JP7442624B2 - 肢虚血を治療するための活性化間葉系幹細胞 - Google Patents

肢虚血を治療するための活性化間葉系幹細胞 Download PDF

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Description

細胞療法の進歩及び成功は、再生組織及び器官への増殖、分化及び統合の刺激によって幹細胞を操作することを可能にする技術に依存する。単離された幹細胞は、細胞単離、細胞増殖、移植のための前処置及び移植後処置を含む細胞療法手順の異なる段階で操作することができる。本発明は、脂肪組織から単離された間葉系幹細胞の活性を調節するための臨床的に承認された抗炎症薬の使用に関する。血管新生因子及びサイトカインを含む様々な増殖因子の分泌の調節、並びに代謝活性の調節を使用して、様々な健康状態の治療のための効率的なMSCベースの医薬品を開発することができる。
間葉系幹細胞(MSC)は、インビトロで様々な細胞系譜に分化し、再生過程において免疫調節機能を有する能力を特徴とする(Augello及びDe Bari、2010年)(Shiら、2010年)。特定の活性成分を特定の用量で送達する薬学的処置とは異なり、MSCは、外部刺激に応答して様々な生物活性化合物を分泌することによって治療効果を発揮する(Maら、2014年)。MSCによって産生される可溶性因子は、組織傷害及び再生に大きな影響を及ぼす抗炎症及び血管新生プロセスに関与する。MSCを使用して処置することができる疾患の中には、例えば、心筋梗塞、糖尿病、移植片対宿主病及び肝硬変などの免疫障害及び非免疫障害がある(Weiら、2013年)(Shiら、2010年)。MSCの免疫調節特性及び炎症性微小環境がそれらの機能にどのように影響するかを理解することは、治癒及び組織再生を刺激するための局所的及び/又は全身的状態を作り出すことを目的として、MSCの治療効率を高めるためのより良好な戦略を開発するために非常に重要である。
末梢動脈疾患は、血管の機能不全による酸素及びグルコースの供給制限を特徴とする状態である。末梢血管疾患は、一般に動脈を冒し、最も進行した段階では重症肢虚血(CLI)を引き起こす。今日まで、最も一般的な治療選択肢としては、薬理学的治療及び外科手術が挙げられる(Norgrenら、2007年)、(Hamdyら、2013年)、(Cullら、2014年)。非ステロイド性抗炎症薬及び合成グルココルチコイド注射は、CLI患者の疼痛及び炎症を軽減するために広く使用されている。しかし、多くの場合、疾患進行の結果は壊疽及び肢切断である。新しい高度な治療法の開発は、臨床転帰を改善し、患者の生活水準を高めることができる。虚血状態の処置のためのMSCの臨床的可能性が、いくつかの動物モデル及び初期段階のヒト臨床試験において記載されている(Liew及びO’Brien、2012年)。急性虚血性障害の処置のためのMSCの投与の効率及び安全性は、大きな可能性を示す。MSCの治療効率は、炎症を抑制し、血管形成を刺激する免疫調節因子及び血管新生因子を提供するMSCの能力に依存する。非活性化MSCは低レベルの免疫抑制因子を発現するが、注射部位における局所状態はそれらの機能性に影響を及ぼす。MSCの治療効果を改善するために、様々な戦略が開発されている。IFNγ又はTNFαによるMSCの刺激を使用して、免疫調節因子の分泌を誘導している(Cropら、2010年)。また、MSCにおけるCXCR4の過剰発現は、非修飾細胞と比較して、虚血組織へのMSCのより効果的なホーミングをもたらす(Chengら、2008年)。したがって、MSCの免疫抑制作用及び血管新生作用を、患部組織/罹患組織における条件を変化させることによって、又は移植の前にMSCを前処置することによって刺激することができた。肢虚血を有する患者は異なる抗炎症薬で処置されるので、MSCの抗炎症及び血管新生機能に対するこれらの薬物の結果の理解は極めて重要である。NSAIDの大部分は、シクロオキシゲナーゼ酵素の阻害によるプロスタグランジン合成の遮断を介して機能する。プロスタグランジンPGE2は、炎症の調節に関与するMSCによって分泌される重要な化合物の1つであることが知られている。しかし、MSC抗炎症療法における複合的な代謝応答並びに抗炎症因子及び血管新生因子の分泌に対するNSAIDの効果は知られていない。
細胞周期、代謝活性、並びにAdMSCによる血管新生及び炎症性サイトカインの発現に対する治療用量で、虚血性障害を処置するために臨床診療において使用されるNSAID(パラセタモール、メタミゾール(analgin)、ケトプロフェン及びジクロフェナク)及びグルココルチコイドプレドニゾロンの効果を分析し、以下に記載する。
本発明の目的は、肢切断を回避するために、閉塞血管を置換するための血管形成増殖用の医薬品を提供することである。
本発明者らは、間葉系幹細胞を刺激して、虚血肢における再生に影響を及ぼし、血管新生及び動脈形成を改善する調節因子を分泌させるためのプロトコルを開発した。活性成分がメタミゾールであるメタミゾール(analgin)によるMSCの処置は、細胞周期を変化させ、血管新生栄養因子VEGF、HGF、TEK及びbFGFの合成を刺激し、炎症性サイトカイン及びケモカイン、例えば、IL6、IL1RN、CCL2、IL8/CXCL8などの発現を低下させる。
肢虚血のラットモデルの使用は、移植前のメタミゾール(analgin)によるMSCの処置が、手術肢の血管新生及び動脈形成を刺激することを示す。
以下の研究例によれば、AdMSCは、重症肢虚血(CLI)を処置するための細胞療法のための包括的かつ有望な細胞供給源である。CLI患者の治療のためのMSCの適用の有望な予備研究にもかかわらず、MSCの可能性はあまり効果的ではなく、診療所におけるそれらの実行可能な使用について多くの疑問が生じる。最近、MSCの前処置及び前活性化が、それらの免疫学的及び治療的可能性をかなり改善することが示された。本発明は、NSAIDメタミゾール(analgin)によるAdMSCの前活性化によるCLIの治療のための新しい戦略を提案する。メタミゾールによるAdMSCのプライミングは、AdMSCの増殖及び代謝活性に影響を及ぼし、細胞周期を変化させ、炎症性サイトカイン及びケモカインの発現プロファイルを動的に調節し、疾患の処置との関連で重要な血管新生マーカーの発現を誘導する。ラットでの前臨床実験は、メタミゾール(analgin)によって活性化されたAdMSCが、それらの加速された信頼性の高い動脈新生及び血管新生によって肢虚血を処置するためのそれらの治療的適用についてより効果的であることを実証した。
本発明では、間葉系幹細胞(MSC)の活性化によって、血管新生増殖因子VEGFA、HGF、bFGF、TEKの分泌が刺激され、炎症促進性サイトカインIL6、CXCL8、CCL2、IL1-RNのレベルが低下する。
本発明は、ヒト患者の肢虚血を治療するための、メタミゾール処置された間葉系幹細胞を提供する。本発明の医薬品は、メタミゾール処置された間葉系幹細胞を含む。生成物は注射可能な形態であり、好ましくは患者1kg当たり100万個の細胞を含む。細胞は、患者の体重1kg当たり0.75~150万個の量で投与される。メタミゾール処置細胞はマイクロ濃度である。
本発明はまた、メタミゾール処置された間葉系幹細胞を含む生成物の生成方法を開示する。本方法は、
脂肪組織を採取することと、
脂肪組織から間葉系幹細胞を分離することと、
MSCを再生することと、
MSCに活性成分を作用させることとを含む。
研究によれば、MSCをメタミゾールで処置することは、生成物が有効であるための利点及び推定を提供する。
処置の結果として、MSCは、新しい動脈の増殖を加速する新しい血管増殖のためのタンパク質及びシグナル伝達分子を産生する。MSCに対する異なる薬物の効果及び本発明で使用される薬物メタミゾールが研究されており、以下に記載される。本発明の生成物は、動物での試験に成功している。
幹細胞は、血管新生及び動脈新生に関与することが既に知られており、以前の実験室研究及び動物実験の目的は、最も有効な細胞薬物の組み合わせを見出すことであった。重症下肢虚血を有する患者にとって時間は重要であるため、可能な限り迅速に作用する細胞性薬物を見出すことが重要である。本発明の生成物はこれまで動物でのみ試験されてきたが、先行技術によれば、ヒト患者に対して同じ効果を有すると考えられる。
添付の図面は以下を示す。
抗炎症薬(AID)で処置したMSCのWST代謝活性アッセイを示す図である。対照及びAID処置(パラセタモール、メタミゾール(analgin)、ジクロフェナク、ケトプロフェン、プレドニゾロン)AdMSCのためのWST-1試薬との2時間のインキュベーション後、440nmで吸光度を測定した。AdMSC代謝活性を、処置の1、2、3及び5日後に測定した。 対照及びAID処置AdMSCの細胞周期分析を示す図である。AID処置及び対照AdMSCを、処置の24時間後にヨウ化プロピジウム(PI)で染色し、BD Accuri C6によるフローサイトメトリーを使用して分析した。 AdMSCにおける血管新生マーカー発現に対するAIDの効果を示す図である。AIDで24時間処置したAdMSCにおけるVEGFA、HGF、bFGF及びTEK mRNA発現レベルをRT-qPCRによって三連で測定し、GAPDH mRNA発現レベルで正規化した。AID処置細胞からのデータを、対照未処置AdMSCに対して相対的に計算し、結果を対数スケールで表す。正の値は、対照未処置細胞と比較してmRNAレベルの増加を示し、負の値は減少を示した。 ヒートマップとして表した、LPS刺激及びAID処置した24時間AdMSCにおける炎症遺伝子の相対的mRNA発現を示す図である。発現レベルをRT-qPCRによって三連で測定し、GAPDH mRNA発現レベルで正規化した。LPS刺激したAID処置AdMSCからのデータを、LPS処置細胞と比較した相対倍率差として計算し、対数スケールに変換した。遺伝子発現の定量的変化を色で表し、赤色は上方制御を示し、青色は下方制御を示す。GENE-Eソフトウェアを使用して発現データを可視化した。 培地中の炎症因子の変化を示す図である。分泌されたIL6、CXCL8、CCL2及びIL1RNレベルを、対照、LPS刺激、並びにLPS刺激及びパラセタモール又はプレドニゾン処置AdMSCの条件培地から24、48及び72時間でELISAによって測定し、対照の24時間プローブに対して正規化されたものとして表した。 LPS刺激及びAID処置AdMSCにおける炎症遺伝子の発現プロファイルのヒートマップを示す図である。48時間(A)及び72時間(B)の間のLPS刺激及びAID処置のAdMSCの炎症遺伝子mRNA発現レベルを、LPS処置AdMSCと比較した倍率差として計算し、ヒートマップとして表した。炎症遺伝子mRNAの発現レベルをRT-qPCRによって三連で測定し、GAPDH mRNAレベルで正規化し、対数スケールに変換した。対照LPS処置AdMSCと比較して、正の値(赤色)はより高い発現を示し、負の値(青色)はより低い発現を示す。 血管造影法と灌流の差との間の相関分析を示す図である。(A)は血管形成及び灌流の差を示し、(B)は動脈形成及び灌流の差を示す。実線の回帰直線が当てはめられ、一方、点線は95%信頼区間を表す。 処置群のカプラン・マイヤー生存分析を示す図である。点線は95%信頼区間を表す。BEAULI n=8、CYTORI n=13、MSC n=8、MSCD n=8及びSALINE n=16。 処置群間の灌流の差の一元配置分散分析(ANOVA)を示す図である。(A)は術前のデータを示し、(B)は術後のデータを示し、(C)は術後3日のデータを示し、(D)は術後7日のデータを示し、(E)は術後14日のデータを示す。BEAULI-吸引脂肪組織を用いて手術及び処置した動物群、CYTORI-Cytori Cellution 800/CRS System由来細胞で処置した動物群、MSC-実験室において単離され、増殖された間葉系幹細胞、MSCD-10μMメタミゾール(analgin)で処置した間葉系幹細胞、SALINE-0.9%NaClで処置した対照動物。 処置群間の血管形成及び動脈形成の一元配置分散分析を示す図である。(A)血管形成及び(B)動脈形成の分散分析。BEAULI-吸引脂肪組織を用いて手術及び処置した動物群、CYTORI-Cytori Cellution 800/CRS System由来細胞で処置した動物群、MSC-実験室において単離され、増殖された間葉系幹細胞、MSCD-10μMメタミゾール(analgin)でプライミングした間葉系幹細胞、SALINE-0.9%NaClで処置した対照動物。 一連のMSCD処置動物からの血管造影を示す図である。 一連のMSC処置動物からの血管造影を示す図である。
AIDはMSCの代謝活性及び細胞周期進行に影響を及ぼす
代謝活性に対するパラセタモール(4.4mM)、ジクロフェナク(10μM)、メタミゾール(analgin)(10μM)、ケトプロフェン(50μM)及びプレドニゾロン(0.1μM)の効果の分析を、ドナー変異の効果を低下させるために少なくとも3人のドナーから単離されたAdMSCのプールを使用して行った。代謝活性アッセイ(WST-1)データは、AIDがAdMSCの代謝活性をわずかに変化させることを示した(図1)。最初の48時間の間、分析した全てのAIDがAdMSCの代謝活性を刺激した。メタミゾール(analgin)処置は最初の24時間で細胞代謝を有意に刺激したが、試験した全ての薬物はAdMSCの代謝活性に対する長期抑制効果を示した(図1)。
フローサイトメトリーによって測定された細胞周期変化に対する薬物の効果を図2に示す。非処置対照細胞(G0/G1期-82%)と比較して、G0/G1期の細胞の割合は、ジクロフェナク(81%)、ケトプロフェン(80%)及びプレドニゾロン(77%)による処置で有意に影響されなかった(図2)。G0/1期の細胞の割合は、メタミゾール(analgin)(65%)及びパラセタモール(71%)で処置した培養物ではより低かったが、G2/M細胞周期相の細胞の割合はこれらの培養物で増加した(図2)。得られた結果は、メタミゾール(analgin)及びパラセタモールが、G2/M期にAdMSCを蓄積したので、細胞周期に影響を及ぼす唯一の研究された薬物であることを示す。
結論として、試験した全てのAIDはAdMSCの代謝活性に影響を及ぼしたが、メタミゾール(analgin)及びパラセタモールは細胞周期進行もわずかに変化させた。
AIDは血管新生因子の発現に影響を及ぼす
MSCによって産生される多数の可溶性因子が、インビボでの血管形成及び血管新生の調節に関与する(Estradaら、2009年)。一方、MSCは、特定の条件において血管形成を阻害することが明らかにされている(Otsuら、2009年)。また、栄養因子VEGF及びbFGFは、虚血の処置において血管形成を刺激することが示されている(Leungら、1989年)。AdMSCにおける血管新生因子の発現に対するAIDの効果を分析した。異なるAIDは、それらの発現を刺激するか又は抑制するかのいずれかで血管新生因子の発現に異なって影響した。メタミゾール(analgin)及びケトプロフェンによるAdMSCの処置は、VEGFA、HGF、bFGF及びTEK mRNA発現の上方制御をもたらし(図3)、ジクロフェナクは効果がなく、パラセタモール及びプレドニゾロンはVEGFA及びHGF発現を阻害した。更に、パラセタモールはbFGFを誘導したが、TEK発現を強く抑制したのに対して、プレドニゾロンは反対の効果を有した(図3)。
免疫調節因子の発現に対するAIDの効果
MSCによって分泌されるいくつかの炎症性サイトカイン及びケモカインは、免疫調節のプロセスに関与し、それにより、免疫担当細胞に影響を及ぼす。MSCによって分泌されるサイトカインのレベルにおける定量的差異は、微小環境の局所的条件を決定し、抗炎症反応を誘導する。AID処置と組み合わせたMSC治療に応答した炎症性バイオマーカープロファイルの同定は、全体として免疫学的状態に対するそのような介入の結果を予測することができた。タンパク質及び遺伝子発現レベルでのAdMSCの炎症プロファイルに対するAID処置の効果を分析した。
標準的な培養条件におけるパラセタモール、ジクロフェナク、メタミゾール(analgin)、ケトプロフェン及びプレドニゾロンへのAdMSCの曝露は、免疫調節因子の合成及び分泌にわずかな影響しか及ぼさない(表1)。パラセタモールのみが、未処置細胞と比較して、培養培地中のIL6、CXCL8/IL8及びCCL2レベルの有意な低下をもたらした。
炎症状態を模倣するために、AID処置の前にAdMSCをリポ多糖(LPS)に曝露した。炎症性サイトカインIL6、CXCL8、CCL2及びIL1RNのレベルは、LPS処置後に増加した(表1)。次いで、LPS処置AdMSCをAIDに曝露して、炎症状態におけるサイトカインに対するそれらの効果を試験した。
パラセタモール及びプレドニゾロンは、LPS刺激AdMSC培養物におけるIL6及びCXCL8のレベルを有意に低下させた(表1)。メタミゾール(analgin)の阻害効果は、CCL2及びIL1RN発現で検出可能であった。対照的に、ケトプロフェン及びジクロフェナクは、LPS刺激AdMSC培養物においてIL6及びCXCL8の発現を刺激した。興味深いことに、ケトプロフェン及びジクロフェナクへのAdMSCの曝露は、CCL2レベルに影響を及ぼさなかった。
表1.AID処置に応答したAdMSCによる炎症因子の分泌。分泌されたIL6、CXCL8、CCL2及びIL1RNタンパク質の濃度(pg/ml)を、対照、LPS刺激したAdMSC及びAIDで24時間処置したAdMSCの培地からELISAによって測定した。
AdMSCにおける炎症性サイトカインのmRNA発現に対するAIDの効果を、RT-qPCR技術を使用して分析した。分析結果を、GENE-Eプラットフォームを使用してヒートマップグラフとして可視化した(図4)。AIDによるAdMSCの短期処置は、炎症性サイトカインの発現に影響を及ぼした。試験した全てのAIDにAdMSCを24時間曝露すると、IL-1RN、IDO1、並びにケモカインCXCL9及びCXCL10のレベルが有意に低下したが、IL4 mRNA発現が誘導された(図4)。炎症促進性サイトカインCCL2、CCL3、TNF、IL6、IL1A及びIL1Bの発現は、ケトプロフェン及びメタミゾール(analgin)処置によって抑制された。NSAID処置は、異なるTGFβファミリーメンバーの発現に対して反対の効果を有するが、TGFβ1及びTGFβ3は抑制され、TGFβ2発現はパラセタモール及びジクロフェナク処置後に刺激された(図4)。全体として、これらのデータは、様々なAIDが、特定の炎症性サイトカインの発現を刺激又は抑制する短期処置においてさえ、AdMSCトランスクリプトームプロファイルを異なって変化させたことを示している。
LPS誘導AdMSCのAID処置がサイトカインレベルに長期の変化を示すかどうかを調べるために、培養培地中のサイトカインレベルに対するパラセタモール及びプレドニゾロンの効果を分析した。血清欠乏状態におけるLPS誘導性AdMSCの単回処置でさえ、それらのサイトカインプロファイルに有意に影響を及ぼした(図5)。CCL2、IL6及びIL-1RNのレベルが、対照の未処置AdMSCの培地において3日間にわたって増大した。LPSによるAdMSCの活性化は、分析した各時点においてCCL2、CXCL8、IL6及びIL-1RNの発現を誘導した。本発明者らの結果は、パラセタモール処置が対照培養物と比較してLPS処置培養物中のCCL2のレベルを低下させ、その期間中にCXCL8、IL6及びIL-1RN発現に有意な影響を及ぼさなかったことを示している(図5)。CCL2及びIL6発現の場合、おそらくこれらの薬物の背後にある様々な機構の影響のために、プレドニゾロン治療の効果はパラセタモールとは反対であった。したがって、プレドニゾロンは、全ての時点でCCL2の発現を有意に刺激したが、IL-1RNを阻害し、処置の72時間後にIL6のレベルを中程度に誘導した(図5)。
AdMSCにおけるサイトカインのmRNA発現に対する反復AID処置(48及び72時間)の効果を、RT-qPCR技術を使用して分析した。サイトカイン遺伝子の差次的発現を図6にヒートマップとして表す。分析結果は、2つの時点の間でサイトカイン遺伝子の異なる発現プロファイルを示した。様々な薬物に曝露すると、炎症促進因子及び抗炎症因子の複雑な発現パターンが観察された。IL1B、CXCL9、又はCCL2などのほとんどの炎症促進性サイトカインの発現は、AID処置時に下方制御されたが、いくつかの因子(TNF又はMIF)のレベルはその間に回復し、薬物処置時のそれらの動的調節を示した。しかし、抗炎症因子(IL4、TNFAIP6、IDO1)の安定した誘導発現は観察されなかった。
全体として、これらのデータは、炎症因子の発現が時間依存的に様々なAIDによって有意に変化し得ることを示している。
Cytori由来ADRCを参照系として使用する筋虚血の動物モデルの設定
前臨床研究の目的は、別々に単離され、条件的に操作されたヒトAdMSCを比較することによって、血管新生及び動脈新生を最も促進する条件及び細胞を評価することであった。これらのタイプの前臨床研究は、後肢虚血モデル(HLIM)の使用を意味し、虚血性筋肉の血行再建の回復は、投与された薬物(細胞)の再生能に起因して生じるが、動物自身の再生能力によるものではない。この虚血ウィンドウは、少なくとも2~3週間続くべきである。このモデルでは、更に、インビボ再生のためのAdMSCの試験によく適しているHLIMのヘリングマンモデルの開発に成功した。
処置懸濁液の調製
BEAULI:ボディジェット(軟組織欠損を処置するためのヒト医療の日常的な臨床診療)を使用して得た吸引脂肪組織。吸引脂肪組織は、水ジェット支援脂肪吸引を使用して得られる。採取した脂肪を、LipoCollector(登録商標)又はFillerCollector(登録商標)を用いて残りの流体から穏やかに分離し、脂肪移植のために直ちに使用した。この技術は、脂肪細胞移植の臨床標準として使用されてきた。
CYTORI:水-ジェット脂肪吸引で得た吸引脂肪組織をCytori Cellution 800/CRS System(Cytori Therapeutics社)で処理した。Cytori Cellution由来の再生細胞は、脂肪移植片を濃縮するため、並びに移植された領域における血管形成を改善するための再生医療において、ゴールドスタンダードである。Cytori Cellution 800/CRS Systemは、吸引脂肪組織を使用し、コラゲナーゼで消化し、遠心分離で再生細胞を洗浄及び分離する。注入前に、有核細胞上の量を細胞カウンターで分析した。Nucleocounter NC100(Chemometec社)を使用して、生有核細胞の平均用量をカウントした。生有核細胞の平均数は0.9×10細胞/mlであった。
MSC:ヒトAdMSCを新たに単離した皮下脂肪組織から得て、以前に報告されたように特徴付けた(Linら、2007年)。各投与について、少なくとも3個体及び3回までの継代数由来のAdMSCのプールを、10%ウシ胎仔血清(FBS)(PAA、オーストリア、パッチング)及び1%ペニシリン-ストレプトマイシン(PEST)(Life Technologies社)を補充した低グルコースダルベッコ改変イーグル培地(DMEM-LG)(Gibco、Life Technologies社、米国カリフォルニア州カールスバッド)中で増殖させた。約80~90%のコンフルエンスを達成して、細胞を収集し、動物あたり2×10個の細胞を使用した。
MSCD:AdMSCを、前述のような標準的な培養条件において80%~90%のコンフルエンスになるまで増殖させ、培地を、処置の12時間前に1%FBS及び1%PESTを含有するDMEM-LGに交換し、LPS(0.1ug/ml、Sigma-Aldrich社、ドイツ、シュタインハイム)で2時間刺激し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で激しく洗浄し、メタミゾール(analgin)(10μM)で24時間処置した。細胞を収集し、動物あたり2×10個の細胞を使用した。
SALINE:対照シリーズでは、ラットを生理食塩水(0.9%NaCl)注射で処置した。
動物試験
前臨床動物試験のために、4つの異なる処置(BEAULI、CYTORI、MSC及びMSCD)を試験した。各シリーズにおいて、11匹の動物を手術し、8匹を腓腹筋に注射した異なる細胞で処置し、3匹の対照動物を生理食塩水で処置した。更に、6匹の動物の別個の対照シリーズを手術した。
全ての動物実験は、動物保護のための現地法である欧州指令2010/63/EU(LoKS)に従って設計され、エストニア農業省(現在は農務省)の倫理委員会によって承認された。
雌のSprague-Dawley(SD)ラットを標準的な動物施設条件下(温度(22±2℃)及び湿度(55±10%)が制御された室内で、12時間:12時間の明:暗サイクルでケージあたり2~4匹の動物)で飼育した。動物には、標準的な維持げっ歯類用飼料及び水を自由に摂取させた。
本発明者らのシリーズでは、成体ラット(4±1月齢(n=50)及び1つのシリーズでは12~13月齢(n=11))を使用した。群の数及びサイズの詳細については、統計分析の節を参照されたい。
手術方法
動物を全身麻酔(ケタミン(100mg/ml、Vetoquinol社、フランス)とメデトミジン(1mg/ml、Syva社、スペイン)の混合液をそれぞれ75mg/kgと0.5mg/kgを腹腔内に投与)下で仰臥位で手術した。右肢を切開した。外腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈及び全ての側枝を露出させた。様々なサイズのタンタルマイクロクリップを使用して、動脈及び側枝を閉塞した。タンタルマイクロクリップは、血管造影検査時の良好なマーカーである。電気焼灼を使用して、腸骨動脈及び静脈並びに大腿動脈及び静脈を切除した。処置群の細胞懸濁液0.4ml又は対照群の0.9%生理食塩水を動物の腓腹筋に注射した。皮膚を断続縫合で閉じ、皮膚ステープラで固定した。アチパメゾール(5mg/ml、Syva社、スペイン)1mg/kgの皮下注射によって麻酔を回復させた。動物の体重を毎日測定し、疼痛の徴候についてモニターし、回復期間中に鎮痛薬(ブプレノルフィン(0.3mg/ml、Richterpharma社、オーストリア)0.01~0.03mg/kgを必要に応じて6~12時間毎に最低でも最初の3日間与え、ケトプロフェン(10mg/ml、Merial社、フランス)5mg/kgを必要に応じて24時間毎に最低5日間与えた。体重減少が20%を超えるか、又は重篤な疼痛及び苦痛若しくは瀕死の状態の累積的徴候が観察された場合、安楽死を適用した。
レーザードップラー血液灌流測定
動物は全身麻酔下にあった(外科的介入の日には深部外科手術を行い、灌流測定のみには半量)。測定領域では、電気シェーバー及び除毛クリームを使用して毛を除去した。動物を、37℃の温度に維持するために、加熱され温度制御された表面に5分間置いた。測定にはPeriCam PSI(Perimed AB)を使用した。測定距離は15cmであった。加熱及び温度制御された表面で測定を行った。両肢において、関心領域(ROI)を選択した。測定は、手術前、手術直後、並びに手術の3、7及び14日後に行った。標準的な条件にもかかわらず、異なる動物は灌流が異なるので、同じ動物の手術肢と対照肢との差及び比較差を分析に使用した。
血管造影
手術後14日目に血管造影を行った。動物は、加熱及び温度制御された表面上で、背臥位で全身麻酔をかけた。腹部大動脈を露出させた腹壁に正中切開を行った。大動脈カニューレ挿入のために、造影剤Omnipaque 300と共にMicroSlideキット(Galt Medical社)を使用した。デジタルサブトラクション血管造影を、Ziehm Vision RFD、20kW(Ziehm Imaging社)を使用して行った。
試験群を知らない2人の血管外科医が血管造影結果を分析した。分析では、検出可能な血管の総量、並びに血管形成とは別に動脈新生を見るためにカールした血管の数をカウントした。
統計解析
Microsoft Excel及びJMP10.0 SAS 統計解析ソフトウェアによって統計解析を行った。線形回帰を使用して、血管形成又は動脈形成と灌流との間の関係を分析した。カプラン・マイヤー法を使用して生存を分析し、一元配置分散分析(ANOVA)を使用して、異なる処置群間の灌流の平均差及び新しい血管の平均値を比較した。平均比較のために、ダネットの事後検定を使用して、処置群を生理食塩水対照群と比較した。手術前後で灌流差に変化がなかった場合(3灌流単位未満)、虚血のモデル化は動物において失敗したと考えられ、これらの全ての症例(3匹の生理食塩水処置対照動物)を統計分析から除外した。2つのシリーズのCYTORI処置動物が存在し、それらのうちの一方において、より高齢のラットが使用されたが、より高齢のCYTORI処置ラットとより若齢のCYTORI処置ラットとの間でいかなる測定値においても統計学的に有意な差がなかったので、これらの2つのシリーズの8匹の動物を1つの処置群(n=16)と見なした。
結果
レーザードップラー血液灌流測定と血管造影所見との間の相関分析を図7に示す。
手術の7日後に測定された灌流差(対照脚部の灌流-手術脚部の灌流)と、血管形成及び動脈形成の両方(手術の14日後に行われた血管造影)との間に統計学的に有意な負の相関がある。R=0.51、それぞれ血管形成についてp値0.0031及びR=0.46、動脈形成についてp値0.0095、両方についてn=31。予想通り、相関分析は、手術脚部に良好な灌流がある場合、より多くの新しい血管も存在することを示している。
生存分析を図8に示す。
異なる処置群間で生存に統計学的に有意な差はない。
灌流の差の分析を図9に示す。
図9に見られるように、手術前、手術直後及び手術3日後の群間に統計学的に有意な差はない。生理食塩水処置対照と比較して、7日後にはMSCDに、14日後にはCYTORI群に、それぞれP値0.0008、0.0322と統計的に有意な改善がある。分析は、メタミゾール(analgin)でプライミングされたMSCで処置された動物(試験群MSCD)が、手術後7日目に既に他の群よりも速い血液灌流の回復を有することを示した(P値0.0008)。MSC群とSALINE群との間の差は統計学的に有意ではなく、これはおそらくMSC群のサイズが小さいためである(7日目まで生存した動物は8匹のうち3匹のみ)。
異なる細胞処置群間の血管形成の分析を図10に示す。
CYTORI、MSC及びMSCD処置動物については、生理食塩水対照群動物と比較して有意に良好な血管新生が観察された(P値は、血管形成と動脈形成の両方について、全ての群で0.0001未満であり、MSC群の動脈原性分析については、P値は0.034である)。
処置については盲検化された2人の血管外科医が血管造影の結果を分析した。分析では、検出可能な全ての血管の総量及びカールした血管の量(全ての血管のうちの割合)をカウントして、全体的な血管形成及び動脈新生をそれぞれ評価した。血管造影画像から、MSC及びMSCD処置動物では、手術肢での有効な動脈新生及び血管新生が観察されたことが明確に分かる。

Claims (5)

  1. ヒトの肢虚血の治療における使用のための、メタミゾール処置された間葉系幹細胞を含む生成物。
  2. 患者の体重1kg当たり100万個のメタミゾール処置された間葉系幹細胞の用量で注射される、請求項1に記載の生成物。
  3. メタミゾール処置された間葉系幹細胞が、患者の体重1kg当たり75万~150万個の量で投与される、請求項1又は2に記載の生成物。
  4. 採取された脂肪組織から間葉系幹細胞(MSC)を分離することと、
    MSCを再生することと、
    MSCにメタミゾールを作用させることと、
    を含む、請求項1に記載の生成物を生成する方法。
  5. インビトロで間葉系幹細胞(MSC)を活性化する方法であって、インビトロでMSCにメタミゾールを作用させることによって、前記MSCによる血管新生増殖因子VEGFA、HGF、bFGF、及びTEKの分泌を刺激し、前記MSCの炎症促進性サイトカインCCL2、及びIL1-RNのレベルを低下させることを含む、上記方法。
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