基づいて、互いに同じグループに属する前記原発巣と転移巣とが、予め定められたアブスコパル効果基準を満たすか否かを判別し、
    前記表示制御部は、当該判別結果に応じて、アブスコパル効果を利用した放射線治療を推奨するメッセージを前記表示機器に表示する、
    請求項記載の放射線治療システム。
  13. 前記医用画像に含まれるOAR領域を特定する特定部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記腫瘍領域の位置を示すマークが前記OAR領域に重畳しないよう前記マークの形状を設定し、前記形状の前記マークを前記表示機器に表示する、
    請求項記載の放射線治療システム。
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