JP7435025B2 - 機械構台及び屋根施工方法 - Google Patents
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Description
各のこぎり屋根領域22,23は、複数の折板を、折板の幅方向に、端部を重ねて配置した折板屋根である。ここで、図1(b)には、配置した折板FD1の一部を拡大して示している。この図で示すように、折板FD1の幅方向は、本実施形態では、傾斜屋根領域24の長手方向に対応する。なお、折板は、1つ又は複数の凹凸形状を有する板部材である。
更に、図1(a)に示すように、本実施形態では、各のこぎり屋根領域22,23においては、配置される折板の高さ(垂直方向の位置)が徐々に高くなる。傾斜屋根領域24は、のこぎり屋根領域22,23の端部間に配置され、のこぎり屋根領域22,23からの雨水等が端部から流れ落ちるように、傾斜面を有する。本実施形態では、傾斜屋根領域24における屋根を施工する前に、この領域に屋根施工システムを配置し、のこぎり屋根領域22,23において折板屋根を施工する。このため、傾斜屋根領域24を屋根施工システムの作業エリアとして用いる。
図4に示すように、走行レール27の両側部の外面には、複数の突出板28が、移動方向D1に間隔をおいて固定されている。この突出板28は、走行レール27の下方まで延在する。突出板28の下端部には、係止板29の外側端部が、ボルト及びナットによって固定される。この係止板29は、梁24bの上フランジの下面に当接する。
次に、図3及び図6~図8を用いて、資材搬送構台30の構成について説明する。
図3に示すように、資材搬送構台30は、隣接する2本の走行レール27の上に配置され、走行レール27上を移動方向D1に走行する。
更に、図7に示すように、大引33の端部の上には、補助ピースP3を介して、2つの受梁36が固定される。補助ピースP3は、火打ブレースB1の厚みに対応する高さを有する。
図6に示すように、受梁36の下面には、火打ブレースB1の他端部が固定される。火打ブレースB1は、大引33及びこれに直交する受梁36に対して斜交い形状に固定される。
次に、図3及び図9~図14を用いて、クレーン構台40の構成について説明する。ここで、図9~図11及び図13は、クレーン構台40の斜視図、上面図、正面図、側面図であり、図12及び図14は、クレーン構台40の正面図及び側面図の要部の拡大断面図である。また、図9及び図10においては、クレーンCL1を省略している。
図11に示すように、各走行部41の上には、可動横架材43の端部が固定される。可動横架材43は、移動方向D1に延在し、間隔をおいて移動方向D1に2つ並んで配置される。
図14に示すように、この突出部43cは、後述するシーブS1(及びチルクライマ)が収容可能な空間を区画する長さを有する。突出部43cの内側中央には、拘束部材P4が設けられている。この拘束部材P4は、後述する支柱49のフランジf1を挟み込み、フランジf1を摺動する。これにより、拘束部材P4は、走行レール27の傾斜に応じて、支柱49に対する相対高さを変更する可動横架材43をガイドする。
図11に示すように、各ジャッキ44は、調整機構として機能し、ラム44aが上方に伸縮する油圧ジャッキである。
図11に示すように、大引45の端部の上には、補助ピースP3を介して受梁48が固定される。受梁48は、対向する大引45の端部同士を連結する。受梁48の下面には、火打ブレースB1の他端部が固定される。
図14に示すように、支柱49の外側に位置するフランジf1の一部には、可動横架材43の拘束部材P4が、上下動可能に嵌合する。
次に、図3及び図15~図21を用いて、機械構台50の構成について説明する。
図15は機械構台50の斜視図、図16は機械構台50の上面図、図17は機械構台50の正面図、図18は図17における要部の拡大図、図19は機械構台50の側面図である。また、図20は、機械構台50の昇降機構であるチェーンブロック65の要部を内側から見た要部の正面図、図21は、機械構台50の載置台である昇降フレーム66を係止する部分の説明図である。図16及び図17では、端部から中央線C3までの半分を示しており、反対側に左右対称の部材が設けられている。更に、図15及び図16には、機械構台50の構成を示すために、昇降フレーム66の上に載置される足板75を取り除いている。
図18に示すように、走行部51は、クレーン構台40の走行部41と同様に、取付ブロック51aと、チルタンクで構成される回転部51bとを備える。
図19に示すように、可動横架材53は、クレーン構台40の可動横架材43と同様に、移動方向D1に延在し、間隔をおいて移動方向D1に2つ並んで配置される。各可動横架材53の中央側の一端部上には、ピン支承PN1が固定されている。また、連結梁52における可動横架材53が接続する部分の上及び中央の走行レール27に位置する可動横架材53の他端部上には、ピン支承PN2が固定されている。ピン支承PN2は、端部の梁24bの上に位置する走行部51の端部から距離L1離れた位置、又は中央の走行レール27上の走行部51の直上に配置される。
また、各ピン支承PN2の上には、ジャッキ54が固定されている。
図19に示すように、各ジャッキ54は、ジャッキ44と同様に、調整機構として機能し、ラム54aが上方に伸縮する油圧ジャッキである。
一方、図15に示すように受梁58の上には、各反力梁57に接触する位置に、複数の吊下支柱61が設けられている。吊下支柱61は、H形鋼で構成される。
図19に示すように、内側の補助ピースP7には、チェーンブロック65が吊り下げられる。チェーンブロック65は、昇降機構として機能し、載置台としての昇降フレーム66を吊るす。
また、機械構台50の前方側には、足場60が設けられ、吊下支柱61に足場60の布板60aが固定される。この足場60には、制御装置(図示せず)が設けられている。制御装置は、操作部から、機械構台50の移動方向及び移動量を含む移動指示や昇降量を含む昇降指示を取得し、機械構台50のチルクライマTC1、走行部51の回転部51b、ジャッキ54、チェーンブロック65を制御する。制御装置は、移動機構を構成するチルクライマTC1及び回転部51bを制御して移動方向及び移動量を制御し、移動した位置の梁24bの傾斜に応じて足板75(載置面)が水平となるようにジャッキ54を制御する。更に、制御装置は、チェーンブロック65の下フックまでのチェーンの長さを変更することにより、昇降フレーム66及び足板75(載置面)の高さを変更する。
次に、上述した構成の屋根施工システム100を用いて、のこぎり屋根領域22,23に折板を配置する屋根施工方法について説明する。ここでは、図2に示す手前側ののこぎり屋根領域23、奥側ののこぎり屋根領域22の順番で折板を配置する。
ここでは、図4に示すように、梁24cの間に収まるように走行レール27を配置し、突出板28の下端部に、梁24bの上フランジの下面に当接させた係止板29の端部を固定する。そして、梁24b及び走行レール27の上に、各構台(30,40,50)を配置する。
ここで、本実施形態の機械構台50が走行する走行レール27及び梁24bは、移動方向D1において、一部が傾斜している。図22に示すように、梁24bの傾斜面に、機械構台50が位置する場合には、制御装置が、高さセンサからの計測値を用いて、各可動横架材53における前後の高さ及び傾斜を特定する。そして、制御装置は、傾斜面の低い側のジャッキ54のラム54aを伸長させ、傾斜面の高い側のジャッキ54のラム54aを縮小させて、ラム54aが固定された反力梁57の高さを同じにする。この場合、可動横架材53のピン支承PN1の下沓が大引55に対して回動し、大引55を水平状態に維持する。更に、可動横架材53の拘束部材P4が、支柱59のフランジf1に沿って上下動して、大引55の昇降をガイドする。そして、大引55に載置された受梁58の上に設置された複数の吊下支柱61は水平面に立設され、吊下支柱61に固定された補助ピースP7のチェーンブロック65の同じチェーン長さで吊り下げられた昇降フレーム66の足板75(載置面)が水平状態に維持される。
その後、のこぎり屋根領域23の傾斜に応じて、機械構台50の成形機M1の位置と、折板を配置する位置とのずれが大きくなった場合には、機械構台50の移動及び高さを変更する。具体的には、成形機M1を停止し、配置する折板の位置に機械構台50を移動させ、折板の配置高さに昇降フレーム66の高さを調整する。次に、再び成形機M1を稼働して、鋼板ロールR1から成形した折板を、のこぎり屋根領域23に配置する。この処理を繰り返す。
また、鋼板ロールR1を移し替えて空になった資材搬送構台30を、資材昇降領域26の近傍まで移動させる。そして、資材昇降領域26の地上の鋼板ロールR1を、新たに資材搬送構台30に積み込む。以上のことを繰り返す。
折板を形成する成形機M1を載置する載置面としての足板75を載せた昇降フレーム66を、チェーンブロック65で吊り下げる。そして、チェーンブロック65のチェーン長さを変更することにより、昇降フレーム66を昇降させて足板75の高さを変更する。これにより、成形機M1の高さを効率的に変更することができるので、折板を配置する高さに応じて成形機M1の高さを調整することができる。
(1)本実施形態においては、屋根施工システム100は、資材搬送構台30及び機械構台50を備える。資材搬送構台30は、積載した鋼板ロールR1を機械構台50の近傍まで搬送し、機械構台50に移し替える。機械構台50の成形機M1は、供給された鋼板ロールR1を用いて折板を成形して、のこぎり屋根領域23に配置する。これにより、クレーンでは届かない位置に機械構台50がある場合に、機械構台50より移動が容易な資材搬送構台30を移動させて、鋼板ロールR1を、機械構台50に供給する。従って、成形機M1に鋼板ロールR1を効率的に供給して、のこぎり屋根領域23に折板を配置することができる。また、機械構台50の成形機M1において折板を成形している場合に、資材搬送構台30が、資材昇降領域26まで鋼板ロールR1を搬送するので、成形機M1において鋼板ロールR1の補充を、効率的に行なうことができる。
・上記実施形態では、機械構台50において、成形機M1を載置する足板75の載置面を吊り下げて昇降させる昇降機構としてチェーンブロック65を用いた。昇降機構は、チェーンブロック65に限定されず、例えば、ジャッキ等、成形機M1を載置する載置面を押し上げる昇降機構を用いてもよい。
(a)前記機械構台は、前記載置台の高さを固定し、前記載置台を前記昇降機構によって昇降させる際には取り外す落下受梁を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の機械構台。
Claims (3)
- 折板屋根を構成する折板を鋼板ロールから成形する成形機を載置する機械構台であって、
前記機械構台を、前記折板の幅方向に移動させる移動機構と、
前記成形機を載置する載置面を有した載置台と、
前記載置台を昇降する昇降機構とを備え、
前記昇降機構は、前記載置台において、載置される前記成形機の位置よりも外側となる少なくとも四隅に離間して複数配置される装置であって、前記載置面の水平状態を維持しながら前記載置台の高さを変更する装置であり、
前記移動機構を稼働することにより、前記折板の配置位置に応じた前記幅方向の位置に前記成形機を移動させるとともに、前記昇降機構を稼働することにより前記折板の配置位置に応じた高さに前記載置台を配置することを特徴とする機械構台。 - 前記載置台における前記成形機の水平状態を維持するために前記載置面の傾きを調整できる調整機構を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の機械構台。
- 折板屋根を構成する折板の幅方向に移動可能な機械構台を用いて、前記折板屋根を施工する屋根施工方法であって、
前記機械構台は、
前記機械構台を、前記折板の幅方向に移動させる移動機構と、
前記折板を鋼板ロールから成形する成形機を載置する載置面を有した載置台と、
前記載置台を昇降する昇降機構とを備え、
前記昇降機構は、前記載置台において、載置される前記成形機の位置よりも外側となる少なくとも四隅に離間して複数配置される装置であって、前記載置面の水平状態を維持しながら前記載置台の高さを変更する装置であり、
前記移動機構を稼働することにより、前記折板の配置位置に応じた前記幅方向の位置に前記成形機を移動させるとともに、前記昇降機構を稼働することにより前記折板の配置位置に応じた高さに前記載置台を配置することを特徴とする屋根施工方法。
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