JP7444526B1 - 車両用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の停止中に、異常電流の発生を検出する。【解決手段】車両電源装置1の監視部31は、バッテリ20の電圧が、上限値Vuおよび下限値Vlの間の範囲を逸脱する場合に、リレー41をオフにして、バッテリ20を充放電経路5から遮断する。閾値設定部32は、バッテリ20の特性に応じた使用可能な電圧範囲に基づいて設定される上限値Vvuおよび下限値Vvlと、バッテリ20の温度Tに応じた異常電流の発生による電圧変動量に基づいて設定される上限値Vtuおよび下限値Vtlの中から、上限値Vuおよび下限値Vlを設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用電源装置に関する。
車両用電源装置は、車両負荷に電力を供給する二次電池であるバッテリを備えている。バッテリは、充放電経路を介して車両負荷と車両電源に接続されている。車両負荷には、車両の始動に必要な機器が含まれる。
車両の停止中に、例えば、車両負荷であるライトを点灯させたままにすると、バッテリの電力が消費されて、いわゆる「バッテリ上がり」と呼ばれる過放電の状態になることがある。バッテリが過放電の状態になると、車両を始動させるための機器に必要な電力を供給することができず、車両を始動させることができない。
バッテリ上がりへの対処として、ユーザは、救援車からの電力供給で車両を始動させる、ジャンプスタートを行うことができる。ユーザは、自車両の充放電経路に接続されたジャンプスタート端子を、救援車のジャンプスタート端子に接続する。これよって、救援車から充放電経路を介して車両負荷に電力が供給され、車両を始動させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特許第6647912号公報
ジャンプスタートはユーザにより行われるため、電圧および電流の詳細な管理を行うことができない。そのため、ジャンプスタートの際に充放電経路に異常電流が流れ、バッテリが過充電または過昇温になる等の影響を受ける可能性がある。
車両用電源装置において、車両の停止中に、充放電経路での異常電流の発生を検出して、バッテリを充放電経路から遮断することが求められている。
本発明の一態様における車両用電源装置は、
バッテリと、
前記バッテリを車両負荷および車両電源に接続する充放電経路と、
前記充放電経路に接続され、外部電源と接続されることで、当該外部電源に対する電力の入力および出力を可能とする端子と、
前記バッテリと前記充放電経路の間に設けられたスイッチと、
車両の停止中に、前記バッテリの電圧を監視して、前記スイッチを制御する監視部と、
前記バッテリの電圧の監視に用いる上限値および下限値を設定する閾値設定部と、
を備え、
前記監視部は、前記バッテリの電圧が、前記上限値および前記下限値の間の範囲を逸脱する場合に、前記スイッチをオフにして、前記バッテリを前記充放電経路から遮断し、
前記閾値設定部は、前記バッテリの特性に応じた使用可能な電圧範囲に基づいて設定される第1の上限値および第1の下限値と、前記バッテリの温度に応じた異常電流の発生による電圧変動量に基づいて設定される第2の上限値および第2の下限値の中から、前記上限値および前記下限値を設定する。
本発明によれば、車両の停止中に、異常電流の発生を検出して、バッテリを充放電経路から遮断することができる。
実施形態に係る車両用電源装置の電気的構成を示す図である。 本実施形態におけるバッテリマネジメントシステムの機能構成を示すブロック図である。 ジャンプスタート時の、車両用電源装置における電力の流れを示す図である。 上限値および下限値の設定方法を説明する図である。 閾値設定部で行われる処理を説明する図である。 閾値設定部の処理の流れを示すフローチャートである。 監視部の処理の流れを示すフローチャートである。 変形例1における閾値設定部の処理を示すフローチャートである。 変形例2における閾値設定部の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る車両用電源装置を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る車両用電源装置の電気的構成を示す図である。
図2は、本実施形態におけるバッテリマネジメントシステムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両用電源装置1は、バッテリパック2と、バッテリパック2を車両負荷6および車両電源7に接続する充放電経路5と、充放電経路5に接続されたジャンプスタート端子8(端子)と、を有する。
バッテリパック2は、充放電経路5を介して車両負荷6に電力を供給する。バッテリパック2は、充放電経路5を介して車両電源7から供給される電力によって充電される。バッテリパック2は、例えば、リチウムイオンバッテリや鉛蓄電池を用いて構成することができる。図示は省略するが、バッテリパック2は、例えばバッテリボックスに収容され、車両のエンジンルームまたはモータルーム等に配置される。
車両負荷6は、車両に設けられ、電力の供給を必要とする様々な機器である。車両負荷6は、例えば、車両の始動に用いられる機器として、走行制御装置、DC/DCコンバータ、インバータ等を含む。
車両負荷6は、また、例えば、車両の始動には用いられない機器として、ヘッドライト、ルームライト、ウィンカー、パワーウィンドウ、オーディオシステム、空調装置、カーナビゲーションシステム等を含む。
図示は省略するが、車両電源7は、具体的には、充放電経路5に設けられたDC/DCコンバータと、DC/DCコンバータに接続された車両駆動用のバッテリおよびオルタネータ等の発電機から構成される。車両の走行中には、オルタネータで発電された電力が、DC/DCコンバータで電圧が調整されて、充放電経路5に供給される。これによって、車両電源7から車両負荷6へ電力が供給されると共に、バッテリパック2の充電が行われる。
ジャンプスタート端子8は、外部電源に対する電力の入力および出力を可能とする端子である。ジャンプスタート端子8を、ブースターケーブルを介して外部電源の端子と接続することで、外部電源と充放電経路5が接続される。これにより、外部電源から充放電経路5を介して、車両負荷6および車両電源7に電力を供給することができ、また、車両電源7から充放電経路5を介して外部電源に電力を供給することができる。ジャンプスタート端子8は、例えば、バッテリボックス(不図示)の上部に配置されている。
バッテリパック2は、二次電池であるバッテリ20と、バッテリパック2を管理するバッテリマネジメントシステム(Battery Management System、以降「BMS30」と記載する)と、保護回路であるリレー41(スイッチ)と、を有する。
図1では図示を省略するが、バッテリ20は、複数の電池セルが直列に接続されて構成される。バッテリ20は、プラス端子側(一端側、図中上側)が、リレー41を介して充放電経路5に接続され、マイナス端子側(他端側、図中下側)がボディグランド9に接続されている。
リレー41は、バッテリ20のプラス端子側の、バッテリ20と充放電経路5の間に設けられている。リレー41がオンになるとバッテリ20は充放電経路5に接続する。リレー41がオフになると、バッテリ20は充放電経路5から遮断される。
BMS30は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置、記憶装置、タイマ、入出力ポート等を含んで構成される。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM等を含む。CPUが記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで、BMS30の機能が実現される。また、記憶装置には、BMS30の処理に必要なデータが記憶されると共に、BMS30の処理結果が一時的に記憶される。
BMS30は、または、車両に構築された車内LAN(Local Area Network)を介して、車両の制御を行うECU100(Electronic Control Unit)に接続されている。BMS30は、ECU100からバッテリパック2の管理に必要な情報を取得すると共に、バッテリパック2の情報を送信することができる。
BMS30は、バッテリ20の内部温度、電流、電圧、充電率(State of Charge、SOC)、健全度(State of Health、SOH)等の様々な監視項目に基づいて、バッテリパック2の状態を監視し、バッテリ20の充放電の制御と、リレー41のオンおよびオフの制御を行う。
BMS30は、電池パックに設けられた電流センサ、電圧センサ、温度センサ等の各種センサに接続され、これらの測定値を取得する。BMS30は、これらのセンサの測定値を各監視項目で設定された閾値と比較し、あるいは測定値から各監視項目の処理に用いるパラメータを推定する。
BMS30は、車両の走行中には、通常モードで動作し、前記した様々な監視項目に基づいたバッテリパック2の監視を行っている。
一方、車両の停止中には、BMS30は、主に、通常モードよりも電力消費を抑えた低電力モードで動作し、限定された監視項目に基づいて監視を行う。本実施形態では、車両の停止中におけるBMS30の処理について説明する。なお、車両の停止中とは、エンジンまたはモータ等の車両の駆動源が停止している状態を意味するものであり、車両の駆動源が動作した状態で車両のブレーキ等により車両の走行を一時停止させている状態は含まない。
図2に示すように、BMS30は、車両の停止中における処理を実行する機能構成として、監視部31および閾値設定部32を有する。
監視部31は、車両の停止中に、バッテリ20の電圧を監視してリレー41のオンおよびオフを制御する。
閾値設定部32は、監視部31の処理に用いられる閾値を設定する。閾値設定部32は、具体的には、閾値として、バッテリ20の電圧の上限値Vuおよび下限値Vlを設定する。閾値設定部32は、車両の停止中に、時間間隔TDを空けて閾値の設定を繰り返し行うことで、閾値を更新する。
前記したように、バッテリパック2には様々なセンサが設けられているが、図1および図2では、監視部31および閾値設定部32の処理に用いられる電圧センサ42(第1の電圧センサ)、電圧センサ43(第2の電圧センサ)および温度センサ44を例示している。
電圧センサ42は、監視部31の処理に用いられる。電圧センサ42は、2点間の電位差を測定するものを用いる。図1に示すように、電圧センサ42の一方の端子は、バッテリ20のプラス端子側の、リレー41と充放電経路5の間に接続される。電圧センサ42の他方の端子は、バッテリ20のマイナス端子側に接続される。
監視部31は、リレー41がオンの状態では、電圧センサ42で測定される2点間の電位差を、バッテリ20の電圧Vとして取得する。監視部31は、リレー41がオフの状態では、電圧センサ42で測定される2点間の電位差を、バッテリ20と充放電経路5の電位差ΔVとして取得する。
電圧センサ43および温度センサ44は、閾値設定部32の処理に用いられる。
電圧センサ43は、バッテリ20を構成するバッテリセルの電圧Vc(セル電圧)を測定する。温度センサ44は、バッテリ20の温度Tを測定する。
図2に示すように、電圧センサ43は、具体的には、バッテリセルC1、C2、C3、C4のそれぞれに設けられた電圧センサ群から構成される。温度センサ44は、具体的には、バッテリセルの中から選択されたバッテリセルC1、C4に設けられた温度センサ群とすることができる。なお、4つのバッテリセルC1~C4が設けられている例を示しているが、バッテリセルの数は限定されない。また、図2では、温度センサ44が、2つのバッテリセルC1、C4の温度Tを測定する例を示しているが、温度センサ44は、1つのバッテリセルのみの温度を測定しても良く、3つ以上のバッテリセルの温度を測定しても良い。
監視部31および閾値設定部32の処理は、BMS30が低電力モードになる車両の停止中において、充放電経路5に異常電流が流れた場合に、リレー41を遮断してバッテリ20を保護するために行われる。一例として、ジャンプスタート端子8を介して外部電源から車両用電源装置1に電力が供給される場合、あるいは車両用電源装置1が外部電源に電力を供給する場合、すなわちジャンプスタートを行う際に、充放電経路5に異常電流が流れる可能性がある。
図3は、ジャンプスタート時の、車両用電源装置1における電力の流れを示す図である。図3では、電力の流れを太線の矢印で示している。
例えば、車両の停止中に、車両負荷6であるランプが点灯したままになっていると、バッテリ20の電力を消費し続けることになる。これによって、バッテリ20が過放電の状態、いわゆる「バッテリ上がり」の状態になることがある。バッテリ20が過放電になると、バッテリパック2から、車両を始動させる機器に対して必要な電力を供給できず、車両を始動させられない状態となることがある。
バッテリ上がりへの対処として、外部電源から車両負荷6へ直接電力の供給を行う、ジャンプスタートを行うことができる。外部電源は、例えば、他の車両(救援車RV)の車両用電源装置1であっても良く、あるいは、ジャンプスターターと呼ばれる携帯型の電源装置であっても良い。
ここでは、救援車RVによりジャンプスタートを行う例を説明する。図3に示すように、ユーザは、自車両のジャンプスタート端子8と救援車RVのジャンプスタート端子(不図示)を、ブースターケーブルを介して接続する。これによって、充放電経路5が、救援車RVの車両用電源装置に接続され、電力の入力および出力が可能な状態となる。この状態で救援車RVを始動させると、救援車RVのオルタネータで発電された電力が、ジャンプスタート端子8および充放電経路5を介して、車両負荷6に供給される。ユーザが自車両のイグニッションスイッチ又はスタートボタンを操作することで、自車両を始動させることができる。
ここで、ジャンプスタートの際にバッテリパック2のリレー41がオンであると、救援車RVの電力が充放電経路5を介してバッテリ20にも供給されることになる。
ジャンプスタートは、ユーザの作業で行われるため、電圧および電流の詳細な制御を行うことができない。そのため、ジャンプスタート時に、充放電経路5に異常電流が流れる可能性がある。異常電流とは、バッテリ20に供給された場合に、バッテリ20の過充電または過昇温に繋がる可能性のある電流を意味する。
また、自車両が救援者として他の車両に電力を供給する場合には、バッテリ20が過放電になる可能性がある。
すなわち、異常電流の影響からバッテリ20を保護するためには、異常電流の発生を検出してバッテリパック2のリレー41をオフし、バッテリ20を充放電経路5から遮断することが望ましい。
異常電流の発生を検出するために、バッテリパック2のBMS30を、車両の停止中も通常モードで動作させバッテリ20を監視することが考えられる。BMS30は、異常電流の発生によって生じる様々な監視項目の値の変動から、異常電流の発生を検出することができる。しかしながら、BMS30はバッテリ20の電力で動作するものであり、通常モードでは比較的消費電力が大きい。車両の停止中にBMS30を通常モードで動作させ続けると、バッテリ20の過放電に繋がる可能性がある。
すなわち、監視項目を限定してBMS30の消費電力を抑えつつ、異常電流の発生を検出することが望ましい。しかしながら、バッテリ20の過充電や過昇温に繋がる異常電流は一定ではなく、バッテリ20の温度Tやセル電圧Vc等に起因して変化するものである。そのため、限定された監視項目から、変動する異常電流を検出する必要がある。
図3に示すように、車両の停止中は、BMS30の監視部31が、電圧センサ42で測定されるバッテリ20の電圧Vに基づいて、バッテリ20の状態を監視し、異常電流の発生を検出する。監視部31は、監視項目をバッテリ20の電圧Vに限定することで、バッテリ20の電力消費を抑えた低電力モードで動作することができる。
監視部31は、バッテリ20の電圧Vを閾値と比較することで、異常電流の発生を検出する。監視部31の処理に用いる閾値は、閾値設定部32が設定する。閾値設定部32は、温度センサ44で測定されるバッテリ20の温度Tと、電圧センサ43で測定されるセル電圧Vcを用いて、閾値の設定を行う。すなわち、閾値設定部32で設定される閾値は、リアルタイムで測定したバッテリ20の状態が反映される。これによって、監視部31が限定された監視項目に基づいて処理を行う場合でも、異常電流の検出精度を向上させることができる。
BMS30は、閾値設定部32の処理を行う際には、低電力モードから通常モードに復帰する。BMS30は、閾値設定部32の処理が終了すると、通常モードから低電力モードに移行する。このように、BMS30が、閾値設定部32の処理の間だけ通常モードに移行することで、車両の停止中の電力消費を抑えることができる。
閾値設定部32の処理は、車両の停止中に、時間間隔TDを空けて繰り返し行われる。時間間隔TDは、例えば、一定の時間間隔TDとしても良い。時間間隔TDは、例えば、バッテリ20の温度変化が起きやすい時間と、閾値設定部32が処理を行う際の消費電力等を考慮して決定することができる。時間間隔TDは、例えば、3時間間隔とすることができる。この場合、閾値設定部32は、車両が停止した際に最初の閾値設定を行い、以降、車両が再び始動されるまで、3時間ごとに閾値を更新する。
前記したように、異常電流が流れた際に、バッテリ20が過充電になる可能性と、過放電になる可能性がある。そのため、閾値設定部32は、バッテリ20の電圧Vと比較する閾値として、過充電と過放電の両方を考慮した上限値VUおよび下限値Vlを設定する。
図4は、上限値VUおよび下限値Vlの設定方法を説明する図である。
図5は、閾値設定部32で行われる処理を説明する図である。
閾値設定部32は、以下の2種類の上限値および下限値から、監視部31の処理に用いる上限値Vuおよび下限値Vlを選択する。
(a)バッテリ20の電気特性に応じた使用可能電圧の範囲(図4のハッチング部分)に基づいて設定される上限値Vvu(第1の上限値)および下限値Vvl(第1の下限値)
(b)バッテリ20の温度Tに応じた、異常電流が流れた際の電圧変動量に基づいて設定される上限値Vtu(第2の上限値)および下限値Vtl(第2の下限値)
図4の右側に、上記(a)のバッテリ20の電気特性に応じた使用可能電圧の範囲の一例を示している。
使用可能電圧の範囲は、バッテリ20の電気特性に応じて決定される固定の範囲である。すなわち、使用可能電圧の範囲の上限値Vvuおよび下限値Vvlも固定値である。上限値Vvuおよび下限値Vvlは予め設定され、BMS30の記憶装置に記憶されている。
図4の左側に、バッテリ20を構成する各セルC1~C4で測定されたセル電圧Vcの一例を示している。なお、図4ではセルの数を4としているが、あくまで一例であり、セルの数は限定されない。
図4に示すように、各セル電圧Vcはバラつきがある。図4では、最小セル電圧Vcminと最大セル電圧Vcmaxにクロスハッチングを付している。図4の例では、セルC1のセル電圧Vcが最小セル電圧Vcminであり、セルC4のセル電圧が、最大セル電圧Vcmaxである。
閾値設定部32は、最小セル電圧Vcminに対して、上記(b)の異常電流が流れた際の電圧変動量RIを足したものを、上限値Vtuとして算出する。閾値設定部32は、最大セル電圧Vcmaxから電圧変動量RIを引いたものを、下限値Vtlとして算出する。
電圧変動量RIは、電圧降下量および電圧上昇量の両方を意味するものである。すなわち、上限値Vtuは、最小セル電圧Vcminからの異常電流による電圧上昇を示す値であり、下限値Vtlは、最大セル電圧Vcmaxからの異常電流による電圧降下を示す値である。
図5に、電圧変動量RIの算出方法を示している。閾値設定部32は、電圧変動量RIを、特性データCDRと特性データCDIに基づいて算出する。特性データCDRは、バッテリ20の温度Tに対する内部抵抗Rの特性を示すデータである。特性データCDIは、バッテリ20の温度Tに対する許容電流Iの特性を示すデータである。許容電流Iは、バッテリ20に流すことができる最大電流であり、すなわち異常電流の発生時に流れる電流と捉えることができる。
特性データCDRに示すように、バッテリ20の内部抵抗Rは温度Tが上がるほど小さくなる。特性データCDIに示すように、許容電流Iは、温度Tが高くなるほど小さくなる特性がある。ここで、電圧は、内部抵抗に電流を掛けることで算出される。すなわち、内部抵抗Rに許容電流Iを掛けることで、異常電流の発生による電圧変動量RIを算出することができる。
特性データCDR、CDIは予め設定され、BMS30の記憶装置に記憶されている。閾値設定部32は、温度センサ44が測定したバッテリ20の温度Tを取得し、特性データCDR、CDIを参照して、バッテリ20の温度Tに応じた内部抵抗Rおよび許容電流Iを算出する。
前記したように、温度センサ44は、具体的には、バッテリセルの中から選択された複数のバッテリセルC1、C4に設けられた温度センサ群(図2参照)である。図5に示すように、閾値設定部32は、温度センサ44で測定された複数のセルの温度Tから、最大セル温度Tmaxを、バッテリ20の温度Tとして取得する。
閾値設定部32は、内部抵抗Rに許容電流Iを掛けて、電圧変動量RIを算出する。
閾値設定部32は、さらに、電圧センサ43から、バッテリ20を構成する各セルC1~C4のセル電圧Vcを取得し、その中から、最小セル電圧Vcminおよび最大セル電圧Vcmaxを選択する。
閾値設定部32は、最小セル電圧Vcminに電圧変動量RIを足して、上限値Vtuを算出する。
閾値設定部32は、最大セル電圧Vcmaxから電圧変動量RIを引いて、下限値Vtlを算出する。
上限値Vtuおよび下限値Vtlはバッテリ20の温度Tとセル電圧Vcの測定値に応じて変動するものであり、固定値である上限値Vvuおよび下限値Vvlより高くなることもあれば、低くなることもある。図4の例では、上限値Vtuが上限値Vvuより高く、下限値Vtlが下限値Vvlより高い例を示している。
図5に示すように、閾値設定部32は、算出した上限値Vtuを、予め設定されている上限値Vvuと比較し、低い方(min)を、上限値Vuに設定する。閾値設定部32は、また、算出した下限値Vtlを、予め設定されている下限値Vvlと比較し、高い方(max)を、最終的な下限値Vlに設定する。
図4の例では、閾値設定部32は、上限値Vvuを上限値Vuに設定し、下限値Vtlを下限値Vlに設定する。
監視部31は、閾値設定部32が設定した上限値Vuおよび下限値Vlを、電圧センサ42で測定されたバッテリ20の電圧Vとそれぞれ比較する。閾値設定部32は、バッテリ20の電圧Vが、上限値Vuを超える場合または、下限値Vlを下回る場合に、異常電流の発生を検出して、バッテリパック2のリレー41をオフにする。すなわち、閾値設定部32は、バッテリ20の電圧Vが、上限値Vuおよび下限値Vlの間の範囲を逸脱した場合に、異常電流の発生を検出して、バッテリパック2のリレー41をオフにする。これによって、バッテリ20が充放電経路5から遮断され、ジャンプスタートによる異常電流からバッテリ20を保護することができる。
救援車RVからの電力供給によって車両が始動した後、ユーザはブースターケーブルをジャンプスタート端子8から取り外して、救援車RVとの接続を解除する。これによって、充放電経路5は異常電流が発生する可能性は低くなるため、バッテリパック2を充放電経路5に再び接続することができる。監視部31は、バッテリパック2のリレー41をオンするタイミングを、電圧センサ42の測定値に基づいて判定する。
図3に示すように、電圧センサ42は、バッテリ20のプラス端子側の、バッテリパック2と充放電経路5の間と、バッテリ20のマイナス端子側とに接続されている。そのため、電圧センサ42は、リレー41がオフされた状態では、バッテリ20と充放電経路5の電位差ΔVを測定することができる。電位差ΔVが十分に小さくなり、バッテリ20を充放電経路5に接続してもバッテリ20に急激な電圧変動が起きにくい状態になれば、リレー41をオンにすることができる。
監視部31は、電圧センサ42で測定された電位差ΔVを取得し、所定値PVvと比較する。所定値PVvは、バッテリ20に急激な電圧変動に繋がる可能性がある電位差を示すものであり、予め設定して記憶装置に記憶させることができる。
監視部31は、電位差ΔVが所定値PVv未満であれば、リレー41をオンにする。これにより、バッテリパック2が充放電経路5に接続される。バッテリ20は、車両電源7から供給される電力によって充電されることで、過放電が解消される。
本実施形態における車両用電源装置1の処理の流れを説明する。
ここでは、車両の停止中に行われるBMS30の閾値設定部32の処理と、監視部31の処理について説明する。
図6は、閾値設定部32の処理の流れを示すフローチャートである。前記したように、閾値設定部32が処理を行う際は、BMS30は通常モードで動作する。
閾値設定部32は、車両が停止すると(ステップS01:Yes)、最初の閾値設定の処理を行う。なお、閾値設定部32は、ECU100(図1参照)から、車両の走行状態(走行または停止)を判定する情報を受信することができる。ECU100は、例えば、車両のタイヤの回転数を検出するセンサや、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションを検出するセンサから、車両の走行状態を判定することができる。
図6に示すように、閾値設定部32は、温度センサ44から、バッテリ20の温度Tの測定値を取得する(ステップS02)。
閾値設定部32は、記憶装置に記憶された特性データCDR、CDIから、バッテリ20の温度Tに応じた内部抵抗Rおよび許容電流Iを取得し、電圧変動量RIを算出する(ステップS03)。
閾値設定部32は、電圧センサ43が測定したバッテリ20の各セルの電圧から、最小セル電圧Vcminと最大セル電圧Vcmaxを取得する(ステップS04)。
閾値設定部32は、最小セル電圧Vcminに電圧変動量RIを足して上限値Vtuを算出し、最大セル電圧Vcmaxから電圧変動量RIを引いて、下限値Vtlを算出する(ステップS05)。
閾値設定部32は、記憶装置から、予め設定された上限値Vvuおよび下限値Vvlを取得する(ステップS06)。
閾値設定部32は、上限値Vvuと上限値Vtuのうち、低い方を上限値Vuに設定し、下限値Vvlと下限値Vtlのうち、高い方を下限値Vlに設定する(ステップS07)。閾値設定部32は、設定した上限値Vuおよび下限値Vlを記憶装置に記憶させて、上限値Vuおよび下限値Vlを更新する。
閾値設定部32は、予め設定した時間間隔TDに従って次回の閾値設定の時間をタイマに設定し、BMS30を低電力モードに移行させる(ステップS08)。BMS30は、次回の閾値設定の時間になると(ステップS09)、低電力モードから通常モードに復帰し(ステップS10)、ステップS02に戻り、再び閾値設定を行う。
閾値設定部32の処理は、車両の停止中に行われるものである。そのため、閾値設定部32の処理中に車両が始動した場合は、閾値設定部32は処理を終了する。また、次の閾値設定までの待機時間に車両が始動した場合は、BMS30は通常モードに復帰するため、タイマの設定は解除される。
図7は、監視部31の処理の流れを示すフローチャートである。
監視部31の処理は、車両の停止中に、周期的に行われる。監視部31の処理は、主に低電力モードの状態で行われる。なお、監視部31の処理は、閾値設定部32の処理と並行して行うことができる。その際は、監視部31の処理も、通常モードで行われる。
図7に示すように、監視部31は、電圧センサ42で測定される、バッテリ20の電圧Vを取得する(ステップS21)。
監視部31は、記憶装置に記憶された上限値Vuおよび下限値Vlを、バッテリ20の電圧Vと比較する(ステップS22)。
監視部31は、バッテリ20の電圧Vが、上限値Vu以下でありかつ下限値Vl以上である場合は(ステップS22:No)、処理を終了する。
監視部31は、バッテリ20の電圧Vが上限値Vuを超えた場合、またはバッテリ20の電圧が下限値Vlを下回った場合(ステップS22:Yes)、異常電流の発生を検出して、バッテリパック2のリレー41をオフにする(ステップS23)。
監視部31は、リレー41をオフにした後は、電圧センサ42で測定される、バッテリ20と充放電経路5の電位差ΔVを取得する(ステップS24)。監視部31は、電位差ΔVを電位差の所定値PVvと比較する(ステップS25)。監視部31は、電位差ΔVが所定値PVv以上である場合は(ステップS25:No)、ステップS24に戻り、リレー41のオフを継続する。監視部31は、電位差ΔVが所定値PVv未満である場合は(ステップS25:Yes)、リレー41をオンにして(ステップS26)、処理を終了する。
なお、ジャンプスタートにより車両が始動した場合は、BMS30も低電力モードから通常モードに復帰する。その場合、監視部31は、通常モードで動作しても良い。
以上の通り、本実施形態の車両用電源装置1は、以下の構成を有する。
(1)車両用電源装置1は、
バッテリ20と、
バッテリ20を車両負荷6および車両電源7に接続する充放電経路5と、
充放電経路5に接続され、救援車RV等の外部電源と接続されることで、当該外部電源に対する電力の入力および出力を可能とするジャンプスタート端子8(端子)と、
バッテリ20と充放電経路5の間に設けられたリレー41(スイッチ)と、
バッテリ20の電圧を測定する電圧センサ42(第1の電圧センサ)と、
車両の停止中に、バッテリ20の電圧Vを監視して、リレー41を制御する監視部31と、
バッテリ20の電圧Vの監視に用いる上限値Vuおよび下限値Vlを設定する閾値設定部32と、
を備える。
監視部31は、バッテリ20の電圧Vが、上限値Vuおよび下限値Vlの間の範囲を逸脱する場合に、リレー41をオフにして、バッテリ20を充放電経路5から遮断する。
閾値設定部32は、バッテリ20の特性に応じた使用可能な電圧範囲に基づいて設定される上限値Vvu(第1の上限値)および下限値Vvl(第1の下限値)と、バッテリ20の温度Tに応じた異常電流の発生による電圧変動量RIに基づいて設定される上限値Vtu(第2の上限値)および下限値Vtl(第2の下限値)の中から、上限値Vuおよび下限値Vlを設定する。
本実施形態に係る車両用電源装置1は、車両の停止中に、異常電流の発生を検出して、バッテリ20を充放電経路5から遮断することができる。
車両の停止中に、バッテリ20が過放電の状態になると、車両を始動させる機器に対して必要な電力を供給できず、車両を始動させられない状態となることがある。この場合、ジャンプスタート端子8に救援車RV等の外部電源を接続し、外部電源から充放電経路5を介して車両電源7に電力を供給することで、車両を始動させることができる。
ここで、外部電源から電力の供給を受ける場合、あるいは自車両から外部電源に電力を供給する場合、充放電経路5に異常電流が流れる可能性がある。バッテリ20が充放電経路5に接続していると、バッテリ20の過充電または過昇温に繋がる可能性がある。特に、バッテリ20として12V出力のリチウムイオンバッテリを用いており、救援車RVのオルタネータで発電された電力が14Vの電圧を有するような場合に、バッテリ20の過充電に繋がりやすい。
車両用電源装置1において、バッテリ20をこのような異常電流から保護するために、車両の停止中に異常電流の発生を検出して、バッテリ20を充放電経路5から遮断することが望ましい。
バッテリパック2には、バッテリ20を管理するBMS30が設けられている。車両の停止中にもこのBMS30を動作させて、異常電流の発生を検出することが考えられるが、様々な監視項目に基づいてバッテリ20を管理するBMS30は消費電力が比較的大きく、車両の停止中にBMS30を通常モードで動作させ続けると、バッテリ20の過放電に繋がる可能性がある。
本実施形態では、車両の停止中、BMS30の監視部31が、電圧センサ42で測定されるバッテリ20の電圧Vを監視して、異常電流の発生を検出する。すなわち、監視部31は、バッテリ20の電圧Vという限定された監視項目に基づいて処理を行うことで、バッテリ20の電力消費を低減することができる。
さらに、監視部31は、閾値設定部32で設定された上限値Vuおよび下限値Vlを、バッテリ20の電圧Vと比較することで、異常電流の発生を検出する。
上限値Vuおよび下限値Vlは、バッテリ20の電気特性に応じた上限値Vvuおよび下限値Vvlと、バッテリ20の温度Tに応じた上限値Vtuおよび下限値Vtlの中から、設定される。すなわち、閾値設定部32で設定される閾値には、バッテリ20の電気特性と、バッテリ20のリアルタイムの状態の両方が反映される。これによって、監視部31が限定された監視項目に基づいて処理を行う場合でも、異常電流の検出精度を向上させることができる。
(2)電圧センサ42は、バッテリ20のプラス端子側(一端側)の、リレー41と充放電経路5の間と、バッテリ20のマイナス端子側(他端側)との2点に接続され、2点間の電位差を測定する。
監視部31は、リレー41がオンのとき、電圧センサ42の測定値をバッテリ20の電圧Vとして取得する。監視部31は、リレー41がオフのとき、電圧センサ42の測定値をバッテリ20と充放電経路5の電位差ΔVとして取得し、電位差ΔVが所定値PVv以下になった場合に、リレー41をオンにする。
このように構成することで、一つの電圧センサ42の測定値に基づいて、リレー41をオンする制御およびオフする制御の両方を判定することができる。これによって、車両の停止中に動作させるセンサの数を低減することができ、また監視部31の消費電力も低減することができる。
なお、バッテリ20の電圧Vを監視する場合に、リレー41の両端に電圧センサを接続することも考えられるが、この場合、リレー41の両端で測定される電位差に、リレー41の抵抗の要素が含まれることになる。この場合、バッテリ20が小電流で充電され、徐々に過充電状態になるような場合、リレー41の両端の電位差が十分に大きくならない可能性がある。本実施形態では、電圧センサ42の両端を、バッテリ20のプラス端子側の、リレー41と充放電経路5の間と、バッテリ20のマイナス端子側と、に接続している。これによって、電圧センサ42で測定される電位差には、リレー41の抵抗の要素が含まれないため、バッテリ20が小電流で充電されるような場合でも、電圧センサ42で測定される電位差に適切に反映することができる。
(3)車両用電源装置1は、バッテリ20の温度Tを測定する温度センサ44を備える。
閾値設定部32は、バッテリ20の温度Tに基づいて上限値Vtuおよび下限値Vtlを算出する。
閾値設定部32は、上限値Vvuおよび上限値Vtuのいずれか低い方を上限値Vuとして設定する。
閾値設定部32は、下限値Vvlおよび下限値Vtlのいずれか高い方を下限値Vlとして設定する。
閾値設定部32が、温度センサ44で測定されるバッテリ20の温度Tに基づいて上限値Vtuおよび下限値Vtlを算出することで、リアルタイムのバッテリ20の温度Tを反映した上限値Vtuおよび下限値Vtlを算出することができる。また、上限値Vuについては、上限値Vvuおよび上限値Vtuのいずれか低い方、下限値Vlについては、下限値Vvlおよび下限値Vtlのいずれか高い方、とすることで、上限値Vuおよび下限値Vlの間の範囲が厳密に設定されることになり、異常電流の検出精度を向上させることができる。
(4)車両用電源装置1は、バッテリ20を構成する複数のセルの電圧Vcを測定する電圧センサ43(第2の電圧センサ)を備える。
閾値設定部32は、バッテリ20の温度Tに応じた内部抵抗Rと許容電流Iに基づいて電圧変動量RIを算出する。
閾値設定部32は、電圧センサ43で測定された最小セル電圧Vcminに電圧変動量RIを足したものを、上限値Vtuとして算出する。
閾値設定部32は、電圧センサ43で測定された最大セル電圧Vcmaxから電圧変動量RIを差し引いたものを、下限値Vtlとして算出する。
閾値設定部32は、バッテリ20の温度Tの測定値を用いて算出した電圧変動量RIを、セル電圧Vc(最小セル電圧Vcminおよび最大セル電圧Vcmax)に反映させて、上限値Vtuおよび下限値Vtlを算出する。すなわち、上限値Vtuおよび下限値Vtlは、バッテリ20のリアルタイムの状態を反映させたものであり、最終的に設定される上限値Vuおよび下限値Vlにも、バッテリ20のリアルタイムの状態が反映される。監視部31は、上限値Vuおよび下限値Vlを用いて処理を行うことで、異常電流の検出精度を向上させることができる。
(5)閾値設定部32は、車両の停止中に、時間間隔TDを空けて上限値Vuおよび下限値Vlの設定を繰り返し行う。
閾値設定部32の処理を、車両の停止中に繰り返し行うことで、バッテリ20の温度Tやセル電圧Vcの変化に応じて上限値Vuおよび下限値Vlの設定を適切に行うことができる。また、閾値設定部32が処理を行う際には、BMS30は通常モードに復帰することが考えられる。そのため、次回の閾値設定までの時間間隔TDを、例えば、バッテリ20の温度変化が起きやすい時間と、通常モードに復帰する消費電力等を考慮して決定することで、バッテリ20の消費電力の低減と、異常電流の発生の検出精度の向上を両立しやすくなる。
以下、前記した実施形態の変形例を説明する。なお、変形例においては、前記した実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
<変形例1>
前記した実施形態では、閾値設定部32が、車両の停止中に、一定の時間間隔TD(例えば、3時間間隔)で、閾値(上限値Vuおよび下限値Vl)の設定を行うことで、閾値を更新する例を説明したが、この態様に限定されない。
変形例1では、閾値を更新する時間間隔を異ならせる例を説明する。
変形例1では、閾値設定部32は、車両の停止から一定時間FT内は、時間間隔TD1(第1の時間間隔)で閾値の設定を行い、車両の停止から一定時間FTが経過した後は、時間間隔TD2(第2の時間間隔)で、閾値の設定を行う。時間間隔TD1は、時間間隔TD2よりも長い。
車両の走行中は、バッテリ20が充放電を行うため、バッテリ20の温度Tは比較的高い。また、車両負荷6の発熱等によっても、バッテリ20の温度Tが高めに維持されやすい。
一方、車両が停止すると、バッテリ20の充放電は最低限に抑えられ、車両負荷6も大部分が停止する。これによって、車両が停止してから一定時間FT内は、バッテリ20の温度低下が急激になる。すなわち、閾値設定部32が、車両の停止から、バッテリ20の温度変化が大きい一定時間FT内は、閾値の更新頻度を高めることで、バッテリ20のリアルタイムの状態に応じた閾値が設定されるため、監視部31による異常電流の検出精度を向上させることができる。また、閾値設定部32は、温度変化が小さくなる一定時間FTの経過後は、閾値の更新頻度を低くすることで、車両の停止中におけるBMS30の電力消費を低減することができる。
一定時間FTと時間間隔TD1および時間間隔TD2は、それぞれ、車両の停止からバッテリ20の温度Tの変化を事前に検証して設定し、BMS30の記憶装置に記憶させることができる。一定時間FTは、例えば12時間とすることができる。時間間隔TD1は、例えば1時間間隔とすることができ、時間間隔TD2は、例えば3時間間隔とすることができる。
図8は、変形例1における閾値設定部32の処理を示すフローチャートである。
図8に示すように、閾値設定部32は、車両が停止すると(ステップS101:Yes)、タイマを設定して、車両の停止からの経過時間のカウントを開始する(ステップS102)。閾値設定部32は、さらに、最初の閾値設定の処理を行う(ステップS103)。ステップS103の処理は、図6のステップS01~S07と同じ処理であるため、詳細な説明は省略する。
閾値設定部32は、閾値設定の処理が終了すると、タイマを参照して、車両の停止から予め設定した一定時間FT(例えば、12時間)が経過しているかを判定する(ステップS104)。
閾値設定部32は、車両の停止から一定時間FTが経過していない場合は(ステップS104:No)、時間間隔TD1に従ってタイマを設定し(ステップS105)、ステップS107に進む。
閾値設定部32は、車両の停止から一定時間FTが経過した場合は(ステップS105:Yes)、時間間隔TD2に従ってタイマを設定し(ステップS106)、ステップS107に進む。
BMS30は低電力モードに移行して(ステップS107)、次回の閾値設定の時間まで待機する。BMS30は、次回の閾値設定の時間になると(ステップS108)、低電力モードから通常モードに復帰し(ステップS109)、ステップS103に戻り、次の閾値設定を行う。
なお、図8に示す閾値設定部32の処理は、車両が始動したときに終了する。車両の停止からの経過時間のカウントするタイマの設定は解除される。
以上の通り、変形例1の車両用電源装置1は、以下の構成を有する。
(6)閾値設定部32は、車両の停止から一定時間FT内は、時間間隔TD1(第1の時間間隔)で上限値および下限値の設定を行い、車両の停止から一定時間FTが経過した後は、時間間隔TD1(第1の時間間隔)より長い時間間隔TD2(第2の時間間隔)で、上限値および下限値の設定を行う。
車両を停止させるとバッテリ20の温度Tは急激に下がっていくため、車両の停止から一定時間FT内はバッテリ20の温度変化が大きくなる可能性がある。そのため、停車から一定時間FT内は、閾値更新の時間間隔を短くすることで、バッテリ20の温度変化に応じた最適な上限値および下限値の設定を行うことができる。これによって、監視部31による異常電流の発生の検出精度を向上させることができる。さらに、車両停止から一定時間FTの経過後は、閾値の更新頻度を低くすることで、車両の停止中におけるBMS30の電力消費を低減することができる。
なお、変形例1では、2つの時間間隔(時間間隔TD1と時間間隔TD2)を設定する例を説明したが、車両の停止からカウントする一定時間を複数設定して、対応する時間間隔を3つ以上設定しても良い。閾値設定部32は、例えば、車両の停止から6時間内は時間間隔TD1(例えば1時間間隔)で閾値を更新する。閾値設定部32は、6時間を経過してから12時間内は時間間隔TD2(例えば2時間間隔)で閾値を更新する。閾値設定部32は、車両の停止から12時間を経過した後は、時間間隔TD2よりさらに長い時間間隔TD2’(例えば3時間間隔)で閾値を更新しても良い。
<変形例2>
変形例2では、閾値設定部32が、閾値設定を行う際に、前回の閾値設定との温度差に応じて、次回の閾値設定までの時間間隔を決定する例を説明する。
なお、変形例2に係る車両用電源装置1の構成は、前記した実施形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。
変形例2において、閾値設定部32は、閾値の設定を行う際に、温度センサ44から取得したバッテリ20の温度Tを、記憶装置に記憶させる。閾値設定部32は、さらに、取得したバッテリ20の温度Tと、前回の閾値の設定の際に取得したバッテリ20の温度Tpreとの差分(温度差ΔT)を算出する。
閾値設定部32は、温度差ΔTを、閾値設定部32は、温度差ΔTが温度差の所定値PVtを超えれば、次回の閾値設定までの時間間隔として、時間間隔TD3(第3の時間間隔)を設定する。閾値設定部32は、温度差ΔTが所定値PVt以下であれば、次回の閾値設定までの時間間隔として、時間間隔TD4(第4の時間間隔)を設定する。時間間隔TD4は、時間間隔TD3よりも長い時間である。
時間間隔の初期値としては、時間間隔TD3を設定することができる。温度差ΔTと比較する所定値PVtは、予め設定してBMS30の記憶装置に記憶させることができる。
閾値設定部32は、前回の閾値設定時との温度差ΔTを算出することで、バッテリ20の温度変化が大きい状態かを判定することができる。温度差ΔTが所定値PVt以下であれば、次回の閾値設定までのバッテリ20の温度変化も小さいことが予想される。この場合には、次回の閾値設定までの時間間隔を、初期値(時間間隔TD3)よりも長くしても、監視部31による異常電流の検出精度に影響を与えにくい。さらに、閾値の更新頻度が低くなることで、BMS30の電力消費を低減することができる。
図9は、変形例2における閾値設定部32の処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、閾値設定部32は、車両が停止すると(ステップS201:Yes)、最初の閾値設定の処理を行う(ステップS202)。ステップS202の処理は、図6のステップS01~S07と同じ処理であるため、詳細な説明は省略する。
閾値設定部32は、閾値を設定した後、BMS30の記憶装置に、前回の閾値設定におけるバッテリ20の温度Tpreが記憶されているかを確認する(ステップS203)。
閾値設定部32は、温度Tpreが記憶されていない場合は(ステップS203:No)、初期値の時間間隔TD3に従って次回の閾値設定の時間をタイマに設定し(ステップS204)、ステップS208に進む。
閾値設定部32は、温度Tpreが記憶されている場合は(ステップS203:Yes)、温度Tpreと、今回の閾値設定で温度センサ44から取得したバッテリ20の温度Tとの温度差ΔTを算出する(ステップS205)。閾値設定部32は、温度差ΔTを所定値PVtと比較する(ステップS206)。閾値設定部32は、温度差ΔTが所定値PVtを超えれば(ステップS206:Yes)、ステップS204に進み、時間間隔TD3に従って次回の閾値設定の時間をタイマに設定し、ステップS208に進む。閾値設定部32は、温度差ΔTが所定値PVt以下であれば(ステップS206:No)、時間間隔TD4に従って、次回の閾値設定の時間をタイマに設定し(ステップS207)、ステップS208に進む。
閾値設定部32は、今回の閾値設定で取得したバッテリ20の温度Tを、次回の閾値設定処理の際に使用するバッテリ20の温度Tpreとして記憶装置に記憶させる(ステップS208)。
BMS30は低電力モードに移行して(ステップS209)、次回の閾値設定の時間まで待機する。BMS30は、次回の閾値設定の時間になると(ステップS210)、低電力モードから通常モードに復帰し(ステップS211)、ステップS202に戻り、次の閾値設定を行う。
なお、図9に示す閾値設定部32の処理は、車両が始動したときに終了する。時間間隔の設定は、初期値の時間間隔TD3にリセットされる。
以上の通り、変形例2に係る車両用電源装置1は、以下の構成を備えることができる。
(7)閾値設定部32は、上限値および下限値の設定を行う際に、バッテリ20の温度Tと、前回の設定におけるバッテリ20の温度Tpreとの差分である温度差ΔTを算出する。閾値設定部32は、温度差ΔTが所定値PVtを超えれば、次回の上限値および下限値の設定までの時間間隔を、時間間隔TD3(第3の時間間隔)とする。閾値設定部32は、温度差ΔTが所定値PVt以下であれば、次回の上限値および下限値の設定までの時間間隔を、時間間隔TD3より長い時間間隔TD4(第4の時間間隔)とする。
これによって、バッテリ20の温度変化が大きい状態では、閾値更新の頻度を高くし、バッテリ20の温度変化が小さい状態では、閾値更新の低くすることができる。これによって、監視部31による異常電流の検出精度を確保しつつ、BMS30の電力消費を低減することができる。
なお、変形例2では、2つの時間間隔(時間間隔TD3と時間間隔TD4)を設定する例を説明したが、3つ以上の時間間隔を設定しても良い。その場合、温度差ΔTと比較する所定値を、複数用意することができる。
例えば、時間間隔TD4よりさらに長い時間間隔TD4’を設定しても良い。この場合、閾値設定部32は、温度差ΔTを、第1の所定値PVv1と、第1の所定値PVv1より小さい第2の所定値PVv2と比較しても良い。閾値設定部32は、温度差ΔTが、第1の所定値PVv1を超えていれば、時間間隔TD3を設定する。閾値設定部32は、温度差ΔTが、第1の所定値PVv1以下であり、第2の所定値PVv2を超えていれば、時間間隔TD4を設定する。閾値設定部32は、温度差ΔTが、第2の所定値PVv2以下であれば、時間間隔TD4’を設定することができる。
変形例2は、変形例1と組み合わせることができる。
変形例1では、閾値設定部32は、車両の停止から所定時間内は時間間隔TD1を設定し、所定時間経過後の時間間隔TD2を設定していたが、変形例2を組み合わせて、閾値設定の際に、温度差ΔTと所定値PVとの比較を行っても良い。閾値設定部32は、車両の停止から所定時間内において、温度差ΔTが所定値以下であれば次回の閾値設定までの時間間隔を、時間間隔TD1より長くした時間間隔TD1’とすることができる。また、閾値設定部32は、車両の停止から所定時間経過後において、温度差ΔTが所定値PV以下であれば次回の閾値設定までの時間間隔を、時間間隔TD2より長くした時間間隔TD2’とすることができる。
なお、閾値設定部32が所定時間内で温度差ΔTと比較する所定値と、所定時間後に温度差ΔTと比較する所定値は、異なるものとしても良い。
<その他の変形例>
変形例1および変形例2では、閾値設定部32が時間間隔を変更する判定基準として、温度センサ44で測定されるバッテリ20の温度Tを用いる例を示したが、この態様に限定されない。
例えば、BMS30が、バッテリ20の温度Tに加えて、車外の温度を測定する温度センサの測定値を取得できるようにしても良い。閾値設定部32は、車外の温度とバッテリ20の温度Tを比較しても良い。車外の温度とバッテリ20の温度Tの差が大きければ、バッテリ20の温度は、車外の温度に影響を受けて大きく変動することが予想される。閾値設定部32は、車外の温度とバッテリ20の温度Tの差が所定値より大きければ、閾値設定の更新頻度を高めても良い。
例えば、バッテリ20が、太陽光、雨、雪等の影響を受けやすい場所に設置されている場合、閾値設定部32は、太陽光や雨滴の検出を基準として、時間間隔を変更しても良い。太陽光の照射量が大きい場合は、バッテリ20の温度Tも大きく上昇することが考えられ、雨が降るとバッテリ20が冷やされて温度が大きく減少することが考えられる。
この場合、BMS30は、車両への太陽光の照射量を検出する光量センサや、車両に付着した雨滴を検出するレインセンサの測定値を取得できるようにしても良い。閾値設定部32は、これらの測定値が所定値を超える場合に、閾値設定の更新頻度を高めても良い。
あるいは、BMS30が、無線通信により外部サーバから天気予報を受信できるようにしても良い。閾値設定部32は、猛暑日、雨、雪等の、温度変化が大きいと予想される天気予報を受信した場合は、時間間隔を変更して、閾値設定の更新頻度を高めても良い。
前記した実施形態では、監視部31と閾値設定部32を、BMS30の機能の一つとして構成する例を説明したが、この態様に限定されない。
監視部31および閾値設定部32のいずれか一方または両方を、BMS30とは別の演算装置によって構成しても良い。この場合、別の演算装置は、BMS30と通信可能なものとすることができる。
例えば、監視部31を別の演算装置によって構成し、閾値設定部32を、BMS30の機能の一つとして構成しても良い。前記したように、監視部31は、車両の停止中に電圧センサ42の測定値に基づいてリレー41のオンおよびオフを制御する単純な処理を行うものである。そのため監視部31は、BMS30よりも製造コストが少なくかつ電力消費の少ない演算装置で構成することができる。そのため、監視部31として別の演算装置を設けるコストを低減することができる。
なお、前記した実施形態では、閾値(上限値Vu、下限値Vl、所定値PVv、所定値PVt等)を用いた比較処理を説明している。比較処理の一例として、閾値の比較対象が「閾値以上」または「閾値以下」である場合に判定を行う態様を説明している場合、この態様のみに限定されない。比較処理は、閾値の比較対象が「閾値を超える」または「閾値未満」である場合に判定を行う態様も含むことができる。同様に、比較処理の一例として、閾値の比較対象が「閾値を超える」または「閾値未満」である場合に判定を行う態様を説明している場合、閾値の比較対象が「閾値以上」または「閾値以下」である場合に判定を行う態様も含むことができる。すなわち、閾値を用いた比較の態様は、前記した実施形態の例に厳密に解釈されるものではない。
1 車両用電源装置
2 バッテリパック
5 充放電経路
8 ジャンプスタート端子(端子)
20 バッテリ
30 BMS(バッテリマネジメントシステム)
31 監視部
32 閾値設定部
41 リレー(スイッチ)
42 電圧センサ(第1の電圧センサ)
43 電圧センサ(第2の電圧センサ)
44 温度センサ
6 車両負荷
7 車両電源

Claims (7)

  1. バッテリと、
    前記バッテリを車両負荷および車両電源に接続する充放電経路と、
    前記充放電経路に接続され、外部電源と接続されることで、当該外部電源に対する電力の入力および出力を可能とする端子と、
    前記バッテリと前記充放電経路の間に設けられたスイッチと、
    前記バッテリの電圧を測定する第1の電圧センサと、
    車両の停止中に、前記第1の電圧センサで測定される前記バッテリの電圧を監視して、前記スイッチを制御する監視部と、
    前記バッテリの電圧の監視に用いる上限値および下限値を設定する閾値設定部と、
    を備え、
    前記監視部は、前記バッテリの電圧が、前記上限値および前記下限値の間の範囲を逸脱する場合に、前記スイッチをオフにして、前記バッテリを前記充放電経路から遮断し、
    前記閾値設定部は、前記バッテリの特性に応じた使用可能な電圧範囲に基づいて設定される第1の上限値および第1の下限値と、前記バッテリの温度に応じた異常電流の発生による電圧変動量に基づいて設定される第2の上限値および第2の下限値の中から、前記上限値および前記下限値を設定する、車両用電源装置。
  2. 前記第1の電圧センサは、前記バッテリの一端側の前記スイッチと前記充放電経路の間と、前記バッテリの他端側との2点に接続され、2点間の電位差を測定する電圧センサであり、
    前記監視部は、前記スイッチがオンのとき、前記第1の電圧センサの測定値を前記バッテリの電圧として取得し、
    前記監視部は、前記スイッチがオフのとき、前記第1の電圧センサの測定値を前記バッテリと前記充放電経路の電位差として取得し、前記電位差が所定値以下になった場合に、前記スイッチをオンにする、請求項1記載の車両用電源装置。
  3. 前記バッテリの温度を測定する温度センサを備え、
    前記閾値設定部は、
    前記バッテリの温度に基づいて前記第1の上限値および前記第1の下限値を算出し、
    前記第1の上限値および前記第2の上限値のいずれか低い方を前記上限値として設定し、
    前記第1の下限値および前記第2の下限値のいずれか高い方を前記下限値として設定する、請求項1記載の車両用電源装置。
  4. 前記バッテリを構成する複数のセルの電圧を測定する第2の電圧センサを備え、
    前記閾値設定部は、前記バッテリの温度に応じた内部抵抗と許容電流に基づいて前記電圧変動量を算出し、
    前記第2の電圧センサで測定された最小セル電圧に前記電圧変動量を足したものを、前記第2の上限値として算出し、
    前記第2の電圧センサで測定された最大セル電圧から前記電圧変動量を差し引いたものを、前記第2の下限値として算出する、請求項3記載の車両用電源装置。
  5. 前記閾値設定部は、前記車両の停止中に、時間間隔を空けて前記上限値および前記下限値の設定を繰り返し行う、請求項1記載の車両用電源装置。
  6. 前記閾値設定部は、前記車両の停止から一定時間内は、第1の時間間隔で前記上限値および前記下限値の設定を行い、前記車両の停止から前記一定時間が経過した後は、前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で、前記上限値および前記下限値の設定を行う、請求項5記載の車両用電源装置。
  7. 前記閾値設定部は、前記上限値および前記下限値の設定を行う際に、前記バッテリの温度と、前回の設定における前記バッテリの温度との差分を算出し、前記差分が所定値を超えれば、次回の前記上限値および前記下限値の設定までの時間間隔を、第3の時間間隔とし、前記差分が所定値以下であれば、次回の前記上限値および前記下限値の設定までの時間間隔を、前記第3の時間間隔より長い第4の時間間隔とする、請求項5または6記載の車両用電源装置。
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