JP7439764B2 - 映像表示装置 - Google Patents

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Description

本開示は、複数の視点映像を表示する映像表示装置に関する。
それぞれ異なる視点から見た複数の映像(視点映像)を同一のスクリーンに表示することによって、立体映像を表示する技術がある。例えば、複数のプロジェクタを円周上に並べると共に、中央部に垂直方向にのみ拡散するスクリーンを配置し、複数のプロジェクタのそれぞれから視点映像を互いに異なる角度でスクリーンに投射することで、中央部に立体映像を表示する技術がある(特許文献1参照)。この場合、円周上にそれぞれのプロジェクタを構成する駆動回路、投射光学系、および表示素子等の構成要素を配置することになる。
特開2010-32952号公報
上記技術では、複数のプロジェクタの構成要素の専有面積の制約から映像表示装置全体のサイズが大きくなる。また、複数のプロジェクタ間の配置ピッチが個々のプロジェクタのサイズで決まってしまい、特性面では立体映像の表示品位を決める要素である角度分解能が制約を受けることになる。
構成を大型化することなく、広い範囲で表示品位の高い多視点映像表示を行うことが可能な映像表示装置を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る映像表示装置は、少なくとも一部が回転移動可能とされ、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光を出射する投射部と、投影光を集光する集光部と、投影光を、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する拡散部材と、観察者の視点位置を検出する検出部と、投射部の少なくとも一部を、検出部によって検出された視点位置に応じた位置に回転移動させる制御部とを備える。
本開示の一実施の形態に係る映像表示装置は、投射部が、検出用マーカーを含む投影光を出射し、検出部が、検出用マーカーの投影位置と観察者の眼の位置とを検出可能であり、制御部が、検出用マーカーの投影位置と観察者の眼の位置との差分に基づいて、投射部の少なくとも一部を回転移動させる。
また、本開示の一実施の形態に係る映像表示装置は、投射部の少なくとも一部と共に回転移動する形状マーカーを備え、検出部が、観察者に対する形状マーカーの位置と観察者の眼の位置とを検出可能であり、制御部が、観察者に対する形状マーカーの位置と観察者の眼の位置との差分に基づいて、投射部の少なくとも一部を回転移動させるようにしてもよい。
本開示の一実施の形態に係る映像表示装置では、少なくとも一部が回転移動可能とされた投射部から、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光が出射される。制御部は、投射部の少なくとも一部を、検出部によって検出された視点位置に応じた位置に回転移動させる。
比較例に係る映像表示装置の概要を示す構成図である。 本開示の第1の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置における水平方向の適正な光線拡散分布の一例を示す説明図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置における観察距離と視点位置との関係に関する特性パラメータの一例を示す説明図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置において、最適観察位置を変えた場合の主要な特性パラメータの値の一例を示す特性図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置において、水平拡散角を変えた場合の主要な特性パラメータの値の一例を示す特性図である。 第2の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す上面図である。 第2の実施の形態に係る映像表示装置における観察距離と視点位置との関係に関する特性パラメータの一例を示す説明図である。 第2の実施の形態に係る映像表示装置における観察距離と第1および第2のプロジェクタモジュールの位置との関係の一例を示す特性図である。 第2の実施の形態に係る映像表示装置における観察距離と第1および第2のプロジェクタモジュールの間隔との関係の一例を示す特性図である。 第3の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す上面図である。 第3の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す側方断面図である。 第3の実施の形態に係る映像表示装置における観察距離と集光位置調整用レンズのレンズ位置との関係の一例を示す特性図である。 第4の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す構成図である。 第4の実施の形態に係る映像表示装置による視野範囲を模式的に示す説明図である。 第5の実施の形態の第1の構成例に係る映像表示装置の要部を概略的に示す上面図である。 第5の実施の形態の第2の構成例に係る映像表示装置の要部を概略的に示す上面図である。 第5の実施の形態の第3の構成例に係る映像表示装置の要部を概略的に示す上面図である。 第6の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第6の実施の形態に係る映像表示装置における透過型円筒スクリーンの一構成例を概略的に示す断面図である。 第6の実施の形態に係る映像表示装置における透過型円筒スクリーンの等価的な構成例を概略的に示す断面図である。 第7の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第7の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第1の実施の形態に係る映像表示装置における投射仰角とプロジェクタモジュールの回転移動方向との関係の一例を概略的に示す側方断面図である。 第7の実施の形態に係る映像表示装置における投射仰角とプロジェクタモジュールの回転移動方向との関係の一例を概略的に示す側方断面図である。 反射型平面スクリーンの反射平面における入射光ベクトルと反射光ベクトルとの概要を示す説明図である。 反射型平面スクリーンの反射平面における入射光ベクトルと反射光ベクトルとの概要を示す説明図である。 反射型平面スクリーンの反射平面における入射光ベクトルと反射光ベクトルとの概要を示す説明図である。 第8の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第8の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第9の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第9の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第10の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す上面図である。 第10の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の概要を示す外観図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す外観図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における第1のプロジェクタユニットによる投影状態の第1の例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における第2のプロジェクタユニットによる投影状態の第1の例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における第1のプロジェクタユニットによる投影状態の第2の例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における第2のプロジェクタユニットによる投影状態の第2の例を概略的に示す側方断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す外観図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す部分断面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す分解図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す外観図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す平面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す外観図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置におけるカメラモジュールの配置を概略的に示す説明図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における視点位置の検出方法の第1の例を概略的に示す説明図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置における視点位置の検出方法の第2の例を概略的に示す説明図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置におけるプロジェクタユニットの直線駆動機構の第1の例を概略的に示す平面図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置におけるプロジェクタユニットの直線駆動機構の第1の例を概略的に示す外観図である。 超音波モータの駆動原理の一例を概略的に示す説明図である。 超音波モータの駆動電圧と可動部の変位との関係を概略的に示す説明図である。 第11の実施の形態に係る映像表示装置におけるプロジェクタユニットの直線駆動機構の第2の例を概略的に示す平面図である。 ステッピングモータの駆動原理の一例を概略的に示す説明図である。 ステッピングモータの駆動原理の一例を概略的に示す説明図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置の概要を示す外観図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す分解図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置の一構成例の要部を概略的に示す側方断面図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置による投影状態の第1の例を概略的に示す説明図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置による投影状態の第2の例を概略的に示す説明図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置の第1の変形例を概略的に示す構成図である。 第12の実施の形態に係る映像表示装置の第2の変形例を概略的に示す構成図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
1.0 比較例(図1)
1.1 第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成および動作(図2~図7)
1.2 効果
2.第2の実施の形態(図8~図11)
3.第3の実施の形態(図12~図14)
4.第4の実施の形態(図15~図16)
5.第5の実施の形態(図17~図19)
6.第6の実施の形態(図20~図22)
7.第7の実施の形態(図23~図29)
8.第8の実施の形態(図30~図31)
9.第9の実施の形態(図32~図33)
10.第10の実施の形態(図34~図35)
11.第11の実施の形態(図36~図58)
11.1 概要
11.2 視点位置の検出方法
11.3 プロジェクタユニット(投射部)の直線駆動機構の例
12.第12の実施の形態(図59~図65)
13.その他の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[1.0 比較例]
(比較例に係る映像表示装置の概要と課題)
図1は、比較例に係る映像表示装置の概要を示している。
比較例に係る映像表示装置は、円周上に複数、アレイ状に配置されたプロジェクタ100と、中央部に配置された異方性拡散特性を持つスクリーン200とを備えている。各々のプロジェクタ100から、中心方向に向けて映像を投射して立体映像を表示する。
1つのプロジェクタ100は、例えば、投影映像を2次元配列された複数の可動ミラーによって生成する、DMD(Digital Micromirror Device)型のMEMS(Micro Electro Mechanical System)プロジェクタである。この場合、1つのプロジェクタ100は、レーザ光源をMEMSミラーで2次元に走査することでスクリーン200上において2次元の映像を表示する。これにより、比較例に係る映像表示装置では、1つのプロジェクタ100から1つの視点分の映像光を出射する。このため、複数の視点映像を表示するためには、視点数分のプロジェクタ100が必要であり、全体として、大規模な装置となってしまう。比較例に係る映像表示装置では、各プロジェクタ100の基点は円周上にあり、個々のプロジェクタ100を小さくしても、装置全体としてのサイズを小さくすることは困難である。
[1.1 第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成および動作]
(映像表示装置の構成)
図2は、本開示の第1の実施の形態に係る映像表示装置1を上面方向から見た一構成例を概略的に示している。図3は、映像表示装置1の側方断面の一構成例を概略的に示している。なお、図2等において、X軸は水平方向、Y軸は垂直方向、Z軸はX軸およびY軸に直交する方向を示す。後述する第1の実施の形態を示す他の図、および他の実施の形態において示す図においても同様である。
映像表示装置1は、反射型円筒スクリーン2と、反射型円筒スクリーン2に対して内周側に配置された円形状のレール3と、レール3上に配置された第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2とを備えている。映像表示装置1は、さらに、レール3、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2を収納する筐体10(図3)を備えている。
映像表示装置1は、さらに、視点位置検出部11と、プロジェクタモジュール位置制御部12と、映像供給部13とを備えている。
第1の実施の形態において、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2は、本開示の技術における「投射部」の一具体例に相当する。第1の実施の形態において、反射型円筒スクリーン2は、本開示の技術における「拡散部材」の一具体例に相当する。
第1の実施の形態において、視点位置検出部11は、本開示の技術における「検出部」の一具体例に相当する。第1の実施の形態において、プロジェクタモジュール位置制御部12は、本開示の技術における「制御部」の一具体例に相当する。
視点位置検出部11は、観察者の視点位置(左眼4Lおよび右眼4R)を検出する。視点位置検出部11は、例えばカメラモジュールを有し、少なくとも観察者の水平方向の視点位置を検出する。
プロジェクタモジュール位置制御部12は、視点位置検出部11によって検出された視点位置に応じた位置に第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を回転移動させる。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、全体として、本開示の技術における「投射部」を構成している。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は例えば、全体として、レール3上を回転移動可能となっている。円形状のレール3の中心軸は、反射型円筒スクリーン2の中心軸C1に略一致している。なお、回転移動方向において、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2をレール3に対して固定し、レール3自体を回転させることによって、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を回転移動させるようにしてもよい。円形状のレール3は、回転中心が配線を配置可能な中空とされている。ここでいう配線は、例えば、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2に接続される電気配線および光通信配線等を含む。第1の実施の形態において、円形状のレール3は、本開示の技術における「回転駆動機構部」の一具体例に相当する。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2はそれぞれ、例えばレーザ光源とレーザ光源からの光を変調する光変調素子とを備えている。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2はそれぞれ、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)型のプロジェクタ、DMD型のMEMSプロジェクタ、またはシングルミラー型のMEMSプロジェクタ等で構成することができる。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2はそれぞれ、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光を出射する。例えば、第1のプロジェクタモジュールPj1は、左眼4L用の視点映像を形成する第1の投影光Lpj1を出射する。また、例えば、第2のプロジェクタモジュールPj2は、右眼4R用の視点映像を形成する第2の投影光Lpj2を出射する。
映像供給部13は、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2のそれぞれに、左眼4L用および右眼4R用の視点映像に対応する映像信号を供給する。
反射型円筒スクリーン2は、水平方向と垂直方向とで光拡散特性が異なる異方性拡散特性を持つ拡散部材である。反射型円筒スクリーン2は、内周面に円筒反射面を有している。反射型円筒スクリーン2の円筒反射面は、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を集光する集光部として作用する。反射型円筒スクリーン2は例えば、反射型のホログラフィック光学素子(HOE:Holographic Optical Element)で構成されている。反射型円筒スクリーン2は、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を、円筒反射面において観察者の視点位置に向けて集光しつつ、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する。
第1の実施の形態において、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面は、本開示の技術における「集光部」の一具体例に相当する。
(映像表示装置の動作)
映像表示装置1では、第1のプロジェクタモジュールPj1が、反射型円筒スクリーン2の内周面に形成された円筒反射面に向けて、第1の投影光Lpj1を投射する。また、第2のプロジェクタモジュールPj2が、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面に向けて、第2の投影光Lpj2を第1の投影光Lpj1とは異なる位置に投射する。第1の投影光Lpj1は、反射型円筒スクリーン2によって集光しつつ拡散されることによって第1の投影エリアAr1に拡散分布する。また、第2の投影光Lpj2は、反射型円筒スクリーン2によって集光しつつ拡散されることによって第2の投影エリアAr2に拡散分布する。
一方、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、プロジェクタモジュール位置制御部12によって回転移動位置が制御され、視点位置検出部11によって検出された視点位置に応じた適正位置となるように、レール3上を回転移動する。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、反射型円筒スクリーン2の中心軸C1と略同じ軸を中心にして回転移動する。第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置と左眼4Lおよび右眼4Rの位置が略一致するように、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転角が決まる。これにより、第1の投影光Lpj1は、例えば左眼4Lに向けて集光する。第2の投影光Lpj2は、例えば右眼4Rに向けて集光する。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、後述する図25に示すように、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面に対する投射仰角θが一定となるような平面上で回転移動することが好ましい。
(反射型円筒スクリーン2の拡散特性について)
図4は、映像表示装置1における水平方向の適正な光線拡散分布の一例を示している。
左眼4Lおよび右眼4において、それぞれの視点映像が混じり合わないように、反射型円筒スクリーン2では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からの第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を水平方向に適正な角度で拡散させることが好ましい。例えば図4に示したように、反射型円筒スクリーン2では、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を、水平方向において矩形に近い拡散分布となるように拡散することが好ましい。水平方向(図4のX方向)において比較的狭い角度となるような拡散分布特性を反射型円筒スクリーン2に持たせることにより、左右の視点映像が混じり合うことにより生ずるクロストークを防ぐことができる。また、垂直方向(図4のY方向)においては、水平方向よりも広い角度となるような拡散分布特性を反射型円筒スクリーン2に持たせることにより、垂直方向には広い角度で視点映像を観察することが可能となる。
(最適観察位置について)
映像表示装置1では、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面に集光部としてのレンズ機能を持たせているが、その焦点位置は円筒反射面の半径の1/2の位置となる。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、例えば、円筒反射面の半径の1/2の位置よりもやや中心軸C1側にずれた位置に配置する。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置によって、映像表示装置1の最適観察位置が決まる。
図5は、映像表示装置1における観察距離と視点位置との関係に関する特性パラメータの一例を示している。図5において、各記号の示す意味は、以下のとおりである。
Lcmax:クロストーク許容限界距離
Lmax:画欠け許容最大距離
Lmin:画欠け許容最小距離
Lop:最適観察距離
θconv:視点間光線角度
θfov:視野角(FOV(Field of View))
θd:水平拡散角
図6は、映像表示装置1において、最適観察距離Lop(最適観察位置)を変えた場合の主要な特性パラメータ(クロストーク許容限界距離Lcmax、画欠け許容最大距離Lmax、および画欠け許容最小距離Lmin)の値の一例を示している。また、図7は、映像表示装置1において、水平拡散角を変えた場合の、同様の主要な特性パラメータの値の一例を示している。
図6および図7には、視点映像の水平方向の表示サイズが100mm、眼間距離が65mmの場合の値を示す。また、図6には、水平拡散角θdが3°の場合の値を示す。
図5および図6に示したように、最適観察位置を変えた場合の画欠けが起こらない距離範囲は、画欠け許容最大距離Lmaxと画欠け許容最小距離Lminとの間の距離範囲(Lmax-Lmin)となる。また、クロストーク許容限界距離Lcmax以下の距離範囲がクロストークが起こらない距離範囲となる。図5~図7に示した各特性パラメータの値は、使用条件によって決定される。
[1.2 効果]
以上説明したように、第1の実施の形態に係る映像表示装置1によれば、回転移動可能とされた投射部(第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2)から、左右の2つの視点映像を形成する投影光を出射し、投射部を視点位置に応じた位置に回転移動させるようにしたので、構成を大型化することなく、広い範囲で表示品位の高い立体映像表示を行うことが可能となる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。以降の他の実施の形態の効果についても同様である。
<2.第2の実施の形態>
次に、本開示の第2の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図8は、第2の実施の形態に係る映像表示装置1Aを上面方向から見た一構成例の要部を概略的に示している。
第1の実施の形態に係る映像表示装置1では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、回転移動方向に対して直交する方向(観察距離方向)には固定されている。また、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の間隔は一定の値に固定されている。
これに対して、第2の実施の形態に係る映像表示装置1Aでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、回転移動方向に対して直交する方向における第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置Zpjが可変となっている。また、水平方向における第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の間隔Xpjが可変となっている。これにより、映像表示装置1Aでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からの第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの出射位置を調整可能となっている。これにより、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置(フォーカス位置)を調整可能となっている。
第2の実施の形態に係る映像表示装置1Aでは、視点位置検出部11は、例えば、観察者の水平方向に加えて観察距離方向の視点位置を検出する。プロジェクタモジュール位置制御部12は、視点位置検出部11によって検出された水平方向の視点位置に応じた位置に第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を回転移動させると共に、観察距離方向の視点位置に応じた位置に第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を移動させる。これにより、プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置が、視点位置検出部11によって検出された観察距離方向の視点位置に応じた位置となるように第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置Zpjと間隔Xpjとを制御する。
図9は、映像表示装置1Aにおける観察距離Lo(観察位置)と視点位置との関係に関する特性パラメータの一例を示している。図9において図5と同様の意味を示す部分には同様の記号を付している。図10は、映像表示装置1Aにおける観察距離Loと第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置Zpjとの関係の一例を示している。図11は、映像表示装置1Aにおける観察距離Loと第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の間隔Xpjとの関係の一例を示している。図10における位置Zpjの値は、図8に示したように、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転中心軸(反射型円筒スクリーン2の円筒反射面の中心軸C1)の位置を「-100」とし、回転中心軸から離れるに従い、+方向に値が変化するものとする。
第1の実施の形態に係る映像表示装置1では、図5に示したように、最適観察距離Lopが一定の値に固定され、最適観察位置を中心にして快適に観察できる距離が限定される。一方、第2の実施の形態に係る映像表示装置1Aでは、観察距離方向の視点位置に合わせて第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置Zpjと間隔Xpjとを最適化することで、水平方向だけでなく、観察距離方向においても広い範囲で快適に観察することが可能となる。
その他の構成、動作および効果は、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1と略同様であってもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、本開示の第3の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1または第2の実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図12は、第3の実施の形態に係る映像表示装置1Bを上面方向から見た一構成例の要部を概略的に示している。図13は、映像表示装置1Bの側方断面の一構成例の要部を概略的に示している。
第2の実施の形態に係る映像表示装置1Aでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置Zpjと間隔Xpjとを可変にすることによって、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置(フォーカス位置)を調整可能である。
これに対して、第3の実施の形態に係る映像表示装置1Bでは、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置を調整するための集光位置調整用レンズ21を備えている。映像表示装置1Bでは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1と同様に、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は回転移動方向に対して直交する方向(観察距離方向)には固定されていてもよい。また、映像表示装置1Bでは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1と同様に、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の間隔は一定の値に固定されていてもよい。
第3の実施の形態において、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2と集光位置調整用レンズ21とが、本開示の技術における「投射部」の一具体例に相当する。
集光位置調整用レンズ21は、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面と第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2との間において、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2から出射された第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2の光路上に配置されている。集光位置調整用レンズ21は、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転移動方向に対して直交する方向に移動可能となっている。これにより、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置を調整可能となっている。なお、図12では、集光位置調整用レンズ21が凹レンズである構成例を示しているが、集光位置調整用レンズ21を凸レンズにした構成も可能である。
第3の実施の形態に係る映像表示装置1Bでは、視点位置検出部11は、例えば、観察者の水平方向に加えて観察距離方向の視点位置を検出する。プロジェクタモジュール位置制御部12は、視点位置検出部11によって検出された水平方向の視点位置に応じた位置に第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を回転移動させると共に、観察距離方向の視点位置に応じた位置に集光位置調整用レンズ21を移動させる。これにより、プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれの集光位置が、視点位置検出部11によって検出された観察距離方向の視点位置に応じた位置となるように集光位置調整用レンズ21の位置を制御する。
図14は、映像表示装置1Bにおける観察距離Lo(観察位置)と集光位置調整用レンズ21のレンズ位置との関係の一例を示している。図14におけるレンズ位置の値は、図12に示したように、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転中心軸(反射型円筒スクリーン2の円筒反射面の中心軸C1)の位置を原点とし、回転中心軸から離れるに従い、-方向に値が変化するものとする。集光位置調整用レンズ21が凹レンズである場合、図14に示したように、例えば集光位置調整用レンズ21を回転中心軸から離れるように移動させることで、観察距離Loを大きくすることができる。
その他の構成、動作および効果は、上記第1または第2の実施の形態に係る映像表示装置と略同様であってもよい。
<4.第4の実施の形態>
次に、本開示の第4の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第3のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
上記第1ないし第3の実施の形態に係る映像表示装置では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からそれぞれ、1つの視点映像を形成する投影光を出射する場合について説明したが、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からそれぞれ、複数の視点映像を形成する投影光を出射するようにしてもよい。
図15は、第4の実施の形態に係る映像表示装置1Cの一構成例の要部を概略的に示している。
図15には、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からそれぞれ、3つの視点映像を形成する投影光を出射する例を示す。また、図15にはカラー映像を表示する場合の構成例を示す。なお、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からそれぞれ、2つの視点映像、または4つ以上の視点映像を形成する投影光を出射するような構成であってもよい。
例えば、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2はそれぞれ、図15に示したように、視点映像を単一の走査ミラーに入射した角度の異なる複数のレーザ光を走査することによって生成する走査型プロジェクタであってもよい。
映像表示装置1Cにおいて、第1のプロジェクタモジュールPj1は、例えば、複数の光源30R,30G,30Bと、ダイクロイックプリズム31と、コンデンサレンズ32と、走査ミラー33とを備えている。
光源30Rは、R(赤)色の複数のビームを発するレーザ光源である。光源30Gは、G(緑)色の複数のビームを発するレーザ光源である。光源30Bは、B(青)色の複数のビームを発するレーザ光源である。光源30R、光源30Gおよび光源30Bはそれぞれ、例えば、端面レーザアレイまたはVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)で構成されている。なお、図15には、光源30Gからの緑色の複数のビーム(第1の投影光Lpj11、第2の投影光Lpj12、および第3の投影光Lpj13)のみを代表して示す。
ダイクロイックプリズム31は複数の面を有している。光源30Rは、ダイクロイックプリズム31の第1の面に対向配置されている。光源30Gは、ダイクロイックプリズム32の第2の面に対向配置されている。光源30Bは、ダイクロイックプリズム30の第3の面に対向配置されている。
ダイクロイックプリズム30は、第1の面に入射した赤色の複数のビームの光路と、第2の面に入射した緑色の複数のビームの光路と、第3の面に入射した青色の複数のビームの光路とを合成して、各色の複数のビームを第4の面から走査ミラー33に向けて出射する。
コンデンサレンズ32は、ダイクロイックプリズム31から出射された各色の複数のビームを互いに異なる角度で走査ミラー33に向けて集光する。
走査ミラー33は、例えば、ミラー面を2つの軸を中心に傾けることが可能な2軸のMEMSミラーである。走査ミラー33は、各色の複数のビーム(第1の投影光Lpj11、第2の投影光Lpj12、および第3の投影光Lpj13)のそれぞれを反射型円筒スクリーン2の内面に向けて水平方向および垂直方向に2次元的に走査する。
第2のプロジェクタモジュールPj2も、第1のプロジェクタモジュールPj1と略同様の構成を有し、第1の投影光Lpj21、第2の投影光Lpj22、および第3の投影光Lpj23のそれぞれを反射型円筒スクリーン2の内面に向けて水平方向および垂直方向に出射する。
図16は、映像表示装置1Cによる視野範囲を模式的に示している。
映像表示装置1Cでは、第1のプロジェクタモジュールPj1からの第1の投影光Lpj11、第2の投影光Lpj12、および第3の投影光Lpj13のそれぞれによって、例えば、水平方向において、観察者の左眼4L付近の互いに異なる領域(第1の投影エリアAr11、第2の投影エリアAr12、および第3の投影エリアAr13)に3つの視点映像が形成される。また、第2のプロジェクタモジュールPj2からの第1の投影光Lpj21、第2の投影光Lpj22、および第3の投影光Lpj23のそれぞれによって、例えば、水平方向において、観察者の右眼4R付近の互いに異なる領域(第1の投影エリアAr21、第2の投影エリアAr22、および第3の投影エリアAr23)に3つの視点映像が形成される。
このように、映像表示装置1Cでは、水平方向において、左眼4L付近および右眼4R付近のそれぞれに、複数の視点映像が形成される。このため、水平方向の広い範囲に亘って表示品位の高い立体映像表示を行うことが可能となる。例えば図16の(A)の視点位置では、観察者は、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からのそれぞれの第1の投影光Lpj11,Lpj21によって立体映像を観察する。図16の(B)の視点位置では、観察者は、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からのそれぞれの第2の投影光Lpj12,Lpj22によって立体映像を観察する。図16の(C)の視点位置では、観察者は、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からのそれぞれの第3の投影光Lpj13,Lpj23によって立体映像を観察する。
上記第1ないし第3の実施の形態に係る映像表示装置では、2視点の視点映像のみによって立体映像を表示する。この際、2視点の視点映像を形成する2つの投影光の水平方向の拡散角は、例えば、最適観察位置における両眼の輻輳角相当の拡散角に設定する。この場合、観察者の視点位置を検出して2つの投影光が両眼位置に集光するように投射部を動作させても、視点位置検出部11において、検出誤差や、トラッキング遅延が生じ、正しい視点位置に視点映像を表示できないことがある。それを補うために、クロストークが問題にならない範囲で拡散角を広く設定する必要がある。一方、第4の実施の形態に係る映像表示装置1Cでは、広い拡散角で視点映像を表示させる代わりに、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からそれぞれ、例えば両眼の輻輳角の範囲に複数の視点映像を表示することで、水平方向に多少、視点位置が動いたとしても、適正な立体映像表示を維持できる。第4の実施の形態に係る映像表示装置1Cでは、例えば、視点位置検出部11における視点位置の検出ノイズを軽減するために時間方向にフィルタをかけノイズ除去してもよい。これにより、視点位置の移動がある程度遅い場合にのみ視点位置の検出をさせることで、検出誤差等に起因する立体映像表示のエラーを軽減することが可能となる。
その他の構成、動作および効果は、上記第1ないし第3のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置と略同様であってもよい。
<5.第5の実施の形態>
次に、本開示の第5の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第4のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
上記第1ないし第4の実施の形態に係る映像表示装置では、観察者が1人である場合の構成例について説明したが、以下で説明する図17~図19の構成例のように、投射部を複数、備えることによって、複数の観察者に対して立体映像表示を行うことが可能となる。この場合、視点位置検出部11は、複数の観察者のそれぞれの視点位置を検出する。複数の投射部はそれぞれが回転移動可能となっている。プロジェクタモジュール位置制御部12は、複数の投射部のそれぞれを、視点位置検出部11によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に回転移動させる。
図17は、第5の実施の形態の第1の構成例に係る映像表示装置1D-1を上面方向から見た要部を概略的に示している。図18は、第5の実施の形態の第2の構成例に係る映像表示装置1D-2を上面方向から見た要部を概略的に示している。図19は、第5の実施の形態の第3の構成例に係る映像表示装置1D-3を上面方向から見た要部を概略的に示している。
第1ないし第3の構成例に係る映像表示装置1D-1,1D-2,1D-3はそれぞれ、複数の投射部として、3つの投射部(第1のプロジェクタユニットPjA、第2のプロジェクタユニットPjB、および第3のプロジェクタユニットPjC)を備えている。なお、投射部(プロジェクタユニット)を2つ、または4つ以上、備えた構成であってもよい。
第1ないし第3のプロジェクタユニットPjA,PjB,PjCはそれぞれ、上記第1ないし第4のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置と略同様の構成の第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2を備えている。
第1の構成例に係る映像表示装置1D-1では、図17に示したように、第1ないし第3のプロジェクタユニットPjA,PjB,PjCがそれぞれ、1つのレール3の円周上に配置されている。第1ないし第3のプロジェクタユニットPjA,PjB,PjCはそれぞれ、1つのレール3の円周上で互いに独立して回転移動可能となっている。
第2の構成例に係る映像表示装置1D-2は、図18に示したように、1つのレール3に代えて、互いに径の異なる円形状の2つのレール3A,3Bを備えている。2つのレール3A,3Bは、同一平面上に配置されている。2つのレール3A,3Bのそれぞれの中心軸は、反射型円筒スクリーン2の中心軸C1に略一致している。第1ないし第3のプロジェクタユニットPjA,PjB,PjCがそれぞれ、2つのレール3A,3Bのうちいずれか一方の円周上に配置されている。図18では、レール3Aの円周上に第1のプロジェクタユニットPjAを配置し、レール3Bの円周上に第2のプロジェクタユニットPjB、および第3のプロジェクタユニットPjCを配置している。
第3の構成例に係る映像表示装置1D-3は、第2の構成例に係る映像表示装置1D-2と同様に、図19に示したように、1つのレール3に代えて、互いに径の異なる円形状の2つのレール3A,3Bを備えている。ただし、第3の構成例に係る映像表示装置1D-3では、2つのレール3A,3Bは、互いに異なる平面上(図19におけるY方向に異なる位置)に積層配置されている。例えば、レール3Aが図19の紙面を含む平面内に配置され、レール3Bが紙面を含む平面に対して上側または下側に配置されている。その他の構成は、第2の構成例に係る映像表示装置1D-2と同様である。
第2および第3の構成例に係る映像表示装置1D-2,1D-3において、レール3A,3Bは、本開示の技術における「回転駆動機構部」の一具体例に相当する。
その他の構成、動作および効果は、上記第1ないし第4のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置と略同様であってもよい。
<6.第6の実施の形態>
次に、本開示の第6の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第5のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図20は、第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eを上面方向から見た一構成例を概略的に示している。
第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1に対して、反射型円筒スクリーン2に代えて透過型円筒スクリーン2Aを備えた構成となっている。
第6の実施の形態において、透過型円筒スクリーン2Aは、本開示の技術における「拡散部材」の一具体例に相当する。
図21は、映像表示装置1Eにおける透過型円筒スクリーン2Aの一構成例を概略的に示している。図22は、映像表示装置1Eにおける透過型円筒スクリーン2Aの等価的な構成例を概略的に示している。
透過型円筒スクリーン2Aは、水平方向と垂直方向とで光拡散特性が異なる異方性拡散特性を持つ拡散部材である。透過型円筒スクリーン2Aは、両面(内周面および外周面)が、図22に示したように、それぞれの焦点距離f1,f2と同じ厚みの2つのレンチキュラーレンズ(第1のレンチキュラーレンズ41Aおよび第2のレンチキュラーレンズ42A)を対向配置した構造と等価なレンズ作用を有する円筒面を有している。
透過型円筒スクリーン2Aの円筒面は、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を集光する集光部として作用する。透過型円筒スクリーン2Aは例えば、透過型のホログラフィック光学素子(HOE)で構成されている。透過型円筒スクリーン2Aは、図21に示したように、例えば内周面が第1のHOE面41、外周面が第2のHOE面42とされている。第1のHOE面41は、図22に示した第1のレンチキュラーレンズ41Aとして作用する。第2のHOE面42は、図22に示した第2のレンチキュラーレンズ42Aとして作用する。透過型円筒スクリーン2Aの第1のHOE面41および第2のHOE面42によるそれぞれの焦点距離f1,f2の比率を調節することで、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を、最適観察位置において集光することができる。透過型円筒スクリーン2Aの第1のHOE面41および第2のHOE面42の両面、またはいずれか一方には、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となる光拡散特性が付加されている。これにより、透過型円筒スクリーン2Aでは、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2をそれぞれ、円筒面において観察者の視点位置に向けて集光しつつ、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する。
第6の実施の形態において、透過型円筒スクリーン2Aの円筒面は、本開示の技術における「集光部」の一具体例に相当する。
その他の構成、動作および効果は、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1と略同様であってもよい。
(変形例)
第2ないし第5の実施の形態に係る映像表示装置において、反射型円筒スクリーン2を透過型円筒スクリーン2Aに置き換えた構成であってもよい。
<7.第7の実施の形態>
次に、本開示の第7の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第6のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図23は、第7の実施の形態に係る映像表示装置1Fを上面方向から見た一構成例を概略的に示している。図24は、第7の実施の形態に係る映像表示装置1Fの側方断面の一構成例を概略的に示している。
第7の実施の形態に係る映像表示装置1Fは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1に対して、反射型円筒スクリーン2に代えて、透明カバー5と反射型平面スクリーン6とを備えた構成となっている。
透明カバー5は、円筒状であり、第1の実施の形態に係る映像表示装置1における反射型円筒スクリーン2と略同様の位置に配置されている。なお、透明カバー5は、実質的にレンズ作用や光拡散作用はなく、構成から省略してもよい。
反射型平面スクリーン6は、例えば、上面方向から見て略中央付近に配置されている。反射型平面スクリーン6は、フレネルレンズと等価なレンズ作用を有する反射平面を含んでいる。反射型平面スクリーン6は例えば、平面反射型のホログラフィック光学素子(HOE)で構成され、レンズ作用を有する反射平面がHOE面とされている。映像表示装置1Fでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2のそれぞれから、反射型平面スクリーン6の反射平面に向けて投影光を出射する。反射型平面スクリーン6のHOE面には、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となる光拡散特性が付加されている。これにより、反射型平面スクリーン6では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2からの第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2をそれぞれ、反射平面において観察者の視点位置に向けて集光しつつ、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する。
第7の実施の形態において、反射型平面スクリーン6は、本開示の技術における「拡散部材」の一具体例に相当する。第7の実施の形態において、反射型平面スクリーン6の反射平面は、本開示の技術における「集光部」の一具体例に相当する。
図25は、第1の実施の形態に係る映像表示装置1における投射仰角θと第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転移動方向との関係の一例を概略的に示している。図26は、第7の実施の形態に係る映像表示装置1Fにおける投射仰角θと第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の回転移動方向との関係の一例を概略的に示している。
第1の実施の形態に係る映像表示装置1では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、図25に示すように、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面に対する投射仰角θが一定となるような平面上で回転移動することが好ましい。
同様に、第7の実施の形態に係る映像表示装置1Fでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、図26に示すように、反射型平面スクリーン6の反射平面に対する投射仰角θが一定となるような平面上で回転移動することが好ましい。
ここで、投射仰角θが一定となるようにするために、反射型円筒スクリーン2を用いる場合と反射型平面スクリーン6を用いる場合とでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2が回転移動する平面が異なっている。反射型円筒スクリーン2を用いる場合、図25に示すように、垂直方向(Y軸)には傾斜していない平面(ZX平面)上で回転移動する。レール3はZX平面内に配置する。
反射型平面スクリーン6を用いる場合、図26に示すように、垂直方向(Y軸)に対して傾斜した平面上で回転移動させる。この場合、傾斜角度は、投射仰角θに対応する角度にする。レール3は傾斜した平面内に配置する。
図27ないし図29に、反射型平面スクリーン6の反射平面(HOE面)における入射光ベクトルRと反射光ベクトルSとの概要を示す。Kはホログラムベクトルを示す。
反射型平面スクリーン6の反射平面に対して、投射仰角θと同じ角度の平面から投射光を入射させることで、反射型平面スクリーン6に対しての仰角(入射光ベクトルRのYZ断面内での角度)を一定にすることになる。その結果、出射仰角(反射光ベクトルSのYZ断面内での角度)も一定とすることができる。
その他の構成、動作および効果は、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1と略同様であってもよい。
<8.第8の実施の形態>
次に、本開示の第8の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第7のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図30は、第8の実施の形態に係る映像表示装置1Gを上面方向から見た一構成例を概略的に示している。図31は、第8の実施の形態に係る映像表示装置1Gの側方断面の一構成例を概略的に示している。
第8の実施の形態に係る映像表示装置1Gは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1に対して、レール3に代えて、フレネルレンズ回転体7および回転ステージ8を備えている。また、映像表示装置1Gは、第1の実施の形態に係る映像表示装置1に対して、プロジェクタモジュール位置制御部12に代えて、フレネルレンズ回転体7の回転角度を制御する回転制御部14を備えている。
第8の実施の形態において、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2とフレネルレンズ回転体7とが、本開示の技術における「投射部」の一具体例に相当する。第8の実施の形態において、回転制御部14は、本開示の技術における「制御部」の一具体例に相当する。
フレネルレンズ回転体7は、回転ステージ8上に配置され、回転移動可能とされている。フレネルレンズ回転体7の回転中心軸は、反射型円筒スクリーン2の中心軸C1に略一致している。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2から出射された第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2はそれぞれ、フレネルレンズ回転体7を透過した後、反射型円筒スクリーン2の円筒反射面によって観察者の視点位置に向けて集光される。映像表示装置1Gでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2が回転移動する代わりに、フレネルレンズ回転体7が回転することで、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2の集光位置を、観察者の視点位置に略一致させる。
回転制御部14は、フレネルレンズ回転体7の回転角度が、視点位置検出部11によって検出された視点位置に応じた角度となるように回転ステージ8を制御する。
その他の構成、動作および効果は、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1と略同様であってもよい。
<9.第9の実施の形態>
次に、本開示の第9の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第8のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図32は、第9の実施の形態に係る映像表示装置1Hを上面方向から見た一構成例を概略的に示している。図33は、第9の実施の形態に係る映像表示装置1Hの側方断面の一構成例を概略的に示している。
第9の実施の形態に係る映像表示装置1Hは、第6の実施の形態に係る映像表示装置1E(図20)に対して、レール3に代えて、反射型偏芯フレネルレンズ回転体9を備えている。また、映像表示装置1Hは、第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eに対して、プロジェクタモジュール位置制御部12に代えて、反射型偏芯フレネルレンズ回転体9の回転角度を制御する回転制御部15を備えている。
第9の実施の形態において、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2と反射型偏芯フレネルレンズ回転体9とが、本開示の技術における「投射部」の一具体例に相当する。第9の実施の形態において、回転制御部15は、本開示の技術における「制御部」の一具体例に相当する。
反射型偏芯フレネルレンズ回転体9は、透過型円筒スクリーン2Aの上部、天面となる位置に配置され、回転移動可能とされている。反射型偏芯フレネルレンズ回転体9の回転中心軸は、透過型円筒スクリーン2Aの中心軸C1に略一致している。第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は、上面方向から見て略中央位置に配置されている。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2から出射された第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2はそれぞれ、反射型偏芯フレネルレンズ回転体9で反射した後、透過型円筒スクリーン2Aの円筒面によって観察者の視点位置に向けて集光される。映像表示装置1Hでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2が回転移動する代わりに、反射型偏芯フレネルレンズ回転体9が回転することで、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2の集光位置を、観察者の視点位置に略一致させる。
回転制御部15は、視点位置検出部11によって検出された視点位置に応じた角度となるように反射型偏芯フレネルレンズ回転体9の回転角度を制御する。
その他の構成、動作および効果は、上記第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eと略同様であってもよい。
<10.第10の実施の形態>
次に、本開示の第10の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第9のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図34は、第10の実施の形態に係る映像表示装置1Iを上面方向から見た一構成例を概略的に示している。図35は、第10の実施の形態に係る映像表示装置1Iの側方断面の一構成例を概略的に示している。
第10の実施の形態に係る映像表示装置1Iは、第6の実施の形態に係る映像表示装置1E(図20)に対して、レール3に代えて、透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aと、反射ミラー22とを備えている。また、映像表示装置1Iは、第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eに対して、プロジェクタモジュール位置制御部12に代えて、透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aの回転角度を制御する回転制御部15を備えている。
第9の実施の形態において、第1のプロジェクタモジュールPj1および第2のプロジェクタモジュールPj2と透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aと反射ミラー22とが、本開示の技術における「投射部」の一具体例に相当する。第9の実施の形態において、回転制御部15は、本開示の技術における「制御部」の一具体例に相当する。
透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aは、透過型円筒スクリーン2Aの下部、底面となる位置に配置され、回転移動可能とされている。透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aの回転中心軸は、透過型円筒スクリーン2Aの中心軸C1に略一致している。反射ミラー22は、透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aと第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2との間の光路上に配置されている。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2から出射された第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2はそれぞれ、反射ミラー22で反射された後、透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aを透過する。透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aを透過した第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2はそれぞれ、透過型円筒スクリーン2Aの円筒面によって観察者の視点位置に向けて集光される。映像表示装置1Iでは、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2が回転移動する代わりに、透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aが回転することで、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2の集光位置を、観察者の視点位置に略一致させる。
回転制御部15は、視点位置検出部11によって検出された視点位置に応じた角度となるように透過型偏芯フレネルレンズ回転体9Aの回転角度を制御する。
その他の構成、動作および効果は、上記第6の実施の形態に係る映像表示装置1Eと略同様であってもよい。
<11.第11の実施の形態>
次に、本開示の第11の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第10のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
[11.1 概要]
図36は、第11の実施の形態に係る映像表示装置1Jの外観の概要を示している。図37は、映像表示装置1Jの一構成例の要部を概略的に示している。図38は、映像表示装置1Jの側方断面の一構成例を概略的に示している。
第11の実施の形態に係る映像表示装置1Jは、第6の実施の形態に係る映像表示装置1E(図20)と同様の透過型円筒スクリーン2Aを備えている。また、映像表示装置1Jは、第5の実施の形態に係る映像表示装置と同様に、投射部を複数、備えることによって、複数の観察者に対して立体映像表示を行うことが可能とされている。映像表示装置1Jは、第5の実施の形態に係る映像表示装置と同様に、視点位置検出部11は、複数の観察者のそれぞれの視点位置を検出する。複数の投射部はそれぞれが回転移動可能となっている。プロジェクタモジュール位置制御部12は、複数の投射部のそれぞれを、視点位置検出部11によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に回転移動させる。
映像表示装置1Jは、複数の投射部として、2つの投射部(第1のプロジェクタユニットPjA、および第2のプロジェクタユニットPjB)を備えている。映像表示装置1Jは、第5の実施の形態の第3の構成例に係る映像表示装置1D-3(図19)における2つのレール3A,3Bに相当する2つのターンテーブル50A,50Bを備えている。第1のプロジェクタユニットPjAは、ターンテーブル50A上に配置されている。第2のプロジェクタユニットPjBは、ターンテーブル50B上に配置されている。なお、図36では、説明のために投射部が外部から見えるように図示しているが、遮光板等を配置して投射部が外部から見えないようにしてもよい。
第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはそれぞれ、例えば、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1等と略同様の構成の第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2を備えている。
ターンテーブル50A,50Bはそれぞれ、互いに径が異なり、かつ、互いに異なる平面上(図36におけるY方向に異なる位置)に積層配置されている。例えば、ターンテーブル50Aがターンテーブル50Bよりも径が大きく、上側に配置されている。これにより、ターンテーブル50A,50Bはそれぞれ、互いに独立して回転可能とされている。映像表示装置1Jでは、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれを回転させることによって、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれを互いに独立して回転移動させることが可能となっている。
第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはそれぞれ、図37に示したように、直線駆動機構部70,80を有し、ターンテーブル50A,50B上において、回転移動方向に対して直交する方向(観察距離方向)に直線移動が可能となっている。これにより、映像表示装置1Jでは、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからのそれぞれの投影光の出射位置を調整可能となっている。これにより、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからのそれぞれの投影光の集光位置(フォーカス位置)を調整可能となっている。
プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれの回転位置が、視点位置検出部11によって検出された観察者の水平方向の視点位置に応じた位置となるように、ターンテーブル50A,50Bを回転移動させる。また、プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれの観察距離方向の位置が、視点位置検出部11によって検出された観察者の観察距離方向の視点位置に応じた位置となるように、直線駆動機構部70,80によって第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBを直線移動させる。
視点位置検出部11は、微調整用カメラモジュール51と、粗調整用カメラモジュール52とを含んでいる。微調整用カメラモジュール51および粗調整用カメラモジュール52はそれぞれ、観察者の視点位置を検出するものであるが、後述するように、互いに検出範囲が異なっている。
第11の実施の形態において、ターンテーブル50A,50Bはそれぞれ、本開示の技術における「回転駆動機構部」の一具体例に相当する。
第11の実施の形態において、微調整用カメラモジュール51が、本開示の技術における「第1の検出部」の一具体例に相当する。第9の実施の形態において、粗調整用カメラモジュール52が、本開示の技術における「第2の検出部」の一具体例に相当する。
微調整用カメラモジュール51は、図37に示したように、例えば、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれに、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2と共に組み込まれている。なお、図37では、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の間に微調整用カメラモジュール51を配置した例を示しているが、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2、並びに微調整用カメラモジュール51の配置は図37に示した例には限定されない。
粗調整用カメラモジュール52は、図36に示したように、例えば、筐体10の外周に複数(例えば2~4個)、設けられている。粗調整用カメラモジュール52によって、例えば、映像表示装置1Jの周囲の人が何人存在して、微調整用カメラモジュール51によってどの人に対して視点位置の検出をすべきかの粗調整を行う。
ターンテーブル50A,50Bのそれぞれの回転中心軸は、透過型円筒スクリーン2Aの中心軸C1に略一致している。ターンテーブル50A,50Bはそれぞれ、図38に示したように、回転中心が配線62を配置可能な中空部61とされている。配線62は、例えば、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれに接続される電気配線および光通信配線等を含む。
ターンテーブル50A,50Bを回転駆動させる機構として、その回転中心にDC(直流)モータを配置した場合には、ターンテーブル50A,50B上に設置した第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの電気配線や光通信配線などの配線62を通す場所は外周部のケースとの隙間を通す構成となる。その場合は配線62が回転とともに捩じれることは言うまでもないが、円周を摩擦する距離が長くなり配線切れとなる可能性が高くなる。また、捩じれにより、回転できる角度が非常に限定される。
しかし、ターンテーブル50A,50Bをそれぞれ、中心近辺に回転軸を持たない中空の駆動機構にした場合、回転捩じれを最小に抑えることが可能となるために回転できる角度が数周以上と大きく回転することが可能となる。そして、回転の負荷を減らせられるために高速回転が可能となり、耐久性も向上する。さらに、後述する第12の実施の形態に係る映像表示装置1K(図59~図65)のように、投射部を中空部に配置することも可能となり、光学設計の自由度が上がる。例えば、後述する第12の実施の形態に係る映像表示装置1K(図59~図65)のように、全周囲レンズ310を使用したような構造も可能となる。
図39は、映像表示装置1Jにおける第1のプロジェクタユニットPjAによる投影状態の第1の例を概略的に示している。図40は、映像表示装置1Jにおける第2のプロジェクタユニットPjBによる投影状態の第1の例を概略的に示している。
図39および図40に示したように、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBから透過型円筒スクリーン2Aの円筒面に向けて投影光を直接投影するようにしてもよい。観察者は、第1および第2の投影エリアAr1,Ar2において立体映像を観察可能である。微調整用カメラモジュール51は、第1および第2の投影エリアAr1,Ar2と略同様の撮影エリアArω(撮影画角)の範囲内で観察者の視点位置を検出可能である。
なお、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれにおいて、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの反対側(対向側)には、微調整用カメラモジュール51によって視点位置を検出するための形状マーカーとなる照準器91A,91Bが設けられていてもよい。
図41は、映像表示装置1Jにおける第1のプロジェクタユニットPjAによる投影状態の第2の例を概略的に示している。図42は、映像表示装置1Jにおける第2のプロジェクタユニットPjBによる投影状態の第2の例を概略的に示している。
図41および図42に示したように、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれにおける第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからの投影光の光路上に反射ミラー23を設けてもよい。そして、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからの投影光を反射ミラー23で反射させた後、透過型円筒スクリーン2Aの円筒面に向けて投影するようにしてもよい。また、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれに対して、反射ミラー23との間の光路上にリレーレンズ24を配置してもよい。
(回転駆動機構部の構成例)
図43および図44は、映像表示装置1Jの一構成例の要部を概略的に示している。図45は、映像表示装置1Jの一構成例の要部を分解した状態で概略的に示している。図46は、映像表示装置1Jの一構成例の要部を概略的に示している。なお、図43ないし図46には、図41および図42に示した構成例のように、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからの投影光を反射ミラー23で反射させて投影する場合の構成例を示す。
図43ないし図46に示したように、回転駆動機構部は、例えばリング型超音波モータで構成されている。
ターンテーブル50A,50Bのそれぞれの下部には、図43ないし図46に示したように、互いにサイズの異なるリング型超音波モータが配置されており、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれを回転方向に駆動可能となっている。ターンテーブル50A,50Bのそれぞれは、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれと互いに干渉することなく回転駆動することが可能となっている。第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれの電気配線や光通信配線などの配線62は、中央の中空部61から下部の図示しないシステム回路部や電源部に接続されている。
図47および図48には、映像表示装置1Jにおける回転駆動機構部の変形例を示す。図47では、変形例に係る回転駆動機構部の平面構成例を概略的に示している。図48は、変形例に係る回転駆動機構部の外観構成例を概略的に示している。
図47および図48に示したように、回転駆動機構部を外周配置のギア駆動方式モータを含む構成にしてもよい。図47および図48に示したように、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれの外周部には、ターンテーブル側ギア53と、ターンテーブル側ギア53に歯合する駆動側ギア54とが設けられていてもよい。駆動側ギア54は、DCモータ55によって駆動されてもよい。DCモータ55によって駆動側ギア54を介してターンテーブル側ギア53を駆動してもよい。
観察者の視点位置に応じてターンテーブル50A,50Bを回転駆動するに際し、リング型超音波モータは起動時間や反転時間が短く、観察者の細かな素早い挙動に対して素早く追従することが可能となる。一方、外周配置のギア駆動方式モータは起動時間や反転時間は長くなってしまうが、観察者が一定方向に速く動き続けるような動きに対しては早い速度で追従することが可能となる。想定される観察者の動きに対応したモータを選定すれば良い。また、構造が複雑になってしまうが、この二つのモータを両方使うことにより、細かな素早い挙動に対しても一定方向に速く動き続ける動きに対しても追従することが可能となる。
[11.2 視点位置の検出方法]
図49は、映像表示装置1Jにおける微調整用カメラモジュール51および粗調整用カメラモジュール52の配置を概略的に示している。なお、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれに組み込まれた微調整用カメラモジュール51によって、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれにおいて独立して視点位置の検出が可能である。以下では、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBにおけるそれぞれの視点位置の検出方法は同様であるため、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの区別無く、視点位置の検出方法を説明する。
微調整用カメラモジュール51による視点位置の検出範囲は、例えば、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2による投影光(第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2)が実際に投影されている範囲内(第1および第2の投影エリアAr1,Ar2)の少なくとも一部の範囲となっている。微調整用カメラモジュール51は、例えば、投影光が実際に投影されている近辺の範囲の視点位置を検出する。
粗調整用カメラモジュール52は、映像表示装置1Jの筐体10の外周に複数、設けられている。複数の粗調整用カメラモジュール52による視点位置の検出範囲は、例えば、投影光を投影可能な全範囲を含む。複数の粗調整用カメラモジュール52は、例えば、透過型円筒スクリーン2Aの略全周囲、360°の周囲において視点位置を検出する。
従来、粗調整用カメラモジュール52で使用されるような粗調整用カメラは、様々な人認識技術として使われてきた。しかし、小型なカメラモジュールの空間解像度は低く、また、投影している映像との位置が正確に制御できないという問題があった。そこで、映像を投影する第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2と共に微調整用カメラモジュール51をターンテーブル50A,50B上に配置する。これにより、映像と同時に微調整用カメラモジュール51が回転移動するので、視点位置の検出精度と視点位置に合わせた第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2の位置調整の精度とを高めることができる。
映像表示装置1Jでは、粗調整用カメラモジュール52によっておおよその観察者の視点位置は把握可能であるため、大まかに視点位置へのトラッキングをした後は、狭い範囲内で微調整用カメラモジュール51によって視点位置を細かく把握すればよい。これにより、微調整用カメラモジュール51における検出レンズ系の視野角を狭くすることができる。その効果として、観察者の顔や眼の近くの範囲のみを撮像するために1画素辺りの分解能を細かく制御できる。
図50は、映像表示装置1Jにおける視点位置の検出方法の第1の例を概略的に示している。
第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2から、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2のそれぞれに、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2を含めて出射する。これにより、例えば、図50に示したように垂直方向に第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2を描画する。第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2として使う波長は、近赤外が好ましいが近赤外には限定されない。
微調整用カメラモジュール51は、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置と観察者の両眼の位置とを検出する。プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置と観察者の眼の位置との差分を算出する。例えば図50の(A)には微調整用カメラモジュール51側から見て、観察者の両眼に対して第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置が右側にずれている例を示す。図50の(B)には、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置と観察者の両眼とが一致している場合の例を示す。図50の(C)には微調整用カメラモジュール51側から見て、観察者の両眼に対して第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置が左側にずれている例を示す。
プロジェクタモジュール位置制御部12は、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の投影位置と観察者の眼の位置との差分に基づいて、例えば、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれの回転位置が、検出された観察者の水平方向の視点位置に応じた位置となるように、ターンテーブル50A,50Bを回転移動させる。
カラー表示を行う場合、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2は例えばR(赤),G(緑),B(青)の3色の光源を持っている。この場合、第1および第2のプロジェクタモジュールPj1,Pj2のそれぞれにおいて、3色の光源に、例えば、近赤外の光源を加えることで、視点映像の一部に垂直方向に視点位置検出用の第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2を含めて出射する。この場合、微調整用カメラモジュール51を、可視光感度と近赤外とに感度を持つ検出素子を含む構成にすることで、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2を検出する。微調整用カメラモジュール51では、可視光感度もあることで、観察者の顔や眼の位置と近赤外の第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の位置とを同時に検出できる。プロジェクタモジュール位置制御部12は、例えば、第1および第2の検出用マーカーIr1,Ir2の位置と左眼4Lおよび右眼4Rの位置とが一致するように、ターンテーブル50A,50Bを回転移動させて第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれの位置を観察者の視点位置に追従させる。これにより、非常に精度の高いトラッキングが可能となる。なお、微調整用カメラモジュール51は、ターンテーブル50A,50Bの上にあれば、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBに一体化されていなくてもよい。
図51は、映像表示装置1Jにおける視点位置の検出方法の第2の例を概略的に示している。
映像表示装置1Jにおいて、投射部と共に回転移動する形状マーカーをさらに備えてもよい。微調整用カメラモジュール51は、観察者に対する形状マーカーの位置と観察者の眼の位置とを検出可能であってもよい。プロジェクタモジュール位置制御部12は、観察者に対する形状マーカーの位置と観察者の眼の位置との差分に基づいて、投射部を回転移動させるようにしてもよい。
例えば、ターンテーブル50A,50Bのそれぞれにおいて、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの反対側(対向側)に、形状マーカーとなる照準器91A,91Bを設けてもよい。
微調整用カメラモジュール51は、照準器91A,91Bの照準基準位置91Cと観察者の両眼の位置とを検出する。プロジェクタモジュール位置制御部12は、照準基準位置91Cと観察者の眼の位置との差分を算出する。例えば図51の(A)には微調整用カメラモジュール51側から見て、観察者の両眼に対して照準基準位置91Cが右側にずれている例を示す。図51の(B)には、照準基準位置91Cと観察者の両眼とが一致している場合の例を示す。図51の(C)には微調整用カメラモジュール51側から見て、観察者の両眼に対して照準基準位置91Cが左側にずれている例を示す。
この第2の検出方法では、図50の第1の検出方法のように、投影する映像中に検出用マーカーを含める必要はない。例えば、ターンテーブル50A,50B上の微調整用カメラモジュール51と対向する位置に、構造物として凸部などの形状マーカーを配置し、その形状マーカーの上部に延長した位置(照準基準位置91C)と観察者の顔や眼の位置とを合わせこむトラッキング制御を行う。この場合は、第1の検出方法のような検出用マーカーを生成する赤外光源等が不要となり安価な構成となる。
[11.3 プロジェクタユニット(投射部)の直線駆動機構の例]
映像表示装置1Jにおいて、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの両側には、直線駆動機構部70,80が設けられている。これにより、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBは、回転移動方向に対して直交する方向(観察距離方向)に直線移動が可能となっている。これにより、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBからのそれぞれの投影光の集光位置(フォーカス位置)を調整可能となっている。直線駆動機構部70,80は、直動型の超音波モータ、またはステッピングモータを含む構成であってもよい。
(超音波モータを用いた直線駆動機構)
図52および図53は、映像表示装置1Jにおける第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの直線駆動機構の第1の例を概略的に示している。図52では、平面構成例を示している。図53では、外観構成例を示している。
直線駆動機構部70は、シャフト71と、ターンテーブル側軸受け72と、ターンテーブル側軸受け73と、軸受け74と、与圧バネ75と、錘76と、ピエゾ圧電素子77とを有した構成であってもよい。
直線駆動機構部80は、シャフト81と、ターンテーブル側軸受け82と、ターンテーブル側軸受け83と、軸受け84とを有した構成であってもよい。
第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはそれぞれ、直線駆動機構部70のシャフト71、および直線駆動機構部80のシャフト81に沿って、直線的に移動可能となっている。直線駆動機構部70には、超音波モータが含まれている。錘76は、振動源となるピエゾ圧電素子77の振動を受け止めるための比重の重い錘である。錘76の先には、積層型のピエゾ圧電素子77が接合されている。ピエゾ圧電素子77の先には、鋸振動波形で駆動力を伝えるためのシャフト71があり、そのシャフト71の動きを第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBのそれぞれに形成された軸受け74が受け止める。軸受け74には与圧バネ75が付加してあり、これによりシャフト71と軸受け74とが強く摺動摩擦することになる。
図54は、超音波モータの駆動原理の一例を概略的に示している。図55は、超音波モータの駆動電圧(駆動波形)と可動部の変位との関係を概略的に示している。図55の駆動波形の(A),(B),(C)の位置は、図54の(A),(B),(C)の状態に対応している。
直線駆動機構部80を駆動していないときは、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはその直線位置で保持されている(図54の(A))。図55のように鋸波駆動したときには、波形の傾きの立っている方向には滑って、波形の傾きの寝ている方向には追従するために、第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはそれぞれ、一方向に移動することになる(図54の(B),(C))。直動型の超音波モータは起動時間や反転時間が短く、観察者の細かな素早い挙動に対して素早く追従することが可能となる。
(ステッピングモータを用いた直線駆動機構)
図56は、映像表示装置1Jにおける第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBの直線駆動機構の第2の例を概略的に示している。図56では、平面構成例を示している。
直線駆動機構部70は、ターンテーブル側先端ピボット軸受け72Aと、ターンテーブル側軸受け73と、軸受け74と、歯付き与圧バネ75Aと、リードスクリュー78と、ステッピングモータ79とを有した構成であってもよい。
直線駆動機構部80は、シャフト81と、ターンテーブル側軸受け82と、ターンテーブル側軸受け83と、軸受け84とを有した構成であってもよい。
第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBはそれぞれ、直線駆動機構部70のリードスクリュー78、および直線駆動機構部80のシャフト81に沿って、直線的に移動可能となっている。リードスクリュー78の歯は、歯付き与圧バネ75Aの歯に歯合している。これにより、ステッピングモータ79によってリードスクリュー78を回転させることで、歯付き与圧バネ75Aに接合された第1および第2のプロジェクタユニットPjA,PjBが直線的に移動可能となっている。
図57および図58は、ステッピングモータ79の駆動原理の一例を概略的に示している。
ステッピングモータ79は、例えば、複数のコイルL1,L2,L3,L4が巻かれた円形状のステータと、磁石で構成されたロータとを備えている。ロータは、ステータの内周側の中央に回転可能に配置されている。
複数のコイルL1,L2,L3,L4のいずれに電流を流すかによって、ロータの回転角度が決まる。図57では、コイルL1に電流を流した状態を示している。この場合、コイルL1が電磁石(例えばS極)となり、中央のロータの一端(例えばN極)がコイルL1の磁力に引き寄せられて回転し、コイルL1に対向する位置に停止する。また、図58では、コイルL2に電流を流した状態を示している。この場合、コイルL2が電磁石(例えばS極)となり、中央のロータの一端(例えばN極)がコイルL2の磁力に引き寄せられて回転し、コイルL2に対向する位置に停止する。なお、図57および図58では、簡易的に、ステップ角度が90°となる例を示しているが、ロータとステータの磁極数を増やせば、ステップ角度を小さくすることができる。
(その他の直線駆動機構)
また、直線駆動機構として、ラックアンドピニオン方式のDCモータを用いた構成であってもよい。ラックアンドピニオン方式のDCモータの場合は起動時間や反転時間は長くなってしまうが、観察者が一定方向に速く動き続けるような動きに対しては早い速度で追従することが可能となる。ステッピングモータを用いた直線駆動機構は、ラックアンドピニオン方式のDCモータを用いた直線駆動機構と超音波モータを用いた直線駆動機構との2つの特性の中間的性能を持っている。想定される観察者の動きに対応したモータを選定すればよい。また、構造が複雑になってしまうが、異なる2つの方式を併用することにより、細かな素早い挙動に対しても一定方向に速く動き続けるような動きに対しても追従することが可能となる。
その他の構成、動作および効果は、上記第1の実施の形態に係る映像表示装置1、上記第5の実施の形態に係る映像表示装置、または上記第6の実施の形態に係る映像表示装置1E等と略同様であってもよい。
<12.第12の実施の形態>
次に、本開示の第12の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第11のいずれかの実施の形態に係る映像表示装置の構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図59は、第12の実施の形態に係る映像表示装置1Kの外観の概要を示している。図60は、映像表示装置1Kの一構成例の要部を概略的に示している。図61は、映像表示装置1Kの側方断面の一構成例の要部を概略的に示している。図62は、映像表示装置1Kによる投影状態の第1の例を概略的に示している。図63は、映像表示装置1Kによる投影状態の第2の例を概略的に示している。
第12の実施の形態に係る映像表示装置1Kは、第11の実施の形態に係る映像表示装置1Jと同様に、透過型円筒スクリーン2Aを備えている。また、映像表示装置1Kは、投射部として、第11の実施の形態に係る映像表示装置1Jと同様の構成の第1のプロジェクタユニットPjAを備えている。
映像表示装置1Kは、透過型円筒スクリーン2Aの下部に配置された全周囲レンズ310を備えている。全周囲レンズ310の上部は反射面311とされている。
また、映像表示装置1Kは、全周囲レンズ310の下部に配置された反射部313を備えている。筐体10の上部の中央部および反射部313の中央部は中空部320とされている。反射部313の内面は反射面312とされている。
第1のプロジェクタユニットPjAは、全周囲レンズ310の反射面311に向けて第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2を出射するように配置されている。中空部320において、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2の光路上にはリレーレンズ321が配置されていてもよい。
第1のプロジェクタユニットPjAは、中空部320において、例えばリング型超音波モータ等の回転駆動機構によって全周囲に亘って回転移動可能に配置されている。また、第1のプロジェクタユニットPjAは、第11の実施の形態に係る映像表示装置1Jと同様の構成の直線駆動機構を備えており、垂直方向(図59~図63のY方向)に直線移動可能とされている。
映像表示装置1Kでは、図61~図63に示したように、第1のプロジェクタユニットPjAからの第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2が、全周囲レンズ310の上部の反射面311によって反射された後、さらに、全周囲レンズ310の下部に配置された反射部313の反射面312で反射される。反射面312で反射された第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2は、全周囲レンズ310を介して透過型円筒スクリーン2Aの円筒面に向けて出射される。第1のプロジェクタユニットPjAが全周囲に亘って回転移動することで、反射面312には全周囲に亘って、第1および第2の投影光Lpj1,Lpj2による投影像330が形成される。反射面312に形成された投影像330は、全周囲レンズ310および透過型円筒スクリーン2Aを介して観察者に観察される。これにより、観察者は透過型円筒スクリーン2Aの全周囲に亘って投影像330を観察可能となる。図62および図63には、互いに異なる位置に観察者がいる場合の映像表示装置1Kによる投影状態を模式的に示す。
(変形例)
図64は、第12の実施の形態に係る映像表示装置の第1の変形例を概略的に示している。図65は、第12の実施の形態に係る映像表示装置の第2の変形例を概略的に示している。
全周囲レンズ310および反射部313の外形形状は、図59~図63に示した形状に限定されない。また、全周囲レンズ310と反射部313とが別々の部材で構成されたものであってもよい。例えば、図64に示したように、反射部313に対して外径の異なる全周囲レンズ310Aを備えた構成であってもよい。また、図65に示したように、反射面312の断面が直線状となる反射部313Aを備えた構成であってもよい。
また、全周囲レンズ310は内部が全てガラス材料または透明樹脂材料が充填された構成に限らず、中空部を有する構成であってもよい。
その他の構成、動作および効果は、上記第11の実施の形態に係る映像表示装置1J等と略同様であってもよい。
<13.その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記各実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、本技術は以下のような構成を取ることもできる。以下の構成の本技術によれば、構成を大型化することなく、広い範囲で表示品位の高い多視点映像表示を行うことが可能となる。
(1)
少なくとも一部が回転移動可能とされ、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光を出射する投射部と、
前記投影光を集光する集光部と、
前記投影光を、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する拡散部材と、
観察者の視点位置を検出する検出部と、
前記投射部の少なくとも一部を、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置に回転移動させる制御部と
を備える
映像表示装置。
(2)
前記投射部の少なくとも一部が、前記拡散部材に対する投射仰角が一定となるように回転移動する
上記(1)に記載の映像表示装置。
(3)
前記投射部は、前記投影光の集光位置を調整可能であり、
前記制御部は、前記投影光の集光位置が、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置となるように前記投射部を制御する
上記(1)または(2)に記載の映像表示装置。
(4)
前記拡散部材は、前記投影光を、前記水平方向において矩形に近い拡散分布となるように拡散する
上記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(5)
前記投射部は、3つ以上の視点映像を形成する投影光を出射する
上記(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(6)
前記投射部を複数、備え
前記検出部は、複数の観察者のそれぞれの視点位置を検出可能であり、
前記複数の投射部はそれぞれ、少なくとも一部が回転移動可能とされ、
前記制御部は、前記複数の投射部のそれぞれの少なくとも一部を、前記検出部によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に回転移動させる
上記(1)ないし(5)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(7)
前記集光部は、円筒面に形成された反射型のホログラフィック光学素子を含む
上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(8)
前記集光部は、両面が、それぞれの焦点距離と同じ厚みの2つのレンチキュラーレンズを対向配置した構造と等価なレンズ作用を有する円筒面を含む
上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(9)
前記集光部は、フレネルレンズと等価なレンズ作用を有する平面を含む
上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(10)
前記投射部は、回転移動可能とされたフレネルレンズを含む
上記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(11)
前記投射部は、回転移動可能とされた偏芯フレネルレンズを含む
上記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(12)
回転中心が配線を配置可能な中空とされ、前記投射部を回転移動させる回転駆動機構部、
をさらに備える
上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(13)
前記配線は、前記投射部に接続される電気配線および光通信配線を含む
上記(12)に記載の映像表示装置。
(14)
前記複数の投射部はそれぞれ、少なくとも一部が互いに独立して回転移動可能となるように、互いに異なる平面上、または互いに異なる円周上に配置され、
前記制御部は、前記複数の投射部のそれぞれの少なくとも一部を、前記検出部によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に、互いに独立して回転移動させる
上記(6)に記載の映像表示装置。
(15)
前記回転駆動機構部は、リング型超音波モータ、または外周配置のギア駆動方式モータを含む
上記(12)または(13)に記載の映像表示装置。
(16)
前記投射部は、直動型の超音波モータ、またはステッピングモータを含み、前記直動型の超音波モータ、または前記ステッピングモータによって直線移動することによって前記投影光の集光位置を調整可能である
上記(3)に記載の映像表示装置。
(17)
前記検出部は、互いに検出範囲の異なる第1および第2の検出部を含む
上記(1)ないし(16)のいずれか1つに記載の映像表示装置。
(18)
前記第1の検出部の検出範囲は、前記投影光が実際に投影されている範囲内の少なくとも一部の範囲であり、
前記第2の検出部の検出範囲は、前記投影光を投影可能な全範囲を含む
上記(17)に記載の映像表示装置。
(19)
前記投射部は、検出用マーカーを含む投影光を出射し、
前記第1の検出部は、前記検出用マーカーの投影位置と前記観察者の眼の位置とを検出可能であり、
前記制御部は、前記検出用マーカーの投影位置と前記観察者の眼の位置との差分に基づいて、前記投射部の少なくとも一部を回転移動させる
上記(17)または(18)に記載の映像表示装置。
(20)
前記投射部の少なくとも一部と共に回転移動する形状マーカー、をさらに備え、
前記第1の検出部は、前記観察者に対する前記形状マーカーの位置と前記観察者の眼の位置とを検出可能であり、
前記制御部は、前記観察者に対する前記形状マーカーの位置と前記観察者の眼の位置との差分に基づいて、前記投射部の少なくとも一部を回転移動させる
上記(17)または(18)に記載の映像表示装置。
本出願は、日本国特許庁において2018年10月31日に出願された日本特許出願番号第2018-205353号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (20)

  1. 少なくとも一部が回転移動可能とされ、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光を出射する投射部と、
    前記投影光を集光する集光部と、
    前記投影光を、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する拡散部材と、
    観察者の視点位置を検出する検出部と、
    前記投射部の少なくとも一部を、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置に回転移動させる制御部と
    を備え
    前記投射部は、検出用マーカーを含む投影光を出射し、
    前記検出部は、前記検出用マーカーの投影位置と前記観察者の眼の位置とを検出可能であり、
    前記制御部は、前記検出用マーカーの投影位置と前記観察者の眼の位置との差分に基づいて、前記投射部の少なくとも一部を回転移動させる
    映像表示装置。
  2. 前記投射部の少なくとも一部が、前記拡散部材に対する投射仰角が一定となるように回転移動する
    請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 前記投射部は、前記投影光の集光位置を調整可能であり、
    前記制御部は、前記投影光の集光位置が、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置となるように前記投射部を制御する
    請求項1に記載の映像表示装置。
  4. 前記拡散部材は、前記投影光を、前記水平方向において矩形に近い拡散分布となるように拡散する
    請求項1に記載の映像表示装置。
  5. 前記投射部は、3つ以上の視点映像を形成する投影光を出射する
    請求項1に記載の映像表示装置。
  6. 前記投射部を複数、備え
    前記検出部は、複数の観察者のそれぞれの視点位置を検出可能であり、
    前記複数の投射部はそれぞれ、少なくとも一部が回転移動可能とされ、
    前記制御部は、前記複数の投射部のそれぞれの少なくとも一部を、前記検出部によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に回転移動させる
    請求項1に記載の映像表示装置。
  7. 前記集光部は、円筒面に形成された反射型のホログラフィック光学素子を含む
    請求項1に記載の映像表示装置。
  8. 前記集光部は、両面が、それぞれの焦点距離と同じ厚みの2つのレンチキュラーレンズを対向配置した構造と等価なレンズ作用を有する円筒面を含む
    請求項1に記載の映像表示装置。
  9. 前記集光部は、フレネルレンズと等価なレンズ作用を有する平面を含む
    請求項1に記載の映像表示装置。
  10. 前記投射部は、回転移動可能とされたフレネルレンズを含み、
    前記制御部は、前記フレネルレンズを、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置に回転移動させる
    請求項1に記載の映像表示装置。
  11. 前記投射部は、回転移動可能とされた偏芯フレネルレンズを含み、
    前記制御部は、前記偏芯フレネルレンズを、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置に回転移動させる
    請求項1に記載の映像表示装置。
  12. 回転中心が配線を配置可能な中空とされ、前記投射部を回転移動させる回転駆動機構部、
    をさらに備える
    請求項1に記載の映像表示装置。
  13. 前記配線は、前記投射部に接続される電気配線および光通信配線を含む
    請求項12に記載の映像表示装置。
  14. 前記複数の投射部はそれぞれ、少なくとも一部が互いに独立して回転移動可能となるように、互いに異なる平面上、または互いに異なる円周上に配置され、
    前記制御部は、前記複数の投射部のそれぞれの少なくとも一部を、前記検出部によって検出された互いに異なる観察者の視点位置に応じた位置に、互いに独立して回転移動させる
    請求項6に記載の映像表示装置。
  15. 前記回転駆動機構部は、リング型超音波モータ、または外周配置のギア駆動方式モータを含む
    請求項12に記載の映像表示装置。
  16. 前記投射部は、直動型の超音波モータ、またはステッピングモータを含み、前記直動型の超音波モータ、または前記ステッピングモータによって直線移動することによって前記投影光の集光位置を調整可能である
    請求項3に記載の映像表示装置。
  17. 前記検出部は、互いに検出範囲の異なる第1および第2の検出部を含む
    請求項1に記載の映像表示装置。
  18. 前記第1の検出部の検出範囲は、前記投影光が実際に投影されている範囲内の少なくとも一部の範囲であり、
    前記第2の検出部の検出範囲は、前記投影光を投影可能な全範囲を含む
    請求項17に記載の映像表示装置。
  19. 前記第1の検出部は、前記検出用マーカーの投影位置と前記観察者の眼の位置とを検出可能である
    請求項17に記載の映像表示装置。
  20. 少なくとも一部が回転移動可能とされ、少なくとも1つの視点映像を形成する投影光を出射する投射部と、
    前記投影光を集光する集光部と、
    前記投影光を、水平方向において相対的に狭拡散、垂直方向において相対的に広拡散となるように拡散する拡散部材と、
    観察者の視点位置を検出する検出部と、
    前記投射部の少なくとも一部を、前記検出部によって検出された前記視点位置に応じた位置に回転移動させる制御部と、
    前記投射部の少なくとも一部と共に回転移動する形状マーカー
    を備え、
    記検出部は、前記観察者に対する前記形状マーカーの位置と前記観察者の眼の位置とを検出可能であり、
    前記制御部は、前記観察者に対する前記形状マーカーの位置と前記観察者の眼の位置との差分に基づいて、前記投射部の少なくとも一部を回転移動させる
    像表示装置。
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