JP7440829B2 - 等温圧縮用気液混合圧縮ポンプ - Google Patents

等温圧縮用気液混合圧縮ポンプ Download PDF

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Description

本発明は、液体を代表する水と気体を代表する空気の泡沫を混合させてから遠心ポンプのインペラで気液混合圧縮を行うことで、概ね圧縮媒体の水温と同程度の等温圧縮を具現化し、高圧環境筐下に取り込まれた気液混合体を水と空気に分離することで、低温度の高圧空気を得ることを主用途とした気液混合圧縮ポンプに関する。
空気を代表とする気体の等温圧縮は、各種の熱機関装置に於いて高効率をもたらすものとして期待される一方で、その実用的な具体化は出来ないとされてきた。近似的方法として従来構造の各種圧縮機と冷却器を複数段動作させることが採用されていた。その放熱は準断熱圧縮に要したエネルギーの放出を意味するもので効率低下を伴っていた。つまり、圧縮行程に於いて、気体からの放熱と周囲による吸熱を同時に行い、圧縮熱による温度上昇を軽微に抑えることができる等温圧縮方法は無かったことになる。
しかしながら、非特許文献「等温圧縮過程を用いた高効率ガスタービンの研究(第1報,性能推定)」では等温圧縮による熱効率の向上について述べられている。更に、特殊分野で利用された水力空気圧縮機(Hydraulic Air Compressor:HAC)による空気の等温圧縮の紹介と(図2)に於いてその概念図が示されている。
この水力空気圧縮機は、高低差による水圧差を利用し、高位置の大気圧水面から空気泡を下降流水と共に低位置の水槽内へ導いて分離させることで高圧圧縮空気を得るものである。下降流水中の空気泡は、下降と共に上昇する水圧により加圧圧縮されると共に、圧縮による熱は周囲の水流に吸収されることから、ほぼ完全な等温圧縮が成される。
下降した流水は、上昇水路にて常圧水面に戻り、空気泡流入による密度低下によって上昇した下降流水面へポンプ等で揚水移送されることで環流可能と成され、圧縮を媒介した流水は吸収した圧縮熱を放出しながら循環継続が可能となる。また当然であるが、高位置からの継続した流水が確保できる場合に於いては環流継続は必要が無い。
この圧縮に於いては、水の密度と重力加速度を其のまま利用するので、高圧縮圧力を得るためには大きな水位落差が必要であり、大量の圧縮空気容量を得るには大容量の水量と下降速度を高めた循環が必要となる。その為、必然的に大掛かりで固定的な装置になり、移動体用熱機関装置への応用は困難であった。
液体に気体泡を混合させてから遠心インペラで加圧圧縮した後に高圧環境下で分離させる方法が、本出願人によって特許文献「特許第4919194号」で提案されている。また、同特許文献(図17)に縦型配置による小形化への提案例が示されている。
それは、気液混合体が遠心インペラを通過する際に、遠心加速度の増加に伴って圧力が上昇した液体で気体泡を圧縮させると共に、液体に圧縮熱を吸収させる構造としている。しかし、主目的の熱効率向上と移動体への応用は可能になったものの、小形化と熱機関装置全体の効率化および小型移動体への応用には課題を残し、更なる改善を必要とした。
図1に従来の気液混合圧縮による垂直配置の等温圧縮構造例の概略図を示す。その図面は前述の特許文献「特許第4919194号」の(図17)と同様であり、空気の等温圧縮構造部分と、その圧縮空気を利用したガスタービンによる駆動装置部分、そして圧縮媒体とした水の運動エネルギーと圧力エネルギーを駆動軸出力として取り出す為の出力水車構造部分とから成っている。
本発明は、等温圧縮用気液混合圧縮ポンプに関するものであるから、等温圧縮構造部分についての概要を説明し、改善すべき課題について記述する。また、気液混合圧縮であるから「液体」と「気体」と記述すべきであるが、以後は液体と気体を各々代表するものとして「水」と「空気」として記述する。
圧縮を行う遠心形インペラ1は、遠心加速度による水の圧力増加を空気泡圧縮に有効作用させるために、駆動軸2により駆動される主板1cと外側の側板1dで羽根1aを挟み込んで接合された閉断面構造の流路を備え、圧縮に伴う気液混合体の空気泡体積の減少に合わせて流路断面積を漸次に減少させて形成されている。そして、気液混合体の混合促進のために流路は略S字形状に設けられている。
側板1dは、吐出し口1gの外側から上方へ延長させて筒状の外周壁1hとして高圧環境下での気液分離空間1jを形成すると共に、気液分離を強制的に行わせるための遠心分離器と成している。そして分離された水を蓄えておく貯水槽の機能を有している。
気液分離空間1jの上端周端部には上端流出口1kと共に、外周壁1hに張り付いている水量の増減によって開閉制御される可変弁1mが備わっている。この水量の保持は高圧空間からの空気の吹き抜けを防止する手段である。
しかし、可変弁1mで遮られて蓄えられた水は、インペラ1の吐出し口1gを塞ぐことにもなって、インペラ1の加圧能力を削ぐことになる。それを補うには更なる高回転化が必要になり、それを支える外周壁1hは更なる高強度とすることが要求される。
上端流出口1kから噴出した水は、近接して低圧環境下に設置された出力水車3によって運動エネルギーと圧力エネルギーを回収し、減速機3aを経て出力軸3bに機械駆動力として出力されている。出力水車3を通過した水は、エネルギーを失い外郭筐体4の底部へと落下して循環する構造になっている。
水はインペラ1の主板1cと側板1dを下方へ延長して形成された環状の吸込流路1fの下端に設けられた吸込口1eから吸引され、空気は固定配置された空気供給口5から噴出させて、インペラ1の回転によって緩慢に旋回しながら吸引される水流に対して、螺旋状の空気泡層を形成させることで気液混合体と成してインペラ1へ供給している。
以上の構造を以て高圧大容量の空気圧縮を行うには、その空気量の数倍の水量を高速循環させることが必要になり、それを駆動するには大変なエネルギーを必要とすることが推定される。更に内部の高圧空気を取り出す際に於いては、高速回転軸等に対しての高圧気密構造構造が必要になり、空気漏れによる損失または気密摺動による駆動損失を伴うものである。
前者の理由は、吸込口1e付近の緩慢な旋回流では空気の取り込み量が限られ、高速旋回流を得るためにはインペラ1の不必要な高速回転が必要となり駆動損失が増加し、環状の吸込口1eに於いて若干ながら発生する遠心加速度によって空気供給口5付近の水圧を増加させて空気の流入を妨げることになる。その対処方法として、空気供給口5からの供給圧力を上昇させる方法もあるが、別途に空気の与圧手段が必要になり小形化を妨げる。
後者の理由は、外郭筐体4の内部が既に常圧環境になっている事にある。この外郭筐体4の内部が高圧環境であるならば高圧空気の取り出しは簡単である。この課題は、インペラ1によって水に与えた駆動エネルギーの回収方法と関係している。
以上のことから、空気供給に於ける水流への依存度が大きいこと、空気供給に於いて単独吸気が困難なこと、水への混合比率の増大が困難であること、圧縮空気の取り出しが困難であること、等が新たな課題として浮上した。これらを整理すると、遠心ポンプを利用した圧縮行程よりも、前段の気液混合体の形成行程および構造体の基本構成に課題があることが分かる。
特許第4919194号(図17)
日本機械学会論文集 59巻565号 論文No.93-0154 等温圧縮過程を用いた高効率ガスタービンの研究(第1報 性能推定) (図2)
気液混合体の形成に於いて、液体の流速および旋回速度への依存度を低下させ、気体の単独吸気を可能とし、気体の混合比率を高めること、によって高効率な等温圧縮用気液混合圧縮ポンプを具現化することを課題とする。
本発明による課題の解決は、気液混合圧縮による等温圧縮を行う専用ポンプとして、その機能を明確化するとともに、次の5項目の手段を以て解決されるものである。
(1)遠心ポンプのインペラによって圧縮媒体となる水に与えられたエネルギーを、運動エネルギーと圧力エネルギーに分けて効率的に回収する。圧力エネルギーに於ける圧力は、高圧環境下に於ける圧縮空気圧力と同圧力であるから、圧力エネルギーの回収装置は高圧空気の吹き抜けを防止する圧力維持装置としての機能をも付与させる。
その為に、遠心ポンプのインペラおよび気液分離空間の外周部を高圧筐体で覆い、気液分離空間の上端流出口から遠心加速度によって噴出する水の運動エネルギーを回収する。そして高圧筐体から常圧環境下へと流出させる流出口に於いて圧力エネルギーを回収する。運動エネルギーと圧力エネルギーを失った水は常圧筐体の底部に戻るようにする。
(2)遠心ポンプの吸込口に、常圧環境下の静止水を吸い上げると共に回転力を付与する中空翼構造の気液混合プロペラを設け、その後端部の負圧部分から空気泡を水流中に供給させながら混合させる。これは静止水中でプロペラを高速回転させる際に発生するキャビテーション現象を利用したもので、プロペラ中空部は負圧となるので常圧空気の供給があれば単独吸気を可能となる。
(3)遠心ポンプの吸込口を延長して円筒部分に気液混合プロペラを組み込んで同軸駆動と成し、円筒外面に中空部開口を設けると共に、その円筒外周面に近接して中空部開口を覆う様にすると共に内側を開口とした環状空気管路を設ける。その環状空気管路は給気管で常圧筐体の外部と接続される。環状空気管路に流入する漏水は、環状空気管路の下部に溜める構造として、吸水口の円筒外面に設けた局部フィンによって流出させる。
(4)環状空気管路による空気供給路が確保できるので、駆動軸を二重軸構造とすることが可能に成り、遠心ポンプのインペラーの回転数と気液混合プロペラの回転数を各々独立させて運転する構造とする。両方の回転数が比例する場合は、片方を駆動して他方は減速機あるいは増速機を介して駆動することを可能とする。
(5)各々独立させて駆動することができるから、高速回転する駆動軸に同軸駆動の送風ファンを組み込む。一般的な使用状況を考慮すると、気液混合プロペラの高速回転が妥当で効果的であるから、送風ファンは気液混合プロペラと同軸駆動させる。そして、送風ファンで与圧した空気を送気することに因って、環状空気管路への漏水をも抑制させる。
(1)遠心ポンプのインペラーおよび気液分離空間を高圧筐体で覆い囲むことによって、水は滞留すること無く上端に到達して、遠心加速度で加速された水は上端流出口から放射状に流出するので、速度水頭水車で流出方向をインペラーの回転を加勢する方向に変えることでその運動エネルギーを効率よく回収することができる。
空気は分離後に高圧筐体上部の適当な位置から取り出されて、供給と流出の関係で圧力は決まる。高圧筐体下部に溜まった水は、空気と同圧力の圧力エネルギーを有しているから、常圧環境下へ放出させてインペラーの外壁に組み込んだ圧力水頭水車でインペラー回転を加勢することでエネルギーを回収することができる。
気液分離空間内に余分な水を滞留させないので、外周壁に掛かる負荷を減らすことができると共に、回転数の増減に対する追従性も向上するので運転の自由度が向上する。これは高圧空気の消費状態急変への対応能力を左右する項目であり、各種の機器への組み込みを考慮する場合、必要な機能となって効果的となる。
(2)常圧環境下の遠心ポンプ吸込口付近の水の状態は概ね静止水であるから、インペラーへ送り込むにはプロペラで揚水するのが効果的であり、更に予行動作としての回転流の付与ができて、インペラーへの円滑な導水を可能とする。
水中でのプロペラの高速回転は、翼端や後端部にキャビテーションを発生させて有害とされている。これは負圧発生によるものであるから、中空翼として後端部に気泡放出口を設けることに因って、揚水流と回転流の付与および気液混合が同時に成される効果的な構造手段となる。また中空翼の対水速度および中空部の開口形状寸法は、外側の方が大きく設定できるので、外側からの給気は好都合で十分な容量の給気が可能となる。
(3)インペラの吸水口を延長した円筒部分に中空翼プロペラを組み込んで、円筒外面に中空部開口を設けると共に、その円筒外周面に環状空気管路を設け、常圧筐体外部から給気可能としたことで、単独吸気が可能となると共に、他の機構部品等に影響されない自由度の高い給気構造を構築することができる。これは大容量の空気圧縮を行う場合には大いに有効なものである。
(4)環状空気管路の設定により駆動軸構造の自由度が増し、その結果として二重駆動軸構造が可能となって、遠心ポンプのインペラーの回転数と気液混合プロペラの回転数を個別に設定することができる。これによりインペラの回転数は圧縮媒体である水が必要な遠心加速度を維持できる最低限の回転数で運転することを可能として、駆動エネルギーを最小化できる。
他方の気液混合プロペラは、回転数を増減させることで空気泡の供給量を容易に増減させることが可能となって、高圧空気の所要量の変動に対する追従性能が大幅に向上する。更に、インペラの回転数と気液混合プロペラの回転数を相互に連携して増減させることによって動作範囲を広範囲に拡大することができる。
動作範囲をある程度限定できる場合は、固定比率や可変比率の減速機あるいは増速機を組み込んで一方の駆動軸を駆動することを可能とする。これは応用される各種の熱機関装置類へ実装する場合の駆動機構を簡素化することに役立つ。
(5)独立して高速回転させることが好都合な気液混合プロペラは、空気泡の供給を行うのが目的であるから、送風ファンとの組み合わせが最適なものになる。気液混合プロペラが高速回転しているときは、吸入水は加速された旋回流として揚水されているので、中空翼から放出された空気泡は旋回流の遠心加速度で低圧圧縮された状態でインペラーへ流入することになり、送風ファンによる加勢は空気泡の混入率を向上させる手段として好都合であって効果の大きなものである。
本ポンプの停止時に於いては、圧縮媒体の水は常圧筐体底部に戻り、水位は上昇すると共に、環状空気管路および外部からの給気管の一部は水没状態にある。始動時の遠心ポンプおよび気液混合プロペラの回転と共に、揚水と排水が進み正常動作状態に移行するのであるが、送風ファンによる与圧送気は、始動時に於ける環状空気管路からの速やかな排水と動作中の周囲から環状空気管路への漏水抑制または抑止にも貢献するもので極めて好都合である。
以上の効果の組み合わせにより、効率的で積極的な空気泡の供給を可能とし、圧縮媒体の水への空気の混合比率を高めて、効率的な等温圧縮用気液混合圧縮ポンプを具体化することができる。
従来の気液混合圧縮による垂直配置の等温圧縮構造例を示す概略図である。 本発明による等温圧縮用ポンプの基本構造を示す断面斜視図である。 基本構造に於ける内部部品の外観形状を示す部分断面斜視図である。 基本構造に於ける給気手段とその構造を示す断面斜視の拡大図である。 基本構造に於ける気液混合プロペラの断面及び外観図である。 気液混合プロペラを独立駆動可能とした二軸駆動構造の断面斜視図である。 二軸駆動構造に於ける気液混合プロペラの断面及び外観図である。 送気ファンを追加した駆動構造例を示す下部断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明を行う。同等または類似の機能を有する部材や構成部品および機能装置等には同一の符号を付与することによって重複する説明は省略する。
図2に本発明による等温圧縮用気液混合圧縮ポンプの基本構造を説明する断面斜視図を示し、図3にインペラ1とその外周に設けられた水車類の一例および給気構造と駆動構造例を示す。その図示した構造から理解される様に、本発明は空気を圧縮する為に遠心インペラ1を利用した空気圧縮機である。
基本構造体となる外郭は、上部高圧筐体6と下部高圧筐体7と常圧筐体8とで構成されている。上部高圧筐体6と下部高圧筐体7は組立作業および保守作業等を考慮されて二分割されていて、補強具9と気密シール10と結合ねじ等で一体化されている。尚、この組合せ位置と接合構造は、本発明と密接に関係する事では無いので、支障の無い限り変更可能なものである。
空気は常圧筐体8に設けられた空気吸込口8aから取り込まれて、圧縮された高圧空気として上部高圧筐体6に設けられた供給口6aを経て外部へ供給される。そして、遠心インペラ1で発生する遠心加速度を利用して空気圧縮を媒介する水は、各外郭筐体で囲われた内部を循環する構造と成されている。
尚、水の圧縮熱の吸収による水温上昇や動作状態変動による水位変動に対する外部放熱手段への接続や水位安定化の為の補助タンク等への接続は、従来技術の応用組み合わせであるので容易且つ公知な範囲として説明や記述および図示等は省略しているが、本発明に対しての組み合わせを制限するものでは無い。
インペラ1は、駆動軸2で駆動される主板1cと外側の側板1dで羽根1aおよび中間羽根1bを挟着接合された閉断面構造の流路を備え、遠心加速度による空気泡体積の減少に合わせて流路断面積は漸次減少する細まり流れ構造に設定されている。そして最大の遠心加速度が得られる吐出し口1gの開口流路断面積を最小として、最大の圧縮加圧力が得られる様に設定されている。
側板1dは、吐出し口1gから距離を置いて上方へ延長されて円筒状の外周壁1hとすることで、高圧環境下に於ける気液分離空間1jを形成すると共に、強制的に気液分離を行わせる遠心分離器を構成している。上端開口部には補強環部1nを設け、羽根1aおよび中間羽根1bをも延長して、吐出し口1gから流出した気液混合体の開放空間での流路を安定させ、移動を遅延させることで分離を促進させ、密度の高い分離水を外周壁に1hに沿わせて流動させて優先的に流出させる。
その上端開放部には、分離不十分な気液混合体の流出を防いで適切な上端流出口1kの流路面積を設定するための、蓋の機能が付与された速度水頭水車11が取り付けられている。その取付の為に、羽根1aを延長した先には組立ねじ用のボスが設けられて、そのボスの突出寸法に因って流路高が決まって、上端流出口1kの開口部の流路面積が設定されている。
上端流出口1kから流出する水量は吐出し口1gから気液分離空間1jに押し込まれる水量と同量であるから、上端流出口1kの開口総面積は吐出し口1gの開口総面積に対して同等または多少減じた面積に設定されている。これは、十分に空気泡を放出した分離水で以て流出開口を塞ぐことに因って、上端流出口1kから水だけを流出させる手段としている。
その機構によって、気泡放出した水は外周壁1hの内側に張り付いて流動し流出する。一方、空気泡は密度が小さいので回転軸方向に浮上して滞留し、気泡破裂により放出された空気は気液分離空間1jの中央上部に集まって、速度水頭水車11に設けられた通気口11aを通過して上部高圧筐体6および下部高圧筐体7の内部へ流出する。因って、気液分離空間1jと両高圧筐体の内部圧力は同圧力となって動作する。
速度水頭水車11は、インペラ1の上端部で結合されて気液分離空間1jを構成して剛性を保つと共に、フランジ11bを介して駆動軸2と結合されてインペラ1への駆動力を伝達する。また周端部には流路変更翼11cを備え、上部流出口1kから放射状に噴出する水の流れをインペラ1の回転を加勢する方向に変えて、駆動力の一部を回収している。
流路変更翼11cによる流路変後の流出方向は回転方向とは逆向きになるので、その周端速度分が損失になるが、実効半径が200mm程度であれば概ね10%程度の速度損失に収まり、実効半径が小さくなるほど速度損失は減少する傾向にあるので、小型化を目的とした本発明に於いては特に有効な機構構造である。
同圧力空間内の移動であるから水の運動エネルギーのみが回収され、速度水頭水車11を通過した水は、圧力による圧力エネルギーを保有した状態で、下部高圧筐体7の底部に落下して一時的に滞留させられる。この滞留させられた水は浮動環状弁12と組み合わされて、水と高圧空気の常圧筐体8への容易な吹き抜けを妨げることに因って、高圧筐体内の圧力を維持する保圧弁の機能が付与されている。
この圧力差の発生部分は、滞留した水を介して圧力水頭エネルギーを回収可能な部分であるから、所要量の滞留水を維持する為の浮動環状弁12と、圧力で噴出する水の運動エネルギーをインペラ1の回転に加勢させる為の圧力水頭水車13が配置されている。尚、浮動環状弁12で調整される開口部の総面積は、滞留水の流出速度低下を考慮して、インペラ1の吐出し口1gの総面積に対して同等以上に設定されている。
圧力による噴出水の速度は、高圧筐体内の圧力に因って決まるので遅くなり、前述した水車羽根の周端速度の影響が大きくなる。その損失を最小限にする為に、本発明ではインペラ1の外径が最小となる側板1dに密接させて圧力水頭水車13を設けると共に、流水方向を外側から内側に向けた設定によって流速損失を抑制する流路設定となっている。
圧力水頭水車13は、インペラ1の吸込流路1fの側板から、浮動環状弁12が上下に浮動する空間を確保して、水車側板13aを延伸すると共に水車羽根13bが設けられている。一方で、下部高圧筐体7の中央部は、水車側板13aと水車羽根13bに近接して流水路を形成するように絞り込まれて下部流出口7aが設定されている。下部流出口7aから噴出した水は瞬時に常圧状態に戻り、水車側板13aと水車羽根13bに沿って流れ落ちるので、その流水路は開放構造になっている。
水車側板13aの端部には案内縁13cが設けられて、環状の耐圧フロート12bに接合された環状弁12aが円滑に浮動する様に成されている。図2および図3の左側は満水状態で浮動環状弁12が全開位置の状態で、右側は停止時または始動直後の渇水状態で浮動環状弁12が全閉位置の状態を示している。通常は両者の中間状態で運転される様に設定されている。
図4に本発明に於けるインペラ1への給気構造を、断面斜視の拡大図として示し、図5に水に空気を混入させる為の気液混合プロペラ14の断面と外観を示す。
インペラ1の側板1dは、下方へ延伸されて吸込流路1fを形成し、下端に吸込口1eが設けられている。その吸込流路1fの途中に、円筒外面14aに中空部開口14cを設けて、インペラ1と同軸且つ同回転数で駆動される中空翼14bを備えた、気液混合プロペラ14が設けられている。そして、その後端部には気泡放出口14dが備わっている。中空部開口14cは回転に伴って給気するのが好ましいので、流体力学に準じた形状と成し、更には導入案内用の小形衝立翼が設置されることも好ましい。
気液混合プロペラ14の周囲は、円筒外面14aに密着するかの様に近接した準密接状態で、中空部開口14cを覆い囲う様に略コ字形の環状空気管路15が配置されて、吸入口15aと給気管16と常圧筐体8に設けられた空気吸込口8aによって吸気可能と成されている。そして必要に応じて、エアフィルタ8bが取り付けられている。
環状空気管路15の上下には上端縁15bと下端縁15cが設けられて、気液混合プロペラ14の下端には下向きに排水作用が効く様に螺旋溝を備えた局部フィン14eが設けられている。下端縁15cと局部フィン14eが準密着状態で回転することで、侵入水に生じる摺動抵抗によって流入を防ぐと共に排水をも行わせる。
環状空気管路15は、成形加工時に残った縁部を利用して組み合わされ、支持台座8cに一体化されて取り付けられている。そして支持台座は8cは常圧筐体8に固定されている。また、気液混合プロペラ14への水の流入を妨げ無い様にする為、支持台座8cの周囲は極力大きな開口が設けられている。
中空翼14bは、水中で高速回転を行った際にキャビテーション現象で発生する負圧を利用することで、気泡放出口14dから空気泡を旋回上昇する水中に流出させ、水と空気が混ざり合った気液混合体を生成させるのが目的である。従って、気泡放出口14dは翼後端に限られるものでは無く、翼前端や断面形状によって負圧を生じさせる場所も設定できるので、用途や仕様に合わせて最適化されて然るべきである。
初期状態の停止時は、水は常圧筐体底部に戻って溜まるので静止水位は上昇して、環状空気管路15や給気管16の一部は水没状態にある。始動直後に於いては、インペラ1と気液混合プロペラ14の回転と共に、水に旋回流を与えながら揚水と送水が始まり、インペラ1に到達した水は遠心加速度を得て一巡した水は、下部高圧筐体7の下部流出口付近に滞留を始める。この時点では送水状態であるので空気圧の上昇は無いする。
水没状態の環状空気管路15は、気液混合プロペラ14の回転による排水および下側に設けた局部フィン14eと下端縁15cによる排水効果でよって空気吸入を開始する。その時期を前後して、下部流出口に7aに溜まった水量に応じて浮動環状弁を開き、水の循環が始まる。そして気泡放出口14dから空気の供給が始まるのに合わせて空気の圧縮が始まる。その循環開始時点で常圧筐体8の底の水位は低下するが吸込口1eで発生する負圧によって吸水されて循環が継続される。尚、必要に応じて補助タンクによる水位補正の補水も可能な事や、供給口6aへの圧力負荷が無いと圧力が上昇しない事は、従来の圧縮機と同様である。
駆動軸2は単軸構造であるから、常圧筐体8の下部中心部に設けられた駆動軸穴8dを通して駆動用プーリ17に組み付けられている。駆動軸は、回転と軸荷重に耐える兼用軸受18と、スペーサと組み合わせた下部シール2aと、下部キャップ8eと、組立ねじ等によって、軸受に組み付けられた荷重を支えて回転軸の精度を確保している。
駆動軸2の上部は、上部高圧筐体6の中心部に設けられた軸受収納部6bと、回転軸受19と、上部キャップ6cと、組立ねじ等によって回転軸の精度を確保している。この上下の支持によって回転精度を保つと共に、高圧環境側でのシーリング排除を可能としている。シーリングを要する下部シール2aは、常圧環境下での水密シールであるから、比較的容易に実施することができると共に、空気圧縮に伴う結露水の自然補充も期待できて好都合となる。
駆動用プーリ17は、説明用として簡易的に採用したものであって、本発明に於いては駆動軸2に回転動力が与えられれば、それ以前の手段については限定するものでは無い。従って、直接的に電動機で駆動されても良いし、減速機類が併用されても良いし、更には筐体内に電動機が組み込まれても良い。
また本発明ではインペラ1が上下に進展されて、同軸且つ同回転数で回転する多機能を備えた複雑形状の構造物が一体化された事によって、形状と構造を複雑にしている。その結果として一体で製造するのは極めて困難な物となっているが、それらの構成物は分割された部品として加工製造された後に、接合や組み立てられた物でも良くて、それは合理的名方法でもある。そして、その分割方法や結合方法については、各構成物の製造加工方法で変わるものであるから、その手段については限定されるものでは無い。
以上の様な本発明の構造に於いて、インペラ1の吸込口1eが常圧で、閉断面流路で圧力が上昇し、吐出し口1gが最高圧力になる。しかし、その圧力は高圧環境への押し込み圧力を含めた圧力となっているので、高圧環境内の圧力は吐出し口1gの圧力より必然的に低くなっている。しかし、気液混合圧縮に於ける回転数は、気体単独の遠心型圧縮に必要な回転数より低いものであり、気体の混合比率の更なる向上が課題である。
この圧力は、重力加速度を基準単位とした遠心加速度Gに比例して、Gはインペラ1の吐出し口1gの半径と回転数で決まり、半径に比例して、回転数の二乗に比例する。因みに、吸込口1eの半径を50mm、吐出し口1gの半径を100mmと仮定した場合の遠心加速度Gは、回転数120rpmでは約0.8Gと1.6G、回転数480rpmでは約12.9Gと25.7Gが得られる。
吐出し口1gに於ける気液混合体の回転数は駆動軸と一致させ得るが、吸込口の水は非旋回上昇流であって遠心加速度は生じていない事に留意を要する。そして、気液混合プロペラ14によって初めて旋回加速運動と上昇加速運動が与えられるものの、その旋回回転数は、駆動軸回転数よりも低い事を留意する必要がある。そして本発明は、この回転差による負圧発生現象を利用して気液混合を促進させていることにも留意を必要とする。
それ故、吸込流路1fに於いて、ある程度の旋回流がある場合には、特に外周部に於いては有効な遠心加速度の発生が期待できるので、気液混合プロペラ14の気泡放出口14dから流出した空気泡や空気帯は速やかに体積を減少させることに成り、初期的圧縮としては極めて有効で、空気泡の混入率を向上させる為に効果的な事である。
更に、旋回流半径が小さい部分に於いての旋回加速は、その周端速度が低いので比較的小さいエネルギーで済むことが解る。これらのことが成し得るのは、本発明に於いて高速回転する外郭外周部分と水との連続的直接接触を局限させる構造と成して水との摩擦抵抗を排除していることによる。
本発明に於いて、エネルギー伝達媒体としての水は、高頻度の循環再使用による圧縮熱の吸収による温度上昇対策を行う必要や、各種の添加剤による動作の安定化と効率化を行うことや、空気の逆流防止装置を備えた蓄圧タンクや、液面管理用補助タンク、等の設置は安定動作の為に好都合であって併用を否定するものでは無い。
更にそれらは、等温圧縮による熱の分離回収として活用できて、温水としての回収や高圧空気の常温放出による冷却など、従来は非効率とされてきたことの改善に貢献できるものである。
図6に気液混合プロペラを独立駆動可能とした二軸駆動構造した場合の断面斜視図を示し、図7に独立駆動軸に取り付けられる気液混合プロペラ14の断面と外観を示す。
本実施例では、環状空気管路15による給気を可能としたことによる駆動軸構造の自由度の向上と、気液混合プロペラ14による更なる空気泡混入率向上の可能性を鑑みて、インペラ1から気液混合プロペラ14を分離独立させる構造としている。分離して、各々最適化された回転数で運転されることで、一層の性能向上を可能とするものである。
インペラ1と気液混合プロペラ14は、羽根1aおよび水車側板13aの根元付近で分離されている。インペラ1は内側駆動軸20と内軸用プーリ20aで駆動され、気液混合プロペラ14は外側駆動軸21と外軸用プーリ21aで駆動されている。内側駆動軸20は、外側駆動軸21を貫通して二重軸構造を採って同軸状態で動作している。
内側駆動軸20は、上部高圧筐体6の中心部に設けられた軸受収納部6bと、兼用軸受18と、上部キャップ6cと、組立ねじとナット類によって、上部高圧筐体6から吊り下げられる構造で取り付けられている。
外側駆動軸21は、常圧筐体8の下部中心部に設けられた駆動軸穴8dを通して兼用軸受18と、下部キャップ8eと、組立ねじとナット類によって、常圧筐体8から支えられる構造で取り付けられている。
そして相互の回転軸精度を維持する為に、重複する外側駆動軸21上部と常圧筐体8底部付近にスペーサ21cで間隔を保たれた回転軸受19が配置されると共に、外側駆動軸21の内側上部には内側駆動軸20をシーリングする為の内軸シール20bと、下部キャップ8e内には外側駆動軸21をシーリングする為の外軸シール21bが設けられている。両シールは共に常圧または低圧環境下に於ける水密シールであるから、比較的容易に実施可能である。
インペラ1と気液混合プロペラ14の分離部分は、環状空気管路15の上端縁15bを中間に配置して、その外側をインペラ1の重複縁1pで準密着状態で覆い、その内側は気液混合プロペラ14の局部フィン14eを準密着状態で配置している。その準密着状態を以て、微少漏水膜を生じさせて水密構造と成して、空気泡の過度な流出を防いでる。
一方、環状空気管路15への漏水対策として、円筒外面14aの上下両端部に、上下各方向に排水作用が効く様に螺旋溝を備えた局部フィン14eが設けられている。これは環状空気管路15の上端縁15bおよび下端縁15cと上下の局部フィン14eが準密着状態で回転することによって、侵入した水に生じる摺動抵抗によって流入を防ぐと共に排水をも行わせる。二軸用の気液混合プロペラ14は外側駆動軸21から動力の伝達を受けるので、取り付けと補強を兼ねた装着リング14fが備わっている。
更には、この分割部分付近は、インペラ1の羽根1aによる吸引負圧が生じる部分でもあり、気液混合プロペラ14で加圧揚水される部分でもある。その両者が概ね均衡する運転条件と成せば、漏水流出も空気流入も最小限に止めることができる部分となる。尚、この漏水流出も空気流入も直接有害なものに成ら無いのも気液混合圧縮構造の特徴である。
図6および図7に於いて、内軸用プーリ20aを大径に、外軸用プーリ21aを小径に設定しているが、インペラ1を駆動する内側駆動軸20の回転数に比べて気液混合プロペラ14を駆動する外側駆動軸21は高回転にするのが合理的であるので、視覚的に反比例させた結果である。重要なのは各駆動軸の実回転数の設定である。
この構造の最大の効果は、インペラ1の回転数と気液混合プロペラ14の回転数を個別に設定することを可能としたことである。これによりインペラ1の回転数は吐出し口1gに於いて必要最小限の遠心加速度を維持できる最低限の回転数で運転することを可能として、インペラ1の駆動エネルギーを最小化できる。
一方、気液混合プロペラ14は、高速回転の動作が効果的なので高回転を維持すると共に、圧縮空気の需要に応じて回転数を増減させることで対応できるて追従性能が大幅に向上させ得るものである。更に、負荷に応じてインペラ1の回転数と気液混合プロペラ14の回転数を相互に連携して運転することによって動作範囲を拡大することができる。
そして、動作範囲が限定できる場合は、固定比率や可変比率の減速機あるいは増速機を組み込んで、片方を駆動することで他方をも駆動する機構構造を組み合わせて構築することが容易で公知であることは言うまでも無い。また2軸を電動機で個別に駆動することも容易で最高の効率をもたらす手段となる。
図8に、気液混合プロペラ14を駆動する外軸用プーリ21aに送気ファン22を追加した実施例に於ける駆動構造例の下部断面図を示す。
気液混合プロペラ14は単独駆動にて高速回転させられるから、同軸で回転させる送気ファン22の組み込みは容易なことになる。本実施例では、外軸用プーリ21aに遠心型のファンを組み込む構造例を示している。
送気ファン22の基板22aは、外軸用プーリ21aに取り付けられて、軸受類を収納している下部キャップ8eを避けながら常圧筐体8の下部へ延伸された位置に羽根22bが設けられている。羽根22bの外周はカバー22cで覆われると共に送気ダクト22dを経て、常圧筐体8の空気吸込口8aへ送られる構造と成されている。
この送気ファン22の追加によって、起動時の立上りが大幅に改善される。それは停止時に水没状態になる環状空気管路15の排水動作が、微圧であっても正圧になることで、促進されて排水時間の短縮に貢献する。これは起動停止を多頻度に行う運転に於いて有益で有効な特性となる。
また正常運転時に於いては、環状空気管路15の内圧を常圧以上に保つことによって、周囲からの漏水を抑制する効果が得られる。それは更に、高速回転を行う気液混合プロペラ14の中空翼14bからの空気泡の大量放出をも可能とするもので、大量の空気圧縮を行う場合に於いて、極めて効果的な手段と成り得るものである。
本発明は、気液混合体を遠心加速度による加圧力を以て圧縮した後に、高圧環境下に於いて気体と液体に分離させて成る等温圧縮の手段によって、主に空気を効率よく圧縮する空気圧縮機として利用可能である。特に小形の移動を可能とする機器類および製品類への組み込みを主用途とするものである。
また、一連の過程途中に於いて高圧空気と高圧水の供給を可能とするので、その各々の特性を活用して応用することで、利用範囲は拡大するものである。更に、使用する液体の種類や成分を適切に選択することによって利用できる気体の種類も拡大させることが可能である。
1 インペラ
1a 羽根 1b 中間羽根 1c 主板 1d 側板
1e 吸込口 1f 吸込流路 1g 吐出し口 1h 外周壁
1j 気液分離空間 1k 上端流出口 1m 可変弁 1n 補強環部
1p 重複縁
2 駆動軸
2a 下部シール
3 出力水車
3a 減速機 3b 出力軸
4 外郭筐体
5 空気供給口
6 上部高圧筐体
6a 供給口 6b 軸受収納部 6c 上部キャップ
7 下部高圧筐体
7a 下部流出口
8 常圧筐体
8a 空気吸込口 8b エアフィルタ 8c 支持台座 8d 駆動軸穴
8e 下部キャップ
9 補強具
10 気密シール
11 速度水頭水車
11a 通気口 11b フランジ 11c 流路変更翼
12 浮動環状弁
12a 環状弁 12b 耐圧フロート
13 圧力水頭水車
13a 水車側板 13b 水車羽根 13c 案内縁
14 気液混合プロペラ
14a 円筒外面 14b 中空翼 14c 中空部開口 14d 気泡放出口 14e 局部フィン 14f 装着リング
15 環状空気管路
15a 吸入口 15b 上端縁 15c 下端縁
16 給気管
17 駆動用プーリ
18 兼用軸受
19 回転軸受
20 内側駆動軸
20a 内軸用プーリ 20b 内軸シール
21 外側駆動軸
21a 外軸用プーリ 21b 外軸シール 21c スペーサ
22 送気ファン
22a 基板 22b 羽根 22c カバー 22d 送気ダクト

Claims (3)

  1. 気体を代表する空気と液体を代表する水を混合させて、主なる圧縮工程に、閉断面流路のインペラを用いた遠心型ポンプで回転による遠心加速度で水に与えた加圧力を以て空気泡の圧縮と放熱を成すと共に、回転軸外側のインペラ側板を延長すると共に閉断面流路を開断面流路とすることで遠心分離機能を有した高圧空間で空気と水を分離させる、ことで空気を圧縮する等温圧縮機に於いて、
    インペラ側板を延伸させた吸込流路に近接させて同一回転軸上に独立して回転可能とすると共に外側から吸気して内蔵する中空翼から気泡として放出する気液混合プロペラを配置し、
    混合させる空気を供給制御するために略コ字形の内側を開口とした環状の空気配管路が気液混合プロペラの円筒外面に密着するかの様に近接した状態で配置されて、常温常圧の外気を吸気可能とする環状空気供給管路と成して備わり、
    気液混合プロペラの円筒内側には、円筒外面に開口する複数の中空翼を備え、回転させた時に生じる旋回上昇流中に生じる中空翼表面の負圧発生部分に中空翼内から翼外に気泡を流出させる気泡放出口を備え、
    始動時は気液混合プロペラが完全水没状態にあり、水没状態の水循環による安定始動から次第に気泡混合による気液混合圧縮状態へと移行することを、
    特徴とする等温圧縮用気液混合圧縮ポンプ。
  2. インペラよりも高速回転を行う可能性の高い気液混合プロペラの駆動軸上に外気供給用送気ファンを設けて、環状空気管路へ送風させることに因って、始動時の排水を促進すると共に運転時の浸水や漏水等の抑制することを特徴とする、請求項1項記載の等温圧縮用気液混合圧縮ポンプ。
  3. 主にインペラで気液混合体に与えられて高圧筐体内に溜められた圧縮媒体である水の運動エネルギーを、延長したインペラ流路上方に設けられた開放高圧空間の遠心分離空間の外壁端から遠心加速度による噴流水の運動エネルギーを減速回転する流路変更翼を介した速度水頭水車で回収し、併せて、下部高圧筐体から常圧空間へ噴出する水を耐圧フロートを備えた環状円筒弁で抑制して滞留液面を管理することで圧力の吹き抜けを遮ると共に、その内側の流出路に圧力水頭水車を設けて圧力エネルギーを回収する、事を可能にしたことを特徴とする、請求項1項記載の等温圧縮用気液混合圧縮ポンプ。
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