JP7439592B2 - 波長変換素子、光源装置およびプロジェクター - Google Patents

波長変換素子、光源装置およびプロジェクター Download PDF

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Description

本発明は、波長変換素子、光源装置およびプロジェクターに関する。
プロジェクターに用いる光源装置として、発光素子から射出された励起光を蛍光体に照射した際に蛍光体から発せられる蛍光を利用した光源装置が提案されている。下記の特許文献1には、基板の一面に第1反射層、波長変換層、第2反射層、および光散乱層が基板側からこの順に積層された波長変換素子が開示されている。
特開2017-215549号公報
特許文献1の波長変換素子においては、波長変換層よりも励起光の入射側に、励起光の一部を透過させるとともに、励起光の他の一部を反射させ、蛍光を透過させる特性を有する第2反射層が設けられている。したがって、第2反射層で反射した励起光の他の一部である青色光と、波長変換層で発生した蛍光である黄色光と、が合成された白色光が、波長変換素子から射出される。
上述したように、特許文献1の波長変換素子では、一部の励起光を第2反射層で反射させ、白色光を生成しているため、一部の励起光が第2反射層を透過して波長変換層に到達する。そのため、波長変換層に到達した励起光の波長変換効率を高めるためには、励起光の損失がなるべく生じないように、散乱要素をほとんど含まない波長変換層を用いることが望ましい。しかしながら、散乱要素をほとんど含まない波長変換層を用いた場合、波長変換層内で発生した蛍光を外部に取り出すことが難しく、蛍光の利用効率が低下するおそれがある。
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の波長変換素子は、第1面と、前記第1面とは異なる第2面と、を有し、体積比で5%以下の散乱要素を含有し、第1波長帯の光を前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の光に変換する波長変換層と、前記第1面に対向して設けられ、互いに隣り合う第1凸部と第2凸部とを含む複数の凸部と、を備え、前記複数の凸部の高さは、1μm以上であり、前記第1面に沿う方向における前記第1凸部の頂点と前記第2凸部の頂点との間隔は、3μm以上である。
本発明の一つの態様の光源装置は、本発明の一つの態様の波長変換素子と、前記第1波長帯の光を射出する光源と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の照明装置の概略構成図である。 第1実施形態の波長変換素子の断面図である。 第1実施形態の波長変換素子の製造方法を示す一工程の断面図である。 図4Aの後の工程の断面図である。 図4Bの後の工程の断面図である。 図4Cの後の工程の断面図である。 図4Dの後の工程の断面図である。 比較例の波長変換素子の作用を示す図である。 第1実施形態の波長変換素子の作用を示す図である。 凸部のピッチと回折角度との関係を示すグラフである。 波長変換層に対する凸部の屈折率比と界面反射率との関係を示すグラフである。 第2実施形態の波長変換素子の断面図である。 第2実施形態の波長変換素子の製造方法を示す一工程の断面図である。 図10Aの後の工程の断面図である。 図10Bの後の工程の断面図である。 図10Cの後の工程の断面図である。 図10Dの後の工程の断面図である。 窒化酸化シリコン膜の屈折率と界面反射率との関係を示すグラフである。 第3実施形態の波長変換素子の断面図である。 第4実施形態の波長変換素子の断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態について、図1~図3を用いて説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学装置6と、を備える。照明装置2の構成については、後で詳しく説明する。
色分離光学系3は、第1ダイクロイックミラー7aと、第2ダイクロイックミラー7bと、反射ミラー8aと、反射ミラー8bと、反射ミラー8cと、リレーレンズ9aと、リレーレンズ9bと、を備える。色分離光学系3は、照明装置2から射出された照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離し、赤色光LRを光変調装置4Rに導き、緑色光LGを光変調装置4Gに導き、青色光LBを光変調装置4Bに導く。
フィールドレンズ10Rは、色分離光学系3と光変調装置4Rとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Rに向けて射出する。フィールドレンズ10Gは、色分離光学系3と光変調装置4Gとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Gに向けて射出する。フィールドレンズ10Bは、色分離光学系3と光変調装置4Bとの間に配置され、入射した光を略平行化して光変調装置4Bに向けて射出する。
第1ダイクロイックミラー7aは、赤色光成分を透過させ、緑色光成分および青色光成分を反射させる。第2ダイクロイックミラー7bは、緑色光成分を反射させ、青色光成分を透過させる。反射ミラー8aは、赤色光成分を反射させる。反射ミラー8bおよび反射ミラー8cは、青色光成分を反射させる。
第1ダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRは、反射ミラー8aで反射し、フィールドレンズ10Rを透過して赤色光用の光変調装置4Rの画像形成領域に入射する。第1ダイクロイックミラー7aで反射した緑色光LGは、第2ダイクロイックミラー7bでさらに反射し、フィールドレンズ10Gを透過して緑色光用の光変調装置4Gの画像形成領域に入射する。第2ダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBは、リレーレンズ9a、入射側の反射ミラー8b、リレーレンズ9b、射出側の反射ミラー8c、およびフィールドレンズ10Bを経て青色光用の光変調装置4Bの画像形成領域に入射する。
光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれは、液晶ライトバルブから構成されている。図示を省略したが、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bから射出された各画像光を合成してフルカラーの画像光を形成する。合成光学系5は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視で略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムで構成されている。直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
合成光学系5から射出された画像光は、投射光学装置6によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。すなわち、投射光学装置6は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bから射出される画像光を投射する。投射光学装置6は、複数の投射レンズで構成されている。
本実施形態の照明装置2の一例について説明する。
図2は、照明装置2の概略構成図である。
図2に示すように、照明装置2は、光源装置20と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33aと、を備えている。インテグレーター光学系31と重畳レンズ33aとは、重畳光学系33を構成している。
光源装置20は、光源部21と、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、第1位相差板281と、偏光分離素子25と、第1集光光学系26と、波長変換素子40と、第2位相差板282と、第2集光光学系29と、拡散反射素子30と、を備える。
以下、図2において、XYZ直交座標系を用い、光源部21から射出される青色光BLの主光線に平行な軸をX軸と定義し、波長変換素子40から射出される蛍光YLの主光線に平行な軸をY軸と定義し、X軸およびY軸に直交する軸をZ軸と定義する。
光源部21と、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、第1位相差板281と、偏光分離素子25と、第2位相差板282と、第2集光光学系29と、拡散反射素子30とは、光軸ax1上に順次並んで配置されている。波長変換素子40と、第1集光光学系26と、偏光分離素子25と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33aとは、光軸ax2上に順次並んで配置されている。光軸ax1と光軸ax2とは、同一面内にあり、互いに直交する。光軸ax1は青色光BLの主光線に沿う軸であり、光軸ax2は蛍光YLの主光線に沿う軸である。
光源部21は、励起光を射出する複数の発光素子211を備えている。複数の発光素子211は、光軸ax1と直交する面内においてアレイ状に並んで配置されている。本実施形態の場合、光源部21は、4個の発光素子211がY軸に沿って1列に並んで配置された光源ユニットが、4個の発光素子211が配列されたY軸と直交するZ軸に沿って4組並べられた構成を有している。すなわち、光源部21は、16個の発光素子211が4行4列にアレイ状に配列された構成を有している。なお、発光素子211の個数および配置は、上記の構成に限定されない。
発光素子211は、青色光BLを射出するレーザー素子で構成されている。レーザー素子は、例えば半導体レーザーで構成され、第1波長帯の青色の光、具体的にはピーク波長が例えば460nmの第1波長帯の青色光BLを射出する。したがって、光源部21は、複数の青色光BLを射出する。本実施形態の青色光BLは、特許請求の範囲の第1波長帯の光に対応する。
光源部21から射出された青色光BLは、コリメーター光学系22に入射する。コリメーター光学系22は、光源部21から射出された青色光BLを平行光に変換する。コリメーター光学系22は、アレイ状に並んで配置された複数のコリメーターレンズ221から構成されている。1つのコリメーターレンズ221は、1つの発光素子211から射出された青色光BLが入射する位置に配置されている。
コリメーター光学系22を通過した青色光BLは、アフォーカル光学系23に入射する。アフォーカル光学系23は、青色光BLの径、すなわち青色光BLの太さを調整する。アフォーカル光学系23は、凸レンズ23aと、凹レンズ23bと、から構成されている。
アフォーカル光学系23を通過した青色光BLは、第1位相差板281に入射する。第1位相差板281は、例えば回転可能とされた1/2波長板で構成されている。光源部21から射出された直後の青色光BLは、所定の偏光方向を有する直線偏光である。第1位相差板281の回転角度を適切に設定することにより、第1位相差板281を透過する青色光BLを、偏光分離素子25に対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む青色光BLに変換することができる。第1位相差板281の回転角度を変えることにより、S偏光成分とP偏光成分との比率を変化させることができる。
第1位相差板281から射出されたS偏光成分とP偏光成分とを含む青色光BLは、偏光分離素子25に入射する。偏光分離素子25は、例えば波長選択性を有する偏光ビームスプリッターから構成されている。偏光分離素子25は、光軸ax1および光軸ax2に対して45°の角度をなすように配置されている。
偏光分離素子25は、青色光BLを、偏光分離素子25に対するS偏光成分の青色光BLsとP偏光成分の青色光BLpとに分離する偏光分離機能を有する。具体的に、偏光分離素子25は、S偏光成分の青色光BLsを反射させ、P偏光成分の青色光BLpを透過させる。また、偏光分離素子25は、偏光分離機能に加えて、青色光BLとは波長帯が異なる黄色光成分を、偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有している。
偏光分離素子25で反射したS偏光の青色光BLsは、第1集光光学系26に入射する。第1集光光学系26は、光源部21から射出される青色光BLが入射され、青色光BLsを波長変換素子40に向けて集光させる。第1集光光学系26は、第1レンズ261と、第2レンズ262と、から構成されている。第1レンズ261および第2レンズ262のそれぞれは、凸レンズから構成されている。第1集光光学系26から射出された青色光BLsは、集光した状態で波長変換素子40に入射する。波長変換素子40の詳細な構成については後述する。
波長変換素子40で生成された黄色の蛍光YLは、第1集光光学系26で平行化された後、偏光分離素子25に入射する。上述したように、偏光分離素子25が偏光状態にかかわらず黄色光成分を透過させる特性を有しているため、蛍光YLは、偏光分離素子25を透過する。
一方、偏光分離素子25から射出されたP偏光の青色光BLpは、第2位相差板282に入射する。第2位相差板282は、偏光分離素子25と拡散反射素子30との間の光路中に配置された1/4波長板から構成されている。偏光分離素子25から射出されたP偏光の青色光BLpは、第2位相差板282によって、例えば右回りの円偏光の青色光BLc1に変換された後、第2集光光学系29に入射する。
第2集光光学系29は、第1レンズ291と、第2レンズ292と、から構成されている。第1レンズ291および第2レンズ292のそれぞれは、凸レンズから構成されている。第2集光光学系29は、青色光BLc1を集光させた状態で拡散反射素子30に入射させる。
拡散反射素子30は、偏光分離素子25から射出された青色光BLpの光路上に配置されている。拡散反射素子30は、第2集光光学系29から射出された青色光BLc1を偏光分離素子25に向けて拡散反射させる。拡散反射素子30は、青色光BLc1をランバート拡散に近い角度分布で反射させるとともに、青色光BLc1の偏光状態を乱さないことが望ましい。
以下、拡散反射素子30によって拡散反射された光を青色光BLc2と称する。本実施形態においては、青色光BLc1が拡散反射することによって略均一な照度分布を有する青色光BLc2が得られる。例えば右回りの円偏光の青色光BLc1は、拡散反射素子30によって拡散反射され、左回りの円偏光の青色光BLc2に変換される。
青色光BLc2は、第2集光光学系29によって平行光線束に変換された後、第2位相差板282に再度入射する。左回りの円偏光の青色光BLc2は、第2位相差板282によってS偏光の青色光BLs1に変換される。S偏光の青色光BLs1は、偏光分離素子25によってインテグレーター光学系31に向けて反射される。
このようにして、青色光BLs1は、偏光分離素子25を透過した蛍光YLと合成され、照明光WLとして利用される。すなわち、青色光BLs1と蛍光YLとは、偏光分離素子25から互いに同じ方向に向けて射出され、青色光BLs1と黄色の蛍光YLとが合成された白色の照明光WLが生成される。
照明光WLは、インテグレーター光学系31に向けて射出される。インテグレーター光学系31は、第1レンズアレイ31aと、第2レンズアレイ31bと、から構成されている。第1レンズアレイ31aおよび第2レンズアレイ31bのそれぞれは、複数のレンズがアレイ状に配列された構成を有している。
インテグレーター光学系31を透過した照明光WLは、偏光変換素子32に入射する。
偏光変換素子32は、図示しない偏光分離膜と位相差板とを有している。偏光変換素子32は、非偏光の蛍光YLを含む照明光WLを、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bに入射させる直線偏光に変換する。
偏光変換素子32を透過した照明光WLは、重畳レンズ33aに入射する。重畳レンズ33aは、インテグレーター光学系31と協働して、被照明領域における照明光WLの照度分布を均一化する。このようにして、照明装置2は、白色の照明光WLを生成する。
以下、波長変換素子40の構成について説明する。
図3は、本実施形態の波長変換素子40の断面図である。
図3に示すように、本実施形態の波長変換素子40は、波長変換層42と、基材部43と、複数の凸部44と、反射層45と、放熱部材46と、接合層47と、を備えている。
波長変換層42は、第1面42aと、第1面42aとは異なる第2面42bと、を有する。波長変換層42は、第1波長帯の青色光BLsを第1波長帯とは異なる第2波長帯の蛍光YLに変換するセラミック蛍光体を含んでいる。第2波長帯は、例えば490~750nmであり、蛍光YLは、緑色光成分および赤色光成分を含む黄色光である。なお、波長変換層42は、単結晶蛍光体を含んでいてもよい。波長変換層42は、第1面42aから青色光BLsが入射されるとともに、第1面42aから蛍光YLを射出する。本実施形態の蛍光YLは、特許請求の範囲の第2波長帯の光に対応する。
具体的には、波長変換層42は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。賦活剤としてセリウム(Ce)を含有するYAG:Ceを例にとると、波長変換層42として、Y、Al、CeO等の構成元素を含む原料粉末を混合して固相反応させた材料、共沈法やソルゲル法等の湿式法により得られるY-Al-Oアモルファス粒子、噴霧乾燥法や火炎熱分解法、熱プラズマ法等の気相法により得られるYAG粒子等を用いることができる。
波長変換層42は、体積比で5%以下の散乱要素を含有している。具体的には、波長変換層42には、光の散乱要素として機能する複数の気孔が含まれており、気孔の含有率が波長変換層42を構成する蛍光体に対する体積比で5%以下に設定されている。波長変換層42における散乱要素の含有率が体積比5%よりも大きくなると、蛍光体と散乱要素との屈折率界面が多くなるため、波長変換層42に入射した光が散乱されやすくなる。これに対して、波長変換層42における散乱要素の含有率を体積比5%以下とすると、波長変換層42に入射した光の散乱を十分に抑えることができる。波長変換層42における散乱要素の含有率は、1%以下に設定することがより好ましく、0.1%以下に設定することがさらに好ましい。なお、散乱要素は、気孔に限定されず、蛍光体の屈折率とは異なる屈折率を有する材料からなる粒子等であってもよい。
基材部43は、波長変換層42の第1面42aに接して設けられている。基材部43は、所定の厚さを有する板材から構成されている。基材部43は、波長変換層42の第1面42aに接する第3面43cと、第3面とは異なる第4面43dと、を有する。なお、後述するように、基材部43と凸部44とは一体に形成されているため、第4面43dは、複数の平坦部43fを通る仮想的な面である。
複数の凸部44は、基材部43を介して波長変換層42の第1面42aに対向して設けられている。複数の凸部44は、互いに隣り合う第1凸部441と第2凸部442とを含んでいる。複数の凸部44のそれぞれは、蛍光YLの射出方向に向けて突出する凸曲面44sを有する。複数の凸部44のそれぞれは、いわゆる凸レンズ形状を有する。
複数の凸部44は、基材部43の第4面43dにおいて基材部43と一体に設けられている。すなわち、複数の凸部44と基材部43とは、一体の部材で構成されている。複数の凸部44と基材部43とは、例えば結晶構造が4H型の炭化ケイ素(4H-SiC)、サファイア等の透光性材料から構成される。複数の凸部44と基材部43の構成材料の屈折率は、波長変換層42の屈折率と等しいか、または波長変換層42の屈折率に近いことが望ましい。
本実施形態において、基材部43の第4面43dから各凸部44の凸曲面44sの頂点Cまでの距離を、凸部44の高さTと定義する。また、波長変換層42の第1面42aに沿う方向における第1凸部441の頂点Cと第2凸部442の頂点Cとの間隔を、凸部44のピッチPと定義する。本実施形態では、第1面42aに沿う方向における複数の凸部44の頂点C同士の間隔、すなわちピッチPは、一定である。
本実施形態の波長変換素子40において、凸部44の高さTは、1μm以上である。凸部44のピッチPは、3μm以上である。また、複数の凸部44のうち、隣り合う2つの凸部44のピッチPは、場所に依らずに一定である。すなわち、複数の凸部44は、波長変換層42の第1面42aの全域にわたって等しいピッチPで形成されている。第1凸部441と第2凸部442とは、基材部43の第4面43dに沿う方向に互いに離間して設けられている。これにより、第4面43dは、第1凸部441と第2凸部442との間に平坦部43fを有する。
反射層45は、波長変換層42の第2面42bと接合層47との間に設けられている。反射層45は、波長変換層42に入射した青色光BLsおよび波長変換層42内で発生した蛍光YLを反射させる。反射層45は、例えば銀(Ag)等の反射率が比較的高い金属、または誘電体多層膜から構成されている。なお、光の反射に実質的に寄与する反射層45の他、保護層、接合補助層、密着層などが設けられていてもよい。
放熱部材46は、熱伝導率が高く、放熱性に優れた材料から構成されている。具体的には、放熱部材46は、銅、アルミニウム等の金属材料、または窒化アルミニウム、アルミナ、サファイア、ダイヤモンド等のセラミクス材料から構成されている。放熱部材46は、青色光BLsが照射された際に波長変換層42で生じた熱を受け、外部に放出する。なお、放熱部材46の波長変換層42が設けられた面と反対側の面には、放熱を促進するためのフィン等が設けられていてもよい。
接合層47は、反射層45と放熱部材46との間に設けられ、反射層45と放熱部材46とを接合する。接合層47には、熱伝導率が高い材料が用いられることが望ましく、例えば銀ナノ粒子を用いた銀ペースト、金ナノ粒子を用いた金ペースト、金錫はんだ等が用いられる。
以下、本実施形態の波長変換素子40の製造方法について説明する。
図4A~図4Eは、本実施形態の波長変換素子40の製造方法を、工程順を追って示す断面図である。
最初に、図4Aに示すように、4H-SiC、サファイア等の透光性基板51の一面51aに、レジストを塗布した後、フォトリソグラフィー技術を用いて複数の凸部44を形成するためのレジストパターン52を形成する。このとき、レジストパターン52は、透光性基板51の一面51aの法線方向から見て、一辺が10μmの正方形状に形成し、隣り合うパターン間の間隔は2μmとし、レジストの厚さは2.7μmとする。
次に、レジストパターン52を形成した透光性基板51を、レジストパターン52が炭化しない程度の高温、例えば180℃から220℃程度の温度で焼成する。このとき、図4Bに示すように、レジストパターン52が軟化してリフローし、表面張力によって半球状の凸レンズ形状を有するレジストパターン53に変化する。
次に、レジストパターン53の凸レンズ形状を型にして、BCl、塩素、アルゴンおよび酸素等を用いて、透光性基板51のドライエッチングを行う。このとき、図4Cに示すように、レジストパターン53の凸レンズ形状は、透光性基板51の凸レンズ形状として転写される。これにより、平坦部43fを有する基材部43と複数の凸部44とを有する透光性基板51が作製される。4H-SiC、サファイア等の材料は、エッチングが比較的容易に行える点で、透光性基板51の材料として好適である。
次に、図4Dに示すように、複数の凸部44が形成された透光性基板51の他の一面51bに、別途作製したYAGからなる蛍光体基板55を接合する。透光性基板51と蛍光体基板55との接合には、例えば活性化接合を用いることができる。活性化接合は、高真空下でアルゴン等の不活性ガスをスパッタリングすることで各基板51,55の表面を削り、各基板51,55の表面に共有結合手を形成することで活性化させ、共有結合によって接合する技術である。この技術によれば、接着剤、接合材等を用いることなく、透光性基板51と蛍光体基板55とを接合することができる。
次に、図4Eに示すように、蒸着法、スパッタ法等を用いて、蛍光体基板55の一面55bに、銀等の金属からなる反射層45を形成する。
最後に、図示を省略するが、透光性基板51と蛍光体基板55とを接合した接合体を所定の大きさにダイシングした後、接合材を用いて放熱部材46と接合することによって、本実施形態の波長変換素子40が完成する。
[第1実施形態の波長変換素子の作用]
ここで、複数の凸部を備えていない比較例の波長変換素子を想定する。
図5は、比較例の波長変換素子140の作用を示す図である。
図5に示すように、比較例の波長変換素子140は、YAGからなる波長変換層142と、波長変換層142の第2面142bに設けられた反射層145と、を備える。なお、波長変換層142は、体積比で5%以下の散乱要素を含有している。
比較例の波長変換素子140において、波長変換層142の第1面142aに青色光BLsが入射した場合、波長変換層142を構成するYAGの屈折率を1.83とすると、臨界角は33.1°となる。したがって、33.1°よりも大きい入射角度θ1で波長変換層142と空気との界面に入射した光は、全反射する。
ここで、波長変換層142の第1面142aと第2面142bとが互いに平行である場合、波長変換部142rで生成された蛍光YLは、第1面142aと第2面142bとで反射を繰り返す際に入射角度θ1が変化することなく、波長変換層142の端面142cに到達する。このとき、蛍光YLは、端面142cから外部に射出されるか、または端面142cで反射し、逆方向に向かって全反射を繰り返しつつ進行する間に減衰するか、のいずれかである。いずれにしても、このような蛍光YLは、第1面142aから外部に射出されることがない。したがって、散乱要素の含有体積が少ない比較例の波長変換素子140を用いた光源装置は、蛍光YLの利用効率が低いという問題を有する。
図6は、本実施形態の波長変換素子40の作用を示す図である。
これに対して、本実施形態の波長変換素子40の場合、図6に示すように、波長変換層42の第1面42aに、基材部43および複数の凸部44が設けられている。ここでは、基材部43および複数の凸部44の構成材料の屈折率が波長変換層42の屈折率と等しいと仮定し、基材部43と波長変換層42との界面では光の屈折が生じないものとする。
本実施形態の波長変換素子40においては、波長変換部42rから射出され、大きい入射角度θ1で波長変換層42の第1面42aに入射した蛍光YLであっても、凸曲面44s、すなわち凸部44と空気との界面に入射する際には、凸曲面44sが第1面42aに対して傾いているため、凸曲面44sへの入射角度θ2が臨界角よりも小さくなり、全反射することなく外部に射出される。また、凸曲面44sのうち、蛍光YLが入射する場所によっては、入射角度θ2が臨界角以上となり、蛍光YLが全反射する場合がある。その場合であっても、第1面142aと第2面142bとが平行な比較例の波長変換素子140とは異なり、凸曲面44sでの反射によって蛍光YLの角度が変化するため、第2面42bで反射した後、他の凸部44に再度入射したときには全反射することなく外部に射出される確率が高くなる。このように、波長変換層42の第1面42aの側に複数の凸部44が設けられることによって、蛍光YLを効率良く外部に射出することができる。
[凸部の高さとピッチについて]
以下、本発明者らが凸部44の高さTとピッチPについて検討した結果について説明する。
例えば透光性基板の表面に、入射光の波長よりも小さく、断面形状が三角形状の複数の構造体が設けられていたとする。この場合、構造体の上部では、構造体の体積が相対的に小さく、空気の体積が相対的に大きいため、屈折率が相対的に小さく、構造体の下部では、構造体の体積が相対的に大きく、空気の体積が相対的に小さいため、相対的に屈折率が大きい。そのため、外部から複数の構造体に入射する光から見ると、複数の構造体は屈折率分布として認識される。したがって、空気から透光性基板に向かって屈折率が連続的に増加するため、界面での屈折率差によるフレネル反射がほとんど生じない。このような構造体は、反射防止構造として知られており、フォトニック構造と呼ばれる。
一方、透光性基板の内部を導光する光に着目すると、フォトニック構造に入射した光は、透光性基板から外部に向かって屈折率が低下するのに従って、表面への入射角度がより大きく傾く。そのため、フォトニック構造がない場合に透光性基板と空気との界面で全反射角度より大きい角度で入射した光は、フォトニック構造と空気との界面でも全反射角度より大きい角度で入射する。そのため、フォトニック構造では、光の内部全反射を抑制することができない。したがって、上述した比較例の波長変換素子140にフォトニック構造を付加したとしても、蛍光の利用効率が低いという問題を解決できない。
したがって、凸部44の高さTは、フォトニック効果が生じないように、蛍光YLの波長よりも大きい高さとする必要がある。すなわち、蛍光YLの波長帯を1000nm未満と想定すると、凸部44の高さTは、1μm以上である必要がある。
図7は、凸部44のピッチPと回折角度との関係を示すグラフである。
図7において、横軸は凸部44のピッチ(μm)を示し、縦軸は回折角度(°)を示す。図7のグラフは、ピッチをdとし、回折角度(rad)をβとし、回折次数をnとし、入射光の波長をλ(ただし、λ=1000nm)とした場合の入射角度0度における回折式d×sinβ= n×λから計算した。実線のグラフは1次の回折を示し、破線のグラフは2次の回折を示す。
本実施形態の波長変換素子40において、複数の凸部44は特定の周期構造を構成している。そのため、凸部44の周期によっては、光の回折の影響を考慮する必要がある。図7に示すように、凸部44のピッチPがある程度小さくなると、光の回折が大きくなる傾向を示す。具体的には、凸部44のピッチPが2μmよりも小さくなると、1次の回折角度が急激に大きくなり、凸部44のピッチPが3μmよりも小さくなると、2次の回折角度が急激に大きくなる傾向を示す。回折角度が大きくなると、波長変換層42からの蛍光YLの取り出し量の低下、ひいては蛍光YLの利用効率の低下につながるため、2次の回折まで考慮すると、凸部44のピッチPは、3μm以上とする必要がある。
[波長変換層に対する凸部の屈折率比について]
以下、本発明者らが波長変換層42に対する凸部44の屈折率比について検討した結果について説明する。以下、波長変換層42に対する凸部44の屈折率比を、単に屈折率比と称する。
図8は、屈折率比と界面反射率との関係を示すグラフである。図8において、横軸は屈折率比(無単位)であり、縦軸は界面反射率(%)である。
屈折率比をAとしたとき、界面反射率Raは、フレネル反射の公式から導かれる下記の(1)式から計算した。
Ra=(1-A)/(1+A)…(1)
屈折率比は、凸部44の屈折率を波長変換層42の屈折率で除した値と定義する。すなわち、凸部44の屈折率をNtとし、波長変換層42の屈折率をNphとしたとき、屈折率比Aは、以下の(2)式で表される。
A=Nt/Nph …(2)
波長変換層42の屈折率と基材部43および凸部44の屈折率とは等しい方が望ましいが、波長変換層42の屈折率と基材部43および凸部44の屈折率とが互いに異なる場合には、波長変換層42と基材部43との界面において、屈折率差による界面反射が発生する。界面反射が発生すると、青色光BLsは、波長変換層42に入射する前に反射して損失となり、蛍光体の励起に寄与できない。この点を考慮すると、界面反射率が小さくなる屈折率比の範囲を選択することが望ましい。図8に示すように、屈折率比が0.75よりも小さい領域、および屈折率比が1.30よりも大きい領域では、界面反射率が2%を超えるとともに、急激に増加する傾向を示す。したがって、屈折率比は、0.75以上、かつ、1.30以下であることが望ましい。
[第1実施形態の効果]
本実施形態の波長変換素子40は、第1面42aと、第1面42aとは異なる第2面42bと、を有し、体積比で5%以下の散乱要素を含有し、青色光BLsを蛍光YLに変換する波長変換層42と、第1面42aに対向して設けられ、互いに隣り合う第1凸部441と第2凸部442とを含む複数の凸部44と、を備え、凸部44の高さTは、1μm以上であり、凸部44のピッチPは、3μm以上である。
この構成によれば、波長変換層42の第1面42aに対向して複数の凸部44が設けられることによって、蛍光YLを効率良く外部に射出することができる。これにより、蛍光YLの利用効率に優れる波長変換素子40を実現することができる。また、波長変換層42が気孔等の散乱要素をほとんど有していないため、気孔等の散乱要素を多く有する場合に比べて、青色光BLsの損失を抑制できるとともに、波長変換層42の熱伝導率を高めることができ、波長変換効率を高めることができる。また、放熱部材46が設けられたことにより、波長変換層42の温度上昇に起因する変換効率の低下が小さいため、高効率かつ高出力な波長変換素子40を低コストで実現することができる。
本実施形態の波長変換素子40において、凸部44の屈折率を波長変換層42の屈折率で除した値、すなわち屈折率比は、0.75以上、かつ、1.30以下である。
この構成によれば、青色光BLsの利用効率を高めることができる。
本実施形態の波長変換素子40において、第1面42aに沿う方向における複数の凸部44間のピッチPは、一定である。
この構成によれば、射出される蛍光YLの強度分布が略均一な波長変換素子40を実現することができる。
本実施形態の波長変換素子40において、複数の凸部44のそれぞれは、蛍光YLの射出方向に突出する凸曲面44sを有する。
この構成によれば、波長変換素子40は、全方位にわたって略均一な強度分布を有する蛍光YLを射出することができる。また、凸曲面44sが設けられている場合、例えば反射防止コート等の表面処理膜を形成する場合に対応しやすく、変換効率をより向上させることができる。
本実施形態の波長変換素子40において、波長変換層42の第1面42aに接する第3面43cと、第3面43cとは異なる第4面43dとを有する基材部43が設けられ、複数の凸部44は、基材部43の第4面43dにおいて基材部43と一体に設けられ、第1凸部441と第2凸部442とは、第4面43dに沿う方向に互いに離間して設けられ、第4面43dは、第1凸部441と第2凸部442との間に平坦部43fを有する。
この構成によれば、波長変換層42と基材部43との線膨張係数差によって基材部43に発生する熱応力を平坦部43fによって緩和することができる。これにより、複数の凸部44が波長変換層42から剥離することを抑えることができる。
本実施形態の光源装置20は、上記の波長変換素子40と、青色光BLを射出する光源部21と、を備える。
この構成によれば、蛍光YLの利用効率が高い光源装置20を実現することができる。
本実施形態のプロジェクター1は、上記の光源装置20と、光源装置20からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置4B,4G,4Rと、光変調装置4B,4G,4Rにより変調された光を投射する投射光学装置6と、を備える。
この構成によれば、高効率のプロジェクター1を実現することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図9~図11を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび光源装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび光源装置の全体の説明は省略する。
図9は、第2実施形態の波長変換素子60の断面図である。
図9において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の波長変換素子60は、波長変換層42と、基材部63と、複数の凸部64と、反射層45と、放熱部材46と、接合層47と、を備えている。
基材部63は、波長変換層42の第1面42aに接して設けられている。基材部63は、第1実施形態の板材とは異なり、所定の厚さを有する薄膜から構成されている。基材部63は、波長変換層42の第1面42aに接する第3面63cと、第3面63cとは異なる第4面63dと、を有する。なお、基材部63と凸部64とは一体に形成されているため、第4面63dは、複数の平坦部63fを通る仮想的な面である。
複数の凸部64は、基材部63を介して波長変換層42の第1面42aに対向して設けられている。複数の凸部64は、互いに隣り合う第1凸部641と第2凸部642とを含んでいる。複数の凸部64のそれぞれは、蛍光YLの射出方向に向けて突出する凸曲面64sを有する。また、第1凸部641と第2凸部642とは、基材部63の第4面63dに沿う方向に互いに離間して設けられている。これにより、第4面63dは、第1凸部641と第2凸部642との間に平坦部63fを有する。
複数の凸部64は、基材部63の第4面63dにおいて基材部63と一体に設けられている。すなわち、複数の凸部64と基材部63とは、一体の部材で構成されている。複数の凸部64と基材部63とは、例えば窒化酸化シリコン(SiON)膜、酸化アルミニウム膜、酸化ジルコニウム膜等の透光性を有する材料から構成される。微細加工が容易であるという観点では、窒化酸化シリコン膜を用いることが望ましい。複数の凸部64と基材部63の構成材料の屈折率は、波長変換層42の屈折率と等しいか、または波長変換層42の屈折率に近いことが好ましい。
波長変換素子60のその他の構成は、第1実施形態の波長変換素子40と同様である。
以下、本実施形態の波長変換素子60の製造方法について説明する。
図10A~図10Eは、本実施形態の波長変換素子60の製造方法を、工程順を追って示す断面図である。
最初に、図10Aに示すように、YAG等からなる蛍光体基板55の第1面55aに、窒化酸化シリコン(SiON)膜66を形成する。この場合、SiON膜66は、CVD法で成膜される。SiHを主原料ガスとして、SiON膜66中の酸素濃度を調整するための酸素や酸素化合物ガスの流量と、SiON膜66中の窒素濃度を調整するための窒素やアンモニア、NO等の窒素化合物ガスの流量と、の比率によってSiON膜66中の酸素と窒素との濃度比を変化させることができる。酸素と窒素との濃度比を調整することによって、屈折率を1.46程度から2.0程度まで変化させることができる。これにより、SiON膜66の屈折率を最適値に調整することができる。SiON膜66は、半導体製造で一般的に使用される装置や原料を用いて容易に製造や加工が可能である。
次に、図10Bに示すように、SiON膜66の第1面66aにレジストを塗布した後、フォトリソグラフィー技術を用いて複数の凸部64を形成するためのレジストパターン52を形成する。このとき、レジストパターン52は、第1面66aの法線方向から見て一辺が12μmの正方形状に形成し、隣り合うパターン間の間隔は3μmとし、レジストの厚さは2.7μmとする。
次に、レジストパターン52を形成した蛍光体基板55を、レジストパターン52が炭化しない程度の高温、例えば180℃から220℃程度の温度で焼成する。このとき、図10Cに示すように、レジストパターン52が軟化してリフローし、表面張力によって半球状の凸レンズ形状を有するレジストパターン53に変化する。
次に、レジストパターン53からなる凸レンズ形状を型にして、CF、アルゴンおよび酸素等を用いてSiON膜66をドライエッチングする。このとき、図10Dに示すように、レジストパターン53の凸レンズ形状は、SiON膜66の凸レンズ形状として転写される。これにより、基材部63と複数の凸部64とを有するSiON膜66が作製される。
次に、図10Eに示すように、蒸着法、スパッタ法等を用いて、蛍光体基板55の第2面55bに、銀等の金属からなる反射層45を形成する。
最後に、蛍光体基板55を所定の大きさにダイシングした後、接合材を用いて放熱部材46と接合することによって、本実施形態の波長変換素子60が完成する。
図11は、波長変換層42としてYAGを用いた場合におけるSiON膜66の屈折率と界面反射率との関係を示すグラフである。図11において、横軸はSiON膜66の屈折率(-)を示し、縦軸は界面反射率(%)を示す。
図11に示すように、波長変換層42としてYAGを用いた場合、YAGの屈折率が1.83であるため、SiON膜66の屈折率が1.83のときに界面反射率が0%となり、SiON膜66の屈折率が1.83から離れるにつれて界面反射率が増加する傾向を示す。したがって、上述したように、SiON膜66中の酸素と窒素の濃度比を調整することにより、SiON膜66の屈折率を1.83に近い値とすることが望ましい。
[第2実施形態の効果]
本実施形態においても、蛍光の利用効率に優れる波長変換素子60を実現できる、励起光の損失を抑制できるとともに、波長変換層42の熱伝導率を高めることで波長変換効率を向上することができる、高効率の光源装置20およびプロジェクター1を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の波長変換素子60においては、基材部63および複数の凸部64が薄膜66で形成されている。そのため、製造工程において、第1実施形態のような透光性基板と蛍光体基板とを接合する工程を省くことができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図12を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターおよび光源装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび光源装置の全体の説明は省略する。
図12は、第3実施形態の波長変換素子の断面図である。
図12において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態の波長変換素子70は、波長変換層42と、基材部73と、複数の凸部74と、反射層45と、放熱部材46と、接合層47と、を備えている。
基材部73は、波長変換層42の第1面42aに接して設けられている。基材部73は、第1実施形態のように、板材から構成されていてもよいし、第2実施形態のように、薄膜から構成されていてもよい。基材部73は、波長変換層42の第1面42aに接する第3面73cと、第3面73cとは異なる第4面73dと、を有する。なお、基材部73と凸部74とは一体に形成されているため、第4面73dは、複数の凹曲面74sの底部を通る仮想的な面である。
複数の凸部74は、基材部73を介して波長変換層42の第1面42aに対向して設けられている。複数の凸部74は、互いに隣り合う第1凸部741と第2凸部742とを含んでいる。第1凸部741の表面のうちの第2凸部742に近い側の一部と、第2凸部742の表面のうちの第1凸部741に近い側の一部とは、蛍光YLの射出方向とは反対方向に窪む凹曲面74sを構成する。すなわち、第1凸部741と第2凸部742とは、蛍光YLの射出方向とは反対方向に窪む凹曲面74sを有する。言い換えると、波長変換層42の第1面42aには、複数の凹レンズ構造体が設けられている。
本実施形態の場合、互いに隣り合う第1凸部741と第2凸部742との間に、平坦部は設けられていない。基材部73の第4面73dから隣り合う凹曲面74s同士が接する各凸部74の頂点までの距離を、凸部74の高さTと定義する。また、波長変換層42の第1面42aに沿う方向における第1凸部741の頂点と第2凸部742の頂点との間隔を、凸部74のピッチPと定義する。第1面42aに沿う方向における複数の凸部74の頂点同士の間隔、すなわちピッチPは、一定である。また、凸部74の高さTは、1μm以上である。凸部74のピッチPは、3μm以上である。
波長変換素子70のその他の構成は、第1実施形態の波長変換素子40と同様である。
本実施形態の波長変換素子70を製造する際、例えば基材部73および複数の凸部74を薄膜で形成する場合、第2実施形態と同様な工程順で波長変換素子70を製造すればよい。ただし、第2実施形態では、レジストパターン53をマスクとしてエッチバックを行い、半球状のレジストパターン形状を転写した。本実施形態では、上記のエッチバックとは異なり、断面が矩形状のレジストパターン52をマスクとしてレジストパターン以外の薄膜部分を等方性エッチングして凹曲面74sを形成し、複数の凸部74を形成すればよい。
[第3実施形態の効果]
本実施形態においても、蛍光の利用効率に優れる波長変換素子70を実現できる、励起光の損失を抑制できるとともに、波長変換層42の熱伝導率を高めることで波長変換効率を向上することができる、高効率の光源装置20およびプロジェクター1を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
波長変換層42の第1面42aに、凸レンズ状の構造体が設けられている場合、青色光BLsが凸レンズの集光効果によって波長変換層42の内部で結像し、青色光BLsの密度の増大によって波長変換効率が低下するおそれがある。この問題に対して、本実施形態の波長変換素子70においては、第1凸部741と第2凸部742とは、蛍光YLの射出方向とは反対方向に窪む凹曲面74sを有しており、波長変換層42の第1面42aに、凹レンズ状の構造体が設けられる。このため、青色光BLsが波長変換層42の内部で結像することがなく、青色光BLsの密度の増大による波長変換効率の低下を抑えることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図13を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターおよび光源装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび光源装置の全体の説明は省略する。
図13は、第4実施形態の波長変換素子の断面図である。
図13において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の波長変換素子80は、波長変換層42と、複数の凸部84と、反射層45と、放熱部材46と、接合層47と、を備えている。すなわち、本実施形態の波長変換素子80は、第1~第3実施形態の波長変換素子とは異なり、基材部を備えていない。
複数の凸部84は、波長変換層42の第1面42aに接して設けられている。複数の凸部84は、互いに隣り合う第1凸部841と第2凸部842とを含んでいる。複数の凸部84のそれぞれは、蛍光YLの射出方向に向けて突出する凸曲面84sを有する。複数の凸部84は、例えば窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化ジルコニウム膜等の透光性を有する材料から構成される。複数の凸部84の構成材料の屈折率は、波長変換層42の屈折率と等しいか、または波長変換層42の屈折率に近いことが好ましい。
本実施形態においては、波長変換層42の第1面42aから各凸部84の凸曲面84sの頂点までの距離を、凸部84の高さTと定義する。また、波長変換層42の第1面42aに沿う方向における第1凸部841の頂点と第2凸部842の頂点との間隔を、凸部84のピッチPと定義する。本実施形態では、第1面42aに沿う方向における複数の凸部84の頂点同士の間隔、すなわちピッチPは、一定である。また、凸部84の高さTは、1μm以上である。凸部84のピッチPは、3μm以上である。第1凸部841と第2凸部842とは、波長変換層42の第1面42aに沿う方向に互いに離間して設けられている。
波長変換素子80のその他の構成は、第1実施形態の波長変換素子40と同様である。
本実施形態の波長変換素子80を製造する場合、第2実施形態と同様な工程順で波長変換素子80を製造すればよい。ただし、第2実施形態では、基材部63を残すようにSiON膜66のエッチングを行ったのに対し、本実施形態では、基材部が残らず、波長変換層42の第1面42aの一部が露出するまでSiON膜66のエッチングを行えばよい。
[第4実施形態の効果]
本実施形態においても、蛍光YLの利用効率に優れる波長変換素子80を実現できる、励起光の損失を抑制できるとともに、波長変換層42の熱伝導率を高めることで波長変換効率を向上することができる、高効率の光源装置20およびプロジェクター1を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、凸曲面または凹曲面を有する複数の凸部の例を挙げたが、このような凸レンズ形状、凹レンズ形状に代えて、複数の凸部が四角錐、三角錐状等の多角錘状の形状を有していてもよい。
また、上記実施形態では、回転可能とされていない固定型の波長変換素子の例を挙げたが、本発明は、モーターによって回転可能とされた波長変換素子を有する光源装置にも適用が可能である。
その他、波長変換素子、光源装置およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。上記実施形態では、本発明による光源装置を、液晶ライトバルブを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置を、光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに適用してもよい。また、プロジェクターは、複数の光変調装置を有していなくてもよく、1つの光変調装置のみを有していてもよい。
上記実施形態では、本発明による光源装置をプロジェクターに適用した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
本発明の一つの態様の波長変換素子は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子は、第1面と、前記第1面とは異なる第2面と、を有し、体積比で5%以下の散乱要素を含有し、第1波長帯の光を前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の光に変換する波長変換層と、前記第1面に対向して設けられ、互いに隣り合う第1凸部と第2凸部とを含む複数の凸部と、を備え、前記複数の凸部の高さは、1μm以上であり、前記第1面に沿う方向における前記第1凸部の頂点と前記第2凸部の頂点との間隔は、3μm以上であってもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記複数の凸部の屈折率を前記波長変換層の屈折率で除した値は、0.75以上、かつ、1.30以下であってもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記第1面に沿う方向における前記複数の凸部の頂点同士の間隔は、一定であってもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記複数の凸部のそれぞれは、前記第2波長帯の光の射出方向に突出する凸曲面を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記波長変換層の前記第1面に接する第3面と、前記第3面とは異なる第4面とを有する基材部が設けられ、前記複数の凸部は、前記基材部の前記第4面において前記基材部と一体に設けられ、前記第1凸部と前記第2凸部とは、前記第4面に沿う方向に互いに離間して設けられ、前記第4面は、前記第1凸部と前記第2凸部との間に平坦部を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、前記第1凸部と前記第2凸部とは、前記第2波長帯の光の射出方向とは反対方向に窪む凹曲面を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、本発明の一つの態様の波長変換素子と、前記第1波長帯の光を射出する光源と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
1…プロジェクター、4B,4G,4R…光変調装置、6…投射光学装置、20…光源装置、40,60,70,80…波長変換素子、42…波長変換層、42a…第1面、42b…第2面、43,63,73…基材部、43c,63c,73c…第3面、43d,63d,73d…第4面、43f,63f…平坦部、44,64,74,84…凸部、44s,64s,84s…凸曲面、74s…凹曲面、441,641,741,841…第1凸部、442,642,742,842…第2凸部、BL…青色光(第1波長帯の光)、YL…蛍光(第2波長帯の光)、P…凸部のピッチ、T…凸部の高さ。

Claims (6)

  1. 第1面と、前記第1面とは異なる第2面と、を有し、体積比で5%以下の散乱要素を含有し、第1波長帯の光を前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の光に変換する波長変換層と、
    前記第1面に対向して設けられ、互いに隣り合う第1凸部と第2凸部とを含む複数の凸部と、
    を備え、
    フォトニック効果が生じないように、前記複数の凸部の高さは、1μm以上であり、
    前記複数の凸部のそれぞれは、前記第2波長帯の光の射出方向に突出する凸曲面を有し、
    前記第1面に沿う方向における前記複数の凸部の頂点同士の間隔は、いずれも一定であり、かつ、各々の間隔が3μm以上であり、
    前記第2波長帯は1μmより小さい、波長変換素子。
  2. 前記複数の凸部の屈折率を前記波長変換層の屈折率で除した値は、0.75以上、かつ、1.30以下である、請求項1に記載の波長変換素子。
  3. 前記波長変換層の前記第1面に接する第3面と、前記第3面とは異なる第4面とを有する基材部が設けられ、
    前記複数の凸部は、前記基材部の前記第4面において前記基材部と一体に設けられ、
    前記第1凸部と前記第2凸部とは、前記第4面に沿う方向に互いに離間して設けられ、
    前記第4面は、前記第1凸部と前記第2凸部との間に平坦部を有する、請求項1に記載の波長変換素子。
  4. 前記第1凸部と前記第2凸部とは、前記第2波長帯の光の射出方向とは反対方向に窪む凹曲面を有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の波長変換素子。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の波長変換素子と、
    前記第1波長帯の光を射出する光源と、
    を備える、光源装置。
  6. 請求項5に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、
    を備える、プロジェクター。
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